JP2004091056A - 給紙装置、画像形成装置及び画像読取装置 - Google Patents

給紙装置、画像形成装置及び画像読取装置 Download PDF

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JP2004091056A JP2002250573A JP2002250573A JP2004091056A JP 2004091056 A JP2004091056 A JP 2004091056A JP 2002250573 A JP2002250573 A JP 2002250573A JP 2002250573 A JP2002250573 A JP 2002250573A JP 2004091056 A JP2004091056 A JP 2004091056A
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高橋 俊明
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Abstract

【課題】シートが収納される給紙カセットを給紙位置において位置固定に保持し、収納されたシートの量が多くなるにつれて給紙位置で保持するための保持力を大きくする。
【解決手段】給紙カセット5を装置本体1内の給紙位置で位置固定に保持する保持力を給紙カセット5内に収納されたシートSの量が多くなるにつれて大きくする給紙カセット抜け止め機構16を設ける。
【選択図】  図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートに画像を形成し、或いは、シートに形成された画像を読み取る装置、例えば、複写機やプリンタ及びスキャナ等において用いられる給紙装置、及び、その給紙装置を用いた画像形成装置、画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やプリンタ及びスキャナ等には、画像が形成されるシート或いは画像の読取りが行われるシートを収納する給紙カセットが、収納したシートを給紙する位置である給紙位置と、給紙カセット内へシートを補給する位置である引出位置との間でスライド自在に設けられたものが知られている。
【0003】
このようなスライド自在な給紙カセットにシートを補給するため、その給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせるとき、或いは、シートの補給が終了した給紙カセットを引出位置から給紙位置へスライドさせるとき、そのスライド操作をできるだけ小さい操作力で行えることが操作性向上という観点からは好ましい。
【0004】
一方、移動等のために複写機やプリンタ等を傾けた場合において、多量のシートを収納することにより重量物となっている給紙カセットが給紙位置から引出位置へ作業者の意に反して簡単にスライドすることは、安全性等の点で問題となる。
【0005】
このため、給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドすることを規制するための様々な工夫がなされている。
【0006】
例えば、給紙位置へスライドさせた給紙カセットをロックするロック機構を設け、そのロック機構のロック状態を解除しなければ、給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドできないようにしたものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる都度ロック機構のロック状態を解除する操作が必要になり、煩雑である。
【0008】
また、給紙カセットを給紙位置へスライドさせた後にロック機構のロック操作を忘れる場合もあり、その場合には作業者の意に反して給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドすることが起こり得、安全性の点で問題となる。
【0009】
また、このような専用のロック機構を設けることにより、部品点数が増加してコスト高を招くことになる。
【0010】
本発明の目的は、給紙カセット内に収納されたシートの量が多い場合にはその給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力を大きくすることにより給紙カセットが引出位置へ抜け出すことを防止し、給紙カセット内に収納されたシートの量が少ない場合にはその給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力を小さくしてシートの補給のために給紙カセットを引出位置へスライドさせる操作を容易にすることである。
【0011】
本発明の目的は、給紙カセット内に収納されたシートの量が多い場合にはその給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力を大きくしてシートの量が少ない場合にはその保持力を小さくすることを、特別な操作を伴わずに自動的に行えるようにすることである。
【0012】
本発明の目的は、給紙カセット内に収納されたシートの量が多い場合にはその給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力を大きくしてシートの量が少ない場合にはその保持力を小さくする機構を、給紙カセットの底板を上昇させる機構を利用して実現することにより、この機構を設けることに伴うコストアップを抑制することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の給紙装置は、装置本体に形成された装着口から装着されて給紙位置と引出位置との間でスライド自在な給紙カセットと、給紙位置に位置する前記給紙カセットの上方に配置されてこの給紙カセット内に収納されたシートに当接し、このシートの送り出し方向に向けて回転駆動される給紙ローラと、前記給紙カセットを前記装置本体内の給紙位置で位置固定に保持する保持力を前記給紙カセット内に収納されたシートの量が多くなるにつれて大きくする給紙カセット抜け止め機構と、を有する。
【0014】
本発明及び以下の各発明において、「給紙カセットの給紙位置」とは、給紙カセットが装置本体内へスライドされた位置であって、給紙カセット内に収納されたシートが給紙ローラにより給紙可能となる位置である。「給紙カセットの引出位置」とは、給紙カセットの少なくとも一部が装置本体外へ露出するように引き出された位置であり、給紙カセットを最大の引出位置へ引き出した状態でその給紙カセット内へのシートの補給が行われる。
【0015】
したがって、給紙カセットが給紙位置に位置する場合は、給紙カセット抜け止め機構の保持力により給紙位置で位置固定に保持され、装置本体を傾けた場合でも給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドすることが防止される。しかも、この給紙カセット抜け止め機構の保持力は、給紙カセット内に収納されたシートの量が多くなるにつれて大きくなるので、給紙カセット内に収納されたシートの量が多いほどより確実に給紙位置で保持され、安全性がより向上する。一方、給紙カセット内に収納されたシートの量が少ない場合には、給紙カセット抜け止め機構の保持力が小さくなるので、給紙カセット内へシートを補給するために給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる場合には、そのスライド操作を小さな操作力で容易に行える。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、前記給紙カセット抜け止め機構は、前記給紙カセット内の底部に起伏自在に設けられてシートが載置される底板と、前記給紙カセットに支軸を支点として上下方向回動自在に取付けられ、自由端側に摺動部が設けられたアームと、前記装着口の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜して前記摺動部を摺動自在にガイドするガイド面部を有して前記装置本体に固定され、給紙位置にスライドした前記給紙カセットに設けられている前記アームの前記摺動部が係止される係止部が前記ガイド面部の上方側先端に形成されているガイドと、一端が前記底板の自由端側に連結されて他端が前記アームに連結され、前記摺動部が前記ガイド面部に沿って上昇することに伴い前記底板に起立する向きの付勢力を作用させる付勢体と、を有する。
【0017】
したがって、給紙カセットを引出位置から給紙位置へ向けてスライドさせると、アームの自由端側に設けられた摺動部がガイドのガイド面部に沿って上方へ摺動するとともにアームが上方へ回動し、それに伴って、付勢体を介して底板に起立する向きの付勢力が作用する。
【0018】
給紙カセットが給紙位置へスライドしたときには、付勢体の付勢力により起立した底板上のシートが給紙ローラに当接し、給紙ローラの回転によりシートが給紙可能となる。
【0019】
また、給紙カセットが給紙位置へスライドしたときには、摺動部がガイド面部の上方側先端に形成された係止部に係止されるので、摺動部がガイド面部に沿って下方へ摺動することが規制され、給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドすることが規制され、給紙カセットが給紙位置で位置固定に保持される。給紙位置での給紙カセットに対する保持力の付与が、特別な操作を行うことなく、給紙カセットを給紙位置へスライドさせることにより自動的に行われる。
【0020】
給紙位置に位置する給紙カセットの底板上に載置されたシートの量が多い場合と少ない場合とを比較すると、シートの量が多い場合には底板の位置が下方となり、底板とアームとの距離が大きくなる。このため、付勢体の付勢力が大きくなり、摺動部を係止部に押し付ける力も大きくなるので、給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力が大きくなる。これにより、底板上に載置されたシートの量が多い場合には、給紙位置での給紙カセットの保持を、より安定して行える。
【0021】
一方、底板上に載置されたシートの量が少ない場合には、底板の位置が上方となり、底板とアームとの距離が小さくなる。このため、付勢体の付勢力が小さくなり、摺動部を係止部に押し付ける力が小さくなるので、給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持する保持力が小さくなる。これにより、給紙カセット内へシートを補給するために給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる場合には、そのスライド操作を小さな操作力で行える。
【0022】
また、この給紙カセット抜け止め機構は、給紙カセットを抜け止めするための専用の機構ではなく、シートが載置された底板を上昇させる機構を兼ねたものであるので、給紙カセット抜け止め機構を設けることに伴うコストアップが抑制される。
【0023】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の給紙装置において、前記係止部は、前記ガイド面部の頂点部から前記装着口の奥側に向けて下方に傾斜した抜け止め用傾斜部である。
【0024】
したがって、給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするためには、抜け止め用傾斜部に係止されているアームの摺動部がこの抜け止め用傾斜部より上方に位置するガイド面部の頂点部を乗り越えなければならない。摺動部がガイド面部の頂点部を乗り越える際にはアームが上方へ回動し、アームと底板との距離が大きくなり、付勢体の付勢力が大きくなる。このため、摺動部が簡単にガイド面部の頂点部を乗り越えることはできず、抜け止め用傾斜部での摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持が安定する。
【0025】
底板上に載置されたシートの量が少ない場合には、底板とアームとの距離が小さくなって付勢体の付勢力が小さくなっているので、抜け止め用傾斜部に係止されている摺動部がガイド面部の頂点部を乗り越える際における付勢体の付勢力の増加も僅かであり、底板上に載置されたシートが少ない給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる操作を容易に行える。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の給紙装置において、前記係止部は、前記ガイド面部よりも摩擦係数の高い材料で形成されている抜け止め用高摩擦部である。
【0027】
したがって、アームの摺動部が抜け止め用高摩擦部に係止されることにより、摺動部と抜け止め用高摩擦部との間には大きな摩擦力が作用し、抜け止め用高摩擦部での摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持が安定する。
【0028】
底板上に載置されたシートの量が少ない場合には、底板とアームとの距離が小さくなって付勢体の付勢力が小さくなっているので、摺動部を抜け止め用高摩擦部との係止位置からガイド面部側へ摺動させる際の操作力が小さくなり、底板上に載置されたシートが少ない給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる操作を容易に行える。
【0029】
抜け止め用高摩擦部の材料としては、ゴムが好適に使用できる。
【0030】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の給紙装置において、前記抜け止め用高摩擦部の前記摺動部との当接面には凹凸部が形成されている。
【0031】
したがって、アームの摺動部が抜け止め用高摩擦部に係止されたとき、凹凸部の存在により摺動部の抜け止め用高摩擦部への係止がより安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。
【0032】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5のいずれか一記載の給紙装置において、前記摺動部の外周部分には、前記ガイド面部に当接する凸状曲面部と、前記係止部に当接する平坦面部とが形成されている。
【0033】
したがって、給紙カセットが給紙位置に位置して摺動部が係止部に係止されたときには摺動部の平坦面部が係止部に当接するので、摺動部と係止部との接触面積が大きくなり、係止部への摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、摺動部の凸状曲面部がガイド面部に当接して接触面積が小さくなるので、摺動部がガイド面部に沿って摺動するときの摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作をスムーズに行える。
【0034】
請求項7記載の発明は、請求項2ないし6のいずれか一記載の給紙装置において、前記係止部の前記摺動部との接触面積は、前記ガイド面部の前記摺動部との接触面積より大きく設定されている。
【0035】
したがって、給紙カセットが給紙位置に位置して摺動部が係止部に係止されたときには、係止部の摺動部との接触面積が大きいので係止部と摺動部との間の摩擦力が大きくなり、係止部への摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、ガイド面部の摺動部との接触面積が小さいのでガイド面部と摺動部との間の摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作を容易に行える。
【0036】
請求項8記載の発明は、請求項2ないし7のいずれか一記載の給紙装置において、前記付勢体は引張スプリングである。
【0037】
したがって、摺動部がガイド面部に沿って上昇することに伴う底板に起立する向きの付勢力を作用させること、及び、給紙カセットを給紙位置で位置固定するための保持力を付与することを、引張スプリングを使用した簡単な構造で実現できる。
【0038】
請求項9記載の発明の画像形成装置は、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、前記給紙装置により給紙されたシートに対して画像形成を行う画像形成部と、を有する。
【0039】
したがって、このような画像形成装置において、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置を用いることにより、この画像形成装置を斜めに傾けた場合に給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするということが防止される。
【0040】
請求項10記載の発明の画像読取装置は、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、前記給紙装置により給紙されたシートの画像を読み取る画像読取部と、を有する。
【0041】
したがって、このような画像読取装置において、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置を用いることにより、この画像読取装置を斜めに傾けた場合に給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするということが防止される。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は画像形成装置であるプリンタの全体構造を示すもので、装置本体であるプリンタ本体1の下部には装着口2が形成され、この装着口2には、図1及び図2に示した給紙位置と、図3に示した引出位置とへスライド自在に給紙カセット3が装着されている。給紙カセット3内の底部には、支軸4を支点として上下方向へ起伏自在に底板5が設けられている。底板5上にはシートSが載置されている。
【0043】
プリンタ本体1内には、給紙位置に位置する給紙カセット3の上方に配置され、底板5上に載置されたシートSに当接して回転駆動されることによりそのシートSを送り出し方向へ給紙する給紙ローラ6、給紙ローラ6により給紙されたシートSが搬送される搬送経路7上に配置された画像形成部8、シートS上に形成された画像を定着させる定着部9が設けられている。画像形成部8は、光書込み部10の露光により静電潜像が書き込まれる感光体11、感光体11の表面を一様に帯電させる帯電器12、トナーを供給することにより感光体11上の静電潜像をトナー像として顕像化する現像器13等により構成されている。
【0044】
プリンタ本体1の上面部には、定着部9においてトナー像が定着されたシートSが排紙される排紙部14が形成されている。
【0045】
プリンタ本体1の側面部には、手差し給紙部15が開閉自在に設けられている。
【0046】
さらに、プリンタ本体1には、給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力を、底板5上に載置されたシートSの量が多くなるにつれて大きくし、及び、底板5上に載置されたシートSの量が少なくなるにつれて小さくする給紙カセット抜け止め機構16が設けられている。
【0047】
給紙カセット抜け止め機構16は、給紙カセット3内に設けられた底板5、アーム17、ガイド18、付勢体である引張スプリング19等により構成されている。
【0048】
アーム17は、支軸20を支点として上下方向回動自在に給紙カセット3に取付けられた部材である。アーム17の自由端側には、アーム17の長手方向と直交する向きに突出した円柱状の摺動部21が形成されている。アーム17は、給紙カセット3を給紙位置と引出位置との間でスライドさせるときのスライド方向と直交する幅方向の両側に一対設けられている。
【0049】
ガイド18は、プリンタ本体1の内側であって装着口2の両側となる位置に位置固定に形成された部材であり、装着口2の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜するガイド面部22と、ガイド面部22の上方側先端に形成された係止部である抜け止め用傾斜部23とから形成されている。抜け止め用傾斜部23は、ガイド面部22の頂点部24から装着口2の奥側に向けて下方に傾斜して形成されている。また、ガイド18は、給紙カセット3を給紙位置と引出位置との間でスライドさせるとき、アーム17の摺動部21がガイド面部22上及び抜け止め用傾斜部23上を摺動するように位置付けされている。
【0050】
引張スプリング19は、一端が底板5の自由端側に連結され、他端がアーム17の自由端側に連結されている。この引張スプリング19は、給紙カセット3を引出位置から給紙位置へスライドさせるとき、そのスライドに伴って摺動部21がガイド面部22上を摺動してアーム17が支軸20を支点として上方へ回動することにより、底板5に起立する向きの付勢力を作用させる。同時に、この付勢力の反作用として、摺動部21はガイド面部22、抜け止め用傾斜部23に押圧される。
【0051】
アーム17とガイド18と引張スプリング19とは、図5に示すように配置されている。給紙カセット3のスライド方向と直交する方向であるガイド18の幅方向の中央部にはガイド18の長手方向に沿ってガイド溝25が形成され、給紙カセット3のスライド操作に伴ってこのガイド溝25内をアーム17と引張スプリング19とが移動する。なお、図5では図示を省略しているが、ガイド18の幅方向の両端部18aがプリンタ本体1に固定されている。
【0052】
図2に示すように給紙カセット3を給紙位置までスライドさせたとき、摺動部21はガイド面部22の頂点部24を乗り越え、摺動部21の外周面が抜け止め用傾斜部23に当接されている。さらに、引張スプリング19から作用する付勢力により底板5が支軸4を支点として起立する向きに回動し、底板5上に載置されているシートSが給紙ローラ6の下側外周面に当接される。底板5を起立する向きに回動させる引張スプリング19の付勢力の反作用して、摺動部21が抜け止め用傾斜部23に押圧され、この押圧力が、給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力として作用する。
【0053】
このような構成において、給紙カセット3を図3に示した引出位置から図2に示した給紙位置へ向けてスライドさせると、アーム17の自由端側に設けられた摺動部21がガイド18のガイド面部22に沿って上方へ摺動するとともにアーム17が支軸20を支点として上方へ回動し、それに伴って、引張スプリング19を介して底板5に起立する向きの付勢力が作用する。
【0054】
これにより、給紙カセット3が給紙位置へ向けてスライドするにつれて底板5が支軸4を支点として起立する向きに回動し、図1に示すように給紙カセット3が給紙位置へスライドしたときには、底板5上のシートSが給紙ローラ6の下側外周面に当接される。図2に示すように底板5上のシートSが給紙ローラ6の下側外周面に当接された状態から給紙ローラ6を回転駆動させることにより、底板5上のシートSは画像形成部8へ向けて搬送される。
【0055】
給紙カセット3が図2に示した給紙位置へスライドしたときには、ガイド面部22の頂点部24を乗り越えた摺動部21が抜け止め用傾斜部23に押圧され、この押圧力が、給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力として作用する。この給紙位置に位置する給紙カセット3が引出位置へスライドするためには、アーム17の摺動部21が抜け止め用傾斜部23より上方に位置するガイド面部22の頂点部24を乗り越えなければならない。摺動部21が頂点部24を乗り越える際にはアーム17が上方へ回動し、アーム17と底板5との距離が大きくなり、引張スプリング19の付勢力が大きくなる。このため、摺動部21が簡単に頂点部24を乗り越えることはできず、プリンタ本体1を傾けた場合でも給紙カセット3が給紙位置から引出位置へスライドするということが発生せず、給紙位置での給紙カセット3の保持が安定する。
【0056】
図4は、底板5上に載置されたシートSの量が多い場合(a)と、底板5上に載置されたシートSの量が少ない場合(b)とを示している。底板5上に載置されたシートSの量が多い場合には底板5の位置が下方となり、底板5とアーム17との距離が大きくなる。このため、引張スプリング19の付勢力が大きくなり、摺動部21を抜け止め用傾斜部23に押し付ける力も大きくなるので、給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力が大きくなり、摺動部21が頂点部24を乗り越えることがより難しくなる。これにより、底板5上に載置されたシートSの量が多い場合には、給紙位置での給紙カセット3の保持を、より安定して行える。
【0057】
一方、底板5上に載置されたシートSの量が少ない場合には、底板5の位置が上方となり、底板5とアーム17との距離が小さくなる。このため、引張スプリング19の付勢力が小さくなり、摺動部21を抜け止め用傾斜部23に押し付ける力が小さくなるので、給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力が小さくなり、摺動部21が頂点部24を乗り越えるために要する操作力が小さくなる。これにより、収納されたシートSの量が少ない給紙カセット3を給紙位置から引出位置へスライドさせる場合には、そのスライド操作を小さな操作力で行え、給紙カセット3内へのシートSの補給作業を容易に行える。
【0058】
また、この給紙カセット抜け止め機構16によれば、底板5上に載置されたシートSの量が多い場合には給紙カセット3を給紙位置で位置固定に保持する保持力を大きくし、底板5上に載置されたシートSの量が少ない場合にはその保持力を小さくすることを、特別な操作を伴わずに自動的に行える。このため、給紙カセット3を給紙位置で確実に保持したり、給紙カセット3を給紙位置から引出位置へスライドさせる際の操作性及び取扱性がよくなる。
【0059】
また、この給紙カセット抜け止め機構16は、給紙カセット3を給紙位置で保持するための専用の機構として設けられているのではなく、底板5上のシートSを給紙ローラ6に押し付ける底板上昇機構を兼ねているので、給紙カセット抜け止め機構16を設けることに伴うコストアップが抑制される。
【0060】
つぎに、本発明の第2の実施の形態を図6に基づいて説明する。なお、図1ないし図5において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する(以下の各実施の形態でも同じ)。
【0061】
本実施の形態の給紙カセット抜け止め機構16Aは、第1の実施の形態で説明した給紙カセット抜け止め機構16と基本的構造は同じであり、給紙カセット内に設けられた底板(図示せず)、アーム17、ガイド30、引張スプリング19等により構成されている。アーム17の自由端側には円柱状の摺動部21が形成されている。
【0062】
ガイド30は、プリンタ本体の内側であって装着口の両側となる位置に位置固定に形成された部材であり、装着口の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜するガイド面部22と、ガイド面部22の上方側先端に形成された係止部である抜け止め用高摩擦部31とから形成されている。
【0063】
抜け止め用高摩擦部31は、ABS樹脂で形成されたガイド面部22より摩擦係数の高い材料であるゴムで形成されており、ガイド30の上方側先端に形成された凹部32に抜け止め用高摩擦部31が貼付け固定されている。抜け止め用高摩擦部31は、その上面部分であって摺動部21が当接される面が略水平向きとなるように形成されている。
【0064】
このような構成において、給紙カセットを引出位置から給紙位置へ向けてスライドさせると、アーム17の自由端側に設けられた摺動部21がガイド30のガイド面部22に沿って上方へ摺動するとともにアーム17が支軸を支点として上方へ回動し、それに伴って、引張スプリング19を介して底板に起立する向きの付勢力が作用する。
【0065】
給紙カセット3が給紙位置へスライドしたときには、図6において仮想線で示すように、摺動部21が抜け止め用高摩擦部31の上面部に係止される。このとき、摺動部21と抜け止め用高摩擦部31との間に大きな摩擦力が作用し、抜け止め用高摩擦部31への摺動部21の係止が安定し、摺動部21がガイド面部22に沿って下方へ摺動することが規制され、給紙位置での給紙カセットの保持が安定する。
【0066】
つぎに、本発明の第3の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態の給紙カセット抜け止め機構16Bは、給紙カセット内に設けられた底板(図示せず)、アーム17、ガイド40、引張スプリング19等により構成されている。アーム17の自由端側には円柱状の摺動部21が形成されている。
【0067】
ガイド40は、プリンタ本体の内側であって装着口の両側となる位置に位置固定に形成された部材であり、装着口の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜するガイド面部22と、ガイド面部22の上方側先端に形成された係止部である抜け止め用高摩擦部31とから形成されている。抜け止め用高摩擦部31における摺動部21との当接面には凹凸部41が形成されている。
【0068】
このような構成において、給紙カセットが給紙位置に位置する場合には、アーム17の摺動部21が抜け止め用高摩擦部31に当接される。この抜け止め用高摩擦部31の摺動部21との当接面には凹凸部41が形成されているので、この凹凸部41の存在により摺動部21と抜け止め用高摩擦部31との間の摩擦力がより大きくなり、抜け止め用高摩擦部31への摺動部21の係止がより安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。
【0069】
なお、上述した第2、第3の実施の形態では、抜け止め用高摩擦部31の上面部分であって摺動部21が当接される面が略水平向きとなるように形成されている場合を例に挙げて説明したが、この面を、第1の実施の形態と同じように、装着口の奥側に向けて下方に傾斜させてもよい。その場合には、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。
【0070】
つぎに、本発明の第4の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態の給紙カセット抜け止め機構16Cは、第1の実施の形態で説明した給紙カセット抜け止め機構16と基本的構造は同じであり、給紙カセット内に設けられた底板(図示せず)、アーム17、ガイド18、引張スプリング19等により構成されている。アーム17の自由端側には摺動部50が形成されている。
【0071】
摺動部50は、断面形状がD型の柱状に形成され、その外周部分には、摺動部50がガイド面部22上を摺動するときにガイド面部22に当接する凸状曲面部51と、抜け止め用傾斜部23に当接する平坦面部52とが形成されている。
【0072】
このような構成において、給紙カセットが給紙位置に位置する場合には、図7の仮想線で示すように、摺動部50の平坦面部52が抜け止め用傾斜部23に当接し、摺動部50と抜け止め用傾斜部23との接触面積が大きくなる。これにより、摺動部50と抜け止め用傾斜部23との間に大きな摩擦力が作用し、抜け止め用傾斜部23への摺動部50の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持が安定する。
【0073】
一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、摺動部50の凸状曲面部51がガイド面部22に当接して接触面積が小さくなるので、摺動部50がガイド面部22に沿って摺動するときの摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作をスムーズに行える。
【0074】
つぎに、本発明の第5の実施の形態を図9に基づいて説明する。本実施の形態の給紙カセット抜け止め機構16Dは、給紙カセット内に設けられた底板(図示せず)、アーム17、ガイド60、引張スプリング19等により構成されている。アーム17の自由端側には円柱状の摺動部21が形成されている。
【0075】
ガイド60には、給紙カセット3のスライド方向と直交する方向であってガイド60の幅方向の中央部に位置するガイド溝61がガイド60の長手方向に沿って形成されている。このガイド溝61内を、給紙カセットのスライド操作に伴ってアーム17と引張スプリング19とが移動する。このガイド溝61は、ガイド面部22に形成されている幅広部61a、抜け止め用傾斜部23に形成された幅狭部61bとから形成されている。このため、抜け止め用傾斜部23の摺動部21との接触面積が、ガイド面部22の摺動部21との接触面積より大きく設定されている。
【0076】
このような構成において、給紙カセットが給紙位置に位置する場合には、摺動部21は図9(b)の仮想線で示すように抜け止め用傾斜部23に当接し、このとき、抜け止め用傾斜部23の摺動部21との接触面積が大きいので抜け止め用傾斜部23と摺動部21との間の摩擦力が大きくなり、抜け止め用傾斜部23への摺動部21の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。
【0077】
一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、ガイド面部22の摺動部21との接触面積が小さいのでガイド面部22と摺動部21との間の摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作を容易に行える。
【0078】
以上の各実施の形態では、給紙カセット抜け止め機構17、17A、17B、17C、17Dを用いた給紙装置をプリンタにおいて使用した場合を例に挙げて説明したが、このような給紙装置を、画像形成装置である複写機や画像読取装置において使用することもできる。
【0079】
このような給紙装置を複写機において使用した場合には、その複写機は、図1に示したプリンタに対して原稿画像を読み取る画像読取部を追加した構成となる。
【0080】
また、このような給紙装置を画像読取装置に用いた場合には、その画像読取装置は、上述した各実施の形態の給紙装置と、この給紙装置から給紙されたシートの画像を読み取る画像読取部と、画像読取部で読み取った画像データを記憶する記憶部又は読み取った画像データをパソコンや光ファイル等の外部装置に送信する送信部の少なくとも一方を有する構成となる。
【0081】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の給紙装置によれば、給紙カセットが給紙位置に位置する場合は、給紙カセット抜け止め機構の保持力により給紙カセットが給紙位置で位置固定に保持され、装置本体を傾けた場合でも給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドすることを防止できる。しかも、この給紙カセット抜け止め機構の保持力は、給紙カセット内に収納されたシートの量が多くなるにつれて大きくなるので、給紙カセットは収納したシートの量が多いほどより確実に給紙位置で保持されるので、安全性をより向上させることができる。一方、給紙カセット内に収納されたシートの量が少ない場合には、給紙カセット抜け止め機構の保持力が小さくなるので、給紙カセット内へシートを補給するために給紙カセットを給紙位置から引出位置へスライドさせる場合にはそのスライド操作を小さな操作力で容易に行える。
【0082】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の給紙装置において、前記給紙カセット抜け止め機構は、前記給紙カセット内の底部に起伏自在に設けられてシートが載置される底板と、前記給紙カセットに支軸を支点として上下方向回動自在に取付けられ、自由端側に摺動部が設けられたアームと、前記装着口の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜して前記摺動部を摺動自在にガイドするガイド面部を有して前記装置本体に固定され、給紙位置にスライドした前記給紙カセットに設けられている前記アームの前記摺動部が係止される係止部が前記ガイド面部の上方側先端に形成されているガイドと、一端が前記底板の自由端側に連結されて他端が前記アームに連結され、前記摺動部が前記ガイド面部に沿って上昇することに伴い前記底板に起立する向きの付勢力を作用させる付勢体と、を有するので、給紙カセットが給紙位置に位置するときに摺動部が係止部に係止されることにより、給紙位置での給紙カセットの保持を安定させることができる。また、この給紙カセット抜け止め機構は、給紙カセットを抜け止めするための専用の機構ではなく、シートが載置された底板を上昇させる機構を兼ねたものであるので、給紙カセット抜け止め機構を設けることに伴うコストアップを抑制することができる。
【0083】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の給紙装置において、前記係止部は、前記ガイド面部の頂点部から前記装着口の奥側に向けて下方に傾斜した抜け止め用傾斜部であるので、給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするためには、抜け止め用傾斜部に係止されているアームの摺動部がこの抜け止め用傾斜部より上方に位置するガイド面部の頂点部を乗り越えなければならず、給紙位置での給紙カセットの保持を安定させることができる。
【0084】
請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の給紙装置において、前記係止部は、前記ガイド面部よりも摩擦係数の高い材料で形成されている抜け止め用高摩擦部であるので、アームの摺動部が抜け止め用高摩擦部に係止されることにより、摺動部と抜け止め用高摩擦部との間には大きな摩擦力が作用し、摺動部の抜け止め用高摩擦部への係止が安定し、摺動部がガイド面部に沿って下方へ摺動することが規制され、給紙位置での給紙カセットの保持を安定させることができる。
【0085】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の給紙装置において、前記抜け止め用高摩擦部の前記摺動部との当接面には凹凸部が形成されているので、アームの摺動部が抜け止め用高摩擦部に係止されたとき、凹凸部の存在により摺動部の抜け止め用高摩擦部への係止がより安定し、給紙位置での給紙カセットの保持をより安定させることができる。
【0086】
請求項6記載の発明によれば、請求項2ないし5のいずれか一記載の給紙装置において、前記摺動部の外周部分には、前記ガイド面部に当接する凸状曲面部と、前記係止部に当接する平坦面部とが形成されているので、給紙カセットが給紙位置に位置して摺動部が係止部に係止されたときには摺動部の平坦面部が係止部に当接するので、摺動部と係止部との接触面積が大きくなり、係止部への摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持をより安定させることができる。一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、摺動部の凸状曲面部がガイド面部に当接して接触面積が小さくなるので、摺動部がガイド面部に沿って摺動するときの摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作をスムーズに行える。
【0087】
請求項7記載の発明によれば、請求項2ないし6のいずれか一記載の給紙装置において、前記係止部の前記摺動部との接触面積は、前記ガイド面部の前記摺動部との接触面積より大きく設定されているので、給紙カセットが給紙位置に位置して摺動部が係止部に係止されたときには、係止部の摺動部との接触面積が大きいので係止部と摺動部との間の摩擦力が大きくなり、係止部への摺動部の係止が安定し、給紙位置での給紙カセットの保持がより安定する。一方、給紙カセットが給紙位置と引出位置との間でスライドするときには、ガイド面部の摺動部との接触面積が小さいのでガイド面部と摺動部との間の摩擦力が小さくなり、給紙カセットのスライド操作を容易に行える。
【0088】
請求項8記載の発明によれば、請求項2ないし7のいずれか一記載の給紙装置において、前記付勢体は引張スプリングであるので、摺動部がガイド面部に沿って上昇することに伴って底板に起立する向きの付勢力を作用させること、及び、給紙カセットを給紙位置で位置固定に保持するための保持力を付与することを、引張スプリングを使用した簡単な構造で実現できる。
【0089】
請求項9記載の発明の画像形成装置によれば、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、前記給紙装置により給紙されたシートに対して画像形成を行う画像形成部と、を有するので、この画像形成装置を斜めに傾けた場合に給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするということを防止でき、また、シートを補給する際には給紙カセットを給紙位置から引出位置へ容易にスライドさせることができる。
【0090】
請求項10記載の発明の画像読取装置によれば、請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、前記給紙装置により給紙されたシートの画像を読み取る画像読取部と、を有するので、この画像読取装置を斜めに傾けた場合に給紙カセットが給紙位置から引出位置へスライドするということを防止でき、また、シートを補給する際には給紙カセットを給紙位置から引出位置へ容易にスライドさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプリンタ全体の概略構造を示す断面図である。
【図2】給紙カセットを給紙位置へ位置させた状態を示す断面図である。
【図3】給紙カセットを引出位置へ位置させた状態を示す断面図である。
【図4】底板上に載置されたシートの量に応じて給紙カセット抜け止め機構による保持力が変化することを説明する断面図である。
【図5】給紙カセット抜け止め機構の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における給紙カセット抜け止め機構の要部を示す側面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における給紙カセット抜け止め機構の要部を示す側面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態における給紙カセット抜け止め機構の要部を示す側面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態における給紙カセット抜け止め機構の要部を示す斜視図(a)と、平面図(b)である。
【符号の説明】
1   装置本体
2   装着口
3   給紙カセット
5   底板
6   給紙ローラ
8   画像形成部
16、16A、16B、16C、16D 給紙カセット抜け止め機構
17   アーム
18   ガイド
19   付勢体、引張スプリング
20   支軸
21   摺動部
22   ガイド面部
23   係止部、抜け止め用傾斜部
24   頂点部
30   ガイド
31   係止部、抜け止め用高摩擦部
40   ガイド
41   凹凸部
50   摺動部
51   凸状曲面部
52   平坦面部
60   ガイド

Claims (10)

  1. 装置本体に形成された装着口から装着されて給紙位置と引出位置との間でスライド自在な給紙カセットと、
    給紙位置に位置する前記給紙カセットの上方に配置されてこの給紙カセット内に収納されたシートに当接し、このシートの送り出し方向に向けて回転駆動される給紙ローラと、
    前記給紙カセットを前記装置本体内の給紙位置で位置固定に保持する保持力を前記給紙カセット内に収納されたシートの量が多くなるにつれて大きくする給紙カセット抜け止め機構と、
    を有する給紙装置。
  2. 前記給紙カセット抜け止め機構は、
    前記給紙カセット内の底部に起伏自在に設けられてシートが載置される底板と、
    前記給紙カセットに支軸を支点として上下方向回動自在に取付けられ、自由端側に摺動部が設けられたアームと、
    前記装着口の奥側に向かうに従い次第に上方に傾斜して前記摺動部を摺動自在にガイドするガイド面部を有して前記装置本体に固定され、給紙位置にスライドした前記給紙カセットに設けられている前記アームの前記摺動部が係止される係止部が前記ガイド面部の上方側先端に形成されているガイドと、
    一端が前記底板の自由端側に連結されて他端が前記アームに連結され、前記摺動部が前記ガイド面部に沿って上昇することに伴い前記底板に起立する向きの付勢力を作用させる付勢体と、
    を有する請求項1記載の給紙装置。
  3. 前記係止部は、前記ガイド面部の頂点部から前記装着口の奥側に向けて下方に傾斜した抜け止め用傾斜部である請求項2記載の給紙装置。
  4. 前記係止部は、前記ガイド面部よりも摩擦係数の高い材料で形成されている抜け止め用高摩擦部である請求項2記載の給紙装置。
  5. 前記抜け止め用高摩擦部の前記摺動部との当接面には凹凸部が形成されている請求項4記載の給紙装置。
  6. 前記摺動部の外周部分には、前記ガイド面部に当接する凸状曲面部と、前記係止部に当接する平坦面部とが形成されている請求項2ないし5のいずれか一記載の給紙装置。
  7. 前記係止部の前記摺動部との接触面積は、前記ガイド面部の前記摺動部との接触面積より大きく設定されている請求項2ないし6のいずれか一記載の給紙装置。
  8. 前記付勢体は引張スプリングである請求項2ないし7のいずれか一記載の給紙装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、
    前記給紙装置により給紙されたシートに対して画像形成を行う画像形成部と、を有する画像形成装置。
  10. 請求項1ないし8のいずれか一記載の給紙装置と、
    前記給紙装置により給紙されたシートの画像を読み取る画像読取部と、
    を有する画像読取装置。
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