JP2004095200A - 積層型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギー密度が高く小型化できるとともに、短絡を起こすことなく信頼性の高い積層型電池を提供する。
【解決手段】直方体ブロック11の内部に交差させて配置された第1の電極板7、第2の電極板9から成り、さらに前記第1の電極板7の端面に形成される短辺側端面電極12、第2の電極板9の端面に形成される長辺側端面電極13を形成し、前記長辺側端面電極13の長辺法の幅は、第2の電極板9の長辺方向露出幅よりも短く形成さすることにより積層型電池1を構成する。
【選択図】図1
【解決手段】直方体ブロック11の内部に交差させて配置された第1の電極板7、第2の電極板9から成り、さらに前記第1の電極板7の端面に形成される短辺側端面電極12、第2の電極板9の端面に形成される長辺側端面電極13を形成し、前記長辺側端面電極13の長辺法の幅は、第2の電極板9の長辺方向露出幅よりも短く形成さすることにより積層型電池1を構成する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型の積層型電池に関するものであり、特に高エネルギー密度の半田リフローによる実装が可能な積層型電池に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
近年の電子機器分野における部品の小型化は著しく、また同時に表面実装構造化の進展は著しい。多くのデバイスが表面実装技術に適する形状に変わりつつあり、例えば、携帯型小型電子機器のメモリバックアップ用として用いられる電池においても表面実装技術に適する形状や構造を有するものが要求されている。コイン型と称される電池は小型・薄型で、その代表例である。
【0003】
しかしながら、このような小型・薄型の電池においては外装体上面を正極用の電極取出し部、外装体下面を負極用の電極取出し部とした構造であることから、回路基板に半田付けするには別途端子が必要となり、その結果、電池自体の大きさよりも大きな実装面積と高さが必要となるため、小型化には限界があり、また、部品点数が多くなるために、コストアップにもつながるといった課題があった。
【0004】
そこで、小型で端子等を使うことなく、直接回路基板へ実装することが可能な電池として、第1の電極、電解質、負極用電極を一組以上重畳して一体化した積層体からなり、この積層体の一方の側面に、メッキ法、焼き付け法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法によって金属膜からなる正極用端面電極を被着するとともに、上記積層体の他方の側面にも同様の方法によって金属膜からなる長辺側端面電極を被着し、上記正極用及び負極用の端面電極をそれぞれ積層体の下面まで延設した積層型電池が提案されている(特開平6−231796号参照)。
【0005】
この積層型電池によれば、積層体の下面に第1の電極取出し部と負極用電極取出し部の双方が延設されていることから、回路基板上の配線と半田にて直接接合することができるため、実装面積が電池の面積だけで済むといった利点があった。
【0006】
しかしながら、特開平6−231796号に開示された積層型電池では、小型化になると、端面電極と対向する電極は、短絡を防ぐために一定の距離を保つ必要があり、正極と負極の対向面積が狭くなり高エネルギー密度が得られにくいといった課題がある。
【0007】
さらに正極板および負極板と接続される端面電極は、最外層に位置する電極板と互いに重なる位置に配設されている。このため、リフロー時等の加熱により電解質が劣化し、端面電極と最外層に位置する電極板とが接触し短絡するという課題がある。
【0008】
特開2000−260417では工程を簡略化することが可能な集電処理を施した積層型電池を提案している。
【0009】
この提案によれば、正極シートおよび負極シートを積層した積層電極体を有する積層型電池において、電極合材層が形成されていない部分を設けた電極シートを積層させて積層電極体を形成し、この電極合材層未形成部つまり金属箔集電体のみからなる部分を突出させ、さらに、この部分を積層電極体の積層端面に該平行に折り曲げることより重畳させ、この重畳した部分に板状の集電端子部材を接合させるという集電処理方式を採用することで、集電処理作業に要する作業工数を大幅に減少させることができ、かつ集電処理のためのデッドスペースおよび電池自体の重量を小さくすることができ、製造コストの安価な高エネルギー密度の積層型電池が得られるものである。
【0010】
しかしながら該提案による積層型電池は、デッドスペースを抑えることはできるものの、小型化しても依然として突出する集電端子部材を接合させるスペースが必要であり、高エネルギー密度の観点からは小型化に不向きである。
【0011】
ところで、本発明者らが先に提案した、特願2001−331493号の積層型電池においては、発電要素の端面に露出する正極と負極に各々正極用端面電極と負極用端面電極を接続し、これを外装体内に封止しすることによりデッドスペースを少なくし高エネルギー密度化を図っていた。
【0012】
このような構成において、近年の装置の小型化に伴い発電要素が小型になった場合には、前記正極用端面電極と負極用端面電極の距離が近くなり、短絡を起こすことが課題となっていた。
【0013】
本発明は、上述の課題に鑑みて突出されたものであり、その目的は、小型化にしても高エネルギー密度が得られるとともに、短絡を起こすことなく信頼性の高い積層型電池を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述したコスト、接合強度、デッドスペース、小型化等の課題を考慮し、鋭意研究を重ねた結果本発明に至った。すなわち、電解質から成る直方体ブロックの内部に第1、第2の電極から成る電極板をそれぞれ交互に交差させて積層するとともに、前記第1の電極板の端部が直方体ブロックの短辺側端面に、前記第2の電極板の端部が直方体ブロックの長辺側端面にそれぞれ露出してなり、前記第1の電極板の露出部同士を接続する短辺側端面電極を、前記第2の電極板の露出部同士を接続する長辺側端面電極をそれぞれ形成して成る積層型電池において、前記長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短く形成した。
【0015】
また、前記短辺側端面電極の短辺方向の幅においても第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く形成した。
【0016】
また、前記長辺側端面電極を直方体ブロックの主面および端面にわたって形成し、かつ前記第1、第2の電極板のうち最外層に位置しない電極板と接続するとともに主面に形成する長辺側端面電極と最外層に位置する電極板とが互いに重ならないように配置した。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【0018】
図1は本発明の積層型電池における発電素子の一例を示す斜視図であり、図2は本発明の積層型電池における発電素子の一例を示す平面図および立面図である。また、図6は図2(a)におけるA−A’断面ならびにその断面にあたる外装体断面を示す。
【0019】
本発明の積層型電池1は、発電素子15と端面電極100からなり、発電素子15は、直方体ブロック11を有し、直方体ブロック11の内部には、正極である第1の電極板7,負極である第2の電極板9が交互に交差して配置されている。
【0020】
また、端面電極100は、直方体ブロック11の短辺側端面に形成する短辺側端面電極12と、長辺側端面に形成する長辺側端面電極13に形成してなる。
【0021】
直方体ブロック11は、主面が長方形であり、その材質としては電解質、すなわち高分子電解質に電解質塩を溶解させ、重合させた高分子固体電解質、あるいは有機電解液と高分子固体電解質を複合させたゲル電解質、または無機材料からなる無機固体電解質を用いることができる。
【0022】
発電素子15は、直方体ブロック11の内部に上述の第1の電極板7、第2の電極板9を有し、直方体ブロック11の短辺側端面に第1の電極取出部5、長辺側短辺に第2の電極取出部6が露出し成る。
【0023】
第1の電極板7および第2の電極板9は、活物質粒子を結着剤で固めた板状もの、あるいは活物質からなる板状の焼結体を用いることができる。
【0024】
これら、第1の電極板7および第2の電極板9に使用する活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、炭素材料、チタン酸リチウム、酸化モリブデン等を、また、負極である第2の電極9には、リチウムアルミ合金を用いることができる。
【0025】
第1の電極板7や第2の電極板9の活物質の選択は、相対的なものであって、それぞれの活物質の充放電電位を比較し、より貴な電位を示すものを第1の電極板7、より卑な電位を示すものを第2の電極板9とすれば良く、これらの組み合わせにより任意の電圧を得ることができる。
【0026】
ここで、第1の電極板7および第2の電極板9の製造方法を説明する。
【0027】
第1の電極板7および第2の電極板9に活物質粒子を結着剤で固めたものを用いる場合は、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニウム合金など金属薄板上に、活物質、導電剤、結着剤を混練したスラリーを塗布した後、乾燥硬化させることにより製作することができる。
【0028】
第1の電極板7および第2の電極板9に活物質の焼結体を用いる場合は、次の(1)〜(3)のいずれの方法により製作したものを用いることができる。
(1)活物質を、成形助剤を溶解させた水又は溶剤に分散させ、必要に応じては可塑剤、分散材を混合してスラリーを調整し、このスラリーを基材フィルム上に塗布、乾燥させた後、基材フィルムから成形体を剥離して焼成する。
(2)活物質を直接もしくは造粒したものを金型に投入してプレス機で加圧成形した成形体を焼成する。
(3)造粒した活物質をロールプレス機で加圧成形してシート状に成形したものを焼成する。
【0029】
スラリーの作製時に用いる成形助剤としては、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ジアセチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルクロライド、ポリビニルピロリドンなどの1種もしくは2種以上の混合物を用いることができ、また、基材フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、テトラフルオロエチレン等の樹脂フィルムを用いることができる。
【0030】
ただし、(2)及び(3)の造粒については、(1)の方法で述べたスラリーから造粒する湿式造粒であっても溶剤を用いない乾式造粒であっても良く、また、(2)の方法では必ずしも成形助剤を用いる必要はない。
【0031】
また、第1の電極板7と第2の電極板9にはそれぞれ、導電性接着剤層(不図示)を介して金属薄板からなる第1の電極用集電体8と第2の電極用集電体10を設けてある。
【0032】
これら第1の電極用集電体8や第2の電極用集電体10の材質としては、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニウム合金などの金属薄板を用いることができ、第1の電極板7、第2の電極板9の動作電圧範囲等を考慮して適宜選択すれば良い。
【0033】
第1の電極用集電体8と第1の電極板7および第2の電極用集電体10と第2の電極板9とをそれぞれ接合する導電性接着剤としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂もしくはスチレン系の合成ゴムのうち少なくとも一種類の高分子粘着剤とからなる混合物よりなる接着剤中に、カーボンブラック、グラファイト、金、銀、ニッケル、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸化錫を被覆したチタン酸カリウムのうちの少なくとも一種類からなる導電材を含有させたものを用いるのが良い。
【0034】
端面電極100を成す短辺側端面電極12および長辺側端面電極13は、図1に示すように長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の長辺方向の幅よりも短く形成され、かつ長辺側端面電極13は直方体ブロックの主面にまで形成されている。
【0035】
また、上述の短辺側端面電極12と長辺側端面電極13の厚みは、薄いほど高エネルギー密度化を図ることができ、端面電極厚みを5μm〜100μm、好ましくは5μm〜10μmとすることがよい。
【0036】
短辺側端面電極12および長辺側端面電極13の材質としては、導電性フィラーを含有する高分子粘着剤が用いられる。
【0037】
導電性フィラーのとしては、カーボン、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫、アンチモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸化錫を被覆したチタン酸カリウム、炭化チタン、ポリアセチレンのうちの少なくとも一種を用いることができる。
【0038】
これらの導電材フィラーは、充放電を繰り返したとしてもイオン化して溶出することがなく、電極活物質のリチウムイオンが出入りするサイトが塞がれてしまうことがないため、著しいサイクル特性の劣化がなく、適正な放電容量を維持することができる。
【0039】
また、高分子粘着剤の樹脂成分は特に限定するものではないが、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂あるいはスチレン系の合成ゴムのうち少なくとも一種類の高分子粘着剤を用いることが好ましい。
【0040】
これらの高分子粘着剤は、耐熱性が高く高温環境下においても安定した接着特性を維持することができる。
【0041】
発電素子15に短辺側端面電極12と長辺側端面電極13を形成する方法としては、直接ディスペンサーを用いて導電性塗料を塗布する方法や、剥離処理を施した基材フイルム上に一定幅の導電性塗料を予め塗布しておき、積層体の端面へ転写する方法、導通してはならない部位をマスキングして導電性塗料槽へディッピングする方法、パッド印刷法等を採用することができる。
【0042】
以上の構成の積層型電池1によれば、短辺側端面電極12および長辺側端面電極13は、長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の長辺方向の幅よりも短く形成され、かつ長辺側端面電極13は直方体ブロック11の主面まで形成されている。
【0043】
このように、本発明の積層型電池1は、長辺側端面電極13を上記構造とすることで直方体ブロック11と短辺側端面電極12、長辺側端面電極13との接合強度の向上および直方体ブロックの端面に露出している第1の電極用集電体8と短辺側端面電極12または第2の電極用集電体10と長辺側端面電極13との確実な電気的接合が同時に得られ、さらには長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の露出幅を超えていないので短辺側端面電極12と長辺側端面電極13との接触による短絡を起こすことがない。
【0044】
さらに、直方体ブロック11の短辺側端面電極12は、集電効率と接合強度の向上を目的として、直方体ブロック11の第1の電極7が露出した端面のほぼ全面に端面電極を形成している。そのため、短辺側端面電極12と長辺側端面電極13との短絡を防ぐために、長辺側端面電極13の長辺方向の幅を制御しているが、さらなる小型化を実現しようとするならば図2(a)に示すq領域が次第に減少し、長辺側端面電極13の長辺方向の幅のみの制御だけでは完全に短絡を防げなくなってしまう。このようなさらなる小型化を行っていくためには短辺側端面電極12の制御も必要となる。
【0045】
すなわち長辺側端面電極13の長辺方向の幅を第2の電極板9の長辺方向の露出幅よりも短くし、かつ短辺側端面電極12の短辺方向の幅を第1の電極板7の短辺方向の露出幅よりも短く制御することによりさらなる小型化が進んだとしても接合強度を保ちつつ短絡することのない積層型電池を得ることができる。
【0046】
次に積層型電池1の製造方法について説明する。
【0047】
まず、複数枚の第2の電極板9を所定の間隔を隔てて併設した後、これらを覆うように電解質を積層し、さらに電解質上に上記第2の電極板9と直交するように複数枚の第1の電極板7を所定の間隔を隔てて併設した後、これらを覆うようにさらに電解質を積層する。そして、これを繰り返すことで第2の電極板9、電解質、第1の電極板7、電解質の順序で複数枚積み重ねられ、井形状に配置された積層体を製作する。
【0048】
次いで、第1の電極板7と第2の電極板9が交差していない箇所で切断することにより、図4に示すような直方体ブロック11の内部に第1の電極板7、第2の電極板9が交互に交差するように配置された発電要素15が得られる。
【0049】
さらに、発電要素15の短辺側端面には、第1の電極板7が露出しており、長辺側端面には、第2の電極板9が露出している。
【0050】
上述の発電素子15に、短辺側端面電極12と長辺側端面電極13を形成することにより、積層型電池1を得ることができる。
【0051】
さらに、本発明の積層型電池1を筐体内に封止することにより、実装型電池14とすることができる。
【0052】
即ち、実装型電池14は、積層型電池1をベース板3に配置し、ベース板3の開口部に蓋体2をのせ気密に封止することにより構成される(図6)。
【0053】
ベース板3は、開口部を有する直方体形状をしており、ベース板3の底面から端面及び下面にわたって一体的に形成された第1の電極取出部5と第2の電極取出部6を有している。
【0054】
ベース板3の材質としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フェニレンエーテル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化製樹脂、あるいは酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ガラスセラミックス等の絶縁性セラミックスを用いることができる。
【0055】
特に絶縁性セラミックスは、気密性、耐熱性、耐湿性の点で優れ、積層型電池1が外気に曝されるのを効果的に防止することができ、信頼性の高い実装型電池14を提供することができる。特に酸化アルミニウムを主体とする絶縁性セラミックスは、優れた気密性、耐熱性、耐湿性を有することは勿論のこと、材料の入手の容易性及びコストの観点から特に好適である。
【0056】
蓋体2は、板状であり、ベース板3の主面とほぼ同じ面積を有する。蓋体2の材質としては、ベース板3と同様の材質の他に、SUS、アルミニウムなどの金属板を用いることができる。
【0057】
実装型電池14は、積層型電池1の短辺側端面電極12を介してベース板3上の第1ので電極取出し部5と電気的に接続され、また、長辺側端面電極13を介してベース板3上の第2の電極電極取出し部6と電気的に接続されており、ベース板3上に蓋体2を被せ、耐熱樹脂やガラスにて接合することにより、発電素子1を外装体4内に気密に封止してある。
【0058】
また、実装型電池14は筐体内に気密封するため、半田リフロー炉を通すことができ、他の電子部品とともに回路基板上に一度に実装することが可能であることから、電子回路基板上への実装の作業性を向上させることができる。
【0059】
ここで、長辺側端面電極13を図7のように最外層に位置する第1の電極板7と重なるように形成しさらに、実装型電池14を構成した場合、その実装型電池14をリフロー炉に通過させると、リフローの熱により電解質が劣化し、最外層に位置する第1の電極板7に接続された第1の電極用集電体8と長辺側端面電極13との接触による短絡が起こる可能性がある。
【0060】
そこで、予め積層型電池1を形成するために、長辺側端面電極13と第1の電極板7が互いに重ならないように配置することでリフローによる電解質の劣化が起きても、最外層に位置する第1の電極板7に接続された第1の電極用集電体8と長辺側端面電極13との接触による短絡をも防ぐことができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は実施形態に示したものだけに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で改良や変更したものにも適用できることは言う迄もない。
【0062】
例えば、本発明の実施の形態では、第1の電極板7を正極、第2の電極板9を負極としたが、これを逆にしても何ら問題はない。すなわち、第1の電極7を負極、第2の電極9を正極とすることにより、短辺側端面電極12は負極用端面電極、長辺側端面電極13は正極用端面電極となる。
【0063】
【実施例】
(実施例1)
図2に示す寸法l、m、nがそれぞれl=5.4mm、m=8.4mm、n=0.3mmである積層型電池を設計した。これに伴い、第1の電極板の短辺方向の幅寸法x=5mm、第2の電極板の長辺方向の幅寸法y=8mmとした。
【0064】
長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を第2の電極板の長辺方向の露出幅より短く形成、具体的には6mmとし、短辺側端面電極は直方体ブロックの第1の電極板が露出している端面のほぼ全体に形成した。(図1)
サンプル数はそれぞれ100個作製した。
【0065】
以下にサンプル作製手順を示す。
〈第1の電極板の製作〉
第1の電極板には、活物質としてリチウムマンガン複合酸化物(Li1.1Mn1.9O4)を用いた。そして、この活物質に成形助剤と溶剤を加えて混合し、スラリーを製作した。
【0066】
得られたスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。
【0067】
得られた生成形体シートを大気中の650℃で3時間焼成し、活物質の焼結体からなる第1の電極板を得た。また、第1の電極用集電体としてのアルミニウム箔の片面に導電性接着剤を印刷した後、この上に第1の電極を載せ、熱圧着にて両者を接合した。
〈第2電極板の製作〉
第2の電極板には、活物質としてリチウムチタン複合酸化物(Li4Ti5O12)を用いた。そして、この活物質に成形助剤と溶剤を加えて混合し、スラリーを製作した。
【0068】
得られたスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。
【0069】
得られた生成形体シートを大気中の750℃で3時間焼成し、活物質の焼結体からなる第2の電極板を得た。また、第2の電極集電体としてのアルミニウム箔上の両面に導電性接着剤を印刷した後、これらの上に第2の電極板を貼り合わせ、熱圧着にて両者を接合した。
〈発電素子の製作〉
第2の電極板の表面に高分子固体電解質を塗布し、その上に第1の電極板を載せ、ホットプレスにて高分子固体電解質の厚みを落として同時に熱硬化させることにより積層体を形成した。そして、積層体の一方の端面に第1の電極板と第1の電極用集電板が露出し、かつ積層体の他方の端面に第2の電極板及び、第2の電極用集電板が露出するように切断し発電素子を製作した。
〈端面電極の形成〉
次に、導電材にカーボン、高分子粘着剤にスチレン系の合成ゴムを用いた導電性接着剤を使用して短辺側端面電極および長辺側端面電極を形成した。
【0070】
発電素子を形成する直方体ブロックの第1の電極板および第1の電極用集体が露出している端面および、第2の電極板および第2の電極用集電体が露出している端面にパッド印刷法にて短辺側端面電極、長辺側端面電極を形成し積層型電池とした。
〈実装型電池の形成〉
筐体を形成する蓋体には金属板を使用し、ベース板にはセラミックスを使用した。ベース板には予め第1の電極取出し部と第2の電極取出し部を形成した。そして、積層型電池をベース板上に搭載し、短辺側端面電極と第1の電極取出し部とを電気的に接続するとともに、長辺側端面電極と第2の電極取出し部とを電気的に接続した後、蓋体をベース板に絶縁性接着剤を介して接合し、その後硬化させ、筐体内に図1に示す積層型電池を気密に封入した図に示す実装型電池を製作した。
(比較例1)
直方体ブロックの第1の電極の露出面および第2の電極板の露出面のほぼ全面、具体的には短辺側端面電極の短辺方向の幅寸法を5.3mm、長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を8.3mmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で実装型電池を作製した。(図5)
実施例1により得られた実装型電池と比較例1により得られた実装型電池において短絡の有無を調べた。また、抵抗値を測定し、あわせて電池特性評価を行った。
【0071】
短絡の有無は開回路電圧が0Vのもの、もしくは充放電測定結果により1サイクル目の充放電効率が50%に満たないものを短絡したサンプルとみなした。
【0072】
また、抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0073】
電池特性については、充放電試験を行った。具体的には、50μAの電流で実装型電池に2.9Vまで充電を行い、その後、1.5 Vまで10μAの電流で放電を行い放電容量を算出して評価を行った。
【0074】
また、新たに実施例1で得られた電池100個と比較例1で得られた実装型電池100個について落下試験を行った。試験条件は次の通りとした。
約100gのダミー負荷を取り付けた基板上へ実装型電池を実装し、基板全体を外装体で覆った。
高さ:1.5m、コンクリート上への落下
・落下回数:60回
落下試験後、抵抗を測定し、落下試験前後で著しく抵抗値が上昇した実装型電池については解体し、端面電極の断面観察をした後、接続不良か否かの判定をした。
【0075】
結果は表1に示す通りである。
【0076】
【表1】
【0077】
表1より、第2の電極の長辺方向の幅より小さく長辺側端面電極を形成した実施例1の電池では短絡はなかった。
【0078】
一方、第2の電極が露出している長辺側端面のほぼ全面に長辺側端面電極を形成した電池は100個作製したうち48個短絡を起こし、歩留まりを大きく低下させている。これは、発電素子1のコーナー部位(図2に示すqに該当)にまで形成していた短辺側端面電極と長辺側端面電極が接触してしまい、短絡が起きたものと考えられる。
【0079】
また、実施例1より得られた電池である長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の幅より小さく形成した場合でも比較例1により得られた第2の電極板が露出している長辺側端面のほぼ全面に長辺側端面電極を形成した場合と比較して抵抗値、放電容量に大きな差はない。
【0080】
また、落下試験前後で著しく抵抗が上昇した接続強度不良の実装型電池は実施例1で1個、比較例1では0個であった。
【0081】
以上の結果から、長辺側端面電極を第2の電極の長辺方向の露出幅より小さく形成することで電池性能を低下させることなく短絡の発生を防ぐことが可能であり、接合強度においてもほぼ全面に形成した端面電極と同等の接続強度を確保できることが明らかとなった。
(実施例2)
図2に示す寸法l、m、nがそれぞれl=3.4mm、m=6.4mm、n=0.3mmである実施例1と比較して小型化した発電素子1を設計した。これに伴い、第2の電極の幅寸法x=3mm、第2の電極の幅寸法y=6mmとした。
【0082】
長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅より短く形成し、かつ短辺側端面電極も第1の電極板の短辺方向の露出幅より短く形成した(図4)。
【0083】
具体的には短辺側端面電極の短辺方向の幅寸法を2.5mmとし、長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を4mmとしサンプル作製手順は実施例1と同様にして電池をそれぞれ100個作製した。
(比較例2)
短辺側端面電極を直方体ブロックの第1の電極が露出している短辺側端面のほぼ全面、具体的には短辺方向の幅3.3mmとした以外は実施例2と同様にして実装型電池を100個作製した。すなわち小型化した実装型電池において端面電極の形状を図1と同様にした。
【0084】
実施例2により得られた実装型電池と比較例2により得られた実装型電池において短絡の有無を調べた。また、その抵抗値を測定した。
【0085】
短絡の有無は開回路電圧が0Vのもの、もしくは充放電測定結果により1サイクル目の充放電効率が50%に満たないものを短絡したサンプルとみなした。
【0086】
また、抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0087】
また、新たに実施例2で得られた電池100個と比較例2で得られた実装型電池100個について落下試験を行った。試験条件は次の通りとした。
【0088】
約100gのダミー負荷を取り付けた基板上へ実装型電池を実装し、基板全体を外装体で覆った。
高さ:1.5m、コンクリート上への落下
・落下回数:60回
落下試験後、抵抗を測定し、落下試験前後で著しく抵抗値が上昇した電池については解体し、端面電極の断面観察をした後、接続不良か否かの判定をした。
【0089】
結果は表2に示す通りである。
【0090】
【表2】
【0091】
表2より、比較例2により得られた実装型電池では短絡数が12個発生しており、大きく歩留まりを落としている。これは、実施例1と同じ端面構造ではあるが、積層型電池の小型化を行ったため、それに伴って図2に示すqの領域も減少したことから、短絡数が増加したものと考えられる。
【0092】
一方、実施例2の実装型電池では短絡はなかった。
【0093】
また、実施例2より得られた電池である短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅より小さく形成し、かつ長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅より小さく形成した場合でも比較例2により得られた電池である第1の電極板が露出している端面のほぼ全面に短辺側端面電極を形成した場合と比較して抵抗値に大きな差はない。
【0094】
また、落下試験前後で著しく抵抗が上昇した接続強度不良の実装型電池は実施例2で2個、比較例2では0個であった。
【0095】
以上の結果から、長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短くし、かつ短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く制御した構造とすることにより積層型電池のさらなる小型化が進んだとしても短絡することがないことがわかる。また、接合強度においてもほぼ全面に形成した端面電極と同等の接続強度を確保できることが明らかとなった。
(比較例3)
直方体ブロックの主面に形成される長辺側端面電極と、直方体ブロックの最外層に位置する第1の電極板とが互いに重なるように長辺側端面電極を形成した以外は実施例1と同様に実装型電池を作製した(図7)。
【0096】
実施例1により得られた実装型電池と比較例3により得られた実装型電池をピーク温度265℃のリフロー炉に2回通した。その後抵抗値を測定し、短絡の有無を調べた。結果を表3に示す。
【0097】
【表3】
【0098】
実施例1により得られた実装型電池はリフロー後の短絡は無かった。一方、比較例3により得られた実装型電池は36個の短絡が発生した。
【0099】
これは実施例1により得られた実装型電池は直方体ブロックの主面に形成されている長辺側端面電極と最外層に位置する第1の電極板とが互いに重ならないように配置したことにより電解質がリフロー熱により劣化したとしても最外層に位置する第1の電極用集電体と長辺側端面電極との接触が起きないため、短絡が発生しなかったと考えられる。
【0100】
一方、比較例3により得られた実装型電池が36個もの短絡が発生したのは長辺側端面電極を図7のように直方体ブロックの主面に形成される長辺側端面電極と直方体ブロックの最外層に位置する第1の電極とが互いに重なるように長辺側端面電極を形成したため、リフロー炉を通過させたとき、リフローの熱により電解質が劣化し、最外層に位置する第1の電極用集電体と長辺側端面電極との接触による短絡が発生したと考えられる。
(実施例3)
直方体ブロックの主面に形成された短辺側端面電極及び長辺側端面電極の厚みを5μm、10μm、50μm、100μm、150μmに設定したこと以外は実施例1と同様の方法で実装型電池を作製した。上記計5種それぞれ50個のサンプルを作製した。
【0101】
実施例3により得られた実装型電池をピーク温度265℃のリフロー炉に2回通した。その後抵抗値を測定し、電池特性評価を行った。
【0102】
抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0103】
電池特性については、充放電試験を行った。具体的には、50μAの電流でリチウム電池20に2.9Vまで充電を行い、その後、1.5 Vまで10μAの電流で放電を行い放電容量を算出して評価を行った。
【0104】
また、発電素子1単体でのエネルギー密度についても算出した。なお、エネルギー密度は次式により算出した。
【0105】
エネルギー密度(Wh/l)=(電圧(V)×容量(Ah))/体積(l)
結果は表4に示す通りである。
【0106】
【表4】
【0107】
直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みが増すほど抵抗値は減少し、放電容量が増していることがわかる。これは厚くすることで接着剤量が増し、より確実に端面電極を接続できることを示している。しかし、当然のことながら直方体ブロックの主面に形成された端面電極の厚みが増すとエネルギー密度は低下する。
【0108】
表4からもわかるように特に直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みを100μmを超えて形成した場合、エネルギー密度が著しく低下してしまう。
【0109】
端面電極の厚みが5μm、10μm、50μm、100μmの直方体ブロックの主面に形成された端面電極の厚みのサンプルについては顕微鏡観察による接続不良は生じておらず、抵抗値、放電容量ともに安定していることがわかる。特に5μm、10μmのサンプルは高いエネルギー密度を確保しながらも適性な抵抗値、放電容量が得られている。
【0110】
以上の結果から、直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みを5μm〜100μm、好ましくは5μm〜10μmとすることでエネルギー密度の低下を抑え、且つ十分な接合強度が得られることがわかる。
【0111】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電解質から成る直方体ブロックの内部に第1、第2の電極板から成る電極板をそれぞれ交互に交差させて積層するとともに、前記第1の電極板の端部が直方体ブロックの短辺側端面に、前記第2の電極板の端部が直方体ブロックの長辺側端面にそれぞれ露出してなり、前記第1の電極板の露出部同士を接続する短辺側端面電極を、前記第2の電極板の露出部同士を接続する長辺側端面電極をそれぞれ形成して成る積層型電池において、前記長辺側端面電極の長辺方向の幅が第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短く形成することにより、短辺側端面電極と長辺側端面電極との接触による短絡を起こすことがなく信頼性の高い積層型電池を得ることができる。
【0112】
また、前記短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く形成することにより、積層型電池1がさらに小型化になったとしても、短辺側端面電極と長辺側端面電極との接触による短絡を起こすことがなく信頼性の高い積層型電池を得ることができる。
【0113】
また、前記長辺側端面電極は直方体ブロックの主面および端面にわたって形成され、且つ前記第1、第2の電極板のうち最外層に位置しない電極板と接続するとともに主面に形成する長辺側端面電極と最外層に位置する電極板とが互いに重ならないように配置することにより、リフロー熱による電解質の劣化で最外層に位置する電極と長辺側端面電極との接触による短絡を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図2】(a)は本発明の積層型電池の平面図、(b)(c)は側面図である。
【図3】本発明の積層型電池における発電要素の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図5】比較例における積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の積層型電池の一例を示す図2(a)におけるA−A’断面図である。
【図7】比較例における積層型電池の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1・・・積層型電池
2・・・蓋体
3・・・ベース板
4・・・外装体
5・・・第1の電極取出し部
6・・・第2の電極取出し部
7・・・第1の電極板
8・・・第1の電極用集電体
9・・・第2の電極板
10・・・第2の電極用集電体
11・・・電解質
12・・・短辺側端面電極
13・・・長辺側端面電極
14・・・実装型電池
15・・・発電素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型の積層型電池に関するものであり、特に高エネルギー密度の半田リフローによる実装が可能な積層型電池に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
近年の電子機器分野における部品の小型化は著しく、また同時に表面実装構造化の進展は著しい。多くのデバイスが表面実装技術に適する形状に変わりつつあり、例えば、携帯型小型電子機器のメモリバックアップ用として用いられる電池においても表面実装技術に適する形状や構造を有するものが要求されている。コイン型と称される電池は小型・薄型で、その代表例である。
【0003】
しかしながら、このような小型・薄型の電池においては外装体上面を正極用の電極取出し部、外装体下面を負極用の電極取出し部とした構造であることから、回路基板に半田付けするには別途端子が必要となり、その結果、電池自体の大きさよりも大きな実装面積と高さが必要となるため、小型化には限界があり、また、部品点数が多くなるために、コストアップにもつながるといった課題があった。
【0004】
そこで、小型で端子等を使うことなく、直接回路基板へ実装することが可能な電池として、第1の電極、電解質、負極用電極を一組以上重畳して一体化した積層体からなり、この積層体の一方の側面に、メッキ法、焼き付け法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法によって金属膜からなる正極用端面電極を被着するとともに、上記積層体の他方の側面にも同様の方法によって金属膜からなる長辺側端面電極を被着し、上記正極用及び負極用の端面電極をそれぞれ積層体の下面まで延設した積層型電池が提案されている(特開平6−231796号参照)。
【0005】
この積層型電池によれば、積層体の下面に第1の電極取出し部と負極用電極取出し部の双方が延設されていることから、回路基板上の配線と半田にて直接接合することができるため、実装面積が電池の面積だけで済むといった利点があった。
【0006】
しかしながら、特開平6−231796号に開示された積層型電池では、小型化になると、端面電極と対向する電極は、短絡を防ぐために一定の距離を保つ必要があり、正極と負極の対向面積が狭くなり高エネルギー密度が得られにくいといった課題がある。
【0007】
さらに正極板および負極板と接続される端面電極は、最外層に位置する電極板と互いに重なる位置に配設されている。このため、リフロー時等の加熱により電解質が劣化し、端面電極と最外層に位置する電極板とが接触し短絡するという課題がある。
【0008】
特開2000−260417では工程を簡略化することが可能な集電処理を施した積層型電池を提案している。
【0009】
この提案によれば、正極シートおよび負極シートを積層した積層電極体を有する積層型電池において、電極合材層が形成されていない部分を設けた電極シートを積層させて積層電極体を形成し、この電極合材層未形成部つまり金属箔集電体のみからなる部分を突出させ、さらに、この部分を積層電極体の積層端面に該平行に折り曲げることより重畳させ、この重畳した部分に板状の集電端子部材を接合させるという集電処理方式を採用することで、集電処理作業に要する作業工数を大幅に減少させることができ、かつ集電処理のためのデッドスペースおよび電池自体の重量を小さくすることができ、製造コストの安価な高エネルギー密度の積層型電池が得られるものである。
【0010】
しかしながら該提案による積層型電池は、デッドスペースを抑えることはできるものの、小型化しても依然として突出する集電端子部材を接合させるスペースが必要であり、高エネルギー密度の観点からは小型化に不向きである。
【0011】
ところで、本発明者らが先に提案した、特願2001−331493号の積層型電池においては、発電要素の端面に露出する正極と負極に各々正極用端面電極と負極用端面電極を接続し、これを外装体内に封止しすることによりデッドスペースを少なくし高エネルギー密度化を図っていた。
【0012】
このような構成において、近年の装置の小型化に伴い発電要素が小型になった場合には、前記正極用端面電極と負極用端面電極の距離が近くなり、短絡を起こすことが課題となっていた。
【0013】
本発明は、上述の課題に鑑みて突出されたものであり、その目的は、小型化にしても高エネルギー密度が得られるとともに、短絡を起こすことなく信頼性の高い積層型電池を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述したコスト、接合強度、デッドスペース、小型化等の課題を考慮し、鋭意研究を重ねた結果本発明に至った。すなわち、電解質から成る直方体ブロックの内部に第1、第2の電極から成る電極板をそれぞれ交互に交差させて積層するとともに、前記第1の電極板の端部が直方体ブロックの短辺側端面に、前記第2の電極板の端部が直方体ブロックの長辺側端面にそれぞれ露出してなり、前記第1の電極板の露出部同士を接続する短辺側端面電極を、前記第2の電極板の露出部同士を接続する長辺側端面電極をそれぞれ形成して成る積層型電池において、前記長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短く形成した。
【0015】
また、前記短辺側端面電極の短辺方向の幅においても第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く形成した。
【0016】
また、前記長辺側端面電極を直方体ブロックの主面および端面にわたって形成し、かつ前記第1、第2の電極板のうち最外層に位置しない電極板と接続するとともに主面に形成する長辺側端面電極と最外層に位置する電極板とが互いに重ならないように配置した。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【0018】
図1は本発明の積層型電池における発電素子の一例を示す斜視図であり、図2は本発明の積層型電池における発電素子の一例を示す平面図および立面図である。また、図6は図2(a)におけるA−A’断面ならびにその断面にあたる外装体断面を示す。
【0019】
本発明の積層型電池1は、発電素子15と端面電極100からなり、発電素子15は、直方体ブロック11を有し、直方体ブロック11の内部には、正極である第1の電極板7,負極である第2の電極板9が交互に交差して配置されている。
【0020】
また、端面電極100は、直方体ブロック11の短辺側端面に形成する短辺側端面電極12と、長辺側端面に形成する長辺側端面電極13に形成してなる。
【0021】
直方体ブロック11は、主面が長方形であり、その材質としては電解質、すなわち高分子電解質に電解質塩を溶解させ、重合させた高分子固体電解質、あるいは有機電解液と高分子固体電解質を複合させたゲル電解質、または無機材料からなる無機固体電解質を用いることができる。
【0022】
発電素子15は、直方体ブロック11の内部に上述の第1の電極板7、第2の電極板9を有し、直方体ブロック11の短辺側端面に第1の電極取出部5、長辺側短辺に第2の電極取出部6が露出し成る。
【0023】
第1の電極板7および第2の電極板9は、活物質粒子を結着剤で固めた板状もの、あるいは活物質からなる板状の焼結体を用いることができる。
【0024】
これら、第1の電極板7および第2の電極板9に使用する活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、炭素材料、チタン酸リチウム、酸化モリブデン等を、また、負極である第2の電極9には、リチウムアルミ合金を用いることができる。
【0025】
第1の電極板7や第2の電極板9の活物質の選択は、相対的なものであって、それぞれの活物質の充放電電位を比較し、より貴な電位を示すものを第1の電極板7、より卑な電位を示すものを第2の電極板9とすれば良く、これらの組み合わせにより任意の電圧を得ることができる。
【0026】
ここで、第1の電極板7および第2の電極板9の製造方法を説明する。
【0027】
第1の電極板7および第2の電極板9に活物質粒子を結着剤で固めたものを用いる場合は、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニウム合金など金属薄板上に、活物質、導電剤、結着剤を混練したスラリーを塗布した後、乾燥硬化させることにより製作することができる。
【0028】
第1の電極板7および第2の電極板9に活物質の焼結体を用いる場合は、次の(1)〜(3)のいずれの方法により製作したものを用いることができる。
(1)活物質を、成形助剤を溶解させた水又は溶剤に分散させ、必要に応じては可塑剤、分散材を混合してスラリーを調整し、このスラリーを基材フィルム上に塗布、乾燥させた後、基材フィルムから成形体を剥離して焼成する。
(2)活物質を直接もしくは造粒したものを金型に投入してプレス機で加圧成形した成形体を焼成する。
(3)造粒した活物質をロールプレス機で加圧成形してシート状に成形したものを焼成する。
【0029】
スラリーの作製時に用いる成形助剤としては、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ジアセチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルクロライド、ポリビニルピロリドンなどの1種もしくは2種以上の混合物を用いることができ、また、基材フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、テトラフルオロエチレン等の樹脂フィルムを用いることができる。
【0030】
ただし、(2)及び(3)の造粒については、(1)の方法で述べたスラリーから造粒する湿式造粒であっても溶剤を用いない乾式造粒であっても良く、また、(2)の方法では必ずしも成形助剤を用いる必要はない。
【0031】
また、第1の電極板7と第2の電極板9にはそれぞれ、導電性接着剤層(不図示)を介して金属薄板からなる第1の電極用集電体8と第2の電極用集電体10を設けてある。
【0032】
これら第1の電極用集電体8や第2の電極用集電体10の材質としては、例えばステンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニウム合金などの金属薄板を用いることができ、第1の電極板7、第2の電極板9の動作電圧範囲等を考慮して適宜選択すれば良い。
【0033】
第1の電極用集電体8と第1の電極板7および第2の電極用集電体10と第2の電極板9とをそれぞれ接合する導電性接着剤としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂もしくはスチレン系の合成ゴムのうち少なくとも一種類の高分子粘着剤とからなる混合物よりなる接着剤中に、カーボンブラック、グラファイト、金、銀、ニッケル、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アンチモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸化錫を被覆したチタン酸カリウムのうちの少なくとも一種類からなる導電材を含有させたものを用いるのが良い。
【0034】
端面電極100を成す短辺側端面電極12および長辺側端面電極13は、図1に示すように長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の長辺方向の幅よりも短く形成され、かつ長辺側端面電極13は直方体ブロックの主面にまで形成されている。
【0035】
また、上述の短辺側端面電極12と長辺側端面電極13の厚みは、薄いほど高エネルギー密度化を図ることができ、端面電極厚みを5μm〜100μm、好ましくは5μm〜10μmとすることがよい。
【0036】
短辺側端面電極12および長辺側端面電極13の材質としては、導電性フィラーを含有する高分子粘着剤が用いられる。
【0037】
導電性フィラーのとしては、カーボン、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫、アンチモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫をドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸化錫を被覆したチタン酸カリウム、炭化チタン、ポリアセチレンのうちの少なくとも一種を用いることができる。
【0038】
これらの導電材フィラーは、充放電を繰り返したとしてもイオン化して溶出することがなく、電極活物質のリチウムイオンが出入りするサイトが塞がれてしまうことがないため、著しいサイクル特性の劣化がなく、適正な放電容量を維持することができる。
【0039】
また、高分子粘着剤の樹脂成分は特に限定するものではないが、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂あるいはスチレン系の合成ゴムのうち少なくとも一種類の高分子粘着剤を用いることが好ましい。
【0040】
これらの高分子粘着剤は、耐熱性が高く高温環境下においても安定した接着特性を維持することができる。
【0041】
発電素子15に短辺側端面電極12と長辺側端面電極13を形成する方法としては、直接ディスペンサーを用いて導電性塗料を塗布する方法や、剥離処理を施した基材フイルム上に一定幅の導電性塗料を予め塗布しておき、積層体の端面へ転写する方法、導通してはならない部位をマスキングして導電性塗料槽へディッピングする方法、パッド印刷法等を採用することができる。
【0042】
以上の構成の積層型電池1によれば、短辺側端面電極12および長辺側端面電極13は、長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の長辺方向の幅よりも短く形成され、かつ長辺側端面電極13は直方体ブロック11の主面まで形成されている。
【0043】
このように、本発明の積層型電池1は、長辺側端面電極13を上記構造とすることで直方体ブロック11と短辺側端面電極12、長辺側端面電極13との接合強度の向上および直方体ブロックの端面に露出している第1の電極用集電体8と短辺側端面電極12または第2の電極用集電体10と長辺側端面電極13との確実な電気的接合が同時に得られ、さらには長辺側端面電極13の長辺方向の幅が第2の電極板9の露出幅を超えていないので短辺側端面電極12と長辺側端面電極13との接触による短絡を起こすことがない。
【0044】
さらに、直方体ブロック11の短辺側端面電極12は、集電効率と接合強度の向上を目的として、直方体ブロック11の第1の電極7が露出した端面のほぼ全面に端面電極を形成している。そのため、短辺側端面電極12と長辺側端面電極13との短絡を防ぐために、長辺側端面電極13の長辺方向の幅を制御しているが、さらなる小型化を実現しようとするならば図2(a)に示すq領域が次第に減少し、長辺側端面電極13の長辺方向の幅のみの制御だけでは完全に短絡を防げなくなってしまう。このようなさらなる小型化を行っていくためには短辺側端面電極12の制御も必要となる。
【0045】
すなわち長辺側端面電極13の長辺方向の幅を第2の電極板9の長辺方向の露出幅よりも短くし、かつ短辺側端面電極12の短辺方向の幅を第1の電極板7の短辺方向の露出幅よりも短く制御することによりさらなる小型化が進んだとしても接合強度を保ちつつ短絡することのない積層型電池を得ることができる。
【0046】
次に積層型電池1の製造方法について説明する。
【0047】
まず、複数枚の第2の電極板9を所定の間隔を隔てて併設した後、これらを覆うように電解質を積層し、さらに電解質上に上記第2の電極板9と直交するように複数枚の第1の電極板7を所定の間隔を隔てて併設した後、これらを覆うようにさらに電解質を積層する。そして、これを繰り返すことで第2の電極板9、電解質、第1の電極板7、電解質の順序で複数枚積み重ねられ、井形状に配置された積層体を製作する。
【0048】
次いで、第1の電極板7と第2の電極板9が交差していない箇所で切断することにより、図4に示すような直方体ブロック11の内部に第1の電極板7、第2の電極板9が交互に交差するように配置された発電要素15が得られる。
【0049】
さらに、発電要素15の短辺側端面には、第1の電極板7が露出しており、長辺側端面には、第2の電極板9が露出している。
【0050】
上述の発電素子15に、短辺側端面電極12と長辺側端面電極13を形成することにより、積層型電池1を得ることができる。
【0051】
さらに、本発明の積層型電池1を筐体内に封止することにより、実装型電池14とすることができる。
【0052】
即ち、実装型電池14は、積層型電池1をベース板3に配置し、ベース板3の開口部に蓋体2をのせ気密に封止することにより構成される(図6)。
【0053】
ベース板3は、開口部を有する直方体形状をしており、ベース板3の底面から端面及び下面にわたって一体的に形成された第1の電極取出部5と第2の電極取出部6を有している。
【0054】
ベース板3の材質としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フェニレンエーテル樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化製樹脂、あるいは酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ガラスセラミックス等の絶縁性セラミックスを用いることができる。
【0055】
特に絶縁性セラミックスは、気密性、耐熱性、耐湿性の点で優れ、積層型電池1が外気に曝されるのを効果的に防止することができ、信頼性の高い実装型電池14を提供することができる。特に酸化アルミニウムを主体とする絶縁性セラミックスは、優れた気密性、耐熱性、耐湿性を有することは勿論のこと、材料の入手の容易性及びコストの観点から特に好適である。
【0056】
蓋体2は、板状であり、ベース板3の主面とほぼ同じ面積を有する。蓋体2の材質としては、ベース板3と同様の材質の他に、SUS、アルミニウムなどの金属板を用いることができる。
【0057】
実装型電池14は、積層型電池1の短辺側端面電極12を介してベース板3上の第1ので電極取出し部5と電気的に接続され、また、長辺側端面電極13を介してベース板3上の第2の電極電極取出し部6と電気的に接続されており、ベース板3上に蓋体2を被せ、耐熱樹脂やガラスにて接合することにより、発電素子1を外装体4内に気密に封止してある。
【0058】
また、実装型電池14は筐体内に気密封するため、半田リフロー炉を通すことができ、他の電子部品とともに回路基板上に一度に実装することが可能であることから、電子回路基板上への実装の作業性を向上させることができる。
【0059】
ここで、長辺側端面電極13を図7のように最外層に位置する第1の電極板7と重なるように形成しさらに、実装型電池14を構成した場合、その実装型電池14をリフロー炉に通過させると、リフローの熱により電解質が劣化し、最外層に位置する第1の電極板7に接続された第1の電極用集電体8と長辺側端面電極13との接触による短絡が起こる可能性がある。
【0060】
そこで、予め積層型電池1を形成するために、長辺側端面電極13と第1の電極板7が互いに重ならないように配置することでリフローによる電解質の劣化が起きても、最外層に位置する第1の電極板7に接続された第1の電極用集電体8と長辺側端面電極13との接触による短絡をも防ぐことができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は実施形態に示したものだけに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で改良や変更したものにも適用できることは言う迄もない。
【0062】
例えば、本発明の実施の形態では、第1の電極板7を正極、第2の電極板9を負極としたが、これを逆にしても何ら問題はない。すなわち、第1の電極7を負極、第2の電極9を正極とすることにより、短辺側端面電極12は負極用端面電極、長辺側端面電極13は正極用端面電極となる。
【0063】
【実施例】
(実施例1)
図2に示す寸法l、m、nがそれぞれl=5.4mm、m=8.4mm、n=0.3mmである積層型電池を設計した。これに伴い、第1の電極板の短辺方向の幅寸法x=5mm、第2の電極板の長辺方向の幅寸法y=8mmとした。
【0064】
長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を第2の電極板の長辺方向の露出幅より短く形成、具体的には6mmとし、短辺側端面電極は直方体ブロックの第1の電極板が露出している端面のほぼ全体に形成した。(図1)
サンプル数はそれぞれ100個作製した。
【0065】
以下にサンプル作製手順を示す。
〈第1の電極板の製作〉
第1の電極板には、活物質としてリチウムマンガン複合酸化物(Li1.1Mn1.9O4)を用いた。そして、この活物質に成形助剤と溶剤を加えて混合し、スラリーを製作した。
【0066】
得られたスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。
【0067】
得られた生成形体シートを大気中の650℃で3時間焼成し、活物質の焼結体からなる第1の電極板を得た。また、第1の電極用集電体としてのアルミニウム箔の片面に導電性接着剤を印刷した後、この上に第1の電極を載せ、熱圧着にて両者を接合した。
〈第2電極板の製作〉
第2の電極板には、活物質としてリチウムチタン複合酸化物(Li4Ti5O12)を用いた。そして、この活物質に成形助剤と溶剤を加えて混合し、スラリーを製作した。
【0068】
得られたスラリーをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にドクターブレード法にて塗布した後、乾燥させて生成形体シートを作製した。
【0069】
得られた生成形体シートを大気中の750℃で3時間焼成し、活物質の焼結体からなる第2の電極板を得た。また、第2の電極集電体としてのアルミニウム箔上の両面に導電性接着剤を印刷した後、これらの上に第2の電極板を貼り合わせ、熱圧着にて両者を接合した。
〈発電素子の製作〉
第2の電極板の表面に高分子固体電解質を塗布し、その上に第1の電極板を載せ、ホットプレスにて高分子固体電解質の厚みを落として同時に熱硬化させることにより積層体を形成した。そして、積層体の一方の端面に第1の電極板と第1の電極用集電板が露出し、かつ積層体の他方の端面に第2の電極板及び、第2の電極用集電板が露出するように切断し発電素子を製作した。
〈端面電極の形成〉
次に、導電材にカーボン、高分子粘着剤にスチレン系の合成ゴムを用いた導電性接着剤を使用して短辺側端面電極および長辺側端面電極を形成した。
【0070】
発電素子を形成する直方体ブロックの第1の電極板および第1の電極用集体が露出している端面および、第2の電極板および第2の電極用集電体が露出している端面にパッド印刷法にて短辺側端面電極、長辺側端面電極を形成し積層型電池とした。
〈実装型電池の形成〉
筐体を形成する蓋体には金属板を使用し、ベース板にはセラミックスを使用した。ベース板には予め第1の電極取出し部と第2の電極取出し部を形成した。そして、積層型電池をベース板上に搭載し、短辺側端面電極と第1の電極取出し部とを電気的に接続するとともに、長辺側端面電極と第2の電極取出し部とを電気的に接続した後、蓋体をベース板に絶縁性接着剤を介して接合し、その後硬化させ、筐体内に図1に示す積層型電池を気密に封入した図に示す実装型電池を製作した。
(比較例1)
直方体ブロックの第1の電極の露出面および第2の電極板の露出面のほぼ全面、具体的には短辺側端面電極の短辺方向の幅寸法を5.3mm、長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を8.3mmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で実装型電池を作製した。(図5)
実施例1により得られた実装型電池と比較例1により得られた実装型電池において短絡の有無を調べた。また、抵抗値を測定し、あわせて電池特性評価を行った。
【0071】
短絡の有無は開回路電圧が0Vのもの、もしくは充放電測定結果により1サイクル目の充放電効率が50%に満たないものを短絡したサンプルとみなした。
【0072】
また、抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0073】
電池特性については、充放電試験を行った。具体的には、50μAの電流で実装型電池に2.9Vまで充電を行い、その後、1.5 Vまで10μAの電流で放電を行い放電容量を算出して評価を行った。
【0074】
また、新たに実施例1で得られた電池100個と比較例1で得られた実装型電池100個について落下試験を行った。試験条件は次の通りとした。
約100gのダミー負荷を取り付けた基板上へ実装型電池を実装し、基板全体を外装体で覆った。
高さ:1.5m、コンクリート上への落下
・落下回数:60回
落下試験後、抵抗を測定し、落下試験前後で著しく抵抗値が上昇した実装型電池については解体し、端面電極の断面観察をした後、接続不良か否かの判定をした。
【0075】
結果は表1に示す通りである。
【0076】
【表1】
【0077】
表1より、第2の電極の長辺方向の幅より小さく長辺側端面電極を形成した実施例1の電池では短絡はなかった。
【0078】
一方、第2の電極が露出している長辺側端面のほぼ全面に長辺側端面電極を形成した電池は100個作製したうち48個短絡を起こし、歩留まりを大きく低下させている。これは、発電素子1のコーナー部位(図2に示すqに該当)にまで形成していた短辺側端面電極と長辺側端面電極が接触してしまい、短絡が起きたものと考えられる。
【0079】
また、実施例1より得られた電池である長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の幅より小さく形成した場合でも比較例1により得られた第2の電極板が露出している長辺側端面のほぼ全面に長辺側端面電極を形成した場合と比較して抵抗値、放電容量に大きな差はない。
【0080】
また、落下試験前後で著しく抵抗が上昇した接続強度不良の実装型電池は実施例1で1個、比較例1では0個であった。
【0081】
以上の結果から、長辺側端面電極を第2の電極の長辺方向の露出幅より小さく形成することで電池性能を低下させることなく短絡の発生を防ぐことが可能であり、接合強度においてもほぼ全面に形成した端面電極と同等の接続強度を確保できることが明らかとなった。
(実施例2)
図2に示す寸法l、m、nがそれぞれl=3.4mm、m=6.4mm、n=0.3mmである実施例1と比較して小型化した発電素子1を設計した。これに伴い、第2の電極の幅寸法x=3mm、第2の電極の幅寸法y=6mmとした。
【0082】
長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅より短く形成し、かつ短辺側端面電極も第1の電極板の短辺方向の露出幅より短く形成した(図4)。
【0083】
具体的には短辺側端面電極の短辺方向の幅寸法を2.5mmとし、長辺側端面電極の長辺方向の幅寸法を4mmとしサンプル作製手順は実施例1と同様にして電池をそれぞれ100個作製した。
(比較例2)
短辺側端面電極を直方体ブロックの第1の電極が露出している短辺側端面のほぼ全面、具体的には短辺方向の幅3.3mmとした以外は実施例2と同様にして実装型電池を100個作製した。すなわち小型化した実装型電池において端面電極の形状を図1と同様にした。
【0084】
実施例2により得られた実装型電池と比較例2により得られた実装型電池において短絡の有無を調べた。また、その抵抗値を測定した。
【0085】
短絡の有無は開回路電圧が0Vのもの、もしくは充放電測定結果により1サイクル目の充放電効率が50%に満たないものを短絡したサンプルとみなした。
【0086】
また、抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0087】
また、新たに実施例2で得られた電池100個と比較例2で得られた実装型電池100個について落下試験を行った。試験条件は次の通りとした。
【0088】
約100gのダミー負荷を取り付けた基板上へ実装型電池を実装し、基板全体を外装体で覆った。
高さ:1.5m、コンクリート上への落下
・落下回数:60回
落下試験後、抵抗を測定し、落下試験前後で著しく抵抗値が上昇した電池については解体し、端面電極の断面観察をした後、接続不良か否かの判定をした。
【0089】
結果は表2に示す通りである。
【0090】
【表2】
【0091】
表2より、比較例2により得られた実装型電池では短絡数が12個発生しており、大きく歩留まりを落としている。これは、実施例1と同じ端面構造ではあるが、積層型電池の小型化を行ったため、それに伴って図2に示すqの領域も減少したことから、短絡数が増加したものと考えられる。
【0092】
一方、実施例2の実装型電池では短絡はなかった。
【0093】
また、実施例2より得られた電池である短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅より小さく形成し、かつ長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅より小さく形成した場合でも比較例2により得られた電池である第1の電極板が露出している端面のほぼ全面に短辺側端面電極を形成した場合と比較して抵抗値に大きな差はない。
【0094】
また、落下試験前後で著しく抵抗が上昇した接続強度不良の実装型電池は実施例2で2個、比較例2では0個であった。
【0095】
以上の結果から、長辺側端面電極の長辺方向の幅を第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短くし、かつ短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く制御した構造とすることにより積層型電池のさらなる小型化が進んだとしても短絡することがないことがわかる。また、接合強度においてもほぼ全面に形成した端面電極と同等の接続強度を確保できることが明らかとなった。
(比較例3)
直方体ブロックの主面に形成される長辺側端面電極と、直方体ブロックの最外層に位置する第1の電極板とが互いに重なるように長辺側端面電極を形成した以外は実施例1と同様に実装型電池を作製した(図7)。
【0096】
実施例1により得られた実装型電池と比較例3により得られた実装型電池をピーク温度265℃のリフロー炉に2回通した。その後抵抗値を測定し、短絡の有無を調べた。結果を表3に示す。
【0097】
【表3】
【0098】
実施例1により得られた実装型電池はリフロー後の短絡は無かった。一方、比較例3により得られた実装型電池は36個の短絡が発生した。
【0099】
これは実施例1により得られた実装型電池は直方体ブロックの主面に形成されている長辺側端面電極と最外層に位置する第1の電極板とが互いに重ならないように配置したことにより電解質がリフロー熱により劣化したとしても最外層に位置する第1の電極用集電体と長辺側端面電極との接触が起きないため、短絡が発生しなかったと考えられる。
【0100】
一方、比較例3により得られた実装型電池が36個もの短絡が発生したのは長辺側端面電極を図7のように直方体ブロックの主面に形成される長辺側端面電極と直方体ブロックの最外層に位置する第1の電極とが互いに重なるように長辺側端面電極を形成したため、リフロー炉を通過させたとき、リフローの熱により電解質が劣化し、最外層に位置する第1の電極用集電体と長辺側端面電極との接触による短絡が発生したと考えられる。
(実施例3)
直方体ブロックの主面に形成された短辺側端面電極及び長辺側端面電極の厚みを5μm、10μm、50μm、100μm、150μmに設定したこと以外は実施例1と同様の方法で実装型電池を作製した。上記計5種それぞれ50個のサンプルを作製した。
【0101】
実施例3により得られた実装型電池をピーク温度265℃のリフロー炉に2回通した。その後抵抗値を測定し、電池特性評価を行った。
【0102】
抵抗値の測定にあたっては、アジレント・テクノロジー(株)製、Agilent4338Bミリオームメータを使用し、1kHz、AC測定を行った。
【0103】
電池特性については、充放電試験を行った。具体的には、50μAの電流でリチウム電池20に2.9Vまで充電を行い、その後、1.5 Vまで10μAの電流で放電を行い放電容量を算出して評価を行った。
【0104】
また、発電素子1単体でのエネルギー密度についても算出した。なお、エネルギー密度は次式により算出した。
【0105】
エネルギー密度(Wh/l)=(電圧(V)×容量(Ah))/体積(l)
結果は表4に示す通りである。
【0106】
【表4】
【0107】
直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みが増すほど抵抗値は減少し、放電容量が増していることがわかる。これは厚くすることで接着剤量が増し、より確実に端面電極を接続できることを示している。しかし、当然のことながら直方体ブロックの主面に形成された端面電極の厚みが増すとエネルギー密度は低下する。
【0108】
表4からもわかるように特に直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みを100μmを超えて形成した場合、エネルギー密度が著しく低下してしまう。
【0109】
端面電極の厚みが5μm、10μm、50μm、100μmの直方体ブロックの主面に形成された端面電極の厚みのサンプルについては顕微鏡観察による接続不良は生じておらず、抵抗値、放電容量ともに安定していることがわかる。特に5μm、10μmのサンプルは高いエネルギー密度を確保しながらも適性な抵抗値、放電容量が得られている。
【0110】
以上の結果から、直方体ブロックの端面及び主面に形成された端面電極の厚みを5μm〜100μm、好ましくは5μm〜10μmとすることでエネルギー密度の低下を抑え、且つ十分な接合強度が得られることがわかる。
【0111】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電解質から成る直方体ブロックの内部に第1、第2の電極板から成る電極板をそれぞれ交互に交差させて積層するとともに、前記第1の電極板の端部が直方体ブロックの短辺側端面に、前記第2の電極板の端部が直方体ブロックの長辺側端面にそれぞれ露出してなり、前記第1の電極板の露出部同士を接続する短辺側端面電極を、前記第2の電極板の露出部同士を接続する長辺側端面電極をそれぞれ形成して成る積層型電池において、前記長辺側端面電極の長辺方向の幅が第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短く形成することにより、短辺側端面電極と長辺側端面電極との接触による短絡を起こすことがなく信頼性の高い積層型電池を得ることができる。
【0112】
また、前記短辺側端面電極の短辺方向の幅を第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く形成することにより、積層型電池1がさらに小型化になったとしても、短辺側端面電極と長辺側端面電極との接触による短絡を起こすことがなく信頼性の高い積層型電池を得ることができる。
【0113】
また、前記長辺側端面電極は直方体ブロックの主面および端面にわたって形成され、且つ前記第1、第2の電極板のうち最外層に位置しない電極板と接続するとともに主面に形成する長辺側端面電極と最外層に位置する電極板とが互いに重ならないように配置することにより、リフロー熱による電解質の劣化で最外層に位置する電極と長辺側端面電極との接触による短絡を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図2】(a)は本発明の積層型電池の平面図、(b)(c)は側面図である。
【図3】本発明の積層型電池における発電要素の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図5】比較例における積層型電池の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の積層型電池の一例を示す図2(a)におけるA−A’断面図である。
【図7】比較例における積層型電池の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1・・・積層型電池
2・・・蓋体
3・・・ベース板
4・・・外装体
5・・・第1の電極取出し部
6・・・第2の電極取出し部
7・・・第1の電極板
8・・・第1の電極用集電体
9・・・第2の電極板
10・・・第2の電極用集電体
11・・・電解質
12・・・短辺側端面電極
13・・・長辺側端面電極
14・・・実装型電池
15・・・発電素子
Claims (3)
- 電解質から成る直方体ブロックの内部に第1、第2の電極から成る電極板をそれぞれ交互に交差させて配置するとともに、前記第1の電極板の端部が直方体ブロック主面における短辺側端面に、前記第2の電極板の端部が直方体ブロック主面における長辺側端面にそれぞれ露出してなり、前記第1の電極板の露出部同士を接続する短辺側端面電極を、前記第2の電極板の露出部同士を接続する長辺側端面電極をそれぞれ形成して成る積層型電池において、前記長辺側端面電極の長辺方向の幅が第2の電極板の長辺方向の露出幅よりも短く形成されていることを特徴とする積層型電池。
- 前記短辺側端面電極の短辺方向の幅が第1の電極板の短辺方向の露出幅よりも短く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積層型電池。
- 前記長辺側端面電極は直方体ブロックの主面および端面にわたって形成され、且つ前記第1、第2の電極板のうち最外層に位置しない電極板と接続するとともに、主面に形成する長辺側端面電極と最外層に位置する第1または第2の電極板とが互いに重ならないように配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型電池。
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