JP2004099794A - 熱硬化性水性塗料およびそれを用いた金属缶 - Google Patents

熱硬化性水性塗料およびそれを用いた金属缶 Download PDF

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尾林 良一
Haruhiko Murakami
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Abstract

【課題】優れた塗膜の表面平滑性、塗膜外観が得られ、レトルト処理水を汚染するという問題がなく、かつ、有機溶剤含有量が低減化された、熱硬化性水性塗料及びそれを用いた金属缶を提供すること。
【解決手段】架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)及び前記の架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)を含んでなる熱硬化性水性塗料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に金属基材、とりわけ金属缶に好適に使用できる熱硬化性水性塗料に関するもので、架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体を添加することにより、塗膜の表面平滑性ならびに塗膜外観など優れた諸性能を付与するとともに、塗膜形成後に塗膜中から当該水性フッ素含有アクリル共重合体が脱離することなく、レトルト処理時に使用した汚水処理水の耐汚染性を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】
清涼飲料水などを詰める金属缶の外面には、その材質の保護と美観の付与を目的として、金属板に直接あるいはホワイトコーティングやサイズコーティングなどのアンダーコートを施した後に、文字や図柄等の印刷を行い、さらに、透明なオーバーコートを施す。このような金属缶に用いる熱硬化性塗料には、高速塗装性やウェットインキ適性などをはじめ、塗装後、缶に成型される時の加工に耐える可撓性や、食品などの内容物を充填した後、缶内容物の殺菌のために行われるレトルト処理に耐えることのできる耐レトルト性などの諸性能が必要である。
【0003】
通常、このような熱硬化性塗料は、各種合成樹脂溶液や各種助剤などによって構成されているが、近年、環境を保護する立場から熱硬化性塗料の溶剤を極力減らして水性化する検討がなされている。しかしながら、表面張力の高い性質を有する水を使用することから、塗膜表面の平滑性が不足し、塗膜外観が損なわれ、金属缶としての商品価値を下げる欠点があった。そこで、塗膜表面の平滑性を付与するための添加剤をいかに効果的に使用するかが重要なこととなってきている。
【0004】
そこで、塗料中にシリコーン化合物などを種々の表面調整剤として添加することが行われている。しかしながら、シリコーン化合物など種々の表面調整剤を添加した場合には、レトルト処理等の殺菌工程において当該表面調製剤が塗膜表面より脱離してしまい、レトルト処理に使用した汚水処理水を汚染するという問題点を生じていた。
【0005】
また、水性媒体中に溶解してなる樹脂水溶液を添加することにより塗膜表面の平滑性を改善し、有機溶剤含有量を塗料固形分全体に対して40重量%未満とした熱硬化性水性コーティング剤が開示されている(例えば、特許文献1参照)。当該手法によれば、塗膜表面の平滑性は確かに改善されるが、その程度は未だ改善の余地があり、更なる塗膜表面の平滑性向上が求められている。
【0006】
したがって、上記のレトルト処理に使用した汚水処理水を汚染するという問題を回避し、かつ、より優れた平滑性を有する塗膜表面が得られる熱硬化性水性塗料とするためには、水以外に塗料中にある程度の有機溶剤を含有させる必要があり、具体的には、有機溶剤含有量を熱硬化性塗料中の固形分全体に対して40重量%以上とせざるをえないのが現状である。
【0007】
すなわち、優れた平滑性を有する塗膜表面が得られ、上記のレトルト処理に使用した汚水処理水を汚染するというような問題が無く、かつ、地球環境の保全及び労働環境の改善に資するような、有機溶剤含有量が低減化された熱硬化性水性塗料は、未だ開発されておらず実用化には至っていない。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−139766号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、優れた塗膜の表面平滑性、塗膜外観が得られ、レトルト処理水を汚染するという問題がなく、かつ、有機溶剤含有量が低減化された、熱硬化性水性塗料及びそれを用いた金属缶を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)を、前記架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)に添加することにより得られる熱硬化性水性塗料が、優れた塗膜の表面平滑性ならびに塗膜外観が得られることを見出した。また、熱硬化性水性塗料中の固形分全体に対する有機溶剤含有量が40重量%以下であっても、塗料の表面張力は充分低下し、優れた塗膜の表面平滑性ならびに塗膜外観が得られることも見出した。
【0011】
更には、架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)が、前記の架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)と架橋することにより、塗膜形成後に塗膜からの脱離が抑制され、レトルト処理水の汚染などの問題点を回避できることも見出すに到った。
【0012】
上述したように、熱硬化性水性塗料の塗料固形分に対する有機溶剤含有量の割合が40重量%以下であっても優れた塗膜の表面平滑性及び塗膜外観を付与することができるが、さらに、当該有機溶剤含有量が30重量%以下の場合においても、その効果が顕著に発揮されることをも見出した。
【0013】
すなわち本発明は、架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)及び前記の架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)を含んでなる熱硬化性水性塗料、
【0014】
さらには、当該熱硬化性水性塗料が塗装された金属缶を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、詳述する。
本発明で使用する架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)は、架橋性官能基を有するエチレン性不飽和単量体、フッ素原子を含有するエチレン性不飽和単量体、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びその他のエチレン性不飽和単量体を共重合させた共重合体を、水性化して得られるものである。
【0016】
上記の水性フッ素含有アクリル共重合体(A)が有する架橋性官能基とは、例えば、アミノ樹脂のアルコキシ基あるいはメチロール基あるいはイミノ基など、ブロックイソシアネート樹脂(ブロックイソシアネート化合物)のイソシアネート基などのような硬化性樹脂と架橋反応しうるものであり、代表的なものを例示すれば、ヒドロキシ基、N−アルコキシアルキル基、加水分解性シリル基、イソシアナート基などを挙げることができる。
【0017】
架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)と、架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)との架橋反応において、より好ましい組み合わせを例示するならば、ヒドロキシ基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)とアルコキシ基を有するアミノ樹脂を含む熱硬化性水性樹脂組成物(B)、あるいはN−アルコキシアルキル基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)とイミノ基を有するアミノ樹脂を含む水性塗料用樹脂組成物(B)などを挙げることができ、それらを組み合わせても良い。
【0018】
前記した架橋性官能基を有するエチレン性不飽和単量体としては、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;
【0019】
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のような(メタ)アクリルアミド類;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のようなN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド類;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のようなN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド類等を挙げることができ、これらを単独、あるいは混合して用いることができる。
【0020】
この架橋性官能基を有するエチレン性不飽和単量体の使用割合としては、水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の製造に使用する各種単量体全成分の100重量部に対し、1〜50重量部なる範囲内が好ましく、より好ましくは5〜30重量部である。この使用量が1重量部未満では、架橋密度の低下による塗膜上からの脱離が発生しやすく、他方、50重量部を超えると塗膜との架橋が進むことにより、塗膜の平滑性が劣る原因となることがある。
【0021】
前記のフッ素原子を含有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくは、ヘキサフルオロプロピレンの如き、フッ素含有−α−オレフィン類;
【0022】
トリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如きパーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテルおよび(パー)フルオロアルキルビニルエーテル;
【0023】
例えば、式(I)、(II)で表わされるような、フルオロアルキル基を有するアクリレート、フルオロアルキル基を有するメタクリレート(以下、両者を併せてフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートという。)
【0024】
【化1】
Figure 2004099794
(式中、Rは、H又はCH3を表わし、n=8〜12である。)
【0025】
【化2】
Figure 2004099794
(式中、Rは、H又はCH3を表わし、n=8〜12である。)
【0026】
などが挙げられる。これらのフッ素原子を含有するエチレン性不飽和単量体は、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
当該フッ素原子を含有するエチレン性不飽和単量体の使用割合としては、水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の製造に使用する各種単量体全成分の100重量部に対し、0.5〜30重量部の範囲内が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。0.5重量部未満では塗膜平滑性が低下しやすく、一方、30重量部を超えると塗膜のハジキが発生し、塗膜外観を損な原因となることがある。
【0028】
前記したカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸等のモノ(ジ)カルボン酸などが挙げられる。
【0029】
当該エチレン性不飽和カルボン酸の使用量としては、樹脂の水溶化能を考慮すれば、固形分の酸価に換算して、15〜300KOHmg/gとなる範囲内が好ましく、なかでも20〜100KOHmg/gとなる範囲内が特に好ましい。15mgKOH/g樹脂未満の場合は、樹脂の水溶解能が不足して水性化できない場合があり、一方、300mgKOH/gを超えると耐水性に劣る原因となることがある。
【0030】
前記したその他のエチレン性不飽和単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、(n−,イソ,)ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
【0031】
メトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、(n−、イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
【0032】
ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジブチルマレート、ジ−2−エチルヘキシルマレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジブチルフマレート、ジ−2−エチルヘキシルフマレート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−2−エチルヘキシルイタコネート等のジカルボン酸のジアルキルエステル;
【0033】
ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、ビニルバーサテート等のカルボン酸のビニルエステル;スチレン、ターシャリーブチルスチレン(tert−ブチルスチレン)、α−メチルスチレンなどのような各種の芳香族ビニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドンなどのような各種のビニル化合物;塩化ビニリデンまたはフッ化ビニリデンなどのような各種のハロゲン化ビニリデン化合物;エチレンまたはプロピレンなどのような各種のα−オレフィン類などが挙げられ、それらは単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
【0034】
さらに、その他共重合可能なエチレン性不飽和単量体として、塗料の表面張力を更に低下させるという目的で、以下の単量体を用いることができる。
【0035】
すなわち、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(例えば、ブレンマーPE−90、PE−200 、PE−350 などの日本油脂(株)製ブレンマーPEシリーズ、MA−30、MA−50、MA−100 、MA−150などの日本乳化剤(株)製MAシリーズ)、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(例えば、ブレンマーPME−100 、PME−200 、PME−400 などの日本油脂(株)製ブレンマーPMEシリーズ、日本乳化剤(株)製MPG130−MA)、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート(例えば、ブレンマーAE−350 などの日本油脂(株)製ブレンマーAEシリーズ)などのポリオキシエチレン鎖を有するエチレン性不飽和単量体、
【0036】
α−アルキル−ω−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン(例えば、信越化学工業(株)製X−24−8201、X−22−174DX、X−22−2426など、サイラプレーンFM−0711、FM−0721、FM−0725などのチッソ(株)製サイラプレーンFMシリーズ、東亞合成(株)製AK−5、AK−30、AK−32Sなど)などのポリシロキサン鎖を有するエチレン性不飽和単量体を、その他共重合可能なエチレン性不飽和単量体として用いることができる。
【0037】
水性フッ素含有アクリル共重合体(A)を製造する際における、上述した各種単量体の重合方法としては、ラジカル重合開始剤を用いる方法が、重合反応操作および分子量調節の容易さの点で好ましく、加えて有機溶媒を用いる溶液重合法によることがより好ましい。
【0038】
その際、溶液重合法で使用する有機溶媒としては、トルエンもしくはキシレンなどのような各種の芳香族系溶剤;メチルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケトンなどのような各種のケトン系溶剤;イソプロパノールもしくはn−ブタノールなどのような各種のアルコール系溶剤;酢酸エチルもしくは酢酸ブチルなどのような各種のエステル系溶剤;またはエチルセロソルブもしくはブチルセロソルブなどのような各種のグルコールエーテル系溶剤などが挙げられる。
【0039】
また、ラジカル重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの無機系ラジカル重合開始剤ならびに、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどの有機系ラジカル重合開始剤を使用することができる。
【0040】
水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の分子量を調整する目的で、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、エチルメルカプトアセテート、チオフェノールおよびドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤を重合系に適量添加してもよい。重合温度としては、一般に50〜150℃程度が好ましく、重合時間は3〜100時間が好ましい。
【0041】
上記のようにして得られた共重合体に塩基性化合物を添加し、カルボキシル基の一部ないし全部を中和することにより水性フッ素含有アクリル共重合体(A)を得ることができる。
【0042】
使用可能な塩基性化合物としては、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのような各種の無機塩基;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、イソブチルアミン、またはジプロピルアミンのような各種のアルキルアミンなどをはじめ、さらには、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンのような各種のアミノアルコール類、またはモルホリンなどのような各種の有機アミン類;あるいはアンモニアなどが挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
【0043】
ここにおいて、得られた共重合体を水性化する際の中和当量は、0.1〜1.5当量なる範囲内が好ましく、より好ましくは0.3〜1.0当量なる範囲内である。
【0044】
本発明で使用する熱硬化性水性樹脂組成物(B)とは、前記の水性フッ素含有アクリル共重合体(A)が有する架橋性官能基と反応しうる樹脂を含んで成る組成物であって、例えば、水性アクリル樹脂、水性ポリエステル樹脂またはそれらを組み合わせた水性塗料用樹脂と、アミノ樹脂などの硬化剤とを含んで成る水性樹脂組成物を挙げることができる。
【0045】
上記の水性塗料用樹脂としては、得られる塗膜の表面平滑性をより優れたものとすることができるという観点から、乳化重合法によって得られる、いわゆるエマルジョンタイプのものよりも、溶液重合法によって得られる、いわゆる水分散型あるいは水溶解型のものがより好ましい。
【0046】
前記した水性アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を主成分とする共重合体であって、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、
【0047】
水性化のために、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、モノメチルマレート、モノエチルマレート、モノブチルマレート、モノ−2−エチルヘキシルマレート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノブチルフマレート、モノ−2−エチルヘキシルフマレート、モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート、モノブチルイタコネート、モノ−2−エチルヘキシルイタコネート等のジカルボン酸のモノアルキルエステル等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、
【0048】
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、
【0049】
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のような(メタ)アクリルアミド類、
【0050】
N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のようなN−ヒドロキシ(アルコキシ)アルキル(メタ)アクリルアミド類、
など架橋性官能基を有するエチレン性不飽和単量体、
【0051】
および必要に応じて、スチレン、ターシャリーブチルスチレン(tert−ブチルスチレン)、α−メチルスチレンなど水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の製造に使用する「その他のエチレン性不飽和単量体」として例示した単量体「などを共重合させて得られた重合体を、塩基性化合物で中和したものを使用することができる。
【0052】
前記水性ポリエステル樹脂としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,4,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、グリセリン、1,9−ノナンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリスイソシアヌレートなどの2価または3価以上のポリオールと、
【0053】
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロプタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、「無水ハイミック酸」(日立化成工業(株)製品;此の「無水ハイミック酸」は同社の登録商標である。)、トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物などの2価または3価以上の多価カルボン酸とを縮合させて得られたポリエステルを、塩基性化合物で中和した水性ポリエステル樹脂を使用することができる。
【0054】
上述した水性塗料用樹脂は、貯蔵安定性などの面からも、塩基性化合物によって中和せしめた方が望ましい。
【0055】
その際、使用し得る塩基性化合物としては、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのような各種の無機塩基;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、イソブチルアミン、またはジプロピルアミンのような各種のアルキルアミンなどをはじめ、さらには、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンのような各種のアミノアルコール類またはモルホリンなどのような各種の有機アミン類;あるいはアンモニアが挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物で使用することができる。
【0056】
前記した水性塗料用樹脂の硬化剤として用いるアミノ樹脂としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂および尿素樹脂とこれらの変性樹脂、たとえば、アルキルエーテル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化尿素樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。
【0057】
好ましくは、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂、イソプロピルエーテル化メラミン樹脂、メチル/ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂およびエチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、イソプロピルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、メチル/ブチルエーテル化ベンゾグアミン樹脂である。
【0058】
熱硬化性水性樹脂組成物(B)における前記水性塗料用樹脂とアミノ樹脂の使用比率は、水性塗料用樹脂/アミノ樹脂=30/70〜80/20(重量部)であり、好ましくは40/60〜70/30(重量部)である。この範囲内であれば、缶外面塗料に必要な硬度および可撓性の性能を両立させることができる。
【0059】
本発明で使用する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の配合割合については、熱硬化性水性塗料100重量部当たり0.1〜50重量部なる範囲内が好ましく、より好ましくは1〜20重量部なる範囲内である。この水性フッ素含有アクリル共重合体(A)の配合割合が0.1重量部未満であると塗膜平滑性の効果が充分に発現し難くなる場合があり、一方、50重量部を超えると、缶外面塗料に必要な硬度および可撓性の性能の両立が難しくなる場合がある。
【0060】
本発明で使用する熱硬化性水性樹脂組成物(B)の配合割合については、熱硬化性水性塗料100重量部当たり40〜99.9重量部なる範囲内が好ましく、より好ましくは80〜99重量部なる範囲内である。この範囲内であれば、良好な塗膜平滑性とともに、缶外面塗料に必要な硬度および可撓性の性能を両立させることができる。
【0061】
有機溶剤含有量については、熱硬化性水性塗料中の固形分全体に対し40重量%以下が好ましい。40重量%を超える場合、地球環境保全ならびに労働作業環境の改善化にはつながらないし、水性フッ素含有アクリル共重合体(A)を添加しても塗膜の平滑性に効果がほとんど見られない。
【0062】
本発明の熱硬化性水性塗料には、水性フッ素含有アクリル共重合体(A)、熱硬化性水性樹脂組成物(B)の他に、公知の各種塗料用添加剤を配合してもよく、必要に応じて、塗装性を改良する目的で、親水性溶剤、親油性溶剤、界面活性剤、消泡剤等各種助剤を加えることができる。
【0063】
本発明の熱硬化性水性塗料は、金属、木、紙、繊維、プラスチック、セラミックス、無機質セメント基材などのコーティング剤に利用できる。特に好ましい用途は、製缶塗料用、一般の金属素材ないし金属製品であるPCM(プレ・コート・メタル)などの下塗りおよび上塗り用コーティング剤、あるいは電着塗料である。
【0064】
上記の製缶塗料用として利用する場合、使用される金属缶は、厚さ0.01〜2.0mmの延伸鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム合金板等から成形加工されてできる。これらの合金板の表面は、場合によってはクロム、錫、亜鉛、ニッケルなどの無機金属、アクリル樹脂等の有機物の1種もしくは2種以上の合金または複合物をメッキ、蒸着、塗装さらにジルコニウム、アルマイト、燐酸処理等が施されている。また、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等の樹脂フィルムをラミネートした金属缶を用いることができる。
【0065】
また、本発明の熱硬化性水性塗料は、高温短時間の焼き付け条件においても発泡することがなく、厚膜塗装が可能であると共に、塗膜の加工性並びに耐食性などが良好である処から、溶接缶の溶接部補正塗料としても有用である。
【0066】
さらに本発明の熱硬化性水性塗料は、用途に応じて適当な防錆材、顔料または充填材などを配合して、防錆プライマー、印刷インキまたは防食防錆塗料などにも使用でき、塗料以外にも、接着剤、繊維処理剤または、結合材等の各種分野で使用することも可能である。
【0067】
本発明の熱硬化性水性塗料の塗装方法としては、エアースプレー、エアレススプレー、静電スプレーなどスプレー塗装が好ましいが、浸漬塗装、ロールコーター塗装または、電着塗装なども可能である。
【0068】
また、焼き付け条件としては、120〜280℃で、10秒〜30分間の範囲が好ましい。
【0069】
【実施例】
次に、本発明を、製造例、比較製造例、実施例および比較例により、さらに一層、具体的に説明するということにするが、本発明は、決して、それらの例示のみに限定されるというようなものではない。以下において、部および%は、特に断りの無い限りは、すべて重量基準であるとする。
【0070】
製造例1(水性フッ素含有アクリル共重合体(A−1)の合成)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管および温度計を取り付けたフラスコに、オクタフルオロペンチルメタクリレート10部、メタクリル酸メチル25部、アクリル酸ブチル50部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、メタクリル酸5部、ドデシルメルカプタン1.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、ブチルセロソルブ66.7部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度100℃で4時間加熱したのち、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱した。得られた反応液に、ジメチルエタノールアミン/水=5.2g/28gを予め混ぜたジメチルエタノールアミン水溶液を徐々に撹拌しながら加え、樹脂溶液酸価が16mgKOH/g樹脂、pH8.5、不揮発分49.4%、溶剤含有量36.6%の水性フッ素含有アクリル共重合体(A−1 )溶液を得た。
【0071】
製造例2(水性フッ素含有アクリル共重合体(A−2)の合成)
製造例1と同様の装置を用いて、ペプタデカフルオロデシルメタクリレート10部、ポリオキシエチレン鎖を有するエチレン性不飽和単量体としてブレンマーPME−200(日本油脂(株)製)を15部、アクリル酸ブチル50部、メタクリル酸メチル15部、メタクリル酸5部、N−メチロールアクリルアミド−ノルマルブチルエーテル5部、ラウリルメルカプタン1.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、n−ブタノール66.7部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度100℃で4時間加熱したのち、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱した。得られた反応液に、トリエチルアミン5.9gを予め添加して撹拌し、次いで水94.1g徐々に撹拌しながら加えた後、減圧下温度50℃でn−ブタノールを留去し、樹脂溶液酸価が16mgKOH/g樹脂、pH8.7、不揮発分51.0%、溶剤含有量4.0%の水性フッ素含有アクリル共重合体(A−2 )溶液を得た。
【0072】
製造例3(水性アクリル樹脂(B−1)の合成)
製造例1と同様の装置を用いて、メタクリル酸メチル10部、アクリル酸エチル10部、アクリル酸ブチル40部、スチレン20部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10部、アクリル酸10部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、n−ブタノール66.7部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度100℃で4時間加熱後、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱した。得られた反応液に、ジメチルエタノールアミンの7%水溶液185gを徐々に撹拌しながら加えた後、減圧下温度50℃でn−ブタノールを留去し、pH8.4、不揮発分35.1%、溶剤含有量5.0%の水性アクリル樹脂(B−1)溶液を得た。(NV35)
【0073】
製造例4(水性ポリエステル樹脂(B−2)の合成)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を取り付けたフラスコに、ネオペンチルグリコール45部、アジピン酸40部、無水フタル酸24部、無水トリメリット酸9部を仕込み、温度140℃〜220℃で3時間かけてエステル化反応を行った。酸価が50mgKOH/g樹脂となったところで、温度を100℃に冷却し、ブチルセロソルブ17部を添加し、溶解した後、ジメチルエタノールアミン8部を加えて、不揮発分80.1%、溶剤含有量19.9%の水性ポリエステル樹脂(B−2)溶液を得た。(NV80)
【0074】
比較製造例1(水性フッ素含有アクリル共重合体(X−1)の合成)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管および温度計を取り付けたフラスコに、オクタフルオロペンチルメタクリレート10部、メタクリル酸メチル35部、アクリル酸ブチル50部、メタクリル酸5部、ドデシルメルカプタン1.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.0部、ブチルセロソルブ66.7部を仕込み、窒素にてバブリングしながら温度100℃で4時間加熱したのち、さらに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を投入し、同温度で4時間加熱した。得られた反応液に、ジメチルエタノールアミン/水=5.2g/水28gを予め混ぜたジメチルエタノールアミン水溶液を徐々に撹拌しながら加え、樹脂溶液酸価が16mgKOH/g樹脂、pH8.5、不揮発分49.4%、溶剤含有量50.6%の水性フッ素含有アクリル共重合体(X−1 )溶液を得た。
【0075】
実施例1〜4(熱硬化性水性塗料の製造)
前記製造例1および2で得られた水性フッ素含有アクリル共重合体(A−1)および(A−2)溶液と、製造例3および4で得られた水性アクリル樹脂(B−1)溶液および水性ポリエステル樹脂(B−2)溶液と、アミノ樹脂を、第1表の割合で配合して熱硬化性水性塗料を製造した。なお、アミノ樹脂としては、各例ともジメチルイミノ型ベンゾグアナミン樹脂「マイコート106」(三井サイテック株式会社製)を使用した。
【0076】
【表1】
Figure 2004099794
【0077】
《第1表の脚注》
表中の各数値は、いずれも、重量部数を意味するものとする。
【0078】
比較例1〜3(熱硬化性水性塗料の製造)
前記比較製造例1で得られた水性フッ素含有アクリル共重合体(X−1)溶液と、製造例3および4で得られた水性アクリル樹脂(B−1)溶液と、アミノ樹脂を第2表の割合で配合して熱硬化性水性塗料を製造した。なお、アミノ樹脂としては、各例ともジメチルイミノ型ベンゾグアナミン樹脂「マイコート106」(三井サイテック株式会社製)を使用した。
【0079】
【表2】
Figure 2004099794
【0080】
《第2表の脚注》
表中の各数値は、いずれも、重量部数を意味するものとする。
【0081】
上記熱硬化性水性塗料をアルミ板上にバーコーターで膜厚5〜6μmとなるように塗布し、温度200℃で3分間加熱硬化させた。
【0082】
得られた硬化塗膜、並びにプレッシャークッカー装置による加圧スチール処理(温度130℃のスチーム中に30分間放置)後の塗膜について、各種物性を評価した結果は第3表、第4表の通りである。なお、第3表、第4表における各種評価方法は下記の通りである。
【0083】
・平滑性 :塗板を目視で評価した。
◎  問題なし。
○  実用レベルであるが、やや問題あり。
△  問題あり。
×  著しく問題あり。
【0084】
・加工性(耐衝撃性)
塗板を大きさ40mm×50mmに切断し、塗膜を外側にして、試験部位が40mmになるように2つ折りにし、この2つ折りにした試験片の間に厚さ0.23mmのティンフリースチールを2枚はさみ、1kgの荷重を高さ40cmから折り曲げ部に落下させた後に、折り曲げ先端部に6.5V×6秒通電し、加工性5cm巾の電流値(mA)を測定した。
【0085】
◎  0〜3未満
○  3〜20未満
△  20〜50未満
×  50以上
【0086】
・密着性
JIS K−5400碁盤目テープ法に準拠し、テストピースに1mm×1mmのマス目を100個作成した後、粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥した後の剥がれた碁盤目塗膜の数を数え、下記基準で評価した。
【0087】
◎  0個
○  1〜5個
△  6〜39個
×  40個以上
【0088】
・傷付き性:塗面同士を接触させ、5kgの荷重をかけて塗面同士を擦り合わせた時の塗膜の傷付きの程度を下記基準で評価した。
【0089】
◎ 傷つかない。
○ 僅かに傷がつく。
△ 傷がつく。
× 塗膜が剥がれる。
【0090】
・処理水の汚染性
塗板を10cm×25cm(両面500cm2)の大きさに切断する。耐熱瓶に、この切断した塗板とイオン交換水を500gを入れて蓋を閉め、100℃×30分の殺菌処理後、試験を行った。過マンガン酸カリウム消費量をppmで示した。
【0091】
◎  0〜2未満
○  2〜5未満
△  5〜10未満
×  10以上
【0092】
【表3】
Figure 2004099794
【0093】
【表4】
Figure 2004099794
【0094】
【発明の効果】
本発明によれば、塗膜の表面平滑性ならびに塗膜外観など優れた諸性能を付与するとともに、レトルト処理時に使用した汚水処理水の耐汚染性を向上させることができる。

Claims (4)

  1. 架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)及び前記の架橋性官能基と反応し得る熱硬化性水性樹脂組成物(B)を含んでなる熱硬化性水性塗料。
  2. 有機溶剤含有量が、塗料中の固形分全体に対して40重量%以下である、請求項1に記載の熱硬化性水性塗料。
  3. 塗料中の固形分のうち0.1〜50重量%が、架橋性官能基を有する水性フッ素含有アクリル共重合体(A)である請求項1又は2に記載の熱硬化性水性塗料。
  4. 請求項1又は2又は3に記載の熱硬化性水性塗料が塗装された金属缶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111073435A (zh) * 2019-12-16 2020-04-28 王新民 一种基于液晶改性丙烯酸树脂的高硬度防腐水性烘烤涂料

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