JP2004102979A - 三次元形状表示装置、三次元形状表示方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

三次元形状表示装置、三次元形状表示方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測できる三次元形状表示装置を提供する。
【解決手段】この三次元形状表示装置は、三次元形状を二次元平面に平行投影した形状と計測基準となる尺度線分とを表示し、表示された形状の拡大表示または縮小表示の指示、あるいは、計測基準となる長さの単位の変更指示がなされた場合、その指示に応じて、尺度線分の長さを一定の範囲内に調整して表示させる。三次元形状の大きさを計測するときには、尺度線分を平行移動または回転移動させて、表示された三次元形状にあたかも定規を当てるようにして簡易的に計測する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元形状表示装置、三次元形状表示方法、プログラムおよび記録媒体に関し、特に、三次元CAD/CG等で三次元形状をグラフィックディスプレイに表示させて、その三次元形状の大きさを簡易的に計測するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
三次元CAD/CGシステム等の普及により三次元形状データの利用者層が拡大するとともに、設計生産工程を中心として、上流から下流までのさまざまな工程で実際の製品の三次元形状データが有効活用される機会が増加している。
【0003】
この三次元CAD/CG等の三次元形状表示システムを導入する利点の1つとして、三次元形状データを拡大・縮小表示することによって製品形状の概観から詳細までを自在に確認できることが挙げられるが、その結果、表示されている製品形状が実際にはどの程度の大きさなのかが直感的には把握しにくくなることが多い。
【0004】
従来、このような三次元形状の寸法を測定する際には、この三次元形状の測定対象物を投影面に投影して、その投影像の寸法を測定するようにしている。
例えば、平行投影法によって投影された測定対象物の寸法を計測する際には、直線定規を測定対象物と重ねて投影面に投影し、この直線定規の目盛を利用者が読むことによって計測していた。
【0005】
特開平9−6989号公報の「幾何形状モデルの表示方法及びその装置」は、三次元形状をした幾何形状モデルを、任意視点方向からグラフィックディスプレイ上に平行投影して幾何形状モデルを表示するときに、座標系中の任意の点をPとして、視点ベクトルと垂直な平面に点Pを投影した点P’を格子原点とし、格子原点P’にそれを示す印を表示すると共に、格子原点P’を起点にディスプレイの横方向、縦方向に等間隔の線を複数本表示することにより格子を表示して、ディスプレイ上に表示した図形を一目見て、その寸法、位置がわかるようにした。
【0006】
また、特開平11−153413号公報の「3次元画像表示装置」は、被投影物体を投影面に平行投影して三次元画像を作成する際に、互に直交する3本の定規から構成される三次元定規も一緒に投影面に平行投影して三次元定規画像を作成する。また、この三次元定規は、三次元空間内の任意の位置に移動可能とし、三次元空間内で各定規を中心として回転可能とする。各定規の目盛を読み取ることによって、各定規上の任意の2点間の距離が測定でき、被投影物体の寸法を測定することができる。
【0007】
また、特開2001−266175号公報の「3次元モデル処理装置および3次元モデル処理方法、並びにプログラム提供媒体」は、表示装置に表示された物体の近傍に基準点を表示し、基準点を通る物体への直線を表示する。さらに、この直線を含むXZ平面およびYZ平面と平行な2つの平面を生成して、これらの平面と物体との交線を表示することにより、表示装置に表示される物体の三次元位置を容易に理解することが可能となる。さらに、基準点からの直線に目盛を表示するか、または、XZ平面に平行に生成した平面上に格子を表示することにより、表示される物体の左右の間隔、奥行きの間隔を容易に把握できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
三次元形状を表示したときに、この三次元形状の大きさを直感的に把握するためには、精密な計測は必要なく、大まかな大きさが分かれば十分なことが多い。この観点に立てば、従来、ポインティング装置により立体空間内の2点を指定して2点間の寸法を計測する方法のように、三次元形状の大きさを確認するためには、利用者が煩雑な操作を行って不要に精密な計測を実行している。
【0009】
また、特開平9−6989号公報の技術は、三次元形状に格子が重ねて表示されるので三次元形状が見辛くなり、また、三次元形状に対して格子を平行移動・回転移動することができないため、三次元形状と格子の相対位置を変更するには、三次元形状を移動する必要がある。
【0010】
また、特開平11−153413号公報の技術は、三次元定規を三次元的に平行移動・回転移動して三次元形状を測定しているため、正確に測定できるが手間がかかってしまう。また、定規を三次元的に移動するのは利用者にとって直感的ではない。
【0011】
また、特開2001−266175号公報は、複数の三次元形状を奥行き方向に線分を表示することによって、三次元形状どうしの位置関係を容易に把握することを目的としており、三次元形状の大きさを確認するためのものではない。
【0012】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、三次元形状とともに、計測基準となる長さを表わす尺度線分を表示することによって、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測できる三次元形状表示装置、三次元形状表示方法、三次元形状表示装置の機能を実行するためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の三次元形状表示装置は、三次元形状を図形表示させる三次元形状表示装置において、三次元形状を二次元平面に平行投影した形状を表示する形状表示部と、前記形状表示部で表示された形状とともに、計測基準となる尺度線分を表示する尺度線分表示部とを備え、表示された前記尺度線分と前記二次元平面に平行投影された形状とを比較することによって大きさを簡易的に計測できるようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載の三次元形状表示装置において、前記形状表示部で表示された形状の拡大表示または縮小表示を指示する拡大・縮小指示部と、指示された拡大表示または縮小表示に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整する尺度線分調整部とを備え、前記形状表示部は、指示された拡大表示または縮小表示に応じて、前記形状表示部で表示された形状を変形して表示し、前記尺度線分表示部は、前記尺度線分調整部で調整された長さの尺度線分を表示することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項3は、請求項2に記載の三次元形状表示装置において、前記計測基準となる長さの単位を指定する計測単位変更部とを備え、前記尺度線分調整部は、前記長さの単位の変更指定に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整することを特徴とする。
また、本発明の請求項4は、請求項1、2または3に記載の三次元形状表示装置において、前記尺度線分の平行移動または回転移動を指示する尺度線分移動部を備え、前記尺度線分表示部は、前記移動の指示に応じて、前記尺度線分の表示を平行移動または回転移動して表示させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項5の三次元形状表示方法は、三次元形状を図形表示させる三次元形状表示方法において、三次元形状を二次元平面に平行投影した形状と計測基準となる尺度線分とを表示し、表示された形状の拡大表示または縮小表示の指示、あるいは、前記計測基準となる長さの単位の変更指定がなされた場合、その指示に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整して表示させ、前記三次元形状の大きさを計測するときには、前記二次元表示された形状に前記尺度線分を平行移動または回転移動させて簡易的に計測できるようにしたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項6のプログラムは、コンピュータに、請求項1乃至4のいずれか1に記載の三次元形状表示装置の機能を実行させるためのプログラムである。
また、本発明の請求項7の記録媒体は、請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0018】
以上の構成により次の効果が達成できる。
(1)尺度線分を二次元的に表示することによって、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
(2)投影面上で三次元形状を拡大・縮小表示を行った場合や、計測基準となる長さの単位を変更した場合であっても、計測基準となる尺度線分の長さが適正な範囲に収まるように調整しつつ、尺度線分を連動して拡大・縮小表示することができるので、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
(3)計測基準となる尺度線分を投影面に平行な平面上で二次元的に平行移動・回転移動させることができるので、あたかも三次元形状に物差しをあてるかのように、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。この尺度線分を三次元的に移動させるよりも、二次元的に移動する方が大まかな大きさを計測するためには直感的に分かりやすい。
また、尺度線分を表示するだけなので、表示画面上が見辛くなることはないが、たとえ見辛くなったとしても、尺度線分を移動することによって見辛くなくすることができる。
また、尺度線分を移動することができるので、処理時間のかかる三次元形状を移動表示しなくても、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の三次元形状表示装置に係る一実施形態を説明する。図6は、一般のCADシステムを実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
図6において、CADシステムは、データ等の演算や処理を行うCPU(中央処理ユニット)101と、プログラムやデータ等を記憶するメモリ102と、キー操作に基づきプログラムやデータ等を入力するキーボードや一般にマウスカーソルと呼ばれる目印を移動させると共に、その移動に基づくデータを入力するマウス等の入力装置103と、プログラムやデータ等を印字出力するプリンタまたはプロッタ等の出力装置104と、図形などを画面上に表示するグラフィックディスプレイ等の画像表示装置105と、プログラムや三次元形状モデルのデータを記憶するハードディスク等の記憶装置106と、それらを相互に接続するバスライン107とを少なくとも備えている。
このCADシステムは、キーボードやマウス等の入力装置103を操作して指示された指示内容に基づき所定のプログラムに従い演算や処理を行うことで図形等を生成し、その図形等を画像表示装置105の画面上に表示する。
【0020】
図1は、本発明の三次元形状表示装置の構成を示すブロック図である。
図1において、三次元形状表示装置10は、形状表示部11、拡大・縮小指示部12、形状移動部13、尺度線分表示部14、計測単位変更部15、尺度線分調整部16、尺度線分移動部17、三次元形状モデルの幾何情報および位相情報を格納する三次元形状データベース(DB)20、CADシステムのキーボードやマウス等からなり、画像表示装置40へ表示された三次元形状モデルに対する操作指示や尺度単位等の数値情報を入力するのに使われる入力装置30、および、作成または編集された三次元形状モデルや尺度線分等を表示するのに使われる画像表示装置40を少なくとも備えている。
以下の説明では、三次元形状とは、三次元空間における点や線等の一次元および二次元形状も含んでいるものとする。
【0021】
形状表示部11は、利用者から指定された三次元形状を三次元形状DB20の形状情報をもとに、二次元平面である画像表示装置40の画面上に平行投影表示する。三次元形状を平行投影表示することによって、一緒に表示された尺度線分(後述)はスクリーンの奥行き方向によらない長さを表わすことになる。
また、拡大・縮小指示部12によって指示された拡大表示または縮小表示の倍率に従って画像表示装置40の画面上の三次元形状を変形する。拡大または縮小は、マウス等の入力装置30を使って表示された三次元形状の一端をドラッグしたり、キーボード等の入力装置30によって倍率の数値を入力して指示する。
この拡大または縮小の指示がなされたときには、尺度線分(後述)の表示も調整される。
【0022】
また、形状表示部11は、画像表示装置40の画面上の三次元形状に対して、形状移動部13によって指示された平行移動や回転移動した形状を表示する。平行移動の指示は、三次元空間内に方向を設定し、表示された三次元形状をその方向に平行移動させるものであって、マウスの左ボタンが押下された状態で表示された三次元形状をドラッグする。
一方、回転移動の指示は、三次元空間内に回転軸を設定し、その回転軸に対して表示された形状を回転移動させるものであって、回転軸を設定した後、マウスの右ボタンが押下された状態で表示された三次元形状をドラッグする。
この移動の指示に対しては、尺度線分(後述)は調整されない。
【0023】
まず、本発明に係る尺度線分について説明する。この尺度線分は、図2に示すように、計測の基準となる長さを表わす線分である。この計測の基準となる長さの単位の初期値は、表示される三次元形状の幾何情報の単位とする。この単位は、計測単位変更部15によって変更することができる。
また、この尺度線分の形状は限定されたものではなく、例えば、次のうちいずれであってもかまわない。
(1)両端に矢印の付いた線分(図2(A))
(2)矢印の付かない線分(図2(B))
(3)目盛が付いた線分(図2(C))
また、図2(A)や図2(D)のように全体の長さや目盛に数値または単位をこの尺度線分に付けてもよい。
【0024】
尺度線分表示部14は、上述した尺度線分を画像表示装置40の画面上に投影された三次元形状と重ね合わせるように表示する。この尺度線分の初期表示位置は、画面下方の中央付近とする。
例えば、図3に示すように、画像表示装置40の画面(図中G)上に三次元形状を平行投影した形状(図中A)と尺度線分(図中B)とを同時に表示させる。
この尺度線分Bには、線分の長さが1mであり、その中点の目盛(図中M)が表示されている。この尺度線分の長さと三次元形状Aの稜線Hの長さを目視によって比較すると、稜線Hの長さが約2m強であることが容易にわかる。
【0025】
また、尺度線分表示部14は、尺度線分移動部17によって平行移動または回転移動の指示が与えられると、尺度線分をその指示にあわせて移動させた表示をする。
平行移動の指示は、画像表示装置40の画面に平行な方向に尺度線分を平行移動させるものであって、マウスの左ボタンが押下された状態で尺度線分をドラッグする。
また、回転移動の指示は、尺度線分を画面に垂直な軸回りに回転移動させるものであって、マウスの右ボタンが押下された状態で尺度線分の一端をドラッグする。
【0026】
例えば、図4に示すように、画像表示装置40の画面(図中G)上に平行投影された三次元形状(図中A)中の稜線Sの長さを計測するためには、図3に示したような水平に表示された尺度線分を図4の尺度線分(図4中B)の位置へ平行移動と回転移動によって移動させる。この尺度線分(図4中B)の長さと形状Aの稜線Sの長さを目視によって比較すると、形状Aの稜線Sの長さが約300mmであることが容易にわかる。
上記では、尺度線分を平行移動または回転移動して比較していたが、図4の形状Aの稜線Tは斜めになっているので、尺度線分と比較することができない。
この場合には、計測対象の稜線Tが画面Gと平行になる位置に、三次元形状の方を回転または平行移動させてから測るようにする。
【0027】
計測単位変更部15は、計測の基準となる長さの単位を入力装置30から入力する。この長さの単位には、下例のような単位系を入力する。
例: m、cm、mm、inch、feet、yard
この入力された長さの単位は、尺度線分調整部16によって尺度線分の長さを調整して、尺度線分表示部14で尺度線分の表示を変更する。
【0028】
尺度線分調整部16は、画面上における尺度線分の長さが一定の範囲内に収まるように、計測の基準となる長さを調整する。
例えば、計測の基準となる長さは、以下の2条件を満たすように調整する。
(1)指定された長さの単位において、10または5×10(Nは整数)の切りのいい数値(即ち、0.01,0.05,0.1,0.5,1,5,10,50,100等のいずれか)とする。
(2)さらに、上記の条件(1)を満たし、一定の上限値(例えば、画面の水平方向の長さの1/4倍)を超えないような最大値とする。
【0029】
また、三次元形状の表示を拡大・縮小する場合に、尺度線分の長さを常に再調整せずに、次の場合には指定された拡大・縮小率にしたがって尺度線分の長さを拡大・縮小表示してもよい。
(3)一定の上限値(例えば、画面の水平方向の長さ)を超えない。
(4)一定の下限値(例えば、画面の水平方向の長さの1/20)未満にならない。
【0030】
この場合、尺度線分の長さが一定の上限値や下限値を超えてしまうときには、上記の条件(1)および条件(2)を満足するように表示する尺度線分を調整する。
例えば、10mの尺度線分(画面の1/10の大きさとする)を表示し、三次元形状を20倍に拡大すると、尺度線分が画面からはみ出すので、尺度線分調整部16は、5mまたは1mの尺度線分に変えることによって、画面からはみ出さないように調整する。
【0031】
図5は、本発明の三次元形状表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
まず、利用者から指示された三次元形状を画像表示装置40の二次元平面である画面上に平行投影表示する(ステップS1)。
【0032】
画面上における尺度線分の長さが一定の範囲内に収まるように、計測の基準となる長さを調整する(ステップS2)。
この計測の基準となる長さの単位の初期値は、表示される三次元形状の幾何情報の単位とする。
ここで、三次元形状を拡大・縮小した場合に、指定された拡大・縮小率で尺度線分を調整すると、一定の上限値を超えたり(画面からはみ出す)、あるいは、一定の下限値より小さく(短すぎて、計測の役に立たない)ならない限り、尺度線分の長さを再調整せずに、指定された拡大・縮小率にしたがって尺度線分を拡大・縮小表示するようにしてもよい。
【0033】
調整された尺度線分を画面上の下方の中央付近に表示する(ステップS3)。利用者は、表示された形状と尺度線分の長さとを目視により比較して、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
【0034】
利用者が画面上で尺度線分を平行移動または回転移動させる指示を入力した場合(ステップS4のYes)、ステップS3に戻って移動後の尺度線分を表示させる。
尺度線分の移動により、利用者は、あたかも三次元形状に物差しを当てるかのように、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測できる。
【0035】
一方、利用者が計測の基準となる長さの単位の変更を指示した場合(ステップS5のYes)、ステップS2に戻り、尺度線分の長さを調整させる。
【0036】
さらに、利用者が画面上に表示された三次元形状を拡大・縮小する指示を入力した場合(ステップS6のYes)には、ステップS1に戻り、三次元形状を指定された拡大・縮小率で変形して表示させる。
【0037】
また、利用者が画面上に表示された三次元形状を平行移動または回転移動する指示を入力した場合(ステップS7のYes)には、ステップS1に戻り、形状を指定された位置に移動した表示をする。このときには、尺度線分の調整はしない。
【0038】
さらに、本発明は上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態の三次元形状表示装置を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD−ROMをCD−ROMドライブのような媒体駆動装置を搭載したコンピュータに装着して、これらのプログラムをコンピュータのメモリあるいは記憶装置に格納し、それを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0039】
なお、記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。
【0040】
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0041】
また、上述したプログラムをサーバコンピュータの磁気ディスク等の記憶装置に格納しておき、インターネット等の通信網で接続された利用者のコンピュータからダウンロード等の形式で頒布する場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果が達成される。
(1)尺度線分を二次元的に表示することによって、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
この尺度線分は、地図における尺度、あるいは、カタログ等で商品の大きさを想像しやすくするために傍に置かれるタバコの箱のようなものであり、この尺度線分を見ることによって、三次元形状の大きさが推量できる。
【0043】
(2)投影面上で三次元形状を拡大・縮小表示を行った場合や、計測基準となる長さの単位を変更した場合であっても、計測基準となる尺度線分の長さが適正な範囲に収まるように調整しつつ、尺度線分を連動して拡大・縮小表示することができるので、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
【0044】
(3)計測基準となる尺度線分を投影面に平行な平面上で二次元的に平行移動・回転移動させることができるので、あたかも三次元形状に物差しをあてるかのように、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。この尺度線分を三次元的に移動させるよりも、二次元的に移動する方が大まかな大きさを計測するためには直感的に分かりやすい。
また、尺度線分を表示するだけなので、表示画面上が見辛くなることはないが、たとえ見辛くなったとしても、尺度線分を移動することによって見辛くなくすることができる。
また、尺度線分を移動することができるので、処理時間のかかる三次元形状を移動表示しなくても、三次元形状の大まかな大きさを簡単に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三次元形状表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る尺度線分の例を示す図である。
【図3】尺度線分の表示例である。
【図4】尺度線分の他の表示例である。
【図5】本発明の三次元形状表示装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】一般のCADシステムを実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…三次元形状表示装置、11…形状表示部、12…拡大・縮小指示部、13…形状移動部、14…尺度線分表示部、15…計測単位変更部、16…尺度線分調整部、17…尺度線分移動部、20…三次元形状データベース、30…入力装置、40…画像表示装置、101…CPU、102…メモリ、103…入力装置、104…出力装置、105…画像表示装置、106…記憶装置、107…バスライン。

Claims (7)

  1. 三次元形状を図形表示させる三次元形状表示装置において、三次元形状を二次元平面に平行投影した形状を表示する形状表示部と、前記形状表示部で表示された形状とともに、計測基準となる尺度線分を表示する尺度線分表示部とを備え、表示された前記尺度線分と前記二次元平面に平行投影された形状とを比較することによって大きさを簡易的に計測できるようにしたことを特徴とする三次元形状表示装置。
  2. 請求項1に記載の三次元形状表示装置において、前記形状表示部で表示された形状の拡大表示または縮小表示を指示する拡大・縮小指示部と、指示された拡大表示または縮小表示に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整する尺度線分調整部とを備え、前記形状表示部は、指示された拡大表示または縮小表示に応じて、前記形状表示部で表示された形状を変形して表示し、前記尺度線分表示部は、前記尺度線分調整部で調整された長さの尺度線分を表示することを特徴とする三次元形状表示装置。
  3. 請求項2に記載の三次元形状表示装置において、前記計測基準となる長さの単位を指定する計測単位変更部とを備え、前記尺度線分調整部は、前記長さの単位の変更指定に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整することを特徴とする三次元形状表示装置。
  4. 請求項1、2または3に記載の三次元形状表示装置において、前記尺度線分の平行移動または回転移動を指示する尺度線分移動部を備え、前記尺度線分表示部は、前記移動の指示に応じて、前記尺度線分の表示を平行移動または回転移動して表示させることを特徴とする三次元形状表示装置。
  5. 三次元形状を図形表示させる三次元形状表示方法において、三次元形状を二次元平面に平行投影した形状と計測基準となる尺度線分とを表示し、表示された形状の拡大表示または縮小表示の指示、あるいは、前記計測基準となる長さの単位の変更指定がなされた場合、その指示に応じて、前記尺度線分の長さを一定の範囲内に調整して表示させ、前記三次元形状の大きさを計測するときには、前記二次元表示された形状に前記尺度線分を平行移動または回転移動させて簡易的に計測できるようにしたことを特徴とする三次元形状表示方法。
  6. コンピュータに、請求項1乃至4のいずれか1に記載の三次元形状表示装置の機能を実行させるためのプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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