JP2001130990A - 熟成コンポスト様物の製造方法及び製造装置 - Google Patents

熟成コンポスト様物の製造方法及び製造装置

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JP2001130990A
JP2001130990A JP2000056128A JP2000056128A JP2001130990A JP 2001130990 A JP2001130990 A JP 2001130990A JP 2000056128 A JP2000056128 A JP 2000056128A JP 2000056128 A JP2000056128 A JP 2000056128A JP 2001130990 A JP2001130990 A JP 2001130990A
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sludge
heating
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aged compost
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Kensuke Matsui
謙介 松井
Takeshi Shibata
健 柴田
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物処理汚泥から熟成コンポストに類似した
悪臭の無い製品を比較的低い処理温度と短い時間で低コ
ストにて効率的に製造する。 【解決手段】 生物処理汚泥を加熱乾燥した後、熱処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熟成コンポスト様物
の製造方法及び製造装置に係り、特に、生物処理汚泥を
処理して熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を短
時間で製造する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生物処理汚泥や生ごみ等の有機性
廃棄物の処理方法としては、コンポスト化処理法、乾燥
処理法と炭化処理法とがある。
【0003】コンポスト化処理法は、有機性廃棄物を醗
酵させる方法であり、得られた熟成コンポストは、悪臭
成分が分解されているが有機物は安定化されて十分残留
しており、取り扱い性に優れた肥料となる。しかしなが
ら、このような熟成コンポストを得るには、数十日〜百
数十日もの長期間の醗酵が必要である。
【0004】これに対して乾燥処理法、炭化処理法は、
短期間に処理が可能である。
【0005】有機性廃棄物の乾燥処理法は、熱風等によ
る乾燥装置で有機性廃棄物を加熱乾燥し、有機性廃棄物
中の水分を蒸発除去して水分量30〜0%の乾燥品を得
る方法であり、この方法では、一般に、水分量が30〜
0%になった時点で加熱を止めるか乾燥装置から乾燥品
を取り出す。
【0006】例えば、特開平11−106772号公報
記載の方法では、最高加熱温度95〜100℃程度で、
含水率5〜8%程度の乾燥物を取り出している。
【0007】炭化処理法では、炭化装置で有機性廃棄物
を加熱乾留し、有機性廃棄物中の水分を完全に蒸発させ
た後も加熱を続け、200〜900℃という高温を維持
することにより、有機物の炭化分解を進め、完全炭化し
た製品を取り出す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】有機性廃棄物の乾燥品
は、水分が単に蒸発したり、有機物の一部が変性したり
しただけであり、原料が生ゴミである場合には比較的良
好な性状の製品が得られるが、排水や廃棄物の生物処理
から生じる汚泥を原料とした場合は処理が困難で、製品
にはまだ悪臭が残っている。このため、熟成コンポスト
と比較すると明らかに臭気や取り扱い性等の面で劣り、
農地還元する場合などに問題が残る。
【0009】これに対して、炭化により得られた製品で
は、悪臭は残らないものの、有機物は炭化分解してしま
うために、土壌改良材にはなっても有機肥料的意義は無
い。しかも、減量率が大きいために、原料中の塩が濃縮
し、処理品中の塩濃度が高くなってしまうという問題点
もある。更に、加熱コストや処理時間の面でも不利であ
る。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、生物
処理汚泥から熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品
を比較的低い処理温度と短い時間で低コストにて効率的
に製造する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】本発明はまた、このような熟成コンポスト
様物を短時間で効率的にかつ安価に製造することができ
る熟成コンポスト様物の製造装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の熟成コンポスト
様物の製造方法は、生物処理汚泥を加熱乾燥した後、熱
処理することを特徴とする。
【0013】本発明の熟成コンポスト様物の製造装置
は、生物処理汚泥を加熱して熟成コンポスト様物を製造
する装置であって、生物処理汚泥が導入され、加熱乾燥
と熱処理を行う加熱装置を備えてなることを特徴とす
る。
【0014】なお、本発明において、加熱乾燥後の熱処
理は100〜200℃で行うことが好ましい。
【0015】本発明に従って、生物処理汚泥を加熱乾燥
し、乾燥後も更に好ましくは100〜200℃という比
較的低い温度での加熱を継続することにより、10〜2
0時間程度の短時間の処理で、悪臭がなく、しかも、有
機肥料分も十分に残留している上に塩分もさほど高くな
く、有機肥料として有効な熟成コンポスト類似の製品を
得ることができる。
【0016】通常の生ゴミなどを原料としたコンポスト
は微生物により有機物の分解が行われた(即ち、醗酵)
結果得られるもので、有機物が安定化している。従っ
て、土壌に投入されたときの分解速度が遅く、それゆえ
急激に分解されて酸素欠乏状態を招くことがない。ま
た、臭気成分も除去されており悪臭も殆どない。
【0017】これに対して、本発明でいうコンポスト様
物とは、乾燥後の加熱分解で、コンポスト化処理法で得
られる熟成コンポストと同様に臭気成分がなく、有機物
が安定化した物質とされたものであり、本発明特有の効
果は、生物処理汚泥を原料として、このような熟成コン
ポストと類似の有機性肥料を比較的低温の処理で、短時
間で得ることができる点にある。
【0018】即ち、通常のコンポスト化処理法では、微
生物の働き(醗酵)により有機物を安定化させ、臭気成
分を除去するため、製造に長期間を要するが、本発明で
は、乾燥後の汚泥を熱変成させることにより、醗酵過程
を経ずに熟成コンポストと同等のものを短時間(1日
弱)で得ることができる。
【0019】ただし、本発明で得られる熟成コンポスト
様物は、生物処理汚泥を原料として醗酵過程を経ずに
(つまり微生物分解によらずに)得られたものであるた
め、コンポスト化処理法で得られる熟成コンポストとは
全く同一とは言えないことから、「熟成コンポスト様
物」と称すが、本発明で得られるコンポスト様物は臭気
成分が加熱分解により除去されている点、有機物が安定
化した物質に変成されている点で、生物処理汚泥を単に
乾燥したものとも全く異なる。
【0020】このように、本発明における加熱乾燥後の
熱処理は、臭気成分の加熱分解と有機物の安定化のため
の熱変成を行うためのものであり、この熱処理とは、炭
化、乾燥、醗酵促進のための加熱のいずれにも該当せ
ず、全く別異の処理である。
【0021】ところで、このように生物処理汚泥を加熱
乾燥した後、熱処理することにより、生物処理汚泥から
熟成コンポスト様物を短時間で製造することができる
が、生物処理汚泥中の水分を蒸発させる乾燥工程と乾燥
後の汚泥を熱分解させて臭気成分を除去する加熱分解工
程とを同一の装置内で連続して行うと、次のような設備
面での不具合がある。
【0022】即ち、例えば、含水率85%の生物処理汚
泥を加熱乾燥して熟成コンポスト様物を製造する場合、
一般に、乾燥工程に約15時間、加熱分解工程に約4時
間を要する。このうち、乾燥工程では、水分の蒸発によ
り生物処理汚泥の容量が1/5程度にまで減量化する。
また、この乾燥工程で発生する排ガス成分は殆どが水蒸
気である。
【0023】一方、加熱分解工程では、汚泥の減量化は
わずかであり、この加熱分解で発生する排ガス成分には
汚泥の熱分解によって生じる揮発性有機物やアンモニ
ア、粉塵などが含まれる。
【0024】このように、乾燥の前後で被処理物の容量
は全く異なり、また、乾燥工程で発生する排ガスと加熱
分解工程で発生する排ガスとはその成分が全く異なるに
もかかわらず、乾燥工程と加熱分解工程とを同一の装置
で行う場合、装置本体は被処理物の容量が多い乾燥工程
に対応した大型仕様とする必要がある一方で、排ガス処
理装置は有機物や粉塵等が発生する加熱分解工程に対応
した仕様とする必要がある。即ち、乾燥時には排ガス処
理装置の仕様が過大となり、また、加熱分解時には装置
本体の仕様が過大となる。このため、装置構成や維持管
理、運転コスト等の面で無駄を生じる結果となる。
【0025】請求項4の熟成コンポスト様物の製造装置
は、このような不具合を解消するものであり、生物処理
汚泥を加熱して熟成コンポスト様物を製造する装置であ
って、生物処理汚泥が導入される乾燥装置と、該乾燥装
置から排出される乾燥汚泥が導入される加熱分解装置と
を備えてなることを特徴とする。
【0026】この熟成コンポスト様物の製造装置であれ
ば、生物処理汚泥の乾燥を行う乾燥装置と、乾燥汚泥の
加熱分解を行う加熱分解装置とを備え、生物処理汚泥の
乾燥工程と加熱分解工程とを各々別個の装置で行うこと
ができるため、乾燥装置の排ガス処理装置は蒸発水分を
主たる処理対象とした装置仕様でよく、また、加熱分解
装置本体は水分が蒸発して容量が1/5程度となった汚
泥を更に加熱分解する小型の装置で良いことから、乾燥
装置本体に比べて1/3〜1/10の大きさとすること
ができる。
【0027】このため、乾燥工程と加熱分解工程とを同
一の装置で行う場合に比べて、装置コスト、維持管理コ
スト、運転コスト等が安価となり、経済性に優れたもの
となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0029】本発明においては、生物処理汚泥を加熱乾
燥し、この乾燥処理により生物処理汚泥中の水分が徐々
に蒸発し、含有率が1%未満となって乾燥が完了した後
も、更に生物処理汚泥を好ましくは100〜200℃の
温度で加熱を継続する。
【0030】生物処理汚泥の加熱乾燥で水分が蒸発する
過程において、水分が残留している間は、被処理物であ
る生物処理汚泥の温度は100℃未満であるが、水分が
完全に蒸発除去された後も加熱を継続すると、被処理物
の温度は100℃以上に上昇する。この状態で被処理物
を例えば3〜6時間程度維持すると、被処理物中の有機
物量が減少し始める。有機物が3〜50%程度減少する
まで加熱を継続すると臭気の殆どない熟成コンポスト様
物を得ることができる。
【0031】この加熱を終了して製品とするに好適な有
機物の減少率は、生物処理汚泥の種類によって異なり、
例えば、活性汚泥の余剰汚泥の場合には10〜30%と
比較的減少率が多く、消化汚泥の場合には3〜10%と
比較的減少率が小さい。
【0032】本発明において、乾燥が完了した後の加熱
温度は好ましくは100〜200℃、より好ましくは1
50〜200℃とする。この温度範囲であれば、水分は
完全に蒸発除去され、臭気成分も揮散、分解される一方
で、有機物は炭化せず、良好な熟成コンポスト様物を得
ることができる。
【0033】得られた製品は、臭気が殆どなく、有機肥
料成分が十分に残留し、塩分もさほど高くはなく、かつ
熟成コンポスト類似の取り扱い性に優れたものである。
【0034】以下に図面を参照して本発明の熟成コンポ
スト様物の製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0035】図1,2は本発明の熟成コンポスト様物の
製造装置の実施の形態を示す系統図である。
【0036】本発明の方法を実施するには、直接加熱方
式では発火の恐れがあることから、図1に示す装置では
間接加熱装置を用いて、間接加熱で乾燥と熱処理を行
う。
【0037】図1の間接加熱装置は、加熱媒体が循環す
るように、2重壁構造とされた加熱容器1の循環路に媒
体油2を循環させて、内部の汚泥10を間接加熱するも
のである。この媒体油2は熱交換器3で加熱されて加熱
容器1の循環路を循環する。生物処理汚泥は加熱容器1
の上部投入口(図示せず)から投入され、回転軸4の回
転により攪拌羽根5で攪拌されると共に、媒体油2で加
熱され、製品の熟成コンポスト様物は加熱容器1の底部
出口(図示せず)から取り出される。6は回転軸4の駆
動用モーターである。
【0038】このような間接加熱装置で生物処理汚泥を
加熱する場合、媒体油2の温度を150〜200℃に維
持すると、後述の実施例の結果からも明らかなように、
乾燥終了前は100℃未満の汚泥10が乾燥完了後は1
00〜200℃に維持され、良好な加熱が行われる。こ
のような間接加熱装置で生物処理汚泥の乾燥と熱処理と
を行う場合、乾燥工程は10〜15時間、次の熱処理工
程は2〜6時間とする。
【0039】なお、このような処理においては、揮発性
有機物を含む排ガスが発生するが、この排ガスは、排気
口(図示せず)から取り出し、別途処理を行う。
【0040】図2の熟成コンポスト様物の製造装置は、
生物処理汚泥を加熱乾燥する乾燥装置1Aと、乾燥汚泥
を加熱分解する加熱分解装置1Bとを備え、各工程の別
々の装置で行うものである。
【0041】生物処理汚泥の乾燥装置1Aとしては、一
般的な乾燥装置を用いることができ、熱風を汚泥に直接
吹き付けて乾燥する熱風受熱式(直接式)のものであっ
ても、乾燥機内の金属壁を通して蒸気又は熱媒体油等の
加熱媒体により汚泥に間接的に伝熱して乾燥する伝熱受
熱式(間接式)のものであってもよい。なお、熱風受熱
式には回転式乾燥機、気流式乾燥機、攪拌機付回転乾燥
機等があるが、本発明はいずれのタイプのものも適用可
能である。
【0042】図2に示す乾燥装置1Aは、攪拌機付熱風
受熱式回転乾燥機であって、乾燥装置本体11の一端側
に汚泥を投入する汚泥供給口12と本体11内に熱風を
送り込むための熱風炉13が設けられており、他端側の
上部に排ガス排出口14が下部に乾燥汚泥排出口15が
それぞれ設けられている。また、乾燥装置本体11内に
は攪拌機16が設けられ、熱風による乾燥効率を促進す
るように構成されている。
【0043】この乾燥装置1Aでは、供給口12から本
体11内に投入された汚泥10が攪拌機16で攪拌され
つつ、熱風炉13からの熱風により直接的に加熱乾燥さ
れる。
【0044】この加熱乾燥は、700〜800℃程度の
高温の熱風を送り込み、汚泥容量が1/4〜1/5程度
になるまで、また、乾燥前の汚泥含水率87〜75%に
対して、乾燥後の含水率は30〜10%程度になるまで
実施される。
【0045】通常の場合、この加熱乾燥に要する時間
は、乾燥装置の仕様や乾燥条件、被処理汚泥の性状等に
よっても異なるが、一般的には2〜6時間程度である。
【0046】乾燥汚泥は排出口15より直接あるいは中
継ホッパーを介して加熱分解装置1Bに送給される。な
おVはこの乾燥汚泥の排出のための開閉バルブであ
る。
【0047】一方、排出口14から排出される乾燥排ガ
スは、若干の粉塵及び臭気成分を含むが、殆どが水蒸気
であるため、そのまま、又は必要に応じてサイクロン等
で除塵した後脱臭炉で臭気成分を加熱分解して排出され
る。
【0048】乾燥装置1Aで乾燥された乾燥汚泥は、次
いで、加熱分解装置1Bで100〜200℃、好ましく
は150〜200℃の温度で4〜8時間程度加熱され
る。上記温度範囲であれば、水分は完全に蒸発除去さ
れ、臭気成分も揮散、分解される一方で、有機物は炭化
せず、良好な熟成コンポスト様物を得ることができる。
【0049】この加熱分解装置1Bとしては、直接加熱
方式では発火の恐れがあることから、図2に示すような
間接加熱装置を用いて、間接加熱を行うのが好ましい。
【0050】図2の加熱分解装置1Bは、加熱媒体が循
環するように2重壁構造とされた加熱装置本体21の循
環路に媒体油22を循環させて、内部の被処理物、即
ち、乾燥汚泥20を間接加熱するものである。この媒体
油22は図示しない熱交換器で加熱されて本体21の循
環路を循環する。
【0051】乾燥装置1Aからの乾燥汚泥は本体21の
上部投入口23から投入され、攪拌機24で攪拌される
と共に、媒体油22で加熱され、製品の熟成コンポスト
様物は本体21の底部取出口25からバルブVを開と
することで取り出される。一方、排ガスは本体21の上
部の排出口26から排出され、含有される有機物やアン
モニア、粉塵などが処理される。
【0052】また、加熱分解装置1Bには空気供給口2
7が設けられているが、これは排出ガスをファンなどに
より吸引して排出する際、加熱分解装置1B内が減圧し
ないようにするためである。なお、加熱分解装置1Bか
ら排出される排ガスは水蒸気を殆ど含まないため、乾燥
装置1Aから排出される排ガスに比して排出量が少な
く、排出された排ガスは乾燥装置1Aからの排出ガスと
共に粉塵及び臭気成分の除去処理を行っても良い。
【0053】この加熱分解装置1Bは、乾燥により容量
が1/4〜1/5程度の減容化された乾燥汚泥が投入さ
れるものであるため、乾燥装置1Aの処理容量の1/3
〜1/10程度の小型装置で足り、小処理容量の装置に
より効率的な加熱分解を行える。
【0054】なお、本発明において、処理する生物処理
汚泥としては、下水処理汚泥や余剰汚泥、消化汚泥等、
廃水や廃棄物の生物処理工程で生じる生物処理汚泥が挙
げられ、本発明によれば、このような生物処理汚泥を加
熱乾燥した後加熱分解することで、臭気が殆どなく、有
機肥料成分が十分に残留し、塩分もさほど高くはなく、
従って、有機肥料として有効利用可能な、取り扱い性に
優れた熟成コンポスト様物を効率的に得ることができ
る。
【0055】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0056】実施例1 下記の余剰汚泥186kg(湿重量)を図1に示す間接
加熱装置で加熱し、加熱開始から19時間後に間接熱装
置から製品を取り出し、臭気や有機物量(強熱減量)等
を調べ、結果を表1に示した。 〔余剰汚泥〕 含水率 : 85% 強熱減量:10.7% この処理において、媒体油の温度の経時変化、及び装置
内から所定時間毎に内容物の一部を取り出して調べた処
理途中の被処理物の温度、含水率、有機物量(強熱減
量)の経時変化は図3に示す通りであり、15時間後に
ほぼ完全に水分がなくなって乾燥が完了すると、被処理
物の温度は急上昇し、有機物量が減少し始めることがわ
かる。
【0057】比較例1 実施例1において、加熱開始から15時間後の乾燥が完
了した時点で間接加熱装置の内容物を製品として取り出
したこと以外は同様に処理を行い、臭気や有機物量等を
調べ、結果を表1に示した。
【0058】比較例2 実施例1で処理したものと同様の余剰汚泥を通気と切り
返しを行う方法で100日間処理して熟成コンポスト化
したものについて、臭気や有機物量等を調べ、結果を表
1に示した。
【0059】
【表1】
【0060】表1より明らかなように、本発明により得
られる製品は、有機物量(強熱減量すなわち有機物の総
量を示す)、酸素要求速度(有機物の分解速度、即ち、
有機物の安定化の程度を示す)ともに熟成コンポストと
同等ないしやや多い。すなわち本発明によれば、簡易な
装置により短時間で容易に、熟成コンポストと同様に臭
気が殆どなく、しかも肥料とするに十分な有機物量を含
有する製品を得ることができることがわかる。
【0061】実施例2 下記の余剰汚泥1000kg(湿重量)を図2に示す装
置で下記条件にて処理したところ、乾燥時間4時間、加
熱分解時間6時間、合計10時間の短時間で容易に、下
記の如く、熟成コンポストと同様に臭気が殆どなく、有
機物が安定化していてしかも肥料とするに十分な有機物
量を含有する製品を得ることができた。 〔余剰汚泥〕 含水率 :85% 強熱減量:10.7% 〔処理条件〕 乾燥装置(処理容量6m) :700〜800℃の熱
風を供給して乾燥後の含水率が20%、乾燥後の容量が
乾燥前の約1/5となるように乾燥した。 加熱分解装置(処理容量1m):200℃の媒体油で
乾燥汚泥を100〜200℃に加熱した。 〔製品性状〕 含水率 :0% 臭気 :微臭 有機物量:85kg 酸素要求速度:40(g−O/kg−dry sol
id/週)
【0062】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の熟成コンポ
スト様物の製造方法及び装置によれば、生物処理汚泥か
ら熟成コンポストに類似した悪臭の無い製品を比較的低
い処理温度と短い時間で低コストにて効率的に製造する
ことができる。しかも、得られる熟成コンポスト様物は
有機物含有量が比較的多く、有機物が安定化していて塩
分量は比較的少ないため、有機肥料として有効であり、
また、臭気が殆どなく含水率も少ないため、取り扱い性
にも優れる。
【0063】特に、請求項4の熟成コンポスト様物の製
造装置によれば、生物処理汚泥から熟成コンポストに類
似した悪臭の無い製品を比較的低い処理温度と短い時間
で低コストにて効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熟成コンポスト様物の製造装置の実施
の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の熟成コンポスト様物の製造装置の他の
実施の形態を示す断面図である。
【図3】実施例1における媒体油温度と、被処理物の温
度、含水率及び有機物量の経時変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】 1 加熱容器 1A 乾燥装置 1B 加熱分解装置 2 媒体油 3 熱交換器 4 回転軸 5 攪拌羽根 6 モーター 10 汚泥 11 本体 12 供給口 13 熱風炉 14,15 排出口 16 攪拌機 20 乾燥汚泥 21 本体 22 媒体油 23 投入口 24 攪拌機 25 取出口 26 排出口 27 空気供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA02 BA04 CA15 CA18 CA22 CA42 CA48 CB26 CB31 DA02 DA03 DA06 4D059 AA07 BD01 BD11 BF02 BJ01 BK01 CC01 EB06 EB10 4H061 AA02 AA03 CC51 GG18 GG19 HH42 LL02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物処理汚泥を加熱乾燥した後、熱処理
    することを特徴とする熟成コンポスト様物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、加熱乾燥後の熱処理
    を100〜200℃で行うことを特徴とする熟成コンポ
    スト様物の製造方法。
  3. 【請求項3】 生物処理汚泥を加熱して熟成コンポスト
    様物を製造する装置であって、生物処理汚泥が導入さ
    れ、加熱乾燥と熱処理を行う加熱装置を備えてなること
    を特徴とする熟成コンポスト様物の製造装置。
  4. 【請求項4】 生物処理汚泥を加熱して熟成コンポスト
    様物を製造する装置であって、生物処理汚泥が導入され
    る乾燥装置と、該乾燥装置から排出される乾燥汚泥が導
    入される加熱分解装置とを備えてなる熟成コンポスト様
    物の製造装置。
JP2000056128A 1999-08-23 2000-03-01 熟成コンポスト様物の製造方法及び製造装置 Pending JP2001130990A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003146782A (ja) * 2001-11-08 2003-05-21 Kurita Water Ind Ltd 熟成コンポスト様物の製造方法及び製造装置
WO2004022510A1 (ja) * 2002-09-02 2004-03-18 Kurita Water Industries Ltd. 熟成コンポスト様物の製造装置及び製造方法
CN111167854A (zh) * 2019-12-30 2020-05-19 云南省环境科学研究院(中国昆明高原湖泊国际研究中心) 一种重金属污染土壤治理设备

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