JP2004106079A - ワーク位置決め装置 - Google Patents

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久保田 輝幸
Tatsuya Takahashi
高橋 竜哉
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Abstract

【課題】ロボットを使用した曲げ加工システムにおいて、機械を停止することなく加工を続行可能とし、不良品を少なくし、ワークをその位置ズレを気にすることなく素材台上に積載できるようにして積載時間を短縮する。
【解決手段】ワークを戴置するワーク戴置手段1と、ワーク戴置手段1に取り付けられたワーク撮像手段2と、該ワーク撮像手段2から入力されたワークの画像を検出するワーク画像検出手段30Dと、予め入力された情報に基づいてワークの基準画像を算出し、又はワーク撮像手段2で撮像された正規位置のワーク画像を基準画像として格納するワーク基準画像算出・格納手段30Eと、検出画像と基準画像の差に基づいて所定のズレ量を算出するズレ量算出手段30Fと、該ズレ量に基づいて検出画像と基準画像が一致するようにロボット3の姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させるロボット制御手段30Gを有する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク一枚取り装置などに戴置されたワークの位置ズレを画像処理により検出し、該検出した位置ズレに基づいてロボットがワークの位置決めを行って適正位置を把持するようにしたワーク位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ロボットを使用して自動的に曲げ加工を行う場合には、例えば搬入出ロボット3が(図1)素材台1上の素材Tとしてのワークを吸着して、曲げ加工装置10に取り付けられた曲げロボット11に該素材Tを受け渡し、該曲げロボット11がその素材Tを曲げ加工装置10に供給・位置決めして曲げ加工を行う。
【0003】
加工後は、上記曲げロボット11が製品Qとしてのワークを中間台8に置くと、該製品Qを搬入出ロボット3が吸着して製品積載台12に順次積載する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような曲げ加工システムにおいては、素材台1上のワークは、一般には、位置ズレを生じていることが多く、そのままの状態でワークを搬入出ロボット3から曲げロボット11へ受け渡して加工すると、加工前のワークと曲げ加工装置10との位置関係にズレがあるため(例えばワークと金型P、Dとの長手方向の位置ズレ、ワークと突当との当接の位置ズレ)、所定の寸法の製品ができず、また、曲げ加工済みのフランジをつぶしたり、突当にワークが当接せず、効率的な加工ができないケースが発生する。
【0006】
そのため、機械を停止せざるを得ず、従って、加工が続行できず、更に不良品が多く発生し材料が無駄になるなど種々の弊害がある。
【0007】
また、従来は、前記した位置ズレが生じないように、人手で注意深くワークを素材台1上に積載しており、そのため積載時間が長くなっていた。
【0008】
本発明の目的は、ロボットを使用した曲げ加工システムにおいて、機械を停止することなく加工を続行可能とし、不良品を少なくし、ワークをその位置ズレを気にすることなく素材台上に積載できるようにして積載時間を短縮する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、図1に示すように、
ワークを戴置するワーク戴置手段と、
ワーク戴置手段に取り付けられたワーク撮像手段2と、
該ワーク撮像手段2から入力されたワークの画像DWを検出するワーク画像検出手段30Dと、予め入力された情報に基づいてワークの基準画像RWを算出し、又はワーク撮像手段2で撮像された正規位置のワーク画像を基準画像RWとして格納するワーク基準画像算出・格納手段30Eと、検出画像DWと基準画像RWの差に基づいて所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出するズレ量算出手段30Fと、該ズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて検出画像DWと基準画像RWが一致するようにロボットの姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させるロボット制御手段30Gを有することを特徴とするワーク位置決め装置という技術的手段が講じられた。
【0010】
上記本発明の構成によれば、ワーク撮像手段2が(図1)ワークの任意の部分、例えばコーナ部Kを撮像し、ズレ量算出手段30Fが、ワーク画像検出手段30Dにより検出された検出画像DW中の検出コーナ部KD と、ワーク基準画像算出・格納手段30Eにより算出し、又はそこに格納された基準画像RW中の基準コーナ部KR との差PIC− X、PIC− Y、PIC− θに基づいて(図6)、ロボットによるワークの実際の把持位置HR と本来の把持位置HD とのズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出し、ロボット制御手段30Gが、該ズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて、実際の把持位置HR と本来の把持位置HD が一致するように例えば搬入出ロボット3の姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させることができる。
【0011】
これにより、本発明によれば、ロボットを使用した曲げ加工システムにおいて、例えば搬入出ロボット3から(図1)ワークを受け取った曲げロボット11は、ワークの適正位置を把持した状態で曲げ加工を行うことができるので、機械を停止することなく加工が続行可能となり、それに伴って不良品が少なくなり、また、搬入出ロボット3の近傍に配置されたワーク戴置手段である素材台1にワーク撮像手段2を取り付け、該素材台1上のワークの位置ズレを画像処理で検出するので、ワークをその位置ズレを気にすることなく素材台上に積載できるようにして積載時間を短縮することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す全体図である。
【0013】
図1の曲げ加工システムは、曲げ加工装置10と、該曲げ加工装置10にベースプレート15を介して取り付けられた曲げロボット11と、該曲げ加工装置10の側方に設置された搬入出ロボット3を有している。
【0014】
上記搬入出ロボット3の近傍には、素材Tとしてのワークを積載する例えばワーク一枚取り装置の素材台1と、曲げロボット11が加工直後の製品Qを解放して載せる中間台8と、搬入出ロボット3が中間台8から吸着した製品Qを積載する製品積載台12がそれぞれ配置されている。
【0015】
これにより、ワークを戴置するワーク戴置手段が、前記素材台1と、中間台8と、製品積載台12により構成され、このうちの例えば素材台1には、後述するワーク撮像手段2が取り付けられている。
【0016】
この場合の曲げ加工装置10としては、例えばプレスブレーキがあり、よく知られているように、上部テーブル13(図2)に装着されたパンチPと、下部テーブル14に装着されたダイDを有し、後述する曲げロボット11のグリップ17で適正位置が把持されたワークに対して、パンチPとダイDにより所定の曲げ加工を施す。
【0017】
上記曲げロボット11は、例えば5軸であって、前記したように、その先端にグリップ17を有し、搬入出ロボット3から素材Tとしてのワークを受け取って、後述するように(図6)、ワークの本来の把持位置hD を把持した状態で、曲げ加工装置10へ供給・位置決めした後曲げ加工される間該素材Tを把持し、製品Qが出来た場合にはそれを中間台8上でグリップ17から解放する。
【0018】
搬入出ロボット3は、例えば6軸であって、吸着パッド3Aを有し、該吸着パッド3Aで素材台1上の素材Tを吸着し、既述したように、曲げロボット11に受け渡し、出来た製品Qを中間台8から吸着パッド3Aで吸着してそれを製品積載台12に積載する。
【0019】
この場合、後述するように(図4)、搬入出ロボット3で吸着された素材Tとしてのワークの例えばコーナ部Kが、素材台1に取り付けられたワーク撮像手段2により撮像され、該撮像されたコーナ部Kの画像KD (図6)を含むワークの検出画像DWが下位NC装置30を構成するワーク画像検出手段30Dで(図1)検出される。
【0020】
これにより、この検出画像DWは、ワーク基準画像算出・格納手段30E(図1)により算出され、又はそこに格納された基準画像RWと共に、ズレ量算出手段30Fに入力された後、該ズレ量算出手段30Fにより、所定のズレ量、より詳しくは、検出画像DW中の検出コーナ部KD と、基準画像RW中の基準コーナ部KR との差PIC− X、PIC− Y、PIC− θに基づいて、ロボットによるワークの実際の把持位置HR と本来の把持位置HD とのズレ量ΔX、ΔY、Δθが算出される。
【0021】
従って、このズレ量ΔX、ΔY、Δθをロボット制御手段30Gが補正駆動信号Sa 、Sb ・・・に変換すれば、該ロボット制御手段30Gが、検出画像DWと基準画像RWが一致するように、例えば前記搬入出ロボット3の姿勢を補正制御することにより(図10のステップ104の下矢)、曲げロボット11へのワーク受け渡し位置の補正を行い(図10のステップ105)、これにより、ワークの位置決めが行われるので、搬入出ロボット3が、補正後の姿勢のままで曲げロボット11へワークを受け渡せば(図10のステップ106)、該曲げロボット11は、ワークの適正位置hD (図6)を把持した状態で(図10のステップ107)、曲げ加工装置10へ供給・位置決めすることにより(図10のステップ108)、曲げ加工が行われる(図10のステップ8のステップ109)。
【0022】
このようにして、本発明によれば、ロボットを使用した曲げ加工システムにおいて、搬入出ロボット3から(図1)ワークを受け取った曲げロボット11は、ワークの適正位置を把持した状態で曲げ加工を行うことができるので、機械を停止することなく加工が続行可能となり、それに伴って不良品が少なくなり、また、搬入出ロボット3の近傍に配置されたワーク戴置手段である素材台1にワーク撮像手段2を取り付け、該素材台1上のワークの位置ズレを画像処理で検出するので、ワークをその位置ズレを気にすることなく素材台上に積載できるようにして積載時間を短縮することが可能となる。
【0023】
上記素材台1には(図4)、既述したように、ワーク撮像手段2が取り付けられ、該ワーク撮像手段2は、例えばCCDカメラ2Aとその光源2Bにより構成され、CCDカメラ2Aは例えば素材台1の下方に、光源2Bはその直上方に取り付けられ、該光源2Bは、左右方向(X軸方向)に移動自在であって、例えば左側に移動した場合に、その下面から透過光を照射するようになっている。
【0024】
この構成により、前記搬入出ロボット3の吸着パッド3Aで把持された素材Tとしてのワークの例えばコーナ部Kが、CCDカメラ2Aで撮像され、該コーナ部Kの画像KD が一次元の電気信号に変換されワーク画像検出手段30Dで二次元の電気信号に変換されることにより、ズレ量算出手段30Fで、検出コーナ部KD を含む検出画像DWと、基準コーナ部KR を含む基準画像RWが比較される(図6)。この場合、CCDカメラ2Aによる撮像対象は、ワークのX軸方向、Y軸方向、角度方向の位置を決めるための該ワークの任意の部分であって、前記したコーナ部Kとは限らず、例えばワークに穿設された穴や切欠部でもよい。
【0025】
上記構成を有する曲げ加工システムの制御装置としては、上位NC装置29と(図1)、下位NC装置30がある。
【0026】
このうち、上位NC装置29には、CAD情報が内蔵され、該CAD情報は、ワークの板厚、材質、曲げ線の長さ、ワーク撮像手段2による撮像対象であるコーナ部Kの位置などのワーク情報、製品の曲げ角度などの製品情報を含み、これらが三次元立体図、展開図として構成されている。
【0027】
これらの情報から成るCAD情報は、下位NC装置30に入力され、本発明の画像処理によるワークの位置ズレ検出に用いることもできる。
【0028】
下位NC装置30は(図1)、CPU30Aと、情報演算手段30Bと、撮像制御手段30Cと、ワーク画像検出手段30Dと、ワーク基準画像算出・格納手段30Eと、ズレ量算出手段30Fと、ロボット制御手段30Gと、曲げ制御手段30Hと、搬送制御手段30Jと、入出力手段30Kにより構成されている。
【0029】
CPU30Aは、本発明の動作手順(例えば図10に相当)に従って、ワーク画像検出手段30D、ワーク基準画像算出・格納手段30Eなど図1に示す装置全体を統括制御する。
【0030】
情報演算手段30Bは、後述する入出力手段30Kを介して前記上位NC装置29から入力されたCAD情報に基づいて、曲げ順などワークの位置ズレ検出、、ロボットの姿勢補正、曲げ加工に必要な情報を演算することにより、決定する。
【0031】
この情報演算手段30Bで演算し決定される情報には、曲げ順の他に、使用する金型(パンチPとダイD)、どの金型を上部テーブル13と下部テーブル14のどの位置に配置するかといった金型レイアウト(金型ステーション)、曲げロボット11と搬入出ロボット3の動作加工プログラムなども含まれる。
【0032】
これにより、例えば、ワーク画像検出手段30Dが検出した検出画像DWと、ワーク基準画像算出・格納手段30Eが算出した基準画像RWとの差に基づいて、ズレ量算出手段30Fが所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出し(図10のステップ103)、このズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて、姿勢の補正を行うのは、搬入出ロボット3か曲げロボット11かが判断される(図10のステップ104)。
【0033】
そして、後述するように、搬入出ロボット3によるワーク受け渡し位置の補正→ワークの受け渡し(図10のステップ104の下矢、ステップ105〜106)、又は曲げロボット11によるワーク受け取り位置の補正→ワークの受け取り(図10のステップ104の右矢、ステップ110〜111)のいずれかの動作が行われた後、曲げロボット11がワークの適正位置hD を把持した状態で(図10のステップ107)、該ワークを所定の金型ステーションへ供給して位置決めし(図10のステップ108)、曲げ加工が行われる(図10のステップ109)。
【0034】
撮像制御手段30Cは、前記情報演算手段30Bで決定された曲げ順、ワークのコーナ部Kの位置などに基づいて、既述したワーク撮像手段2を構成する光源2B(図4)の移動制御を行うと共に、CCDカメラ2Aの撮像範囲Sの制御など撮像動作を制御する。
【0035】
ワーク画像検出手段30Dは(図1)、既述したように、前記ワーク撮像手段2から送られて来た一次元の電気信号から成るワークのコーナ部Kの画像KD を、二次元の電気信号に変換する。
【0036】
これにより、後述するように(図5、図6)、上記コーナ部Kの画像KD 、即ち検出コーナ部KD を含む検出画像DWが得られ、該検出コーナ部KD は、基準コーナ部KR との比較対象となる。
【0037】
ワーク基準画像算出・格納手段30Eは(図1)、前記情報演算手段30Bで決定された曲げ順、ワークのコーナ部Kの位置などに基づいて、基準コーナ部KR を含む基準画像RWを算出する(図5、図6)。又は、ワーク基準画像算出・格納手段30Eは、正規位置に置かれたワーク(位置ズレが生じていない状態のワーク)を前記CCDカメラ2Aで撮像し、該撮像したワーク画像を基準画像RWとして、例えばメモリに格納しておく。
【0038】
ズレ量算出手段30Fは(図1)、前記検出画像DWと基準画像RWを入力し、両者の差から、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出する。
【0039】
この場合の画像処理の原理としては、例えば、図5(A)に示すように、前記基準コーナ部KR を含み所定の大きさ・方向を有する窓枠MR を設定し、この窓枠MR 内のデータを取り込む。
【0040】
また、一方では、前記検出コーナ部KD を含む同様の窓枠MD を設定し(図5(B))、この窓枠MD 内のデータを取り込み、両窓枠MD 、MR 内のデータが一致する場合のズレ量ΔX、ΔY、Δθを求める。
【0041】
具体的には、本発明においては、曲げロボット11が(図1)、ワークの適正位置hD を(図6)把持した状態で曲げ加工を行うことから、現実の画像処理の際には、搬入出ロボット3による実際の把持位置HR と、本来の把持位置HD とのズレ量ΔX、ΔY、Δθを求めることになる。例えば、搬入出ロボット3がその吸着パッド3A(図1)により素材Tとしてのワークを上記実際の把持位置HR で(図6)把持したが、そのとき位置ズレが生じているのでワーク(検出画像DW)の中心ではなく、図示するように、該ワークの端部を掴んでいることになるので、本来の把持位置HD で把持しワーク(検出画像DW)の中心を掴むように、両者のズレ量ΔX、ΔY、Δθを求める。尚、図6において、HR とHD は、搬入出ロボット3(図1)が有するような吸着パッド3Aの実際の把持位置と本来の把持位置を示し、hR とhD は、曲げロボット11が(図1)有するようなグリップ17の実際の把持位置と本来の把持位置を示すものとする。
【0042】
即ち、図6において、右上のように各成分の符号を設定し、CCDカメラ2Aで撮像しワーク画像検出手段30Dで検出された検出コーナ部KD と、ワーク基準画像算出手段30Eで算出された基準コーナ部KR との差のX軸方向成分、Y軸方向成分、角度方向成分をそれぞれ次のように表すものとする。
【0043】
PIC− X、PIC− Y、PIC− θ・・・・(1)
【0044】
また、検出画像DW上において、その検出コーナ部KD とワークの本来の把持位置HD との差のX軸方向成分、X軸方向成分をそれぞれ次のように表すものとする。
【0045】
TCP− X、TCP− Y・・・・(2)
【0046】
更に、検出画像DWを、本来の把持位置HD を中心として時計方向にθだけ旋回させれば、角度方向のズレを補正した検出画像DW′が得られ、該検出画像DW′は基準画像RWと平行になる。
【0047】
そして、元の検出画像DWのコーナ部KD と、旋回後の検出画像DW′のコーナ部eとの差のX軸方向成分X(θ)、Y軸方向成分Y(θ)を、前記(1)、(2)の各成分を用いて表せば、次のようになる。
【0048】
X(θ)={TCP− X*COS(−PIC− θ)−TCP− Y*SIN(−PIC− θ)}−TCP− X・・・・(3)
Y(θ)={TCP− X*SIN(−PIC− θ)+TCP− Y*COS(−PIC− θ)}−TCP− Y・・・・(4)
【0049】
この場合、図6を拡大した図7において、元の検出画像DWと、これを時計方向にθ(−θ(CCDカメラ2Aを介して検出した角度方向のズレ量で表せば、−PIC− θ))だけ旋回した検出画像DW′との関係を考慮して補足した直角三角形KD ac、aOD bに着眼すれば、上記(3)のX(θ)と、(4)のY(θ)は、
X(θ)=(ac−ab)−de・・・・(5)
Y(θ)=(cKD +bOD )−ef・・(6)
と表せる。
【0050】
(5)のaは、元の検出画像DWと線分Eとの交点であって直角三角形KD acを構成し、bは、該直角三角形KD acの辺Aと線分Bとの交点、cは、該直角三角形KD acの直角をなす辺AとCとの交点、dは、旋回後の検出画像DW′と線分Bとの交点、eは、前記したように旋回後の検出画像DW′のコーナ部である。
【0051】
また、図から明らかなように、ac=TCP− X*COS(−PIC− θ)、ab=TCP− Y*SIN(−PIC− θ)、de=TCP− Xであるから、これらを(5)に代入すれば、既述した(3)が得られる。
【0052】
一方、(6)のOD は、本来の把持位置HD の中心、fは、線分Fと旋回後の検出画像DW′との交点、また、既述したように、KD は、元の検出画像DWのコーナ部、bは、直角三角形KD acの辺Aと線分Bとの交点であると共に、直角三角形aOD bを構成し、cは、直角三角形KD acの直角をなす辺AとCとの交点、eは、旋回後の検出画像DW′のコーナ部である。
【0053】
また、図から明らかなように、cKD =TCP− X*SIN(−PIC− θ)、bOD =TCP− Y*COS(−PIC− θ)、ef=TCP− Yであるから、これらを(6)に代入すれば、既述した(4)が得られる。
【0054】
次に、図6において、旋回後の検出画像DW′と、基準画像RWとの差は、それぞれのコーナ部eと、KR との差に等しく、当該差のX軸方向成分、Y軸方向成分は、図から明らかなように、PIC− X+X(θ)、PIC− Y+Y(θ)であり、これらの成分は、実際の把持位置HR と、本来の把持位置HD とのズレ量のX軸方向成分ΔX′、Y軸方向成分ΔY′でもあるから、
ΔX′=PIC− X+X(θ)・・・・(7)
ΔY′=PIC− Y+Y(θ)・・・・(8)
となる。
【0055】
上記(7)、(8)は、基準画像RW、旋回後の検出画像DW′上の位置を定める絶対座標系での表し方であるから、これらを元の検出画像DW上の位置を定める材料座標系での表し方に変換すれば、
ΔX=ΔX′*COS(PIC− θ)−ΔY′*SIN(PIC− θ)・・・(9)
ΔY=ΔX′*SIN(PIC− θ)+ΔY′*COS(PIC− θ)・・・(10)
Δθ=PIC− θ・・・・(11)
となる。
【0056】
この場合、図6を拡大した図7において、基準画像RWに平行な検出画像DW′と、これを反時計方向にθ(+θ(CCDカメラ2Aを介して検出した角度方向のズレ量で表せば、PIC− θ))だけ旋回した元の検出画像DWとの関係を考慮して補足した直角三角形mOR h、mOD kに着眼すれば、上記(9)のΔXと、(10)のΔYは、
ΔX=hOR −hg・・・・(12)
ΔY=gk+kOD ・・・・(13)
と表せる。
【0057】
(12)のgは、直角三角形mOR hの辺Gと線分Eとの交点、hは、該直角三角形mOR hの直角をなす辺GとJとの交点、OR は、既述したように、実際の把持位置HR の中心である。
【0058】
また、図から明らかなように、hOR =ΔX′*COS(PIC− θ)、hg=mk=ΔY′*SIN(PIC− θ)であるから、これらを(12)に代入すれば、既述した(9)が得られる。
【0059】
一方、(13)のkは、前記直角三角形mOR hの斜辺Hと線分Bとの交点であるmから線分Eに引いた垂線Lと、該線分Eとの交点であって直角三角形mOD kを構成し、g、OD は、既述したように、それぞれ直角三角形mOR hの辺Gと線分Eとの交点、本来の把持位置HD の中心である。
【0060】
また、図から明らかなように、gk=hm=ΔX′*SIN(PIC− θ)、kOD =ΔY′*COS(PIC− θ)であるから、これらを(13)に代入すれば、既述した(10)が得られる。
【0061】
更に、図6においては、絶対座標系から材料座標系への座標変換に際しては、前記したように、基準画像RWに平行な検出画像DW′を反時計方向にθだけ旋回させることから、Δθを、CCDカメラ2Aを介して検出した角度方向のズレ量で表せば、PIC− θとなり、既述した(11)が得られる。
【0062】
このような、図6の具体例を、図5の原理と対照させると、図8に示すように、基準コーナ部KR を含み実際の把持位置HR の中心OR を通る窓枠MR と、検出コーナ部KD を含み本来の把持位置HD の中心OD を通る窓枠MD をそれぞれ設定し、この窓枠MR 、MD 内のデータが一致するようなズレ量ΔX、ΔY、Δθを、材料座標系に変換して求めたことになる。
【0063】
ロボット制御手段30Gは(図1)、前記(9)〜(11)で表せるズレ量に基づいて検出画像DWと基準画像RWが一致するようにロボットの姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させる。
【0064】
この場合、図1に示すような搬入出ロボット3と曲げロボット11を有する曲げ加工システムにおいては、ロボット制御手段30Gは、双方のロボット3、11を制御する。
【0065】
例えば、ロボット制御手段30Gは、搬入出ロボット3に素材台1上のワークを吸着させ(図10のステップ101)、前記したCCDカメラ2Aで該ワークのコーナ部Kを撮像して検出画像DWとして取り込んで基準画像RWと比較して所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθが算出された後(図10のステップ102、103)、このズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて、姿勢の補正を行うのは、搬入出ロボット3か曲げロボット11かを判断する(図10のステップ104)。
【0066】
そして、ロボット制御手段30Gは、搬入出ロボット3が姿勢の補正を行うと判断した場合には(図10のステップ104の下矢)、搬入出ロボット3が曲げロボット11へのワーク受け渡し位置の補正を行うように制御する(図10のステップ105)。
【0067】
即ち、ロボット制御手段30Gが、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を搬入出ロボット3に送信すると、該搬入出ロボット3が、その吸着したワークを実際の把持位置HR から本来の把持位置HD で把持するように姿勢を補正することにより、ワーク受け渡し位置の補正を行う(図10のステップ105)。
【0068】
換言すれば、搬入出ロボット3が、自らが把持しているワークの実際の把持位置HR が(図6)本来の把持位置HD と一致するように、姿勢を補正し(図10のステップ105)、その姿勢のまま曲げロボット11へワークを受け渡す(図10のステップ106)。
【0069】
また、ロボット制御手段30Gは、曲げロボット11が姿勢の補正を行うと判断した場合には(図10のステップ104の右矢)、曲げロボット11が搬入出ロボット3からのワーク受け取り位置の補正を行うように制御する(図10のステップ110)。
【0070】
即ち、ロボット制御手段30Gが、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を曲げロボット11に送信すると、該曲げロボット11が、搬入出ロボット3が把持しているワークを本来の把持位置hD で受け取るように姿勢を補正することにより、ワーク受け取り位置の補正を行う(図10のステップ110)。
【0071】
換言すれば、曲げロボット11が、ワークを把持したと仮定した場合に、そのときのワークの実際の把持位置hR が(図6)本来の把持位置hD と一致するように、姿勢を補正し(図10のステップ110)、その姿勢のまま搬入出ロボット3からワークを受け取る(図10のステップ111)。
【0072】
その後は、いずれの場合でも(図10のステップ105〜106、又はステップ110〜111)、曲げロボット11がワークの適正位置を把持するので(図10のステップ107)、ロボット制御手段30Gが再度曲げロボット11を駆動制御すれば、該曲げロボット11は、適正位置を把持したワークを曲げ加工装置10へ供給・位置決めし(図10のステップ108)、曲げ制御手段30H(図1)の制御の下に、曲げ加工が行われる(図10のステップ109)。
【0073】
曲げ制御手段30Hは(図1)、前記情報演算手段30Bで決定された曲げ順などに基づいて、曲げ加工装置10であるプレスブレーキを制御し、前記曲げロボット11により適正位置が把持されたワークに対して、パンチPとダイDにより曲げ加工を施す(図10のステップ109)。
【0074】
搬送制御手段30Jは(図1)、素材台1、中間台8、製品積載台12の搬送制御、例えば製品積載台12を構成するベルトコンベアを駆動制御する。
【0075】
入出力手段30K(操作ボックス)は、例えばプレスブレーキを(図2)構成する上部テーブル13の近傍に設けられ、キーボードや液晶などの画面から成る。
【0076】
この入出力手段30Kは、既述した上位NC装置29(図1)対するインターフェース機能を有し、これにより、下位NC装置30を有線又は無線で上位NC装置29に接続することにより、前記CAD情報を入力することができる。
【0077】
前記した構成を有する曲げ加工システムの制御装置のデータの流れが、図9に示され、同図は、既述した搬入出ロボット3(ローディングロボット)が姿勢を補正する場合の例である(図10のステップ104の下矢、ステップ105〜106)。
【0078】
即ち、図9における▲2▼の画像センサコントロール(図1の撮像制御手段30Cと、ワーク画像検出手段30Dと、ワーク基準画像算出手段30Eと、ズレ量算出手段30Fに対応)から画像センサ(図1のワーク撮像手段2に対応)に対して画像データ要求が出されると、画像センサは、▲1▼のワーク一枚取り装置(図1の素材台1に対応)上のワークの前記コーナ部Kを(図1)撮像してそれを画像データ(図6の検出コーナ部KD に対応)として画像センサコントロールに送信し、既述したズレ量ΔX、ΔY、Δθが(図6)算出される。
【0079】
また、このとき送信された画像データは、図9に示すように、モニタ(図1のズレ量算出手段30Fに内蔵)に転送され、目標値(図6の基準コーナ部KR に対応)との一致・不一致が常に監視される。
【0080】
この状態で、図9における▲4▼のローディングロボット制御装置(図1のロボット制御手段30Gに内蔵)から▲3▼のシーケンサ(図1のロボット制御手段30Gに内蔵)に対して、姿勢補正データ要求が出されると、シーケンサが前記画像センサコントロールにズレ量データ要求を出して該ズレ量データを転送してもらい、それを姿勢補正データに換算してローディングロボット制御装置に送信すれば、ローディングロボット制御装置は、姿勢補正された動作指令出力(図1の補正駆動信号Sa 、Sb ・・・に対応)をローディングロボット(図1の搬入出ロボット3に対応)に送信する。
【0081】
以下、前記構成を有する本発明の第1実施形態(図1に示す曲げロボット11と搬入出ロボット3を有する曲げ加工システム)の動作を図10に基づいて説明する。尚、以下の図10、図11(図12)、図13(図14)、図15、図16においては、CCDカメラ2Aによる撮像対象は、ワークのコーナ部Kとし、また、基準画像RWは、正規位置でのワークをCCDカメラ2Aで撮像し、その画像を、基準画像RWとしてワーク基準画像算出・格納手段30Eに格納したものを使用する。
【0082】
(1)所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出するまでの動作。
【0083】
図10のステップ101において、搬入出ロボット3が素材台1上のワークを吸着し、ステップ102において、吸着されたワークのコーナ部KをCCDカメラ2Aで撮像し、これを検出画像DWとして取り込み、ステップ103において、検出画像DW中の検出コーナ部KD と、基準画像RW中の基準コーナ部KR の差に基づいて、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出する。
【0084】
即ち、CPU30Aが(図1)、ロボット制御手段30Gを介して、搬入出ロボット3に(図4)素材台1上の素材Tとしてのワークを吸着させ、そのワークをCCDカメラ2Aの上方の所定位置まで移動させ、撮像制御手段30Cを介して、CCDカメラ2Aによりワークのコーナ部Kを撮像させ、該撮像したコーナ部Kをワーク画像検出手段30Dに画像として検出させ、更に、ズレ量算出手段30Fを介して、検出コーナ部KD と、ワーク基準画像算出・格納手段30Eに格納された基準コーナ部KR との差PIC− X、PIC− Y、PIC− θ(既述した(1))に基づいて、最終的には、前記(9)〜(11)で表せるズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出させる。
【0085】
(2)ロボットの姿勢補正動作。
【0086】
図10のステップ104において、姿勢の補正を行うのは、搬入出ロボット3か曲げロボット11かを判断し、搬入出ロボット3が姿勢補正を行う場合には(ステップ104の下矢)、ステップ105において、搬入出ロボット3が曲げロボット11へのワーク受け渡し位置の補正を行い、ステップ106において、搬入出ロボット3が補正後の姿勢のまま曲げロボット11へワークを受け渡し、曲げロボット11が姿勢補正を行う場合には(ステップ104の右矢)、ステップ110において、曲げロボット11が搬入出ロボット3からのワーク受け取り位置の補正を行い、ステップ111において、曲げロボット11が補正後の姿勢のまま搬入出ロボット3からワークをワーク受け取る。
【0087】
即ち、CPU30Aは(図1)、前記図10のステップ103でズレ量ΔX、ΔY、Δθが(図6)算出されると、ロボット制御手段30Gに指示を出し、姿勢の補正を行うのは、搬入出ロボット3か曲げロボット11かを判断させる。
【0088】
そして、ロボット制御手段30Gは、搬入出ロボット3が姿勢の補正を行うと判断した場合には、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を搬入出ロボット3に送信すると、該搬入出ロボット3が、既述したように、自らが把持しているワークの実際の把持位置HR が(図6)本来の把持位置HD と一致するように、姿勢を補正するので、その姿勢のまま曲げロボット11へワークを受け渡す。
【0089】
また、ロボット制御手段30Gは、曲げロボット11が姿勢の補正を行うと判断した場合には、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を曲げロボット11に送信すると、該曲げロボット11が、既述したように、ワークを把持したと仮定した場合に、そのときのワークの実際の把持位置hR が(図6)本来の把持位置hD と一致するように、姿勢を補正するので、その姿勢のまま搬入出ロボット3からワークを受け取る。
【0090】
(3)曲げ加工動作。
【0091】
上記したように、姿勢の補正を行ったのが搬入出ロボット3であれ、曲げロボット11であれ、いずれの場合でも(図10のステップ105〜106、又はステップ110〜111)、ワークの位置決めが行われ、曲げロボット11は、該ワークの適正位置を把持するので(図10のステップ107)、ロボット制御手段30Gが再度曲げロボット11を駆動制御すれば、既述したように、曲げロボット11は、適正位置を把持したワークを曲げ加工装置10へ供給・位置決めし(図10のステップ108)、曲げ制御手段30H(図1)の制御の下に、曲げ加工が行われる(図10のステップ109)。
【0092】
図11は、本発明の第2実施形態を示す図である。
【0093】
図11の曲げ加工システムは、前記した搬入出ロボット3が(図1〜図3)設置されていず、曲げ加工装置10の前方に曲げロボット19が設置され、該曲げロボット19の近傍には、ワーク戴置手段である素材台20が配置され、該素材台20には、ワーク撮像手段2が取り付けられている。
【0094】
この構成により、図12のステップ201において、曲げロボット11が素材台20上のワークを吸着し、ステップ202において、吸着されたワークのコーナ部KをCCDカメラ2Aで撮像し、これを検出画像DWとして取り込み、ステップ203において、検出画像DW中の検出コーナ部KD と、基準画像RW中の基準コーナ部KR の差に基づいて、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出し、ステップ204において、曲げロボット11が姿勢の補正を行い、吸着したワークを位置決めする。
【0095】
即ち、CPU30Aが(図1)、ロボット制御手段30Gを介して、図11の曲げロボット19に素材台20上の素材Tとしてのワークを吸着させ、そのワークをCCDカメラ2Aの上方の所定位置まで移動させ、同様に、撮像制御手段30Cを(図1)介して、CCDカメラ2Aによりワークのコーナ部Kを撮像させ、該撮像したコーナ部Kをワーク画像検出手段30Dに画像として検出させ、更に、ズレ量算出手段30Fを介して、検出コーナ部KD と、ワーク基準画像算出・格納手段30Eに格納された基準コーナ部KR との差PIC− X、PIC− Y、PIC− θ(既述した(1))に基づいて、最終的には、前記(9)〜(11)で表せるズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出させる。
【0096】
そして、CPU30Aは(図1)、再度ロボット制御手段30Gを介して、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を曲げロボット19(図11)に送信すると、該曲げロボット19が、自らが吸着しているワークの実際の把持位置HR が(図6)本来の把持位置HD と一致するように、姿勢を補正することにより、ワークの位置決めを行う。
【0097】
その後は、CPU30Aが(図1)、ロボット制御手段30Gに更に指示を出すことにより、曲げロボット19(図11)を駆動制御すれば、該曲げロボット19は、その補正後の姿勢のままで、吸着したワークを曲げ加工装置10へ供給・位置決めし(図12のステップ205)、曲げ制御手段30H(図1)の制御の下に、曲げ加工が行われる(図12のステップ206)。
【0098】
図13は、本発明の第3実施形態を示す図である。
【0099】
図13の曲げ加工システムは、同様に、搬入出ロボット3が(図1〜図3)設置されていず、曲げ加工装置10の前方に曲げロボット21が設置され、該曲げロボット21の近傍には、ワーク戴置手段であるベルトコンベア22が配置され、該ベルトコンベア22には、ワーク撮像手段2が取り付けられている。
【0100】
この構成により、図14のステップ301において、ベルトコンベア22を駆動し、ステップ302において、ベルトコンベア22上のワークがCCDカメラ2Aの直上方まで到達したか否かを判断し、到達した場合には(YES)、ステップ303において、ベルトコンベア22を停止させ、ステップ304において、ワークのコーナ部KをCCDカメラ2Aで撮像し、これを検出画像DWとして取り込み、ステップ305において、検出画像DW中の検出コーナ部KD と、基準画像RW中の基準コーナ部KR の差に基づいて、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出する。
【0101】
即ち、CPU30Aが(図1)、搬送制御手段30Jを介して、ベルトコンベア22(図13)を駆動し、その上のワークがCCDカメラ2Aの直上方に到達したことをセンサなどで検知した場合に、該ベルトコンベア22を停止させ、今度は、撮像制御手段30Cを(図1)介して、CCDカメラ2Aによりワークのコーナ部Kを撮像させ、該撮像したコーナ部Kをワーク画像検出手段30Dに画像として検出させ、更に、ズレ量算出手段30Fを介して、検出コーナ部KD と、ワーク基準画像算出・格納手段30Eに格納された基準コーナ部KR との差PIC− X、PIC− Y、PIC− θ(既述した(1))に基づいて、最終的には、前記(9)〜(11)で表せるズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出させる。
【0102】
その後、図14のステップ306において、曲げロボット21が姿勢を補正するのは、ワークの吸着前か、吸着後かを判断し、吸着前に姿勢補正を行う場合には(ステップ306の下矢)、ステップ307において、曲げロボット21が、ベルトコンベア22上のワークの吸着位置を補正し、ステップ308において、ベルトコンベア22上のワークを吸着し、吸着後に姿勢補正を行う場合には(ステップ306の右矢)、ステップ311において、曲げロボット21が、ベルトコンベア22上のワークを吸着し、ステップ312において、姿勢補正を行った後に、その吸着したワークを位置決めする。
【0103】
即ち、CPU30Aは(図1)、前記図14のステップ305でズレ量ΔX、ΔY、Δθが(図6)算出されると、ロボット制御手段30Gに指示を出し、曲げロボット21が(図13)、姿勢の補正を行うのは、ワークの吸着前か、吸着後かを判断させる。
【0104】
そして、ロボット制御手段30Gは、ワークの吸着前に姿勢の補正を行うと判断した場合には、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を、ワークを吸着していない曲げロボット21(図13)に送信すると、該曲げロボット21が、ワークを吸着したと仮定した場合に、そのときのワークの実際の吸着(把持)位置HR が(図6)本来の吸着(把持)位置HD と一致するように、姿勢を補正するので、その姿勢のままベルトコンベア22上のワークを吸着する。
【0105】
また、ロボット制御手段30Gは、ワークの吸着後に姿勢の補正を行うと判断した場合には、曲げロボット21(図13)にベルトコンベア22上のワークを吸着させ、その後、前記(9)〜(11)のズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて補正駆動信号Sa 、Sb ・・・を、ワークを吸着した曲げロボット11に送信すると、該曲げロボット11が、その吸着したワークの実際の吸着(把持)位置HR が(図6)本来の吸着(把持)位置HD と一致するように、姿勢を補正することにより、該ワークを位置決めする。
【0106】
その後は、同様に、ロボット制御手段30Gが再度曲げロボット21を駆動すれば、曲げロボット21は、適正位置を把持した状態でワークを曲げ加工装置10へ供給・位置決めし(図14のステップ309)、曲げ制御手段30H(図1)の制御の下に、曲げ加工が行われる(図14のステップ310)。
【0107】
図15は、本発明の第4実施形態を示す図である。
【0108】
図15の曲げ加工システムは、同様に、搬入出ロボット3が(図1〜図3)設置されていず、曲げ加工装置10の前方に曲げロボット23が設置され、該曲げロボット23の近傍には、ワーク戴置手段である掴み換え台18が配置され、該掴み換え台18には、ワーク撮像手段2が取り付けられている。
【0109】
上記掴み換え台18は、よく知られているように、曲げロボット23が、加工の途中で、ワークを掴み換え台18の吸着パッド18Aに吸着させた状態でそれまで掴んでいた辺と異なる辺を掴み換える場合に使用する(例えば、短辺曲げから長辺曲げに移行する場合)。
【0110】
この構成により、第4実施形態は、掴み換え台18の吸着パッド18Aに吸着されたワークのコーナ部Kを、CCDカメラ2Aで撮像することにより、それを検出画像DWとして取り込み、基準画像RWとの差に基づいて、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを(図6)算出し、該ズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて、実際の掴み(把持)位置HR が本来の掴み(把持)位置HD と一致するように、曲げロボット23(図15)の姿勢を補正するものであり、特に、工程間のワークの掴み位置の修正に効果がある。
【0111】
図16は、本発明の応用例を示す図である。
【0112】
図16の曲げ加工システムは、前記した図1の中間台8にワーク撮像手段2を取り付けたものであり、本発明の応用例である。
【0113】
即ち、曲げ加工後に、曲げロボット11(図1)を介して中間台8(図16)に置かれた製品Qとしてのワークのコーナ部Kを、CCDカメラ2Aで撮像し、同様に、それを検出画像DW(図6に相当)として基準画像RWと比較し、両者の差に基づいて、所定のズレ量ΔX、ΔY、Δθを算出し、該ズレ量ΔX、ΔY、Δθに基づいて、中間台8上の製品Qを、搬入出ロボット3が吸着して製品積載台12に積載する場合の位置を補正するものであり、特に、製品Qを製品積載台12上で崩すことなく多段に積載する場合に効果がある。
【0114】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明によれば、ロボットを使用した曲げ加工システムにおいて、機械を停止することなく加工を続行可能とし、不良品を少なくし、ワークをその位置ズレを気にすることなく素材台上に積載できるようにして積載時間を短縮するという効果を奏することとなった。
【0115】
また、中間台に置かれた製品としてのワークのコーナ部を、CCDカメラで撮像することにより、該製品をロボットが製品積載台に積載する場合の位置の補正が可能となり、該製品を製品積載台上で崩すことなく多段に積載可能にするという効果もある。
【0116】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す全体図である。
【図2】図1における曲げ加工システムの斜視図である。
【図3】図1における曲げ加工システムの側面図である。
【図4】図1におけるワーク撮像手段2の詳細図である。
【図5】図1における画像処理の原理を示す図である。
【図6】図1におけるズレ量算出の具体例を示す図である。
【図7】図6の拡大図である。
【図8】図6の具体例と、図5の原理との対応図である。
【図9】図1におけるデータの流れを示す図である。
【図10】図1における動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図12】図11における動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施形態を示す図である。
【図14】図13における動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の第4実施形態を示す図である。
【図16】本発明の応用例を示す図である。
【符号の説明】
1 ワーク一枚取り装置の素材台
2 ワーク撮像手段
3 搬入出ロボット
3A 吸着パッド
8 中間台
10 曲げ加工装置
11 曲げロボット
12 製品積載台
13 上部テーブル
14 下部テーブル
15 ベースプレート
17 グリップ
18 掴み換え台
19、21、23 他の曲げロボット
20 他の素材台
22 ベルトコンベア
29 上位NC装置
30 下位NC装置
30A CPU
30B 情報演算手段
30C 撮像制御手段
30D ワーク画像検出手段
30E ワーク基準画像算出・格納手段
30F ズレ量算出手段
30G ロボット制御手段
30H 曲げ制御手段
30J 入出力手段
T 素材
Q 製品
S 撮像範囲
DW ワークの検出画像
RW ワークの基準画像
D  検出コーナ部
R  基準コーナ部
R  吸着パッド3Aの実際の把持位置
D  吸着パッド3Aの本来の把持位置
R  グリップ17の実際の把持位置
D  グリップ17の本来の把持位置
K ワークのコーナ部

Claims (4)

  1. ワークを戴置するワーク戴置手段と、
    該ワーク戴置手段に取り付けられたワーク撮像手段と、
    該ワーク撮像手段から入力されたワークの画像を検出するワーク画像検出手段と、予め入力された情報に基づいてワークの基準画像を算出し、又はワーク撮像手段で撮像された正規位置のワーク画像を基準画像として格納するワーク基準画像算出・格納手段と、検出画像と基準画像の差に基づいて所定のズレ量を算出するズレ量算出手段と、該ズレ量に基づいて検出画像と基準画像が一致するようにロボットの姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させるロボット制御手段を有することを特徴とするワーク位置決め装置。
  2. 上記ワーク撮像手段がワークの任意の部分を撮像し、ズレ量算出手段が、ワーク画像検出手段により検出された検出画像中の検出部分と、ワーク基準画像算出・格納手段により算出し、又はそこに格納された基準画像中の基準部分との差に基づいて、ロボットによるワークの実際の把持位置と本来の把持位置とのズレ量を算出し、ロボット制御手段が、該ズレ量に基づいて、実際の把持位置と本来の把持位置が一致するように搬入出ロボット又は曲げロボットの姿勢を補正制御してワークを位置決めし適正位置を把持させる請求項1記載のワーク位置決め装置。
  3. 上記ロボットが、曲げ加工装置に取り付けられた曲げロボットと、該曲げ加工装置の側方に設置された搬入出ロボットにより構成され、ワーク戴置手段が、搬入出ロボットの近傍に配置された素材台により構成され、該素材台に、ワーク撮像手段が取り付けられている請求項1記載のワーク位置決め装置。
  4. 上記ロボットが、曲げ加工装置の前方に設置された曲げロボットにより構成され、ワーク戴置手段が、曲げロボットの近傍に配置された素材台、ベルトコンベア、又は掴み換え台により構成され、該素材台、ベルトコンベア、又は掴み換え台に、ワーク撮像手段が取り付けられている請求項1記載のワーク位置決め装置。
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