JP2004101449A - 発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法および診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド車輌における、発熱抵抗体式空気流量測定装置の熱線へのダスト成分付着などによる特性変化に対する診断又は、補正を可能とする。
【解決手段】ノイズ成分を多く含むエンジン燃焼時の流れと比較して、モータ駆動時における比較的安定した所定条件下での空気流量を計測し、初期状態の値と比較を行う。
【効果】発熱抵抗体式空気流量測定装置の汚損による影響を少なくする事を可能とし、エンジンの燃焼を常に最良の状態にする事が出来る。このため、エンジン駆動時でもクリーンな排気ガスを排出するハイブリッドエンジンを提供する事が可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】ノイズ成分を多く含むエンジン燃焼時の流れと比較して、モータ駆動時における比較的安定した所定条件下での空気流量を計測し、初期状態の値と比較を行う。
【効果】発熱抵抗体式空気流量測定装置の汚損による影響を少なくする事を可能とし、エンジンの燃焼を常に最良の状態にする事が出来る。このため、エンジン駆動時でもクリーンな排気ガスを排出するハイブリッドエンジンを提供する事が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発熱抵抗体を用いた気体の流量測定装置の誤差補正方法および診断方法に関する。特には、自動車用の内燃機関に吸入される空気流量を測定する発熱抵抗体式空気流量測定装置の主に耐久劣化に起因する計測誤差補正方法に関し特に、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジン搭載車両に使用される発熱抵抗体式空気流量測定装置の計測誤差補正方法および診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
流量測定技術としては発熱抵抗体式空気流量測定装置が知られている。これは発熱抵抗体の奪われる熱量が流入流量に対し単調に増加する関係が有ることを利用したものであり、直接質量流量を測定出来るため自動車用燃料制御のための流量計として広く使われている。本発明に最も近い公知の技術としては特開平11−295125号に記載の「空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法」に記載の従来技術がある。これは内燃機関に吸入される空気流量を測定する空気流量測定装置において、吸入空気流量=ゼロの場合における出力信号より、空気流量測定装置の自己診断を行い、この自己診断結果を基に、吸入空気流量信号の補正或いは異常警告を行う機能を有する内燃機関の制御方法である。本発明の場合には、エンジンのキーオフ後、所定時間内は発熱抵抗体式空気流量測定装置とエンジンコントロールユニットへ通電を行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
発熱抵抗体式空気流量測定装置は空気への放熱量を計測して空気流量を計測する。つまり、空気流量が少ない時は流速が遅く、熱線からの空気への放熱量が少なく、また、逆に空気流量が多い時は流速が速く、空気への放熱量は多くなる。一方、熱線が耐久劣化等で熱線からの放熱量が変化すると初期値からの特性値が変化してしまう。この耐久劣化の最も顕著なのが、ダスト等が熱線に付着した場合による汚損影響である。
【0004】
一般的に発熱抵抗体式空気流量測定装置はエアクリーナの下流に取り付けられている。このため、吸入空気に含まれる大部分の塵等のダスト成分は、エアクリーナのフィルタが吸着して、発熱抵抗体式空気流量測定装置の熱線部には到達しない。しかし、数ミクロンの大きさの微小なダストはフィルタを通過して、発熱抵抗体式空気流量測定装置まで達してしまう。この微小なダスト成分は長期間の内に熱線部に堆積してしまい、この堆積したダスト成分が熱線部を覆うと、熱線をコーティングした状態になってしまう。この堆積した状態では、熱線から直接熱量を放熱出来なくなってしまう。正確には、堆積したダストの熱伝導を介して、空気中に放熱する。このため、このダストの熱伝導分が初期状態と変化してしまい、発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐久劣化量として表れるのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は請求項に記載の発明により達成される。例えば、前記課題に対応するため、発熱抵抗体式空気流量測定装置が劣化したかどうかを診断する機能を制御システム内に設ける事にした。具体的な診断方法としてアクセル開度(スロットル開度)とエンジン回転数から空気流量を算出し初期状態と比較する方法があるが、エンジン燃焼等の不安定要素が多く、空気量の算出にはノイズ要因が多い。このため、例えば内燃機関と駆動モータの両方を有する、いわゆるハイブリッドエンジンの場合について着目した。ハイブリッド車は、基本的にモータで駆動している時にはエンジンの燃焼は必要無いため、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出流量も必要としない。燃焼も無いため、空気流量算出時のノイズ要因も少ない。つまり、発熱抵抗体式空気流量測定装置の初期特性時に、モータ駆動時のエンジン回転数と負荷量のマップを作成し、その値を常に参照させれば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐久劣化量がある程度検出する事が出来、初期値との比較を行う事で発熱抵抗体式空気流量測定装置の診断を可能と出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を以下の図面に従い詳細に説明する。
【0007】
まず、最初に発熱抵抗体式空気流量測定装置の動作原理について説明する。図7は発熱抵抗体式空気流量測定装置の概略構成回路図である。発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路1は大きく分けてブリッジ回路とフィードバック回路から成り立っている。吸入空気流量測定を行うための発熱抵抗体3RH,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体4RC及びR10,R11でブリッジ回路を組み、オペアンプOP1を使いフィードバックをかけながら発熱抵抗体3RHと感温抵抗体4RCの間に一定温度差を保つように発熱抵抗体3RHに加熱電流Ihを流して空気流量に応じた出力信号V2を出力する。つまり流速の速い場合には発熱抵抗体3RHから奪われる熱量が多いため加熱電流Ihを多く流す。これに対して流速の遅い場合には発熱抵抗体Rhから奪われる熱量が少ないため加熱電流も少なくてすむのである。
【0008】
図8は発熱抵抗式空気流量計の一例を示す横断面であり、図9はその上流(左側)から見た外観図である。
【0009】
発熱抵抗体式空気流量測定装置の構成部品としては駆動回路を構成する回路基板2を内蔵するハウジング部材1及び非導電性部材により形成される副空気通路構成部材10等があり、副空気通路構成部材10の中には空気流量検出のための発熱抵抗体3,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体4が導電性部材により構成された支持体5を介して回路基板2と電気的に接続されるように配置され、ハウジング,回路基板,副空気通路,発熱抵抗体,感温抵抗体等、これらを発熱抵抗体式空気流量測定装置の一体のモジュールとして構成されている。また、吸気管路を構成する主空気構成部材20の壁面には穴25があけられており、この穴25より前記発熱抵抗体式空気流量測定装置の副空気通路部分を外部より挿入して副空気通路構成部材の壁面とハウジング部材1とをネジ7等で機械的強度を保つように固定されている。また、副空気通路構成部材10と主空気通路構成部材の間にシール材6を取り付けて、吸気間内外との気密性を保っている。
【0010】
次に本発明の最も基本的な具体例のブロック図を図1に示す。また、実際のエンジン装着時の信号の流れを示す図を図2に、特性の変化を示すグラフを図3及び図4に示す。エンジンがモータ駆動している際に、スロットル開度データと、インマニ圧力データ,吸気温度データ等を取り込み計算による空気流量の算出を行い、この時の算出空気流量を空気流量1とする。更にその時の実空気流量を発熱抵抗体式空気流量測定装置(AFS)により実測し、この時の実測空気流量を空気流量2とする。次に、この二つの空気流量を比較する。モータ駆動時のノイズ等が有り、この二つの空気流量は必ずしも一致しないため二つの空気流量の差にしきい値を設ける(例えば発熱抵抗体式空気流量測定装置からの実空気流量に対して±5%程度)。二つの空気流量の差が、このしきい値以内であれば、二つの空気流量に差が無いと判断し、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出値は正常であると判断する。もし、二つの空気流量の差がしきい値を超えるようであれば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出する空気流量2が異常であると判断し、空気流量2に対する補正値をメモリ内に格納して、次の発熱抵抗体式空気流量測定装置の出力信号が必要な燃料の燃焼状態の時に、この分の補正を実施する。これにより例えば、図3〜図4に示すような、発熱抵抗体式空気流量測定装置の経時劣化の一つの発熱抵抗体にダスト等が付着した際の特性変化等の補正を実施する事が可能となる。
【0011】
他の実施例として、図5〜図6を使い説明する。まず、図5は計算空気流量と実空気流量のデータの取り込むタイミングを、エンジンのキーオフ後一定時間エンジンをモータ駆動させた後に行う例である。このタイミングで行う事で、車両は停止しているため、走行時に発生するノイズ元が無くなり、検出流量の精度を高めた計測を行う事が可能となり、補正の精度そのものを向上させる事が可能となる。
【0012】
図6は発熱抵抗体式空気流量測定装置の出力値が異常であるかどうかの判断を、2つの計算空気流量と比較する例である。圧力信号,吸気温度信号,スロットル開度信号等から求められる空気流量1aと、スロットル開度信号とエンジン回転数信号とから求めるいわゆるα−N方式による空気流量1bの二つの計算空気流量と、発熱抵抗体式空気流量測定装置からの実空気流量とを合わせた3者のデータを比較する。これにより、例えば一方の計算空気流量に誤差が出ても、他の計算空気流量と実空気流量の検出値がしきい値内で有れば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出値は異常では無いと判断する。双方の計算空気流量と実空気流量とに差が出たときに初めて、実空気流量が異常で有ると判断するようにする。これにより、発熱抵抗体式空気流量測定装置から得られる実空気流量信号の異常判断の精度を著しく向上させる事が可能となる
【0013】
【発明の効果】
発熱抵抗体式気体流量測定装置の汚損による影響を少なくする事を可能とし、エンジンの燃焼を常に最良の状態にする事が出来る。このため、クリーンな排気ガス性能を有するハイブリッドエンジンの更なる低排気ガス化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補正の一実施例を示すブロック図。
【図2】吸気システムの信号の流れを示す図。
【図3】ETC(電子制御スロットル)開度信号とAFS(発熱抵抗体式空気流量測定装置)の空気流量信号の関係を示す図。
【図4】ETC(電子制御スロットル)開度信号とAFS(発熱抵抗体式空気流量測定装置)の計測誤差を示す図。
【図5】本発明の補正の別の実施例を示すブロック図。
【図6】本発明の補正の別の実施例を示すブロック図。
【図7】発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路概略図。
【図8】発熱抵抗体式空気流量測定装置構造図(上流側から見た図)。
【図9】発熱抵抗体式空気流量測定装置構造図(横断面図)。
【符号の説明】
1…ハウジング構成部材、2…回路基板、3…発熱抵抗体、3a,3b…順流検出用発熱抵抗体、4…感温抵抗体、5…導電性支持体、6…シール材、7…ネジ部材、10…副空気通路構成部材、14…副空気通路、20…主空気通路構成部材、22…主空気通路、25…副空気通路挿入穴。
【発明の属する技術分野】
本発明は発熱抵抗体を用いた気体の流量測定装置の誤差補正方法および診断方法に関する。特には、自動車用の内燃機関に吸入される空気流量を測定する発熱抵抗体式空気流量測定装置の主に耐久劣化に起因する計測誤差補正方法に関し特に、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジン搭載車両に使用される発熱抵抗体式空気流量測定装置の計測誤差補正方法および診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
流量測定技術としては発熱抵抗体式空気流量測定装置が知られている。これは発熱抵抗体の奪われる熱量が流入流量に対し単調に増加する関係が有ることを利用したものであり、直接質量流量を測定出来るため自動車用燃料制御のための流量計として広く使われている。本発明に最も近い公知の技術としては特開平11−295125号に記載の「空気流量測定装置を用いた内燃機関の制御方法」に記載の従来技術がある。これは内燃機関に吸入される空気流量を測定する空気流量測定装置において、吸入空気流量=ゼロの場合における出力信号より、空気流量測定装置の自己診断を行い、この自己診断結果を基に、吸入空気流量信号の補正或いは異常警告を行う機能を有する内燃機関の制御方法である。本発明の場合には、エンジンのキーオフ後、所定時間内は発熱抵抗体式空気流量測定装置とエンジンコントロールユニットへ通電を行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
発熱抵抗体式空気流量測定装置は空気への放熱量を計測して空気流量を計測する。つまり、空気流量が少ない時は流速が遅く、熱線からの空気への放熱量が少なく、また、逆に空気流量が多い時は流速が速く、空気への放熱量は多くなる。一方、熱線が耐久劣化等で熱線からの放熱量が変化すると初期値からの特性値が変化してしまう。この耐久劣化の最も顕著なのが、ダスト等が熱線に付着した場合による汚損影響である。
【0004】
一般的に発熱抵抗体式空気流量測定装置はエアクリーナの下流に取り付けられている。このため、吸入空気に含まれる大部分の塵等のダスト成分は、エアクリーナのフィルタが吸着して、発熱抵抗体式空気流量測定装置の熱線部には到達しない。しかし、数ミクロンの大きさの微小なダストはフィルタを通過して、発熱抵抗体式空気流量測定装置まで達してしまう。この微小なダスト成分は長期間の内に熱線部に堆積してしまい、この堆積したダスト成分が熱線部を覆うと、熱線をコーティングした状態になってしまう。この堆積した状態では、熱線から直接熱量を放熱出来なくなってしまう。正確には、堆積したダストの熱伝導を介して、空気中に放熱する。このため、このダストの熱伝導分が初期状態と変化してしまい、発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐久劣化量として表れるのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は請求項に記載の発明により達成される。例えば、前記課題に対応するため、発熱抵抗体式空気流量測定装置が劣化したかどうかを診断する機能を制御システム内に設ける事にした。具体的な診断方法としてアクセル開度(スロットル開度)とエンジン回転数から空気流量を算出し初期状態と比較する方法があるが、エンジン燃焼等の不安定要素が多く、空気量の算出にはノイズ要因が多い。このため、例えば内燃機関と駆動モータの両方を有する、いわゆるハイブリッドエンジンの場合について着目した。ハイブリッド車は、基本的にモータで駆動している時にはエンジンの燃焼は必要無いため、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出流量も必要としない。燃焼も無いため、空気流量算出時のノイズ要因も少ない。つまり、発熱抵抗体式空気流量測定装置の初期特性時に、モータ駆動時のエンジン回転数と負荷量のマップを作成し、その値を常に参照させれば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐久劣化量がある程度検出する事が出来、初期値との比較を行う事で発熱抵抗体式空気流量測定装置の診断を可能と出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を以下の図面に従い詳細に説明する。
【0007】
まず、最初に発熱抵抗体式空気流量測定装置の動作原理について説明する。図7は発熱抵抗体式空気流量測定装置の概略構成回路図である。発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路1は大きく分けてブリッジ回路とフィードバック回路から成り立っている。吸入空気流量測定を行うための発熱抵抗体3RH,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体4RC及びR10,R11でブリッジ回路を組み、オペアンプOP1を使いフィードバックをかけながら発熱抵抗体3RHと感温抵抗体4RCの間に一定温度差を保つように発熱抵抗体3RHに加熱電流Ihを流して空気流量に応じた出力信号V2を出力する。つまり流速の速い場合には発熱抵抗体3RHから奪われる熱量が多いため加熱電流Ihを多く流す。これに対して流速の遅い場合には発熱抵抗体Rhから奪われる熱量が少ないため加熱電流も少なくてすむのである。
【0008】
図8は発熱抵抗式空気流量計の一例を示す横断面であり、図9はその上流(左側)から見た外観図である。
【0009】
発熱抵抗体式空気流量測定装置の構成部品としては駆動回路を構成する回路基板2を内蔵するハウジング部材1及び非導電性部材により形成される副空気通路構成部材10等があり、副空気通路構成部材10の中には空気流量検出のための発熱抵抗体3,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体4が導電性部材により構成された支持体5を介して回路基板2と電気的に接続されるように配置され、ハウジング,回路基板,副空気通路,発熱抵抗体,感温抵抗体等、これらを発熱抵抗体式空気流量測定装置の一体のモジュールとして構成されている。また、吸気管路を構成する主空気構成部材20の壁面には穴25があけられており、この穴25より前記発熱抵抗体式空気流量測定装置の副空気通路部分を外部より挿入して副空気通路構成部材の壁面とハウジング部材1とをネジ7等で機械的強度を保つように固定されている。また、副空気通路構成部材10と主空気通路構成部材の間にシール材6を取り付けて、吸気間内外との気密性を保っている。
【0010】
次に本発明の最も基本的な具体例のブロック図を図1に示す。また、実際のエンジン装着時の信号の流れを示す図を図2に、特性の変化を示すグラフを図3及び図4に示す。エンジンがモータ駆動している際に、スロットル開度データと、インマニ圧力データ,吸気温度データ等を取り込み計算による空気流量の算出を行い、この時の算出空気流量を空気流量1とする。更にその時の実空気流量を発熱抵抗体式空気流量測定装置(AFS)により実測し、この時の実測空気流量を空気流量2とする。次に、この二つの空気流量を比較する。モータ駆動時のノイズ等が有り、この二つの空気流量は必ずしも一致しないため二つの空気流量の差にしきい値を設ける(例えば発熱抵抗体式空気流量測定装置からの実空気流量に対して±5%程度)。二つの空気流量の差が、このしきい値以内であれば、二つの空気流量に差が無いと判断し、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出値は正常であると判断する。もし、二つの空気流量の差がしきい値を超えるようであれば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出する空気流量2が異常であると判断し、空気流量2に対する補正値をメモリ内に格納して、次の発熱抵抗体式空気流量測定装置の出力信号が必要な燃料の燃焼状態の時に、この分の補正を実施する。これにより例えば、図3〜図4に示すような、発熱抵抗体式空気流量測定装置の経時劣化の一つの発熱抵抗体にダスト等が付着した際の特性変化等の補正を実施する事が可能となる。
【0011】
他の実施例として、図5〜図6を使い説明する。まず、図5は計算空気流量と実空気流量のデータの取り込むタイミングを、エンジンのキーオフ後一定時間エンジンをモータ駆動させた後に行う例である。このタイミングで行う事で、車両は停止しているため、走行時に発生するノイズ元が無くなり、検出流量の精度を高めた計測を行う事が可能となり、補正の精度そのものを向上させる事が可能となる。
【0012】
図6は発熱抵抗体式空気流量測定装置の出力値が異常であるかどうかの判断を、2つの計算空気流量と比較する例である。圧力信号,吸気温度信号,スロットル開度信号等から求められる空気流量1aと、スロットル開度信号とエンジン回転数信号とから求めるいわゆるα−N方式による空気流量1bの二つの計算空気流量と、発熱抵抗体式空気流量測定装置からの実空気流量とを合わせた3者のデータを比較する。これにより、例えば一方の計算空気流量に誤差が出ても、他の計算空気流量と実空気流量の検出値がしきい値内で有れば、発熱抵抗体式空気流量測定装置の検出値は異常では無いと判断する。双方の計算空気流量と実空気流量とに差が出たときに初めて、実空気流量が異常で有ると判断するようにする。これにより、発熱抵抗体式空気流量測定装置から得られる実空気流量信号の異常判断の精度を著しく向上させる事が可能となる
【0013】
【発明の効果】
発熱抵抗体式気体流量測定装置の汚損による影響を少なくする事を可能とし、エンジンの燃焼を常に最良の状態にする事が出来る。このため、クリーンな排気ガス性能を有するハイブリッドエンジンの更なる低排気ガス化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補正の一実施例を示すブロック図。
【図2】吸気システムの信号の流れを示す図。
【図3】ETC(電子制御スロットル)開度信号とAFS(発熱抵抗体式空気流量測定装置)の空気流量信号の関係を示す図。
【図4】ETC(電子制御スロットル)開度信号とAFS(発熱抵抗体式空気流量測定装置)の計測誤差を示す図。
【図5】本発明の補正の別の実施例を示すブロック図。
【図6】本発明の補正の別の実施例を示すブロック図。
【図7】発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路概略図。
【図8】発熱抵抗体式空気流量測定装置構造図(上流側から見た図)。
【図9】発熱抵抗体式空気流量測定装置構造図(横断面図)。
【符号の説明】
1…ハウジング構成部材、2…回路基板、3…発熱抵抗体、3a,3b…順流検出用発熱抵抗体、4…感温抵抗体、5…導電性支持体、6…シール材、7…ネジ部材、10…副空気通路構成部材、14…副空気通路、20…主空気通路構成部材、22…主空気通路、25…副空気通路挿入穴。
Claims (9)
- 加熱電流を流して発熱し吸入空気への放熱を基に、エンジンに吸入される気体流量を測定する発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法において、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジンであり、モータ駆動時の条件下で発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値以外の方法により得られる気体流量1、及びその気体流量1と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値である気体流量2とを比較する手段を有して、気体流量1と気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差を補正する事を特徴とする、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法。
- 加熱電流を流して発熱し吸入気体への放熱を基に、エンジンに吸入される気体流量を測定する発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法において、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジンであり、モータ駆動時の条件下で発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値以外の方法により得られる二つの気体流量である気体流量1a及び気体流量
1bと発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値である気体流量2とを比較する手段を有して、気体流量1a,1bと、気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差を補正する事を特徴とする、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法。 - 加熱電流を流して発熱し吸入気体への放熱を基に、エンジンに吸入される気体流量を測定する発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法において、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジンであり、モータ駆動時の条件下で発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値以外の方法により得られる気体流量1、及びその気体流量1と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値である気体流量2とを比較する手段を有して、気体流量1と気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差を補正する事を特徴とする、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正。
- 加熱電流を流して発熱し吸入気体への放熱を基に、エンジンに吸入される気体流量を測定する発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法において、エンジンは燃料の燃焼による動力と、モータ駆動による動力の二つを備えて車輌の運転状態によっていずれかの動力に切り替えて動作する、いわゆるハイブリッドエンジンであり、モータ駆動時の条件下で発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値以外の方法により得られる二つの気体流量である気体流量1a及び気体流量
1bと発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出値である気体流量2とを比較する手段を有して、気体流量1a,1bと、気体流量2とを比較する事を特徴とする、発熱抵抗体式気体流量測定装置の診断方法。 - 気体流量1a及び気体流量1bの検出方法として、少なくとも(1)モータ回転数、(2)吸入気体温度、(3)インマニ圧力値、(4)スロットルバルブ開度等を検出する事により、演算により気体流量を算出する事を特徴とする請求項1から請求項4に記載の発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法または診断方法。
- 気体流量1a及び気体流量1bの検出方法として、少なくとも(1)モータ回転数、(2)吸入気体温度、(3)インマニ圧力値、(4)スロットルバルブ開度等を参照し、演算により気体流量を算出し、更にその算出した気体流量を初期値としてエンジンコントロールユニットの中の記憶装置内に記憶させ、その初期値と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出する気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差の計測誤差補正または、診断を行う事を特徴とする、請求項1から請求項4に記載の発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法または診断方法。
- 気体流量1a及び気体流量1bの検出方法として、アイドル回転数時において、少なくとも(1)モータ回転数、(2)吸入気体温度、(3)インマニ圧力値、(4)スロットルバルブ開度等を参照し、演算により気体流量を算出し、更にその算出した気体流量を初期値としてエンジンコントロールユニットの中の記憶装置内に記憶させ、その初期値と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出する気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差の計測誤差補正または、診断を行う事を特徴とする、請求項1から請求項4に記載の発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法または診断方法。
- 気体流量1a及び気体流量1bの検出方法として、運転者がメインキーをオフさせた後に、所定条件でモータによりエンジンを回転させておき、少なくとも(1)モータ回転数、(2)吸入気体温度、(3)インマニ圧力値、(4)スロットルバルブ開度等を参照し、演算により気体流量を算出し、更にその算出した気体流量を初期値としてエンジンコントロールユニットの中の記憶装置内に記憶させ、その初期値と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出する気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差の計測誤差補正または、診断を行う事を特徴とする、請求項1から請求項4に記載の発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法または診断方法。
- 気体流量1a及び気体流量1bの検出方法として、運転者がメインキーをオフさせた後に、所定条件でモータによりエンジンを回転させて、且つ、運転者が運転席を離れた後にも車輌が自ら走行しないような手段を昂じておき、少なくとも(1)モータ回転数、(2)吸入気体温度、(3)インマニ圧力値、(4)スロットルバルブ開度等を参照し、演算により気体流量を算出し、更にその算出した気体流量を初期値としてエンジンコントロールユニットの中の記憶装置内に記憶させ、その初期値と発熱抵抗体式気体流量測定装置の検出する気体流量2とを比較する事により、発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差の計測誤差補正または、診断を行う事を特徴とする、請求項1から請求項4に記載の発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法または診断方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002266201A JP2004101449A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法および診断方法 |
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JP2002266201A JP2004101449A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 発熱抵抗体式気体流量測定装置の計測誤差補正方法および診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2004101449A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008142075A1 (de) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Abb Research Ltd | Diagnoseverfahren für thermische massendurchflussmessgeräte |
-
2002
- 2002-09-12 JP JP2002266201A patent/JP2004101449A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008142075A1 (de) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Abb Research Ltd | Diagnoseverfahren für thermische massendurchflussmessgeräte |
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