JP2004098482A - ホールソー用の金属パイプ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で且つ十分な強度を有し、さらには、通水経路を容易に確保することができるホールソー用の金属パイプを提供する。
【解決手段】この発明のホールソー用の金属パイプ10は、円筒状の外パイプ12と、外パイプ12の内径より小さい外径を有する円筒状の内パイプ14と、外径が外パイプ12の外径と等しく内径が内パイプ14の内径と等しい大きさを有する溶接部32および外径が外パイプ12の内径と略等しく内径が内パイプ14の外径と略等しい大きさの挿嵌部34からなり、溶接部32および挿嵌部34を貫通する貫通穴36を有する接合リング18とからなる。外パイプ12に内パイプ14が内挿され、外パイプ12と内パイプ14との隙間に接合リング18の挿嵌部34が挿嵌される。外パイプ12および内パイプ14の口縁部が溶接部32と溶接されて一体に固定されてなる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホールソー用の金属パイプに関し、特に、鉄筋コンクリート構造物や石材などの穴あけに使用される、ダイヤモンドビット刃先を装着した口径が1000mmを超えるような大口径を持つホールソー用の金属パイプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、口径が1000mmを超え、長さが3000mmを超えるようなホールソー用の金属パイプの作製の手順は、まず、鋼板を成形ロール等により正円形になるように曲げ加工を行い、鋼板の付き合わされた端同士を溶接でつなぎ合わせて、円筒状の鋼製パイプを作製する。この鋼製パイプは、このままの状態では円筒度および真円度の精度が悪いので、再度ロール修正を行ったり、旋盤加工を行いこれらの精度を向上させる。さらに、この鋼製パイプの肉部分には、軸方向と平行に全長にわたって溝が掘られ、その溝にステンレスパイプ等からなる通水管が埋め込まれ、穿孔時に通水して鋼製パイプ先端の口縁部から水を吐出できるよう加工される。
【0003】
なお、ホールソーにより穴を長く穿孔する時には、この鋼製パイプを順次継ぎ足して長くするが、通水管の位置がずれても通水できるように、鋼製パイプ口縁部の通水管の周囲を楕円形に掘り下げる加工を施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した鋼製パイプでは、その構造上、パイプの重量が重くなるという問題があった。パイプの重量を軽くするには、パイプの肉厚を薄くしなければならないが、この場合には、必然的にパイプの強度が落ち、通水管を細くしなければならいため、十分な通水量を得ることができない。反対に、十分な強度および通水量を得るために通水管を太くした場合には、上述したように、パイプの重量が重くなる。
【0005】
また、上述した鋼製パイプでは、使用する鋼板の厚みが厚いため、作製過程で行われるロール加工を精度良く行うことができない。そのため、作製したパイプの円筒度や真円度が悪く、上述したようにパイプを作製した後、再度ロール加工や旋盤加工を行わなければならなかった。
【0006】
さらに、上述した鋼製パイプでは、通水路を設けるに、パイプの肉部分に通水管を埋めるための溝を全長に亘って掘り、その溝にステンレスパイプ等からなる通水管を埋め込んだ後、溝を再度埋め直す必要があった。上述の作業は、作業内容が困難であり容易に行うことができなかった。また、パイプ同士をつなぎ合わせるときに、通水管同士をつなぎ合わせるために位置合わせを行わなければならないため、迅速につなぎ合わせ作業を行うことができなかった。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、真円度および円筒度の精度が高く、且つ軽量で十分な強度を有し、さらには、十分な通水量を有する通水経路を容易に確保することができるホールソー用の金属パイプを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ホールソー用の金属パイプであって、円筒状の外パイプと、外パイプの内径より小さい外径を有する円筒状の内パイプと、外径が外パイプの外径と等しく内径が内パイプの内径と等しい大きさを有する溶接部および外径が外パイプの内径と略等しく内径が内パイプの外径と略等しい大きさの挿嵌部からなり、溶接部および挿嵌部を貫通する貫通穴を有する接合リングとからなり、外パイプに内パイプが内挿され、外パイプと内パイプとの隙間に接合リングの挿嵌部が挿嵌され、外パイプおよび内パイプの口縁部が溶接部と溶接されて一体に固定されてなる、ホールソー用の金属パイプである。この場合には、外パイプと内パイプとの隙間を保持したまま、外パイプと内パイプとが一体にされる。また、使用する外パイプと内パイプの肉厚を薄くすることができる。これにより、ホールソー用の金属パイプの肉部分が中空となり軽量となる。また、使用する外パイプと内パイプに円筒度や真円度の精度が高いものを使用できるので、精度のよい金属パイプを作製することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、外パイプと内パイプと接合リングとを複数有し、接合リングは、外パイプおよび内パイプの両方の口縁部に挿嵌され、接合リングの溶接部において溶接され、外パイプおよび内パイプ同士がつなぎ合わされている、請求項1に記載のホールソー用の金属パイプである。この場合には、外パイプと内パイプとの隙間を保持したまま、金属パイプ同士がつなぎ合わされる。この場合には、金属パイプを溶接でつなぎ合わすことにより、所望する任意の長さの軽量なホールソー用の金属パイプを得ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、接合リングの溶接部の両方の口縁部のエッジが、内側および外側共に面取り加工されている、請求項1または請求項2に記載のホールソー用の金属パイプである。この場合には、金属パイプの内壁および外壁の表面に余盛りを設けることなく溶接を行っても、広い面積で溶接が行われる。これにより、穿孔の妨げとなる溶接の余盛りを設けることなく、十分な強度でつなぎ合わされる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、ホールソー用の金属パイプであって、円筒状の外パイプと、外パイプの内径より小さい外径を有する円筒状の内パイプと、外径が外パイプの外径と等しく内径が内パイプの内径と等しい大きさを有する溶接部および溶接部の両方の口縁部から突出される外径が外パイプの内径と略等しく内径が内パイプの外径と略等しい大きさの挿嵌部からなり、両方の挿嵌部を貫通する貫通穴を有する接合リングとからなり、接合リングの挿嵌部がそれぞれ異なった外パイプと内パイプとの隙間に接合リングの挿嵌部が挿嵌され、外パイプおよび内パイプの口縁部が溶接部と溶接されて一体に固定されてなる、ホールソー用の金属パイプである。この場合には、外パイプと内パイプとの隙間を保持したまま、外パイプと内パイプとが一体にされる。また、金属パイプ同士をつなぎ合わせるとき、請求項1の発明より溶接工程が少なくなる。さらに、金属パイプ同士の位置をどのように配置しても、必ず通水経路が確保される。これにより、金属パイプ同士をつなぎ合わせるときに、位置決めを行う必要がないので、迅速に所望する長さのホールソー用の金属パイプを得ることができる。また、通水できないという不具合が発生しない。
【0012】
請求項5に記載の発明は、中間接合リングの溶接部の両方の口縁部のエッジが、内側および外側共に面取り加工されている、請求項4に記載のホールソー用の金属パイプである。この場合には、金属パイプの内壁および外壁の表面に余盛りを設けることなく溶接を行っても、広い面積で溶接が行われる。これにより、穿孔の妨げとなる溶接の余盛りを設けることなく、十分な強度でつなぎ合わされる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、外パイプと内パイプとの隙間に、外パイプまたは内パイプのいずれかに固着されたリブがパイプの軸方向と平行に設けられている、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のホールソー用の金属パイプである。これにより、ホールソー用の金属パイプの強度が向上する。
【0014】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例であるホールソー用の金属パイプが適用されたホールソーを示す図解図であり、図2は、図1に示すホールソーの後端部を示す図解図であり、図3は、図1に示すホールソーの先端部を示す図解図である。
【0016】
ホールソー50は、外径が1000mmで、長さが約5000mmに形成されている。ホールソー50は、大略、金属パイプ10、切削用ダイヤモンドビット52、ビット取付リング54、給水リング56、水分配金具58およびロータリージョイント60から構成されている。以下、本発明の一実施例であるホールソー用の金属パイプ10を中心にして、ホールソー50各部について説明を行う。
【0017】
ホールソー用の金属パイプ10は、図4および図6に示すように、5本の外パイプ12、5本の内パイプ14、4個の中間接合リング16と2個の端部接合リング18を一体に溶接して一体物として構成したものである。なお、図4は、ホールソー用の金属パイプを示す一部を破断した正面図解図であり、図5は、ホールソー用の金属パイプを示す平面図であり、図6は、図4の線VI−VIにおける断面図図解図である。
【0018】
外パイプ12は、外径が1000mmで、長さが1000mmに形成された円筒状の鋼管である。外パイプ12は、ホールソー用の金属パイプ10の外壁となるパイプであり、厚さを5mmとして内径990mmに成形されている。なお、外パイプ12は、長さが1000mmで厚さが5mmの鋼板を成形ローラ等で正円形に曲げ、付き合わされた端同士を溶接することで円筒状の鋼管として構成されている。
【0019】
内パイプ14は、外径が978mmで、長さが1000mmに形成された円筒状の鋼管である。内パイプ14は、ホールソー用の金属パイプ10の内壁となるパイプであり、厚さを4mmとして内径970mmに成形されている。なお、内パイプ14も、外パイプ12と同様の製法により、長さが1000mmで厚さが4mmの鋼板を成形ローラ等で正円形に曲げ、付き合わされた端同士を溶接することで円筒状の鋼管として構成されている。
【0020】
内パイプ14は、図4および図6に示すように、外パイプ12の内部に内挿されるものであり、この実施例では、外パイプ12と内パイプ14の軸中心を同じ位置に配置させたとき、図4および図6に示すように、内パイプ14と外パイプ12との間に幅6mmの中空部20が設けられるように構成されている。
【0021】
中間接合リング16は、図7および図8に示すように、溶接部22と2つの挿嵌部24とから構成される円形のリングである。溶接部22は、その外径が外パイプ12の外径と等しい1000mmとされている。溶接部の厚さは15mmあり、その内径が内パイプ14の内径と等しい970mmとされている。なお、溶接部22の両方の口縁部のエッジは、内側、外側共に面取り加工が施されて、傾斜部22aが設けられている。これにより、中間接合リング16を、外パイプ12や内パイプ14と組合わせたとき、図8に示すように、それぞれが組み合わさった端面の断面形状が略V字状となる溝26、溝28が設けられる。これにより、これらを溶接したときに、外パイプ12、内パイプ14および中間接合リング16の表面に余盛を設けることなく、強固に溶接することが可能である。
なお、図7は、中間接合リングを示す斜視図であり、図8は、図4の線VIII−VIIIにおけるホールソー用の金属パイプの一部を拡大した断面図解図である。
【0022】
溶接部22の両方の口縁部には、図7および図8に示すように、軸方向に向けて突出するように、挿嵌部24が形成されている。挿嵌部24は、溶接部22と軸の中心が等しく形成されている。挿嵌部24の外径は、外パイプ12の内径と等しい990mmとされている。また、その厚さは、中空部20の幅と等しく6mmとされ、内径は、内パイプ14の外径と等しい978mmとされている。なお、挿嵌部24の軸方向の長さは、外パイプ12と内パイプ14との間に中空部20となる隙間を設けることができるように適宜な長さをもって形成されている。
【0023】
中間接合リング16には、軸方向と平行に一方の挿嵌部24から他方の挿嵌部24に貫通するように、図6乃至図8に示すような貫通穴30が複数形成されている。貫通穴30は、外パイプ12と内パイプ14との間に水を送るための穴である。この実施例では、貫通穴30が6つ設けられているが、これに限らず、所望する量の水が送れるだけの開口面積を確保できるよう複数設けられればよい。貫通穴30を穿孔する位置については、金属パイプ10の一部分に偏って送水されないよう、図6に示すように、貫通穴30が等間隔に距離をおいて穿孔される。貫通穴30は、挿嵌部24の厚み方向の中央を貫通するように穿孔される。なお、この実施例では、挿嵌部24の内外面に約0.5mmの厚みの壁が残るように、直径が5mm程度の穴が穿孔したが、これに限らず、挿嵌部24の一部が切り欠かれるように、内外面に壁が残らないように構成されてもよい。
【0024】
端部接合リング18は、図9および図10に示すように、溶接部32と挿嵌部34とから構成される円形のリングである。溶接部32は、その外径が外パイプ12の外径と等しい1000mmとされている。溶接部の厚さは15mmあり、その内径が内パイプ14の内径と等しい970mmとされている。なお、溶接部22の両方の口縁部のエッジは、内側、外側共に面取り加工が施されて、傾斜部32aが設けられている。これにより、端部接合リング18を、外パイプ12や内パイプ14と組合わせたとき、図10に示すように、それぞれが組み合わさった端面の断面形状が略V字状となる溝26、溝28が設けられる。これにより、これらを溶接したときに、外パイプ12、内パイプ14および端部接合リング18の表面に余盛を設けることなく、強固に溶接することが可能である。なお、図9は、端部接合リングを示す斜視図であり、図10は、図4の線X−Xにおけるホールソー用の金属パイプの一部を拡大した断面図解図である。
【0025】
溶接部22の一方の口縁部には、図9または図10に示すように、軸方向に向けて突出するように、挿嵌部34が形成されている。挿嵌部34は、溶接部32と軸の中心が等しく形成されている。挿嵌部34の外径は、外パイプ12の内径と等しい990mmとされている。また、その厚さは、中空部20の幅と等しく6mmとされ、内径は、内パイプ14の外径と等しい978mmとされている。なお、挿嵌部34の軸方向の長さは、外パイプ12と内パイプ14との間に中空部20となる隙間を設けることができるように適宜な長さをもって形成されている。
【0026】
端部接合リング18には、軸方向と平行に溶接部32から挿嵌部34に貫通するように、図9乃至図10に示すような貫通穴36が複数形成されている。貫通穴36は、ホールソー用の金属パイプ10の内部に口縁部から水を流入させ、または、口縁部から水を吐出するため穴である。この実施例では、貫通穴30と同様に、貫通穴36が6つ設けられているが、これに限らず、所望する量の水が送れるだけの開口面積を確保できるよう複数設けられればよい。貫通穴36を穿孔する位置については、貫通穴30と同様に、金属パイプ10の一部分に偏って送水されないよう、図9に示すように、貫通穴36が等間隔に距離をおいて穿孔される。貫通穴36は、挿嵌部24の厚み方向の中央を貫通するように穿孔される。なお、この実施例では、挿嵌部34の内外面に約0.5mmの厚みの壁が残るように、直径が5mm程度の穴が穿孔したが、これに限らず、挿嵌部24の一部が切り欠かれるように、内外面に壁が残らないように構成されてもよい。
【0027】
引き続き、ホールソー用の金属パイプ10の全体構造について説明を行う。上述したように、ホールソー用の金属パイプ10は、5本の外パイプ12、5本の内パイプ14、4個の中間接合リング16および2個の端部接合リング18を一体に溶接して一体物として構成したものである。外パイプ12には、内パイプ14が内挿されている。ホールソー用の金属パイプ10の中間に配置される外パイプ12および内パイプ14の両方の口縁部には、中空部20にそれぞれ中間接合リング16の溶接部22が外パイプ12および内パイプ14の口縁部と接する位置にまで、中間接合リング16の挿嵌部24が挿嵌されている。
【0028】
外パイプ12および内パイプ14と、両方の口縁部に挿嵌されている中間接合リング16とは、図8に示すように、溝26および溝28が溶接され溶接部22とつなぎ合わされ、外パイプ12同士および内パイプ14同士がつなぎ合わされている。
【0029】
先端および後端に配置される外パイプ12と内パイプ14との開放端の口縁には、中空部20に端部接合リング18の溶接部32が外パイプ12および内パイプ14の口縁部と接する位置にまで、端部接合リング18の挿嵌部34が挿嵌されている。
【0030】
外パイプ12および内パイプ14と、口縁部に挿嵌されている端部接合リング18とは、図10に示すように、溝26および溝28が溶接され溶接部32とつなぎ合わされ、外パイプ12と内パイプ14とがつなぎ合わされている。
【0031】
このように、この実施例におけるホールソー用の金属パイプ10は、パイプの肉部分が中空とされているので、従来のホールソー用の金属パイプに比べて、軽量である。また、金属パイプの外壁および内壁が平らに設けられているので、被穴あけ体を穿孔するとき、穿孔した被穴あけ体が金属パイプ10の外壁および内壁と干渉することがないので、効率良く穿孔することができる。さらに、外パイプ12、内パイプ14と中間接合リング16、端部接合リング18とが、十分な溶接面積をもって溶接されていることにより、ホールソー用の金属パイプ10に付加されるせん断力に十分耐えうる強度を有する。また、送水するための通路が、中空部20により十分に確保されており、中間接合リング16および端部接合リング18に穿孔する貫通穴30、貫通穴36を増減させるだけで、簡単に所望する送水量のホールソー用の金属パイプを得ることができる。
【0032】
次に、ホールソー用の金属パイプ10の製造方法について説明を行う。
【0033】
まず、端部接合リング18が地面などの平面に挿嵌部34が上に向くように置かれる。
【0034】
端部接合リング18の挿嵌部34の内側に内パイプ14が挿嵌され後、挿嵌部34の外側に外パイプ12が挿嵌される。なお、このとき、端部接合リング18は、溶接部32と外パイプ12および内パイプ14の口縁部が接触するように深くはめ込まれる。これにより、外パイプ12および内パイプ14と端部接合リング18との間には、溶接を行うための溝である溝26、溝28が形成される。
【0035】
そして、外パイプ12および内パイプ14と、はめ込まれた端部接合リング18とを、溝26および溝28において溶接を行いつなぎ合わせる。このとき、図10の黒く塗り潰した部分に示すように、溝26および溝28には、ホールソー用の金属パイプ10の外壁および内壁と略同じ高さに肉盛りされる。
【0036】
次に、端部接合リング18が嵌め込まれた外パイプ12および内パイプ14の他方側には、挿嵌部24が中空部20に挿嵌されて中間接合リング16がはめ込まれる。このとき、中間接合リング16は、溶接部22と外パイプ12および内パイプ14の口縁部が接触するように深くはめ込む。これにより、外パイプ12および内パイプ14と中間接合リング16との間には、溶接を行うための溝である溝26、溝28が形成される。
【0037】
そして、外パイプ12および内パイプ14と、はめ込まれた中間接合リング16とを、溝26および溝28において溶接を行いつなぎ合わせる。このとき、図8の黒く塗り潰した部分に示すように、溝26および溝28には、ホールソー用の金属パイプ10の外壁および内壁と略同じ高さに肉盛りされる。
【0038】
次に、他方側の挿嵌部24に、中間に位置する外パイプ12および内パイプ14の一方の口縁部が挿嵌され、先程と同様に溶接され、つなぎ合わされる。上述した工程を中間に配置されるパイプの数だけ行い、最後に端部接合リング18が接合され、ホールソー用の金属パイプ10が作製される。
【0039】
ホールソー用の金属パイプ10は、図1に示すように各種部品が取付けられホールソー50として組立てられる。以下、ホールソー50の構成について説明を行う。ホールソー用の金属パイプ10の先端部には、ビット取付リング54が固定されている。ビット取付リング54には、貫通穴36と同じ位置に配置されるように貫通穴54aが複数設けられている。また、ビット取付リング54には、図3に示すように、貫通穴54aを塞がないように、切削用ダイヤモンドビット52が連続的取付けられている。
【0040】
ホールソー用の金属パイプ10の後端部には、図2に示すように、給水リング56が固定されている。なお、固定方法は、端部接合リング18と給水リング56とにねじ山を設けて螺合させてもよいし、給水リング56を端部接合リング18に圧入してもよいし、溶接によりつなぎ合わせてもよい。給水リング56には、貫通穴36と同じ位置に配置されるように貫通穴56aが複数設けられている。貫通穴56aには、略L字状の給水パイプ56bがそれぞれ接続されている。
【0041】
給水リング56の口縁部には取付板56cが架設されている。取付板56cの中央には、水分配金具58が固定されている。水分配金具58には、6つの給水パイプ58aが放射状に接続されている。給水パイプ56bと給水パイプ58aとは、それぞれパイプ62によりそれぞれ接続されている。
【0042】
水分配金具58には、ロータリージョイント60が接続されている。ロータリージョイント60は、ホールソー用の金属パイプ10に水を供給するためのものである。ロータリージョイント60には、給水パイプ64が接続され、水が供給される。供給された水は、図1の矢印に示すように、給水パイプ64からロータリージョイント60、水分配金具58、給水パイプ58a、給水パイプ56b、貫通穴56aを通り、ホールソー用の金属パイプ10に供給され、ホールソー50の先端から吐出される。
【0043】
ホールソー50は、図11に示す大口径穿孔装置100に取付けられ、鉄筋コンクリート構造物や石材などに大口径の穴を穿孔するために使用される。なお、図11は、大口径穿孔装置を示す側面図解図である。
【0044】
ホールソー50は、大口径穿孔装置100のホールソー回転支持体102および駆動用ギア104にはめ込まれて、ホールソー50の軸を中心に駆動モータ106により回転されるように回転自在に固定されている。なお、駆動用ギア104はホールソー50の外周面に油圧装置などにより固定(チャッキング)されている。ホールソー回転支持体102は、送りテーブル108上に固定されている。送りテーブル108は、油圧シリンダ110により進退されレール112上を送りローラ114を用いて移動される。大口径穿孔装置100は、ホールソー50を駆動モータ106により回転しつつ、油圧シリンダにより送り進めることにより、鉄筋コンクリート構造物等に穴を開ける。油圧シリンダ110のストーローク分だけ穿孔したのちは、駆動用ギア104をチャッキングする位置を変え、ホールソー50を進めてさらに掘り進めることが可能である。
【0045】
また、この実施例においては、中間接合リング16により、外パイプ12同士および内パイプ14同士をつなぎ合わせたが、これに限らず、端部接合リング18同士を、図12に示すように溶接してつなぎ合わせてもよい。この場合には、貫通穴36同士がつなぎ合わされるように位置決めを行ってからつなぎ合わさすか、貫通穴36周辺の口縁部を楕円形に掘り下げて、位置決めが若干ずれた場合にも、貫通穴30がつなぎ合わさるように構成されるのが好ましい。なお、図12は、端部接合リング18同士が接合された状態を示す一部を拡大した断面図解図である。
【0046】
さらに、この発明にかかるホールソー用の金属パイプ10では、図13および図14に示すように、外パイプ12および内パイプ14のそれぞれに、中空部20の幅と等しい高さのリブ70およびリブ72を軸方向に平行に向けて設けてもよい。なお、リブ70は、外パイプ12の内壁に固着されており、リブ72は、内パイプ14の外壁に固着されている。リブ70およびリブ72は、内パイプ14を外パイプ12内に内挿したときに、図15に示すように、交互に配置される。これにより、ホールソー用の金属パイプ10の強度をさらに向上させることができる。
【0047】
またさらに、パイプの軸方向に平行に向けて設けられたリブ70,72に加えて、軸方向に直交する方向に金属パイプ全周にわたるリブを設けてもよい。これにより、さらにホールソー用の金属パイプ10の強度を向上させることができる。なお、この場合には、中空部20の通水するための経路を確保するために、軸方向に直交するリブを貫通する貫通穴を設ける。
【0048】
【発明の効果】
この発明によれば、真円度および円筒度の精度が高く、且つ軽量で十分な強度を有し、さらには、十分な通水量を有する通水経路を容易に確保することができるホールソー用の金属パイプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるホールソー用の金属パイプが適用されたホールソーを示す図解図である。
【図2】図1に示すホールソーの後端部を示す図解図である。
【図3】図1に示すホールソーの先端部を示す図解図である。
【図4】ホールソー用の金属パイプを示す一部を破断した正面図解図である。
【図5】ホールソー用の金属パイプを示す平面図である。
【図6】図4の線VI−VIにおける断面図図解図である。
【図7】中間接合リングを示す斜視図である。
【図8】図4の線VIII−VIIIにおけるホールソー用の金属パイプの一部を拡大した断面図解図である。
【図9】端部接合リングを示す斜視図である。
【図10】図4の線X−Xにおけるホールソー用の金属パイプの一部を拡大した断面図解図である。
【図11】大口径穿孔装置を示す側面図解図である。
【図12】端部接合リング同士が接合された状態を示す一部を拡大した断面図解図である。
【図13】リブが設けられた外パイプを示す斜視図解図である。
【図14】リブが設けられた内パイプを示す斜視図解図である。
【図15】リブが設けられた外パイプと内パイプの関係を示す断面図解図である。
【符号の説明】
10 ホールソー用の金属パイプ
12 外パイプ
14 内パイプ
16 中間接合リング
18 端部接合リング
20 中空部
22,32 溶接部
22a,32a 傾斜部
24,34 挿嵌部
26,28 溝
30,36 貫通穴
70,72 リブ

Claims (6)

  1. ホールソー用の金属パイプであって、
    円筒状の外パイプと、
    前記外パイプの内径より小さい外径を有する円筒状の内パイプと、
    外径が前記外パイプの外径と等しく内径が前記内パイプの内径と等しい大きさを有する溶接部および外径が前記外パイプの内径と略等しく内径が前記内パイプの外径と略等しい大きさの挿嵌部からなり、前記溶接部および前記挿嵌部を貫通する貫通穴を有する接合リングとからなり、
    前記外パイプに前記内パイプが内挿され、前記外パイプと前記内パイプとの隙間に前記接合リングの挿嵌部が挿嵌され、前記外パイプおよび前記内パイプの口縁部が前記溶接部と溶接されて一体に固定されてなる、ホールソー用の金属パイプ。
  2. 前記外パイプと前記内パイプと前記接合リングとを複数有し、
    前記接合リングは、前記外パイプおよび内パイプの両方の口縁部に挿嵌され、前記接合リングの溶接部において溶接され、前記外パイプおよび前記内パイプ同士がつなぎ合わされている、請求項1に記載のホールソー用の金属パイプ。
  3. 前記接合リングの溶接部の両方の口縁部のエッジが、内側および外側共に面取り加工されている、請求項1または請求項2に記載のホールソー用の金属パイプ。
  4. ホールソー用の金属パイプであって、
    円筒状の外パイプと、
    前記外パイプの内径より小さい外径を有する円筒状の内パイプと、
    外径が前記外パイプの外径と等しく内径が前記内パイプの内径と等しい大きさを有する溶接部および前記溶接部の両方の口縁部から突出される外径が前記外パイプの内径と略等しく内径が前記内パイプの外径と略等しい大きさの挿嵌部からなり、前記両方の挿嵌部を貫通する貫通穴を有する接合リングとからなり、
    前記接合リングの挿嵌部がそれぞれ異なった前記外パイプと前記内パイプとの隙間に前記接合リングの挿嵌部が挿嵌され、前記外パイプおよび前記内パイプの口縁部が前記溶接部と溶接されて一体に固定されてなる、ホールソー用の金属パイプ。
  5. 前記連結用の接合リングの溶接部の両方の口縁部のエッジが、内側および外側共に面取り加工されている、請求項4に記載のホールソー用の金属パイプ。
  6. 前記外パイプと前記内パイプとの隙間に、前記外パイプまたは前記内パイプのいずれかに固着されたリブがパイプの軸方向と平行に設けられている、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のホールソー用の金属パイプ。
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