JP2004095625A - 電子デバイスの洗浄方法及び製造方法 - Google Patents

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Yukihisa Wada
和田 幸久
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】洗浄液による基板や絶縁膜のエッチング量を従来と比べてより少なくしながらも洗浄能力の低下を防止し、それによってデバイスを高い歩留まりで製造できるようにする。
【解決手段】レジストアッシング残さ又はエッチング残さ等を除去する際に、基板に対して、機能水(例えば炭酸水、オゾン水、水素水)を用いた洗浄、又は水を用いたスピン洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液(例えばAPM溶液)を用いて洗浄を行なう。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子デバイスの洗浄方法及び製造方法に関し、特に、レジストパターンをマスクとして不純物注入、ドライエッチング又はウェットエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去、及びハードマスクを用いてドライエッチングを行なった後におけるエッチング残さ除去に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多数の素子を集積化して構成される超LSIデバイスにおいては、技術指向が微細化、高密度化、高速化及び低消費電力化の各面に進む中で、素子寸法の微細化が進行している。この素子寸法の微細化の進行に伴い、キラー欠陥(デバイスにとって致命的な欠陥)のサイズが小さくなってきている。このため、洗浄工程においてレジスト、パーテイクル又はドライエッチング残さ等の除去率を向上させることが必須である。
【0003】
従来、マスター工程(トランジスタ(不純物拡散層及びゲート電極等)形成工程)においては、レジストをアッシングにより除去した後、SPM(Sulfuric  acid−Hydrogen Peroxide Mixture)溶液を用いて洗浄を行ない、その後、APM(Ammonia−Hydrogen Peroxide Mixture )溶液を用いてシリコン基板表面をエッチングすることにより、レジスト残さ等をリフトオフ作用によって十分に除去してきた。また、従来、配線工程(基板上の素子間を配線によって接続していく工程)においては、レジストをアッシングにより除去した後、APM溶液と同様にシリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ有機剥離液(有機溶剤)、例えばアミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いてエッチング残さ等の除去を行なってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、微細化に伴い、洗浄工程でのエッチングによる基板や絶縁膜の形状の変化が無視できなくなってきており、その結果、APM溶液や有機剥離液等を用いた洗浄におけるエッチング量を減らす必要が生じてきた。ところで、洗浄におけるパーティクル除去能力と、APM溶液等による基板や絶縁膜のエッチング量との間には相関があることが知られている(シリコンウェハ表面のクリーン化技術 REALIZE INC.262〜267 1995年 参照)。言い換えると、APM溶液等によるエッチング量を減らすとパーティクル除去能力が低下する。
【0005】
以上のように、デバイスが微細化するにつれて洗浄でのエッチング量を少なくしていくことが必要になってきている一方、エッチング量を減らすと、デバイス性能に基づき要求される洗浄能力を満たすことが困難になってきている。
【0006】
前記に鑑み、本発明は、洗浄液による基板や絶縁膜のエッチング量を従来と比べてより少なくしながらも洗浄能力の低下を防止し、それによってデバイスを高い歩留まりで製造できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、レジストパターンをマスクとして不純物注入、ドライエッチング若しくはウェットエッチングを行なった後のレジストアッシング残さ除去工程において、又はハードマスクを用いてドライエッチングを行なった後のエッチング残さ除去工程において、APM溶液等を用いた従来の薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いた洗浄又は水を用いたスピン洗浄を行なうことによって、前記の目的を達成できることを初めて見出した。
【0008】
具体的には、本発明に係る第1の電子デバイスの洗浄方法は、基板に対して機能水を用いて洗浄を行なう工程と、機能水を用いて洗浄を行なう工程に引き続いて、基板に対して、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行なう工程とを備えている。
【0009】
第1の電子デバイスの洗浄方法によると、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液、例えばAPM溶液等を用いて薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いて洗浄を行なう。このため、APM洗浄等の薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄によりレジスト残さ等の大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。その結果、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0010】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、機能水は、炭酸水、オゾン水、水素水又は窒素含有水であることが好ましい。
【0011】
このようにすると、機能水を用いた洗浄によってレジスト残さ等を確実に除去することができる。
【0012】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、機能水を用いて洗浄を行なう工程でスピン洗浄を行なうことが好ましい。
【0013】
このようにすると、機能水による異物除去能力が向上する。
【0014】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、機能水を用いて洗浄を行なう工程で機能水に超音波を印加することが好ましい。
【0015】
このようにすると、機能水による異物除去能力が向上する。
【0016】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、機能水を用いて洗浄を行なう工程でスクラバー洗浄を行なうことが好ましい。
【0017】
このようにすると、基板を確実に清浄化することができる。
【0018】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、洗浄液はAPM溶液又はHF溶液であることが好ましい。
【0019】
このようにすると、リフトオフ作用により基板からパーティクル等を確実に除去することができる。
【0020】
第1の電子デバイスの洗浄方法において、洗浄液はアミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液であることが好ましい。
【0021】
このようにすると、リフトオフ作用により基板からパーティクル等を確実に除去することができる。
【0022】
本発明に係る第1の電子デバイスの製造方法は、基板上にレジストパターンを形成する工程と、アッシングによりレジストパターンを除去する工程と、レジストパターンを除去する工程よりも後に、基板に対して、機能水を用いて洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって基板からレジスト残さを除去する工程とを備えている。
【0023】
第1の電子デバイスの製造方法によると、レジストアッシング残さ除去工程において第1の電子デバイスの洗浄方法を用いる。このため、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0024】
第1の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして基板に対して不純物を注入する工程を備えていてもよい。
【0025】
第1の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして基板に対してエッチングを行なう工程を備えていてもよい。
【0026】
第1の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程よりも前に、基板上に被処理膜を形成する工程を備え、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして被処理膜に対してエッチングを行なう工程を備えていてもよい。
【0027】
本発明に係る第2の電子デバイスの製造方法は、基板上に被処理膜を形成する工程と、被処理膜に対してハードマスクを用いてドライエッチングを行なう工程と、ドライエッチングを行なう工程よりも後に、基板に対して、機能水を用いて洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって基板からエッチング残さを除去する工程とを備えている。
【0028】
第2の電子デバイスの製造方法によると、ハードマスクを用いてドライエッチングを行なった後のエッチング残さ除去工程において第1の電子デバイスの洗浄方法を用いる。このため、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0029】
本発明に係る第2の電子デバイスの洗浄方法は、基板に対して水を用いてスピン洗浄を行なう工程と、スピン洗浄を行なう工程に引き続いて、基板に対して、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行なう工程とを備えている。
【0030】
第2の電子デバイスの洗浄方法によると、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液、例えばAPM溶液等を用いて薬液洗浄を行なう前に、水を用いてスピン洗浄を行なう。このため、APM洗浄等の薬液洗浄の前に、水を用いたスピン洗浄によりレジスト残さ等の大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。その結果、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0031】
第2の電子デバイスの洗浄方法において、スピン洗浄を行なう工程で水に超音波を印加することが好ましい。
【0032】
このようにすると、水を用いたスピン洗浄による異物除去能力が向上する。
【0033】
第2の電子デバイスの洗浄方法において、スピン洗浄を行なう工程でスクラバー洗浄を行なうことが好ましい。
【0034】
このようにすると、基板を確実に清浄化することができる。
【0035】
第2の電子デバイスの洗浄方法において、洗浄液はAPM溶液又はHF溶液であることが好ましい。
【0036】
このようにすると、リフトオフ作用により基板からパーティクル等を確実に除去することができる。
【0037】
第2の電子デバイスの洗浄方法において、洗浄液はアミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液であることが好ましい。
【0038】
このようにすると、リフトオフ作用により基板からパーティクル等を確実に除去することができる。
【0039】
本発明に係る第3の電子デバイスの製造方法は、基板上にレジストパターンを形成する工程と、アッシングによりレジストパターンを除去する工程と、レジストパターンを除去する工程よりも後に、基板に対して、水を用いてスピン洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって基板からレジスト残さを除去する工程とを備えている。
【0040】
第3の電子デバイスの製造方法によると、レジストアッシング残さ除去工程において第2の電子デバイスの洗浄方法を用いる。このため、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0041】
第3の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして基板に対して不純物を注入する工程を備えていてもよい。
【0042】
第3の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして基板に対してエッチングを行なう工程を備えていてもよい。
【0043】
第3の電子デバイスの製造方法において、レジストパターンを形成する工程よりも前に、基板上に被処理膜を形成する工程を備え、レジストパターンを形成する工程とレジストパターンを除去する工程との間に、レジストパターンをマスクとして被処理膜に対してエッチングを行なう工程を備えていてもよい。
【0044】
本発明に係る第4の電子デバイスの製造方法は、基板上に被処理膜を形成する工程と、被処理膜に対してハードマスクを用いてドライエッチングを行なう工程と、ドライエッチングを行なう工程よりも後に、基板に対して、水を用いてスピン洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって基板からエッチング残さを除去する工程とを備えている。
【0045】
第4の電子デバイスの製造方法によると、ハードマスクを用いてドライエッチングを行なった後のエッチング残さ除去工程において第2の電子デバイスの洗浄方法を用いる。このため、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法について、不純物注入に用いたレジストパターンをアッシングにより除去した後のレジスト残さ除去を例として、図面を参照しながら説明する。
【0047】
図1は、本実施形態の洗浄方法におけるSPM/APM洗浄(SPM洗浄とAPM洗浄とを順次行なう洗浄)の洗浄条件と、熱酸化膜(SiO2 膜)、アモルファスシリコン(αーSi)膜、HDP(high density plasma )−NSG(non−doped silicate glass)膜及びLP(low pressure)−TEOS(tetra ethyl ortho silicate)膜のそれぞれのエッチング量とを示している。ここで、LP−TEOS膜とは、TEOSを原料として低圧CVD法により形成されたシリコン酸化膜である。尚、図1において、従来の洗浄方法におけるSPM/APM洗浄の洗浄条件と、前述の各種類の膜のエッチング量とを合わせて示している。また、従来方法においても本実施形態においても、SPM洗浄及びAPM洗浄をバッチ式のバス式循環槽を用いて行なっている。
【0048】
図1に示すように、従来方法においても本実施形態においても、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、従来方法のAPM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIW(deionized water )との体積比が1:1:16、洗浄温度が60℃、洗浄時間が5分である。一方、本実施形態のAPM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。すなわち、本実施形態のAPM洗浄における洗浄温度は従来方法と比べて低く設定されている。これにより、図1に示すように、本実施形態のSPM/APM洗浄によるSiO2 膜、αーSi膜、HDP−NSG膜及びLP−TEOS膜のそれぞれのエッチング量が従来方法のSPM/APM洗浄と比べて約1/3に低下する。
【0049】
さて、本実施形態の洗浄方法を実施するに当たって、まず、基板となる評価用ウェハの上に厚さ10nmの熱酸化膜(SiO2 膜)を成膜し、その後、i線用のレジスト膜を形成してパターン化した後、このレジストパターンをマスクとして、各種条件でヒ素(As)のイオン注入を行ない、その後、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターンを除去する。尚、評価用ウェハは、イオン注入の条件毎に別々に用意した。また、具体的なイオン注入条件は、「注入なし」、「注入エネルギーが5kevで且つドーズ量が5×1014(/cm2 )」、「注入エネルギーが50kevで且つドーズ量が5×1015(/cm2 )」の3種類である。
【0050】
次に、本実施形態の洗浄方法において、まず、水又は機能水(例えば炭酸水、オゾン水、水素水)を用いてウェハ表面に対して30秒間洗浄(以下、初期洗浄と称することもある)を行なった後、図1に示す洗浄条件でSPM/APM洗浄(以下、薬液洗浄と称することもある)を行なう。このとき、初期洗浄においては、枚葉式のスピン洗浄を行なうと共に、ウェハ裏面に対して30秒間スクラバー洗浄を行なった。
【0051】
図2(a)は、本実施形態の初期洗浄におけるウェハ裏面に対する洗浄の詳しい様子を示しており、図2(b)は、本実施形態の初期洗浄におけるウェハ表面に対する洗浄工程の詳しい様子を示している。尚、図2(b)においては、水又は機能水に超音波(例えば出力10Wのメガソニック)を印加しながらウェハ表面を洗浄する様子を示しているが、本実施形態において超音波の印加は行なわなくてもよい。
【0052】
図3は、本実施形態の洗浄方法によるレジスト残さ除去の評価結果をイオン注入条件毎に示している。尚、レジスト残さ除去の評価は、光学式欠陥検査装置を使用した欠陥測定により行なった。また、図3においては、アッシング直後(洗浄前)の欠陥数を示すと共に、該欠陥数を分母とする洗浄後の欠陥除去率(%)を示している。また、図3においては、レジスト残さ除去の評価結果を、初期洗浄で水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた場合において各液体に出力10Wのメガソニックを印加した場合及び印加しなかった場合のそれぞれについて示している。さらに、図3においては、従来方法のSPM/APM洗浄を行なった場合の評価結果、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合の評価結果、並びに、水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた本実施形態の初期洗浄(メガソニック印加ありの場合及びメガソニック印加なしの場合)のみを行なった場合の評価結果を合わせて示している。
【0053】
図3に示すように、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なうと、つまり本実施形態の初期洗浄を行なわずにAPM洗浄の洗浄温度を従来方法の60℃から40℃に変更すると、SiO2 膜のエッチング量が減少するために、洗浄後の欠陥数は、イオン注入のドーズ量が5×1014(/cm2 )の場合で従来方法の8個から25個に増加する。また、イオン注入のドーズ量が5×1015(/cm2 )の場合で従来方法の12個から55個に増加する。
【0054】
また、図3に示すように、本実施形態の初期洗浄のみを行なうと、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合と比べてレジスト残さ除去能力が低下する一方、初期洗浄に用いる液体の種類によらず概ね95%以上のレジスト残さ除去率が得られている。また、このとき、メガソニック印加を行なうことにより、レジスト残さ除去能力の向上が見られる。
【0055】
さらに、図3に示すように、本実施形態の初期洗浄と本実施形態のSPM/APM洗浄とを組み合わせた本実施形態の洗浄方法によって、従来方法のSPM/APM洗浄とほぼ同等のレジスト残さ除去率が得られている。また、このとき、メガソニック印加を行なうことによりレジスト残さ除去能力の向上が見られる。さらに、本実施形態の初期洗浄において、水、オゾン水及び炭酸水を用いた場合にはレジスト残さ除去能力にほとんど差が見られない一方、水素水を用いた場合には、水、オゾン水及び炭酸水を用いた場合と比べてレジスト残さ除去率の向上が見られた。
【0056】
以上に説明したように、第1の実施形態によると、レジストパターンをマスクとして不純物注入を行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程において、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つAPM溶液を用いて薬液洗浄を行なう前に、水又は機能水を用いて初期洗浄を行なう。このため、APM洗浄の前に、水又は機能水を用いた洗浄によってレジスト残さの大部分を除去することによって、洗浄による異物除去におけるAPM洗浄の負担を減らすことができる。その結果、APM洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0057】
また、第1の実施形態によると、初期洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0058】
また、第1の実施形態によると、初期洗浄でウェハ裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、ウェハ裏面を確実に清浄化することができる。
【0059】
尚、第1の実施形態において、初期洗浄で機能水としてオゾン水、炭酸水又は水素水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えば窒素含有水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0060】
また、第1の実施形態において、SPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0061】
また、第1の実施形態において、初期洗浄でスピン洗浄を行なったが、機能水を用いる場合にはスピン洗浄を行なわなくても十分な異物除去能力が得られる。すなわち、機能水を用いる場合にはバッチ式のバス式洗浄を行なってもよい。
【0062】
また、第1の実施形態において、SPM/APM洗浄の前に初期洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう前に、本実施形態の初期洗浄を行なう場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法について、ドライエッチングのマスクに用いたレジストパターンをアッシングにより除去した後のレジスト残さ除去を例として、図面を参照しながら説明する。
【0064】
尚、本実施形態の洗浄方法におけるSPM/APM洗浄の条件は、図1に示す第1の実施形態のSPM/APM洗浄の条件と同様である。
【0065】
さて、本実施形態の洗浄方法を実施するに当たって、まず、基板となる評価用ウェハの上に厚さ500nmのHDP−NSG膜を成膜し、その後、KrF線用のレジスト膜を形成してパターン化した後、このレジストパターンをマスクとして、フルオロカーボン系ガスを用いてHDP−NSG膜に対してドライエッチングを行ない、その後、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターンを除去する。
【0066】
次に、本実施形態の洗浄方法において、まず、水又は機能水(例えば炭酸水、オゾン水、水素水)を用いてウェハ表面に対して30秒間初期洗浄を行なった後、図1に示す洗浄条件でSPM/APM洗浄(薬液洗浄)を行なう。このとき、初期洗浄においては、枚葉式のスピン洗浄を行なうと共に、ウェハ裏面に対して30秒間スクラバー洗浄を行なった。本実施形態の初期洗浄におけるウェハ表面及び裏面に対する洗浄の詳しい様子は第1の実施形態(図2(a)、(b)参照)と同様である。
【0067】
図4は、本実施形態の洗浄方法によるレジスト残さ除去の評価結果を示している。尚、レジスト残さ除去の評価は、光学式欠陥検査装置を使用した欠陥測定により行なった。また、図4においては、アッシング直後(洗浄前)の欠陥数を示すと共に、該欠陥数を分母とする洗浄後の欠陥除去率(%)を示している。また、図4においては、レジスト残さ除去の評価結果を、初期洗浄で水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた場合において各液体に出力10Wのメガソニックを印加した場合及び印加しなかった場合のそれぞれについて示している。さらに、図4においては、従来方法のSPM/APM洗浄を行なった場合の評価結果、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合の評価結果、並びに、水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた本実施形態の初期洗浄(メガソニック印加ありの場合及びメガソニック印加なしの場合)のみを行なった場合の評価結果を合わせて示している。
【0068】
図4に示すように、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なうと、つまり本実施形態の初期洗浄を行なわずにAPM洗浄の洗浄温度を従来方法の60℃から40℃に変更すると、HDP−NSG膜のエッチング量が減少するために、洗浄後の欠陥数は、従来方法の3個から15個に増加する。
【0069】
また、図4に示すように、本実施形態の初期洗浄のみを行なうと、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合と比べてレジスト残さ除去能力が低下する一方、初期洗浄に用いる液体の種類によらず概ね80%以上のレジスト残さ除去率が得られている。また、このとき、メガソニック印加を行なうことにより、レジスト残さ除去能力の向上が見られる。
【0070】
さらに、図4に示すように、本実施形態の初期洗浄と本実施形態のSPM/APM洗浄とを組み合わせた本実施形態の洗浄方法によって、従来方法のSPM/APM洗浄とほぼ同等のレジスト残さ除去率が得られている。また、このとき、メガソニック印加を行なうことによりレジスト残さ除去能力の向上が見られる。
【0071】
以上に説明したように、第2の実施形態によると、レジストパターンをマスクとしてドライエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程において、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つAPM溶液を用いて薬液洗浄を行なう前に、水又は機能水を用いて初期洗浄を行なう。このため、APM洗浄の前に、水又は機能水を用いた洗浄によってレジスト残さの大部分を除去することによって、洗浄による異物除去におけるAPM洗浄の負担を減らすことができる。その結果、APM洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0072】
また、第2の実施形態によると、初期洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0073】
また、第2の実施形態によると、初期洗浄でウェハ裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、ウェハ裏面を確実に清浄化することができる。
【0074】
尚、第2の実施形態において、初期洗浄で機能水としてオゾン水、炭酸水又は水素水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えば窒素含有水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0075】
また、第2の実施形態において、SPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0076】
また、第2の実施形態において、初期洗浄でスピン洗浄を行なったが、機能水を用いる場合にはスピン洗浄を行なわなくても十分な異物除去能力が得られる。すなわち、機能水を用いる場合にはバッチ式のバス式洗浄を行なってもよい。
【0077】
また、第2の実施形態において、SPM/APM洗浄の前に初期洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう前に、本実施形態の初期洗浄を行なう場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0078】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法について、ウェットエッチングのマスクに用いたレジストパターンをアッシングにより除去した後のレジスト残さ除去を例として、図面を参照しながら説明する。
【0079】
尚、本実施形態の洗浄方法におけるSPM/APM洗浄の条件は、図1に示す第1の実施形態のSPM/APM洗浄の条件と同様である。
【0080】
さて、本実施形態の洗浄方法を実施するに当たって、まず、基板となる評価用ウェハの上に厚さ50nmのLP−TEOS膜を成膜し、その後、i線用のレジスト膜を形成してパターン化した後、このレジストパターンをマスクとして、例えばHFとNH4 FとH2 Oとの体積比が2.0:40.0:58.0のバッファードフッ酸(BHF)溶液を用いてLP−TEOS膜に対してウェットエッチングを行ない、その後、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターンを除去する。
【0081】
次に、本実施形態の洗浄方法において、まず、水又は機能水(例えば炭酸水、オゾン水、水素水)を用いてウェハ表面に対して30秒間初期洗浄を行なった後、図1に示す洗浄条件でSPM/APM洗浄(薬液洗浄)を行なう。このとき、初期洗浄においては、枚葉式のスピン洗浄を行なうと共に、ウェハ裏面に対して30秒間スクラバー洗浄を行なった。本実施形態の初期洗浄におけるウェハ表面及び裏面に対する洗浄の詳しい様子は第1の実施形態(図2(a)、(b)参照)と同様である。
【0082】
図5は、本実施形態の洗浄方法によるレジスト残さ除去の評価結果を示している。尚、レジスト残さ除去の評価は、光学式欠陥検査装置を使用した欠陥測定により行なった。また、図5においては、アッシング直後(洗浄前)の欠陥数を示すと共に、該欠陥数を分母とする洗浄後の欠陥除去率(%)を示している。また、図5においては、レジスト残さ除去の評価結果を、初期洗浄で水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた場合において各液体に出力10Wのメガソニックを印加した場合及び印加しなかった場合のそれぞれについて示している。さらに、図5においては、従来方法のSPM/APM洗浄を行なった場合の評価結果、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合の評価結果、並びに、水、炭酸水、オゾン水及び水素水を用いた本実施形態の初期洗浄(メガソニック印加ありの場合及びメガソニック印加なしの場合)のみを行なった場合の評価結果を合わせて示している。
【0083】
図5に示すように、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なうと、つまり本実施形態の初期洗浄を行なわずにAPM洗浄の洗浄温度を従来方法の60℃から40℃に変更すると、LP−TEOS膜のエッチング量が減少するために、洗浄後の欠陥数は、従来方法の3個から8個に増加する。
【0084】
また、図5に示すように、本実施形態の初期洗浄のみを行なうと、本実施形態のSPM/APM洗浄のみを行なった場合と比べてレジスト残さ除去能力が低下する一方、初期洗浄に用いる液体の種類によらず概ね60%以上のレジスト残さ除去率が得られている。また、このとき、メガソニック印加を行なうことにより、水、炭酸水及び水素水を用いる場合にはレジスト残さ除去能力の向上が見られる。
【0085】
さらに、図5に示すように、本実施形態の初期洗浄と本実施形態のSPM/APM洗浄とを組み合わせた本実施形態の洗浄方法によって、従来方法のSPM/APM洗浄とほぼ同等のレジスト残さ除去率が得られている。
【0086】
以上に説明したように、第3の実施形態によると、レジストパターンをマスクとしてウェットエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程において、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つAPM溶液を用いて薬液洗浄を行なう前に、水又は機能水を用いて初期洗浄を行なう。このため、APM洗浄の前に、水又は機能水を用いた洗浄によってレジスト残さの大部分を除去することによって、洗浄による異物除去におけるAPM洗浄の負担を減らすことができる。その結果、APM洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0087】
また、第3の実施形態によると、初期洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0088】
また、第3の実施形態によると、初期洗浄でウェハ裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、ウェハ裏面を確実に清浄化することができる。
【0089】
尚、第3の実施形態において、初期洗浄で機能水としてオゾン水、炭酸水又は水素水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えば窒素含有水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0090】
また、第3の実施形態において、SPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0091】
また、第3の実施形態において、初期洗浄でスピン洗浄を行なったが、機能水を用いる場合にはスピン洗浄を行なわなくても十分な異物除去能力が得られる。すなわち、機能水を用いる場合にはバッチ式のバス式洗浄を行なってもよい。
【0092】
また、第3の実施形態において、SPM/APM洗浄の前に初期洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう前に、本実施形態の初期洗浄を行なう場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0093】
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法について、MOSFETの形成を例として、図面を参照しながら説明する。
【0094】
図6(a)〜(d)、図7(a)〜(c)及び図8(a)〜(d)は、第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【0095】
まず、図6(a)に示すように、シリコン基板1の上に、STI(shallow trench isolation)構造の素子分離絶縁膜2を形成して、pMOSFET形成領域RpmosとnMOSFET形成領域Rnmosとを区画する。次に、nMOSFET形成領域Rnmosを覆うレジストパターン3を形成した後、レジストパターン3をマスクとしてシリコン基板1に対してn型不純物4のイオン注入を行なう。これにより、pMOSFET形成領域Rpmosのシリコン基板1にn型ウェル5が形成される。
【0096】
その後、図6(b)に示すように、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターン3を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVA(ポリビニルアルコール)ブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0097】
次に、図6(c)に示すように、pMOSFET形成領域Rpmosを覆うレジストパターン6を形成した後、レジストパターン6をマスクとしてシリコン基板1に対してp型不純物7のイオン注入を行なう。これにより、nMOSFET形成領域Rnmosのシリコン基板1にp型ウェル8が形成される。その後、図6(d)に示すように、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターン6を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとH2 2 との体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0098】
次に、図7(a)に示すように、シリコン基板1の露出表面にゲート絶縁膜9を形成した後、シリコン基板1の上に全面に亘ってポリシリコン膜10を形成する。その後、ポリシリコン膜10の上に、各MOSFET形成領域のゲート電極形成領域を覆うレジストパターン11を形成する。
【0099】
次に、図7(b)に示すように、レジストパターン11をマスクとしてポリシリコン膜10に対して、例えばフルオロカーボン系ガスを用いてドライエッチングを行なう。これにより、各MOSFET形成領域のシリコン基板1の上に、ゲート絶縁膜9を挟んでゲート電極12が形成される。その後、図7(c)に示すように、酸素ガスを用いたアッシングによりレジストパターン11を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとH2 2 との体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0100】
次に、各MOSFET形成領域に対して低エネルギーのエクステンション注入を行なって浅い拡散層(図示省略)を形成した後、図8(a)に示すように、各MOSFET形成領域のゲート電極12の側面に絶縁性のサイドウォール13を形成する。その後、nMOSFET形成領域Rnmosを覆うレジストパターン14を形成した後、レジストパターン14並びにpMOSFET形成領域Rpmosのゲート電極12及びサイドウォール13をマスクとしてシリコン基板1に対してp型不純物15のイオン注入を行なう。これにより、pMOSFET形成領域Rpmosのn型ウェル5に、ソース・ドレイン領域となるp型不純物拡散層16が形成される。
【0101】
その後、図8(b)に示すように、酸素プラズマを用いたアッシングによりレジストパターン14を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0102】
次に、図8(c)に示すように、pMOSFET形成領域Rpmosを覆うレジストパターン17を形成した後、レジストパターン17並びにnMOSFET形成領域Rnmosのゲート電極12及びサイドウォール13をマスクとしてシリコン基板1に対してn型不純物18のイオン注入を行なう。これにより、nMOSFET形成領域Rnmosのp型ウェル8に、ソース・ドレイン領域となるn型不純物拡散層19が形成される。
【0103】
その後、図8(d)に示すように、酸素プラズマを用いたアッシングによりレジストパターン17を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0104】
以上に説明したように、第4の実施形態によると、レジストパターンをマスクとして不純物注入又はドライエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いて洗浄を行なう。このため、薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄によってレジスト残さの大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。その結果、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。具体的には、従来のAPM洗浄(NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が60℃、洗浄時間が5分)と比べて、シリコン基板1又はポリシリコン膜10(ゲート電極12)のエッチング量が半分以下になる一方、従来のAPM洗浄と同等の異物除去能力が得られる。従って、洗浄工程におけるゲート電極12又はシリコン基板1の形状の変化を確実に抑制できる。
【0105】
また、第4の実施形態によると、機能水を用いた洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0106】
また、第4の実施形態によると、機能水を用いた洗浄時に基板裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、基板裏面を確実に清浄化することができる。
【0107】
尚、第4の実施形態において、洗浄に用いる機能水として炭酸水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えばオゾン水、窒素含有水又は水素水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。また、機能水を用いた洗浄においてスピン洗浄に代えてバッチ式のバス式洗浄を行なった場合にも十分な異物除去能力が得られる。さらに、機能水を用いた洗浄に代えて、水を用いたスピン洗浄を行なった場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0108】
また、第4の実施形態において、機能水を用いた洗浄の後に行なわれるSPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0109】
また、第4の実施形態において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄としてSPM/APM洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう場合にも、該薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄又は水を用いたスピン洗浄を行なうことによって、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0110】
また、第4の実施形態において、素子分離用トレンチを形成するためにレジストパターンをマスクとしてシリコン基板1に対してドライエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程で、本実施形態の洗浄方法(機能水洗浄+SPM/APM洗浄)を行なってもよい。また、浅い拡散層を形成するためにレジストパターンをマスクとしてシリコン基板1に対してエクステンション注入を行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程で、本実施形態の「機能水洗浄+SPM/APM洗浄」を行なってもよい。また、サイドウォール13を形成するためにシリコン酸化膜に対してドライエッチング(エッチバック)を行なった後におけるエッチング残さ除去工程で、本実施形態の「機能水洗浄+SPM/APM洗浄」を行なってもよい。
【0111】
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係る電子デバイスの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0112】
図9(a)及び(b)は本発明の第5の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【0113】
第5の実施形態が第4の実施形態と異なっている点は、ポリシリコンよりなる微細なゲート電極12を形成するために、図9(a)及び(b)に示すように、ポリシリコン膜10のドライエッチング用マスクとして、第4の実施形態のレジストパターン11に代えて、例えばTEOS膜よりなるハードマスク20を用いることである。
【0114】
すなわち、第5の実施形態においては、図9(a)に示すように、シリコン基板1の露出表面にゲート絶縁膜9を形成した後、シリコン基板1の上に全面に亘ってポリシリコン膜10を形成する。その後、ポリシリコン膜10の上に、各MOSFET形成領域のゲート電極形成領域を覆うハードマスク20を形成する。
【0115】
次に、図9(b)に示すように、ハードマスク20を用いてポリシリコン膜10に対してドライエッチングを行なう。これにより、各MOSFET形成領域のシリコン基板1の上に、ゲート絶縁膜9を挟んでゲート電極12が形成される。その後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、シリコン基板1からエッチング残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとH2 2 との体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0116】
以上に説明したように、第5の実施形態によると、ハードマスクを用いてドライエッチングを行なった後のエッチング残さ除去工程において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いて洗浄を行なう。このため、薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄によってエッチング残さの大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。その結果、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【0117】
また、第5の実施形態によると、機能水を用いた洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0118】
また、第5の実施形態によると、機能水を用いた洗浄時に基板裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、基板裏面を確実に清浄化することができる。
【0119】
尚、第5の実施形態において、洗浄に用いる機能水として炭酸水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えばオゾン水、窒素含有水又は水素水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。また、機能水を用いた洗浄においてスピン洗浄に代えてバッチ式のバス式洗浄を行なった場合にも十分な異物除去能力が得られる。さらに、機能水を用いた洗浄に代えて、水を用いたスピン洗浄を行なった場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0120】
また、第5の実施形態において、機能水を用いた洗浄の後に行なわれるSPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0121】
また、第5の実施形態において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄としてSPM/APM洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう場合にも、該薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄又は水を用いたスピン洗浄を行なうことによって、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0122】
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態に係る電子デバイスの製造方法について図面を参照しながら説明する。尚、第6の実施形態に係る電子デバイスの製造方法においては、図6(a)〜(d)、図7(a)〜(c)及び図8(a)〜(d)に示す第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法によって、各MOSFET形成領域に、ゲート電極12等からなるMOSFETが形成されているものとする。
【0123】
図10(a)〜(d)は、第6の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【0124】
まず、図10(a)に示すように、シリコン基板1の露出表面の上、つまりp型不純物拡散層16及びn型不純物拡散層19のそれぞれの上に、厚さ25nm程度のコバルトシリサイド(CoSi2 )層21を形成する。その後、シリコン基板1の上に全面に亘って、厚さ30nm程度のSiN膜22、例えばBPSG(boro−phospho silicate glass )膜よりなる厚さ800nm程度の層間膜23、及び厚さ50nm程度のTEOS膜24を順次堆積する。次に、TEOS膜24の上に、コンタクトホール形成領域に開口部を有するレジストパターン25を形成した後、図10(b)に示すように、レジストパターン25をマスクとして例えばフルオロカーボン系ガスを用いてTEOS膜24及び層間膜23に対してドライエッチングを行なう。これにより、各MOSFET形成領域に、SiN膜22に達するコンタクトホール26が形成される。
【0125】
その後、図10(c)に示すように、アッシングによりレジストパターン25を除去した後、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、層間膜23上又はTEOS膜24上からレジスト残さの大部分が除去される。続いて、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、HSOとHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0126】
次に、図10(d)に示すように、例えばフルオロカーボン系ガスを用いてSiN膜22に対してドライエッチング(エッチバック)を行なうことにより、各MOSFET形成領域のコンタクトホール26に露出するSiN膜22を除去する。その後、前述のエッチバックによって生じたエッチング残さ及びポリマー等をアッシングにより除去する。続いて、シリコン基板1に対して、機能水、例えば炭酸水を用いてスピン洗浄を30秒間行なう。このとき、シリコン基板1の裏面に対して、例えばPVAブラシを用いてスクラバー洗浄を30秒間行なう。これにより、エッチング残さ等の大部分が除去される。その後、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄、例えばSPM/APM洗浄を行なって、シリコン基板1をさらに清浄化する。このとき、SPM洗浄の洗浄条件は、H2 SO4 とHとの体積比が4:1、洗浄温度が120℃、洗浄時間が10分である。また、APM洗浄の洗浄条件は、NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が40℃、洗浄時間が5分である。
【0127】
以上に説明したように、第6の実施形態によると、レジストパターンをマスクとしてドライエッチングを行なった後におけるレジストアッシング残さ除去工程において、或いは、エッチバックを行なった後におけるエッチング残さ等の除去工程において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いて洗浄を行なう。このため、薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄によってレジスト残さ又はエッチング残さ等の大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。その結果、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。具体的には、従来のAPM洗浄(NH4 OHとHとDIWとの体積比が1:1:16、洗浄温度が60℃、洗浄時間が5分)と比べて、層間膜23等のエッチング量が半分以下になる一方、従来のAPM洗浄と同等の異物除去能力が得られる。従って、洗浄工程でコンタクトホール26の寸法が望ましい寸法よりも拡大してしまうことを確実に抑制できる。
【0128】
また、第6の実施形態によると、機能水を用いた洗浄でスピン洗浄を行なうため、異物除去能力がさらに向上する。
【0129】
また、第6の実施形態によると、機能水を用いた洗浄時に基板裏面に対してスクラバー洗浄を行なうため、基板裏面を確実に清浄化することができる。
【0130】
尚、第6の実施形態において、洗浄に用いる機能水として炭酸水を用いたが、これに代えて、他の機能水、例えばオゾン水、窒素含有水又は水素水を用いた場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。また、機能水を用いた洗浄においてスピン洗浄に代えてバッチ式のバス式洗浄を行なった場合にも十分な異物除去能力が得られる。さらに、機能水を用いた洗浄に代えて、水を用いたスピン洗浄を行なった場合にも本実施形態と同様の効果が得られる。
【0131】
また、第6の実施形態において、機能水を用いた洗浄の後に行なわれるSPM/APM洗浄の洗浄条件は、従来方法のSPM/APM洗浄と比べて、シリコン又は酸化シリコンのエッチング量が十分に低下する範囲において、特に限定されるものではない。
【0132】
また、第6の実施形態において、シリコン又は酸化シリコンをエッチングできる薬液洗浄としてSPM/APM洗浄を行なった。しかし、これに代えて、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ他の洗浄液、例えばHF溶液、アミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液を用いた薬液洗浄を行なう場合にも、該薬液洗浄の前に、機能水を用いた洗浄又は水を用いたスピン洗浄を行なうことによって、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0133】
また、第6の実施形態において、シリサイド層形成を選択的に行なうためのシリサイドマスクを形成する場合、レジストパターンを用いてシリコン酸化膜に対してウェットエッチングを行なってシリサイドマスクを形成した後におけるレジストアッシング残さ除去工程で、本実施形態の洗浄方法(機能水洗浄+SPM/APM洗浄)を行なってもよい。
【0134】
また、第4〜第6の実施形態において、MOSFET形成工程を例として説明してきたが、これに限られず、電子デバイス製造の様々な工程、例えばアルミニウム若しくは銅等よりなる配線の形成工程、又は上層配線と下層配線とを接続するためのビアコンタクトの形成工程等に本発明を利用できることは言うまでもない。
【0135】
【発明の効果】
本発明によると、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて薬液洗浄を行なう前に、機能水を用いた洗浄又は水を用いたスピン洗浄によってレジスト残さ又はエッチング残さ等の大部分を除去することによって、洗浄による異物除去における薬液洗浄の負担を減らすことができる。従って、薬液洗浄による基板や絶縁膜のエッチング量を低減しつつ従来洗浄と比べて同等以上の異物除去能力を達成できるので、デバイスを高い歩留りで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第3の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法におけるSPM/APM洗浄の洗浄条件と、熱酸化膜、アモルファスシリコン膜、HDP−NSG膜及びLP−TEOS膜のそれぞれのエッチング量とを示す図である。
【図2】(a)は本発明の第1〜第3の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法の初期洗浄におけるウェハ裏面に対する洗浄の詳しい様子を示す図であり、(b)は本発明の第1〜第3の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法の初期洗浄におけるウェハ表面に対する洗浄の詳しい様子を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法によるレジスト(イオン注入マスク用)残さ除去の評価結果をイオン注入条件毎に示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法によるレジスト(ドライエッチングマスク用)残さ除去の評価結果を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る電子デバイスの洗浄方法によるレジスト(ウェットエッチングマスク用)残さ除去の評価結果を示す図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】(a)及び(b)は本発明の第5の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】(a)〜(d)は本発明の第6の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1  シリコン基板
2  素子分離絶縁膜
3  レジストパターン
4  n型不純物
5  n型ウェル
6  レジストパターン
7  p型不純物
8  p型ウェル
9  ゲート絶縁膜
10  ポリシリコン膜
11  レジストパターン
12  ゲート電極
13  サイドウォール
14  レジストパターン
15  p型不純物
16  p型不純物拡散層
17  レジストパターン
18  n型不純物
19  n型不純物拡散層
20  ハードマスク
21  コバルトシリサイド層
22  SiN膜
23  層間膜
24  TEOS膜
25  レジストパターン
26  コンタクトホール
pmos  pMOSFET形成領域
nmos  nMOSFET形成領域

Claims (22)

  1. 基板に対して機能水を用いて洗浄を行なう工程と、
    前記機能水を用いて洗浄を行なう工程に引き続いて、前記基板に対して、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行なう工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの洗浄方法。
  2. 前記機能水は、炭酸水、オゾン水、水素水又は窒素含有水であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  3. 前記機能水を用いて洗浄を行なう工程においてスピン洗浄を行なうことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  4. 前記機能水を用いて洗浄を行なう工程において前記機能水に超音波を印加することを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  5. 前記機能水を用いて洗浄を行なう工程においてスクラバー洗浄を行なうことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  6. 前記洗浄液はAPM溶液又はHF溶液であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  7. 前記洗浄液はアミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  8. 基板上にレジストパターンを形成する工程と、
    アッシングにより前記レジストパターンを除去する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程よりも後に、前記基板に対して、機能水を用いて洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって前記基板からレジスト残さを除去する工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  9. 前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記基板に対して不純物を注入する工程を備えていることを特徴とする請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記基板に対してエッチングを行なう工程を備えていることを特徴とする請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
  11. 前記レジストパターンを形成する工程よりも前に、前記基板上に被処理膜を形成する工程を備え、
    前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記被処理膜に対してエッチングを行なう工程を備えていることを特徴とする請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
  12. 基板上に被処理膜を形成する工程と、
    前記被処理膜に対してハードマスクを用いてドライエッチングを行なう工程と、
    前記ドライエッチングを行なう工程よりも後に、前記基板に対して、機能水を用いて洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって前記基板からエッチング残さを除去する工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  13. 基板に対して水を用いてスピン洗浄を行なう工程と、
    前記スピン洗浄を行なう工程に引き続いて、前記基板に対して、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行なう工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの洗浄方法。
  14. 前記スピン洗浄を行なう工程において前記水に超音波を印加することを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  15. 前記スピン洗浄を行なう工程においてスクラバー洗浄を行なうことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  16. 前記洗浄液はAPM溶液又はHF溶液であることを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  17. 前記洗浄液はアミン含有洗浄液又はフッ化アンモニウム含有洗浄液であることを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの洗浄方法。
  18. 基板上にレジストパターンを形成する工程と、
    アッシングにより前記レジストパターンを除去する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程よりも後に、前記基板に対して、水を用いてスピン洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって前記基板からレジスト残さを除去する工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  19. 前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記基板に対して不純物を注入する工程を備えていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイスの製造方法。
  20. 前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記基板に対してエッチングを行なう工程を備えていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイスの製造方法。
  21. 前記レジストパターンを形成する工程よりも前に、前記基板上に被処理膜を形成する工程を備え、
    前記レジストパターンを形成する工程と前記レジストパターンを除去する工程との間に、前記レジストパターンをマスクとして前記被処理膜に対してエッチングを行なう工程を備えていることを特徴とする請求項18に記載の電子デバイスの製造方法。
  22. 基板上に被処理膜を形成する工程と、
    前記被処理膜に対してハードマスクを用いてドライエッチングを行なう工程と、
    前記ドライエッチングを行なう工程よりも後に、前記基板に対して、水を用いてスピン洗浄を行なった後、シリコン又は酸化シリコンに対するエッチング力を持つ洗浄液を用いて洗浄を行ない、それによって前記基板からエッチング残さを除去する工程とを備えていることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007027170A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Nec Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2008277800A (ja) * 2007-05-03 2008-11-13 Dongbu Hitek Co Ltd イメージセンサの製造方法
JP2015032781A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 旭化成エレクトロニクス株式会社 半導体素子の製造方法

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