JP2004095588A - 光集積デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Masayuki Aragaki
新垣 雅進
Tomoshi Arakawa
荒川 智志
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Abstract

【課題】それぞれの光素子の活性層を構成する材料が相互に異なる光集積デバイスにおいて、活性層を含むメサストライプの幅が一様に揃った光集積デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】DFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層、及びEA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層(活性層)のそれぞれのエッチングレートに基づいて、各領域でマスク幅が設定されたストライプマスク32を使用する。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光素子を集積した光集積デバイス及びその製造方法に関し、特に、それぞれの光素子の活性層を構成する材料が相互に異なる光集積デバイス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光集積デバイスは、単一軸モードのレーザ光を発生する分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ素子)と、光変調器、半導体光増幅器、又は受動導波路等の光素子とを共通の基板上に集積した複合デバイスであり、近年開発され、実用化されている。このような光集積デバイスの一つとして、DFBレーザ素子と、光変調器に電界による吸収係数の変化を利用する電界吸収型光変調器(EA光変調器:Electron Absorption)とを組み合わせた光集積デバイス(EA−DFBデバイス)がある。
【0003】
従来のEA−DFBデバイスの製造方法では、先ず、バットジョイント法により、DFBレーザ素子として機能する領域(DFBレーザ領域)の積層構造と、EA光変調器として機能する領域(EA光変調器領域)の積層構造とを突き合わせ結合させて形成する。これらの積層構造にはそれぞれの活性層が含まれ、活性層同士を突き合わせて形成する。次いで、ストライプ状の単一幅を有するSiOx等のストライプマスクを、双方の光素子領域の積層構造上に連続して形成し、エッチングによりそれぞれの活性層が1.5〜2.0μm程度の幅を有するメサストライプを形成するなどの工程を経る。このエッチングでは、特にウエットエッチングを使用することで、良好なデバイス特性が得られる。
【0004】
現在製品化されているものでは、双方の光素子領域の活性層に例えばInGaAsPなどの共通の材料が用いられ、双方の活性層のエッチングレートが等しく、ウエットエッチングにより、活性層を含むメサストライプの幅が一様に揃ったEA−DFBデバイスが形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
次世代のEA−DFBデバイスは、双方の活性層にそれぞれ最適の半導体材料を用いる試みがある。例えば、DFBレーザ領域の活性層にはInGaAsPを、EA光変調器領域の活性層をなす吸収層にはAlGaInAsを用いたEA−DFBデバイスが考えられ、このような手法により、革新的な性能を有する光集積デバイスが実現されることが予想されている。
【0006】
しかし、双方の活性層にそれぞれ最適の半導体材料を用いる光集積デバイスは、活性層毎にエッチングレートが異なるため、従来のような単一幅のマスクパターンでは、活性層の幅を一様に揃えることが出来ないという問題がある。光集積デバイスで、活性層の幅が光素子領域毎に異なると、接合面での光損失等が発生し良好な性能を有する光集積デバイスが形成できないという問題が発生する。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、それぞれの光素子の活性層を構成する材料が相互に異なる光集積デバイスにおいて、活性層を含むメサストライプの幅が一様に揃った光集積デバイス及びその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、光集積デバイスを製造する際に、光集積デバイスを構成する各光素子の活性層のエッチングレートに基づいて、各光素子領域毎にマスク幅が設定されたストライプマスクを形成することに着想し、種々の実験の末に、本発明を完成するに到った。
【0009】
即ち、上記目的を達成する本発明に係る光集積デバイスの製造方法は、相互に異なる材料から形成される活性層をそれぞれ有する複数の光素子を共通の基板上にモノリシックに集積し、前記複数の光素子の活性層を、実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続した光集積デバイスを製造する方法において、
前記メサストライプを形成するウエットエッチングで使用するマスクの幅が、複数の光素子を形成する各領域毎に異なることを特徴としている。
【0010】
複数の光素子が相互に異なる材料から形成される活性層をそれぞれ有することにより、上記材料を適宜選択し、従来に無い良好な性能を有する光集積デバイスを得ることができる。また、本発明では、複数の光素子の活性層が実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続されるように、上記マスクの幅が各領域毎に異なる。このため、接合面での光損失等の発生を抑制し、良好な性能を有する光集積デバイスを得ることができる。
【0011】
本発明の好適な実施態様では、1つの光素子の活性層がInGaAsP系材料を含み、他の光素子の活性層がAlGaInAs系材料を含む。これにより、双方の材料のバンドギャップ波長差Δλgを利用し、或いはAlGaInAs系材料の優れた温度特性を利用し、良好な特性を有する光集積デバイスを得ることができる。
【0012】
本発明の好適な実施態様では、前記1つの光素子を形成する領域のマスク幅をx[μm](x>2)、前記他の光素子を形成する領域のマスク幅をy[μm](y>0)として、
y=10x−18
と設定する。上記式に合わせてマスク幅を選択することにより、複数の光素子の活性層が同じ幅を有するように形成することができる。
【0013】
本発明の好適な実施態様では、ウエットエッチングの条件に応じて、y=8x−22とy=12x−14の2式で挟まれる領域の前記x及びyを適宜設定することにより、良好な上記効果を得ることができる。
【0014】
本発明の好適な実施態様では、前記1つの光素子が、分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ素子)であり、前記他の光素子が、電界吸収型光変調器(EA光変調器)、半導体光増幅器、又は受動導波路である。それぞれの用途に合わせて上記良好な特性を有する光集積デバイスを得ることができる。
【0015】
或いはこれに代えて、前記1つの光素子が、電界吸収型光変調器(EA光変調器)、半導体光増幅器、又は受動導波路であり、前記他の光素子が、分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ素子)である。それぞれの用途に合わせて上記特性を有する光集積デバイスを得ることができる。
【0016】
また、本発明に係る光集積デバイスは、複数の光素子を共通の基板上にモノリシックに集積した光集積デバイスにおいて、
前記複数の光素子の活性層が、相互に異なる材料から形成されており、実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続されることを特徴としている。上記同様の効果を得ることができる。
【0017】
本発明の好適な実施態様では、1つの光素子の活性層がInGaAsP系材料を含み、他の光素子の活性層がAlGaInAs系材料を含む。上記同様の効果を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に際して、それぞれの活性層を構成する材料が相互に異なるEA−DFBデバイスの製造方法について、DFBレーザ領域及びEA光変調器領域の各領域でのストライプマスクのマスク幅の組合せで、活性層の幅が一様に揃う組合せを調べた。
【0019】
目的とするEA−DFBデバイスは、InGaAsPからなる活性層を有するDFBレーザ素子と、AlInGaAsからなる吸収層(活性層)を有するEA光変調器とを集積したデバイスを想定した。このEA−DFBデバイスの製造に際して、ウエットエッチングによりメサストライプを形成する工程において、図8(a)に示すように、積層構造40上に、DFBレーザ領域10A及びEA光変調器領域10Bでマスク幅が異なるストライプマスク41を形成するものとする。ストライプマスク41は、DFBレーザ領域10Aでx[μm]のマスク幅を有し、EA光変調器領域10Bでy[μm]のマスク幅を有している。
【0020】
積層構造40の断面を図8(b)に示す。DFBレーザ領域10Aは、n−InP基板11上に順次に形成された、膜厚500nmのn−InP下部クラッド層12、バンドギャップ波長λgが1.55μmのInGaAsPを含むSCH−MQW活性層13、膜厚140nmのp−InP上部クラッド層14、膜厚20nmのInGaAsP回折格子15、膜厚10nmのp−InPキャップ層16を含む膜厚400nmのp−InP上部クラッド層17、及びp−InP上部クラッド層20から成る積層構造を有する。
【0021】
EA光変調器10Bは、DFBレーザ領域10Aと共通のn−InP基板11上に順次に形成された、DFBレーザ領域10Aと共通のn−InP下部クラッド層12、バンドギャップ波長λgが1.3μmで膜厚200nmのAlGaInAsを含む、活性層をなすSCH−MQW吸収層18、膜厚300nmのp−InP上部クラッド層19、及びDFBレーザ領域10Aと共通のp−InP上部クラッド層20から成る積層構造を有する。
【0022】
上記積層構造についてウエットエッチングを行うと、塩酸系エッチング液に対して、DFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層13は、膜厚方向に12nm/秒、膜面内方向に10nm/秒でエッチングされ、一方、EA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層18は、膜厚方向に40nm/秒、膜面内方向に100nm/秒でエッチングされることが判明した。
【0023】
つまり、EA光変調器領域10BのSCH−MQW18のエッチングレートは、DFBレーザ領域10AのSCH−MQW13のエッチングレートと比べて、膜厚方向で約3倍、膜面内方向で10倍である。この事実から、xとyの関係を計算し、ストライプマスク41の形状を最適化することとする。
【0024】
今、同一幅として形成する活性層の幅を仮に2μmとする。この場合、各領域でのサイドエッチ長L、Lはそれぞれ(x−2)/2、(y−2)/2である。このため、膜面内方向のエッチングレート比を考慮し、各領域で活性層幅が同一となるとき、式
10×(x−2)/2=(y−2)/2・・・(1)
が成り立つ。(1)を変形すると、
y=10x−18(x>2)     ・・・(2)
となる。この関係を図9の(i)に示す。
【0025】
ストライプマスク41の各領域におけるマスク幅として、式(2)を満たすxとyの組み合わせを採用すれば、各領域で幅2μmの活性層を形成し、活性層幅を一様に揃えることができる。例えば、x=3、y=12などを採用することができる。
【0026】
本発明に際して更に、多数の積層構造40を実際に作製し、各領域で幅2μmの活性層が形成されるxとyの組み合わせについて調べた。その結果、ウエットエッチングの条件によって式(2)からずれが生じ、実用的にはy=8x−22とy=12x−14の2式で挟まれる領域に適宜設定すればよいことが判った。図9の(ii)及び(iii)にこれらの2式を、また2式で挟まれる領域を斜線で示す。
【0027】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例
図1は本実施形態例に係るEA−DFBデバイスの層構造を示す断面図である。また、図2及び図3はそれぞれ図1のII−II断面及びIII−III断面を示す断面図である。図1〜3中で、図8(a)を参照して説明した積層構造40と同様の構成を有する部分については同じ符号を付した。EA−DFBデバイス10は、図1に示すように、DFBレーザ領域10Aに形成されたDFBレーザ素子と、EA光変調器領域10Bに形成されたEA光変調器とが、共通の基板11上に、導波方向に同軸状でモノリシックに集積されたものである。
【0028】
DFBレーザ領域10Aは、n−InP基板11上に順次に形成された、膜厚500nmのn−InP下部クラッド層12、バンドギャップ波長λgが1.55μmのInGaAsPを含むSCH−MQW活性層13、膜厚140nmのp−InP上部クラッド層14、バンドギャップ波長λgが1.2μmの膜厚20nmのInGaAsP回折格子15、膜厚10nmのp−InPキャップ層16を含む膜厚400nmのp−InP上部クラッド層17、及びp−InP上部クラッド層20から成る積層構造を有する。
【0029】
DFBレーザ領域10Aの積層構造のうち、p−InP上部クラッド層20、p−InPキャップ層16を含むp−InP上部クラッド層17、InGaAsP回折格子15、p−InP上部クラッド層14、SCH−MQW活性層13、及びn−InP下部クラッド層12の上部は、図2に示すように、SCH−MQW活性層13が約2μmの幅を有するように、メサ構造21として形成されている。メサ構造21の両側は、それぞれEA光変調器領域10Bと共通のp−InP層23及びn−InP層24の積層構造からなる電流ブロック層で埋め込まれ、SCH−MQW活性層13を埋込み型光導波路として形成する。
【0030】
EA光変調器10Bは、DFBレーザ領域10Aと共通のn−InP基板11上に順次に形成された、DFBレーザ領域10Aと共通のn−InP下部クラッド層12、バンドギャップ波長λgが1.3μmで膜厚200nmのAlGaInAsを含むSCH−MQW吸収層18、膜厚300nmのp−InP上部クラッド層19、及びDFBレーザ領域10Aと共通のp−InP上部クラッド層20から成る積層構造を有する。
【0031】
EA光変調器領域10Bの積層構造のうち、p−InP上部クラッド層20、p−InP上部クラッド層19、SCH−MQW吸収層18、n−InP下部クラッド層12の上部は、図3に示すように、SCH−MQW吸収層18が約2μmの幅を有するようにメサ構造22として形成されている。メサ構造22の両側は、それぞれDFBレーザ領域10Aと共通のp−InP層53及びn−InP層54の積層構造からなる電流ブロック層で埋め込まれ、SCH−MQW吸収層18を埋込み型光導波路として形成する。
【0032】
メサ構造21、22及びその両側のn−InP層24上には、膜厚2000nmのp−InP上部クラッド層25、及び膜厚400nmのp−GaInAsコンタクト層26が、順次に積層されている。p−GaInAsコンタクト層26上には、DFBレーザ領域10Aにp側電極27が、EA光変調器領域10Bにp側電極28がそれぞれ形成されている。また、n−InP基板11の裏面には共通のn側電極29が形成されている。
【0033】
図1に戻り、DFBレーザ領域10AとEA光変調器領域10Bとの境界近傍で、積層構造のうち、p側電極27、28、p−GaInAsコンタクト層26、及びp−InP上部クラッド層25の上部を貫通して、分離溝30が設けられている。分離溝30により、p側電極27とp側電極28とを電気的に分離することができる。
【0034】
本実施形態例に係るEA−DFBデバイス10の製造方法を説明する。図4(a)、(b)は、それぞれ本実施形態例のEA−DFBデバイスの製造方法に係る一製造工程段階を示す導波方向に沿った断面図であり、図5は、図4(b)に継続する一製造工程段階を示す平面図である。図6及び図7は、図5に継続する一製造工程段階における、それぞれ図5のVI−VI断面及びVII−VII断面を示す断面図である。なお、図4(b)に示す積層構造は、図8(b)を参照して説明した積層構造40と同様の構成を有する。
【0035】
先ず、図4(a)に示すように、MOCVD装置を使って、n−InP基板11上の全面に、膜厚500nmのn−InP下部クラッド層12、バンドギャップ波長λgが1.55μmのInGaAsPを含むSCH−MQW活性層13、膜厚140nmのp−InP上部クラッド層14、バンドギャップ波長λgが1.2μmで厚さが20nmのInGaAsP回折格子15の形成層(図示なし)、及び膜厚10nmのp−InPキャップ層16を成長させる。
【0036】
次いで、p−InPキャップ層16上に回折格子パターンを有するレジスト膜を形成し、ドライエッチング装置を使ってレジスト膜上からp−InPキャップ層16及びInGaAsP回折格子15の形成層をエッチングしてInGaAsP回折格子15を形成する。
【0037】
続いて、MOCVD装置を使って、p−InP上部クラッド層17を成長させて、p−InPキャップ層16及びInGaAsP回折格子15を埋め込むと共にp−InPキャップ層16上に膜厚400nmのp−InP上部クラッド層17を形成する。
【0038】
次いで、p−InP上部クラッド層17上のDFBレーザ領域10Aを覆う、SiOxからなるバットジョイントマスク31を形成し、バットジョイントマスク31から露出しているEA光変調器領域10Bをエッチングしてn−InP下部クラッド層12を露出させる。バットジョイントマスク31には、SiNxを用いてもよい。
【0039】
続いて、図4(b)に示すように、露出させたn−InP下部クラッド層12上に、MOCVD法を使って、バンドギャップ波長λgが1.3μmで膜厚200nmのAlGaInAsを含むSCH−MQW吸収層18、膜厚300nmのp−InP上部クラッド層19を成長させる。続いて、全面に膜厚300nmのp−InP上部クラッド層20を成長させる。
【0040】
次いで、図5に示すように、DFBレーザ領域10Aでマスク幅3μmのストライプ状で、EA光変調器領域10Bでマスク幅12μmのストライプ状のストライプマスク32をp−InP上部クラッド層20上に形成する。これらのマスク幅は、上述において説明したように、各領域で幅2μmの活性層を形成することができる組合せである。続いて、ストライプマスク32をエッチングマスクとして、ストライプマスク32上より塩酸系エッチング液を用いたウエットエッチングを行う。
【0041】
これにより、DFBレーザ領域10Aでは、図6に示すように、p−InP上部クラッド層20、p−InPキャップ層16を含むp−InP上部クラッド層17、InGaAsP回折格子15、p−InP上部クラッド層14、SCH−MQW活性層13、及びn−InP下部クラッド層12の上部をエッチングして、SCH−MQW活性層13が約2μmの幅を有するメサ構造21を形成する。
【0042】
また、EA光変調器領域10Bでは、図7に示すように、p−InP上部クラッド層20、p−InP上部クラッド層19、SCH−MQW吸収層18、及びn−InPクラッド層12の上部をエッチングして、SCH−MQW吸収層18が約2μmの幅を有するメサ構造22を形成する。
【0043】
このように、DFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層13及びEA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層18のそれぞれのエッチングレートに基づいて、各領域でマスク幅が設定されたストライプマスク32を使用したことにより、エッチングでDFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層13及びEA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層18を幅が一様に揃うように形成することができる。
【0044】
次いで、ストライプマスク32を選択成長マスクとして、p−InP層23及びn−InP層24からなる電流ブロック層を埋め込み成長させ、メサ構造21、22の両側を埋め込む。
【0045】
次いで、ストライプマスク32を除去した後、図2及び図3に示すように、MOCVD法を用い、メサ構造21、22上及びn−InP層24上に、p−InP上部クラッド層25、p−GaInPコンタクト層26を順次に成長させる。続いて、図1に示すように、p−GaInPコンタクト層26上にp側電極27、28を設ける。また、n−InP基板11の裏面を研磨し、研磨後の裏面に、n側電極29を設ける。
【0046】
更に、図1に示すように、DFBレーザ領域10AとEA光変調器領域10Bの境界近傍に分離溝30を設ける等の工程を経ることにより、EA−DFBデバイス10を完成することができる。
【0047】
本実施形態例のEA−DFBデバイス10は、DFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層13及びEA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層18のそれぞれのエッチングレートに基づいて、各領域でマスク幅が設定されたストライプマスク32を使用したことにより、エッチングでDFBレーザ領域10AのSCH−MQW活性層13及びEA光変調器領域10BのSCH−MQW吸収層18を幅が一様に揃うように形成することができる。
【0048】
また、本実施形態例のEA−DFBデバイス10の製造方法は、ストライプマスクの各領域のマスク幅を設定すること以外は、従来のEA−DFBデバイスの製造方法と同様であるため、従来の製造方法と同じ工程数で製造することができる。
【0049】
このような相互に異なる材料から成る活性層を用いる場合、特にウエットエッチングを使用する際に、活性層毎に膜面内方向のエッチングレートが大きく異なり、形成される活性層幅が各領域で大きく異なる。しかし、本実施形態例の方法を用いることにより、ウエットエッチングを使用する際でも、活性層幅を各領域で一様に揃えることができる。
【0050】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明の光集積デバイスは、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した光集積デバイスも、本発明の範囲に含まれる。
【0051】
例えば、本実施形態例ではEA−DFBデバイスについて説明したが、本発明はEA−DFBデバイスに限らず、DFBレーザ素子、光変調器、半導体光増幅器、受動導波路、及びその他の機能を有する光素子を相互に集積する場合に少なくとも適用することができる。また、それぞれの活性層を構成する材料に本実施形態例とは異なる材料を用いた場合にも、本発明を適用することが可能である。更に、実施形態例で示した成膜方法、半導体層の組成及び膜厚、メサ幅、プロセス条件等は、本発明の理解を容易にするための一つの例示であって、本発明はこの例示に限定されるものではない。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の光素子が相互に異なる材料から形成される活性層をそれぞれ有することにより、これらの材料を適宜選択し、従来に無い良好な性能を有する光集積デバイスを得ることができる。また、本発明では、複数の光素子の活性層が実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続されるように、メサストライプを形成するウエットエッチングで使用するマスクの幅が、複数の光素子を形成する各領域毎に異なる。このため、接合面での光損失等の発生を抑制し、良好な性能を有する光集積デバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施形態例に係るEA−DFBデバイスの層構造を示す断面図である。
【図2】図2は、図1のII−II断面を示す断面図である。
【図3】図3は、図1のIII−III断面を示す断面図である。
【図4】(a)、(b)は、それぞれ実施形態例のEA−DFBデバイスの製造方法に係る一製造工程段階を示す導波方向に沿った断面図である。
【図5】図5は、図4(b)に継続する一製造工程段階に係る、ストライプマスクを示す平面図である。
【図6】図6は、図5に継続する一製造工程段階に係る、図5のVI−VI断面を示す断面図である。
【図7】図7は、図5に継続する一製造工程段階に係る、図5のVII−VII断面を示す断面図である。
【図8】(a)は、本発明のEA−DFBデバイスの製造方法に係るストライプマスクを示す平面図であり、(b)は、本発明に係る積層構造を示す導波方向に沿った断面図である。
【図9】図9は、本発明のEA−DFBデバイスの製造方法に係るストライプマスクにおける、DFBレーザ領域のマスク幅xとEA光変調器領域のマスク幅yとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 実施形態例のEA−DFBデバイス
10A DFBレーザ領域
10B EA光変調器領域
11 n−InP基板
12 n−InP下部クラッド層
13 λgが1.55μmのInGaAsPからなるSCH−MQW活性層
14 p−InP上部クラッド層
15 InGaAsP回折格子
16 p−InPキャップ層
17 p−InP上部クラッド層
18 λgが1.3μmのAlGaInPからなるSCH−MQW吸収層
19 p−InP上部クラッド層
20 p−InP上部クラッド層
21 (DFBレーザ領域の)メサ構造
22 (EA光変調器領域の)メサ構造
23 p−InP層
24 n−InP層
25 p−InP上部クラッド層
26 p−GaInAsコンタクト層
27 (DFBレーザ領域の)p側電極
28 (EA光変調器領域の)p側電極
29 n側電極
30 分離溝
31 バットジョイントマスク
32 ストライプマスク
40 積層構造
41 ストライプマスク

Claims (8)

  1. 相互に異なる材料から形成される活性層をそれぞれ有する複数の光素子を共通の基板上にモノリシックに集積し、前記複数の光素子の活性層を、実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続した光集積デバイスを製造する方法において、
    前記メサストライプを形成するウエットエッチングで使用するマスクの幅が、複数の光素子を形成する各領域毎に異なることを特徴とする光集積デバイスの製造方法。
  2. 1つの光素子の活性層がInGaAsP系材料を含み、他の光素子の活性層がAlGaInAs系材料を含む、請求項1に記載の光集積デバイスの製造方法。
  3. 前記1つの光素子を形成する領域のマスク幅をx[μm](x>2)、前記他の光素子を形成する領域のマスク幅をy[μm](y>0)として、
    y=10x−18
    と設定する、請求項2に記載の光集積デバイスの製造方法。
  4. y=8x−22とy=12x−14の2式で挟まれる領域の前記x及びyを設定する、請求項3に記載の光集積デバイスの製造方法。
  5. 前記1つの光素子が、分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ素子)であり、前記他の光素子が、電界吸収型光変調器(EA光変調器)、半導体光増幅器、又は受動導波路である、請求項1〜4の何れかに記載の光集積デバイスの製造方法。
  6. 前記1つの光素子が、電界吸収型光変調器(EA光変調器)、半導体光増幅器、又は受動導波路であり、前記他の光素子が、分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ素子)である、請求項1〜4の何れかに記載の光集積デバイスの製造方法。
  7. 複数の光素子を共通の基板上にモノリシックに集積した光集積デバイスにおいて、
    前記複数の光素子の活性層が、相互に異なる材料から形成されており、実質的に同じ幅を有する共通のメサストライプ内で接続されることを特徴とする光集積デバイス。
  8. 1つの光素子の活性層がInGaAsP系材料を含み、他の光素子の活性層がAlGaInAs系材料を含む、請求項7に記載の光集積デバイス。
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JP2012109630A (ja) * 2006-08-10 2012-06-07 Mitsubishi Electric Corp 半導体光集積素子
JP2013115161A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Mitsubishi Electric Corp 光半導体装置

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