JP3638680B2 - 壁面墓所 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、住宅地の開発が進むことによって墓所の適地が不足し、広大な山地での大型墓所の造成が困難になりつつあり、一方では、市街地内の寺院など地価のたかい場所での安価な墓所の入手も困難になってきたことから、霊園内墓地の一区画の面積が大きくとれない墓所などにおいて、壁面墓所とすることにより適地を有効に活用するばかりか、墓所の排水を円滑にしてカロート内の湿気をできるだけ少なくするために提案したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、霊園内墓地における墓石の形式としては、地中に埋めたカロートの上に石材なとによって台石を構成し、台石上に竿石を置いたものが大部分で、台石および竿石の意匠にそれぞれ変化を持たせているのが普通であったが、地震などでの竿石の倒壊が数多くみられるような欠点もあった。
【0003】
しかし、このような墓石の形式は霊園が広大な場合にはよいが、最近のように住宅地の開発が進むことによって、墓所の適地が不足し、市街地内の寺院など地価の高い場所では安価な墓所の入手も困難であり、石材店の人件費の高騰で1区画の価格が高く、なかなか満足のいく墓所の建設はかなえられない。
【0004】
また、従来の墓石は6寸、8寸、10寸角と石の大きなものがほとんどで、昔ながらの造成で、場所は広くとり、重量もあり、地震などでの安定性がないことから、危険性を孕んでいた。
【0005】
また、カロート内に水が溜まりやすく、排水が不十分であるため、納骨には不適当な状態が続き、骨壷などを包被している繊維などは、湿気により腐蝕したり、汚損することが多かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題
本発明は、市街地内の寺院や郊外の霊園などにおいて、単位面積当たりの収容カロート数を多くし、かつ地震などによる倒壊を防ぐための構造とし、重量を軽減するとともに、コストの軽減と施工しやすい工法を提供することを目的とし、霊園自体の雰囲気を明るくして環境を改善するものである。
【0007】
課題を解決するための手段】
本発明は、従来の問題点を解消するために、字状壁面または逆T字状壁面に形成されると共に上方に向けて支持棒が一体的に埋設されてなる墓所用壁面の基礎部を基礎玉石の上に載置し、
石材をもって板状に形成され、該支持棒が嵌合する穴が開けられてなる墓所用壁面の壁面部を該穴に該支持棒を分離自由に嵌合させた状態で、該基礎部の上に載置し且つ該基礎部と共に該壁面部の下端側を所定深さに亘って地下に埋設し、該壁面の基礎部の上に地上に露出しないようにカロートを地下に埋設し、
カロートの上部の壁面寄りに台石を該カロート上に一部覆置し、残りの部分を蓋石として、石との接触部を積層するようにカロート上に覆置すると共に、該台石と該蓋石は、地中に沈設しないように露出させて設置し、
面の一部または全面に墓碑を張り付ける壁面墓所を基本とし、カロートの部に排水孔を設け、該排水孔を該基礎石内に設けた排水筒に連通し、所定深さに亘って地下に埋設された壁面部の下側が、土と地下に埋設した該カロートまたは地下に埋設したカロート間に、該基礎部と共に挟まれて支持される構成としたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明では、該台石と該蓋石との該接触部は、先端側に行くに従って薄くなるように傾斜する段差を共に有し、該段差と該斜面同士とが互いに接触するように積層させて該カロート上に覆置することが望ましい。
また、本発明では、基礎玉石の上に載置したL字状壁面または逆T字状壁面に形成した墓所用壁面は、一墓所単位または複数の墓所に連続するように形成したことを特徴としている。
【0009】
実施例
本発明の内容を図面に従って実施例を詳細に説明すると、図1は本発明の第1実施例の断面図であって、墓所用壁面をL字状としたものであり、図2は、本発明の第2実施例の断面図であって、墓所用壁面を逆T字状としたものであり、図3は本発明の第3実施例の墓所用壁面の側面図であって、基礎部4の支持棒14に壁面部13を嵌合して壁面部13を基礎部4から分離自由にしたものであり、図4は本発明の第3実施例の墓所用壁面の正面図であって、基礎部4の上方に向けて一体的に埋設されてなる支持棒14に壁面部13に開けられた穴を嵌合して壁面部13を基礎部4から分離自由にしたものである。
【0010】
図1,図2に示すように、基礎玉石1の上にセメント、石材などで作られたL字状壁面2(図1)または逆T字状壁面3(図2)に形成した墓所用壁面を載置しているが、地上に突出する壁面部13は地平より上部を1m位に設計するのがよく、基礎部4は50〜70cm位の地中に沈設するのがよい。
【0011】
50〜70cm位の地中に沈設した墓所用壁面の基礎部4の上に地上に露出しないようにカロート5を地下に埋設し,カロート5の上部の墓所用壁面寄りに台石6をカロート5上に一部覆置し、残りの部分を蓋石7として台石6との接触部8を積層するようにカロート5上に覆置しているため、蓋石7を手前上部に引いて開け、納骨するものである。
【0012】
台石6の上には、自由に、花立て、水差し、線香たてなどの葬祭用具16を置くものである。
【0013】
墓所用壁面の壁面部13の一部または全面に戒名や墓誌を書き入れた墓碑9を張り付けて壁面墓所とするので、簡単に作業ができるようになった。
【0014】
カロート5の底部10には、単一または複数の排水孔11を設け、排水孔11を基礎玉石1内に設けた排水筒12に連通させており、基礎玉石1は上部を大きめの玉石とし、下部を小さめの玉石としており、それら基礎玉石1の中に排水用の排水筒12を設置しているため、カロート内に溜まる水や地上よりの降水雨の水はけがよくなり、溜水も容易に排出できるようになった。
【0015】
基礎玉石1の上に載置したL字状壁面2または逆T字状壁面3に形成した墓所用壁面は、一墓所単位、または複数の墓所に連続するように形成しているため、一墓所単位(平均0.5坪)に形成した墓所用壁面は、ある程度の広さが確保されている霊園内に設置され、複数の墓所に連続するように形成した墓所用壁面は、都市型の寺院などの寺領の外周の壁面、あるいは柵などをこわして壁面墓所を設置することができるので、従来の墓所の平均専有面積は約3坪であることからも、本発明による壁面墓所は、約6倍の墓所が作られることになり、地価の高い都市でも安く提供できるようになったばかりか、都市離れの檀家が定着するようにもなった。
【0016】
第3実施例として、図3,図4に示すように,基礎玉石1の上に載置したL字状壁面2または逆T字状壁面3に形成した墓所用壁面は、基礎部4に埋設した鉄筋などで作られた支持棒14に壁面部13を嵌合して壁面部13を基礎部4から分離自由にしているため、従来の壁面部13の取りはずしも簡単に行われ、故人単独の墓碑から○○家の墓碑と変更するなど、墓所用壁面の一部または全面に張り付けている墓碑9の交換も新規に作成した墓碑が張り付けられた壁面部13に簡単に交換されるようになった。
【0017】
第3実施例の基礎玉石1の上に載置したL字状壁面2または逆T字状壁面3の墓所用壁面の嵌合した壁面部13の分離部15は、地中に沈設するようにしているために、基礎部4の部分が重いこともあって、震度7程度の地震などによる倒壊も防げるようになった。
【0018】
第3実施例の基礎玉石1の上に載置したL字状壁面2または逆T字状壁面3の基礎部4に埋設した鉄筋は、一墓所単位に数本の鉄筋とするのが理想的であり、下部の基礎部4をセメントで作り、上部の壁面部13を御影石などで作ることによって豪華さを醸し出すことにもなっている。
【0019】
また、図2に示すように、墓所用壁面を逆T字状とすることによって、両面を一体とし、これに墓誌や戒名などを記入した墓碑を両面に張り合わせることによって、数多くの墓石が作られるようになった。
【0020】
【効 果】
本発明は、以上のような構成と作用により、墓所用地の少ない市街地内の寺院や、郊外の霊園などにおいて、単位面積当たりの収容カロート数を多くし、限られた霊園敷地内に数多くの墓地区画を得て、カロートを埋設することができるようになった。
【0021】
また、本発明の請求項1に記載の発明によれば、墓所用壁面の基礎部の上に載置される壁面部は、基礎部の上方に向けて埋接された支持棒に自らの穴を嵌合させた状態で載置され且つ基礎部と共に壁面部の下端側を所定深さに亘って地下に埋設したので、墓石の倒壊が防止される。
また、壁面部は、上述したように、基礎部に対して支持棒を介して連接されると共に分離自由に嵌合してなるので、交換が自由となり、例えば、従来の壁面部の取りはずしも簡単に行われ、故人単独の墓碑から○○家の墓碑と変更するなど、墓所用壁面の一部または全面に張り付けている墓碑の交換も新規に作成した墓碑が付けられた壁面部に簡単に交換することができ、全体を交換する場合に比べ、コストが軽減された壁面墓所を提供することができる。
【0022】
また、請求項1に記載の発明は、カロートの上部の墓所用壁面部寄りに台石をカロート上に一部覆置し、残りの部分を蓋石として台石との接触部を積層するようにカロート上に覆置すると共に、台石と蓋石は、地中に沈設しないように露出させて設置したので、蓋石を台石から離れるように手前上部に引いて開けて納骨することができる。
【0023】
また、請求項1に記載の発明によれば、カロートの部に、排孔を設け、排水孔を基礎玉石内に設けた排水筒に連通させているので、カロート内に溜まる水や地上よりの降水雨の水はけがよくなり、溜水も容易に排出できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の断面図。
【図2】 本発明の第2実施例の断面図。
【図3】 本発明の墓所用壁面の側面図。
【図4】 本発明の墓所用壁向の正面図。
図 中 1:基礎玉石
2:L字状壁面
3:逆T字状壁面
4:基 礎 部
5:カロート
6:台 石
7:蓋 石
8:接 触 部
9:墓 碑
10:底 部
11:排 水 孔
12:排 水 筒
13:壁 面 部
14:支 持 捧
15:分 離 部
16:葬 祭用具

Claims (3)

  1. 字状壁面または逆T字状壁面に形成されると共に上方に向けて支持棒が一体的に埋設されてなる墓所用壁面の基礎部を基礎玉石の上に載置し、
    石材をもって板状に形成され、該支持棒が嵌合する穴が開けられてなる墓所用壁面の壁面部を該穴に該支持棒を分離自由に嵌合させた状態で、該基礎部の上に載置し且つ該基礎部と共に該壁面部の下端側を所定深さに亘って地下に埋設し、該壁面の基礎部の上に地上に露出しないようにカロートを地下に埋設し、
    カロートの上部の壁面寄りに台石をカロート上に一部覆置し、残りの部分を蓋石として、台石との接触部を積層するようにカロート上に覆置すると共に、該台石と該蓋石は、地中に沈設しないように露出させて設置し、
    壁面の一部または全面に墓碑を張り付ける壁面墓所を基本とし、カロートの底部に排水孔を設け、該排水孔を該基礎石内に設けた排水筒に連通し、所定深さに亘って地下に埋設された壁面部の下側が、土と地下に埋設した該カロートまたは地下に埋設したカロート間に、該基礎部と共に挟まれて支持される構成としたことを特徴とする壁面墓所。
  2. 該台石と該蓋石との該接触部は、先端側に行くに従って薄くなるように傾斜する段差を共に有し、該段差と傾斜面同士とが互いに接触するように積層させて該カロート上に覆置することを特徴とする請求項1記載の壁面墓所。
  3. 該基礎玉石の上に載置したL字状壁面または逆T字状壁面に形成した墓所用壁面は、一墓所単位または複数の墓所に連続するように形成したことを特徴とする請求項1記載の壁面墓所。
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