JP2004091114A - ピッキングトラック - Google Patents
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Abstract
【課題】運転台での作業環境を改善して、作業性の向上を図ることのできるピッキングトラックを提供することを目的とする。
【解決手段】運転台23のマスト22側に開口部が形成されると共に、この開口部を覆う透明な樹脂製のフロントガード32が設けられてなり、このフロントガード32には、運転台23側に開口されマスト22間に延出する凹部32aが形成され、この凹部32aの下端面がマスト22側から運転台23側へ下向きに傾斜する傾斜面とされることにより作業台Aが形成されている。更に運転台23の上部には、フロントガード凹部32aの上方を覆うアッパーガード33が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】運転台23のマスト22側に開口部が形成されると共に、この開口部を覆う透明な樹脂製のフロントガード32が設けられてなり、このフロントガード32には、運転台23側に開口されマスト22間に延出する凹部32aが形成され、この凹部32aの下端面がマスト22側から運転台23側へ下向きに傾斜する傾斜面とされることにより作業台Aが形成されている。更に運転台23の上部には、フロントガード凹部32aの上方を覆うアッパーガード33が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピッキングトラックに関し、特に作業性の向上のための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピッキングトラックとして、例えば図5に示す構造のものが知られている。この図5において符号10で示すピッキングトラックは、動力装置を搭載した車両本体1と、この車両本体1の両側部に立設された左右一対のマスト2と、これらのマスト2に昇降可能に装着され、オペレータが乗り込む運転台3と、この運転台3に一体に取り付けられた左右一対のフォーク4と、運転台3の上部に設けられ、運転台3上のオペレータの上方を覆うようなされたヘッドガード5とを備えている。
【0003】
そして、運転台3のマスト2側の部位には操作盤6が設けられており、この操作盤6は、マスト2側を向いたオペレータから見て左手側に配された走行方向を制御するステアリングハンドル7や、右手側に配された車両の走行速度の制御を行うアクセルレバー8等を備えている。また、運転台3の操作盤6より上方部分は開口部とされて、この開口部を通してオペレータが車両本体1側を目視にて確認できるようになっているが、その視界を確保しつつオペレータの安全を確保するために、この開口部を覆うように金網9が取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のピッキングトラック10を用いてピッキング作業を行う場合、オペレータは取り扱う品物を確認するための伝票や、伝票を挟んだバインダー等を携帯することがあるが、品物の出し入れ作業時や運転操作時においては伝票等を手放し、運転台3の何処かに置いておかなくてはならない。しかしながら、図5に示すピッキングトラック10においては、伝票等を置くため場所が設けられていない。そこで、オペレータは、伝票等を金網9に引っ掛けたり、磁石で操作盤6に取り付けるというように夫々に工夫をしながら作業を行っているが、伝票への記入等が行いづらく、また誤って伝票等を落としてしまうことも考えられる。
【0005】
一方、運転台3の開口部には金網9が取り付けられているが、車両本体1側を見易くするために金網9を目の荒いものにすると充分にオペレータを保護できなくなる恐れがあり、逆に金網9を目の細かいものにすると車両本体1側を見にくくなってしまい、運転しづらくなって作業効率が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、運転台での作業環境を改善して、作業性の向上を図ることのできるピッキングトラックを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のピッキングトラックは、車両本体と、この車両本体に車幅方向に間隔おいて設けられた左右一対のマストと、これらのマストに昇降可能に設けられた運転台とを備えるピッキングトラックであって、前記運転台の前記マスト側に開口部が形成されると共に、この開口部を覆う透明なガラス又は樹脂からなるフロントガードが設けられており、このフロントガードには、前記運転台側に開口され前記マスト間に延出する凹部が形成され、この凹部の下端に作業台が形成されていることを特徴とする、という技術的手段を採用する。
【0008】
これにより、オペレータは、フロントガードに形成された作業台上に伝票等を置いたり、この作業台を用いて伝票への記入等を行うことができるので、作業性が向上する。しかも、フロントガードが透明なガラス又は樹脂からなることから、オペレータの視界が遮られるようなことはなく、むしろ従来例のような金網を取り付けた場合よりも視界が向上する。また、フロントガード凹部は左右のマスト間に配されることから、このフロントガード凹部が運転台の昇降の妨げとなることはない。尚、作業台に伝票ばさみを取り付けたり、作業台の一部にくぼみを設けて小物入れとしたりすることで、作業台の使い勝手が良くなり、より一層の作業性の向上を図ることができる。なお、フロントガードを透明な樹脂にて形成する場合、アクリル樹脂やポリカボネートなどを用いることができるが、オペレータ保護の観点から十分な強度を有し、また、傷付きにくいなどの特性を有するものが好ましい。
【0009】
本発明において、フロントガードは、フロントガード凹部の下端が、運転台に搭乗したオペレータの腰高さから肩高さまでの間の高さ位置となるように設けられることが好ましい。このようにすることで、作業台が、運転台に搭乗したオペレータにとって使いやすい高さ位置となり、オペレータは楽な姿勢で作業台を使うことができる。また、本発明において、フロントガード凹部は、平面視にて一辺が開放された矩形状又は台形状、若しくは平面視にて略円弧状となるよう形成することが好ましい。このようにすることで、凹部の下端に作業台を容易に形成できるようになると共に、フロントガードを全体として比較的簡単な形状とすることができる。
【0010】
ここで、本発明における作業台は、フロントガード凹部の下端面を、略水平な平面又はマスト側から運転台側へ下向きに傾斜する傾斜面とすることにより形成することができる。作業台が略水平な平面とされた場合には、この作業台上に伝票等をより安定的に置くことができる。作業台がマスト側から運転台側へ下向きに傾斜する傾斜面とされた場合には、作業台を用いての伝票への記入等がより行い易くなり、また作業台上の伝票等をより見易くなる。
【0011】
本発明において、運転台の上部には、フロントガード凹部の上方を覆うアッパーガードを設けることができる。このようにすることで、アッパーガードによりフロントガード凹部、ひいては作業台を落下物等から保護することができ、その結果としてオペレータは安心して作業台を使うことができる。
【0012】
なお、アッパーガードを、運転台の上方を覆うヘッドガードと略同一高さ位置に設けるようにすれば、例えばヘッドガード上に落下した物体が更にアッパーガード上へと落ちてくるといったことを防止でき、またアッパーガードをヘッドガードに取り付けたり、アッパーガードをヘッドガードと一体的に形成することが可能であることから、比較的簡単な構造でアッパーガードを設けることができる。
【0013】
更に、フロントガード凹部及びアッパーガードを、左右のマスト間の車幅方向略中央位置に配せば、フロントガード凹部及びアッパーガードを車幅方向に大きく形成することができるので、作業台を車幅方向に広くして使い勝手をより一層良くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1において符号20で示す本実施形態に係わるピッキングトラックは、車両本体21と、この車両本体21に立設された左右一対のマスト22と、これらのマスト22に昇降可能に装着された運転台23と、この運転台23の下部に一体に取り付けられた左右一対のフォーク24とを備えている。
【0015】
運転台23の上部には、オペレータの上方を覆うヘッドガード25が設けられ、運転台23のマスト22側部分には、走行や運転台23の昇降等の操作を行うための操作盤26が、立乗姿勢をとったオペレータが操作し易いよう、所定の高さに設けられている。この操作盤26の、マスト22側を向いたオペレータから見て左手側の位置には走行方向を制御するためのステアリングハンドル27が設けられ、右手側の位置には走行速度の調節を行うためのアクセルレバー28と、運転台23の昇降をなすための操作スイッチ29とを備えたコントローラ30が設けられている。尚、符号31は、運転台23の高さ方向の略中間部で運転台23の外周を取り囲むようにして配設されたガードバーであり、オペレータの乗降時には上方へ跳ね上げることができるようになっている。また、運転台23の操作盤26よりも上方部分はほぼ全面的に開口された開口部とされており、この開口部を覆うようにフロントガード32が設けられている。
【0016】
フロントガード32は、透明な樹脂(例えば、ポリカーボネート)によって形成されており、図2に示すように、その車幅方向の中央部には、上方と運転台23側とへ開口された平面視コ字形の凹部32aが形成され、この凹部32aが左右のマスト22間の車幅方向中央に位置するようになされている。凹部32aの下端部は閉塞されて形成されており、その下端面がマスト22側から運転台23側へ下向きに傾斜する傾斜面とされることにより、作業台Aとされている。そのため、作業台Aの高さ位置は、立乗姿勢をとったオペレータの胸高さ程度となる。また、フロントガード32の車幅方向の両端部には取付部32bが形成され、この取付部32bに設けられた取付穴を通してビス等でフロントガード32を運転台23に固定するようになっている。
【0017】
また、図1に示すように、ヘッドガード25のマスト22側部分の車幅方向中央位置には、フロントガード32の凹部32aよりもひと回り大きな略ヨ字形のアッパーガード33が設けられており、このアッパーガード33が凹部32aを上方から覆うようにして保護するようになされている。なお、アッパーガード33の上端面とヘッドガード25の上端面は同一高さとされている。
【0018】
以上のように構成されたピッキングトラック20を用いての作業としては、次のようなものが考えられる。すなわち、先ずオペレータは伝票を携帯して運転台23に乗り込み、伝票を見て取り扱う物品の情報を確認した後、伝票を作業台A上に置き、両手を使ってステアリングハンドル27やコントローラ30を操作して目的の物品の取り出しや収納を行う場所まで移動する。そして、目的の位置に到着すると、オペレータは、伝票を作業台A上に置いたままの状態で、両手を使って物品の出し入れ作業を行う。このようにして作業が終了すれば、オペレータは作業台Aを利用して、伝票に作業が終了した旨のサイン等を記入する。したがって、オペレータは、伝票の置き場所や伝票への記入を行う場所に困ることはなく、この結果、車両の操作や物品の取り扱いを円滑に、効率よく行うことができる。
【0019】
また、この実施例では、フロントガード凹部32a、アッパーガード33ともが、左右のマスト22間の車幅方向中央に位置させられていることにより、これらが運転台23の昇降の障害となることはない。つまり、そもそも左右両マスト22の間は、何らかの部品や装置を配置するために空けられているのではなく、利用されていなかったデッドスペースであるから、このデッドスペースを利用することは、運転台23の昇降は勿論のこと、他の構成部材の配置や形状等に影響を与えることなく実施可能である。さらに、フロントガード32が透明な樹脂によって形成されていることから、車両本体21側の視界が良好に確保されると共に、このフロントガード32により走行時等の風除けができる。
【0020】
なお、上記の実施例において示した各構成部材の諸形状や寸法等は、設計要求等に基づき種々変更可能である。例えば図3及び図4に示すように、フロントガード32の下端に、凹部32aの下端面と一体的に延設部32cを形成することができる。このようにすれば、より広い作業台Aが得られ、またこの延設部32cを運転台23への固定に利用すれば、より強固にフロントガード32を固定することができる。なお、運転台23の、延設部32cにより覆われる部分に、インジケータランプ等が設けられているとしても、オペレータは延設部32cを通してインジケータランプ等を視認することができるので、何ら支障を来たさない。また、延設部32cによりインジケータランプ等が保護されるという効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オペレータは、作業台上に伝票等を置いた状態で品物の出し入れ作業や運転操作を行ったり、作業台を利用して伝票への記入を行ったりすることができる。しかも、フロントガードにより視界が妨げられるようなことはなく、荷役作業を円滑にかつ安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、ピッキングトラックの斜視図である。
【図2】図1に示すピッキングトラックが備えるフロントガードの斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すもので、ピッキングトラックの斜視図である。
【図4】図3に示すピッキングトラックが備えるフロントガードの斜視図である。
【図5】ピッキングトラックの従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 ピッキングトラック
21 車両本体
22 マスト
23 運転台
25 ヘッドガード
26 操作盤
32 フロントガード
32a 凹部
32c 延設部
33 アッパーガード
A 作業台
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピッキングトラックに関し、特に作業性の向上のための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ピッキングトラックとして、例えば図5に示す構造のものが知られている。この図5において符号10で示すピッキングトラックは、動力装置を搭載した車両本体1と、この車両本体1の両側部に立設された左右一対のマスト2と、これらのマスト2に昇降可能に装着され、オペレータが乗り込む運転台3と、この運転台3に一体に取り付けられた左右一対のフォーク4と、運転台3の上部に設けられ、運転台3上のオペレータの上方を覆うようなされたヘッドガード5とを備えている。
【0003】
そして、運転台3のマスト2側の部位には操作盤6が設けられており、この操作盤6は、マスト2側を向いたオペレータから見て左手側に配された走行方向を制御するステアリングハンドル7や、右手側に配された車両の走行速度の制御を行うアクセルレバー8等を備えている。また、運転台3の操作盤6より上方部分は開口部とされて、この開口部を通してオペレータが車両本体1側を目視にて確認できるようになっているが、その視界を確保しつつオペレータの安全を確保するために、この開口部を覆うように金網9が取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のピッキングトラック10を用いてピッキング作業を行う場合、オペレータは取り扱う品物を確認するための伝票や、伝票を挟んだバインダー等を携帯することがあるが、品物の出し入れ作業時や運転操作時においては伝票等を手放し、運転台3の何処かに置いておかなくてはならない。しかしながら、図5に示すピッキングトラック10においては、伝票等を置くため場所が設けられていない。そこで、オペレータは、伝票等を金網9に引っ掛けたり、磁石で操作盤6に取り付けるというように夫々に工夫をしながら作業を行っているが、伝票への記入等が行いづらく、また誤って伝票等を落としてしまうことも考えられる。
【0005】
一方、運転台3の開口部には金網9が取り付けられているが、車両本体1側を見易くするために金網9を目の荒いものにすると充分にオペレータを保護できなくなる恐れがあり、逆に金網9を目の細かいものにすると車両本体1側を見にくくなってしまい、運転しづらくなって作業効率が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、運転台での作業環境を改善して、作業性の向上を図ることのできるピッキングトラックを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のピッキングトラックは、車両本体と、この車両本体に車幅方向に間隔おいて設けられた左右一対のマストと、これらのマストに昇降可能に設けられた運転台とを備えるピッキングトラックであって、前記運転台の前記マスト側に開口部が形成されると共に、この開口部を覆う透明なガラス又は樹脂からなるフロントガードが設けられており、このフロントガードには、前記運転台側に開口され前記マスト間に延出する凹部が形成され、この凹部の下端に作業台が形成されていることを特徴とする、という技術的手段を採用する。
【0008】
これにより、オペレータは、フロントガードに形成された作業台上に伝票等を置いたり、この作業台を用いて伝票への記入等を行うことができるので、作業性が向上する。しかも、フロントガードが透明なガラス又は樹脂からなることから、オペレータの視界が遮られるようなことはなく、むしろ従来例のような金網を取り付けた場合よりも視界が向上する。また、フロントガード凹部は左右のマスト間に配されることから、このフロントガード凹部が運転台の昇降の妨げとなることはない。尚、作業台に伝票ばさみを取り付けたり、作業台の一部にくぼみを設けて小物入れとしたりすることで、作業台の使い勝手が良くなり、より一層の作業性の向上を図ることができる。なお、フロントガードを透明な樹脂にて形成する場合、アクリル樹脂やポリカボネートなどを用いることができるが、オペレータ保護の観点から十分な強度を有し、また、傷付きにくいなどの特性を有するものが好ましい。
【0009】
本発明において、フロントガードは、フロントガード凹部の下端が、運転台に搭乗したオペレータの腰高さから肩高さまでの間の高さ位置となるように設けられることが好ましい。このようにすることで、作業台が、運転台に搭乗したオペレータにとって使いやすい高さ位置となり、オペレータは楽な姿勢で作業台を使うことができる。また、本発明において、フロントガード凹部は、平面視にて一辺が開放された矩形状又は台形状、若しくは平面視にて略円弧状となるよう形成することが好ましい。このようにすることで、凹部の下端に作業台を容易に形成できるようになると共に、フロントガードを全体として比較的簡単な形状とすることができる。
【0010】
ここで、本発明における作業台は、フロントガード凹部の下端面を、略水平な平面又はマスト側から運転台側へ下向きに傾斜する傾斜面とすることにより形成することができる。作業台が略水平な平面とされた場合には、この作業台上に伝票等をより安定的に置くことができる。作業台がマスト側から運転台側へ下向きに傾斜する傾斜面とされた場合には、作業台を用いての伝票への記入等がより行い易くなり、また作業台上の伝票等をより見易くなる。
【0011】
本発明において、運転台の上部には、フロントガード凹部の上方を覆うアッパーガードを設けることができる。このようにすることで、アッパーガードによりフロントガード凹部、ひいては作業台を落下物等から保護することができ、その結果としてオペレータは安心して作業台を使うことができる。
【0012】
なお、アッパーガードを、運転台の上方を覆うヘッドガードと略同一高さ位置に設けるようにすれば、例えばヘッドガード上に落下した物体が更にアッパーガード上へと落ちてくるといったことを防止でき、またアッパーガードをヘッドガードに取り付けたり、アッパーガードをヘッドガードと一体的に形成することが可能であることから、比較的簡単な構造でアッパーガードを設けることができる。
【0013】
更に、フロントガード凹部及びアッパーガードを、左右のマスト間の車幅方向略中央位置に配せば、フロントガード凹部及びアッパーガードを車幅方向に大きく形成することができるので、作業台を車幅方向に広くして使い勝手をより一層良くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1において符号20で示す本実施形態に係わるピッキングトラックは、車両本体21と、この車両本体21に立設された左右一対のマスト22と、これらのマスト22に昇降可能に装着された運転台23と、この運転台23の下部に一体に取り付けられた左右一対のフォーク24とを備えている。
【0015】
運転台23の上部には、オペレータの上方を覆うヘッドガード25が設けられ、運転台23のマスト22側部分には、走行や運転台23の昇降等の操作を行うための操作盤26が、立乗姿勢をとったオペレータが操作し易いよう、所定の高さに設けられている。この操作盤26の、マスト22側を向いたオペレータから見て左手側の位置には走行方向を制御するためのステアリングハンドル27が設けられ、右手側の位置には走行速度の調節を行うためのアクセルレバー28と、運転台23の昇降をなすための操作スイッチ29とを備えたコントローラ30が設けられている。尚、符号31は、運転台23の高さ方向の略中間部で運転台23の外周を取り囲むようにして配設されたガードバーであり、オペレータの乗降時には上方へ跳ね上げることができるようになっている。また、運転台23の操作盤26よりも上方部分はほぼ全面的に開口された開口部とされており、この開口部を覆うようにフロントガード32が設けられている。
【0016】
フロントガード32は、透明な樹脂(例えば、ポリカーボネート)によって形成されており、図2に示すように、その車幅方向の中央部には、上方と運転台23側とへ開口された平面視コ字形の凹部32aが形成され、この凹部32aが左右のマスト22間の車幅方向中央に位置するようになされている。凹部32aの下端部は閉塞されて形成されており、その下端面がマスト22側から運転台23側へ下向きに傾斜する傾斜面とされることにより、作業台Aとされている。そのため、作業台Aの高さ位置は、立乗姿勢をとったオペレータの胸高さ程度となる。また、フロントガード32の車幅方向の両端部には取付部32bが形成され、この取付部32bに設けられた取付穴を通してビス等でフロントガード32を運転台23に固定するようになっている。
【0017】
また、図1に示すように、ヘッドガード25のマスト22側部分の車幅方向中央位置には、フロントガード32の凹部32aよりもひと回り大きな略ヨ字形のアッパーガード33が設けられており、このアッパーガード33が凹部32aを上方から覆うようにして保護するようになされている。なお、アッパーガード33の上端面とヘッドガード25の上端面は同一高さとされている。
【0018】
以上のように構成されたピッキングトラック20を用いての作業としては、次のようなものが考えられる。すなわち、先ずオペレータは伝票を携帯して運転台23に乗り込み、伝票を見て取り扱う物品の情報を確認した後、伝票を作業台A上に置き、両手を使ってステアリングハンドル27やコントローラ30を操作して目的の物品の取り出しや収納を行う場所まで移動する。そして、目的の位置に到着すると、オペレータは、伝票を作業台A上に置いたままの状態で、両手を使って物品の出し入れ作業を行う。このようにして作業が終了すれば、オペレータは作業台Aを利用して、伝票に作業が終了した旨のサイン等を記入する。したがって、オペレータは、伝票の置き場所や伝票への記入を行う場所に困ることはなく、この結果、車両の操作や物品の取り扱いを円滑に、効率よく行うことができる。
【0019】
また、この実施例では、フロントガード凹部32a、アッパーガード33ともが、左右のマスト22間の車幅方向中央に位置させられていることにより、これらが運転台23の昇降の障害となることはない。つまり、そもそも左右両マスト22の間は、何らかの部品や装置を配置するために空けられているのではなく、利用されていなかったデッドスペースであるから、このデッドスペースを利用することは、運転台23の昇降は勿論のこと、他の構成部材の配置や形状等に影響を与えることなく実施可能である。さらに、フロントガード32が透明な樹脂によって形成されていることから、車両本体21側の視界が良好に確保されると共に、このフロントガード32により走行時等の風除けができる。
【0020】
なお、上記の実施例において示した各構成部材の諸形状や寸法等は、設計要求等に基づき種々変更可能である。例えば図3及び図4に示すように、フロントガード32の下端に、凹部32aの下端面と一体的に延設部32cを形成することができる。このようにすれば、より広い作業台Aが得られ、またこの延設部32cを運転台23への固定に利用すれば、より強固にフロントガード32を固定することができる。なお、運転台23の、延設部32cにより覆われる部分に、インジケータランプ等が設けられているとしても、オペレータは延設部32cを通してインジケータランプ等を視認することができるので、何ら支障を来たさない。また、延設部32cによりインジケータランプ等が保護されるという効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オペレータは、作業台上に伝票等を置いた状態で品物の出し入れ作業や運転操作を行ったり、作業台を利用して伝票への記入を行ったりすることができる。しかも、フロントガードにより視界が妨げられるようなことはなく、荷役作業を円滑にかつ安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、ピッキングトラックの斜視図である。
【図2】図1に示すピッキングトラックが備えるフロントガードの斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すもので、ピッキングトラックの斜視図である。
【図4】図3に示すピッキングトラックが備えるフロントガードの斜視図である。
【図5】ピッキングトラックの従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
20 ピッキングトラック
21 車両本体
22 マスト
23 運転台
25 ヘッドガード
26 操作盤
32 フロントガード
32a 凹部
32c 延設部
33 アッパーガード
A 作業台
Claims (7)
- 車両本体と、この車両本体に車幅方向に間隔おいて設けられた左右一対のマストと、これらのマストに昇降可能に設けられた運転台とを備えるピッキングトラックであって、
前記運転台の前記マスト側に開口部が形成されると共に、この開口部を覆う透明なガラス又は樹脂からなるフロントガードが設けられており、
このフロントガードには、前記運転台側に開口され前記マスト間に延出する凹部が形成され、この凹部の下端に作業台が形成されていることを特徴とするピッキングトラック。 - 前記フロントガードは、前記フロントガード凹部の下端が、前記運転台に搭乗したオペレータの腰高さから肩高さまでの間の高さ位置となるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のピッキングトラック。
- 前記フロントガード凹部は、平面視にて一辺が開放された矩形状又は台形状、若しくは平面視にて略円弧状となるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載のピッキングトラック。
- 前記作業台は、前記フロントガード凹部の下端面を、略水平な平面又は前記マスト側から前記運転台側へ下向きに傾斜する傾斜面とすることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のピッキングトラック。
- 前記運転台の上部には、前記フロントガード凹部の上方を覆うアッパーガードが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のピッキングトラック。
- 前記アッパーガードは、前記運転台の上方を覆うヘッドガードと略同一高さ位置に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のピッキングトラック。
- 前記フロントガード凹部及び前記アッパーガードは、前記マスト間の車幅方向略中央位置に配されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のピッキングトラック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253839A JP2004091114A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | ピッキングトラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002253839A JP2004091114A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | ピッキングトラック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004091114A true JP2004091114A (ja) | 2004-03-25 |
Family
ID=32059733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002253839A Pending JP2004091114A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | ピッキングトラック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004091114A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1953115A2 (de) * | 2007-01-30 | 2008-08-06 | Jungheinrich Aktiengesellschaft | Anzeigeanordnung an einem Hochhubflurförderzeug |
CN105668465A (zh) * | 2015-12-02 | 2016-06-15 | 林德(中国)叉车有限公司 | 用于站驾式叉车的集成控制臂 |
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2002
- 2002-08-30 JP JP2002253839A patent/JP2004091114A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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