JP2004098345A - インクジェットヘッドユニット構造体およびインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電基板1の溝に設けた複数のインク室の少なくとも溝内壁に電極を有し、かつ、このインク室を覆うカバー部材2を圧電基板1に接着してなるインクジェットヘッドが行列方向に多数形成されたインクジェットヘッドウェハーにおいて、インクジェットヘッドウェハーから行方向に分割された複数のローバー40が、中間部材31を介して、互いに固定され、該固定された複数のローバー31が、さらに列方向に分割されて各インクジェットヘッド単体となる。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多数のインクジェットヘッドが一体化されてなるインクジェットヘッドユニット構造体およびインクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク液滴を吐出孔から吐出して画像を出力するインクジェット方式のプリンター装置は低音性に優れ小型化が容易であることから、近時広く使用されている。このインクジェット方式のプリンター装置としては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色、または、ライトシアン、ライトマゼンダを追加した6色のインクを充填したインクジェットヘッドによってフルカラーの画像を形成するものがある。
【0003】
インクジェット方式のヘッド構造の一例を図13および図14に示す。図14は図13のC−C断面斜視図である。これらの図に示すように、インクジェットヘッド100は、圧電基板101と、この圧電基板101に接着されるカバー部材102と、インク吐出口が形成された図示しないノズルプレートから構成されており、基板厚み方向に分極された圧電基板101にダイシングにより複数の溝加工を行い、インク室104を形成する。このインク室104の内壁には電極105が形成されている。
【0004】
インク室104の電極105の後端部(ノズルを貼りつける反対側の面)には、電極105と電気的導通が取れるように導電材(図示せず)が充填されており、カバー部材102には、共通インク室103が形成され、この共通インク室103は、圧電基板101のすべてのインク室104と連通しており、この共通インク室103から各インク室104へインクが供給されるようになっている。
【0005】
すなわち、インク室104の内壁に形成された電極105に印字データに応じた電圧を印加すると、このインク室104の壁部が変形し、インク室104内のインクを加圧し、その結果、インクがノズル孔(図示せず)から噴出する。
【0006】
このような圧電方式では、電圧を加減し圧電体の変形を制御することによってインクの加圧量及びインク噴出滴量をコントロールできるため、階調印刷が容易であるという特徴がある。
【0007】
インクジェットヘッド100は4色の場合は4ペア、6色の場合は6ペアでインクジェットヘッドユニット200を構成する。このインクジェットヘッドユニット200は、図15に示すように、各々のインクジェットヘッド100をヘッド保持部材108に対して高精度に配置しなければならない。
【0008】
各インクジェットヘッド100が所定の位置に配置されていない場合には、記録紙の所定位置にインクが着弾せずに色ずれが生じて画像品質不良となるからである。その位置ずれは、図中X、Y、Zとこれらの軸に対する回転方向であるα、β、γ成分の位置ずれである。このように6軸の位置決めが精度内に入っていない場合は、上記のように画像品質不良となる。
【0009】
ヘッド保持部材108に対するインクジェットヘッド100の位置精度は通常数μmから数10μmレベルとされる。ヘッド保持部材108に対して各インクジェットヘッド100を所定の位置に固定するためには、接着剤によるのが一般的である。
【0010】
上記のように、6軸の位置決めを精度内に調整した状態を維持して接着固定を行う必要があるが、位置決めの調整代を確保するためにヘッド保持部材108に対して各インクジェットヘッド100が当接しないように隙間量を設定し、接着剤による固定の際に、上記調整代(隙間)を接着剤で充填するようにしている。
【0011】
しかし、このような接着剤による固定では、接着剤の硬化収縮、熱膨張差による伸縮等により、接着固定後の位置精度が許容値内に収まらなくなる等の問題が生じている。そのため、例えば、以下のような提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
すなわち、インク液滴を吐出孔から吐出するインクジェットヘッドがヘッド保持部材に取付けられるインクジェットヘッドの取付け構造において、前記インクジェットヘッドとヘッド保持部材の間に中間保持部材を介装し、該中間保持部材を接着剤によってインクジェットヘッドに固定すると共に、接着剤を介してヘッド保持部材に固定するようにしたインクジェットヘッドの取付け構造が提案されている。
【0013】
このような構成によれば、接着面が面対称位置に配設されている場合に、接着剤を同一条件で硬化させると、接着剤が内方に向かって収縮するため被着体の2つの接着面に同方向で逆向きの応力ベクトルが発生する。これにより、収縮の動きを相殺させることで接着剤の硬化時の収縮を防止できる。また、インクジェットヘッドとヘッド保持部材の間に中間保持部材を介装しているため、接着剤層の膜厚を必要最小限にすることでヘッドの取り付けを高精度に行うことができる。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−309801号公報(図1参照)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットヘッド100とヘッド保持部材108の間に中間保持部材を介装した取り付け構造の場合、1つのインクジェットヘッド100の取り付けに対して2個または4個の中間支持部材を使用することになる。そのため、6色の場合はインクジェットヘッド100を6ペアのユニットで構成するので、中間支持部材は2×6=12個または4×6=24個必要となり、部品点数が増大する。
【0016】
さらに、各インクジェットヘッド100に対して6軸の位置決めを行うためには、非常に複雑な位置決め装置が必要とされ、しかも、これらの取り付け構造は、インクジェットヘッド100を4ペア、または、6ペアのユニット構成とするため、各インクジェットヘッド100を個別に位置決め、接着する作業を繰り返さなければならず、非常に煩雑な作業となり、作業時間が増加し、コスト高になるという問題が生じる。
【0017】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、インクジェットヘッドを作業性よく高能率に低コストで精度よく製作できるインクジェットヘッドユニット構造体およびインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0019】
(1)圧電基板の溝に設けた複数のインク室の少なくとも溝内壁に電極を有し、かつ、このインク室を覆うカバー部材を前記圧電基板に接着してなるインクジェットヘッドが行列方向に多数形成されたインクジェットヘッドウェハーにおいて、
前記インクジェットヘッドウェハーから行方向に分割された複数のローバーが、中間部材を介して、互いに固定され、該固定された複数のローバーが、さらに列方向に分割されて各インクジェットヘッド単体となることを特徴とする。
【0020】
この構成においては、行列方向に多数のインクジェットヘッドが形成されてなるインクジェットヘッドウェハーを、まず、行方向に切断して複数のローバー(行状の棒状基板,Row Bar)とし、さらに、そのローバーを中間部材を介して互いに固定した状態として、列方向に切断することにより、各インクジェットヘッド単体を能率よく製作する(切り出す)ことができる。
【0021】
例えば、各インクジェットヘッドがN列M行に配列されてなるインクジェットヘッドウェハー(行列状ウェハー)の場合、各インクジェットヘッド単体の製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して、1/Nのユニット化工程で済むため、大幅な工程の簡略化、製作時間の短縮化、コストの低減化が可能となる。
【0022】
(2)前記インクジェットヘッドウェハーは、前記カバー部材の両面に前記圧電基板を貼りあわせたマルチインクジェットヘッドウェハーであることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、ウェハー単位の貼りあわせを行うことでマルチインクジェットヘッドウェハーを製作し、このマルチインクジェットヘッドでローバー単位のユニット化を行うことにより、たとえば6色のインクジェットヘッドユニットを作製する場合においては、マルチインクジェットヘッドのローバー3ペアをユニット化するだけでよい。従って、その製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して1/2Nのユニット化工程でよいため、大幅な工程の簡略化、時間短縮、コストダウンを達成することができる。
【0024】
(3)前記中間部材は、圧電性材料、もしくは圧電性材料と熱膨張率が近似する材料であることを特徴とする。
【0025】
この構成においては、中間部材の熱膨張率はローバーを構成する圧電基板と同等であるため、熱膨張差による精密位置合わせ後の温度変化での位置ずれが生じず、画質不良は発生しない。
【0026】
(4)前記中間部材とローバーとを固定するための接着剤は、紫外線硬化型接着剤からなり、前記中間部材は、紫外線が透過する材料からなることを特徴とする。
【0027】
この構成においては、中間部材のローバーとの接着剤を紫外線硬化型接着剤で接着することが可能となり、接着剤が硬化するまでの時間を短縮することができ、生産性が向上する。
【0028】
(5)前記中間部材のローバーとの接着部分に切り欠き部を設け、前記中間部材とローバーとの間に、接着部分と非接着部分を存在させたことを特徴とする。
【0029】
この構成においては、中間部材のローバーとの接着部分に接着剤を充填するための切り欠き部を設けることで、ローバーと接着されない非接着部分ができる。これにより、中間部材とローバー相互の熱膨張差による伸縮差の影響が少なくなり、その伸縮差を接着部分が撓むことにより吸収し、熱膨張差による剥離の発生を防止することができる。
【0030】
(6)前記中間部材およびローバーは、加工精度の高い切断手段で切断して製作されることを特徴とする。
【0031】
この構成においては、中間部材とローバーの外形はそれぞれダイシングマシンやスライシングマシン等の精度の高い切断手段を使用して基準に対して高精度に加工された面と、基板そのものの面とで構成されているため、中間部材とローバーの外形を基準にして平面上に配置した位置決めピンに対して矢印方向から基準ピンに中間部材とローバーを押し当てることにより各ローバーのX、Y、Z、α、β、γの6軸は押し当て精度である5μm以下の位置決め精度で位置決めを行うことができる。
【0032】
(7)圧電基板に溝加工を施すことにより複数のインク室を形成し、該インク室の少なくとも内壁に電極を形成して、この圧電基板のインク室を覆うようにカバー部材を接着することによって構成されるインクジェットヘッドが多数形成されたインクジェットヘッドウェハーをローバーに切断した後で、中間部材を介して、前記各ローバーを一体的に固定した後に、さらに切断を行い、各インクジェットヘッド単体を得ることを特徴とする。
【0033】
この方法においては、インクジェットヘッドがN列M行に配列されたインクジェットヘッドウェハー(行列状ウェハー)の場合、各インクジェットヘッド単体の製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して、1/Nのユニット化工程で済むため、大幅な工程の簡略化、製作時間の短縮化、コストの低減化が可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るインクジェットヘッドユニット構造体およびインクジェットヘッドの製造方法について図面を参照しつつ説明する。
【0035】
(インクジェットヘッドユニットの構造)
図1は、インクジェットヘッドユニット構造体としてのマルチインクジェットヘッドユニット60の構造を示し、図2は、図1のA−A断面斜視図である。これらの図に示すように、基板厚み方向に分極された圧電基板1にダイシングにより複数の溝加工を行ってインク室4が形成されており、このインク室4の内壁には電極5が形成されている。そして、インク室4の電極5の後端部(ノズルを貼りつける反対側の面)には、各インク室4の電極5同士を電気的に導通させるための導電材(図示せず)が充填されている。
【0036】
このような圧電基板1が、カバー部材2の表裏両面に接着される。そのカバー部材2の両面には、共通インク室3がそれぞれ形成されており、この共通インク室3は、圧電基板1のすべてのインク室4と連通し、この共通インク室3から各インク室4へインクが供給されるようになっている。
【0037】
そして、電極5に印字データに応じた電圧を印加すると、このインク室4の壁部が変形し、インク室4内のインクを加圧する。その結果、このインクがノズル孔(図示せず)から噴出される。各インク室4は、通常、上下の圧電基板1でインク室4のピッチの半分だけずらして接着することで高品質、高精細印字に対応できるようにしている。
【0038】
このマルチインクジェットヘッド(インクジェットヘッド)単体10で2色のインクを噴出させることが可能であり、従って、6色の場合は、図1のようにマルチインクジェットヘッド10を中間部材31を介して結合し、3ペアを組み合わせることによりインクジェットヘッドユニット60を構成する。次いで、以下に、インクジェットヘッドユニット60の作製方法について説明する。
【0039】
(インクジェットヘッドユニットの作製方法)
まず、インクジェットヘッドユニット60の構成単位であるマルチインクジェットヘッド10の作製方法について説明する。図3は、基板厚み方向に分極された圧電基板1の斜視図である。基板サイズは72mm×72mm×0.9mm(厚さ)であり、このサイズの圧電基板1に対してマルチインクジェットヘッド10を5列18行レイアウトすることで、5×18=90チップが取れる。
【0040】
まず、この圧電基板1にドライフィルムレジスト6をラミネートする。そのドライフィルムレジスト6とは有機溶剤、または所定の薬品で剥離可能なフィルム状のレジストである。ラミネート方法としては、圧電基板1を約80℃程度に加熱した状態で、ドライフィルムレジスト6をゴムローラー等で加圧しながら移動させることでラミネートを行う。
【0041】
次に、図4に示すように、ドライフィルムレジスト6をラミネートした圧電基板1をダイシングマシン(図示省略)にセットして、幅約80μmのダイシングブレードを使用して圧電基板1を外形基準加工のためのフルカットを行うことによって後の加工プロセスでの加工基準となる基準部A,Bを加工するとともに、外形寸法を一定にするための外形加工のためのフルカットを行う。
【0042】
これにより、圧電基板1の外形は、平行度、直角度が確保される。後の加工はすべてこの外形、特に基準部A,Bを基準に加工を行う。続いて、同一工程で、この圧電基板1の片面に外形基準加工と同一のダイシングブレードを使用して、深さ約250μm、ピッチ169μmの溝を1ヘッドにつき約70本、5行で約350本の溝加工を行いインク室4を形成することで、基準部Bから溝加工位置までの距離を1μm程度に精度よく管理することができる。
【0043】
カバー部材2の表裏面に接着するそれぞれの圧電基板1は、溝加工位置が互いにインク室4ピッチの半分だけずれているため、基準部Bからの距離がインク室4ピッチの半分だけずれた加工を2種類行う。
【0044】
次に、インク室4の内壁に、2方向からの斜め蒸着、スパッタ、メッキ法等によりAl、Cu等の電極5を形成する。この電極5の形成時には、インク室4の内壁以外にドライフィルムレジスト6上にも電極5が形成されるため、このドライフィルムレジスト6上にも付着した電極5の材料を、ドライフィルムレジスト6を剥離することで除去する。
【0045】
次に、図5に示すように、インク室4の電極5の後端部(ノズルを貼るつける反対側の面)に相当するインク室4を形成する溝部分にディスペンサ等を使用して導電性ペーストからなる導電材7を塗布することによりインク室4内に充填し、加熱硬化させる(この状態では各インク室4の電極5同士が導通した状態となる)。
【0046】
次に、インク室4内に導電材7を充填させた圧電基板1の表面を加工精度の高いダイシングブレード20で研削加工を行い、インク室4に充填された導電材7以外の導電材7の除去加工を行い各インク室4同士の絶縁性を確保する。
【0047】
続いて、カバー部材2の作製方法について説明する。図6は、カバー部材2の斜視図である。カバー部材2は圧電基板1に接着してインク室4を構成することから、圧電基板1と熱膨張率を合わせたほうが良く、また、加工性についても圧電基板1と大差ないものが望ましく、通常は、快削性セラミクス、圧電基板等で構成される。
【0048】
基板サイズは、例えば、72mm×72mm×2.0mm(厚さ)で、厚さ以外は圧電基板1と同じサイズであり、表裏両面に共通インク室3が形成された構造である。この共通インク室3は、各々の圧電基板1のすべてのインク室4と連通するものであり、この共通インク室3から各インク室4へインクが供給されるようになっている。
【0049】
この共通インク室3の加工は、(1)エッチングによる加工、(2)サンドブラストによる加工、(3)ダイシングブレード等による研削加工等によりおこなうことができる。
【0050】
(1)エッチング加工の場合、カバー部材2にレジストをパターニングし、王水でエッチングすることで共通インク室3を形成することが可能である。この方式は、バッチ処理が可能であり、量産に適している。
【0051】
(2)サンドブラストによる加工の場合、カバー部材2にドライフィルムレジストをパターニングし、SiC、Al203等の粒子を高圧力で吹き付けることで共通インク室3を形成する。この方式は、他の除去加工方式と比較して加工速度が速い。また、外注加工で対応することも可能である。
【0052】
(3)ダイシングブレード等による研削加工の場合、カバー部材2に対して、図7に示すようにダイシングブレード20を上下させてダイシングブレード20の外径を転写させる加工方法(いわゆるチョッパー加工)により共通インク室3を形成する。この場合、加工プログラムの変更のみで加工深さを変えながら加工を行うことが可能である。なお、ダイシングブレード20の加工方向にはダイシングブレード20のRが転写される。
【0053】
共通インク室3の寸法は、例えば、12mm×2mm×0.2mm(深さ)程度である。この共通インク室3を圧電基板1に形成されたインク室4に対応する部分のカバー部材2の表裏両面に上記いずれかの方法により形成する。
【0054】
共通インク室3を加工したカバー部材2もダイシングマシンにセットしてダイシングブレードを使用して共通インク室3からカバー部材2の端部までの距離が設定値となるように外形基準加工のためのフルカットを行うことによって、後の加工プロセスでの加工基準となる基準部A,Bを加工するとともに、外形寸法を一定にするための外形加工のためのフルカットを行う。これにより、カバー部材2の外形は、平行度、直角度が確保される。後の加工はすべてこの外形、特に基準部A,Bを基準に加工を行う。
【0055】
次に、図8に示すように、カバー部材2の表裏両面に対してそれぞれ圧電基板1,1を接着する。上述のように、カバー部材2の表裏面に接着するそれぞれの圧電基板1で溝加工位置をインク室4ピッチの半分だけずらして加工を行っているため、基板の端面である基準部Aを一致させることで溝加工位置をインク室4ピッチの半分だけずらすことが可能である。
【0056】
また、カバー部材2についても基板端部から共通インク室3までの距離を設定値に加工していることから、カバー部材2と、このカバー部材2の両面に接着するそれぞれの圧電基板1の基準部A,Bを基準ピンに押し付けた状態で加圧、加熱することでカバー部材2の表裏両面に対してそれぞれ圧電基板1を5μm以下の精度で接着することができる。その接着剤としては、例えば、1液性のエポキシ系の接着剤を使用することができる。
【0057】
以上の工程により、マルチインクジェットヘッドウェハー(インクジェットヘッドウェハー)30(図9参照)が作製される。
続いて、図9に示すように、マルチインクジェットヘッドウェハー30のライン方向の端部を加工精度の高いダイシングブレード20で切断し、後工程での位置決めの基準とする。
【0058】
次に、図10に示すように、マルチインクジェットヘッドウェハー30の基準部Aを基準にローバー40に切断する。この時点でのローバー40の寸法は3.3mm×3.8mm×70mmである(上記ライン方向の切断を2mmとした場合)。この切断精度も基準部Aに対して5μm以下の精度で加工することができる。
【0059】
(ローバーのユニット化)
次に、このローバー40のユニット化を行う。ローバー40はマルチインクジェットヘッド10で構成されており、1つのマルチインクジェットヘッド10で2色のインクを吐出させることが可能であるため、例えば、6色の場合はローバー40を3ペアのユニットを構成すればよい。
【0060】
それぞれのローバー40を、図11に示すように、中間部材31を介して段積み状として、これらを接着することによりローバーユニット50を構成する。その中間部材31の熱膨張率は、ローバー40を構成する圧電基板1と同等であることが望ましい。熱膨張が異なると精密位置合わせ後においても温度変化で位置ずれが生じ、画質不良の原因となる。その中間部材31の材料としては、圧電基板、ガラス、セラミクス等が挙げられる。
【0061】
中間部材31の材料としてガラスを使用する場合には、中間部材31のローバー40との接着剤を紫外線硬化型接着剤で接着することが可能となり、接着剤が硬化するまでの時間を短縮することができ、生産性が向上する。なお、紫外線が透過しない材料を中間部材31として使用する場合は、エポキシ系の接着剤を使用するが、この場合は上記紫外線硬化型接着剤と比較して生産性は劣る。
【0062】
中間部材31は、ローバー40との接着部分に接着剤を充填するための切り欠き部32を設けた構造としている。切り欠き部32を設けることでローバー40と接着される部分と接着されない部分(非接着部分)を有することになる。これにより、中間部材31はローバー40との熱膨張差による伸縮差の影響を少なくすることができ、その伸縮差が接着部分が撓むことによって吸収されることで、熱膨張差による剥離を防止することができる。
【0063】
(中間部材の作製工程)
中間部材31は、例えば、以下の工程によって作製することができる。
(1)厚さ1.5mmの圧電基板、ガラス、セラミックス等の基板をダイシングマシンで切断することで所定長さに対して5μm以下の精度で中間部材31を加工することができる。
【0064】
(2)次に、中間部材31を多数並べて切り欠き部32を加工する。切り欠き部32にて、マルチインクジェットヘッド10の両端部が接着されるように作製するのが好ましいため、本例のような5列のマルチインクジェットヘッド10が配置されたローバー40の場合は、各マルチインクジェットヘッド10に応じた5つの切り欠き部32をダイシングマシンで形成する。
【0065】
(3)ローバー40で1つのマルチインクジェットヘッド10を構成するような長尺インクジェットヘッドの場合は両端部が接着されるように切り欠き部32を形成する。切り欠き部32の加工方法に関しては、加工精度が厳しくないために他の加工方法、たとえば、サンドブラスト加工、エッチング等の加工であっても何ら問題はない。
【0066】
次いで、以上の工程で作製した中間部材31とローバー40とを以下の工程によりユニット化する。
【0067】
(中間部材とローバーのユニット化工程)
中間部材31とローバー40の外形は、それぞれダイシングマシンを使用して基準に対して高精度に加工された面と、基板そのものの面で構成されているため、中間部材31とローバー40の外形を基準にして平面上に配置した位置決めピン33に対して矢印方向から中間部材31とローバー40を押し当てることにより各ローバー40のX、Y、Z、α、β、γの6軸は押し当て精度である5μm以下の位置決め精度で位置決めすることができる。
【0068】
この状態で中間部材31の切り欠き部32より接着剤(紫外線硬化型接着剤)を流し込み、紫外線照射を行い、接着剤を硬化させ、ローバーユニット50を作製する。
【0069】
ローバーユニット50は、図12に示すように、各マルチインクジェットヘッド10に対応した寸法にダイシングマシンにより切断し、その後必要に応じて図1に示すようなフレーム33をマルチインクジェットヘッドユニット60に接着固定して、中間部材31の切り欠き部32やマルチインクジェットヘッドユニット60とフレーム33との隙間部分を弾性接着剤で封止することで、3ペアのマルチインクジェットヘッド10が中間部材31を介して接着されたマルチインクジェットヘッドユニット60を作製することができる。
【0070】
このように、カバー部材2の表裏両面に対してそれぞれ圧電基板1を接着することにより、5列18行で90チップのマルチインクジェットヘッド10をレイアウトしたマルチインクジェットヘッドウェハー30を得ることが可能となる。
【0071】
そして、ダイシングマシン等の加工精度の高い切断手段を用いて、このマルチインクジェットヘッドウェハー30を18行のローバー40に切断し、中間部材31を介してローバー40を3ペアのユニットを構成することでローバーユニット50を作製した後に、さらに、5列に切断し、5つのマルチインクジェットヘッドユニット60を得ることができる。
【0072】
このように、ローバー単位でのユニット化を行うことによりユニット化回数を低減できることはもちろん、マルチインクジェットヘッドユニット60間の位置ずれのばらつきも小さくなり、画質バラツキも低減出来る。
【0073】
本実施の形態では、カバー部材2の表裏両面に対してそれぞれ圧電基板1を接着したマルチインクジェットヘッドウェハー30をローバー40に切断し、インクジェットヘッドユニット60を作製したが、マルチインクジェットウェハーでなくても、カバー部材2の片面にのみ圧電基板1を貼り付けた場合にも、十分にユニット化工程の精度向上、工程削減に貢献できること言うまでもない。
【0074】
また、本実施の形態では、ローバーユニット50を5列に切断し5つのインクジェットヘッドユニット60を作製したが、マルチヘッドの形状、レイアウトを適宜変更することにより今後開発が進む長尺インクジェットヘッド、高画質用インクジェットヘッド等においても十分適応できることはもちろんである。
【0075】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0076】
(1)インクジェットヘッドが行列方向に多数形成されたインクジェットヘッドウェハーから行方向に分割された複数のローバーが、中間部材を介して、互いに固定され、該固定された複数のローバーが、さらに列方向に分割されて各インクジェットヘッド単体となるので、N列M行に配列されてなるインクジェットヘッドウェハー(行列状ウェハー)の場合、製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して、1/Nのユニット化工程で済むため、大幅な工程の簡略化、製作時間の短縮化、コストの低減化が可能となる。
【0077】
(2)各インクジェットヘッドウェハーが、マルチインクジェットヘッドウェハーであるので、その製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して1/2Nのユニット化工程で済み、大幅な工程の簡略化、時間短縮、コストダウンを達成することができる。
【0078】
(3)中間部材の熱膨張率をローバーを構成する圧電基板と同等としたので、熱膨張差による精密位置合わせ後の温度変化での位置ずれが生じず、画質不良は発生しない。
【0079】
(4)中間部材とローバーとを固定するための接着剤が、紫外線硬化型接着剤からなり、前記中間部材は、紫外線が透過する材料からなるので、接着剤が硬化するまでの時間を短縮することができ、生産性が向上する。
【0080】
(5)中間部材のローバーとの接着部分に切り欠き部を設け、前記中間部材とローバーとの間に、接着部分と非接着部分を存在させるので、ローバーと接着されない非接着部分ができるため、中間部材とローバー相互の熱膨張差による伸縮差の影響が少なくなり、その伸縮差を接着部分が撓むことにより吸収し、熱膨張差による剥離の発生を防止することができる。
【0081】
(6)中間部材とローバーの外形はそれぞれダイシングマシンやスライシングマシン等の精度の高い切断手段を使用して基準に対して高精度に加工された面と、基板そのものの面とで構成されるので、中間部材とローバーの外形を基準にして平面上に配置した位置決めピンに対して矢印方向から基準ピンに中間部材とローバーを押し当てることにより各ローバーのX、Y、Z、α、β、γの6軸は押し当て精度である5μm以下の位置決め精度で位置決めを行うことができる。
【0082】
(7)インクジェットヘッドが多数形成されたインクジェットヘッドウェハーをローバーに切断した後で、中間部材を介して、前記各ローバーを一体的に固定した後に、さらに切断を行い、各インクジェットヘッド単体を得るので、例えば、インクジェットヘッドがN列M行に配列されたインクジェットヘッドウェハー(行列状ウェハー)の場合、製作に要する工程は、従来の1ヘッドごとのユニット化工程と比較して、1/Nのユニット化工程で済むため、大幅な工程の簡略化、製作時間の短縮化、コストの低減化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るインクジェットヘッドユニットの斜視図である。
【図2】同図1のA−A断面斜視図である。
【図3】同圧電基板の斜視図である。
【図4】同圧電基板の加工方法を説明するための斜視図である。
【図5】同圧電基板に導電材塗布状態を示す斜視図である。
【図6】同カバー部材の斜視図である。
【図7】同カバー部材のダイシング加工を示す斜視図である。
【図8】同マルチインクジェットウェハーの接着対応図である。
【図9】同マルチインクジェットウェハーの基準部を示す斜視図である。
【図10】同マルチインクジェットウェハーをローバーに切断している状態を示す斜視図である。
【図11】同ローバーをユニット化した状態の斜視図である。
【図12】同ローバーユニットに切断する状態の斜視図である。
【図13】従来技術におけるインクジェットヘッドの斜視図である。
【図14】同図15のC−C断面斜視図である。
【図15】同インクジェットヘッドのヘッド保持部材への取り付け状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1−圧電基板
2−カバー部材
4−インク室
5−電極
20−切断手段
30−インクジェットヘッドウェハー
31−中間部材
32−切り欠き部
40−ローバー
60−インクジェットヘッドユニット
Claims (7)
- 圧電基板の溝に設けた複数のインク室の少なくとも溝内壁に電極を有し、かつ、このインク室を覆うカバー部材を前記圧電基板に接着してなるインクジェットヘッドが行列方向に多数形成されたインクジェットヘッドウェハーにおいて、
前記インクジェットヘッドウェハーから行方向に分割された複数のローバーが、中間部材を介して、互いに固定され、該固定された複数のローバーが、さらに列方向に分割されて各インクジェットヘッド単体となることを特徴とするインクジェットヘッドユニット構造体。 - 前記インクジェットヘッドウェハーは、前記カバー部材の両面に前記圧電基板を貼りあわせたマルチインクジェットヘッドウェハーであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット構造体。
- 前記中間部材は、圧電性材料、もしくは圧電性材料と熱膨張率が近似する材料であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット構造体。
- 前記中間部材とローバーとを固定するための接着剤は、紫外線硬化型接着剤からなり、前記中間部材は、紫外線が透過する材料からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット構造体。
- 前記中間部材のローバーとの接着部分に切り欠き部を設け、前記中間部材とローバーとの間に、接着部分と非接着部分を存在させたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット構造体。
- 前記中間部材およびローバーは、加工精度の高い切断手段で切断して製作されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドユニット構造体。
- 圧電基板に溝加工を施すことにより複数のインク室を形成し、該インク室の少なくとも内壁に電極を形成して、この圧電基板のインク室を覆うようにカバー部材を接着することによって構成されるインクジェットヘッドが多数形成されたインクジェットヘッドウェハーをローバーに切断した後で、中間部材を介して、前記各ローバーを一体的に固定した後に、さらに切断を行い、各インクジェットヘッド単体を得ることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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