JP2004103947A - 混流型製造ラインシステム及びそのシステムを用いた製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カラーフィルターを製造するための各種の処理工程を行う処理ライン部10において、例えば、前段側搬送ラインとしての搬送ライン21,31は、符号A1の箇所で合流して混流ライン84となり、その後、混流ライン84は、符号B1の箇所で分岐して、後段側搬送ラインとしての搬送ライン22,32となる。後段側搬送ラインとしての搬送ライン22,32上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置23,24,25、処理装置33,34,35がそれぞれ配設され、混流ライン84上には、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置85が配設されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルター等の製品を製造するための製造ラインシステムに係り、とりわけ、複数種類の基板を混流及び分流させながら当該各種類の基板に対して所定の処理工程を行う混流型製造ラインシステム及びそのシステムを用いた製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルターを製造するための製造ラインシステムには、クロム成膜、ブラックマトリックスの形成、所定のパターンを備えた各色(赤色、緑色及び青色)の着色層の形成、保護層の形成、柱状体の形成、ITO層の形成等の各種の処理工程が含まれている。また、これらの各処理工程はさらに幾つかの単位工程からなっており、例えば、赤色の着色層の形成工程は次のような複数の単位工程からなっている。まず、前工程の処理工程から送られてきた基板が洗浄される。次に、洗浄後の基板上に赤色感材がスピンコーティング法等により塗布され、乾燥及びプリベーク処理が行われる。そして、基板上に塗布された赤色感材が露光された後、現像、リンス及び水切りが行われる。その後、必要に応じて検査が行われた後、ポストベーク処理が行われ、これによって当該処理工程が終了する。
【0003】
ここで、上述したような処理工程に含まれる各単位工程の処理速度にはばらつきがあるため、処理速度の遅い単位工程(処理装置)により必然的に律速状態が発生してしまう。このため、このような問題を解決するため、図4(a)に示すように、製造ラインシステム中に含まれる処理装置のうち律速段階の処理装置(図4(a)では「処理速度1」の処理装置)を製造ラインシステム中に複数(図4(a)では2台)配置し、製造ラインシステム全体の処理速度を向上させる方法が知られている(図4(a)(b)において、処理装置を表す矩形ブロック中に記載されている速度は所定時間あたりの基板の単位処理数を表し、数字が大きいほど処理速度が大きいことを表している。)。なお、このような方法を実現するための具体的なライン構成として、例えば特許文献1には、製造ラインシステム中に複数の律速段階の処理装置を並列に配設し、このような複数の律速段階の処理装置の前でラインを分岐させ、当該複数の律速段階の処理装置で処理を行った後、ラインを合流させる構成が記載されている。また、特許文献2には、製造ラインシステム中に複数の律速段階の処理装置を直列的に配設し、このような複数の律速段階の処理装置の一方をバイパス手段によりバイパスしながら処理を行う構成が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−294712号公報
【特許文献2】
特開平7−281170号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の製造ラインシステムでは、律速段階の処理装置を複数配設することで全体の処理速度の向上を図ることができるものの、個々の処理装置ごとに見た場合には、その処理能力が完全に引き出されていない場合が多いという問題がある。
【0006】
具体的には例えば、図4(a)に示す従来の製造ラインシステムでは、「速度2」の処理装置に対して「速度1」の処理装置を2台配設することで「速度1」の処理装置の律速状態を解消するようにしているが、処理速度が最も速い処理装置(「速度4」の処理装置)についてはその処理能力が完全に引き出されていない。なお、このような場合でも、「速度4」の処理装置を基準にして、律速段階の処理装置である「速度1」の処理装置及び「速度2」の処理装置をさらに追加的に配設するような構成をとることにより、「速度4」の処理装置の処理能力を完全に引き出すようにすることも可能であるが、このような構成は通常、コスト等の観点から見て現実的でない。
【0007】
本発明はこのような背景の下でなされたものであり、図4(b)に示すように、「速度1」の処理装置及び「速度2」の処理装置に比べて相対的に処理が速い「速度4」の処理装置を複数の処理工程(基板Aに対する処理工程及び基板Bに対する処理工程)にて共通に用いることにより、「速度4」の処理装置を最大限に引き出すことを提案するものである。
【0008】
すなわち、本発明は、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置を複数の処理工程にて共通に用いることで、各処理装置の処理能力を最大限に引き出し、処理装置の台数の削減や処理装置の台数の削減に伴う段取り替えの負担の軽減を図る、混流型製造ラインシステム及びそのシステムを用いた製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、処理対象となる複数種類の基板を各種類ごとに搬送する複数の前段側搬送ラインと、前記複数の前段側搬送ラインにより搬送されてきた複数種類の基板を混流させて搬送する混流ラインと、前記混流ラインにより搬送されてきた複数種類の基板を各種類ごとに分流させて搬送する複数の後段側搬送ラインとを備え、前記各前段側搬送ライン上又は前記各後段側搬送ライン上には、処理速度の遅い律速段階又は専用の処理装置が配設され、前記混流ライン上には、前記律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置が配設されることを特徴とする混流型製造ラインシステムを提供する。
【0010】
なお、上述した第1の解決手段においては、前記複数の後段側搬送ラインのうちの少なくとも一つにより搬送されてきた特定の種類の基板と、前記複数の後段側搬送ラインとは異なる別の搬送ラインにより搬送されてきた別の種類の基板とを混流させて搬送する別の混流ラインをさらに備え、前記別の搬送ライン上には、処理速度の遅い別の律速段階又は専用の処理装置が配設され、前記別の混流ライン上には、前記別の律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い別の処理装置が配設されることが好ましい。
【0011】
また、上述した第1の解決手段において、基板収納済みのカセットから各種類の基板を取り出して前記各前段側搬送ラインに供給するとともに、前記各後段側搬送ラインを介して排出された各種類の基板を空のカセット内に収納して保管するコアストッカーや、前記各後段側搬送ラインを介して排出された各種類の基板を、当該処理工程に続いて行われる処理工程を行うための前段側搬送ラインに対して供給するよう、当該各種類の基板を搬送する自走搬送装置をさらに備えることが好ましい。
【0012】
なお、上述した第1の解決手段において、前記各処理装置は、カラーフィルターを製造するための各種の処理を行うことが好ましい。
【0013】
本発明は、第2の解決手段として、複数種類の基板を混流及び分流させながら当該各種類の基板に対して所定の処理工程を行う混流型製造ラインシステムを用いた製造方法において、処理対象となる複数種類の基板を各種類ごとに搬送するステップと、各種類ごとに搬送されてきた複数種類の基板を、相対的に処理速度の速い処理装置の前で混流させて搬送するステップと、混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記処理装置で処理を行うステップと、前記処理装置により処理が行われた複数種類の基板を、前記処理装置に比べて相対的に処理速度の遅い複数の律速段階又は専用の処理装置の前で各種類ごとに分流させて搬送するステップと、分流されて搬送されてきた各種類の基板に対して前記各律速段階又は専用の処理装置で処理を行うステップとを含むことを特徴とする製造方法を提供する。
【0014】
なお、上述した第2の解決手段においては、前記複数の律速段階又は専用の処理装置のうちの少なくとも一つにより処理が行われた特定の種類の基板と、処理速度の遅い別の律速段階又は専用の処理装置により処理が行われた別の種類の基板とを、前記別の律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い別の処理装置の前で混流させて搬送するステップと、混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記別の処理装置で処理を行うステップとをさらに含むことが好ましい。
【0015】
本発明によれば、各種類ごとに搬送されてきた複数種類の基板を、相対的に処理速度の速い処理装置の前で混流させて搬送し、混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記処理装置で処理を行った後、この処理装置により処理が行われた複数種類の基板を、処理速度の遅い複数の律速段階又は専用の処理装置の前で各種類ごとに分流させて処理するようにしているので、律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置の処理能力を最大限に引き出すことができ、このため、処理装置の台数の削減や、処理装置の台数の削減に伴う段取り替えの負担の軽減を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
まず、図1により、本発明の一実施の形態に係る混流型製造ラインシステムの全体構成について説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態に係る混流型製造ラインシステム1は、カラーフィルターを製造するための各種の処理工程を行う処理ライン部10と、処理ライン部10に対して基板の供給及び排出を行うコアストッカー20とを備えている。
【0019】
このうち、処理ライン部10は、ブラックマトリックス(“BM”)の形成、赤色の着色層(“R”)の形成、緑色の着色層(“G”)の形成、青色の着色層(“B”)の形成、保護層(“OC”)の形成、柱状体(“柱”)の形成及びITO層(“ITO”)の形成等の各処理工程を行うものであり、基板を搬送するための搬送ライン(搬送ライン11,21,…,71、搬送ライン16,26,…,66,72及び混流ライン81,84,86,89,91,94)と、これらの搬送ライン上に配設された複数の処理装置(洗浄装置12,85,90,95、塗布装置13,23,…,63、露光装置14,24,…,64、現像装置15,25,…,65、検査装置82,87,92、ポストベーク装置83,88,93及び成膜装置73)とを備えている。
【0020】
また、コアストッカー20は、任意の処理工程までの処理が行われた複数種類の基板をカセット単位で保管するスタッカークレーン方式の倉庫であり、基板収納済みのカセットから各種類の基板を取り出して処理ライン部10の各搬送ライン11,21,…,71に供給するとともに、各搬送ライン16,26,…,66,72を介して排出された各種類の基板を空のカセット内に収納して保管するようになっている。
【0021】
ここで、コアストッカー20から処理ライン部10の各搬送ライン11,21,…,71に供給された各種類の基板は、図1に示すような搬送経路(例えば、赤色の着色層の形成の場合には、搬送ライン21、混流ライン84、搬送ライン22、混流ライン81及び搬送ライン26)に沿って搬送され、その搬送の途中で所定の処理(例えば、赤色の着色層の形成の場合には、洗浄装置85、塗布装置23、露光装置24、現像装置25、検査装置82及びポストベーク装置83による処理)が行われた後、各搬送ライン16,26,…,66,72を介してコアストッカー20へ排出される。なお、処理ライン部10及びコアストッカー20には制御装置(図示せず)が接続されており、トラッキングやバーコード読み取りといった手法により、基板の供給、搬送(混流及び分流)及び排出が管理されるようになっている。
【0022】
以下、処理ライン部10で行われる各処理工程(ブラックマトリックスの形成、各色(赤色、緑色及び青色)の着色層の形成、保護層の形成、柱状体の形成及びITO層の形成)につき、その搬送経路及び処理の流れの概要を説明する。
【0023】
まず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン11、混流ライン81及び搬送ライン16が設けられている。このうち、搬送ライン11はコアストッカー20から供給された基板(ガラス基板)を搬送するラインであり、その上に処理装置(洗浄装置12、塗布装置13、露光装置14及び現像装置15)が配設されている。混流ライン81は、搬送ライン11により搬送されてきた基板を、符号C1の箇所で、後述する搬送ライン22により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(検査装置82及びポストベーク装置83)が配設されている。搬送ライン16は、混流ライン81により搬送されてきた2種類の基板を、符号D1の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン11により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。なお、符号C1及びD1の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。
【0024】
次に、ブラックマトリックスが形成された基板上に所定のパターンを備えた赤色の着色層を形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン21、混流ライン84、搬送ライン22、混流ライン81及び搬送ライン26が設けられている。このうち、搬送ライン21は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックスが形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン84は、搬送ライン21により搬送されてきた基板を、符号A1の箇所で、後述する搬送ライン31により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(洗浄装置85)が配設されている。搬送ライン22は、混流ライン84により搬送されてきた2種類の基板を、符号B1の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン21により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(塗布装置23、露光装置24及び現像装置25)が配設されている。なお、符号A1及びB1の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。混流ライン81は、上述したとおり、搬送ライン22により搬送されてきた基板を、符号C1の箇所で、搬送ライン11により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン26は、混流ライン81により搬送されてきた2種類の基板を、符号D1の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン22により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。
【0025】
次に、ブラックマトリックス及び着色層(赤色)が形成された基板上に所定のパターンを備えた緑色の着色層を形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン31、混流ライン84、搬送ライン32、混流ライン86及び搬送ライン36が設けられている。このうち、搬送ライン31は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックス及び着色層(赤色)が形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン84は、上述したとおり、搬送ライン31により搬送されてきた基板を、符号A1の箇所で、搬送ライン21により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン32は、混流ライン84により搬送されてきた2種類の基板を、符号B1の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン31により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(塗布装置33、露光装置34及び現像装置35)が配設されている。混流ライン86は、搬送ライン32により搬送されてきた基板を、符号C2の箇所で、後述する搬送ライン42により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(検査装置87及びポストベーク装置88)が配設されている。搬送ライン36は、混流ライン86により搬送されてきた2種類の基板を、符号D2の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン32により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。なお、符号C2及びD2の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。
【0026】
次に、ブラックマトリックス及び着色層(赤色及び緑色)が形成された基板上に所定のパターンを備えた青色の着色層の形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン41、混流ライン89、搬送ライン42、混流ライン86及び搬送ライン46が設けられている。このうち、搬送ライン41は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックス及び着色層(赤色及び緑色)が形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン89は、搬送ライン41により搬送されてきた基板を、符号A2の箇所で、後述する搬送ライン51により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(洗浄装置90)が配設されている。搬送ライン42は、混流ライン89により搬送されてきた2種類の基板を、符号B2の箇所で、分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン41により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(塗布装置43、露光装置44及び現像装置45)が配設されている。なお、符号A2及びB2の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。混流ライン86は、上述したとおり、搬送ライン42により搬送されてきた基板を、符号C2の箇所で、搬送ライン32により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン46は、混流ライン86により搬送されてきた2種類の基板を、符号D2の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン42により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。
【0027】
次に、ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)が形成された基板上に保護層を形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン51、混流ライン89、搬送ライン52、混流ライン91及び搬送ライン56が設けられている。このうち、搬送ライン51は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックス及び着色層(赤色、緑色及び青色)が形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン89は、上述したとおり、搬送ライン51により搬送されてきた基板を、符号A2の箇所で、搬送ライン41により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン52は、混流ライン89により搬送されてきた2種類の基板を、符号B2の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン51により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(塗布装置53、露光装置54及び現像装置55)が配設されている。混流ライン91は、搬送ライン52により搬送されてきた基板を、符号C3の箇所で、後述する搬送ライン62により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(検査装置92及びポストベーク装置93)が配設されている。搬送ライン56は、混流ライン91により搬送されてきた2種類の基板を、符号D3の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン52により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。なお、符号C3及びD3の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。
【0028】
次に、ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)及び保護層が形成された基板上に柱状体を形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン61、混流ライン94、搬送ライン62、混流ライン91及び搬送ライン66が設けられている。このうち、搬送ライン61は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)及び保護層が形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン94は、搬送ライン61により搬送されてきた基板を、符号A3の箇所で、後述する搬送ライン71により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものであり、その上に処理装置(洗浄装置95)が配設されている。搬送ライン62は、混流ライン89により搬送されてきた2種類の基板を、符号B3の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン61により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(塗布装置63、露光装置64及び現像装置65)が配設されている。なお、符号A3及びB3の箇所にはそれぞれ、ラインを合流させて基板を混流させるための合流手段(図示せず)、ラインを分岐させて基板を分流させるための分岐手段(図示せず)が設けられている。混流ライン91は、上述したとおり、搬送ライン62により搬送されてきた基板を、符号C3の箇所で、搬送ライン52により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン66は、混流ライン91により搬送されてきた2種類の基板を、符号D3の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン62により搬送されてきた基板)のみを搬送し、コアストッカー20へ排出するものである。
【0029】
最後に、ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)、保護層及び柱状体が形成された基板上にITO層を形成する処理工程について説明する。この処理工程を実現するための搬送経路としては、搬送ライン71、混流ライン94及び搬送ライン72が設けられている。このうち、搬送ライン71は、コアストッカー20から供給された基板(ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)、保護層及び柱状体が形成された基板)を搬送するラインである。混流ライン94は、上述したとおり、搬送ライン71により搬送されてきた基板を、符号A3の箇所で、搬送ライン61により搬送されてきた基板と混流させて搬送するものである。搬送ライン72は、混流ライン89により搬送されてきた2種類の基板を、符号B3の箇所で分流させてそのうちの一方の基板(搬送ライン71により搬送されてきた基板)のみを搬送するものであり、その上に処理装置(成膜装置73)が配設されている。なお、成膜装置73により処理が行われた基板はコアストッカー20へ排出される。
【0030】
ここで、上述したような処理ライン部10に含まれる処理装置のうち、洗浄装置12,85,90,95は、コアストッカー20から供給された各種の基板(所定の処理工程までの処理が行われた基板)を所定の洗浄条件で洗浄するものである。塗布装置13,23,…,63は、洗浄装置12,85,90,95により洗浄された基板に所定の感材(黒色樹脂感材、赤色樹脂感材、緑色樹脂感材、青色樹脂感材又は透明樹脂感材)を塗布するとともに、乾燥及びプリベーク処理を行うものである。露光装置14,24,…,64は、塗布装置13,23,…,63により塗布された感材を露光するものである。現像装置15,25,…,65は、露光装置14,24,…,64により露光された感材を現像するとともに、リンス及び水切りを行うものである。検査装置82,87,92は、現像装置15,25,…,65により現像された感材の欠陥等を所定の検査方法により検査するものである。ポストベーク装置83,88,93は、検査装置82,87,92により検査された感材に対してポストベーク処理を行うものである。成膜装置73は、基材上にITO層を成膜するものである。なお、このような処理装置のうち、塗布装置13,23,…,63、露光装置14,24,…,64、現像装置15,25,…,65及び成膜装置73は、処理速度の遅い律速段階の処理装置であり、洗浄装置12,85,90,95、検査装置82,87,92及びポストベーク装置83,88,93は、上述した律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置である。なお、本実施の形態における「律速段階の処理装置」という用語は、「混流ライン上に配設される処理装置に比べて処理速度が遅い処理装置」という程度の意味で用いられており、全体の処理能力に影響を与えるような本来の意味での律速段階の処理装置の他、混流ライン上に配設することができない専用の処理装置(個々の処理工程特有の専用プロセスを行う処理装置)をも含む。
【0031】
このような処理ライン部10において、例えば、赤色及び緑色の着色層の形成工程に注目すると、前段側搬送ラインとしての搬送ライン21,31は、符号A1の箇所で合流して混流ライン84となり、その後、混流ライン84は、符号B1の箇所で分岐して、後段側搬送ラインとしての搬送ライン22,32となる。そして、後段側搬送ラインとしての搬送ライン22,23上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置23,24,25、処理装置33,34,35がそれぞれ配設され、混流ライン84上には、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置85が配設されている。なお、後段側搬送ラインとしての搬送ライン22は、符号C1の箇所で別の搬送ライン11と合流して混流ライン81となり、その後、混流ライン81は、符号D1の箇所で分岐して搬送ライン26,16となる。このうち、別の搬送ライン11上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置12,13,14,15が配設され、混流ライン81上には、この律速段階の処理装置12,13,14,15に比べて相対的に処理速度の速い処理装置82,83が配設されている。一方、後段側搬送ラインとしての搬送ライン32は、符号C2の箇所で別の搬送ライン42と合流して混流ライン86となり、その後、混流ライン86は、符号D2の箇所で分岐して搬送ライン36,46となる。このうち、別の搬送ライン42上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置43,44,45が配設され、混流ライン86上には、この律速段階の処理装置43,44,45に比べて相対的に処理速度の速い処理装置87,88が配設されている。
【0032】
同様に、青色の着色層及び保護層の形成工程に注目すると、前段側搬送ラインとしての搬送ライン41,51は、符号A2の箇所で合流して混流ライン89となり、その後、混流ライン89は、符号B2の箇所で分岐して、後段側搬送ラインとしての搬送ライン42,52となる。そして、後段側搬送ラインとしての搬送ライン42,52上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置43,44,45、処理装置53,54,55がそれぞれ配設され、混流ライン89上には、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置85が配設されている。なお、後段側搬送ラインとしての搬送ライン42は、上述したとおり、符号C2の箇所で別の搬送ライン32と合流して混流ライン81となる。一方、後段側搬送ラインとしての搬送ライン52は、符号C3の箇所で別の搬送ライン62と合流して混流ライン96となり、その後、混流ライン96は、符号D3の箇所で分岐して搬送ライン56,66となる。このうち、別の搬送ライン62上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置63,64,65が配設され、混流ライン96上には、この律速段階の処理装置63,64,65に比べて相対的に処理速度の速い処理装置92,93が配設されている。
【0033】
同様に、柱状体及びITO層の形成工程に注目すると、前段側搬送ラインとしての搬送ライン61,71は、符号A3の箇所で合流して混流ライン94となり、その後、混流ライン94は、符号B3の箇所で分岐して、後段側搬送ラインとしての搬送ライン62,72となる。そして、後段側搬送ラインとしての搬送ライン62,72上には、処理速度の遅い律速段階の処理装置である処理装置63,64,65、処理装置72がそれぞれ配設され、混流ライン94上には、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置95が配設されている。なお、後段側搬送ラインとしての搬送ライン62は、上述したとおり、符号C3の箇所で別の搬送ライン52と合流して混流ライン91となる。
【0034】
次に、図2により、図1に示す混流型製造ラインシステム1におけるカラーフィルターの製造過程について説明する。
【0035】
図2は、図1に示す混流型製造ラインシステム1におけるカラーフィルターの製造過程で行われる処理工程を、処理対象となる基板の流れとともに示す工程図である。
【0036】
ここで、カラーフィルターの製造過程で行われる処理工程は、図1を参照して説明したとおり、ブラックマトリックス(“BM”)の形成(処理工程101)、赤色の着色層(“R”)の形成(処理工程102)、緑色の着色層(“G”)の形成(処理工程103)、青色の着色層(“B”)の形成(処理工程104)、保護層(“OC”)の形成(処理工程105)、柱状体(“柱”)の形成(処理工程106)、ITO層(“ITO”)の形成(処理工程107)を含んでいる。
【0037】
なお、図2においては、このような処理工程101〜107に含まれる各単位工程を、処理速度の観点でひとまとまりにし、同様の処理速度を持つものについては一つの矩形ブロックとして表している。例えば、工程102及び103の「洗浄」工程は、図1の洗浄装置85による処理を表し、工程102の「塗布・露光・現像」工程は、図1の塗布装置22、露光装置23及び現像装置24による処理を表し、工程103及び104の「検査・ポストベーク」工程は、図1の検査装置87及びポストベーク装置88による処理を表している。なお、矩形ブロック中に記載されている速度は所定時間あたりの基板の単位処理数を表し、数字が大きいほど処理速度が大きいことを表している。
【0038】
また、図2において、左側の楕円ブロックは、各処理工程101〜107で処理が行われる前の基板を表し、右側の楕円ブロックは、各処理工程101〜107で処理が行われた後の基板を表している。なお、楕円内の表記は、当該基板の種類(すなわち、当該基板が、どの処理工程までの処理が行われたものであるか)を表すものであり、例えば、処理工程103の処理が行われる前の基板に付された表記“BM・R”は、当該基板が、ブラックマトリックスの形成及び赤色の着色層の形成までの処理が行われたものであることを表している。
【0039】
図2に示すように、処理工程101及び102に共通に含まれる「検査・ポストベーク」工程は、処理速度が遅く律速段階となる「塗布・露光・現像」工程の処理速度の2倍の処理速度があり、ブラックマトリックスが形成された基板(“BM”基板)、及びブラックマトリックス及び赤色の着色層が形成された基板(“BM・R”基板)のいずれに対しても、共通の処理装置を用いて処理を行うことができるので、処理工程101及び102における「検査・ポストベーク」工程は共通の処理装置(図1の検査装置82及びポストベーク装置83)を用いて行う。同様にして、処理工程103及び104における「検査・ポストベーク」工程も共通の処理装置(図1の検査装置87及びポストベーク装置88)を用いて行う。また、処理工程105及び106における「検査・ポストベーク」工程も共通の処理装置(図1の検査装置92及びポストベーク装置93)を用いて行う。
【0040】
また、処理工程102及び103に共通に含まれる「洗浄」工程は、処理速度が遅く律速段階となる「塗布・露光・現像」工程の処理速度の2倍の処理速度があり、ブラックマトリックスが形成された基板(“BM”基板)、及びブラックマトリックス及び着色層(赤色)が形成された基板(“BM・R”基板)のいずれに対しても、共通の処理装置を用いて処理を行うことができるので、処理工程102及び103における「洗浄」工程は共通の処理装置(図1の洗浄装置85)を用いて行う。同様にして、処理工程104及び105における「洗浄」工程も共通の処理装置(図1の洗浄装置90)を用いて行う。また、処理工程106及び107における「洗浄」工程も共通の処理装置(図1の洗浄装置95)を用いて行う。
【0041】
このように本実施の形態によれば、各種類ごとに搬送されてきた複数種類の基板を、相対的に処理速度の速い処理装置(洗浄装置12,85,90,95、検査装置82,87,92及びポストベーク装置83,88,93)の前で混流させて搬送し、混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記処理装置で処理を行った後、この処理装置により処理が行われた複数種類の基板を、処理速度の遅い複数の律速段階の処理装置(塗布装置13,23,…,63、露光装置14,24,…,64、現像装置15,25,…,65及び成膜装置73)の前で各種類ごとに分流させて処理するようにしているので、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置の処理能力を最大限に引き出すことができ、このため、処理装置の台数の削減や、処理装置の台数の削減に伴う段取り替えの負担の軽減を図ることができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、カラーフィルターを製造するための各種の処理工程に設けられた搬送ライン(搬送ライン11,21,…,71及び搬送ライン16,26,…,66,72)をスタッカークレーン方式のコアストッカー20に接続するようにしているので、処理ライン部10における搬送ラインや混流ライン等の配置構成を柔軟かつ容易に設定することができ、ある処理工程での処理が終了して搬送ラインから排出された基板を次の処理工程の処理のための搬送ラインに供給するまでの基板の移動距離を最小限に抑えることができる。
【0043】
なお、上述した実施の形態においては、図1及び図2に示すような態様で各処理工程における基板の混流及び分流を行っているが、これに限らず、任意の態様で各処理工程における基板の混流及び分流を行うことができる。具体的には例えば、図3に示すように、ブラックマトリックス及び着色層(赤色)が形成された基板(“BM・R”基板)、ブラックマトリックス、着色層(赤色及び緑色)が形成された基板(“BM・R・G”基板)、ブラックマトリックス、着色層(赤色、緑色及び青色)が形成された基板(“BM・R・G・B”基板)は、その表面に露出している樹脂膜(赤色、緑色及び青色の着色層)が基本的に同一系統の感材であり、同一の洗浄条件でかつ同一の槽内で洗浄することが可能であるので、処理工程103、104及び105における「洗浄」工程を共通の処理装置を用いて行うことができる。なお、このような混流及び分流の態様を設定する際には、処理対象となる基板の種類とそれに対して加えられる処理の内容を考慮して、共通の処理装置を用いることがことができる処理を選択するようにするとよい。例えば、図2及び図3に示すように、処理工程103及び104における「検査・ポストベーク」工程に関しては、ブラックマトリックス及び着色層(赤色)が形成された基板(“BM・R”基板)、ブラックマトリックス及び着色層(赤色及び緑色)が形成された基板(“BM・R・G”基板)、ブラックマトリックス及び着色層(赤色、緑色及び青色)が形成された基板(“BM・R・G・B”基板)の表面に露出している樹脂膜(赤色、緑色及び青色の着色層)が基本的に同一系統の感材であり、同一の条件(処理時間に関しては各色ごとに調整可能)でかつ同一の槽内でポストベーク処理を行うことが可能であるとともに、着色画素の欠陥検査等を同一の検査方法で行うことができるので、これらの処理工程における「検査・ポストベーク」工程を共通の処理装置を用いて行うようにすることが好ましい。また、処理工程105及び106における「検査・ポストベーク」工程に関しては、“BM・R・G・B”基板上に保護層が形成された基板(“BM・R・G・B・OC”基板)、“BM・R・G・B・OC”基板上に柱状体が形成された基板(“BM・R・G・B・OC・柱”基板)の表面に露出している樹脂膜(保護層及び柱状体)は基本的に同一系統の感材であり、同一の条件(処理時間に関しては各色ごとに調整可能)でかつ同一の槽内でポストベーク処理を行うことが可能であるとともに、保護層及び柱状体がいずれも透明樹脂等からなり、検査方法も類似しているので、これらの処理工程における「検査・ポストベーク」工程を共通の処理装置を用いて行うことが好ましい。
【0044】
また、上述した実施の形態においては、ブラックマトリックスを形成する処理工程において、洗浄装置12、塗布装置13、露光装置14、現像装置15、検査装置及びポストベーク装置83により、ガラス基板上に樹脂製のブラックマトリックスを形成する場合を例に挙げて説明しているが、これに限らず、ガラス基板上にクロムを成膜するためのクロム成膜装置やレジスト剥離装置等をさらに設け、ガラス基板上に形成されたクロム膜をパターニングすることによりガラス基板上に金属製のブラックマトリックスを形成してもよい。
【0045】
さらに、上述した実施の形態においては、処理ライン部10に対して基板の供給及び排出を行う手段としてコアストッカー20を用いているが、これに限らず、複数種類の基板をカセット単位で搬送する自走搬送装置(AGV)を設け、処理ライン部10の各搬送ライン16,26,…,66,72を介して排出された各種類の基板を、当該処理工程に続いて行われる処理工程を行うための各搬送ライン11,21,…,71に対して供給するようにしてもよい。
【0046】
さらにまた、上述した実施の形態において、律速段階の処理装置である塗布装置13,23,…,63、露光装置14,24,…,64、現像装置15,25,…,65及び成膜装置73を、搬送ライン11,22,32,…,72上に1台ずつ配置しているが、これらの処理速度に応じて複数台配置することも当然可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、律速段階の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置を複数の処理工程にて共通に用いることにより、各処理装置の処理能力を最大限に引き出し、処理装置の台数の削減や処理装置の台数の削減に伴う段取り替えの負担の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る混流型製造ラインシステムの全体構成を示す図。
【図2】図1に示す混流型製造ラインシステムにおけるカラーフィルターの製造過程を説明するための図。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る混流型製造ラインシステムにおけるカラーフィルターの製造過程を説明するための図。
【図4】本発明に係る混流型製造ラインシステムの作用を、従来の製造ラインシステムの作用と比較して説明するための模式図。
【符号の説明】
1 混流型製造ラインシステム
10 処理ライン部
20 コアストッカー
11,21,…,71 搬送ライン
16,26,…,66,72 搬送ライン
81,84,86,89,91,94 混流ライン
12,85,90,95 洗浄装置
13,23,…,63 塗布装置
14,24,…,64 露光装置
15,25,…,65 現像装置
82,87,92 検査装置
83,88,93 ポストベーク装置
73 成膜装置
Claims (7)
- 処理対象となる複数種類の基板を各種類ごとに搬送する複数の前段側搬送ラインと、
前記複数の前段側搬送ラインにより搬送されてきた複数種類の基板を混流させて搬送する混流ラインと、
前記混流ラインにより搬送されてきた複数種類の基板を各種類ごとに分流させて搬送する複数の後段側搬送ラインとを備え、
前記各前段側搬送ライン上又は前記各後段側搬送ライン上には、処理速度の遅い律速段階又は専用の処理装置が配設され、前記混流ライン上には、前記律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い処理装置が配設されることを特徴とする混流型製造ラインシステム。 - 前記複数の後段側搬送ラインのうちの少なくとも一つにより搬送されてきた特定の種類の基板と、前記複数の後段側搬送ラインとは異なる別の搬送ラインにより搬送されてきた別の種類の基板とを混流させて搬送する別の混流ラインをさらに備え、
前記別の搬送ライン上には、処理速度の遅い別の律速段階又は専用の処理装置が配設され、前記別の混流ライン上には、前記別の律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い別の処理装置が配設されることを特徴とする、請求項1に記載の混流型製造ラインシステム。 - 基板収納済みのカセットから各種類の基板を取り出して前記各前段側搬送ラインに供給するとともに、前記各後段側搬送ラインを介して排出された各種類の基板を空のカセット内に収納して保管するコアストッカーをさらに備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の混流型製造ラインシステム。
- 前記各後段側搬送ラインを介して排出された各種類の基板を、当該処理工程に続いて行われる処理工程を行うための前段側搬送ラインに対して供給するよう、当該各種類の基板を搬送する自走搬送装置をさらに備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の混流型製造ラインシステム。
- 前記各処理装置は、カラーフィルターを製造するための各種の処理を行うことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の混流型製造ラインシステム。
- 複数種類の基板を混流及び分流させながら当該各種類の基板に対して所定の処理工程を行う混流型製造ラインシステムを用いた製造方法において、
処理対象となる複数種類の基板を各種類ごとに搬送するステップと、
各種類ごとに搬送されてきた複数種類の基板を、相対的に処理速度の速い処理装置の前で混流させて搬送するステップと、
混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記処理装置で処理を行うステップと、
前記処理装置により処理が行われた複数種類の基板を、前記処理装置に比べて相対的に処理速度の遅い複数の律速段階又は専用の処理装置の前で各種類ごとに分流させて搬送するステップと、
分流されて搬送されてきた各種類の基板に対して前記各律速段階又は専用の処理装置で処理を行うステップとを含むことを特徴とする製造方法。 - 前記複数の律速段階又は専用の処理装置のうちの少なくとも一つにより処理が行われた特定の種類の基板と、処理速度の遅い別の律速段階又は専用の処理装置により処理が行われた別の種類の基板とを、前記別の律速段階又は専用の処理装置に比べて相対的に処理速度の速い別の処理装置の前で混流させて搬送するステップと、
混流されて搬送されてきた複数種類の基板に対して前記別の処理装置で処理を行うステップとをさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。
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