JP2004097138A - 育苗用培土とその製造方法 - Google Patents
育苗用培土とその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004097138A JP2004097138A JP2002266240A JP2002266240A JP2004097138A JP 2004097138 A JP2004097138 A JP 2004097138A JP 2002266240 A JP2002266240 A JP 2002266240A JP 2002266240 A JP2002266240 A JP 2002266240A JP 2004097138 A JP2004097138 A JP 2004097138A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soil
- cultivation
- culture soil
- seedlings
- peat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
【課題】農業分野における老齢化に対応するように、育苗時の作業労力の軽減をはかる。また、田植え機などの移植機械への適合性を向上させる。さらに輸送、保管などにかかるコストの削減をはかる。
【解決手段】土にココナッツピートやピートモスなどの繊維成分が50〜70%の容量混入された培土材料を準備し、これを所定の圧力で開口から押し出し、分断することにより、径が5mm以下のペレット状で、かつ、比重が0.8〜0.4の範囲の育苗用培土を得た。
【解決手段】土にココナッツピートやピートモスなどの繊維成分が50〜70%の容量混入された培土材料を準備し、これを所定の圧力で開口から押し出し、分断することにより、径が5mm以下のペレット状で、かつ、比重が0.8〜0.4の範囲の育苗用培土を得た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、苗を栽培するのに適した培土に係り、特に田植え機で移植されることを前提とした水稲の稚苗や中苗の栽培に最適な育苗用の培土とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、園芸施設などの農業分野では、赤玉土、川砂、パーライト、バーミキュライト等に各種肥料を混合して育苗用の培土が形成されていた。
【0003】
また、水稲の場合は、ある程度、生育した後、田植え機で移植するため、所定寸法の浅底トレイ状に形成された育苗箱に培土を入れて培地となし、この培地に種籾を播いて、その上に覆土を施し発芽育成させることとしていた。そして、このように育苗箱で育成された苗は、根が絡みあったマット状苗となるので、これをナイフ状の根切り器によって育苗箱から切り離して、田植え機の苗載せ台上にセットすることにより、これを間欠的に搬送し、植付爪で順次、掻き取って水田に植え付けるようにしていた。従って、その取り扱いには、多大の労力を要するという問題点があった。
【0004】
そこで、この点を改善するために、従来は、天然土壌にピートモスやおがくず、あるいは籾殻などを混入し、培土を軽量化するということが行われていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、従来、培土を製造するには、天然土壌に必要な有機質資材や肥料などをを混合したり、あるいは必要に応じてこの種の材料を粉砕混合するということが行われていた(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−20187号公報(第2−4頁)
【特許文献2】
特許第3177289号公報(第1−4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の育苗用培土のうち、天然土壌を主体としたものは、病原菌や害虫による苗の生育障害を防止するために、殺菌や消毒を行わなくてはならず、そのための労力とコストが嵩むという問題点があった。また、この種の天然土壌は、産地によりその性質や品質が異なるため、栽培する作物に適合するように他の有機質資材を混合し、調整するという作業が必要で、そのための手間も要するという問題点があった。さらに、このような天然土壌を主体としたものは、重量が重く、かつ嵩張るため、育苗センターのように大量に取り扱う場所においては、その搬送に多大な労力を要すると共に、広い保管場所も必要とするという問題点があった。
【0008】
また、ピートモスやおがくず、あるいは籾殻などを混入し、軽量化をはかったものは、取り扱い時の労力が軽減されるという効果は、得られるものの、嵩は、比重に反比例して増加するので、この面からの取り扱いが困難で保管にも嵩張るという問題点があった。
【0009】
さらに上記従来の育苗用培土は、何れも天然土壌に必要な有機質資材を混入しただけであるので、1.5mm以下の細砂、シルト、粘土質分などが土壌に混入していると、培土の目詰まりや過湿状態を呈するという問題点があり、この点を改善するためには、予めこれらを除去しておかなくてはならず、製造準備に手間がかかるという問題点が生じた。
【0010】
本発明は、上記従来の育苗用培土やその製造方法が有していた問題点の解決を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を含有し、比重が0.8〜0.4のペレット状に圧縮成形することにより、育苗用培土としたことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分が50〜70%の容量混入された培土材料を、2〜2.5倍の圧縮率で直径が5mm以下の開口から押し出し、これを分断することによりペレット状に形成することを特徴とする育苗用培土の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の育苗用培土は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を主原料としている。具体的には、容積率で50%以上をココナッツピートやピートモスなどの繊維成分とし、これに通常の培土用の用土や天然土壌を混ぜ合わせ、培土材料としている。
【0015】
そして、上記培土材料をペレット状に圧縮成形することにより、本発明の育苗用培土が製造されるものである。
【0016】
ここにおいて本発明の製造方法では、上記培土材料を圧縮押出しすることにより、ペレット状に加工することとしている。具体的には、培土材料の容積が40〜50%となるように2〜2.5倍の圧縮率で圧縮し、これを5mm以下の径に設定された開口から連続して押し出し、この押し出されたものを、開口の出口側に設けられた回転ブレードなどの手段で分断することによりペレット状に加工するものである。
【0017】
このようにして形成された本発明の育苗用培土は、比重が0.8〜0.4の範囲になり、一般の培土よりも10%以上軽く、かつ、作物の根の生育に好適な団粒構造を有しているものである。しかもこの培土は、軽く嵩張らないにもかかわらず、使用時に加水すれば、原状、即ち2〜2.5倍の容積に戻り、この戻った容積と同容量の通常の培土と同様に使用することができるものである。
【0018】
従って、取り扱いが容易で労力が軽減され、特に移植のための手間がかかる水稲の育苗において大きな労働力が削減されることとなる。また、この培土は殆ど繊維質で構成されているため、質の良い均質化されたマット苗を得ることができ、田植え機にセットした際に崩れたり、送り不良が生じたりするという問題が生じ難く、機械への適合性もはかられるものである。さらに、輸送や搬送コストが削減されると共に、嵩張らないので保管場所の確保も容易になり、この面でのコスト削減効果も得られる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0020】
まず、培土材料として、ココナッツピートと土を6対4の容積比で混合したものと、ピートモスと土を同じ容積比で混合したもの、及びココナッツピートとピートモスの混合物と土とを同じ容積比で混合したものの三種を準備し、これをそれぞれ圧縮押し出しにより直径が5mm以下のペレット状に加工し、冷風乾燥させることにより、実施例1、2、3の三種類の育苗用培土を得た。
【0021】
これにより得られた育苗用培土は、下記表1に示す通り、繊維成分としてココナッツピートだけを用いたものは、水分量が9.5%で、比重が0.49であった。また、繊維成分としてピートモスを混合したものは、水分量が9.9%で、比重が0.57であり、ココナッツピートとピートモスの両方を用いたものは、水分量が14.1%で、比重が0.54であった。
【0022】
【表1】
【0023】
なお、比較対照となる暖地における通常の水稲用培土は、28.2%の水分量であり、その比重は0.96であった。
【0024】
次に、それぞれの培土を水稲育苗用の育苗箱に入れ、培地となし、播種灌水し、苗が移植する段階まで生育させ、それぞれの段階の重量を比較した。下記表2は、その比較表である。なお、試験区1、2、3は、それぞれ実施例1、2、3の育苗用培土に対応している。
【0025】
【表2】
【0026】
上記表2から明らかな通り、本発明の育苗用培土を用いると、床土の充填から播種灌水、田植え機にセットする最終苗の何れの段階においても、通常の培土を用いた場合に比し、20〜30%重量が軽減されている。
【0027】
さらに、培土の違いによる苗の生育状況を調べるため、播種後6日目と20日目の苗の状態を測定した。下記表3は、播種後6日目の苗の状態を示したものであり、表4は、播種後20日目のものである。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
上記各表から明らかなように、何れの場合も通常培土を用いた対照区のものと比較して苗の生育に殆ど有意な差異は認められなかった。
【0031】
以上の通り、本発明の育苗用培土は、作物の生育に影響を及ぼすことなく、培土を軽量で嵩張らないようにできるので、取り扱いが容易になると共に、田植え機などの移植機械への適合性も向上するものである。
【0032】
なお、上記の実施の形態では、本発明の方法で製造される培土の比重として、0.8〜0.4の範囲を例示したが、0.6〜0.5の比重に設定したものが、稲の生育や田植え機に対する適合性において、最も効果的であった。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち、請求項1記載の発明は、育苗用培土をココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を含有したものを、比重が0.8〜0.4程度のぺレット状に圧縮成形したものとしたので、軽量で嵩張らず、取り扱いが容易となり、特に移植のための手間がかかる水稲の育苗において大きく労働力が削減されることとなり、老齢化の進む農業分野での利用が促進されることとなる。また、この培土は殆ど繊維質で構成されているため、質の良い均質化されたマット苗を得ることができ、田植え機にセットした際に崩れたり、送り不良が生じたりするという問題が生じ難く、機械への適合性も向上する。さらに、軽量なので輸送や搬送コストが削減されると共に、嵩張らないので保管場所の確保も容易になり、この面でのコストも削減されるという多くの優れた効果を奏する。
【0034】
請求項2記載の発明は、繊維成分を含んだ培土材料を圧縮押し出しすることにより、ペレット状の培土を形成することとしたので、効率よく、かつ、嵩低く育苗用培土を形成することができる。また、繊維成分に混合する土に、培土の目詰まりや過湿状態を起こす原因となる細砂やシルト、粘土質分などが混入していたとしても、これらがペレット状に圧縮成形されるため、作物の生育に悪影響を及ぼすおそれがなく、また、製造時にこれらの細砂やシルト、粘土質分などを取り除く作業も不要となり、資源が有効利用されると共に、製造作業能率も向上するという効果が得られる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、苗を栽培するのに適した培土に係り、特に田植え機で移植されることを前提とした水稲の稚苗や中苗の栽培に最適な育苗用の培土とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、園芸施設などの農業分野では、赤玉土、川砂、パーライト、バーミキュライト等に各種肥料を混合して育苗用の培土が形成されていた。
【0003】
また、水稲の場合は、ある程度、生育した後、田植え機で移植するため、所定寸法の浅底トレイ状に形成された育苗箱に培土を入れて培地となし、この培地に種籾を播いて、その上に覆土を施し発芽育成させることとしていた。そして、このように育苗箱で育成された苗は、根が絡みあったマット状苗となるので、これをナイフ状の根切り器によって育苗箱から切り離して、田植え機の苗載せ台上にセットすることにより、これを間欠的に搬送し、植付爪で順次、掻き取って水田に植え付けるようにしていた。従って、その取り扱いには、多大の労力を要するという問題点があった。
【0004】
そこで、この点を改善するために、従来は、天然土壌にピートモスやおがくず、あるいは籾殻などを混入し、培土を軽量化するということが行われていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、従来、培土を製造するには、天然土壌に必要な有機質資材や肥料などをを混合したり、あるいは必要に応じてこの種の材料を粉砕混合するということが行われていた(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−20187号公報(第2−4頁)
【特許文献2】
特許第3177289号公報(第1−4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の育苗用培土のうち、天然土壌を主体としたものは、病原菌や害虫による苗の生育障害を防止するために、殺菌や消毒を行わなくてはならず、そのための労力とコストが嵩むという問題点があった。また、この種の天然土壌は、産地によりその性質や品質が異なるため、栽培する作物に適合するように他の有機質資材を混合し、調整するという作業が必要で、そのための手間も要するという問題点があった。さらに、このような天然土壌を主体としたものは、重量が重く、かつ嵩張るため、育苗センターのように大量に取り扱う場所においては、その搬送に多大な労力を要すると共に、広い保管場所も必要とするという問題点があった。
【0008】
また、ピートモスやおがくず、あるいは籾殻などを混入し、軽量化をはかったものは、取り扱い時の労力が軽減されるという効果は、得られるものの、嵩は、比重に反比例して増加するので、この面からの取り扱いが困難で保管にも嵩張るという問題点があった。
【0009】
さらに上記従来の育苗用培土は、何れも天然土壌に必要な有機質資材を混入しただけであるので、1.5mm以下の細砂、シルト、粘土質分などが土壌に混入していると、培土の目詰まりや過湿状態を呈するという問題点があり、この点を改善するためには、予めこれらを除去しておかなくてはならず、製造準備に手間がかかるという問題点が生じた。
【0010】
本発明は、上記従来の育苗用培土やその製造方法が有していた問題点の解決を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のうち、請求項1記載の発明は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を含有し、比重が0.8〜0.4のペレット状に圧縮成形することにより、育苗用培土としたことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分が50〜70%の容量混入された培土材料を、2〜2.5倍の圧縮率で直径が5mm以下の開口から押し出し、これを分断することによりペレット状に形成することを特徴とする育苗用培土の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の育苗用培土は、ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を主原料としている。具体的には、容積率で50%以上をココナッツピートやピートモスなどの繊維成分とし、これに通常の培土用の用土や天然土壌を混ぜ合わせ、培土材料としている。
【0015】
そして、上記培土材料をペレット状に圧縮成形することにより、本発明の育苗用培土が製造されるものである。
【0016】
ここにおいて本発明の製造方法では、上記培土材料を圧縮押出しすることにより、ペレット状に加工することとしている。具体的には、培土材料の容積が40〜50%となるように2〜2.5倍の圧縮率で圧縮し、これを5mm以下の径に設定された開口から連続して押し出し、この押し出されたものを、開口の出口側に設けられた回転ブレードなどの手段で分断することによりペレット状に加工するものである。
【0017】
このようにして形成された本発明の育苗用培土は、比重が0.8〜0.4の範囲になり、一般の培土よりも10%以上軽く、かつ、作物の根の生育に好適な団粒構造を有しているものである。しかもこの培土は、軽く嵩張らないにもかかわらず、使用時に加水すれば、原状、即ち2〜2.5倍の容積に戻り、この戻った容積と同容量の通常の培土と同様に使用することができるものである。
【0018】
従って、取り扱いが容易で労力が軽減され、特に移植のための手間がかかる水稲の育苗において大きな労働力が削減されることとなる。また、この培土は殆ど繊維質で構成されているため、質の良い均質化されたマット苗を得ることができ、田植え機にセットした際に崩れたり、送り不良が生じたりするという問題が生じ難く、機械への適合性もはかられるものである。さらに、輸送や搬送コストが削減されると共に、嵩張らないので保管場所の確保も容易になり、この面でのコスト削減効果も得られる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0020】
まず、培土材料として、ココナッツピートと土を6対4の容積比で混合したものと、ピートモスと土を同じ容積比で混合したもの、及びココナッツピートとピートモスの混合物と土とを同じ容積比で混合したものの三種を準備し、これをそれぞれ圧縮押し出しにより直径が5mm以下のペレット状に加工し、冷風乾燥させることにより、実施例1、2、3の三種類の育苗用培土を得た。
【0021】
これにより得られた育苗用培土は、下記表1に示す通り、繊維成分としてココナッツピートだけを用いたものは、水分量が9.5%で、比重が0.49であった。また、繊維成分としてピートモスを混合したものは、水分量が9.9%で、比重が0.57であり、ココナッツピートとピートモスの両方を用いたものは、水分量が14.1%で、比重が0.54であった。
【0022】
【表1】
【0023】
なお、比較対照となる暖地における通常の水稲用培土は、28.2%の水分量であり、その比重は0.96であった。
【0024】
次に、それぞれの培土を水稲育苗用の育苗箱に入れ、培地となし、播種灌水し、苗が移植する段階まで生育させ、それぞれの段階の重量を比較した。下記表2は、その比較表である。なお、試験区1、2、3は、それぞれ実施例1、2、3の育苗用培土に対応している。
【0025】
【表2】
【0026】
上記表2から明らかな通り、本発明の育苗用培土を用いると、床土の充填から播種灌水、田植え機にセットする最終苗の何れの段階においても、通常の培土を用いた場合に比し、20〜30%重量が軽減されている。
【0027】
さらに、培土の違いによる苗の生育状況を調べるため、播種後6日目と20日目の苗の状態を測定した。下記表3は、播種後6日目の苗の状態を示したものであり、表4は、播種後20日目のものである。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
上記各表から明らかなように、何れの場合も通常培土を用いた対照区のものと比較して苗の生育に殆ど有意な差異は認められなかった。
【0031】
以上の通り、本発明の育苗用培土は、作物の生育に影響を及ぼすことなく、培土を軽量で嵩張らないようにできるので、取り扱いが容易になると共に、田植え機などの移植機械への適合性も向上するものである。
【0032】
なお、上記の実施の形態では、本発明の方法で製造される培土の比重として、0.8〜0.4の範囲を例示したが、0.6〜0.5の比重に設定したものが、稲の生育や田植え機に対する適合性において、最も効果的であった。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち、請求項1記載の発明は、育苗用培土をココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を含有したものを、比重が0.8〜0.4程度のぺレット状に圧縮成形したものとしたので、軽量で嵩張らず、取り扱いが容易となり、特に移植のための手間がかかる水稲の育苗において大きく労働力が削減されることとなり、老齢化の進む農業分野での利用が促進されることとなる。また、この培土は殆ど繊維質で構成されているため、質の良い均質化されたマット苗を得ることができ、田植え機にセットした際に崩れたり、送り不良が生じたりするという問題が生じ難く、機械への適合性も向上する。さらに、軽量なので輸送や搬送コストが削減されると共に、嵩張らないので保管場所の確保も容易になり、この面でのコストも削減されるという多くの優れた効果を奏する。
【0034】
請求項2記載の発明は、繊維成分を含んだ培土材料を圧縮押し出しすることにより、ペレット状の培土を形成することとしたので、効率よく、かつ、嵩低く育苗用培土を形成することができる。また、繊維成分に混合する土に、培土の目詰まりや過湿状態を起こす原因となる細砂やシルト、粘土質分などが混入していたとしても、これらがペレット状に圧縮成形されるため、作物の生育に悪影響を及ぼすおそれがなく、また、製造時にこれらの細砂やシルト、粘土質分などを取り除く作業も不要となり、資源が有効利用されると共に、製造作業能率も向上するという効果が得られる。
Claims (2)
- ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分を含有し、比重が0.8〜0.4のペレット状に圧縮成形されたことを特徴とする育苗用培土。
- ココナッツピートやピートモスなどの繊維成分が50〜70%の容量混入された培土材料を、2〜2.5倍の圧縮率で直径が5mm以下の開口から押し出し、これを分断することによりペレット状に形成することを特徴とする育苗用培土の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002266240A JP2004097138A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 育苗用培土とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002266240A JP2004097138A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 育苗用培土とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004097138A true JP2004097138A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32265107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002266240A Pending JP2004097138A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 育苗用培土とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004097138A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006197871A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Aichi Prefecture | 袋培地栽培法および袋培地 |
KR100718867B1 (ko) | 2007-02-26 | 2007-05-16 | 구선경 | 모종 재배용 매트형 상토 및 그 제조방법 |
KR101058797B1 (ko) | 2009-10-15 | 2011-08-23 | (주)더존그린 | 원예용 상토 |
-
2002
- 2002-09-12 JP JP2002266240A patent/JP2004097138A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006197871A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Aichi Prefecture | 袋培地栽培法および袋培地 |
KR100718867B1 (ko) | 2007-02-26 | 2007-05-16 | 구선경 | 모종 재배용 매트형 상토 및 그 제조방법 |
KR101058797B1 (ko) | 2009-10-15 | 2011-08-23 | (주)더존그린 | 원예용 상토 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2003105569A1 (fr) | Pot degradable nutritionnel | |
MX2013003809A (es) | Medio de crecimiento de plantas. | |
WO2000014030A1 (en) | A plant and mushroom growth medium | |
JP6525811B2 (ja) | 固形有機培地体、固形有機培地体の製造方法および固形有機培地鉢を用いた植物栽培システム | |
JP2004097138A (ja) | 育苗用培土とその製造方法 | |
JP3481439B2 (ja) | 覆土材 | |
CN1411698A (zh) | 花草植生块的制作方法 | |
JP2007222111A (ja) | セル成型苗用の育苗用養土およびセル成型苗の生産方法 | |
JP2004049044A (ja) | 紙筒用育苗培地 | |
JPH03280811A (ja) | 植物用人工培地 | |
CN1552182A (zh) | 环保型育苗容器及其制造方法 | |
KR20040067612A (ko) | 육묘용 매트 및 그의 제조방법 | |
JPH0823768A (ja) | 園芸用培土 | |
CN203860180U (zh) | 植栽棉 | |
KR101410470B1 (ko) | 지렁이 분변토 포트 | |
CN114402826B (zh) | 一种橡胶树小苗芽接苗轻简高效的育苗方法 | |
JPH11146727A (ja) | 土壌改質材 | |
JP3486651B2 (ja) | 連結型プラスティックトレー用培土 | |
JP2023055562A (ja) | 苗木ポットおよびその製造方法 | |
JPH1028413A (ja) | 成育材料と一体化した種子およびその製造方法 | |
JP2001095391A (ja) | 育苗、挿し木用培養マット、ポット型培養土及びその製造方法。 | |
JP2584405B2 (ja) | 虫糞からなる担体 | |
JP3056105B2 (ja) | イグサの移植用ポット苗の育苗培土及び根鉢部固化方法 | |
JPS63112934A (ja) | 鉱物質繊維を用いた栽培法 | |
JP2004041052A (ja) | 野菜苗及び花壇苗のための軽量育苗培地 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040518 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051011 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060221 |