JP2004100816A - リターンチューブ式ボールねじ - Google Patents

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Isamu Yoshida
吉田 勇
Yoshinori Ikeda
池田 良則
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NTN Corp
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2214Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with elements for guiding the circulating balls

Abstract

【課題】簡単な構成でリターンチューブの固定ができると共に、組立作業性を向上させ、低コストなリターンチューブ式ボールねじを提供する。
【解決手段】外周面に螺旋状のねじ溝4を形成したねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナット3と、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、ナット3の外周面に露出し、ねじ軸2におけるねじ溝4のランド部4aを乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブ5と、このリターンチューブ5をナット3に固定するチューブ押え板6とを備え、ナット3の外周面に係止溝13を形成し、この係止溝13にチューブ押え板6の端部を係止した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リターンチューブ式ボールねじに関し、特に、リターンチューブを固定するチューブ押え構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじの代表的なボール循環方式であるリターンチューブ式ボールねじを図9に示す。このボールねじ50は、螺旋状のねじ溝51を有するねじ軸52にボール53を介してナット54を外嵌している。フランジ54aを一体に形成したナット54の内周には、ねじ軸52のねじ溝51に対応する螺旋状のねじ溝55を設けている。例えばねじ軸52の回転により、ボール53が両ねじ溝51、55内を転動しながら移動し、ナット54を直線移動させる。すなわち、ねじ軸52の回転をナット54の直線運動に変換させる用途に適用する。このボール53の移動はナット54の内部を循環させて行なうため、ナット54の外周にリターンチューブ56を装着している。
【0003】
円筒状のナット54の外周には一部を切欠いた平面部57を形成し、内周のねじ溝55に連通する一対の孔58を、ねじ軸52を跨いで開口させている。一方、リターンチューブ56は略コの字状に形成し、両端部をこの一対の孔58に挿入して、ねじ溝51のランド部59を乗り越えるボール循環路60を構成している。図示の場合は、2本のリターンチューブ56、56を傾斜させて並設しているが、リターンチューブ56の本数は1本の場合も、また3本、4本と多数の場合もある。
【0004】
このリターンチューブ56はその本数に係わらず、ナット54の平面部57に固定ねじ61を介してチューブ押え板62によって固定している。このチューブ押え板62は、ブロック材から機械加工で削り出したブロック品や鋼鈑をプレス成形したプレス品からなっている。
【0005】
こうしたチューブ押え板62は、その端部締結された固定ねじ61によって固定しているが、通常、チューブ押え板62と固定ねじ61間に座金を挿入したり、また、固定ねじ61のねじ部に接着剤を塗布する等して、この固定ねじ61が緩むのを防止していた。しかし、係る先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたリターンチューブ式ボールねじにおいて、使用中の雰囲気温度の変化や微小振動の繰返し等によって固定ねじ61が緩む恐れがあった。また、組立現場において、接着剤の使用によって作業環境が悪化する問題も内在していた。この固定ねじ61の緩みは良好なボールねじの作動性が維持できなくなるばかりでなく作動不良を来す恐れがあり、リターンチューブの確実で低コストな固定手段の改良が望まれている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成でリターンチューブの固定ができると共に、組立作業性を向上させ、低コストなリターンチューブ式ボールねじを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの外周面に露出し、前記ねじ軸におけるねじ溝のランド部を乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブと、このリターンチューブを前記ナットに固定するチューブ押え部材とを備え、前記ナットの外周面に係止溝を形成し、この係止溝に前記チューブ押え部材の端部を係止した。
【0009】
このように、ナットに形成した係止溝に、チューブ押え部材の端部を係止させてリターンチューブを固定するようにしたので、従来の固定ねじ等を廃止することができ、部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に、組立作業を簡素化することができる。
【0010】
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記チューブ押え部材を鋼鈑からプレス加工にて形成し、この端部を弾性変形させて前記係止溝に係止すれば、ワンタッチでチューブ押え部材をナットに装着することができ、一層組立作業を向上させることができる。
【0011】
好ましくは、請求項3に記載の発明のように、前記係止溝の近傍を前記チューブ押え部材側に加締めることにより、チューブ押え部材をガタなくナットに固定することができ、長期間に渡って良好なボールねじの作動性を維持することができる。
【0012】
さらに好ましくは、請求項4に記載の発明のように、前記リターンチューブを、断面が略半円形の一対のチューブ片を重ね合わせて構成すれば、適宜な形状に、かつ精度良く形成することができると共に、生産性が向上して低コスト化を達成することができる。
【0013】
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記リターンチューブとチューブ押え部材とを一体に形成すれば、さらに部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に、一層組立作業を簡素化することができる。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの外周面に露出し、前記ねじ軸におけるねじ溝のランド部を乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブと、このリターンチューブを前記ナットに固定するチューブ押え部材とを備え、前記ナットの外周面に嵌合孔を形成し、この嵌合孔に前記チューブ押え部材を圧入した。
【0015】
このように、ナットに形成した嵌合孔にチューブ押え部材を圧入し、リターンチューブを固定するようにしたので、従来の固定ねじ等を廃止することができ、部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に、組立作業を簡素化することができる。
【0016】
好ましくは、請求項7に記載の発明のように、前記リターンチューブを、断面が略半円形の一対のチューブ片を重ね合わせて構成すると共に、このチューブ片に前記チューブ押え部材を一体に形成し、このチューブ押え部材を前記ナットの嵌合孔に圧入すれば、さらに部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に、一層組立作業を簡素化することができる。
【0017】
好ましくは、請求項8に記載の発明のように、前記ナットの外周面に前記リターンチューブの傾き角に合わせ傾斜した凹所を形成し、この凹所に前記リターンチューブの一部を収容すれば、リターンチューブの出っ張りを少なくし、コンパクト化を図ると共に、リターンチューブを一層ガタなくシックリと固定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第1の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I線に沿った要部断面図である。
【0019】
このボールねじ1は、ねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌したナット3と、ねじ軸2の外周に形成した螺旋状のねじ溝4と、このねじ溝4に対応しナット3の内周に形成した螺旋状のねじ溝(図示せず)間に収容した複数のボール(図示せず)と、ボール循環路を構成するリターンチューブ5と、このリターンチューブ5を固定するチューブ押え板6とを備えている。
【0020】
円筒状のナット3の外周面に平面部7を形成し、内周のねじ溝に連通する一対の孔8を、ねじ軸2を跨いで開口させている。一方、リターンチューブ5は、鋼鈑をプレス成形により略コの字状に形成し、両端部をこの一対の孔8に挿入している。このリターンチューブ5は、ねじ溝4のランド部4aを乗り越えるボール循環路を構成している。図示の場合は、リターンチューブ5は、断面が半円形をなす一対のチューブ片を重ね合せたものであるが、通常のチューブをコの字状に曲げ成形したものでも良い。また、1本のリターンチューブ5を傾斜させて設けているが、リターンチューブ5の本数は2本の場合も、またそれ以上の多数の場合もある。9はナット3の平面部7の両側に突設したトラニオンで、図示しないハウジングに係止してナット3の回り止めを行う。
【0021】
チューブ押え板6は鋼鈑をプレス加工によって形成している。このチューブ押え板6は略中央部にチューブ嵌合凹溝10と、この両側に延設し、取付部となる袖部11とを有している。チューブ嵌合凹溝10は、リターンチューブ5の外周面に沿った円弧状に形成しているため、シックリとガタなくリターンチューブ5を包持することができる。
【0022】
ナット3には、リターンチューブ5が露出して配設される平面部7に、この平面部7よりも一段高い一対の畝部12を形成している。そして、この畝部12の側壁12aは開口側(上面)に行くにしたがってその側壁間距離が狭くなるよう傾斜して形成している。そして、この対向する側壁12aの開口距離は、前記したチューブ押え板6の長さより僅かに短くなるように設定している。また、畝部12の基部において、袖部11の端部に位置する部位には係止溝13を形成している。
【0023】
チューブ押え板6は、チューブ嵌合凹溝10でリターンチューブ5を包持すると共に、その袖部11の端部を弾性変形させながら畝部12の側壁12aに沿って押し込んでいく。このようにチューブ押え板6を弾性装着するようにすれば、従来の固定ねじを廃止することができると共に、チューブ押え板6の装着作業を格段に簡素化できる。したがって、低コストなリターンチューブ5の固定手段を提供することができる。
【0024】
ここで、袖部11の端部に位置する部位に係止溝13を形成することにより、このチューブ押え板6を装着する際、二股状の治具等で袖部11を押圧すれば、その端部は係止溝13内まで一旦弾性変形し、その後、復元して確実に側壁12aに係止させることができる。したがって、端部の一部が側壁12aの開口部に引っ掛かったまま装着され、振動等で使用中に外れるという不具合等の発生はなくなる。この係止溝13を形成することによって、チューブ押え板6の装着作業性を向上させ、かつ、確実に袖部11の端部を側壁12aに係止させることができる。
【0025】
本実施形態では、リターンチューブ5に略直交させてチューブ押え板6を装着しているが、チューブ嵌合凹溝10を、リターンチューブ5の傾き角αに合わせ傾斜して形成し、チューブ押え板6をボールねじ1の軸線方向に装着しても良い。
【0026】
図2は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第2の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は一部を断面した正面図である。ここで、第1の実施形態と異なる点はチューブ押え板の装着構造のみで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0027】
チューブ押え板14は鋼鈑をプレス加工によって形成している。このチューブ押え板14は、ねじ軸の軸線方向に沿って装着され、リターンチューブ5の傾き角αに合わせ傾斜して形成したチューブ嵌合凹溝15と、この両側に延設し、取付部となる袖部16とを有している。また、チューブ嵌合凹溝15は、リターンチューブ5の外周面に沿った円弧状に形成している。
【0028】
ナット17には、リターンチューブ5が露出して配設される平面部18を形成している。この平面部18には、一対の突条19と、チューブ押え板14における袖部16の端部に位置する部位に係止溝20を形成している。袖部16の端部は折曲され、この係止溝20に嵌合している。さらに、突条19を塑性変形させ、袖部16の端部側に加締め、チューブ押え板14を固定している。このようにチューブ押え板14を加締固定するようにすれば、従来の固定ねじを廃止することができると共に、チューブ押え板14の装着作業を格段に簡素化できる。したがって、低コストなリターンチューブ5の固定手段を提供することができる。
【0029】
図3は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第3の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のIII−III線矢視図である。チューブ押え板21は鋼鈑をプレス加工によって形成している。このチューブ押え板21は略中央部にチューブ嵌合凹溝22と、この両側に延設し、取付部となる袖部23とを有している。チューブ嵌合凹溝22は、リターンチューブ5の外周面に沿った円弧状に形成している。
【0030】
ナット24には、リターンチューブ5が露出して配設される平面部25に、この平面部25よりも一段高い一対の畝部26を形成している。また、この畝部26の側壁27には凹所27a形成している。ここで、チューブ押え板21における袖部23の端部をこの凹所27aに、また、チューブ嵌合凹溝24をリターンチューブ5にそれぞれ嵌合し、リターンチューブ5に沿ってチューブ押え板21をスライドしていく。その後、凹所27aの上面となる畝部26の縁部を加締めてこの袖部23の端部をガタなく固定している。なお、他の方法として、チューブ押え板21を弾性変形させて屈曲させ、この凹所27a内に袖部23の端部を嵌挿すると共に、チューブ嵌合凹溝22をリターンチューブ5に嵌合させるようにしても良い。
【0031】
図4は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第4の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のIV−IV線に沿った要部断面図である。チューブ押え板28は鋼鈑をプレス加工によって形成している。このチューブ押え板28は、両端の袖部29が幅狭に形成された矩形状をなしている。このチューブ押え板28には、前述したようなリターンチューブ5に嵌合するチューブ嵌合凹溝は特に形成されておらず、チューブ押え板28をクの字状に弾性変形させ、略中央部でリターンチューブ5を押圧すると共に、袖部29を係止溝30に嵌挿している。係止溝30はナット31の平面部32に傾斜して形成し、その上面の一部を加締めてチューブ押え板28の袖部29をガタなく固定している。このようにチューブ押え板28をシンプルな形状としたため、チューブ押え板28自体のコスト低減が図れると共に、従来のような固定ねじを使用せずに、リターンチューブ5をワンタッチでの固定することができ、組立作業を格段に簡素化できる。
【0032】
図5は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第5の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のV−V線に沿った要部断面図である。この実施形態は前述した第4の実施形態の変形例で、チューブ押え板33を、鋼鈑をプレス加工によってリターンチューブと一体に形成している。チューブ押え板33は一対の半割り片34、34を重ね合わせて構成している。
【0033】
図6(a)はこの半割り片34を示す平面図、(b)はその断面図である。半割り片34は、略コの字状のチューブ片34aと取付部となる袖部34bとからなっている。袖部34bは幅狭に形成され、係止溝30に嵌挿している。係止溝30はナット31の平面部32に傾斜して形成し、その上面の一部を加締めて半割り片34の袖部29をガタなく固定している。このようにチューブ押え板33をリターンチューブと一体に形成したため、部品点数を削減してコスト低減を図ると共に、従来のような固定ねじを使用せずに、リターンチューブをワンタッチで固定することができ、組立作業を格段に簡素化できる。なお、ここでは、チューブ押え板33を鋼鈑プレス製としたが、燒結合金を型成形して形成しても良い。
【0034】
図7は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第6の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。円筒状のナット35の外周に平面部36を形成し、内周のねじ溝に連通する一対の孔37を、ねじ軸2を跨いで開口させている。一方、リターンチューブ5は、鋼鈑をプレス成形により略コの字状に形成し、両端部をこの一対の孔37に挿入している。このリターンチューブ5は、ねじ溝4のランド部4aを乗り越えるボール循環路を構成している。図示の場合は、リターンチューブ5は、断面が半円形をなす一対のチューブ片を重ね合せたものであるが、通常のチューブをコの字状に曲げ成形したものでもよい。
【0035】
チューブ押え部材38は、リターンチューブ5の傾き角αに合わせ傾斜して形成したチューブ嵌合凹溝39を有している。平面部36には嵌合孔40を形成し、この嵌合孔40にチューブ押え部材38を圧入し、リターンチューブ5を固定している。ここで、ナット35の外周面にリターンチューブ5の傾き角αに合わせ傾斜して嵌合凹所を形成し、リターンチューブ5の一部を収容するようにしても良い。これにより、リターンチューブ5の出っ張りを少なくし、コンパクト化を図ると共に、リターンチューブ5を一層ガタなくシックリと固定することができる。
【0036】
図8は本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第7の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。円筒状のナット41の外周に、内周のねじ溝に連通する一対の孔37を、ねじ軸2を跨いで開口させている。一方、リターンチューブ42は、鋼鈑をプレス成形により略コの字状に形成し、両端部をこの一対の孔37に挿入している。このリターンチューブ42は、ねじ溝4のランド部4aを乗り越えるボール循環路を構成している。
【0037】
リターンチューブ42は、断面が半円形をなす一対のチューブ片を重ね合せて構成し、下部にチューブ押え部材となる嵌合片43をそれぞれ突設している。一方、ナット41の外周面には嵌合孔44を形成し、この嵌合孔44に嵌合片43を圧入してリターンチューブ42をナット41に固定している。
【0038】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじにあっては、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの外周面に露出し、前記ねじ軸におけるねじ溝のランド部を乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブと、このリターンチューブを前記ナットに固定するチューブ押え部材とを備え、前記ナットの外周面に係止溝を形成し、この係止溝に前記チューブ押え部材の端部を係止したので、従来の固定ねじ等を廃止することができ、部品点数を削減して低コスト化を図ることができると共に、組立作業を簡素化することができる。なお、前記ナットの外周面に嵌合孔を形成し、この嵌合孔に前記チューブ押え部材を圧入しても前述した構成と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第1の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のI−I線に沿った要部断面図である。
【図2】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第2の実施形態を示す平面図である。(b)は一部を断面した正面図である。
【図3】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第3の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のIII−III線矢視図である。
【図4】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第4の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のIV−IV線に沿った要部断面図である。
【図5】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第5の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のV−V線に沿った要部断面図である。
【図6】(a)は、本発明に係るチューブ押え板を構成する半割り片を示す平面図である。(b)は(a)の断面図である。
【図7】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第6の実施形態を示す平面図である。(b)は、同上正面図である。
【図8】(a)は、本発明に係るリターンチューブ式ボールねじの第7の実施形態を示す平面図である。(b)は、同上正面図である。
【図9】従来のリターンチューブ式ボールねじを示す一部を破断した斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・・リターンチューブ式ボールねじ
2・・・・・・・・・・・・・・・・・ねじ軸
3、17、24、31、35、41・・ナット
4・・・・・・・・・・・・・・・・・ねじ溝
4a・・・・・・・・・・・・・・・・ランド部
5、42・・・・・・・・・・・・・・リターンチューブ
6、14、21、28、33・・・・・チューブ押え板
7、18、25、32、36・・・・・平面部
8、37・・・・・・・・・・・・・・孔
9・・・・・・・・・・・・・・・・・トラニオン
10、15、22、39・・・・・・・チューブ嵌合凹溝
11、16、23、29、34b・・・袖部
12、26・・・・・・・・・・・・・畝部
12a、27・・・・・・・・・・・・側壁
13、20、30・・・・・・・・・・係止溝
19・・・・・・・・・・・・・・・・突条
27a・・・・・・・・・・・・・・・凹所
34・・・・・・・・・・・・・・・・半割り片
34a・・・・・・・・・・・・・・・チューブ片
38・・・・・・・・・・・・・・・・チューブ押え部材
40、44・・・・・・・・・・・・・嵌合孔
43・・・・・・・・・・・・・・・・嵌合片
50・・・・・・・・・・・・・・・・リターンチューブ式ボールねじ
51、55・・・・・・・・・・・・・ねじ溝
52・・・・・・・・・・・・・・・・ねじ軸
53・・・・・・・・・・・・・・・・ボール
54、68・・・・・・・・・・・・・ナット
54a・・・・・・・・・・・・・・・フランジ
56、64・・・・・・・・・・・・・リターンチューブ
57、69・・・・・・・・・・・・・平面部
58・・・・・・・・・・・・・・・・孔
59・・・・・・・・・・・・・・・・ランド部
60・・・・・・・・・・・・・・・・ボール循環路
61・・・・・・・・・・・・・・・・固定ねじ
62・・・・・・・・・・・・・・・・チューブ押え板
α・・・・・・・・・・・・・・・・・傾き角

Claims (8)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの外周面に露出し、前記ねじ軸におけるねじ溝のランド部を乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブと、このリターンチューブを前記ナットに固定するチューブ押え部材とを備え、前記ナットの外周面に係止溝を形成し、この係止溝に前記チューブ押え部材の端部を係止したことを特徴とするリターンチューブ式ボールねじ。
  2. 前記チューブ押え部材を鋼鈑からプレス加工にて形成し、この端部を弾性変形させて前記係止溝に係止した請求項1に記載のリターンチューブ式ボールねじ。
  3. 前記係止溝の近傍を前記チューブ押え部材側に加締めた請求項1または2に記載のリターンチューブ式ボールねじ。
  4. 前記リターンチューブを、断面が略半円形の一対のチューブ片を重ね合わせて構成した請求項1乃至3いずれかに記載のリターンチューブ式ボールねじ。
  5. 前記リターンチューブとチューブ押え部材とを一体に形成した請求項4に記載のリターンチューブ式ボールねじ。
  6. 外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形成したナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの外周面に露出し、前記ねじ軸におけるねじ溝のランド部を乗り越えるボール循環路を構成するリターンチューブと、このリターンチューブを前記ナットに固定するチューブ押え部材とを備え、前記ナットの外周面に嵌合孔を形成し、この嵌合孔に前記チューブ押え部材を圧入したことを特徴とするリターンチューブ式ボールねじ。
  7. 前記リターンチューブを、断面が略半円形の一対のチューブ片を重ね合わせて構成すると共に、このチューブ片に前記チューブ押え部材を一体に形成し、このチューブ押え部材を前記ナットの嵌合孔に圧入した請求項6に記載のリターンチューブ式ボールねじ。
  8. 前記ナットの外周面に前記リターンチューブの傾き角に合わせ傾斜した凹所を形成し、この凹所に前記リターンチューブの一部を収容した請求項1乃至7いずれかに記載のリターンチューブ式ボールねじ。
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