JP2004091280A - コンポスト様物製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短時間で製造する装置において、製品の品質を確保した上で連続処理を可能とする。
【解決手段】有機性廃棄物の投入口2及び加熱処理物の排出口3とを備えた容器1と、この容器1内の被処理物を加熱乾燥し、更に100〜200℃で加熱処理する加熱手段6,7とを有し、有機性廃棄物を投入口2から連続的に供給すると共に、加熱処理物を排出口3から連続的に排出する連続式のコンポスト様物製造装置。排出口3付近に温度検知器12が設けられ、この温度検知器12の測定温度が所定値となるように制御する温度制御手段13を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】有機性廃棄物の投入口2及び加熱処理物の排出口3とを備えた容器1と、この容器1内の被処理物を加熱乾燥し、更に100〜200℃で加熱処理する加熱手段6,7とを有し、有機性廃棄物を投入口2から連続的に供給すると共に、加熱処理物を排出口3から連続的に排出する連続式のコンポスト様物製造装置。排出口3付近に温度検知器12が設けられ、この温度検知器12の測定温度が所定値となるように制御する温度制御手段13を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短時間で製造する装置に係り、特に製品の品質を保持した上で連続処理を可能とすることにより、熟成コンポスト様物を効率的に製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生物処理汚泥や生ごみ等の有機性廃棄物の処理方法としては、コンポスト化処理法、乾燥処理法、炭化処理法がある。
【0003】
コンポスト化処理法は、有機性廃棄物を醗酵させる方法であり、得られた熟成コンポストは、臭気成分が分解されているが有機物は安定化されて十分残留しており、取り扱い性に優れた肥料となる。しかしながら、このような熟成コンポストを得るには、数十日〜百数十日もの長期間の醗酵が必要である。
【0004】
これに対して、熱風等による乾燥装置で有機性廃棄物を加熱乾燥し、有機性廃棄物中の水分を蒸発除去して水分量30〜0%の乾燥品を得る乾燥処理法や、炭化装置で有機性廃棄物を加熱乾留し、有機性廃棄物中の水分を完全に蒸発させた後も加熱を続け、200〜900℃という高温を維持することにより、有機物を炭化分解する炭化処理法は、短期間に処理が可能である。
【0005】
しかし、有機性廃棄物の乾燥品は、水分が単に蒸発しただけであり、原料が生ゴミである場合には比較的良好な性状の製品が得られるが、排水や廃棄物の生物処理から生じる汚泥を原料とした場合は、製品にはまだ安定化されていない有機物や臭気成分が残っている。このため、熟成コンポストと比較すると明らかに臭気や取り扱い性等の面で劣り、農地還元する場合などに問題が残る。
【0006】
これに対して、炭化により得られた製品では、悪臭は残らないものの、有機物は炭化分解してしまうために、土壌改良材にはなっても有機肥料的意義は無い。しかも、減量率が大きいために、原料中の塩が濃縮し、処理品中の塩濃度が高くなってしまうという問題点もある。更に、加熱コストや処理時間の面でも不利である。
【0007】
このような問題点を解決し、有機性廃棄物から熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を比較的低い処理温度と短い時間で低コストにて効率的に製造する技術として、特開2001−130990には、有機性廃棄物を加熱乾燥した後、100〜200℃で熱処理して熟成コンポスト様物を製造する方法及び装置が提案された。
【0008】
この方法及び装置であれば、有機性廃棄物を加熱乾燥し、100〜200℃という比較的低い温度での加熱を継続することにより、10〜20時間程度の短時間の処理で、悪臭がなく、しかも有機肥料分も十分に残留している上に塩分もさほど高くなく、有機肥料として有効な熟成コンポスト類似の製品を得ることができる。
【0009】
通常の生ゴミなどを原料としたコンポストは微生物により有機物の分解が行われた(即ち、醗酵)結果得られるもので、有機物が安定化している。従って、土壌に投入されたときの分解速度が遅く、それゆえ急激に分解されて酸素欠乏状態を招くことがない。また、臭気成分も除去されており悪臭も殆どない。しかし、コンポスト化処理法では、微生物の働き(醗酵)により有機物を安定化させ、臭気成分を除去するため、製造に長期間を要する。
【0010】
これに対して、特開2001−130990で製造されるコンポスト様物は、乾燥後の加熱分解で、コンポスト化処理法で得られる熟成コンポストと同様に臭気成分がなく、有機物が安定化した物質とされたものであり、特開2001−130990の方法及び装置によれば、有機性廃棄物を原料として、加熱乾燥し、その後熱処理して熱変成させることにより、醗酵過程を経ずに熟成コンポストと類似の有機性肥料を比較的低温の処理で、短時間(1日弱)で得ることができる。
【0011】
また、特開2002−28608には、このようにして、有機性廃棄物を加熱乾燥し、その後熱処理してコンポスト様物を製造するに当たり、処理中の被処理物の温度を検知し、この結果に基いて処理時間を設定することにより、所望とする高品質の製品を安定に製造する方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−130990等に開示される従来のコンポスト様物の製造装置は、いずれもバッチ処理型の装置であるため、処理の連続性が損なわれる上に、原料(有機性廃棄物)の貯留ホッパーや製品(熟成コンポスト様物)の貯留ホッパーを大きくする必要がある。また、乾燥工程と、その後の熱処理工程では、排ガス量や排ガス成分が全く異なるため、どちらの工程の排ガスにも対応し得る排ガス処理装置が必要となるが、バッチ処理型の装置では、この排ガス処理装置も大きくする必要がある。このように、バッチ処理型の装置では、処理の連続性が損われ、処理効率が低い上に、周辺設備が大型化するため、工業的、経済的に不利である。
【0013】
原料を連続的に供給し、製品を連続的に取り出す連続式の装置とすることにより、このような問題を解消することはできるが、連続式の装置では、加熱により有機物を十分に安定化させて、悪臭のない高品質の製品を確実に得ることが困難である。
【0014】
このようなことから、従来においては、熟成コンポスト様物の製造にはバッチ処理型の装置が用いられており、連続処理は行われていなかった。
【0015】
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短時間で製造する装置であって、製品の品質を確保した上で連続処理を可能とした熟成コンポスト様物製造装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のコンポスト様物製造装置は、有機性廃棄物の投入口及び加熱処理物の排出口とを備えた容器と、該容器内の被処理物を加熱乾燥し、更に100〜200℃で加熱処理する加熱手段とを有するコンポスト様物製造装置において、有機性廃棄物を前記投入口から連続的に供給すると共に、加熱処理物を前記排出口から連続的に排出する連続式のコンポスト様物製造装置であって、該排出口付近に温度検知器が設けられていると共に、該温度検知器の測定温度が所定値となるように制御する温度制御手段を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明のコンポスト様物製造装置では、容器の投入口から有機性廃棄物を連続的に供給する。供給された有機性廃棄物は容器の投入口から排出口に移送される過程で加熱手段により加熱乾燥されて、徐々に水分を蒸発させる。水分を完全蒸発させた後も加熱を行うことにより、容器内の被処理物の温度は100〜200℃に徐々に上昇し、有機物の熱変成が起こる。本発明では、この有機物の熱変成の状況を、排出口の付近に設けた温度検知器による測定温度で判断し、温度制御手段でこの測定温度が所定の温度となるように制御する。このため、被処理物中の有機物を確実に熱変成させて、排出口から悪臭のない安定した品質の熟成コンポスト様物を製品として連続的に取り出すことができる。
【0018】
本発明において、この温度制御手段としては、
▲1▼ 容器への有機性廃棄物の供給速度を制御する手段
▲2▼ 容器内の被処理物の移送速度(滞留時間)を制御する手段
▲3▼ 加熱手段の加熱温度を制御する手段
などを用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【0021】
図1において、1は横円筒型の加熱容器であり、横方向の一端側の上部に原料(有機性廃棄物)の投入口2を有し、他端側の底部に製品(熟成コンポスト様物)の排出口3を有し、内部の被処理物(図示せず)を撹拌すると共に、投入口2側から排出口3側へ移動させて押し出すための撹拌機4が設けられている。この撹拌機4は、撹拌羽根4Aが設けられた回転軸4Bと、この回転軸4Bを回転させるためのモータ4Mとで構成される。
【0022】
容器1の周囲には、ジャケット5が設けられており、ジャケット5内に熱媒油ボイラ6で加熱された熱媒油7を循環させて容器1内の被処理物を加熱する構成とされている。
【0023】
原料は原料ホッパー8からコンベア9で搬送され、容器1の投入口2から容器1内に投入される。9Mはコンベア9の駆動用モータである。また、容器1内で乾燥及び熱処理され、排出口3から排出された処理物(製品、即ち熟成コンポスト様物)は、コンベア10により製品ホッパー11に移送されて貯留される。
【0024】
また、容器1内の排出口3の近傍には、温度検知器12が設けられている。この温度検知器12の測定値は、制御器13に入力され、制御器13では、この測定結果に基いて、熱媒油ボイラ6の運転条件(熱媒油の加熱温度、即ち容器1内の被処理物の加熱温度)、コンベア9のモータ9Mの回転数(容器1内への原料の供給速度)、又は撹拌機4のモータ4Mの回転数(容器1内の被処理物の移送速度)を制御する。
【0025】
なお、図示はしないが、容器内のガスを排気するためのブロワが設けられており、排ガスは、このブロワにより、排ガス処理装置へ送給される。
【0026】
この装置では、原料ホッパー8内の原料(有機性廃棄物)は、コンベア9で移送されて容器1の投入口2から連続的に投入される。容器1内に投入された原料は、容器1内で撹拌機4により撹拌されると共に、投入口2側から徐々に排出口3側へ移動する間に、熱媒油7により間接加熱され、得られた熟成コンポスト様物は排出口3から連続的に排出され、コンベア10により製品ホッパー11に移送させて貯留される。
【0027】
有機性廃棄物を加熱すると、まず、有機性廃棄物中の水分が蒸発して有機性廃棄物が乾燥される。この乾燥処理工程で水分が蒸発する過程において、有機性廃棄物に水分が残留している間は、被処理物である有機性廃棄物の温度は100℃未満であるが、水分が完全に蒸発除去された後も加熱を継続すると、被処理物の温度は100℃以上に上昇する。この後、更に加熱を継続すると温度の上昇に伴って臭気成分の除去や有機物の分解が進み、臭気の殆どない熟成コンポスト様物を得ることができる。
【0028】
なお、この後加熱処理が完了するときの被処理物温度は原料の性状や要求される臭気成分濃度などの製品品質のレベルにも依るが、被処理物の温度が110〜200℃、特に150〜200℃になった時点とするのが好ましい。この温度範囲であれば、水分は完全に蒸発除去され、臭気成分も揮散、分解される一方で、良好な熟成コンポスト様物を得ることができる。
【0029】
従って、図1の装置では、容器1の排出口3の近傍に温度検知器12を設け、この温度検知器12の測定温度、即ち排出される被処理物の温度が熱処理の終了を示す所定の温度、好ましくは110〜200℃、より好ましくは150〜200℃となるように、制御器13により次の▲1▼〜▲3▼の制御を行う。
【0030】
▲1▼ 原料の搬送コンベア9の駆動モータ9Mの回転数を制御するなどして、容器1への原料の供給速度を制御する。
▲2▼ 撹拌機4の駆動モータ4Mの回転数を制御するなどして、容器1内の被処理物の移送速度、即ち、被処理物の容器内滞留時間を制御する。
▲3▼ 熱媒油ボイラ6の加熱温度を制御するなどして、容器1内の被処理物の加熱温度を制御する。
【0031】
上記▲1▼〜▲3▼の制御は、2以上を組み合わせて行っても良い。
【0032】
このように、容器1の排出口3付近の被処理物の温度を検知して、この温度が熱処理の終了を示す所定の温度となるように、原料の供給速度、容器内の被処理物の移送速度、加熱温度等を自動制御することにより、熱処理の過不足、即ち、熱処理不足による得られる製品品質の低下、或いは、過熱処理による加熱エネルギーの無駄を防止して、良好な品質の製品を安定かつ確実に得ることができる。
【0033】
この温度検知器12としては、特に制限はなく、熱伝対のように被処理物の温度を直接測定する手段、或いは赤外線式温度測定器のように被処理物の温度を間接的に測定する手段等を用いることができる。
【0034】
また、温度検知器12は、熱処理の終了を的確に判断するために、排出口の近傍に設けるが、温度検知器12の設置位置は、図1に示す如く、容器1内に限らず、被処理物の温度が計測できる位置であれば、容器1の外壁であっても良い。温度検知器12の設置位置は、排出口3に近い方が好ましいが、容器内の被処理物の加熱処理がほぼ終了すると見込まれる位置であっても良い。
【0035】
熟成コンポスト様物の製造に当たり、有機性廃棄物の加熱を、直接加熱方式で行うと発火の恐れがあることから、図1に示すように熱媒油等による間接加熱を行うのが好ましいが、このような間接加熱方式で有機性廃棄物を加熱する場合、媒体油7の温度を150〜200℃に維持すると、乾燥終了前は100℃未満の被処理物が乾燥処理完了後は100〜200℃に維持され、良好な加熱が行われるため好ましい。
【0036】
図1の装置において、撹拌機4は、容器1内の被処理物を撹拌すると共に、この被処理物を投入口2側から排出口3側へ移送することができるようなものであることが好ましく、図1に示す如く、撹拌羽根4Aに角度を設けたものの他、リボン型撹拌機等を用いることができる。その他、容器1の底面に傾斜を設け、撹拌により被処理物が排出口側へ移送されるようにしても良い。
【0037】
このような本発明のコンポスト様物製造装置によれば、原料を連続的に容器1に投入して容器1内で加熱乾燥、更に100〜200℃で熱処理し、安定した品質の熟成コンポスト様物を製品として連続的に取り出すことができる。
【0038】
なお、図1は本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態の一例を示すものであり、本発明の装置は、何ら図示のものに限定されるものではない。例えば、本発明の装置は、図1に示すように、加熱乾燥とその後の熱処理を同一の加熱容器で行うものに限らず、加熱乾燥と熱処理とを別々の容器で行う装置であっても良い。即ち、例えば、乾燥容器に原料を連続的に供給して乾燥処理物を連続的に取り出し、この乾燥処理物を連続的に熱処理容器に供給し、製品を連続的に取り出すようにすることもできる。この場合、乾燥容器の排出口付近と熱処理容器の排出口付近に温度検知器をそれぞれ設け、各々の測定温度が所定値となるように、即ち、乾燥容器の排出口付近の温度が100℃以上となり、熱処理容器の排出口付近が110〜200℃、好ましくは150〜200℃となるように、原料又は乾燥処理物の供給速度、各容器内の被処理物の移送速度、各容器の加熱温度を制御すれば良い。
【0039】
このような本発明の装置で処理する有機性廃棄物としては、下水処理汚泥や余剰汚泥、消化汚泥、浄化槽汚泥等、廃水や廃棄物の生物処理工程で生じる生物処理汚泥を脱水処理して得られる汚泥や、生ごみ等を含むものが挙げられ、本発明によれば、このような生物処理汚泥等の有機性廃棄物を加熱乾燥した後熱処理することにより、臭気が殆どなく、有機肥料成分が十分に残留し、塩分もさほど高くはなく、従って、有機肥料として有効利用可能な、取り扱い性に優れた熟成コンポスト様物を連続生産で得ることができる。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0041】
なお、以下の実施例では、有機汚泥と生ごみを含む含水率85%、強熱減量82%の有機性廃棄物を原料とした。この原料の加熱乾燥前の重量は、1m3当たり約1tである。
【0042】
実施例1
図1に示す装置で原料を連続的に加熱処理して熟成コンポスト様物の製造を行った。
【0043】
この装置の容器の内部容量は10m3で、ジャケットには熱媒油が循環されるように構成されている。温度検知器は容器の排出口の手前の部分に設けた。
【0044】
原料を250kg/hrで連続供給すると共に、容器内を撹拌し、排出口から製品を30kg/hrで取り出した。容器内の被処理物の移動速度(滞留時間)は約20時間であった。
【0045】
このとき、温度検知器の測定温度が160〜170℃の範囲となるように熱媒油の温度を200〜210℃の範囲で調整した。
【0046】
その結果、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0047】
実施例2
実施例1において、熱媒油の温度は約200℃で一定とし、温度検知器の測定温度が所定値となるように、原料の供給速度を200〜300kg/hrの範囲で調整したこと以外は、同様にして熟成コンポスト様物の製造を行ったところ、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0048】
実施例3
実施例1において、熱媒油の温度は約200℃で一定とし、温度検知器の測定温度が所定値となるように、容器内の被処理物の移動速度(滞留時間)を15〜24時間の範囲で調整したこと以外は、同様にして熟成コンポスト様物の製造を行ったところ、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のコンポスト様物製造装置であれば、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を製造するに当たり、連続処理により高品質の製品を確実に製造することができる。このため、本発明によれば、原料や製品の貯留ホッパー、排ガス処理装置等の周辺設備の小型化、設備費の低減を図ると共に、連続処理により熟成コンポスト様物を短時間で効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 投入口
3 排出口
4 撹拌機
4M,9M モータ
6 熱媒油ボイラ
7 熱媒油
8 原料ホッパー
9,10 コンベア
11 製品ホッパー
12 温度検知器
13 制御器
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短時間で製造する装置に係り、特に製品の品質を保持した上で連続処理を可能とすることにより、熟成コンポスト様物を効率的に製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生物処理汚泥や生ごみ等の有機性廃棄物の処理方法としては、コンポスト化処理法、乾燥処理法、炭化処理法がある。
【0003】
コンポスト化処理法は、有機性廃棄物を醗酵させる方法であり、得られた熟成コンポストは、臭気成分が分解されているが有機物は安定化されて十分残留しており、取り扱い性に優れた肥料となる。しかしながら、このような熟成コンポストを得るには、数十日〜百数十日もの長期間の醗酵が必要である。
【0004】
これに対して、熱風等による乾燥装置で有機性廃棄物を加熱乾燥し、有機性廃棄物中の水分を蒸発除去して水分量30〜0%の乾燥品を得る乾燥処理法や、炭化装置で有機性廃棄物を加熱乾留し、有機性廃棄物中の水分を完全に蒸発させた後も加熱を続け、200〜900℃という高温を維持することにより、有機物を炭化分解する炭化処理法は、短期間に処理が可能である。
【0005】
しかし、有機性廃棄物の乾燥品は、水分が単に蒸発しただけであり、原料が生ゴミである場合には比較的良好な性状の製品が得られるが、排水や廃棄物の生物処理から生じる汚泥を原料とした場合は、製品にはまだ安定化されていない有機物や臭気成分が残っている。このため、熟成コンポストと比較すると明らかに臭気や取り扱い性等の面で劣り、農地還元する場合などに問題が残る。
【0006】
これに対して、炭化により得られた製品では、悪臭は残らないものの、有機物は炭化分解してしまうために、土壌改良材にはなっても有機肥料的意義は無い。しかも、減量率が大きいために、原料中の塩が濃縮し、処理品中の塩濃度が高くなってしまうという問題点もある。更に、加熱コストや処理時間の面でも不利である。
【0007】
このような問題点を解決し、有機性廃棄物から熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を比較的低い処理温度と短い時間で低コストにて効率的に製造する技術として、特開2001−130990には、有機性廃棄物を加熱乾燥した後、100〜200℃で熱処理して熟成コンポスト様物を製造する方法及び装置が提案された。
【0008】
この方法及び装置であれば、有機性廃棄物を加熱乾燥し、100〜200℃という比較的低い温度での加熱を継続することにより、10〜20時間程度の短時間の処理で、悪臭がなく、しかも有機肥料分も十分に残留している上に塩分もさほど高くなく、有機肥料として有効な熟成コンポスト類似の製品を得ることができる。
【0009】
通常の生ゴミなどを原料としたコンポストは微生物により有機物の分解が行われた(即ち、醗酵)結果得られるもので、有機物が安定化している。従って、土壌に投入されたときの分解速度が遅く、それゆえ急激に分解されて酸素欠乏状態を招くことがない。また、臭気成分も除去されており悪臭も殆どない。しかし、コンポスト化処理法では、微生物の働き(醗酵)により有機物を安定化させ、臭気成分を除去するため、製造に長期間を要する。
【0010】
これに対して、特開2001−130990で製造されるコンポスト様物は、乾燥後の加熱分解で、コンポスト化処理法で得られる熟成コンポストと同様に臭気成分がなく、有機物が安定化した物質とされたものであり、特開2001−130990の方法及び装置によれば、有機性廃棄物を原料として、加熱乾燥し、その後熱処理して熱変成させることにより、醗酵過程を経ずに熟成コンポストと類似の有機性肥料を比較的低温の処理で、短時間(1日弱)で得ることができる。
【0011】
また、特開2002−28608には、このようにして、有機性廃棄物を加熱乾燥し、その後熱処理してコンポスト様物を製造するに当たり、処理中の被処理物の温度を検知し、この結果に基いて処理時間を設定することにより、所望とする高品質の製品を安定に製造する方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−130990等に開示される従来のコンポスト様物の製造装置は、いずれもバッチ処理型の装置であるため、処理の連続性が損なわれる上に、原料(有機性廃棄物)の貯留ホッパーや製品(熟成コンポスト様物)の貯留ホッパーを大きくする必要がある。また、乾燥工程と、その後の熱処理工程では、排ガス量や排ガス成分が全く異なるため、どちらの工程の排ガスにも対応し得る排ガス処理装置が必要となるが、バッチ処理型の装置では、この排ガス処理装置も大きくする必要がある。このように、バッチ処理型の装置では、処理の連続性が損われ、処理効率が低い上に、周辺設備が大型化するため、工業的、経済的に不利である。
【0013】
原料を連続的に供給し、製品を連続的に取り出す連続式の装置とすることにより、このような問題を解消することはできるが、連続式の装置では、加熱により有機物を十分に安定化させて、悪臭のない高品質の製品を確実に得ることが困難である。
【0014】
このようなことから、従来においては、熟成コンポスト様物の製造にはバッチ処理型の装置が用いられており、連続処理は行われていなかった。
【0015】
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短時間で製造する装置であって、製品の品質を確保した上で連続処理を可能とした熟成コンポスト様物製造装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のコンポスト様物製造装置は、有機性廃棄物の投入口及び加熱処理物の排出口とを備えた容器と、該容器内の被処理物を加熱乾燥し、更に100〜200℃で加熱処理する加熱手段とを有するコンポスト様物製造装置において、有機性廃棄物を前記投入口から連続的に供給すると共に、加熱処理物を前記排出口から連続的に排出する連続式のコンポスト様物製造装置であって、該排出口付近に温度検知器が設けられていると共に、該温度検知器の測定温度が所定値となるように制御する温度制御手段を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明のコンポスト様物製造装置では、容器の投入口から有機性廃棄物を連続的に供給する。供給された有機性廃棄物は容器の投入口から排出口に移送される過程で加熱手段により加熱乾燥されて、徐々に水分を蒸発させる。水分を完全蒸発させた後も加熱を行うことにより、容器内の被処理物の温度は100〜200℃に徐々に上昇し、有機物の熱変成が起こる。本発明では、この有機物の熱変成の状況を、排出口の付近に設けた温度検知器による測定温度で判断し、温度制御手段でこの測定温度が所定の温度となるように制御する。このため、被処理物中の有機物を確実に熱変成させて、排出口から悪臭のない安定した品質の熟成コンポスト様物を製品として連続的に取り出すことができる。
【0018】
本発明において、この温度制御手段としては、
▲1▼ 容器への有機性廃棄物の供給速度を制御する手段
▲2▼ 容器内の被処理物の移送速度(滞留時間)を制御する手段
▲3▼ 加熱手段の加熱温度を制御する手段
などを用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図1は本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【0021】
図1において、1は横円筒型の加熱容器であり、横方向の一端側の上部に原料(有機性廃棄物)の投入口2を有し、他端側の底部に製品(熟成コンポスト様物)の排出口3を有し、内部の被処理物(図示せず)を撹拌すると共に、投入口2側から排出口3側へ移動させて押し出すための撹拌機4が設けられている。この撹拌機4は、撹拌羽根4Aが設けられた回転軸4Bと、この回転軸4Bを回転させるためのモータ4Mとで構成される。
【0022】
容器1の周囲には、ジャケット5が設けられており、ジャケット5内に熱媒油ボイラ6で加熱された熱媒油7を循環させて容器1内の被処理物を加熱する構成とされている。
【0023】
原料は原料ホッパー8からコンベア9で搬送され、容器1の投入口2から容器1内に投入される。9Mはコンベア9の駆動用モータである。また、容器1内で乾燥及び熱処理され、排出口3から排出された処理物(製品、即ち熟成コンポスト様物)は、コンベア10により製品ホッパー11に移送されて貯留される。
【0024】
また、容器1内の排出口3の近傍には、温度検知器12が設けられている。この温度検知器12の測定値は、制御器13に入力され、制御器13では、この測定結果に基いて、熱媒油ボイラ6の運転条件(熱媒油の加熱温度、即ち容器1内の被処理物の加熱温度)、コンベア9のモータ9Mの回転数(容器1内への原料の供給速度)、又は撹拌機4のモータ4Mの回転数(容器1内の被処理物の移送速度)を制御する。
【0025】
なお、図示はしないが、容器内のガスを排気するためのブロワが設けられており、排ガスは、このブロワにより、排ガス処理装置へ送給される。
【0026】
この装置では、原料ホッパー8内の原料(有機性廃棄物)は、コンベア9で移送されて容器1の投入口2から連続的に投入される。容器1内に投入された原料は、容器1内で撹拌機4により撹拌されると共に、投入口2側から徐々に排出口3側へ移動する間に、熱媒油7により間接加熱され、得られた熟成コンポスト様物は排出口3から連続的に排出され、コンベア10により製品ホッパー11に移送させて貯留される。
【0027】
有機性廃棄物を加熱すると、まず、有機性廃棄物中の水分が蒸発して有機性廃棄物が乾燥される。この乾燥処理工程で水分が蒸発する過程において、有機性廃棄物に水分が残留している間は、被処理物である有機性廃棄物の温度は100℃未満であるが、水分が完全に蒸発除去された後も加熱を継続すると、被処理物の温度は100℃以上に上昇する。この後、更に加熱を継続すると温度の上昇に伴って臭気成分の除去や有機物の分解が進み、臭気の殆どない熟成コンポスト様物を得ることができる。
【0028】
なお、この後加熱処理が完了するときの被処理物温度は原料の性状や要求される臭気成分濃度などの製品品質のレベルにも依るが、被処理物の温度が110〜200℃、特に150〜200℃になった時点とするのが好ましい。この温度範囲であれば、水分は完全に蒸発除去され、臭気成分も揮散、分解される一方で、良好な熟成コンポスト様物を得ることができる。
【0029】
従って、図1の装置では、容器1の排出口3の近傍に温度検知器12を設け、この温度検知器12の測定温度、即ち排出される被処理物の温度が熱処理の終了を示す所定の温度、好ましくは110〜200℃、より好ましくは150〜200℃となるように、制御器13により次の▲1▼〜▲3▼の制御を行う。
【0030】
▲1▼ 原料の搬送コンベア9の駆動モータ9Mの回転数を制御するなどして、容器1への原料の供給速度を制御する。
▲2▼ 撹拌機4の駆動モータ4Mの回転数を制御するなどして、容器1内の被処理物の移送速度、即ち、被処理物の容器内滞留時間を制御する。
▲3▼ 熱媒油ボイラ6の加熱温度を制御するなどして、容器1内の被処理物の加熱温度を制御する。
【0031】
上記▲1▼〜▲3▼の制御は、2以上を組み合わせて行っても良い。
【0032】
このように、容器1の排出口3付近の被処理物の温度を検知して、この温度が熱処理の終了を示す所定の温度となるように、原料の供給速度、容器内の被処理物の移送速度、加熱温度等を自動制御することにより、熱処理の過不足、即ち、熱処理不足による得られる製品品質の低下、或いは、過熱処理による加熱エネルギーの無駄を防止して、良好な品質の製品を安定かつ確実に得ることができる。
【0033】
この温度検知器12としては、特に制限はなく、熱伝対のように被処理物の温度を直接測定する手段、或いは赤外線式温度測定器のように被処理物の温度を間接的に測定する手段等を用いることができる。
【0034】
また、温度検知器12は、熱処理の終了を的確に判断するために、排出口の近傍に設けるが、温度検知器12の設置位置は、図1に示す如く、容器1内に限らず、被処理物の温度が計測できる位置であれば、容器1の外壁であっても良い。温度検知器12の設置位置は、排出口3に近い方が好ましいが、容器内の被処理物の加熱処理がほぼ終了すると見込まれる位置であっても良い。
【0035】
熟成コンポスト様物の製造に当たり、有機性廃棄物の加熱を、直接加熱方式で行うと発火の恐れがあることから、図1に示すように熱媒油等による間接加熱を行うのが好ましいが、このような間接加熱方式で有機性廃棄物を加熱する場合、媒体油7の温度を150〜200℃に維持すると、乾燥終了前は100℃未満の被処理物が乾燥処理完了後は100〜200℃に維持され、良好な加熱が行われるため好ましい。
【0036】
図1の装置において、撹拌機4は、容器1内の被処理物を撹拌すると共に、この被処理物を投入口2側から排出口3側へ移送することができるようなものであることが好ましく、図1に示す如く、撹拌羽根4Aに角度を設けたものの他、リボン型撹拌機等を用いることができる。その他、容器1の底面に傾斜を設け、撹拌により被処理物が排出口側へ移送されるようにしても良い。
【0037】
このような本発明のコンポスト様物製造装置によれば、原料を連続的に容器1に投入して容器1内で加熱乾燥、更に100〜200℃で熱処理し、安定した品質の熟成コンポスト様物を製品として連続的に取り出すことができる。
【0038】
なお、図1は本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態の一例を示すものであり、本発明の装置は、何ら図示のものに限定されるものではない。例えば、本発明の装置は、図1に示すように、加熱乾燥とその後の熱処理を同一の加熱容器で行うものに限らず、加熱乾燥と熱処理とを別々の容器で行う装置であっても良い。即ち、例えば、乾燥容器に原料を連続的に供給して乾燥処理物を連続的に取り出し、この乾燥処理物を連続的に熱処理容器に供給し、製品を連続的に取り出すようにすることもできる。この場合、乾燥容器の排出口付近と熱処理容器の排出口付近に温度検知器をそれぞれ設け、各々の測定温度が所定値となるように、即ち、乾燥容器の排出口付近の温度が100℃以上となり、熱処理容器の排出口付近が110〜200℃、好ましくは150〜200℃となるように、原料又は乾燥処理物の供給速度、各容器内の被処理物の移送速度、各容器の加熱温度を制御すれば良い。
【0039】
このような本発明の装置で処理する有機性廃棄物としては、下水処理汚泥や余剰汚泥、消化汚泥、浄化槽汚泥等、廃水や廃棄物の生物処理工程で生じる生物処理汚泥を脱水処理して得られる汚泥や、生ごみ等を含むものが挙げられ、本発明によれば、このような生物処理汚泥等の有機性廃棄物を加熱乾燥した後熱処理することにより、臭気が殆どなく、有機肥料成分が十分に残留し、塩分もさほど高くはなく、従って、有機肥料として有効利用可能な、取り扱い性に優れた熟成コンポスト様物を連続生産で得ることができる。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0041】
なお、以下の実施例では、有機汚泥と生ごみを含む含水率85%、強熱減量82%の有機性廃棄物を原料とした。この原料の加熱乾燥前の重量は、1m3当たり約1tである。
【0042】
実施例1
図1に示す装置で原料を連続的に加熱処理して熟成コンポスト様物の製造を行った。
【0043】
この装置の容器の内部容量は10m3で、ジャケットには熱媒油が循環されるように構成されている。温度検知器は容器の排出口の手前の部分に設けた。
【0044】
原料を250kg/hrで連続供給すると共に、容器内を撹拌し、排出口から製品を30kg/hrで取り出した。容器内の被処理物の移動速度(滞留時間)は約20時間であった。
【0045】
このとき、温度検知器の測定温度が160〜170℃の範囲となるように熱媒油の温度を200〜210℃の範囲で調整した。
【0046】
その結果、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0047】
実施例2
実施例1において、熱媒油の温度は約200℃で一定とし、温度検知器の測定温度が所定値となるように、原料の供給速度を200〜300kg/hrの範囲で調整したこと以外は、同様にして熟成コンポスト様物の製造を行ったところ、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0048】
実施例3
実施例1において、熱媒油の温度は約200℃で一定とし、温度検知器の測定温度が所定値となるように、容器内の被処理物の移動速度(滞留時間)を15〜24時間の範囲で調整したこと以外は、同様にして熟成コンポスト様物の製造を行ったところ、臭気が殆どなく、従来のバッチ処理型の装置で製造された熟成コンポスト様物と同等の品質を有する熟成コンポスト様物を連続処理で製造することができた。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のコンポスト様物製造装置であれば、有機性廃棄物を処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を製造するに当たり、連続処理により高品質の製品を確実に製造することができる。このため、本発明によれば、原料や製品の貯留ホッパー、排ガス処理装置等の周辺設備の小型化、設備費の低減を図ると共に、連続処理により熟成コンポスト様物を短時間で効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンポスト様物製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 投入口
3 排出口
4 撹拌機
4M,9M モータ
6 熱媒油ボイラ
7 熱媒油
8 原料ホッパー
9,10 コンベア
11 製品ホッパー
12 温度検知器
13 制御器
Claims (4)
- 有機性廃棄物の投入口及び加熱処理物の排出口とを備えた容器と、該容器内の被処理物を加熱乾燥し、更に100〜200℃で加熱処理する加熱手段とを有するコンポスト様物製造装置において、
有機性廃棄物を前記投入口から連続的に供給すると共に、加熱処理物を前記排出口から連続的に排出する連続式のコンポスト様物製造装置であって、
該排出口付近に温度検知器が設けられていると共に、該温度検知器の測定温度が所定値となるように制御する温度制御手段を備えることを特徴とするコンポスト様物製造装置。 - 請求項1において、該温度制御手段は、前記有機性廃棄物の供給速度を制御する手段であることを特徴とするコンポスト様物製造装置。
- 請求項1又は2において、該温度制御手段は、前記容器内の被処理物の移送速度を制御する手段であることを特徴とするコンポスト様物製造装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、該温度制御手段は、前記加熱手段の加熱温度を制御する手段であることを特徴とするコンポスト様物製造装置。
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