JP2004100419A

JP2004100419A - 軽量で簡素化した平面型墓石構造

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Publication number: JP2004100419A
Application number: JP2002303620A
Authority: JP
Inventors: Suguru Mutaguchi; 牟田口　英
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2002-09-10
Filing date: 2002-09-10
Publication date: 2004-04-02

Abstract

【課題】従来の墓石構造が持つ、１．嫌悪感の発生、２．耐震性の欠落、３．石材重量による施工性の低下とこれに伴う墓石建設費の高騰、４．身近で供養するため、移転先への搬送の困難性に基づく無縁仏化現象、５．新しいデザインの要求、これらの課題を解決する。
【解決手段】石碑８と納骨棺１０を一体化した、平板型石碑１を製作し，納骨室２に骨壷を納棺する。先に工場で製品化され、墓地内に据付けられたコンクリート製の石碑受台５に、軽量化された平板型石碑１を敷き並べることにより耐震性に優れ、使用石材量を削減し，軽量で施工性に優れ、経済性に富み、さらに移転先への持ち運びが容易な平板型石碑と新しいデザイン感覚の平面型墓石の構築が可能となる。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、亡き人のメモリアルとなる墓石構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の墓石構造は，図８の和型式と図９の洋型式が一般的である。和型式は種々の形態の墓石材を組み合わせ、一対のお墓が形成される。一方、洋型式は石碑を主体に形成されている。いずれの型式も石碑（８）と地中に設ける納骨棺（１０）から構成され，さらに境界石による外柵（１１）を伴っている。従って，墓石建設には多量の石材を要し、使用する石材の殆どは輸入に依存している。このことがお墓建設費の高騰を招き，庶民の手からお墓文化が奪い去られようとしている。
さらに、従来技術が持つ個々の課題として次のものが挙げられる。
▲１▼　墓石形態や墓石概念による嫌悪感の発生
▲２▼　墓石構造が生む資源の枯渇化
▲３▼　石材重量が与える施工性の低下と墓石建設費の高騰
▲４▼　耐震性の低下
▲５▼　高齢化現象による職人不足
▲６▼　建設後に生じる墓石移転の困難性
また、墓石移転がもたらすさらなる課題に、次の事も顕著化している。
▲７▼　供養に際し、遠くの移転先から足を運ぶため高齢者の移動や経済的問題に伴い，供養文化の衰退という現象も起きている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上の従来技術が持つ課題の解決に，共同納骨方式による立体納骨や合葬式が提案されているが永代納骨に対する問題、共同方式での嫌悪感の発生に対する改善が望まれている。
この他、墓石の耐震性や建設費の削減ならびに新しい墓石形態の追求への期待感もあるが利用者への解決策は乖離したままの状態である。
そこでこの発明は，従来技術が持つ課題を解決し、かつ利用者の要望にこたえるため、新しい形態の墓石構造を発明したのである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項１の平面型墓石構造は、石碑の軽量化と地上突出を少なくした平板型の墓石形態とし、経済的で現代的デザインを持つ、図７の平面型墓石構造について説明する。
（イ）図１の石材による平板型石碑（１）の背面側に納骨室（２）を設ける。
（ロ）図３の納骨室（２）に骨壷を納棺する。
（ハ）墓地内で、図２のコンクリート製の石碑受台（５）に平板型石碑（１）を敷き並べる。
【０００５】
【発明の実施の形態】
請求項１の発明の実施形態である平面型墓石構造の全体像を図７に示す。
この平面型墓石の構築は、先ず平板型石碑（１）の刻印面（４）に刻字を行った後に納棺し、図２の石碑受台（５）に墓地内で敷き並べる。なお平板型石碑（１）が敷並べられる石碑受台（５）の空きスペースは、刻字しない平板型石碑（１）を予め敷並べておき、必要に応じ平板型石碑（１）を取り外し，刻字と納棺を順次おこない使用する。
平板型石碑（１）の列および行数は、永代使用権となる占有面積に応じて、拡大や縮小の自由度を有する。
刻字は亡くなった人の生前名、生誕日〜没日を基本とし，生前の簡単な活動記録が刻まれる。
納骨室（２）は、骨壷の固定と防水を目的とし，無収縮性のモルタルを充填し、室を室用扉（３）で閉じる。
平板型石碑（１）の材質は黒御影石を基本とするが，黒御影石と同等か又はそれ以上の圧縮強度を持つ自然石で代行することもできる。
平板型石碑（１）の研磨は経済性を考慮し，図１に示す刻印面（４）のみとし、他の面は石材の切削面を整形した程度とする。
平板型石碑（１）が敷き並べられる石碑受台（５）はコンクリート製で、工場で製品化されるがコンクリートの外面は必要に応じ，劣化防止を施すこともできる。
軽量化された平板型石碑（１）は持ち運びを可能とするため、平板型石碑（１）と石碑受台（５）とは固定しない。従って，平面型石碑（１）の隙間から雨水や清掃水が石碑受台内に滞留することも考えられるため、石碑受台（５）の製作時に予め排水管（７）を取付け雨水や結露を石碑受台（５）の外に排出させる。
【０００６】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、石碑の軽量化と墓石の地上突出高さを極力抑えることができる。このことから耐震性と景観性に優れ、さらに嫌悪感発生の抑制が緩和される。また使用石材量と研磨面積を低減させたことにより，石材の枯渇化の減速と石材加工工程の削減で職人不在に対する課題も解消される。
一方，墓碑の軽量化は、お墓建設の工期短縮に寄与し，建設費の削減と移転先への石碑搬送が容易となり、居住地近くの墓地での供養が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施形態を示す平板型石碑（１）の斜視図（カバリエ図、傾角４５°）である。
【図２】この発明の実施形態を示す平板型石碑（１）を敷き並べる石碑受台（５）の斜視図（カバリエ図、傾角４５°）である。
【図３】この発明の実施形態を示す平板型石碑（１）の平面図である。
【図４】この発明の実施形態を示す平板型石碑（１）の断面図である。
【図５】この発明の実施形態である平板型石碑（１）を敷き並べる石碑受台（５）の平面図である。
【図６】この発明の実施形態である平板型石碑（１）を敷き並べる石碑受台（１）の断面図である。
【図７】この発明の実施形態を示す平面型墓石の斜視図（カバリエ図、傾角４５°）である。
【図８】従来の和型式墓石構造の一例である。
【図９】従来の洋型式墓石構造の一例である。
【符号の説明】
１　平板型石碑　　　９　芝台
２　納骨室　　　　１０　納骨棺
３　室用扉　　　　１１　外柵
４　刻印面
５　石碑受台
６　香炉台
７　排水管
８　石碑

Claims

（イ）図１に示す平板型石碑（１）の背面側に納骨室（２）を設ける。
（ロ）図３の納骨室（２）に骨壷を納棺する。
（ハ）墓地で、図２の石碑受台（５）に平板型石碑（１）を敷き並べる。
以上の軽量化された石碑及び簡素化された墓石構造を特徴とする、図７に示す平面型墓石である。