JP2004091276A - ヒ素吸着用活性炭およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の活性炭よりもヒ素吸着性能(特にIII価のヒ素イオンの吸着性能)が大きく、活性炭の比表面積の減少を抑制し、活性炭細孔にヒ素吸着剤を担持させたヒ素吸着用活性炭及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ヒ素吸着用活性炭の製造に際し、活性炭へのマンガン化合物およびビスマス化合物の担持は、前記マンガン化合物およびビスマス化合物のマンガンのビスマスに対する元素重量比が1ないし50を満たすように混合し、これを硝酸に溶解後、活性炭に含浸させ、前記硝酸含浸活性炭を200ないし600℃の温度下において熱処理することにより行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】ヒ素吸着用活性炭の製造に際し、活性炭へのマンガン化合物およびビスマス化合物の担持は、前記マンガン化合物およびビスマス化合物のマンガンのビスマスに対する元素重量比が1ないし50を満たすように混合し、これを硝酸に溶解後、活性炭に含浸させ、前記硝酸含浸活性炭を200ないし600℃の温度下において熱処理することにより行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒ素吸着用活性炭およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
毒性元素であるヒ素について、上水等の水中に溶存する場合、平成5年に水質基準値が10μg−As/L以下という厳しい値に改定された。そのため、特に産廃処理において水中のヒ素イオンを高度に除去することのできる技術の確立が求められている。ヒ素含有水中において無機系のヒ素イオンとしては、V価のヒ素イオンあるいはIII価のヒ素イオンとして存在する。このような水中に含まれる無機系のヒ素イオンの除去手段には、従来、ヒ素含有水中のヒ素イオンを吸着剤に吸着させて除去する方法(例えば、特許文献1参照。)が用いられてきた。
【0003】
前出の方法において用いられる吸着剤として活性アルミナ、二酸化マンガン、活性炭等が挙げられる。前記活性アルミナや二酸化マンガンは、III価のヒ素イオンよりV価のヒ素イオンの方が高い吸着性を有する。そのため、処理後得られる水質は相対的に毒性の高いIII価のヒ素イオンが多く残ってしまうという問題がある。III価のヒ素イオンに対して吸着性を持つものとしては一般にマンガン・ビスマス酸化物が報告されており、さらに、酸化硝酸ビスマスのみを用いた吸着剤(例えば、特許文献2参照。)も公開されている。しかし、ビスマスは高価であるため大量に使用することは経済的に困難であり、実用的には不向きである。
【0004】
前記活性炭においては、微粒子状あるいは適宜の粒状等に成型された成型品が利用されている。一般に微粒子状の活性炭に前出のマンガン等の金属の化合物を担持させる場合や粒状等に成型する場合、これらに用いられるバインダーによって、活性炭表面の細孔は被覆される。そのため、得られる活性炭は相対的に表面積が減少し、活性炭本来の吸着性能が低下するという問題が生ずる。
【0005】
また、マンガンおよびビスマス化合物を担持したヒ素吸着用活性炭を作成する際は、炭化・賦活工程において、600℃ないし1200℃の温度帯で加熱されている。そのため、マンガンおよびビスマス化合物は、結晶構造に変化が生じ、ヒ素吸着性能の喪失を防ぐことができなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−165948号公報 (第3−5頁)
【特許文献2】
特公平7−47489号公報 (第1−6頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、既存の活性炭よりもヒ素吸着性能が大きく、活性炭の比表面積の減少を抑制し、活性炭細孔にヒ素吸着剤を担持させたヒ素吸着用活性炭及びその製造方法を見い出し提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、活性炭にマンガン化合物およびビスマス化合物を担持させたことを特徴とするヒ素吸着用活性炭に係る。
【0009】
請求項2の発明は、前記マンガン化合物およびビスマス化合物が熱処理によって活性炭に担持されている請求項1に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0010】
請求項3の発明は、マンガンのビスマスに対する元素重量比が1ないし50である請求項1又は2に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0011】
請求項4の発明は、平均粒径が10〜10,000μmの粉末状または粒状である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0012】
請求項5の発明は、活性炭をマンガン化合物およびビスマス化合物の混合物の溶解液中に含浸させた後、200ないし600℃の温度で熱処理して前記マンガン化合物およびビスマス化合物を前記活性炭に担持させることを特徴とするヒ素吸着用活性炭の製造方法に係る。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に規定されるヒ素吸着用活性炭は、マンガン化合物およびビスマス化合物を種々の活性炭に担持させたものである。前記活性炭は、木材、木炭、ヤシ殻、石炭、石油およびその残査、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、リグニン、セルロース等を原料とし、焼成後、賦活したものである。前記活性炭の賦活は、薬品賦活、水蒸気賦活等により、活性炭に細孔を設け、比表面積を大きくし、活性炭の吸着性能を上昇させたものである。前記マンガン化合物としては、硝酸マンガン(Mn(NO3)2)、炭酸マンガン(MnCO3)、酢酸マンガンMn(CH3COO)2等のマンガン化合物が使用でき、前記ビスマス化合物としては、炭酸酸化(塩基性)ビスマス(Bi2(CO3)O2)、硝酸ビスマス(Bi(NO3)3、Bi(NO3)3・5H2O)等のビスマス化合物が使用できる。
【0014】
請求項2に規定されるヒ素吸着用活性炭は、マンガン化合物およびビスマス化合物の活性炭への担持が熱処理によって行われるものである。すなわち、マンガンおよびビスマス化合物を所定の配合比率のもと配合し、両化合物が溶解可能な限りにおいて、硫酸等の種々の溶液(とりわけ硝酸酸性下が好ましいため濃硝酸)により溶解させたものを前出の活性炭に含浸させることにより製造する。前記熱処理とは、活性炭に含浸したマンガン化合物およびビスマス化合物を含む溶解液(硝酸)を加熱によりガス化し、気散させ、マンガンおよびビスマス化合物を活性炭細孔内に担持・固定化させる処理である。熱処理の温度はマンガンおよびビスマス化合物の結晶構造が高温により変化し、失活するのを避けるために好ましくは200ないし600℃、より好ましくは200ないし500℃である。熱処理を700℃以上で行った場合は、マンガンおよびビスマス化合物の結晶構造が高温により変化し、失活することにより、マンガンおよびビスマス化合物のヒ素に対する吸着性能が低下する可能性があるためである。また、熱処理を200℃以下により行った場合は、前記の溶解液(硝酸)をガス化し、気散させる際に、溶解液中の非金属イオン(硝酸根)が痕跡として前記活性炭に残留することにより、被処理水中に金属が溶出しやすくなり、水処理用途には好ましくないためである。前記熱処理は、加熱炉としてロータリーキルン等を使用した公知の熱処理手段が用いられる。
【0015】
請求項3に規定されるようにヒ素吸着用活性炭は、マンガンのビスマスに対する元素重量比を1ないし50とすることが好ましい。前出の従来技術において述べたように、ビスマス化合物を多く含むことにより、ヒ素吸着性能の向上は確認できる。しかし、発明者の鋭意検討の結果、後述の実施例より明らかなとおり、ビスマスの元素重量比を上記範囲に規定しても、十分なヒ素吸着性能を得ることが可能である。なお、明細書中に記すマンガン元素重量比とは、マンガン化合物のマンガン元素とビスマス化合物のビスマス元素との元素重量同士の重量比を表すものとする。
【0016】
請求項4に規定されるヒ素吸着用活性炭は、平均粒径が10〜10,000μmの粉末状または粒状のものである。前記活性炭の平均粒径は、粒状活性炭吸着床装置方式における液層での使用あるいは、粉末活性炭注入方式における使用時の流動性、凝集性等の作業の効率性を考慮して、上記のとおり、10〜10,000μmの粒径とすることが望ましい。
【0017】
請求項5に規定されるヒ素吸着用活性炭の製造方法は、予め、マンガン化合物およびビスマス化合物を所望の元素重量比を満たすように混合し、これを濃硝酸に溶解し、マンガン化合物およびビスマス化合物の硝酸溶解液を作成する。そして、図1に示すように、前記活性炭に前記硝酸溶解液を含浸させる工程と、ロータリーキルン等を用いて200℃ないし600℃の温度で熱処理を行うことにより前記マンガン化合物およびビスマス化合物を前記活性炭に担持させる工程より構成される。図1に示す熱処理において、Bi(NO3)3・5H2O等の金属の硝酸塩は、下記の化1のとおり、金属酸化物として活性炭に担持される。化1において左辺はマンガンまたはビスマス化合物を表し、Mはマンガン元素またはビスマス元素を表す。また、活性炭に含浸された硝酸は化2のとおり、活性炭の炭素により分解される。Cは活性炭の炭素を表す。化1および化2より発生する二酸化窒素は公知の除去手段により回収され再利用される。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】
【実施例】
次に、本発明の実施例1〜7および比較例1において、粒状活性炭としては太閤CW130AR(ヤシ殻活性炭BET比表面積1,100m2/g、平均粒径1210μm、二村化学工業株式会社製)を使用した。なお、多孔質体である活性炭であれば適宜のものも使用できる。また、本発明のヒ素吸着用活性炭によるIII価のヒ素イオンの吸着能の効果を確認するため、III価のヒ素標準液(関東化学株式会社製、As1000)を用い、III価のヒ素イオン濃度を10μg/Lに調整し、III価のヒ素イオン溶液とし、以降の実施例の吸着性能実験に供した。
【0021】
実施例および比較例において、収率、吸着率、マンガン、ビスマスおよび硝酸根(イオン)の溶出量、比表面積、細孔容積、平均細孔径を測定した。その結果を表1〜表8に示す。なお、測定方法を以下に示す。
・吸着率:JIS K 1474に基づき、前記III価のヒ素イオン溶液1リットル(III価のヒ素イオン濃度は10μg/L)に対し、本発明のヒ素吸着用活性炭を0.5gおよび1.0g添加した場合の吸着性能を測定した。
・マンガン、ビスマスおよび硝酸根(イオン)の溶出量:マンガン、ビスマ
スは原子吸光光度計(株式会社島津製作所製、AA−6500F)、硝酸根はイオンクロマトグラフィー(カラム:株式会社島津製作所製、Shim−packIC−A3、検出器:株式会社島津製作所製、電気伝導度検出器 CDD−6A)により測定した。いずれも溶出液1リットルあたりの重量を示す。
・比表面積:BET法計算を適用して表面積を求め、窒素ガス吸着等温線(
日本ベル株式会社製、BELSORP18plus)により比表面積を測定した。
・細孔容積:Gurvitschの法則を適用し、相対圧0.951におけ
る液体窒素換算した窒素吸着量から細孔容積を測定した。
【0022】
(実施例1)
炭酸マンガンMnCO3(関東化学株式会社製)と硝酸ビスマスBi(NO3)3・5H2O(関東化学株式会社製)を、マンガン元素とビスマス元素との元素重量同士の重量比がマンガン:ビスマス=9:1となるように混合した。これに濃硝酸を加え、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの混合物を溶解した。前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの溶解液は、pH2以下、好ましくはpH1以下とすることが望ましく、pH1以下になるまで濃硝酸を加え、完全に溶解した。前出の活性炭100gに、前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスを含む濃硝酸溶解液の全量を含浸し、ロータリーキルンを用い、熱処理した。得られたヒ素吸着用活性炭の収量を測定し、収率を計算した。収率は熱処理前活性炭の収量に対する熱処理後活性炭の収量を百分率で表したものとした。その後、得られたヒ素吸着用活性炭試料の90%以上の活性炭試料が45μmふるいを通過するように活性炭を粉砕した。
【0023】
得られた活性炭のIII価のヒ素イオンに対する吸着性能をJIS K 1474に定める方法により測定した。吸着性能としては、前述のとおり、前記III価のヒ素イオン溶液1リットル(III価のヒ素イオン濃度は10μg/L)に対し、前記の製法により得られたヒ素吸着用活性炭を0.5gおよび1.0g添加した場合の吸着率を測定し、前出の収率および吸着率を表1に示した。
【0024】
表1において、1−1ないし1−5はロータリーキルンにおける熱処理の温度を変化させたものである。なお、1−1ないし1−5における前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの重量は、いずれの場合もそれぞれ18.8gおよび2.3gとし、溶解に26mlの濃硝酸を要した。また、1−6は前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスを活性炭に担持させなかったものであり、熱処理の工程を除き、前記濃硝酸溶解液の代わりに濃硝酸26mlを加えた以外は1−1ないし1−5と同様の条件により処理を行った。
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示すとおり、熱処理の温度を700℃とするとIII価のヒ素イオンの吸着性能は低下するため、熱処理の温度は200ないし600℃さらには200ないし500℃とすることが好ましい。
【0027】
(実施例2)
実施例2において、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスを、マンガン元素とビスマス元素との元素重量同士の重量比がそれぞれ11.6、6.0、3.0、1.5となるように下記の表2に示す両化合物の重量ずつ混合し、各混合物に濃硝酸を加え、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの混合物を溶解した。前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの溶解液に前記溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加え、完全に溶解した。ただし、濃硝酸の総量を64mlに統一した。その後、前出の活性炭に濃硝酸溶解液の全量を含浸し、実施例1と同様の処理を行い、実施例2のヒ素吸着用活性炭とした。なお、熱処理の温度はいずれの場合も500℃とした。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示すとおり、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を3以上としたものが、良好なIII価のヒ素イオンの吸着性能を示した。
【0030】
(実施例3)
実施例3において、下記表3に示す3−1は、炭酸マンガンを用いず、硝酸ビスマスのみを使用したものである。硝酸ビスマス1.2gに濃硝酸を加え、溶解し、溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加えた。濃硝酸溶解液の全量を前出の活性炭100gに含浸させ、その後は実施例1と同様の処理を行いヒ素吸着用活性炭を作成した。また、3−2は、硝酸ビスマスを用いず、炭酸マンガンのみを使用したものである。炭酸マンガン37.6gに濃硝酸を加え、溶解し、溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加えた。濃硝酸溶解液の全量を前出の活性炭100gに含浸させ、その後は実施例1と同様の処理を行った。なお、炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの溶解にあたって濃硝酸を64mlに統一した。また、熱処理の温度はいずれの場合も500℃とした。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】
表3に示すとおり、ヒ素吸着用活性炭に担持させる化合物は、マンガン化合物とビスマス化合物の両方が存在することにより効果を発揮することを示す。
【0033】
(実施例4)
実施例4においては、前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの両化合物を表4に示す配合量により混合し、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10、10、50とした。4−1は両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、要した濃硝酸は25mlであった。前出の活性炭90gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。4−2も、両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、濃硝酸は、化合物量が倍増したため、50mlを要した。前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。また、4−3は、4−2と同様に50mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表4に示した。
【0034】
【表4】
【0035】
表4に示すとおり、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10から50に拡張してもIII価のヒ素イオン吸着性能に大きな変化が生じないことが判明した。
【0036】
(実施例5)
実施例5においては、実施例1ないし4に用いた硝酸ビスマスの代わりに炭酸酸化(塩基性)ビスマスBi2(CO3)O2(和光純薬工業株式会社製)を使用した。前記炭酸マンガンおよび炭酸酸化ビスマスの両化合物を表5に示す配合量により混合し、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10、10、50、50とした。5−1は両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、要した濃硝酸は25mlであった。前出の活性炭90gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。5−2も、両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、濃硝酸は、化合物量が倍増したため50mlを要した。前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。また、5−3は、5−1と同様に25mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。さらに、5−4は、5−2と同様に50mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表5に示した。
【0037】
【表5】
【0038】
表5に示すとおり、ビスマス化合物の種類を変えてもIII価のヒ素イオン吸着性能に大きな変化が生じないことが判明した。
【0039】
(実施例6)
実施例6において、本発明により得られたヒ素吸着用活性炭からの金属等の溶出を確認するために、厚生省生活環境部水道整備課長通知「水道用薬品の評価のための試験方法ガイドライン」に基づいて以下の分析を行った。分析に用いるヒ素吸着用活性炭としては、実施例2において表2の2―1の条件の処理により得られたヒ素吸着用活性炭および熱処理の工程を除いた以外は実施例2において表2の2−1と同様の条件の処理により得られたヒ素吸着用活性炭を使用した。前記ヒ素吸着用活性炭を100倍重量の精製水(イオン交換水)で洗浄した後、ヒ素吸着用活性炭1gに対してpH7の精製水1リットルの割合で前記pH7の精製水を加え、抽出操作として15分間撹拌し、25℃で16時間静置後、5種Cのセルロースろ紙(アドバンテック東洋株式会社製)によりろ別し、ろ液を用いてマンガン、ビスマス、硝酸根(イオン)の前記ヒ素吸着用活性炭からの溶出量を測定した。溶出量はマンガン・ビスマスについては原子吸光光度計(株式会社島津製作所製、AA−6500F)、硝酸根についてはイオンクロマトグラフィー(カラム:株式会社島津製作所製、Shim−pack IC−A3、検出器:株式会社島津製作所製、電気伝導度検出器 CDD−6A)により測定し、結果を表6に示した。
【0040】
【表6】
【0041】
表6に示すとおり、本発明のヒ素吸着用活性炭は熱処理により、金属元素の担持および硝酸根の揮発が行われ、金属、硝酸根の溶出を大きく抑制可能になった。
【0042】
(実施例7)
実施例7において、本発明により得られたヒ素吸着用活性炭の比表面積、細孔容積の変化を確認するために、実施例2に示す表2の2―1の条件により得られたヒ素吸着用活性炭および前記太閤CW130ARを用いて、前述の方法により比表面積、細孔容積を測定し、結果を表7に示した。
【0043】
【表7】
【0044】
表7に示すとおり、硝酸根、マンガン化合物およびビスマス化合物を用い、熱処理されるため、比表面積、細孔容量、平均細孔径がともに増加した。
【0045】
(比較例1)
実施例で用いた活性炭(太閤CW130AR)の他に活性アルミナ(住友化学工業株式会社製、KHD−12SR)を用い、両者を定温乾燥機(アドバンテック東洋株式会社製、FS−620)において110℃のもと乾燥し、乾燥した活性炭試料および活性アルミナを前出の方法により45μmふるいにかけ、得られた活性炭および活性アルミナの収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表8に示した。
【0046】
【表8】
【0047】
表8に示すとおり、従来品の活性炭のみ、活性アルミナと比較して、本発明のヒ素吸着用活性炭のヒ素吸着性能は改善された。
【0048】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明のヒ素吸着用活性炭によると、マンガン化合物およびビスマス化合物の好適な比率に基づき、混合物を作成し、活性炭に担持するため、効果的なヒ素吸着性能を備え、かつ、ビスマス化合物の使用量を抑制することが可能となる。
【0049】
また、活性炭にマンガン化合物およびビスマス化合物を担持する場合、硝酸に両化合物を溶解した後に含浸、熱処理するため、バインダーによる被覆は生じず、ヒ素吸着用活性炭の表面積の減少すなわちヒ素吸着性能の低下は解消できる。
【0050】
さらに、前述の熱処理は、200℃ないし600℃の温度のもとに行われるため、マンガン化合物およびビスマス化合物の結晶構造が変化することによる吸着性能の喪失を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒ素吸着用活性炭の製造方法を示す概略工程図である。
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒ素吸着用活性炭およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
毒性元素であるヒ素について、上水等の水中に溶存する場合、平成5年に水質基準値が10μg−As/L以下という厳しい値に改定された。そのため、特に産廃処理において水中のヒ素イオンを高度に除去することのできる技術の確立が求められている。ヒ素含有水中において無機系のヒ素イオンとしては、V価のヒ素イオンあるいはIII価のヒ素イオンとして存在する。このような水中に含まれる無機系のヒ素イオンの除去手段には、従来、ヒ素含有水中のヒ素イオンを吸着剤に吸着させて除去する方法(例えば、特許文献1参照。)が用いられてきた。
【0003】
前出の方法において用いられる吸着剤として活性アルミナ、二酸化マンガン、活性炭等が挙げられる。前記活性アルミナや二酸化マンガンは、III価のヒ素イオンよりV価のヒ素イオンの方が高い吸着性を有する。そのため、処理後得られる水質は相対的に毒性の高いIII価のヒ素イオンが多く残ってしまうという問題がある。III価のヒ素イオンに対して吸着性を持つものとしては一般にマンガン・ビスマス酸化物が報告されており、さらに、酸化硝酸ビスマスのみを用いた吸着剤(例えば、特許文献2参照。)も公開されている。しかし、ビスマスは高価であるため大量に使用することは経済的に困難であり、実用的には不向きである。
【0004】
前記活性炭においては、微粒子状あるいは適宜の粒状等に成型された成型品が利用されている。一般に微粒子状の活性炭に前出のマンガン等の金属の化合物を担持させる場合や粒状等に成型する場合、これらに用いられるバインダーによって、活性炭表面の細孔は被覆される。そのため、得られる活性炭は相対的に表面積が減少し、活性炭本来の吸着性能が低下するという問題が生ずる。
【0005】
また、マンガンおよびビスマス化合物を担持したヒ素吸着用活性炭を作成する際は、炭化・賦活工程において、600℃ないし1200℃の温度帯で加熱されている。そのため、マンガンおよびビスマス化合物は、結晶構造に変化が生じ、ヒ素吸着性能の喪失を防ぐことができなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−165948号公報 (第3−5頁)
【特許文献2】
特公平7−47489号公報 (第1−6頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、既存の活性炭よりもヒ素吸着性能が大きく、活性炭の比表面積の減少を抑制し、活性炭細孔にヒ素吸着剤を担持させたヒ素吸着用活性炭及びその製造方法を見い出し提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、活性炭にマンガン化合物およびビスマス化合物を担持させたことを特徴とするヒ素吸着用活性炭に係る。
【0009】
請求項2の発明は、前記マンガン化合物およびビスマス化合物が熱処理によって活性炭に担持されている請求項1に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0010】
請求項3の発明は、マンガンのビスマスに対する元素重量比が1ないし50である請求項1又は2に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0011】
請求項4の発明は、平均粒径が10〜10,000μmの粉末状または粒状である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のヒ素吸着用活性炭に係る。
【0012】
請求項5の発明は、活性炭をマンガン化合物およびビスマス化合物の混合物の溶解液中に含浸させた後、200ないし600℃の温度で熱処理して前記マンガン化合物およびビスマス化合物を前記活性炭に担持させることを特徴とするヒ素吸着用活性炭の製造方法に係る。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1に規定されるヒ素吸着用活性炭は、マンガン化合物およびビスマス化合物を種々の活性炭に担持させたものである。前記活性炭は、木材、木炭、ヤシ殻、石炭、石油およびその残査、フェノール樹脂、ポリアクリロニトリル、リグニン、セルロース等を原料とし、焼成後、賦活したものである。前記活性炭の賦活は、薬品賦活、水蒸気賦活等により、活性炭に細孔を設け、比表面積を大きくし、活性炭の吸着性能を上昇させたものである。前記マンガン化合物としては、硝酸マンガン(Mn(NO3)2)、炭酸マンガン(MnCO3)、酢酸マンガンMn(CH3COO)2等のマンガン化合物が使用でき、前記ビスマス化合物としては、炭酸酸化(塩基性)ビスマス(Bi2(CO3)O2)、硝酸ビスマス(Bi(NO3)3、Bi(NO3)3・5H2O)等のビスマス化合物が使用できる。
【0014】
請求項2に規定されるヒ素吸着用活性炭は、マンガン化合物およびビスマス化合物の活性炭への担持が熱処理によって行われるものである。すなわち、マンガンおよびビスマス化合物を所定の配合比率のもと配合し、両化合物が溶解可能な限りにおいて、硫酸等の種々の溶液(とりわけ硝酸酸性下が好ましいため濃硝酸)により溶解させたものを前出の活性炭に含浸させることにより製造する。前記熱処理とは、活性炭に含浸したマンガン化合物およびビスマス化合物を含む溶解液(硝酸)を加熱によりガス化し、気散させ、マンガンおよびビスマス化合物を活性炭細孔内に担持・固定化させる処理である。熱処理の温度はマンガンおよびビスマス化合物の結晶構造が高温により変化し、失活するのを避けるために好ましくは200ないし600℃、より好ましくは200ないし500℃である。熱処理を700℃以上で行った場合は、マンガンおよびビスマス化合物の結晶構造が高温により変化し、失活することにより、マンガンおよびビスマス化合物のヒ素に対する吸着性能が低下する可能性があるためである。また、熱処理を200℃以下により行った場合は、前記の溶解液(硝酸)をガス化し、気散させる際に、溶解液中の非金属イオン(硝酸根)が痕跡として前記活性炭に残留することにより、被処理水中に金属が溶出しやすくなり、水処理用途には好ましくないためである。前記熱処理は、加熱炉としてロータリーキルン等を使用した公知の熱処理手段が用いられる。
【0015】
請求項3に規定されるようにヒ素吸着用活性炭は、マンガンのビスマスに対する元素重量比を1ないし50とすることが好ましい。前出の従来技術において述べたように、ビスマス化合物を多く含むことにより、ヒ素吸着性能の向上は確認できる。しかし、発明者の鋭意検討の結果、後述の実施例より明らかなとおり、ビスマスの元素重量比を上記範囲に規定しても、十分なヒ素吸着性能を得ることが可能である。なお、明細書中に記すマンガン元素重量比とは、マンガン化合物のマンガン元素とビスマス化合物のビスマス元素との元素重量同士の重量比を表すものとする。
【0016】
請求項4に規定されるヒ素吸着用活性炭は、平均粒径が10〜10,000μmの粉末状または粒状のものである。前記活性炭の平均粒径は、粒状活性炭吸着床装置方式における液層での使用あるいは、粉末活性炭注入方式における使用時の流動性、凝集性等の作業の効率性を考慮して、上記のとおり、10〜10,000μmの粒径とすることが望ましい。
【0017】
請求項5に規定されるヒ素吸着用活性炭の製造方法は、予め、マンガン化合物およびビスマス化合物を所望の元素重量比を満たすように混合し、これを濃硝酸に溶解し、マンガン化合物およびビスマス化合物の硝酸溶解液を作成する。そして、図1に示すように、前記活性炭に前記硝酸溶解液を含浸させる工程と、ロータリーキルン等を用いて200℃ないし600℃の温度で熱処理を行うことにより前記マンガン化合物およびビスマス化合物を前記活性炭に担持させる工程より構成される。図1に示す熱処理において、Bi(NO3)3・5H2O等の金属の硝酸塩は、下記の化1のとおり、金属酸化物として活性炭に担持される。化1において左辺はマンガンまたはビスマス化合物を表し、Mはマンガン元素またはビスマス元素を表す。また、活性炭に含浸された硝酸は化2のとおり、活性炭の炭素により分解される。Cは活性炭の炭素を表す。化1および化2より発生する二酸化窒素は公知の除去手段により回収され再利用される。
【0018】
【化1】
【0019】
【化2】
【0020】
【実施例】
次に、本発明の実施例1〜7および比較例1において、粒状活性炭としては太閤CW130AR(ヤシ殻活性炭BET比表面積1,100m2/g、平均粒径1210μm、二村化学工業株式会社製)を使用した。なお、多孔質体である活性炭であれば適宜のものも使用できる。また、本発明のヒ素吸着用活性炭によるIII価のヒ素イオンの吸着能の効果を確認するため、III価のヒ素標準液(関東化学株式会社製、As1000)を用い、III価のヒ素イオン濃度を10μg/Lに調整し、III価のヒ素イオン溶液とし、以降の実施例の吸着性能実験に供した。
【0021】
実施例および比較例において、収率、吸着率、マンガン、ビスマスおよび硝酸根(イオン)の溶出量、比表面積、細孔容積、平均細孔径を測定した。その結果を表1〜表8に示す。なお、測定方法を以下に示す。
・吸着率:JIS K 1474に基づき、前記III価のヒ素イオン溶液1リットル(III価のヒ素イオン濃度は10μg/L)に対し、本発明のヒ素吸着用活性炭を0.5gおよび1.0g添加した場合の吸着性能を測定した。
・マンガン、ビスマスおよび硝酸根(イオン)の溶出量:マンガン、ビスマ
スは原子吸光光度計(株式会社島津製作所製、AA−6500F)、硝酸根はイオンクロマトグラフィー(カラム:株式会社島津製作所製、Shim−packIC−A3、検出器:株式会社島津製作所製、電気伝導度検出器 CDD−6A)により測定した。いずれも溶出液1リットルあたりの重量を示す。
・比表面積:BET法計算を適用して表面積を求め、窒素ガス吸着等温線(
日本ベル株式会社製、BELSORP18plus)により比表面積を測定した。
・細孔容積:Gurvitschの法則を適用し、相対圧0.951におけ
る液体窒素換算した窒素吸着量から細孔容積を測定した。
【0022】
(実施例1)
炭酸マンガンMnCO3(関東化学株式会社製)と硝酸ビスマスBi(NO3)3・5H2O(関東化学株式会社製)を、マンガン元素とビスマス元素との元素重量同士の重量比がマンガン:ビスマス=9:1となるように混合した。これに濃硝酸を加え、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの混合物を溶解した。前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの溶解液は、pH2以下、好ましくはpH1以下とすることが望ましく、pH1以下になるまで濃硝酸を加え、完全に溶解した。前出の活性炭100gに、前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスを含む濃硝酸溶解液の全量を含浸し、ロータリーキルンを用い、熱処理した。得られたヒ素吸着用活性炭の収量を測定し、収率を計算した。収率は熱処理前活性炭の収量に対する熱処理後活性炭の収量を百分率で表したものとした。その後、得られたヒ素吸着用活性炭試料の90%以上の活性炭試料が45μmふるいを通過するように活性炭を粉砕した。
【0023】
得られた活性炭のIII価のヒ素イオンに対する吸着性能をJIS K 1474に定める方法により測定した。吸着性能としては、前述のとおり、前記III価のヒ素イオン溶液1リットル(III価のヒ素イオン濃度は10μg/L)に対し、前記の製法により得られたヒ素吸着用活性炭を0.5gおよび1.0g添加した場合の吸着率を測定し、前出の収率および吸着率を表1に示した。
【0024】
表1において、1−1ないし1−5はロータリーキルンにおける熱処理の温度を変化させたものである。なお、1−1ないし1−5における前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの重量は、いずれの場合もそれぞれ18.8gおよび2.3gとし、溶解に26mlの濃硝酸を要した。また、1−6は前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスを活性炭に担持させなかったものであり、熱処理の工程を除き、前記濃硝酸溶解液の代わりに濃硝酸26mlを加えた以外は1−1ないし1−5と同様の条件により処理を行った。
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示すとおり、熱処理の温度を700℃とするとIII価のヒ素イオンの吸着性能は低下するため、熱処理の温度は200ないし600℃さらには200ないし500℃とすることが好ましい。
【0027】
(実施例2)
実施例2において、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスを、マンガン元素とビスマス元素との元素重量同士の重量比がそれぞれ11.6、6.0、3.0、1.5となるように下記の表2に示す両化合物の重量ずつ混合し、各混合物に濃硝酸を加え、前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの混合物を溶解した。前記炭酸マンガンと硝酸ビスマスの溶解液に前記溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加え、完全に溶解した。ただし、濃硝酸の総量を64mlに統一した。その後、前出の活性炭に濃硝酸溶解液の全量を含浸し、実施例1と同様の処理を行い、実施例2のヒ素吸着用活性炭とした。なお、熱処理の温度はいずれの場合も500℃とした。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示すとおり、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を3以上としたものが、良好なIII価のヒ素イオンの吸着性能を示した。
【0030】
(実施例3)
実施例3において、下記表3に示す3−1は、炭酸マンガンを用いず、硝酸ビスマスのみを使用したものである。硝酸ビスマス1.2gに濃硝酸を加え、溶解し、溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加えた。濃硝酸溶解液の全量を前出の活性炭100gに含浸させ、その後は実施例1と同様の処理を行いヒ素吸着用活性炭を作成した。また、3−2は、硝酸ビスマスを用いず、炭酸マンガンのみを使用したものである。炭酸マンガン37.6gに濃硝酸を加え、溶解し、溶解液のpHが1以下になるまで濃硝酸を加えた。濃硝酸溶解液の全量を前出の活性炭100gに含浸させ、その後は実施例1と同様の処理を行った。なお、炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの溶解にあたって濃硝酸を64mlに統一した。また、熱処理の温度はいずれの場合も500℃とした。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】
表3に示すとおり、ヒ素吸着用活性炭に担持させる化合物は、マンガン化合物とビスマス化合物の両方が存在することにより効果を発揮することを示す。
【0033】
(実施例4)
実施例4においては、前記炭酸マンガンおよび硝酸ビスマスの両化合物を表4に示す配合量により混合し、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10、10、50とした。4−1は両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、要した濃硝酸は25mlであった。前出の活性炭90gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。4−2も、両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、濃硝酸は、化合物量が倍増したため、50mlを要した。前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。また、4−3は、4−2と同様に50mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表4に示した。
【0034】
【表4】
【0035】
表4に示すとおり、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10から50に拡張してもIII価のヒ素イオン吸着性能に大きな変化が生じないことが判明した。
【0036】
(実施例5)
実施例5においては、実施例1ないし4に用いた硝酸ビスマスの代わりに炭酸酸化(塩基性)ビスマスBi2(CO3)O2(和光純薬工業株式会社製)を使用した。前記炭酸マンガンおよび炭酸酸化ビスマスの両化合物を表5に示す配合量により混合し、マンガン元素とビスマス元素の元素重量同士の重量比を10、10、50、50とした。5−1は両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、要した濃硝酸は25mlであった。前出の活性炭90gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。5−2も、両化合物をpH1以下になるように濃硝酸を用いて完全に溶解した。この時、濃硝酸は、化合物量が倍増したため50mlを要した。前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。また、5−3は、5−1と同様に25mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。さらに、5−4は、5−2と同様に50mlの濃硝酸を要し、前出の活性炭80gに対し、濃硝酸溶解液の全量を含浸させ、ヒ素吸着用活性炭を作成した。得られたヒ素吸着用活性炭の収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表5に示した。
【0037】
【表5】
【0038】
表5に示すとおり、ビスマス化合物の種類を変えてもIII価のヒ素イオン吸着性能に大きな変化が生じないことが判明した。
【0039】
(実施例6)
実施例6において、本発明により得られたヒ素吸着用活性炭からの金属等の溶出を確認するために、厚生省生活環境部水道整備課長通知「水道用薬品の評価のための試験方法ガイドライン」に基づいて以下の分析を行った。分析に用いるヒ素吸着用活性炭としては、実施例2において表2の2―1の条件の処理により得られたヒ素吸着用活性炭および熱処理の工程を除いた以外は実施例2において表2の2−1と同様の条件の処理により得られたヒ素吸着用活性炭を使用した。前記ヒ素吸着用活性炭を100倍重量の精製水(イオン交換水)で洗浄した後、ヒ素吸着用活性炭1gに対してpH7の精製水1リットルの割合で前記pH7の精製水を加え、抽出操作として15分間撹拌し、25℃で16時間静置後、5種Cのセルロースろ紙(アドバンテック東洋株式会社製)によりろ別し、ろ液を用いてマンガン、ビスマス、硝酸根(イオン)の前記ヒ素吸着用活性炭からの溶出量を測定した。溶出量はマンガン・ビスマスについては原子吸光光度計(株式会社島津製作所製、AA−6500F)、硝酸根についてはイオンクロマトグラフィー(カラム:株式会社島津製作所製、Shim−pack IC−A3、検出器:株式会社島津製作所製、電気伝導度検出器 CDD−6A)により測定し、結果を表6に示した。
【0040】
【表6】
【0041】
表6に示すとおり、本発明のヒ素吸着用活性炭は熱処理により、金属元素の担持および硝酸根の揮発が行われ、金属、硝酸根の溶出を大きく抑制可能になった。
【0042】
(実施例7)
実施例7において、本発明により得られたヒ素吸着用活性炭の比表面積、細孔容積の変化を確認するために、実施例2に示す表2の2―1の条件により得られたヒ素吸着用活性炭および前記太閤CW130ARを用いて、前述の方法により比表面積、細孔容積を測定し、結果を表7に示した。
【0043】
【表7】
【0044】
表7に示すとおり、硝酸根、マンガン化合物およびビスマス化合物を用い、熱処理されるため、比表面積、細孔容量、平均細孔径がともに増加した。
【0045】
(比較例1)
実施例で用いた活性炭(太閤CW130AR)の他に活性アルミナ(住友化学工業株式会社製、KHD−12SR)を用い、両者を定温乾燥機(アドバンテック東洋株式会社製、FS−620)において110℃のもと乾燥し、乾燥した活性炭試料および活性アルミナを前出の方法により45μmふるいにかけ、得られた活性炭および活性アルミナの収率およびIII価のヒ素イオンに対する吸着性能を測定し、結果を表8に示した。
【0046】
【表8】
【0047】
表8に示すとおり、従来品の活性炭のみ、活性アルミナと比較して、本発明のヒ素吸着用活性炭のヒ素吸着性能は改善された。
【0048】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明のヒ素吸着用活性炭によると、マンガン化合物およびビスマス化合物の好適な比率に基づき、混合物を作成し、活性炭に担持するため、効果的なヒ素吸着性能を備え、かつ、ビスマス化合物の使用量を抑制することが可能となる。
【0049】
また、活性炭にマンガン化合物およびビスマス化合物を担持する場合、硝酸に両化合物を溶解した後に含浸、熱処理するため、バインダーによる被覆は生じず、ヒ素吸着用活性炭の表面積の減少すなわちヒ素吸着性能の低下は解消できる。
【0050】
さらに、前述の熱処理は、200℃ないし600℃の温度のもとに行われるため、マンガン化合物およびビスマス化合物の結晶構造が変化することによる吸着性能の喪失を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒ素吸着用活性炭の製造方法を示す概略工程図である。
Claims (5)
- 活性炭にマンガン化合物およびビスマス化合物を担持させたことを特徴とするヒ素吸着用活性炭。
- 前記マンガン化合物およびビスマス化合物が熱処理によって活性炭に担持されている請求項1に記載のヒ素吸着用活性炭。
- マンガンのビスマスに対する元素重量比が1ないし50である請求項1又は2に記載のヒ素吸着用活性炭。
- 平均粒径が10〜10,000μmの粉末状または粒状である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のヒ素吸着用活性炭。
- 活性炭をマンガン化合物およびビスマス化合物の混合物の溶解液中に含浸させた後、200ないし600℃の温度で熱処理して前記マンガン化合物およびビスマス化合物を前記活性炭に担持させることを特徴とするヒ素吸着用活性炭の製造方法。
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