JP2004091828A - 基板処理装置のクリーニング方法及び基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる基板処理装置のクリーニング方法及びそのようなクリーニングを行い得る基板処理装置を提供する。
【解決手段】成膜装置1は、チャンバ2を備えている。チャンバ2には、チャンバ2内に紫外線を導入するための紫外線透過窓61が配設されている。紫外線透過窓61の上方には、紫外線を発生させる水銀ランプ63が配設されている。チャンバ2内壁及びサセプタ4等にTiNが付着している状態で、Cl2をチャンバ2内に供給するとともにチャンバ2内部に紫外線を照射する。
【選択図】 図1
【解決手段】成膜装置1は、チャンバ2を備えている。チャンバ2には、チャンバ2内に紫外線を導入するための紫外線透過窓61が配設されている。紫外線透過窓61の上方には、紫外線を発生させる水銀ランプ63が配設されている。チャンバ2内壁及びサセプタ4等にTiNが付着している状態で、Cl2をチャンバ2内に供給するとともにチャンバ2内部に紫外線を照射する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置の処理容器等に付着した物質を取り除く基板処理装置のクリーニング方法及クリーニングが行い得る基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という。)上に薄膜を形成する成膜装置としては、化学的に薄膜を形成する成膜装置が知られている。このような成膜装置では、ウェハを加熱するとともに処理ガスをチャンバ内に供給し、化学反応を起こさせることにより、ウェハ上に薄膜を形成している。
【0003】
ところで、ウェハに薄膜が形成された後のチャンバ内壁及びチャンバ内に配設されたサセプタ等には、反応生成物が付着している。このチャンバ内壁等に反応生成物が付着している状態で、ウェハに薄膜を形成すると、反応生成物がチャンバ内壁等から剥離し、ウェハを汚染することがある。このようなことから、定期的にチャンバ内をクリーニングして、チャンバ内壁等に付着している反応生成物を取り除いている。
【0004】
現在、成膜装置のクリーニングは、主に、チャンバ等を高温に加熱して行う加熱クリーニング、或いはチャンバ内にプラズマを発生させて行うプラズマクリーニングのいずれかの方法により行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加熱クリーニングでは、チャンバ等を高温に加熱しなければならないという問題がある。また、プラズマクリーニングでは、チャンバ内にプラズマを発生させるためにチャンバ等が損傷し易いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。即ち、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる基板処理装置のクリーニング方法及びそのようなクリーニングを行い得る基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明の基板処理装置のクリーニング方法は、基板処理装置の処理容器内に被クリーニング物質が存在している状態で、処理容器内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給工程と、処理容器内に前記クリーニングガスを励起させる光を照射する光照射工程とを具備することを特徴としている。クリーニングガス供給工程と光照射工程とは同時に、或いはクリーニング工程が光照射工程よりも前に行われてもよい。また、被クリーニング物質は、特に限定されないが、例えば、Ti、W、及びAlのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等が挙げられる。本発明の基板処理装置のクリーニング方法によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【0008】
上記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいてもよい。塩素含有ガスとしては、例えば、Cl2等が挙げられる。クリーニングガスにCl2を含ませると、例えば、Ti、W、及びAlのような金属、TiNのような金属窒化物等を取り除くことができる。フッ素含有ガスとしては、例えば、SF6、NF3等が挙げられる。クリーニングガスにSF6を含ませると、例えば、Ti、及びWのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等を取り除くことができる。また、クリーニングガスにNF3を含ませると、例えば、Ti、及びWのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等を取り除くことができる。クリーニングガスに塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含ませることにより、金属等を取り除くことができる。
【0009】
上記光は、紫外線或いは赤外線であることが好ましい。クリーニングガスにCl2を含ませた場合、Cl2は約332nmの波長で励起する。クリーニングガスにSF6を含ませた場合、SF6は約947nmの波長で励起する。クリーニングガスにNF3を含ませた場合、NF3は約120〜150nmの波長で励起する。光として紫外線或いは赤外線を使用することにより、確実にクリーニングガスを励起させることができる。
【0010】
上記基板処理装置のクリーニング方法は、処理容器の光透過窓を透過した光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程とさらに具備することが好ましい。光強度測定工程と終点検出工程とをさらに備えることにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。
【0011】
上記基板処理装置のクリーニング方法は、処理容器内壁或いは処理容器内に配設された部材で反射された光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程をさらに具備することも可能である。処理容器内に配設された部材とは、処理容器内に存在する部材であれば、どのようなものであってもよい。光強度測定工程と終点検出工程とをさらに備えることにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。
【0012】
本発明の基板処理装置は、基板を収容する処理容器と、処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、処理容器内に被クリーニング物質を取り除くためのクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給系と、処理容器内に供給されたクリーニングガスを励起させる光を発生させる光源とを具備することを特徴としている。本発明の基板処理装置によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【0013】
上記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいることが好ましい。クリーニングガスに塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含ませることにより、金属等を取り除くことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る成膜装置について説明する。図1は本実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【0015】
図1に示されるように、成膜装置1は、例えばアルミニウムやステンレス鋼により形成されたチャンバ2を備えている。なお、チャンバ2は、アルマイト処理等の表面処理が施されていてもよい。チャンバ2の側部には開口2aが形成されており、開口2a付近には、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という。)Wをチャンバ2内に搬入或いは搬出するためのゲートバルブ3が取り付けられている。
【0016】
チャンバ2内には、ウェハWを載置する略円板状のサセプタ4が配設されている。サセプタ4は、例えばAlNやAl2O3等のセラミックスから形成されている。サセプタ4内には、サセプタ4を所定の温度に加熱するヒータ5が配設されている。ヒータ5でサセプタ4を所定の温度に加熱することにより、サセプタ4に載置されたウェハWが所定の温度に加熱される。
【0017】
サセプタ4の3箇所には、ウェハWを昇降させるための孔4aが上下方向に形成されている。孔4aの下方には、孔4aに挿入可能なウェハ昇降ピン6がそれぞれ配設されている。ウェハ昇降ピン6は、ウェハ昇降ピン6が立設するようにウェハ昇降ピン支持台7に固定されている。ウェハ昇降ピン支持台7には、エアシリンダ8が固定されている。エアシリンダ8の駆動でエアシリンダ8のロッド8aが縮退することにより、ウェハ昇降ピン6が下降して、ウェハWがサセプタ4に載置される。また、エアシリンダ8の駆動でロッド8aが伸長することにより、ウェハ昇降ピン6が上昇して、ウェハWがサセプタ4から離れる。チャンバ2内部には、ロッド8aを覆う伸縮自在なベローズ9が配設されている。ベローズ9でロッド8aを覆うことにより、チャンバ2内の気密性が保持される。
【0018】
チャンバ2の外側には、チャンバ2を所定の温度に加熱するヒータ10が巻回されている。チャンバ2の側部には、開口が形成されている。この開口には、TiCl4をチャンバ内に供給するTiCl4供給系20が接続されている。TiCl4供給系20は、TiCl4を収容したTiCl4供給源21を備えている。TiCl4供給源21には、一端が開口に挿入されたTiCl4供給配管22が接続されている。TiCl4供給配管22には、バルブ23及びTiCl4の流量を調節するマスフローコントローラ(MFC)24が介在している。マスフローコントローラ24が調節された状態で、バルブ23が開かれることにより、TiCl4供給源21から所定の流量でTiCl4がチャンバ2内に供給される。
【0019】
TiCl4供給配管22には、チャンバ2内にNH3を供給するNH3供給系30が接続されている。NH3供給系30は、NH3を収容したNH3供給源31を備えている。NH3供給源31には、一端がTiCl4供給配管22に接続されたNH3供給配管32が接続されている。NH3供給配管32には、バルブ33及びNH3の流量を調節するマスフローコントローラ34が介在している。マスフローコントローラ34が調節された状態で、バルブ33が開かれることにより、NH3供給源31から所定の流量でNH3がチャンバ2内に供給される。
【0020】
バルブ23、33には、バルブ23、33が交互に開かれるようにバルブ23、33を制御する制御器35が電気的に接続されている。制御器35でこのようなバルブ23、33の制御を行うことにより、ウェハWにステップカバレージに優れたTiN膜が形成される。
【0021】
TiCl4供給配管22には、チャンバ2内壁等に付着したTiNを取り除くためのCl2を供給するCl2供給系40が接続されている。Cl2供給系40は、Cl2を収容したCl2供給源41を備えている。Cl2供給源41には、一端がTiCl4供給配管22に接続されたCl2供給配管42が接続されている。Cl2供給配管42には、バルブ43及びCl2の流量を調節するマスフローコントローラ44が介在している。マスフローコントローラ44が調節された状態で、バルブ43が開かれることにより、Cl2供給源41から所定の流量でCl2がチャンバ2内に供給される。
【0022】
チャンバ2の底部には、チャンバ2内を排気する排気系50が接続されている。排気系50は、チャンバ2内の圧力を制御するオートプレッシャコントローラ(APC)51を備えている。オートプレッシャコントローラ51でコンダクタンスを調節することにより、チャンバ2内の圧力が所定の圧力に制御される。
【0023】
オートプレッシャコントローラ51には、排気配管52を介して図示しない減圧ポンプが接続されている。図示しない減圧ポンプが作動することにより、チャンバ2内が排気される。
【0024】
チャンバ2の上部には、開口が形成されている。この開口には、例えば石英のような紫外線を透過する材料から形成された紫外線透過窓61が嵌め込まれている。チャンバ2と紫外線透過窓61との間には、シール部材62が配設されている。シール部材62が配設されることにより、チャンバ2内の気密性が保持される。
【0025】
紫外線透過窓61の上方には、紫外線を発生させる水銀ランプ63が配設されている。水銀ランプ63が点灯すると、水銀ランプ63から紫外線が発生し、紫外線が紫外線透過窓61を介してチャンバ2内に導入される。水銀ランプ63の背面側には、水銀ランプ63から発せられる紫外線を反射して、紫外線を紫外線透過窓61に導く反射板64が配設されている。
【0026】
チャンバ2の底部には、主に紫外線透過窓61を透過する光の強度を測定する光センサ65が配設されている。ここで、紫外線透過窓61に付着しているTiNが多いほど、TiNで反射される光が多くなるので、光センサ65で測定される光の強度は小さくなる。即ち、クリーニングにより紫外線透過窓61に付着しているTiNが減少すると、TiNで反射される光が少なくなるので、光センサ65で測定される光の強度は大きくなる。このことから、紫外線透過窓61を透過する光の強度を測定することにより、クリーニングの度合いを知ることができる。
【0027】
光センサ65及び水銀ランプ63には、光センサ65の測定結果に基づいてクリーニングの終点を検出し、検出結果に基づいてバルブ43及び水銀ランプ63を制御する制御器66が電気的に接続されている。制御器66は、メモリ66a及びCPU66bを備えている。メモリ66aには、紫外線透過窓61にTiNが付着していない状態で測定された光の強度情報が記憶されている。CPU66bでは、メモリ66aに記憶された光の強度情報と光センサ65から送られてきたクリーニングが行われている間に測定された光の強度情報とから、メモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以上、例えば0.9以上であるか否かの判断が行われる。なお、所定の数値nは0<n<1を満たすものである。演算結果が所定の数値n未満と判断された場合には、再び光センサ65による光の強度測定が行われるような制御信号がCPU66bから光センサ65に送られる。一方、演算結果が所定の数値n以上であると判断された場合には、クリーニングの終点が検出されたとして、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止されるような制御信号がCPU66bからバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られる。
【0028】
以下、成膜装置1で行われる成膜のフローについて図2に沿って説明する。なお、成膜の際には、紫外線ランプ63は点灯しないものとする。図2は本実施の形態に係る成膜装置1で行われる成膜のフローを示したフローチャートである。
【0029】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、ヒータ5に電流が流されて、サセプタ4が加熱される(ステップ101)。
【0030】
チャンバ2内の圧力が所定圧力まで低下し、かつサセプタ4が所定温度まで加熱された後、ゲートバルブ3が開かれ、ウェハWを保持した図示しない搬送アームが伸長して、チャンバ2内にウェハWが搬入される(ステップ102)。
【0031】
その後、搬送アームが縮退して、ウェハWがウェハ昇降ピン6に載置される。ウェハWがウェハ昇降ピン6に載置された後、エアシリンダ8の駆動で、ウェハ昇降ピン6が下降し、ウェハWがサセプタ4に載置される(ステップ103)。
【0032】
ウェハWが約400℃に安定した後、チャンバ2内の圧力が約50〜400Paに維持された状態で、バルブ23が開かれて、TiCl4が約30sccmの流量でチャンバ2内に供給される(ステップ104)。供給されたTiCl4がウェハWに接触すると、ウェハW表面にTiCl4が吸着される。
【0033】
所定時間経過後、バルブ23が閉じられて、TiCl4の供給が停止されるとともに、チャンバ2内に残留しているTiCl4がチャンバ2内から排出される(ステップ105a)。なお、排出の際、チャンバ2内の圧力は、約1.33×10−2Paに維持される。
【0034】
所定時間経過後、バルブ33が開かれて、NH3が約100sccmの流量でチャンバ2内に供給される(ステップ106)。供給されたNH3がウェハWに吸着されたTiCl4に接触すると、TiCl4とNH3とが反応して、TiN膜がウェハW上に形成される。
【0035】
所定時間経過後、バルブ33が閉じられて、NH3の供給が停止されるとともに、チャンバ2内に残留しているNH3等がチャンバ2内から排出される(ステップ107)。なお、排出の際、チャンバ2内の圧力は、約1.33×10−2Paに維持される。
【0036】
所定時間経過後、ステップ104〜ステップ107の工程を1サイクルとして、図示しない中央制御器により処理が約200サイクル行われたか否かが判断される(ステップ108)。処理が約200サイクル行われていないと判断されると、ステップ104〜ステップ107の工程が再び行われる。
【0037】
処理が約200サイクル行われたと判断されると、エアシリンダ8の駆動で、ウェハ昇降ピン6が上昇し、ウェハWがサセプタ4から離れる(ステップ109)。なお、処理が約200サイクル行われると、ウェハW上には、約10nmのTiN膜が形成される。
【0038】
その後、ゲートバルブ3が開かれた後、図示しない搬送アームが伸長して、搬送アームにウェハWが保持される。最後に、搬送アームが縮退して、ウェハWがチャンバ2から搬出される(ステップ110)。
【0039】
以下、成膜装置1で行われるクリーニングのフローについて図3及び図4に沿って説明する。図3は本実施の形態に係る成膜装置1で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートであり、図4(a)及び図4(b)は本実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【0040】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、ヒータ5、10に電流が流されて、チャンバ2及びサセプタ4等が加熱される(ステップ201a)。
【0041】
チャンバ2内の圧力が650Pa以下に維持され、かつチャンバ2及びサセプタ4等の温度が約200℃に安定した後、バルブ43が開かれて、図4(a)に示されるようにCl2が約500sccmの流量でチャンバ2内に供給される。また、水銀ランプ63が点灯し、水銀ランプ63から紫外線が発せられる(ステップ202a)。チャンバ2内にCl2が供給されるとともに水銀ランプ63が点灯することにより、チャンバ2内のクリーニングが行われ、チャンバ等に付着したTiNが除去される。具体的には、水銀ランプ63から発せられた紫外線が紫外線透過窓61を介してCl2に照射されると、Cl2は約332nmの紫外線を吸収し励起する。その結果、Cl2とTiNとが反応し、TiCl4及びN2が生成される。生成されたTiCl4及びN2は、気体状態にあるので、排気によりチャンバ2内から速やかに排出される。なお、Cl2はクリーニングが行われている間中、常に供給されている。
【0042】
次に、クリーニングが行われている状態で、図4(b)に示されるように光センサ65により紫外線透過窓61から透過する光の強度が測定される(ステップ203a)。
【0043】
光センサ65により測定された光の強度の情報はCPU66bに送られて、CPU66bでメモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以上であるか否か判断される(ステップ204a)。演算結果が所定の数値n未満である判断された場合には、CPU66bから制御信号が光センサ65に送られ、再び光の強度測定が行われる。
【0044】
演算結果が所定の数値n以上であると判断された場合には、CPU66bから制御信号がバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られ、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止される(ステップ205a)。これにより、チャンバ2内のクリーニングが終了される。
【0045】
本実施の形態では、Cl2に光を照射しながらチャンバ2内のクリーニングを行うので、TiNを低温で取り除くことができ、かつチャンバ2及びサセプタ4等の損傷を低減させることができる。即ち、光エネルギーを利用するので、低温であってもCl2とTiNとが反応する。それ故、低温でTiNを取り除くことができる。また、プラズマを使用せずにクリーニングを行うので、チャンバ2及びサセプタ4等の損傷を低減させることができる。
【0046】
本実施の形態では、光センサ65で光の強度を測定して、測定結果に基づいてクリーニングの終点を検出するので、TiNの付着状態に応じたクリーニングを行うことができる。これにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。また、過度のクリーニングを抑制することができるので、スループットを向上させることができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下本実施の形態以降の実施の形態のうち先行する実施の形態と重複する内容については説明を省略することもある。本実施の形態では、サセプタで反射された光の強度を測定してクリーニングの終点を検出する例について説明する。図5は本実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【0048】
図5に示されるように、紫外線透過窓61の上方には、ランプ71が配設されている。ランプ71は、発生した光が主にサセプタ4で反射されるような角度で配設されている。ランプ71の背面側には、ランプ71から発せられる光を反射して、反射光をサセプタ4に導く反射板72が配設されている。紫外線透過窓61には、主にサセプタ4で反射された光の強度を測定する光センサ65が挿入されている。ここで、TiNとセラミックスとの反射率を比較すると、TiNの方がセラミックスよりも反射率が大きい。一方、サセプタ4はセラミックスから形成されている。従って、クリーニングによりサセプタ4に付着しているTiNが減少すると、光センサ65で測定される光の強度は小さくなる。このことから、サセプタ4で反射される光の強度を測定することにより、クリーニングの度合いを知ることができる。
【0049】
本実施の形態の制御器66のメモリ66aには、サセプタ4にTiNが付着していない状態で測定された、サセプタ4で反射された光の強度情報が記憶されている。CPU66bでは、メモリ66aに記憶された光の強度情報とクリーニングが行われている間に測定された光の強度情報とから、メモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以下、例えば1.1以下であるか否かの判断が行われる。ここで、所定の数値nは1<nを満たすものである。演算結果が所定の数値nを超えたと判断された場合には、再び光センサ65による光の強度測定が行われるような制御信号がCPU66bから光センサ65に送られる。一方、演算結果が所定の数値n以下であると判断された場合には、クリーニングの終点が検出されたとして、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止されるような制御信号がCPU66bからバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られる。
【0050】
以下、成膜装置1で行われるクリーニングのフローについて図6及び図7に沿って説明する。図6は本実施の形態に係る成膜装置1で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートであり、図7は本実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【0051】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、チャンバ2及びサセプタ4等が加熱される(ステップ201b)。
【0052】
チャンバ2内の圧力が650Pa以下に維持され、かつチャンバ2及びサセプタ4等の温度が約200℃に安定した後、Cl2が約500sccmの流量でチャンバ2内に供給される。また、水銀ランプ63が点灯し、水銀ランプ63から紫外線が発せられる。(ステップ202b)。
【0053】
その後、クリーニングが行われている状態で、図7に示されるようにランプ71が点灯するとともに光センサ65によりサセプタ4で反射された光の強度が測定される(ステップ203b)。
【0054】
光センサ65により測定された光の強度情報はCPU66bに送られて、CPU66bでメモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以下であるか否か判断される(ステップ204b)。演算結果が所定の数値nを超えたと判断された場合には、CPU66bから制御信号が光センサ65に送られ、再び光の強度測定が行われる。
【0055】
演算結果が所定の数値n以下であると判断された場合には、CPU66bから制御信号がバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られ、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止される(ステップ205b)。これにより、チャンバ2内のクリーニングが終了される。
【0056】
なお、本発明は、上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。第1の実施の形態では、Cl2を励起させるための水銀ランプ63から発せられた光の強度を測定しているが、第2の実施の形態のようなCl2を励起させるものとは別のランプから発せられた光の強度を測定してもよい。
【0057】
第2の実施の形態では、Cl2を励起させるものとは別のランプであるランプ71から発せられた光の強度を測定しているが、第1の実施の形態のようなCl2を励起させるための水銀ランプ63から発せられた光の強度を測定してもよい。また、サセプタ4で反射される光の強度を測定しているが、チャンバ2内壁或いはチャンバ2内部に配設されたその他の部材で反射された光の強度を測定してもよい。
【0058】
第1及び第2の実施の形態では、光センサ65により光の強度を測定しているが、分光器により光の波長毎の強度を測定してもよい。また、成膜の際に水銀ランプ63を点灯させていないが、成膜の際にも、水銀ランプ63を点灯させてもよい。
【0059】
第1及び第2の実施の形態では、成膜するガスとして、TiCl4とNH3を使用しているが、その他のガスを使用することも可能である。例えば、TiF4とNH3、TiBr4とNH3、TiI4とNH3、Ti[N(C2H5CH3)2]4(TEMAT)とNH3、Ti[N(CH3)2]4(TDMAT)とNH3、Ti[N(C2H5)2]4(TDEAT)とNH3、TaF5とNH3、TaCl5とNH3、TaBr5とNH3、TaI5とNH3、Ta(OC2H5)5とO2、Ta(OC2H5)5とH2O、或いはTa(OC2H5)5とH2O2を使用してもよい。なお、TiF4とNH3、TiBr4とNH3、TiI4とNH3、Ti[N(C2H5CH3)2]4(TEMAT)とNH3、Ti[N(CH3)2]4(TDMAT)とNH3、或いはTi[N(C2H5)2]4(TDEAT)とNH3を使用した場合には、ウェハW上にTiN膜が形成される。また、TaF5とNH3、TaCl5とNH3、TaBr5とNH3、或いはTaI5とNH3を使用した場合には、ウェハW上にTaN膜が形成される。さらに、Ta(OC2H5)5とO2、Ta(OC2H5)5とH2O、或いはTa(OC2H5)5とH2O2を使用した場合には、ウェハW上にTa2O5膜が形成される。
【0060】
第1及び第2の実施の形態では、TiCl4とNH3をTiCl4、NH3の順序で供給しているが、このような順序で供給しなくてもよい。また、TiCl4とNH3を交互に供給しているが、これらのガスを同時に供給してもよい。なお、上記したその他のガスについても同様である。
【0061】
第1及び第2の実施の形態では、チャンバ2内から排気してTiCl4等を排出しているが、排気の際にN2のようなパージガスをチャンバ2内に供給することも可能である。また、ウェハWを使用しているが、ガラス基板であってもよい。
【0062】
第1及び第2の実施の形態では、成膜装置について説明しているが、成膜装置に限らず、エッチング装置にも適用することが可能である。この場合、エッチングガスを、交互に供給しても、或いは同時に供給してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上、詳説したように、本発明の基板処理装置のクリーニング方法及び基板処理装置によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【図2】図2は第1の実施の形態に係る成膜装置で行われる成膜のフローを示したフローチャートである。
【図3】図3は第1の実施の形態に係る成膜装置で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートである。
【図4】図4(a)及び図4(b)は第1の実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【図5】図5は第2の実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【図6】図6は第2の実施の形態に係る成膜装置で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートである。
【図7】図7は第2の実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【符号の説明】
W…ウエハ
1…成膜装置
2…チャンバ
20…TiCl4供給系
30…NH3供給系
40…Cl2供給系
61…紫外線透過窓
63…水銀ランプ
65…光センサ
66…制御器
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置の処理容器等に付着した物質を取り除く基板処理装置のクリーニング方法及クリーニングが行い得る基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という。)上に薄膜を形成する成膜装置としては、化学的に薄膜を形成する成膜装置が知られている。このような成膜装置では、ウェハを加熱するとともに処理ガスをチャンバ内に供給し、化学反応を起こさせることにより、ウェハ上に薄膜を形成している。
【0003】
ところで、ウェハに薄膜が形成された後のチャンバ内壁及びチャンバ内に配設されたサセプタ等には、反応生成物が付着している。このチャンバ内壁等に反応生成物が付着している状態で、ウェハに薄膜を形成すると、反応生成物がチャンバ内壁等から剥離し、ウェハを汚染することがある。このようなことから、定期的にチャンバ内をクリーニングして、チャンバ内壁等に付着している反応生成物を取り除いている。
【0004】
現在、成膜装置のクリーニングは、主に、チャンバ等を高温に加熱して行う加熱クリーニング、或いはチャンバ内にプラズマを発生させて行うプラズマクリーニングのいずれかの方法により行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加熱クリーニングでは、チャンバ等を高温に加熱しなければならないという問題がある。また、プラズマクリーニングでは、チャンバ内にプラズマを発生させるためにチャンバ等が損傷し易いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。即ち、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる基板処理装置のクリーニング方法及びそのようなクリーニングを行い得る基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明の基板処理装置のクリーニング方法は、基板処理装置の処理容器内に被クリーニング物質が存在している状態で、処理容器内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給工程と、処理容器内に前記クリーニングガスを励起させる光を照射する光照射工程とを具備することを特徴としている。クリーニングガス供給工程と光照射工程とは同時に、或いはクリーニング工程が光照射工程よりも前に行われてもよい。また、被クリーニング物質は、特に限定されないが、例えば、Ti、W、及びAlのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等が挙げられる。本発明の基板処理装置のクリーニング方法によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【0008】
上記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいてもよい。塩素含有ガスとしては、例えば、Cl2等が挙げられる。クリーニングガスにCl2を含ませると、例えば、Ti、W、及びAlのような金属、TiNのような金属窒化物等を取り除くことができる。フッ素含有ガスとしては、例えば、SF6、NF3等が挙げられる。クリーニングガスにSF6を含ませると、例えば、Ti、及びWのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等を取り除くことができる。また、クリーニングガスにNF3を含ませると、例えば、Ti、及びWのような金属、TiNのような金属窒化物、SiO2及びTa2O5のような金属酸化物、WSiのような金属珪化物等を取り除くことができる。クリーニングガスに塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含ませることにより、金属等を取り除くことができる。
【0009】
上記光は、紫外線或いは赤外線であることが好ましい。クリーニングガスにCl2を含ませた場合、Cl2は約332nmの波長で励起する。クリーニングガスにSF6を含ませた場合、SF6は約947nmの波長で励起する。クリーニングガスにNF3を含ませた場合、NF3は約120〜150nmの波長で励起する。光として紫外線或いは赤外線を使用することにより、確実にクリーニングガスを励起させることができる。
【0010】
上記基板処理装置のクリーニング方法は、処理容器の光透過窓を透過した光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程とさらに具備することが好ましい。光強度測定工程と終点検出工程とをさらに備えることにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。
【0011】
上記基板処理装置のクリーニング方法は、処理容器内壁或いは処理容器内に配設された部材で反射された光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程をさらに具備することも可能である。処理容器内に配設された部材とは、処理容器内に存在する部材であれば、どのようなものであってもよい。光強度測定工程と終点検出工程とをさらに備えることにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。
【0012】
本発明の基板処理装置は、基板を収容する処理容器と、処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、処理容器内に被クリーニング物質を取り除くためのクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給系と、処理容器内に供給されたクリーニングガスを励起させる光を発生させる光源とを具備することを特徴としている。本発明の基板処理装置によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【0013】
上記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいることが好ましい。クリーニングガスに塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含ませることにより、金属等を取り除くことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る成膜装置について説明する。図1は本実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【0015】
図1に示されるように、成膜装置1は、例えばアルミニウムやステンレス鋼により形成されたチャンバ2を備えている。なお、チャンバ2は、アルマイト処理等の表面処理が施されていてもよい。チャンバ2の側部には開口2aが形成されており、開口2a付近には、半導体ウェハ(以下、単に「ウェハ」という。)Wをチャンバ2内に搬入或いは搬出するためのゲートバルブ3が取り付けられている。
【0016】
チャンバ2内には、ウェハWを載置する略円板状のサセプタ4が配設されている。サセプタ4は、例えばAlNやAl2O3等のセラミックスから形成されている。サセプタ4内には、サセプタ4を所定の温度に加熱するヒータ5が配設されている。ヒータ5でサセプタ4を所定の温度に加熱することにより、サセプタ4に載置されたウェハWが所定の温度に加熱される。
【0017】
サセプタ4の3箇所には、ウェハWを昇降させるための孔4aが上下方向に形成されている。孔4aの下方には、孔4aに挿入可能なウェハ昇降ピン6がそれぞれ配設されている。ウェハ昇降ピン6は、ウェハ昇降ピン6が立設するようにウェハ昇降ピン支持台7に固定されている。ウェハ昇降ピン支持台7には、エアシリンダ8が固定されている。エアシリンダ8の駆動でエアシリンダ8のロッド8aが縮退することにより、ウェハ昇降ピン6が下降して、ウェハWがサセプタ4に載置される。また、エアシリンダ8の駆動でロッド8aが伸長することにより、ウェハ昇降ピン6が上昇して、ウェハWがサセプタ4から離れる。チャンバ2内部には、ロッド8aを覆う伸縮自在なベローズ9が配設されている。ベローズ9でロッド8aを覆うことにより、チャンバ2内の気密性が保持される。
【0018】
チャンバ2の外側には、チャンバ2を所定の温度に加熱するヒータ10が巻回されている。チャンバ2の側部には、開口が形成されている。この開口には、TiCl4をチャンバ内に供給するTiCl4供給系20が接続されている。TiCl4供給系20は、TiCl4を収容したTiCl4供給源21を備えている。TiCl4供給源21には、一端が開口に挿入されたTiCl4供給配管22が接続されている。TiCl4供給配管22には、バルブ23及びTiCl4の流量を調節するマスフローコントローラ(MFC)24が介在している。マスフローコントローラ24が調節された状態で、バルブ23が開かれることにより、TiCl4供給源21から所定の流量でTiCl4がチャンバ2内に供給される。
【0019】
TiCl4供給配管22には、チャンバ2内にNH3を供給するNH3供給系30が接続されている。NH3供給系30は、NH3を収容したNH3供給源31を備えている。NH3供給源31には、一端がTiCl4供給配管22に接続されたNH3供給配管32が接続されている。NH3供給配管32には、バルブ33及びNH3の流量を調節するマスフローコントローラ34が介在している。マスフローコントローラ34が調節された状態で、バルブ33が開かれることにより、NH3供給源31から所定の流量でNH3がチャンバ2内に供給される。
【0020】
バルブ23、33には、バルブ23、33が交互に開かれるようにバルブ23、33を制御する制御器35が電気的に接続されている。制御器35でこのようなバルブ23、33の制御を行うことにより、ウェハWにステップカバレージに優れたTiN膜が形成される。
【0021】
TiCl4供給配管22には、チャンバ2内壁等に付着したTiNを取り除くためのCl2を供給するCl2供給系40が接続されている。Cl2供給系40は、Cl2を収容したCl2供給源41を備えている。Cl2供給源41には、一端がTiCl4供給配管22に接続されたCl2供給配管42が接続されている。Cl2供給配管42には、バルブ43及びCl2の流量を調節するマスフローコントローラ44が介在している。マスフローコントローラ44が調節された状態で、バルブ43が開かれることにより、Cl2供給源41から所定の流量でCl2がチャンバ2内に供給される。
【0022】
チャンバ2の底部には、チャンバ2内を排気する排気系50が接続されている。排気系50は、チャンバ2内の圧力を制御するオートプレッシャコントローラ(APC)51を備えている。オートプレッシャコントローラ51でコンダクタンスを調節することにより、チャンバ2内の圧力が所定の圧力に制御される。
【0023】
オートプレッシャコントローラ51には、排気配管52を介して図示しない減圧ポンプが接続されている。図示しない減圧ポンプが作動することにより、チャンバ2内が排気される。
【0024】
チャンバ2の上部には、開口が形成されている。この開口には、例えば石英のような紫外線を透過する材料から形成された紫外線透過窓61が嵌め込まれている。チャンバ2と紫外線透過窓61との間には、シール部材62が配設されている。シール部材62が配設されることにより、チャンバ2内の気密性が保持される。
【0025】
紫外線透過窓61の上方には、紫外線を発生させる水銀ランプ63が配設されている。水銀ランプ63が点灯すると、水銀ランプ63から紫外線が発生し、紫外線が紫外線透過窓61を介してチャンバ2内に導入される。水銀ランプ63の背面側には、水銀ランプ63から発せられる紫外線を反射して、紫外線を紫外線透過窓61に導く反射板64が配設されている。
【0026】
チャンバ2の底部には、主に紫外線透過窓61を透過する光の強度を測定する光センサ65が配設されている。ここで、紫外線透過窓61に付着しているTiNが多いほど、TiNで反射される光が多くなるので、光センサ65で測定される光の強度は小さくなる。即ち、クリーニングにより紫外線透過窓61に付着しているTiNが減少すると、TiNで反射される光が少なくなるので、光センサ65で測定される光の強度は大きくなる。このことから、紫外線透過窓61を透過する光の強度を測定することにより、クリーニングの度合いを知ることができる。
【0027】
光センサ65及び水銀ランプ63には、光センサ65の測定結果に基づいてクリーニングの終点を検出し、検出結果に基づいてバルブ43及び水銀ランプ63を制御する制御器66が電気的に接続されている。制御器66は、メモリ66a及びCPU66bを備えている。メモリ66aには、紫外線透過窓61にTiNが付着していない状態で測定された光の強度情報が記憶されている。CPU66bでは、メモリ66aに記憶された光の強度情報と光センサ65から送られてきたクリーニングが行われている間に測定された光の強度情報とから、メモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以上、例えば0.9以上であるか否かの判断が行われる。なお、所定の数値nは0<n<1を満たすものである。演算結果が所定の数値n未満と判断された場合には、再び光センサ65による光の強度測定が行われるような制御信号がCPU66bから光センサ65に送られる。一方、演算結果が所定の数値n以上であると判断された場合には、クリーニングの終点が検出されたとして、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止されるような制御信号がCPU66bからバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られる。
【0028】
以下、成膜装置1で行われる成膜のフローについて図2に沿って説明する。なお、成膜の際には、紫外線ランプ63は点灯しないものとする。図2は本実施の形態に係る成膜装置1で行われる成膜のフローを示したフローチャートである。
【0029】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、ヒータ5に電流が流されて、サセプタ4が加熱される(ステップ101)。
【0030】
チャンバ2内の圧力が所定圧力まで低下し、かつサセプタ4が所定温度まで加熱された後、ゲートバルブ3が開かれ、ウェハWを保持した図示しない搬送アームが伸長して、チャンバ2内にウェハWが搬入される(ステップ102)。
【0031】
その後、搬送アームが縮退して、ウェハWがウェハ昇降ピン6に載置される。ウェハWがウェハ昇降ピン6に載置された後、エアシリンダ8の駆動で、ウェハ昇降ピン6が下降し、ウェハWがサセプタ4に載置される(ステップ103)。
【0032】
ウェハWが約400℃に安定した後、チャンバ2内の圧力が約50〜400Paに維持された状態で、バルブ23が開かれて、TiCl4が約30sccmの流量でチャンバ2内に供給される(ステップ104)。供給されたTiCl4がウェハWに接触すると、ウェハW表面にTiCl4が吸着される。
【0033】
所定時間経過後、バルブ23が閉じられて、TiCl4の供給が停止されるとともに、チャンバ2内に残留しているTiCl4がチャンバ2内から排出される(ステップ105a)。なお、排出の際、チャンバ2内の圧力は、約1.33×10−2Paに維持される。
【0034】
所定時間経過後、バルブ33が開かれて、NH3が約100sccmの流量でチャンバ2内に供給される(ステップ106)。供給されたNH3がウェハWに吸着されたTiCl4に接触すると、TiCl4とNH3とが反応して、TiN膜がウェハW上に形成される。
【0035】
所定時間経過後、バルブ33が閉じられて、NH3の供給が停止されるとともに、チャンバ2内に残留しているNH3等がチャンバ2内から排出される(ステップ107)。なお、排出の際、チャンバ2内の圧力は、約1.33×10−2Paに維持される。
【0036】
所定時間経過後、ステップ104〜ステップ107の工程を1サイクルとして、図示しない中央制御器により処理が約200サイクル行われたか否かが判断される(ステップ108)。処理が約200サイクル行われていないと判断されると、ステップ104〜ステップ107の工程が再び行われる。
【0037】
処理が約200サイクル行われたと判断されると、エアシリンダ8の駆動で、ウェハ昇降ピン6が上昇し、ウェハWがサセプタ4から離れる(ステップ109)。なお、処理が約200サイクル行われると、ウェハW上には、約10nmのTiN膜が形成される。
【0038】
その後、ゲートバルブ3が開かれた後、図示しない搬送アームが伸長して、搬送アームにウェハWが保持される。最後に、搬送アームが縮退して、ウェハWがチャンバ2から搬出される(ステップ110)。
【0039】
以下、成膜装置1で行われるクリーニングのフローについて図3及び図4に沿って説明する。図3は本実施の形態に係る成膜装置1で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートであり、図4(a)及び図4(b)は本実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【0040】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、ヒータ5、10に電流が流されて、チャンバ2及びサセプタ4等が加熱される(ステップ201a)。
【0041】
チャンバ2内の圧力が650Pa以下に維持され、かつチャンバ2及びサセプタ4等の温度が約200℃に安定した後、バルブ43が開かれて、図4(a)に示されるようにCl2が約500sccmの流量でチャンバ2内に供給される。また、水銀ランプ63が点灯し、水銀ランプ63から紫外線が発せられる(ステップ202a)。チャンバ2内にCl2が供給されるとともに水銀ランプ63が点灯することにより、チャンバ2内のクリーニングが行われ、チャンバ等に付着したTiNが除去される。具体的には、水銀ランプ63から発せられた紫外線が紫外線透過窓61を介してCl2に照射されると、Cl2は約332nmの紫外線を吸収し励起する。その結果、Cl2とTiNとが反応し、TiCl4及びN2が生成される。生成されたTiCl4及びN2は、気体状態にあるので、排気によりチャンバ2内から速やかに排出される。なお、Cl2はクリーニングが行われている間中、常に供給されている。
【0042】
次に、クリーニングが行われている状態で、図4(b)に示されるように光センサ65により紫外線透過窓61から透過する光の強度が測定される(ステップ203a)。
【0043】
光センサ65により測定された光の強度の情報はCPU66bに送られて、CPU66bでメモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以上であるか否か判断される(ステップ204a)。演算結果が所定の数値n未満である判断された場合には、CPU66bから制御信号が光センサ65に送られ、再び光の強度測定が行われる。
【0044】
演算結果が所定の数値n以上であると判断された場合には、CPU66bから制御信号がバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られ、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止される(ステップ205a)。これにより、チャンバ2内のクリーニングが終了される。
【0045】
本実施の形態では、Cl2に光を照射しながらチャンバ2内のクリーニングを行うので、TiNを低温で取り除くことができ、かつチャンバ2及びサセプタ4等の損傷を低減させることができる。即ち、光エネルギーを利用するので、低温であってもCl2とTiNとが反応する。それ故、低温でTiNを取り除くことができる。また、プラズマを使用せずにクリーニングを行うので、チャンバ2及びサセプタ4等の損傷を低減させることができる。
【0046】
本実施の形態では、光センサ65で光の強度を測定して、測定結果に基づいてクリーニングの終点を検出するので、TiNの付着状態に応じたクリーニングを行うことができる。これにより、クリーニング不足或いは過度のクリーニングによるクリーニングガスの消耗を抑制することができる。また、過度のクリーニングを抑制することができるので、スループットを向上させることができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下本実施の形態以降の実施の形態のうち先行する実施の形態と重複する内容については説明を省略することもある。本実施の形態では、サセプタで反射された光の強度を測定してクリーニングの終点を検出する例について説明する。図5は本実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【0048】
図5に示されるように、紫外線透過窓61の上方には、ランプ71が配設されている。ランプ71は、発生した光が主にサセプタ4で反射されるような角度で配設されている。ランプ71の背面側には、ランプ71から発せられる光を反射して、反射光をサセプタ4に導く反射板72が配設されている。紫外線透過窓61には、主にサセプタ4で反射された光の強度を測定する光センサ65が挿入されている。ここで、TiNとセラミックスとの反射率を比較すると、TiNの方がセラミックスよりも反射率が大きい。一方、サセプタ4はセラミックスから形成されている。従って、クリーニングによりサセプタ4に付着しているTiNが減少すると、光センサ65で測定される光の強度は小さくなる。このことから、サセプタ4で反射される光の強度を測定することにより、クリーニングの度合いを知ることができる。
【0049】
本実施の形態の制御器66のメモリ66aには、サセプタ4にTiNが付着していない状態で測定された、サセプタ4で反射された光の強度情報が記憶されている。CPU66bでは、メモリ66aに記憶された光の強度情報とクリーニングが行われている間に測定された光の強度情報とから、メモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以下、例えば1.1以下であるか否かの判断が行われる。ここで、所定の数値nは1<nを満たすものである。演算結果が所定の数値nを超えたと判断された場合には、再び光センサ65による光の強度測定が行われるような制御信号がCPU66bから光センサ65に送られる。一方、演算結果が所定の数値n以下であると判断された場合には、クリーニングの終点が検出されたとして、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止されるような制御信号がCPU66bからバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られる。
【0050】
以下、成膜装置1で行われるクリーニングのフローについて図6及び図7に沿って説明する。図6は本実施の形態に係る成膜装置1で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートであり、図7は本実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【0051】
まず、図示しない減圧ポンプが作動して、チャンバ2内の真空引きが行われる。また、チャンバ2及びサセプタ4等が加熱される(ステップ201b)。
【0052】
チャンバ2内の圧力が650Pa以下に維持され、かつチャンバ2及びサセプタ4等の温度が約200℃に安定した後、Cl2が約500sccmの流量でチャンバ2内に供給される。また、水銀ランプ63が点灯し、水銀ランプ63から紫外線が発せられる。(ステップ202b)。
【0053】
その後、クリーニングが行われている状態で、図7に示されるようにランプ71が点灯するとともに光センサ65によりサセプタ4で反射された光の強度が測定される(ステップ203b)。
【0054】
光センサ65により測定された光の強度情報はCPU66bに送られて、CPU66bでメモリ66aに記憶された光の強度に対するクリーニングが行われている間に測定された光の強度の割合が演算され、演算結果が所定の数値n以下であるか否か判断される(ステップ204b)。演算結果が所定の数値nを超えたと判断された場合には、CPU66bから制御信号が光センサ65に送られ、再び光の強度測定が行われる。
【0055】
演算結果が所定の数値n以下であると判断された場合には、CPU66bから制御信号がバルブ43及び水銀ランプ63を点灯させる図示しない電源に送られ、バルブ43が閉じられるとともに水銀ランプ63の点灯が停止される(ステップ205b)。これにより、チャンバ2内のクリーニングが終了される。
【0056】
なお、本発明は、上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。第1の実施の形態では、Cl2を励起させるための水銀ランプ63から発せられた光の強度を測定しているが、第2の実施の形態のようなCl2を励起させるものとは別のランプから発せられた光の強度を測定してもよい。
【0057】
第2の実施の形態では、Cl2を励起させるものとは別のランプであるランプ71から発せられた光の強度を測定しているが、第1の実施の形態のようなCl2を励起させるための水銀ランプ63から発せられた光の強度を測定してもよい。また、サセプタ4で反射される光の強度を測定しているが、チャンバ2内壁或いはチャンバ2内部に配設されたその他の部材で反射された光の強度を測定してもよい。
【0058】
第1及び第2の実施の形態では、光センサ65により光の強度を測定しているが、分光器により光の波長毎の強度を測定してもよい。また、成膜の際に水銀ランプ63を点灯させていないが、成膜の際にも、水銀ランプ63を点灯させてもよい。
【0059】
第1及び第2の実施の形態では、成膜するガスとして、TiCl4とNH3を使用しているが、その他のガスを使用することも可能である。例えば、TiF4とNH3、TiBr4とNH3、TiI4とNH3、Ti[N(C2H5CH3)2]4(TEMAT)とNH3、Ti[N(CH3)2]4(TDMAT)とNH3、Ti[N(C2H5)2]4(TDEAT)とNH3、TaF5とNH3、TaCl5とNH3、TaBr5とNH3、TaI5とNH3、Ta(OC2H5)5とO2、Ta(OC2H5)5とH2O、或いはTa(OC2H5)5とH2O2を使用してもよい。なお、TiF4とNH3、TiBr4とNH3、TiI4とNH3、Ti[N(C2H5CH3)2]4(TEMAT)とNH3、Ti[N(CH3)2]4(TDMAT)とNH3、或いはTi[N(C2H5)2]4(TDEAT)とNH3を使用した場合には、ウェハW上にTiN膜が形成される。また、TaF5とNH3、TaCl5とNH3、TaBr5とNH3、或いはTaI5とNH3を使用した場合には、ウェハW上にTaN膜が形成される。さらに、Ta(OC2H5)5とO2、Ta(OC2H5)5とH2O、或いはTa(OC2H5)5とH2O2を使用した場合には、ウェハW上にTa2O5膜が形成される。
【0060】
第1及び第2の実施の形態では、TiCl4とNH3をTiCl4、NH3の順序で供給しているが、このような順序で供給しなくてもよい。また、TiCl4とNH3を交互に供給しているが、これらのガスを同時に供給してもよい。なお、上記したその他のガスについても同様である。
【0061】
第1及び第2の実施の形態では、チャンバ2内から排気してTiCl4等を排出しているが、排気の際にN2のようなパージガスをチャンバ2内に供給することも可能である。また、ウェハWを使用しているが、ガラス基板であってもよい。
【0062】
第1及び第2の実施の形態では、成膜装置について説明しているが、成膜装置に限らず、エッチング装置にも適用することが可能である。この場合、エッチングガスを、交互に供給しても、或いは同時に供給してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上、詳説したように、本発明の基板処理装置のクリーニング方法及び基板処理装置によれば、被クリーニング物質を低温で取り除くことができ、かつ処理容器の損傷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【図2】図2は第1の実施の形態に係る成膜装置で行われる成膜のフローを示したフローチャートである。
【図3】図3は第1の実施の形態に係る成膜装置で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートである。
【図4】図4(a)及び図4(b)は第1の実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【図5】図5は第2の実施の形態に係る成膜装置の模式的な構成図である。
【図6】図6は第2の実施の形態に係る成膜装置で行われるクリーニングのフローを示したフローチャートである。
【図7】図7は第2の実施の形態に係るクリーニング工程の模式的な図である。
【符号の説明】
W…ウエハ
1…成膜装置
2…チャンバ
20…TiCl4供給系
30…NH3供給系
40…Cl2供給系
61…紫外線透過窓
63…水銀ランプ
65…光センサ
66…制御器
Claims (7)
- 基板処理装置の処理容器内に被クリーニング物質が存在している状態で、前記処理容器内にクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給工程と、
前記処理容器内に前記クリーニングガスを励起させる光を照射する光照射工程と、
を具備することを特徴とする基板処理装置のクリーニング方法。 - 前記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置のクリーニング方法。
- 前記光は、紫外線或いは赤外線であることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置のクリーニング方法。
- 前記処理容器の光透過窓を透過した光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された前記光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程とさらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板処理装置のクリーニング方法。
- 前記処理容器内壁或いは前記処理容器内に配設された部材で反射された光の強度を測定する光強度測定工程と、測定された前記光の強度に基づいてクリーニングの終点を検出する終点検出工程をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板処理装置のクリーニング方法。
- 基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給系と、
前記処理容器内に被クリーニング物質を取り除くためのクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給系と、
前記処理容器内に供給されたクリーニングガスを励起させる光を発生させる光源と、
を具備することを特徴とする基板処理装置。 - 前記クリーニングガスは、塩素含有ガス及びフッ素含有ガスの少なくともいずれかを含んでいることを特徴とする請求項6記載の基板処理装置。
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