JP2004098309A - 印刷方法および印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、金属塗装板に製版工程を経ることなく、デジタル電気信号で高濃度の印刷物を短時間で小型乾燥機で硬化乾燥させる印刷方法、印刷物に関する。
【解決手段】金属塗装板に、電子線硬化型インキジェットインキで印刷し、電子線照射によりインキを硬化させる印刷方法である。この印刷物は、コンピュータ画面状でデザインされた画像を、デジタル信号でそのまま製版工程を経ることなく印刷し、低加速電圧の電子線照射により効率良く硬化させることにより、従来のガスオーブン、電気オーブンのような大型の焼き付け乾燥装置が必要でなく、スペース、硬化時間が短い等の優れた印刷方法、印刷物を提供するものである。低加速電圧が150KV以下であり、電子線照射装置が真空管型である上記印刷方法、印刷物である。
【選択図】なし
【解決手段】金属塗装板に、電子線硬化型インキジェットインキで印刷し、電子線照射によりインキを硬化させる印刷方法である。この印刷物は、コンピュータ画面状でデザインされた画像を、デジタル信号でそのまま製版工程を経ることなく印刷し、低加速電圧の電子線照射により効率良く硬化させることにより、従来のガスオーブン、電気オーブンのような大型の焼き付け乾燥装置が必要でなく、スペース、硬化時間が短い等の優れた印刷方法、印刷物を提供するものである。低加速電圧が150KV以下であり、電子線照射装置が真空管型である上記印刷方法、印刷物である。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属塗装板にインキジェットインキで印刷し、電子線照射、特に真空管型の低エネルギー電子線により硬化させる印刷方法および印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属塗装板の応用分野としては、魚肉、野菜、貝類等の食缶;果樹、コーラ、ビール等の飲料缶;エアゾール、菓子類等の美術缶;あるいは冷蔵庫、電子レンジ、トースター等の家電製品の外装部品;建築物の外装等の化粧鋼板等があり、これら金属塗装板の塗工材は単層あるいは2〜4層の多層で構成され、膜厚も2μm程度の薄膜から30μm以上の厚膜まである。これら金属塗装板への印刷は、該印刷物の最終用途により異なるが、缶用途であれば、平板のホワイトあるいはクリヤーのプライマー塗装板にオフセット印刷する方法、打ち抜き成形加工した円筒状の曲面上にDI缶印刷機のような曲面印刷機で曲面印刷する方法等が一般的である。また、化粧鋼板であればプライマー上にグラビア印刷する方法が一般的である。
【0003】
このような印刷方法で印刷した印刷物は、溶剤系インキあるいは水系インキは溶剤あるいは水成分を揮散、硬化させるため、ガスオーブンあるいは電気オーブンが一般的に使用されており、また紫外線(UV)インキはUVランプにて硬化する方法が一般的である。
【0004】
しかしながら、従来の印刷方法は製版工程が必要であるため、印刷物のコストアップ、刷り上がり迄に時間がかかる等の問題をかかえている。特に多品種少量生産に対しては、版替えに要す時間も長くコストアップとなっている。乾燥硬化に必要なガスオーブンまたは電気オーブンは、オーブン設置のための広いスペースが必要であり、硬化時間も長くコストアップ要因となっている。また、UVランプは狭いスペースでよく硬化時間が短い等の優れた点があるものの、高濃度の印刷物の硬化が不十分であり、かつインキ材料中に高コストで臭気の劣る光開始剤を添加する必要がある等の欠点がある。
【0005】
また、製版工程を必要としない印刷方法として、インクジェット印刷が知られており、例えば、特開平11−279468号公報にあるように、金属板にインクジェット印刷することは知られている。しかし、インクジェットインキとして溶剤系や水系のインキであり、対象が金属であるため、乾燥のための手段が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情を鑑みてなされたものであって、従来の印刷方法の製版工程にかかる時間、コストの削減と、高濃度印刷を可能とし、省スペース、短時間硬化が出来るようにしたものである。なお、特開2002−12801号公報には、電子線硬化型インキによるインクジェット印刷も知られている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、第1に、金属塗装板の樹脂皮膜層を受像層として、電子線硬化型インキでインキジェット印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷方法を提供する。
第2に、金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷物を提供する。
【0008】
第2に、電子線の加速電圧が150KV以下であることを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0009】
第3に、電子線照射装置が真空管型であることを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0010】
第4に、金属塗装板が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂または塩化ビニル樹脂を含む塗装材で被覆されたことを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0011】
第5に、金属塗装板がアクリル樹脂を少なくとも20%以上含むプライマーで被覆されたことを特徴とする上記印刷方法あるいは印刷物を提供する。
【0012】
第6に、インキジェットインキが、重合可能なモノマーを10〜90重量%含有する、25℃で、5〜100mPa.sのインキである上記印刷方法を提供する。
【0013】
第7に、重合可能なモノマーの少なくとも1つが、1官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0014】
第8に、重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび2官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0015】
第9に、重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび3官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0016】
第10に、顔料、分散剤、重合可能モノマーからなり、光重合開始剤を含有しないインキジェットインキを用いる上記印刷方法を提供する。
【0017】
第11に、8〜100μφのノズルより、顔料含有量3〜15重量%含有のインキジェットインキを1〜15μmの厚さにて印字し、電子線の照射線量20kGy(キログレイ)〜150kGyにて硬化させる上記印刷方法を提供する。
第12に、金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷物を提供する。
【0018】
なお、「硬化」には、架橋や乾燥の場合をも含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0020】
本発明で用いられる金属塗装板は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂または塩化ビニル樹脂を含む塗装材で被覆されたことを特徴とするものであり、特にアクリル樹脂を少なくとも20%以上含むプライマーで被覆されたことを特徴とするもので、これら樹脂被覆物は、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂あるいは有機酸等を併用して熱硬化により形成されても、あるいは塩化ビニル樹脂のように密着成分として低分子エポキシ樹脂を併用し単に造膜させたものでもよい。
【0021】
これら金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により硬化させるインキを構成する材料としては、通常、一分子中にα、β―不飽和二重結合を有する2官能以上のモノマーおよびもしくは単官能のモノマーの、ビニル型モノマー、アクリル型モノマー、アクリレート型もしくはメタクリレート型(以下、(メタ)アクリレート型という)モノマー等を挙げることができる。また、(メタ)アクリレート型モノマーは、α、β―不飽和二重結合以外の官能基を有する場合もある。なお、単官能モノマーは、単独でも、または架橋密度を調整すべく2官能以上のモノマーと併用し得る。
【0022】
ビニル型モノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、N−ビニルホルムアルデヒド、N−ビニルカプロラクタム、アルキルビニルエーテル等が、アリル型モノマーとしては、トリメタクリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
【0023】
(メタ)アクリレート型モノマーでは、多官能としては、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、またトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレートや、ジシクロペンタジエチル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが挙げられ、かつ前記いずれの(メタ)アクリレートがエチレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレートとしてなるものも挙げられる。
【0024】
単官能モノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート等のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレートや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等の脂環式(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが挙げら、かつ前記いずれのアクリレートがエチレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレートとしてなるものも挙げられる。
【0025】
α、β―不飽和二重結合以外の官能基を有する(メタ)アクリレートとしては、水酸基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等や、アリル基を有するアリルアクリレート、グリシジル基を有するグリシジル(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有するアクリル酸、メタアクリル酸、モノアクリロキシコハク酸エステル等、リン酸基を有するエチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシサイド変性アルコキシリン酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0026】
その他の(メタ)アクリレートとしては、Si原子を含むシリコン変性(メタ)アクリレート、F原子を含むフッソ変性(メタ)アクリレート、ハロゲン原子を含むテトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラクロロビフェノールAジ(メタ)アクリレート、P原子を含む(メタ)アクリロイル基含有フォスファゼン樹脂、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等を挙げることができる。
【0027】
本発明でいうモノマーとは、上記したような比較的低分子量、例えば重量平均分子量が1,000未満のいわゆる狭義のモノマーの他,ある程度分子量の大きい、例えば重量平均分子量が1,000以上、100,000未満のオリゴマー,プレポリマーも含む意であり,α、β−不飽和二重結合を有するオリゴマ−の例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化マレイン酸変性ポリブタジエン等を挙げることができる。
【0028】
また上記に示したモノマー,オリゴマーおよびもしくはプレポリマーに,熱可塑性樹脂を併用してもよい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルーウレタン樹脂、アクリルーポリエステル樹脂などのグラフト共重合体等が挙げられ、いずれか1種を用いても良いし、あるいは2種以上を混合して用いることも可能である。
【0029】
インキジェットインキにおけるモノマーは、10〜90重量%含有することが好ましく、インキの粘度が25℃、5〜100Pa.sとなるように調整する。また、モノマーとして単官能(1官能)性モノマーによりインクジェットインキとしての適正粘度を保持させ、単官能(1官能)性モノマーと共に2官能およびもしくは3官能モノマーを併用することにより、インキの皮膜物性、すなわち強度、耐ひっかき性、耐傷つき性、などを向上させることが望ましい。
【0030】
インキジェットインキや塗料(金属塗装板)の着色には、顔料もしくは染料等の着色剤が、モノマー、オリゴマー、プレポリマーやバインダー樹脂に分散して用いられる。顔料としては一般的に用いられているものや、特に耐光性、耐候性が求められる場合は、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無機顔料が挙げられる。またメタリック感やパール感を出すためにはアルミニウム等の金属微紛マイカ微紛が用いられる。染料としては、アゾ系、キノリン系、スチルベンゼン系、チアゾール系、インジゴイド系、アントラキノン系、オキサジン系等が挙げられる。
【0031】
インキジェットインキのバインダー樹脂としては、上記のモノマー、オリゴマー、プレポリマーや必要な物性に応じて、相溶性に優れた熱硬化性または熱可塑性樹脂を利用することもでき、それぞれ単独でも複数を併用することもできる。熱硬化性または熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ〈メタ〉アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体〈例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース〉、塩ビ―酢ビ共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。なお、これらモノマー、オリゴマー、プレポリマーまたは樹脂成分として、顔料分散性に優れる極性基である水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基、アミド基、ケトン基等の官能基をゆうしているものが使用でき、顔料分散性に優れる結合としてはウレタン,ウレア、エステルなどの結合を有しているものを使用することもできる。
【0032】
また必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、接着助剤、分散剤、乾燥調整剤、耐摩擦剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、スリップ性向上剤、トラッピング性向上剤等の各種添加剤を用いることができる。更に、インキの経時での安定性、記録装置内での安定性を得るため、熱重合防止剤を0.01−5.00重量%含むことができる。熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、P−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、ピロガロール等の芳香族誘導体が用いられるが、芳香族以外の化合物を併用しても差し支えない。
【0033】
着色剤の分散や塗工時の適度な粘度を確保するためには、乾燥工程で基材への影響がない範囲内で溶剤が含まれてもよい。溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族化合物、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノール等のアルコール類、水等が挙げられる。
【0034】
本発明のインキジェットインキは、上記電子線硬化化合物、各種添加剤、着色剤等を含む濃縮状態の分散液をあらかじめ分散させたのち希釈し、孔径3μm以下、さらには0.5μm以下のフィルターにて濾過して製造することが好ましい。
【0035】
インキジェットインキは、8〜100μ直径(φ)のノズルにより、顔料含有量3〜15重量%、好ましくは5〜15重量%のインキをインキジェット印刷することにより、高濃度の印刷ができる。
【0036】
金属塗装板上にインキジェットで印刷し、電子線照射により硬化させる前に、電子線を塗装板に照射することにより塗装皮膜の表面改質を行い、インキジェット印刷物と塗装板との接着性を向上させることもできる。
【0037】
本発明で使用する電子線は、インキジェット印刷物を効率良く硬化、架橋、乾燥させたり、塗装板の表面を改質するために、下地の塗装皮膜には出来るだけダメージを与えないように、120KV以下、より好ましくは100KV以下の加速電圧で照射することが好ましく、インキジェットインキの通常膜厚1〜15μmを考慮すると80KV以下が好ましく、10〜80KVの範囲がより好ましい。
【0038】
加速電圧を考慮せずに、透過性の高い電子線を過剰に照射した場合は、インキジェット印刷物を含む塗装板の物性、特に塗装板の皮膜強度、皮膜の柔軟性等の性能を損なったり、場合によっては皮膜に付与されている滑り性、磨耗性等を低下させてしまう。本発明では、加速電圧と電子線の透過深度の関係を考慮し、加速電圧を適切なレベルに選定し、かつ真空管型電子線照射装置を用いることにより、設備を小型化可能としインキジェット印刷物を印刷後直ちに硬化乾燥させることを可能とするものである。
【0039】
上記のごとく効率よく電子線を照射するために、また小型可能とするために本発明では真空管型電子線照射装置を使用する。この装置は、円筒状をなすガラスまたはセラミックス製の真空容器と、その容器内に設けられ、陰極から放出された電子を電子線として取り出して、これを加速する電子線発生部と、真空容器の端部に設けられ、電子線を射出する電子線射出部と、供給部より供給するためのピン部とを有する。電子線射出部には薄膜状の照射窓が設けられている。電子線射出部の照射窓は、ガスは透過せずに電子線を透過する機能を有しており偏平状をなしている。そして、照射室内に配置された被照射物に照射窓から射出された電子線が照射される。本発明における真空管型電子線照射装置は、従来のドラム型の電子線照射装置のごとく、電子線発生部であるドラム内を真空引きしながら電子線を照射するタイプの装置と異なり、電子線発生部を真空引きする必要がないため、小型で、移動可能とできる装置である。なお、真空管型電子線照射装置としては、通常円柱状の形状を有する照射管を用いるものであり、たとえば1本ないし複数本の照射管を使用した装置である。また、通常、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で電子線照射される。
【0040】
このような構成の照射管を有する装置は、米国特許第5,414,267号に開示されており、Ushio International Technologies(UIT)社によりMin−EB装置として知られている。この装置においては、低加速電圧でも電子線の透過力の低下が小さく、有効に電子線を取り出すことができる。これによって、低深度で電子線を作用させることが可能となり、塗装板の表面被覆膜にインキジェット印刷物を効率良く硬化、架橋、乾燥させたり、塗装板の表面皮膜を改質させてインキジェット印刷物との密着性を良好にするものである。また、低加速電圧、低エネルギーにより2次電子線、X線の発生量を低下させることができるようになり、大がかりなシールド構造を必要としない特徴を有する。
【0041】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明する。なお、例中「部」は重量部を表す。
{電子線硬化型インキジェットインキ−1の作製}
カーボンブラック(「Printex 150T」デグサ社製) 2部
トリメチロールプロパントリアクリレート 55部
N−ビニルホルムアルデヒド 40部
顔料分散剤(「ソルスパーズ24000」アビシア社製) 0.5部
顔料分散剤(「ソルスパーズ5000」アビシア社製) 0.05部
上記各成分を混合し、サンドミルで4時間分散を行なった後3μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、電子線硬化型インキジェットインキ−1を調製した。
{電子線硬化型インキジェットインキ−2の作製}
シンカシャマゼンタ RT−355−D(キナクリドン顔料 チバガイギー社
製) 2部
トリメチロールプロパントリアクリレート(「KS−TMPTA」日本化薬社製) 17部
トリプロピレングリコールジアクリレート 30.5部
イソボニルアクリレート 50部
顔料分散剤(「ソルスパーズ24000」アビシア社製) 0.5部
上記各成分を混合し、サンドミルで4時間分散を行なった後3μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、電子線硬化型インキジェットインキ−2を調製した。
【0042】
【実施例1】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、アクリル/エポキシ樹脂タイプ(アクリル樹脂含有量40%以上)ホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−54ETを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように190℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−1にて印字(インキ皮膜厚さ約8μm)し、加速電圧50KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープによる密着性を確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスである東洋インキ製造社製、F−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も3H以上の優れた硬度が得られた。
【0043】
【実施例2】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、アクリル/エポキシ樹脂タイプ(アクリル樹脂含有量40%以上)ホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−54ETを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように190℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−2にて印字し、加速電圧50KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープで確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスである東洋インキ製造社製、F−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も3H以上の優れた硬度が得られた。
【0044】
【実施例3】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、ポリエステル樹脂タイプホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−48TAを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−1にて印字し、加速電圧60KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープで確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスであるF−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も2H以上の優れた硬度が得られた。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では低加速電圧による電子線照射を行なうことにより、金属塗装板上に高濃度のインキジェットの印刷物を効率良く硬化させることが可能で、従来のガスオーブン、電気オーブンのような大型の焼き付け乾燥装置が必要でなく、スペース、硬化時間が短い等の優れた点がある。また、コンピューター画面上でデザインされた画像を、デジタル電気信号でそのまま製版工程を経ることなく印刷可能であり、コストダウン、仕上がりまでの時間短縮が可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属塗装板にインキジェットインキで印刷し、電子線照射、特に真空管型の低エネルギー電子線により硬化させる印刷方法および印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属塗装板の応用分野としては、魚肉、野菜、貝類等の食缶;果樹、コーラ、ビール等の飲料缶;エアゾール、菓子類等の美術缶;あるいは冷蔵庫、電子レンジ、トースター等の家電製品の外装部品;建築物の外装等の化粧鋼板等があり、これら金属塗装板の塗工材は単層あるいは2〜4層の多層で構成され、膜厚も2μm程度の薄膜から30μm以上の厚膜まである。これら金属塗装板への印刷は、該印刷物の最終用途により異なるが、缶用途であれば、平板のホワイトあるいはクリヤーのプライマー塗装板にオフセット印刷する方法、打ち抜き成形加工した円筒状の曲面上にDI缶印刷機のような曲面印刷機で曲面印刷する方法等が一般的である。また、化粧鋼板であればプライマー上にグラビア印刷する方法が一般的である。
【0003】
このような印刷方法で印刷した印刷物は、溶剤系インキあるいは水系インキは溶剤あるいは水成分を揮散、硬化させるため、ガスオーブンあるいは電気オーブンが一般的に使用されており、また紫外線(UV)インキはUVランプにて硬化する方法が一般的である。
【0004】
しかしながら、従来の印刷方法は製版工程が必要であるため、印刷物のコストアップ、刷り上がり迄に時間がかかる等の問題をかかえている。特に多品種少量生産に対しては、版替えに要す時間も長くコストアップとなっている。乾燥硬化に必要なガスオーブンまたは電気オーブンは、オーブン設置のための広いスペースが必要であり、硬化時間も長くコストアップ要因となっている。また、UVランプは狭いスペースでよく硬化時間が短い等の優れた点があるものの、高濃度の印刷物の硬化が不十分であり、かつインキ材料中に高コストで臭気の劣る光開始剤を添加する必要がある等の欠点がある。
【0005】
また、製版工程を必要としない印刷方法として、インクジェット印刷が知られており、例えば、特開平11−279468号公報にあるように、金属板にインクジェット印刷することは知られている。しかし、インクジェットインキとして溶剤系や水系のインキであり、対象が金属であるため、乾燥のための手段が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情を鑑みてなされたものであって、従来の印刷方法の製版工程にかかる時間、コストの削減と、高濃度印刷を可能とし、省スペース、短時間硬化が出来るようにしたものである。なお、特開2002−12801号公報には、電子線硬化型インキによるインクジェット印刷も知られている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、第1に、金属塗装板の樹脂皮膜層を受像層として、電子線硬化型インキでインキジェット印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷方法を提供する。
第2に、金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷物を提供する。
【0008】
第2に、電子線の加速電圧が150KV以下であることを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0009】
第3に、電子線照射装置が真空管型であることを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0010】
第4に、金属塗装板が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂または塩化ビニル樹脂を含む塗装材で被覆されたことを特徴とする上記印刷方法を提供する。
【0011】
第5に、金属塗装板がアクリル樹脂を少なくとも20%以上含むプライマーで被覆されたことを特徴とする上記印刷方法あるいは印刷物を提供する。
【0012】
第6に、インキジェットインキが、重合可能なモノマーを10〜90重量%含有する、25℃で、5〜100mPa.sのインキである上記印刷方法を提供する。
【0013】
第7に、重合可能なモノマーの少なくとも1つが、1官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0014】
第8に、重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび2官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0015】
第9に、重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび3官能性モノマーである上記印刷方法を提供する。
【0016】
第10に、顔料、分散剤、重合可能モノマーからなり、光重合開始剤を含有しないインキジェットインキを用いる上記印刷方法を提供する。
【0017】
第11に、8〜100μφのノズルより、顔料含有量3〜15重量%含有のインキジェットインキを1〜15μmの厚さにて印字し、電子線の照射線量20kGy(キログレイ)〜150kGyにて硬化させる上記印刷方法を提供する。
第12に、金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷物を提供する。
【0018】
なお、「硬化」には、架橋や乾燥の場合をも含むものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
【0020】
本発明で用いられる金属塗装板は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂または塩化ビニル樹脂を含む塗装材で被覆されたことを特徴とするものであり、特にアクリル樹脂を少なくとも20%以上含むプライマーで被覆されたことを特徴とするもので、これら樹脂被覆物は、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂あるいは有機酸等を併用して熱硬化により形成されても、あるいは塩化ビニル樹脂のように密着成分として低分子エポキシ樹脂を併用し単に造膜させたものでもよい。
【0021】
これら金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により硬化させるインキを構成する材料としては、通常、一分子中にα、β―不飽和二重結合を有する2官能以上のモノマーおよびもしくは単官能のモノマーの、ビニル型モノマー、アクリル型モノマー、アクリレート型もしくはメタクリレート型(以下、(メタ)アクリレート型という)モノマー等を挙げることができる。また、(メタ)アクリレート型モノマーは、α、β―不飽和二重結合以外の官能基を有する場合もある。なお、単官能モノマーは、単独でも、または架橋密度を調整すべく2官能以上のモノマーと併用し得る。
【0022】
ビニル型モノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、N−ビニルホルムアルデヒド、N−ビニルカプロラクタム、アルキルビニルエーテル等が、アリル型モノマーとしては、トリメタクリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
【0023】
(メタ)アクリレート型モノマーでは、多官能としては、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、またトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレートや、ジシクロペンタジエチル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジアクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが挙げられ、かつ前記いずれの(メタ)アクリレートがエチレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレートとしてなるものも挙げられる。
【0024】
単官能モノマーとしては、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート等のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレートや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等の脂環式(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートが挙げら、かつ前記いずれのアクリレートがエチレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(繰り返し単位1〜10)(メタ)アクリレートとしてなるものも挙げられる。
【0025】
α、β―不飽和二重結合以外の官能基を有する(メタ)アクリレートとしては、水酸基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等や、アリル基を有するアリルアクリレート、グリシジル基を有するグリシジル(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有するアクリル酸、メタアクリル酸、モノアクリロキシコハク酸エステル等、リン酸基を有するエチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシサイド変性アルコキシリン酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0026】
その他の(メタ)アクリレートとしては、Si原子を含むシリコン変性(メタ)アクリレート、F原子を含むフッソ変性(メタ)アクリレート、ハロゲン原子を含むテトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラクロロビフェノールAジ(メタ)アクリレート、P原子を含む(メタ)アクリロイル基含有フォスファゼン樹脂、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等を挙げることができる。
【0027】
本発明でいうモノマーとは、上記したような比較的低分子量、例えば重量平均分子量が1,000未満のいわゆる狭義のモノマーの他,ある程度分子量の大きい、例えば重量平均分子量が1,000以上、100,000未満のオリゴマー,プレポリマーも含む意であり,α、β−不飽和二重結合を有するオリゴマ−の例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル化マレイン酸変性ポリブタジエン等を挙げることができる。
【0028】
また上記に示したモノマー,オリゴマーおよびもしくはプレポリマーに,熱可塑性樹脂を併用してもよい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルーウレタン樹脂、アクリルーポリエステル樹脂などのグラフト共重合体等が挙げられ、いずれか1種を用いても良いし、あるいは2種以上を混合して用いることも可能である。
【0029】
インキジェットインキにおけるモノマーは、10〜90重量%含有することが好ましく、インキの粘度が25℃、5〜100Pa.sとなるように調整する。また、モノマーとして単官能(1官能)性モノマーによりインクジェットインキとしての適正粘度を保持させ、単官能(1官能)性モノマーと共に2官能およびもしくは3官能モノマーを併用することにより、インキの皮膜物性、すなわち強度、耐ひっかき性、耐傷つき性、などを向上させることが望ましい。
【0030】
インキジェットインキや塗料(金属塗装板)の着色には、顔料もしくは染料等の着色剤が、モノマー、オリゴマー、プレポリマーやバインダー樹脂に分散して用いられる。顔料としては一般的に用いられているものや、特に耐光性、耐候性が求められる場合は、キナクリドン系、アンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、アンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系、インダンスロン系等の有機顔料や、ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無機顔料が挙げられる。またメタリック感やパール感を出すためにはアルミニウム等の金属微紛マイカ微紛が用いられる。染料としては、アゾ系、キノリン系、スチルベンゼン系、チアゾール系、インジゴイド系、アントラキノン系、オキサジン系等が挙げられる。
【0031】
インキジェットインキのバインダー樹脂としては、上記のモノマー、オリゴマー、プレポリマーや必要な物性に応じて、相溶性に優れた熱硬化性または熱可塑性樹脂を利用することもでき、それぞれ単独でも複数を併用することもできる。熱硬化性または熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ〈メタ〉アクリル酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体〈例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース〉、塩ビ―酢ビ共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエンーアクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。なお、これらモノマー、オリゴマー、プレポリマーまたは樹脂成分として、顔料分散性に優れる極性基である水酸基、カルボキシル基、チオール基、アミノ基、アミド基、ケトン基等の官能基をゆうしているものが使用でき、顔料分散性に優れる結合としてはウレタン,ウレア、エステルなどの結合を有しているものを使用することもできる。
【0032】
また必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、接着助剤、分散剤、乾燥調整剤、耐摩擦剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、スリップ性向上剤、トラッピング性向上剤等の各種添加剤を用いることができる。更に、インキの経時での安定性、記録装置内での安定性を得るため、熱重合防止剤を0.01−5.00重量%含むことができる。熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、P−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、ピロガロール等の芳香族誘導体が用いられるが、芳香族以外の化合物を併用しても差し支えない。
【0033】
着色剤の分散や塗工時の適度な粘度を確保するためには、乾燥工程で基材への影響がない範囲内で溶剤が含まれてもよい。溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系化合物、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族化合物、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルブタノール等のアルコール類、水等が挙げられる。
【0034】
本発明のインキジェットインキは、上記電子線硬化化合物、各種添加剤、着色剤等を含む濃縮状態の分散液をあらかじめ分散させたのち希釈し、孔径3μm以下、さらには0.5μm以下のフィルターにて濾過して製造することが好ましい。
【0035】
インキジェットインキは、8〜100μ直径(φ)のノズルにより、顔料含有量3〜15重量%、好ましくは5〜15重量%のインキをインキジェット印刷することにより、高濃度の印刷ができる。
【0036】
金属塗装板上にインキジェットで印刷し、電子線照射により硬化させる前に、電子線を塗装板に照射することにより塗装皮膜の表面改質を行い、インキジェット印刷物と塗装板との接着性を向上させることもできる。
【0037】
本発明で使用する電子線は、インキジェット印刷物を効率良く硬化、架橋、乾燥させたり、塗装板の表面を改質するために、下地の塗装皮膜には出来るだけダメージを与えないように、120KV以下、より好ましくは100KV以下の加速電圧で照射することが好ましく、インキジェットインキの通常膜厚1〜15μmを考慮すると80KV以下が好ましく、10〜80KVの範囲がより好ましい。
【0038】
加速電圧を考慮せずに、透過性の高い電子線を過剰に照射した場合は、インキジェット印刷物を含む塗装板の物性、特に塗装板の皮膜強度、皮膜の柔軟性等の性能を損なったり、場合によっては皮膜に付与されている滑り性、磨耗性等を低下させてしまう。本発明では、加速電圧と電子線の透過深度の関係を考慮し、加速電圧を適切なレベルに選定し、かつ真空管型電子線照射装置を用いることにより、設備を小型化可能としインキジェット印刷物を印刷後直ちに硬化乾燥させることを可能とするものである。
【0039】
上記のごとく効率よく電子線を照射するために、また小型可能とするために本発明では真空管型電子線照射装置を使用する。この装置は、円筒状をなすガラスまたはセラミックス製の真空容器と、その容器内に設けられ、陰極から放出された電子を電子線として取り出して、これを加速する電子線発生部と、真空容器の端部に設けられ、電子線を射出する電子線射出部と、供給部より供給するためのピン部とを有する。電子線射出部には薄膜状の照射窓が設けられている。電子線射出部の照射窓は、ガスは透過せずに電子線を透過する機能を有しており偏平状をなしている。そして、照射室内に配置された被照射物に照射窓から射出された電子線が照射される。本発明における真空管型電子線照射装置は、従来のドラム型の電子線照射装置のごとく、電子線発生部であるドラム内を真空引きしながら電子線を照射するタイプの装置と異なり、電子線発生部を真空引きする必要がないため、小型で、移動可能とできる装置である。なお、真空管型電子線照射装置としては、通常円柱状の形状を有する照射管を用いるものであり、たとえば1本ないし複数本の照射管を使用した装置である。また、通常、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で電子線照射される。
【0040】
このような構成の照射管を有する装置は、米国特許第5,414,267号に開示されており、Ushio International Technologies(UIT)社によりMin−EB装置として知られている。この装置においては、低加速電圧でも電子線の透過力の低下が小さく、有効に電子線を取り出すことができる。これによって、低深度で電子線を作用させることが可能となり、塗装板の表面被覆膜にインキジェット印刷物を効率良く硬化、架橋、乾燥させたり、塗装板の表面皮膜を改質させてインキジェット印刷物との密着性を良好にするものである。また、低加速電圧、低エネルギーにより2次電子線、X線の発生量を低下させることができるようになり、大がかりなシールド構造を必要としない特徴を有する。
【0041】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明する。なお、例中「部」は重量部を表す。
{電子線硬化型インキジェットインキ−1の作製}
カーボンブラック(「Printex 150T」デグサ社製) 2部
トリメチロールプロパントリアクリレート 55部
N−ビニルホルムアルデヒド 40部
顔料分散剤(「ソルスパーズ24000」アビシア社製) 0.5部
顔料分散剤(「ソルスパーズ5000」アビシア社製) 0.05部
上記各成分を混合し、サンドミルで4時間分散を行なった後3μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、電子線硬化型インキジェットインキ−1を調製した。
{電子線硬化型インキジェットインキ−2の作製}
シンカシャマゼンタ RT−355−D(キナクリドン顔料 チバガイギー社
製) 2部
トリメチロールプロパントリアクリレート(「KS−TMPTA」日本化薬社製) 17部
トリプロピレングリコールジアクリレート 30.5部
イソボニルアクリレート 50部
顔料分散剤(「ソルスパーズ24000」アビシア社製) 0.5部
上記各成分を混合し、サンドミルで4時間分散を行なった後3μmのメンブランフィルターにて加圧濾過を行い、電子線硬化型インキジェットインキ−2を調製した。
【0042】
【実施例1】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、アクリル/エポキシ樹脂タイプ(アクリル樹脂含有量40%以上)ホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−54ETを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように190℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−1にて印字(インキ皮膜厚さ約8μm)し、加速電圧50KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープによる密着性を確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスである東洋インキ製造社製、F−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も3H以上の優れた硬度が得られた。
【0043】
【実施例2】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、アクリル/エポキシ樹脂タイプ(アクリル樹脂含有量40%以上)ホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−54ETを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように190℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−2にて印字し、加速電圧50KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープで確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスである東洋インキ製造社製、F−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も3H以上の優れた硬度が得られた。
【0044】
【実施例3】
厚さ0.23mm電気メッキブリキ(錫量#25)に、ポリエステル樹脂タイプホワイト塗料である東洋インキ製造社製,W−48TAを塗装し、塗膜厚が12μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥した塗装板に、上記電子線硬化型インキジェットインキ−1にて印字し、加速電圧60KV、30kGy、窒素ガス雰囲気(酸素濃度1,000PPM)にてインキを硬化乾燥させた。得られた記録画像は所望の色を十分再現していた。しかも、セロハンテープで確認したところ、極めて優れた密着性を示した。更に、アクリル/アミノ樹脂タイプ仕上げニスであるF−52−123を前記インキジェット印刷板に塗装し、塗膜厚が7μmとなるように180℃で10分ガスオーブンにて焼き付けて硬化乾燥したところ、インキと仕上げニスとの密着性に優れ、かつ塗膜硬度も2H以上の優れた硬度が得られた。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では低加速電圧による電子線照射を行なうことにより、金属塗装板上に高濃度のインキジェットの印刷物を効率良く硬化させることが可能で、従来のガスオーブン、電気オーブンのような大型の焼き付け乾燥装置が必要でなく、スペース、硬化時間が短い等の優れた点がある。また、コンピューター画面上でデザインされた画像を、デジタル電気信号でそのまま製版工程を経ることなく印刷可能であり、コストダウン、仕上がりまでの時間短縮が可能である。
Claims (12)
- 金属塗装板に電子線硬化型インキでインキジェット印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷方法。
- 電子線照射の加速電圧が150KV以下であることを特徴とする請求項1記載の印刷方法。
- 電子線照射装置が真空管型であることを特徴とする請求項1または2記載の印刷方法。
- 金属塗装板が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂または塩化ビニル樹脂を含む塗装材で被覆されたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の印刷方法。
- 金属塗装板が、アクリル樹脂を少なくとも20%以上含むプライマーで被覆されたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の印刷方法。
- インキジェットインキが、重合可能なモノマーを10〜90重量%含有する、25℃で、5〜100mPa.sのインキである請求項1ないし5いずれか記載の印刷方法。
- 重合可能なモノマーの少なくとも1つが、1官能性モノマーである請求項6記載の印刷方法。
- 重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび2官能性モノマーである請求項6記載の印刷方法。
- 重合可能なモノマーが、1官能性モノマーおよび3官能性モノマーである請求項6記載の印刷方法。
- 顔料、分散剤、重合可能モノマーからなり、光重合開始剤を含有しないインキジェットインキを用いる請求項1ないし9いずれか記載の印刷方法。
- 8〜100μφのノズルより、顔料含有量3〜15重量%含有のインキジェットインキを1〜15μmの厚さにて印刷し、電子線の照射線量20kGy〜150kGyにて硬化させる請求項1ないし10いずれか記載の印刷方法。
- 金属塗装板にインキジェットで印刷し、電子線照射により該インキを硬化させてなることを特徴とする印刷物。
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