JP2004092853A - ボールねじ - Google Patents
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Abstract
【課題】外部循環方式のボールねじにおいて、ボール循環チューブの組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供する。
【解決手段】ボール循環チューブ押えをプレス成型し、その係止部をナットの被係止溝に対して、ワンタッチで固定可能とした。
【選択図】 図1
【解決手段】ボール循環チューブ押えをプレス成型し、その係止部をナットの被係止溝に対して、ワンタッチで固定可能とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はボールねじに係り、特に、外部循環方式のボールねじにおけるボール循環チューブの固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじには、ボールを循環させる方式として外部循環方式がある。
これは、図7に示すように、ねじ軸1に多数のボール3を介して螺合されたナット200の外面に、ボール循環チューブ4を露出して配設し、ボール3をナット200の外部に導き循環させる構造である。この外部循環方式のボールねじにあっては、ボール循環チューブ4をナット200の外面に固定するために、チューブ押さえ150が用いられる。
【0003】
このチューブ押さえ150は、例えば同図に示すように、ばね性を有する薄板から成型され、中間部にボール循環チューブ4との嵌合溝16が屈曲形成され、その長手方向の両端部にはナット200へ固定するために、その嵌合溝16を挟むようにして複数個(図では二個)のねじ通し孔100がプレス加工にて形成されている。
【0004】
一方、ナット200の外面には、ボール循環チューブ4及びチューブ押さえ150の据え付け面8がフライス加工で形成されている。そして、その据え付け面8には、ボール循環チューブ4を装着するチューブ装着穴9の他にチューブ押さえ150の取り付け用のねじ穴110がタップ加工されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の外部循環方式のボールねじでは、チューブ押さえ150を取り付けるために、ナット200にチューブ押さえ150をねじ止めするねじ穴110のタップ加工を行う必要がある。
また、ボール循環チューブ4の組み付けに際しては、ナット200のチューブ装着穴9にチューブ端をそれぞれ差し込んで組み付ける。そして、チューブ押さえ150で保持して、そのねじ通し孔100に取付けねじ120を通し、ねじ穴110に締め付ける作業が必要であり、組み立て工数がかかるという問題点がある。
【0006】
この発明は、このような問題点に着目してなされたもので、ボール循環チューブ4の取付けに際し、据え付け面8のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、外周面に螺旋状のボール転動溝を有するねじ軸と、内周面に螺旋状のボール転動溝を有するナットと、これらのボール転動溝で形成されるボール転動路内に配置された複数のボールと、を備え、チューブ押さえを介して固定されたボール循環チューブに導かれて、前記ナットの外面を前記ボールが循環する外部循環方式のボールねじにおいて、前記ナットは、前記チューブ押さえの端部が係止される一対の被係止溝を、前記ボール循環チューブを短手方向両側から挟み込む位置に備え、前記チューブ押さえは、その長手方向の両端部に前記被係止溝に嵌まり込む係止部を有することを特徴としている。
【0008】
なお、「前記ボール循環チューブを短手方向両側から挟み込む位置」とは、ボール循環チューブが一本のときは、その短手方向両側から、また、複数本(二本以上)のときは、そのそれぞれのボール循環チューブの短手方向両側から、及びその複数本のボール循環チューブ全体をその短手方向両側から一緒に挟み込む位置のいずれにおいても可能である。
【0009】
このボールねじによれば、ボール循環チューブを固定する際に、チューブ押さえの両端部の係止部をナットのチューブ押さえの被係止溝に押し込んで嵌め付けるということになる。
そのため、本発明によれば、チューブ押さえをワンタッチでナットに組み付けることができる。したがって、ナット据え付け面のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載のボールねじにおいて、前記係止部は、その長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる形状であり、前記被係止溝は、横断面V字状の溝であることを特徴としている。
このボールねじによれば、係止部を被係止溝に嵌合させると、くさびの作用が生じる。そのため、このボールねじによれば、そのくさびの作用によって、ボール循環チューブをナットの外面に固定保持する能力が一層向上する。
【0011】
ここで、くさびの作用とは、鋭角をもった凹凸部を相互に有する部材を嵌合させるとき、嵌合方向の小さな力に対して、垂直方向に生じる大きな力によって強固な嵌合状態を得ることをいう。
また、請求項3に係る発明は、請求項1ないし2記載のボールねじにおいて、前記被係止溝及び前記係止部は、互いに嵌まり合って前記ボール循環チューブ長手方向への位置ずれを阻止する凹凸形状を有することを特徴としている。
【0012】
この請求項3に係る発明における「凹凸形状」としては、種々の形状が考えられるが、チューブ押さえの係止部を被係止部溝に嵌め込む際に邪魔にならない方向に凹凸が形成されていることが好ましく、そのような凹凸形状としては、例えば、チューブ押さえの係止部先端を水平方向に凸凹させ、その凸凹と嵌り合う凹凸を被係止溝の係止部先端当接位置に形成するということで実現することができるし、或いは、チューブ押さえの係止部先端にその厚み方向に突出してその長手方向に連続した細長い凸部(或いは、溝)と、その凸部(或いは、溝)と嵌り合う長手方向に連続した溝(或いは、細長い凸部)を被係止溝の内側面に形成することにより実現することもできる。
このボールねじによれば、ボール循環チューブ長手方向へのチューブ押さえの位置ずれを、より確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、従来と同一または相当部分には同一符号を付してある。
図1は本発明の第一の実施形態の要部の平面図、図2は図1のチューブ押さえとナットの要部の横断面(X−X)図、図3はボールねじの説明図であり、同図では、ナット2の軸線を含む面で切断した状態で示している。
【0014】
図3に示すように、ねじ軸1は、断面円弧状のボールねじ溝1aを外面に有し、これに外嵌するナット2は、ねじ軸1のボールねじ溝1aに対応するボールねじ溝2aを内面に有するほぼ円筒状の部材で、一端側の外周に取付けフランジ11が形成されている。
図1、2に示すように、そのナット2の外周面には、ボール循環チューブ4の据え付け面8がフライス加工で形成されている。その据え付け面8上には、ほぼU字形のボール循環チューブ4の両端がそれぞれ差し込まれる二個のチューブ装着穴9が二対開口し、ナットの肉厚を貫通してナット内面のボールねじ溝2aに連通している。そして、各対における二個のチューブ装着穴9の開口を結ぶようにして、ナット2の軸方向に対し、傾斜させたチューブ当て溝13が、ほぼボール循環チューブ4の外径と同程度の狭い幅を有して、据え付け面8上にエンドミル加工で形成されている。
【0015】
そして、そのチューブ当て溝13の長手方向ほぼ中央部を、短手方向両側から挟み込む位置には、後述するチューブ押え15が係止される被係止溝12がエンドミル加工される。この被係止溝12は、その平面形状が、被係止溝12の連続方向の中央部に近づく程、ボール循環チューブ4から離れるような半円弧状に形成された凹部からなっている。
【0016】
また、各被係止溝12の横断面は、図2に示すように、いわゆるダブテール形状に加工されている。すなわち、後述するチューブ押え15の長手方向の両端に形成される係止部17と、くさびの作用をもって嵌合するように、相対する鋭角θ2をもったV字状の溝が形成される。
一方、チューブ押さえ15は、金属薄板からプレス成形で加工され、ばね性が付与されている。そして、ボール循環チューブ4を固定するために、上述の被係止溝12に相対して嵌合する幅と、形状とを備える。すなわち、その長手方向の中間部には、ボール循環チューブ4との嵌合溝16が屈曲形成されており、その長手方向の両端部には、前述したナット2の被係止溝12に嵌まり込む係止部17を有している。
【0017】
係止部17は、その平面形状が、相対する被係止溝12の凹部に嵌合するように形成された半円弧状の凸部からなっている。また、その横断面形状は端部に向かって、鋭角θ1が形成されている。すなわち、この鋭角θ1によって形成される長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる鋭利な形状が、前述の被係止溝12の相対する鋭角θ2をもったV字状の溝に対して嵌入されることによって、くさびの作用が生じるように形成されている。
【0018】
次に、ナット2へのボール循環チューブ4の取り付け方法を説明する。
まず、ナット2のチューブ装着穴9各対に、U字形のボール循環チューブ4の端部をそれぞれ嵌挿させる。ボール循環チューブ4の下面は、ナット外面のチューブ当て溝13に当接させる。そして、チューブ押さえ15を、その長手方向の両端の間隔を、そのばね性を利用して弾性領域内で狭めるようにして、嵌合溝16をボール循環チューブ4に係合させながら、ナット2の被係止溝12に嵌め込む。
【0019】
このとき、係止部17は、被係止溝12と、それらの平面形状が、相対する半円弧状に形成された凹部と凸部によって合致するため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ15の位置ずれを防止することができる。
また、係止部17は、被係止溝12と、それらの横断面形状が、長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる鋭利な形状と、それに相対するV字状の溝とによって、嵌合し、且つ、チューブ押さえ15の弾性力によって、くさびの作用が生じて食い付くので、ボール循環チューブ4をナット2の外面のチューブ当て溝13に押し付けてしっかり固定することができる。
【0020】
こうして装着された外部循環方式のボールねじの作動は以下のように行われる。
図3に示すように、ナット2の内孔に挿通されたねじ軸1のボールねじ溝1a及びこれに対向するナット2のボールねじ溝2aで形成された螺旋状のボール転動路6と、ナット2に取り付けたU字形のボール循環チューブ4からなるボール循環路5とに、多数のボール3が転動自在に充填配置されている。このボール3は、ナット2とねじ軸1の相対螺旋運動により、ボールねじ溝1a,2aに沿って転動し、ボール循環チューブ4の一方の端部4aにより掬い上げられてボール循環チューブ4内に入り、そのチューブ内を通って複数条のボールねじ溝1a,2aを跨いだ後に、反対側端より再びボールねじ溝1a,2aの間に入るという循環を繰り返す。また、ナット2とねじ軸1の相対螺旋運動の方向が変われば、上記ボールの循環方向が逆になって同様に循環を繰り返す。これにより、ナット2とねじ軸1の任意の方向の相対螺旋運動がボール3の循環転動を介してガタなく円滑に行なわれる。
【0021】
以上説明したように、この実施形態によれば、ボール循環チューブ4を、殆どワンタッチでナット2に固定して確実に保持することができるので、ねじ止めの必要はない。また、ボール循環チューブ4とチューブ押さえ15との寸法誤差はチューブ押さえ15の弾性により吸収され、ボール循環チューブ4とチューブ押さえ5との間にガタを生じることもない。また、チューブ押さえ15の形成もプレス加工で容易にでき、量産にも適している。そしてまた、ボール循環チューブ4の据え付け面8等の加工も簡単であり、加工時間、加工コストが低減できる。
【0022】
したがって、従来必要とされたボール循環チューブの取付けのためのタップ加工を省くことができ、且つ、組み立て時のねじ締め作業を必要としないため、簡単な構造で生産性の高いボールねじを提供できる。
図4に、本発明の第二の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Bの被係止溝22と、この被係止溝22に嵌まり込むチューブ押さえ25両端の係止部27の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、この第二の実施形態では、被係止溝22は、その平面形状が、被係止溝22の連続方向の中央部に、ボール循環チューブ4に近づくような半円弧状に形成された凸部22aが形成され、その凸部22aを挟んだ両側に半円弧状に形成された二つの凹部22bが形成されている。
【0023】
一方、チューブ押さえ25の長手方向両端の係止部27の形状は、その平面形状が、被係止溝22の凸部22a及び二つの凹部22bに相対して嵌合するように形成された半円弧状の凹部27aと、その凹部27aを挟んだ両側に半円弧状に形成された二つの凸部27bとからなっている。
この第二の実施形態によれば、係止部27と、被係止溝22とは、それらの平面形状が、相対する半円弧状に形成された複数の凹部と凸部によって合致する。そのため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止する能力が一層向上するという利点がある。
【0024】
また、この第二の実施形態では、チューブ押さえ25の長手方向両端部のやや内側に、係止部27に対応した長孔18が、それぞれ加工されている。この長孔18は、チューブ押さえ25の係止部27が被係止溝22に嵌合した後、両端の係止部27が、長孔18の空間があることによって嵌入方向に弾性力が働くように作用する。すなわち、この長孔18は、チューブ押さえ25が嵌合した後に弾性作用が働き、且つ、剛性を維持するのに必要十分な余肉を、短手方向の両端に残して形成されている。その結果、ボール循環チューブ4の固定保持能力が一層向上するという利点がある。
【0025】
なお、この第二の実施形態のその他の作用・効果は第一の実施形態と同様である。
図5に、本発明の第三の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Cの被係止溝32と、この被係止溝32に嵌まり込むチューブ押さえ35両端の係止部37の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、同図(a)に示すように、この第三の実施形態では、被係止溝32は、その平面形状は、第一の実施形態のものとほぼ同様に、その短手方向の中央部が凸状となる半円弧状の半径R1をもって形成されているが、その厚さ方向の形状が、この半円弧状の周方向の端部から、テーパをなすようにボール循環チューブ4側の開口部に向かって形成されている。そのため、平面上に稜線R2があらわれる。
【0026】
一方、チューブ押さえ35の係止部37の形状は、その厚さ方向の形状が、相対する被係止溝32に嵌合するように、係止部37の半円弧状の周方向の端部に向かって、テーパをなすように形成されている。
この第三の実施形態によれば、係止部37と、被係止溝32とは、それらの厚さ方向のテーパ形状が相互に嵌合することによって、くさびの作用を生じるとともに、位置ずれするのを効果的に防止することができる。その結果、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止するとともに、固定保持能力が一層向上するという利点がある。
【0027】
このテーパ形状にも種々の形態が可能である。例えば、断面Y−Yの形状として、同図(b)に示すように表裏両面にテーパを施したり、同図(c)に示すように片面に施すこともできる。
なお、この第三の実施形態のその他の作用・効果は第一ないし第二の実施形態と同様である。
【0028】
図6に、本発明の第四の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Dの被係止溝42と、この被係止溝42に嵌まり込むチューブ押さえ45両端の係止部47の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、この第四の実施形態では、同図(a)のZ−Z縦断面図である同図(b)に示すように、被係止溝42は、その厚さ方向の形状が、被係止溝42の連続方向内側面の中央部に、ナット2Dの外周方向に近づくようなコ字状に形成された凹部42aが形成され、その凹部42aを挟んだ両側に、チューブ押さえ45両端の係止部47が嵌入される幅に合わせた溝が形成されている。
【0029】
一方、チューブ押さえ45の長手方向両端の係止部47の形状は、その厚さ方向の形状が、被係止溝42の凹部42aに相対して嵌合するように厚さ方向に突出し、その長手方向に連続してプレス成型された細長い凸部47aからなっている。そして、この細長い凸部47aは、被係止溝42と嵌合するのに必要十分な長さをもって終端部47bを有する。この終端部47bは、係止部47が位置ずれ防止機能を有し、且つ、組み付け可能な弾性を持たせた位置に形成されている。すなわち、凸部47aをチューブ押さえ45の長手方向の途中で止めているので、嵌合溝16を挟んだ両側の剛性が増さない。そのため、組み付ける際に、弾性変形をさせることができ、組み付け性も良い。
【0030】
この第四の実施形態によれば、係止部47と、被係止溝42とは、それらの厚さ方向の形状が、相対する凹部と凸部によって合致する。そのため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止する能力が一層向上するという利点がある。
なお、この第四の実施形態のその他の作用・効果は第一の実施形態と同様である。
【0031】
上記各実施形態では、相互に組み合わせが可能である。例えば、第一の実施形態に第三の実施形態の係止部のテーパ形状を採用することもできる。
なお、チューブ押さえ15、25、35、45の材質をばね性を有する金属薄板としたが、プラスチック成形によるばね性を有する薄板であっても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、このボールねじによれば、チューブ押さえをワンタッチでナットに組み付けることができる。したがって、据え付け面のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することができる。
特に、請求項2記載のボールねじによれば、ボール循環チューブをナットの外面に固定保持する能力が一層向上する。
特に、請求項3記載のボールねじによれば、ボール循環チューブ長手方向へのチューブ押さえの位置ずれを、より確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における要部の平面図である。
【図2】図1のチューブ押さえ及びナットの要部の断面図である。
【図3】本発明のボールねじの一部破断説明図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の要部の平面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態の要部の平面図および部分断面図である。
【図6】本発明の第四の実施形態の要部の平面図および部分断面図である。
【図7】従来のボールねじを説明する一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1・・・ねじ軸
2、2B、2C、2D、200・・・ナット
3・・・ボール
4・・・ボール循環チューブ
5・・・ボール循環経路
6・・・ボール転動路
8・・・据え付け面
9・・・チューブ装着穴
11・・・フランジ
12、22、32、42・・・被係止溝
13・・・チューブ当て溝
15、25、35、45、150・・・チューブ押さえ
16・・・嵌合溝
17、27、37、47・・・係止部
100・・・ねじ通し孔
110・・・ねじ穴
120・・・ねじ
【発明の属する技術分野】
この発明はボールねじに係り、特に、外部循環方式のボールねじにおけるボール循環チューブの固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボールねじには、ボールを循環させる方式として外部循環方式がある。
これは、図7に示すように、ねじ軸1に多数のボール3を介して螺合されたナット200の外面に、ボール循環チューブ4を露出して配設し、ボール3をナット200の外部に導き循環させる構造である。この外部循環方式のボールねじにあっては、ボール循環チューブ4をナット200の外面に固定するために、チューブ押さえ150が用いられる。
【0003】
このチューブ押さえ150は、例えば同図に示すように、ばね性を有する薄板から成型され、中間部にボール循環チューブ4との嵌合溝16が屈曲形成され、その長手方向の両端部にはナット200へ固定するために、その嵌合溝16を挟むようにして複数個(図では二個)のねじ通し孔100がプレス加工にて形成されている。
【0004】
一方、ナット200の外面には、ボール循環チューブ4及びチューブ押さえ150の据え付け面8がフライス加工で形成されている。そして、その据え付け面8には、ボール循環チューブ4を装着するチューブ装着穴9の他にチューブ押さえ150の取り付け用のねじ穴110がタップ加工されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の外部循環方式のボールねじでは、チューブ押さえ150を取り付けるために、ナット200にチューブ押さえ150をねじ止めするねじ穴110のタップ加工を行う必要がある。
また、ボール循環チューブ4の組み付けに際しては、ナット200のチューブ装着穴9にチューブ端をそれぞれ差し込んで組み付ける。そして、チューブ押さえ150で保持して、そのねじ通し孔100に取付けねじ120を通し、ねじ穴110に締め付ける作業が必要であり、組み立て工数がかかるという問題点がある。
【0006】
この発明は、このような問題点に着目してなされたもので、ボール循環チューブ4の取付けに際し、据え付け面8のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、外周面に螺旋状のボール転動溝を有するねじ軸と、内周面に螺旋状のボール転動溝を有するナットと、これらのボール転動溝で形成されるボール転動路内に配置された複数のボールと、を備え、チューブ押さえを介して固定されたボール循環チューブに導かれて、前記ナットの外面を前記ボールが循環する外部循環方式のボールねじにおいて、前記ナットは、前記チューブ押さえの端部が係止される一対の被係止溝を、前記ボール循環チューブを短手方向両側から挟み込む位置に備え、前記チューブ押さえは、その長手方向の両端部に前記被係止溝に嵌まり込む係止部を有することを特徴としている。
【0008】
なお、「前記ボール循環チューブを短手方向両側から挟み込む位置」とは、ボール循環チューブが一本のときは、その短手方向両側から、また、複数本(二本以上)のときは、そのそれぞれのボール循環チューブの短手方向両側から、及びその複数本のボール循環チューブ全体をその短手方向両側から一緒に挟み込む位置のいずれにおいても可能である。
【0009】
このボールねじによれば、ボール循環チューブを固定する際に、チューブ押さえの両端部の係止部をナットのチューブ押さえの被係止溝に押し込んで嵌め付けるということになる。
そのため、本発明によれば、チューブ押さえをワンタッチでナットに組み付けることができる。したがって、ナット据え付け面のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載のボールねじにおいて、前記係止部は、その長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる形状であり、前記被係止溝は、横断面V字状の溝であることを特徴としている。
このボールねじによれば、係止部を被係止溝に嵌合させると、くさびの作用が生じる。そのため、このボールねじによれば、そのくさびの作用によって、ボール循環チューブをナットの外面に固定保持する能力が一層向上する。
【0011】
ここで、くさびの作用とは、鋭角をもった凹凸部を相互に有する部材を嵌合させるとき、嵌合方向の小さな力に対して、垂直方向に生じる大きな力によって強固な嵌合状態を得ることをいう。
また、請求項3に係る発明は、請求項1ないし2記載のボールねじにおいて、前記被係止溝及び前記係止部は、互いに嵌まり合って前記ボール循環チューブ長手方向への位置ずれを阻止する凹凸形状を有することを特徴としている。
【0012】
この請求項3に係る発明における「凹凸形状」としては、種々の形状が考えられるが、チューブ押さえの係止部を被係止部溝に嵌め込む際に邪魔にならない方向に凹凸が形成されていることが好ましく、そのような凹凸形状としては、例えば、チューブ押さえの係止部先端を水平方向に凸凹させ、その凸凹と嵌り合う凹凸を被係止溝の係止部先端当接位置に形成するということで実現することができるし、或いは、チューブ押さえの係止部先端にその厚み方向に突出してその長手方向に連続した細長い凸部(或いは、溝)と、その凸部(或いは、溝)と嵌り合う長手方向に連続した溝(或いは、細長い凸部)を被係止溝の内側面に形成することにより実現することもできる。
このボールねじによれば、ボール循環チューブ長手方向へのチューブ押さえの位置ずれを、より確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、従来と同一または相当部分には同一符号を付してある。
図1は本発明の第一の実施形態の要部の平面図、図2は図1のチューブ押さえとナットの要部の横断面(X−X)図、図3はボールねじの説明図であり、同図では、ナット2の軸線を含む面で切断した状態で示している。
【0014】
図3に示すように、ねじ軸1は、断面円弧状のボールねじ溝1aを外面に有し、これに外嵌するナット2は、ねじ軸1のボールねじ溝1aに対応するボールねじ溝2aを内面に有するほぼ円筒状の部材で、一端側の外周に取付けフランジ11が形成されている。
図1、2に示すように、そのナット2の外周面には、ボール循環チューブ4の据え付け面8がフライス加工で形成されている。その据え付け面8上には、ほぼU字形のボール循環チューブ4の両端がそれぞれ差し込まれる二個のチューブ装着穴9が二対開口し、ナットの肉厚を貫通してナット内面のボールねじ溝2aに連通している。そして、各対における二個のチューブ装着穴9の開口を結ぶようにして、ナット2の軸方向に対し、傾斜させたチューブ当て溝13が、ほぼボール循環チューブ4の外径と同程度の狭い幅を有して、据え付け面8上にエンドミル加工で形成されている。
【0015】
そして、そのチューブ当て溝13の長手方向ほぼ中央部を、短手方向両側から挟み込む位置には、後述するチューブ押え15が係止される被係止溝12がエンドミル加工される。この被係止溝12は、その平面形状が、被係止溝12の連続方向の中央部に近づく程、ボール循環チューブ4から離れるような半円弧状に形成された凹部からなっている。
【0016】
また、各被係止溝12の横断面は、図2に示すように、いわゆるダブテール形状に加工されている。すなわち、後述するチューブ押え15の長手方向の両端に形成される係止部17と、くさびの作用をもって嵌合するように、相対する鋭角θ2をもったV字状の溝が形成される。
一方、チューブ押さえ15は、金属薄板からプレス成形で加工され、ばね性が付与されている。そして、ボール循環チューブ4を固定するために、上述の被係止溝12に相対して嵌合する幅と、形状とを備える。すなわち、その長手方向の中間部には、ボール循環チューブ4との嵌合溝16が屈曲形成されており、その長手方向の両端部には、前述したナット2の被係止溝12に嵌まり込む係止部17を有している。
【0017】
係止部17は、その平面形状が、相対する被係止溝12の凹部に嵌合するように形成された半円弧状の凸部からなっている。また、その横断面形状は端部に向かって、鋭角θ1が形成されている。すなわち、この鋭角θ1によって形成される長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる鋭利な形状が、前述の被係止溝12の相対する鋭角θ2をもったV字状の溝に対して嵌入されることによって、くさびの作用が生じるように形成されている。
【0018】
次に、ナット2へのボール循環チューブ4の取り付け方法を説明する。
まず、ナット2のチューブ装着穴9各対に、U字形のボール循環チューブ4の端部をそれぞれ嵌挿させる。ボール循環チューブ4の下面は、ナット外面のチューブ当て溝13に当接させる。そして、チューブ押さえ15を、その長手方向の両端の間隔を、そのばね性を利用して弾性領域内で狭めるようにして、嵌合溝16をボール循環チューブ4に係合させながら、ナット2の被係止溝12に嵌め込む。
【0019】
このとき、係止部17は、被係止溝12と、それらの平面形状が、相対する半円弧状に形成された凹部と凸部によって合致するため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ15の位置ずれを防止することができる。
また、係止部17は、被係止溝12と、それらの横断面形状が、長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる鋭利な形状と、それに相対するV字状の溝とによって、嵌合し、且つ、チューブ押さえ15の弾性力によって、くさびの作用が生じて食い付くので、ボール循環チューブ4をナット2の外面のチューブ当て溝13に押し付けてしっかり固定することができる。
【0020】
こうして装着された外部循環方式のボールねじの作動は以下のように行われる。
図3に示すように、ナット2の内孔に挿通されたねじ軸1のボールねじ溝1a及びこれに対向するナット2のボールねじ溝2aで形成された螺旋状のボール転動路6と、ナット2に取り付けたU字形のボール循環チューブ4からなるボール循環路5とに、多数のボール3が転動自在に充填配置されている。このボール3は、ナット2とねじ軸1の相対螺旋運動により、ボールねじ溝1a,2aに沿って転動し、ボール循環チューブ4の一方の端部4aにより掬い上げられてボール循環チューブ4内に入り、そのチューブ内を通って複数条のボールねじ溝1a,2aを跨いだ後に、反対側端より再びボールねじ溝1a,2aの間に入るという循環を繰り返す。また、ナット2とねじ軸1の相対螺旋運動の方向が変われば、上記ボールの循環方向が逆になって同様に循環を繰り返す。これにより、ナット2とねじ軸1の任意の方向の相対螺旋運動がボール3の循環転動を介してガタなく円滑に行なわれる。
【0021】
以上説明したように、この実施形態によれば、ボール循環チューブ4を、殆どワンタッチでナット2に固定して確実に保持することができるので、ねじ止めの必要はない。また、ボール循環チューブ4とチューブ押さえ15との寸法誤差はチューブ押さえ15の弾性により吸収され、ボール循環チューブ4とチューブ押さえ5との間にガタを生じることもない。また、チューブ押さえ15の形成もプレス加工で容易にでき、量産にも適している。そしてまた、ボール循環チューブ4の据え付け面8等の加工も簡単であり、加工時間、加工コストが低減できる。
【0022】
したがって、従来必要とされたボール循環チューブの取付けのためのタップ加工を省くことができ、且つ、組み立て時のねじ締め作業を必要としないため、簡単な構造で生産性の高いボールねじを提供できる。
図4に、本発明の第二の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Bの被係止溝22と、この被係止溝22に嵌まり込むチューブ押さえ25両端の係止部27の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、この第二の実施形態では、被係止溝22は、その平面形状が、被係止溝22の連続方向の中央部に、ボール循環チューブ4に近づくような半円弧状に形成された凸部22aが形成され、その凸部22aを挟んだ両側に半円弧状に形成された二つの凹部22bが形成されている。
【0023】
一方、チューブ押さえ25の長手方向両端の係止部27の形状は、その平面形状が、被係止溝22の凸部22a及び二つの凹部22bに相対して嵌合するように形成された半円弧状の凹部27aと、その凹部27aを挟んだ両側に半円弧状に形成された二つの凸部27bとからなっている。
この第二の実施形態によれば、係止部27と、被係止溝22とは、それらの平面形状が、相対する半円弧状に形成された複数の凹部と凸部によって合致する。そのため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止する能力が一層向上するという利点がある。
【0024】
また、この第二の実施形態では、チューブ押さえ25の長手方向両端部のやや内側に、係止部27に対応した長孔18が、それぞれ加工されている。この長孔18は、チューブ押さえ25の係止部27が被係止溝22に嵌合した後、両端の係止部27が、長孔18の空間があることによって嵌入方向に弾性力が働くように作用する。すなわち、この長孔18は、チューブ押さえ25が嵌合した後に弾性作用が働き、且つ、剛性を維持するのに必要十分な余肉を、短手方向の両端に残して形成されている。その結果、ボール循環チューブ4の固定保持能力が一層向上するという利点がある。
【0025】
なお、この第二の実施形態のその他の作用・効果は第一の実施形態と同様である。
図5に、本発明の第三の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Cの被係止溝32と、この被係止溝32に嵌まり込むチューブ押さえ35両端の係止部37の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、同図(a)に示すように、この第三の実施形態では、被係止溝32は、その平面形状は、第一の実施形態のものとほぼ同様に、その短手方向の中央部が凸状となる半円弧状の半径R1をもって形成されているが、その厚さ方向の形状が、この半円弧状の周方向の端部から、テーパをなすようにボール循環チューブ4側の開口部に向かって形成されている。そのため、平面上に稜線R2があらわれる。
【0026】
一方、チューブ押さえ35の係止部37の形状は、その厚さ方向の形状が、相対する被係止溝32に嵌合するように、係止部37の半円弧状の周方向の端部に向かって、テーパをなすように形成されている。
この第三の実施形態によれば、係止部37と、被係止溝32とは、それらの厚さ方向のテーパ形状が相互に嵌合することによって、くさびの作用を生じるとともに、位置ずれするのを効果的に防止することができる。その結果、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止するとともに、固定保持能力が一層向上するという利点がある。
【0027】
このテーパ形状にも種々の形態が可能である。例えば、断面Y−Yの形状として、同図(b)に示すように表裏両面にテーパを施したり、同図(c)に示すように片面に施すこともできる。
なお、この第三の実施形態のその他の作用・効果は第一ないし第二の実施形態と同様である。
【0028】
図6に、本発明の第四の実施形態を示す。この実施形態では、ナット2Dの被係止溝42と、この被係止溝42に嵌まり込むチューブ押さえ45両端の係止部47の形状とが、上記第一の実施形態のものと異なっている。すなわち、この第四の実施形態では、同図(a)のZ−Z縦断面図である同図(b)に示すように、被係止溝42は、その厚さ方向の形状が、被係止溝42の連続方向内側面の中央部に、ナット2Dの外周方向に近づくようなコ字状に形成された凹部42aが形成され、その凹部42aを挟んだ両側に、チューブ押さえ45両端の係止部47が嵌入される幅に合わせた溝が形成されている。
【0029】
一方、チューブ押さえ45の長手方向両端の係止部47の形状は、その厚さ方向の形状が、被係止溝42の凹部42aに相対して嵌合するように厚さ方向に突出し、その長手方向に連続してプレス成型された細長い凸部47aからなっている。そして、この細長い凸部47aは、被係止溝42と嵌合するのに必要十分な長さをもって終端部47bを有する。この終端部47bは、係止部47が位置ずれ防止機能を有し、且つ、組み付け可能な弾性を持たせた位置に形成されている。すなわち、凸部47aをチューブ押さえ45の長手方向の途中で止めているので、嵌合溝16を挟んだ両側の剛性が増さない。そのため、組み付ける際に、弾性変形をさせることができ、組み付け性も良い。
【0030】
この第四の実施形態によれば、係止部47と、被係止溝42とは、それらの厚さ方向の形状が、相対する凹部と凸部によって合致する。そのため、ボール循環チューブ4長手方向へのチューブ押さえ25の位置ずれを防止する能力が一層向上するという利点がある。
なお、この第四の実施形態のその他の作用・効果は第一の実施形態と同様である。
【0031】
上記各実施形態では、相互に組み合わせが可能である。例えば、第一の実施形態に第三の実施形態の係止部のテーパ形状を採用することもできる。
なお、チューブ押さえ15、25、35、45の材質をばね性を有する金属薄板としたが、プラスチック成形によるばね性を有する薄板であっても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、このボールねじによれば、チューブ押さえをワンタッチでナットに組み付けることができる。したがって、据え付け面のタップ加工を省くと共に、組み立て時の調整や、ねじ締め作業を必要としないボールねじを提供することができる。
特に、請求項2記載のボールねじによれば、ボール循環チューブをナットの外面に固定保持する能力が一層向上する。
特に、請求項3記載のボールねじによれば、ボール循環チューブ長手方向へのチューブ押さえの位置ずれを、より確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における要部の平面図である。
【図2】図1のチューブ押さえ及びナットの要部の断面図である。
【図3】本発明のボールねじの一部破断説明図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の要部の平面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態の要部の平面図および部分断面図である。
【図6】本発明の第四の実施形態の要部の平面図および部分断面図である。
【図7】従来のボールねじを説明する一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1・・・ねじ軸
2、2B、2C、2D、200・・・ナット
3・・・ボール
4・・・ボール循環チューブ
5・・・ボール循環経路
6・・・ボール転動路
8・・・据え付け面
9・・・チューブ装着穴
11・・・フランジ
12、22、32、42・・・被係止溝
13・・・チューブ当て溝
15、25、35、45、150・・・チューブ押さえ
16・・・嵌合溝
17、27、37、47・・・係止部
100・・・ねじ通し孔
110・・・ねじ穴
120・・・ねじ
Claims (3)
- 外周面に螺旋状のボール転動溝を有するねじ軸と、内周面に螺旋状のボール転動溝を有するナットと、これらのボール転動溝で形成されるボール転動路内に配置された複数のボールと、を備え、
チューブ押さえを介して固定されたボール循環チューブに導かれて、前記ナットの外面を前記ボールが循環する外部循環方式のボールねじにおいて、
前記ナットは、前記チューブ押さえの端部が係止される一対の被係止溝を、前記ボール循環チューブを短手方向両側から挟み込む位置に備え、
前記チューブ押さえは、その長手方向の両端部に前記被係止溝に嵌まり込む係止部を有することを特徴とするボールねじ。 - 前記係止部は、その長手方向の端部に向かって徐々に薄くなる形状であり、前記被係止溝は、横断面V字状の溝であることを特徴とする請求項1記載のボールねじ。
- 前記被係止溝及び前記係止部は、互いに嵌まり合って前記ボール循環チューブ長手方向への位置ずれを阻止する凹凸形状を有することを特徴とする請求項1または2記載のボールねじ。
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-
2002
- 2002-09-03 JP JP2002257711A patent/JP2004092853A/ja active Pending
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