JP2004091006A - 中仕切り兼用の下敷き材 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に組み立てセットでき、収容する物の大きさが不揃いの場合にも容易に対応でき、使用までは嵩低く折り畳んでおくことができて、容易に取り扱うことができる、中仕切り兼用の下敷き材を提供する。
【解決手段】緩衝性シート1の展開状態において、断続線状の切り込み30により易折曲性を付与した3条一組の折曲部3を、四角形の切り抜き部で交叉させて縦横それぞれ少なくとも一組形成し、断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成し、縦横両方向の前記仕切り形成部5,5を折曲部3で断面略凸状に折曲して起立させた状態において非連続状をなすように設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】緩衝性シート1の展開状態において、断続線状の切り込み30により易折曲性を付与した3条一組の折曲部3を、四角形の切り抜き部で交叉させて縦横それぞれ少なくとも一組形成し、断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成し、縦横両方向の前記仕切り形成部5,5を折曲部3で断面略凸状に折曲して起立させた状態において非連続状をなすように設ける。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば果実の収穫用コンテナの中仕切り兼用下敷き材、果実や野菜の販売用包装箱等の中仕切り兼用下敷き材、部品等の通い箱の中仕切り兼用下敷き材、さらにはシートからの成形品では得られない比較的深い形状の中仕切り兼用下敷き材、その他の各種のコンテナや包装箱等の容器に使用する中仕切り兼用の下敷き材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
葡萄、梨、桃等の果実類の収穫用コンテナの場合、採った果実をコンテナに収容するが、そのまま直接コンテナに収容した場合、果実同士が接触したり、果実がコンテナに直に接触することになり、この接触部分で果実に傷みが生じて、商品価値が落ちると言う問題があった。特に、よく熟した果実ほど表面が柔らかく、その取り扱いが難しく、コンテナへの収容の際にも細心の注意を払う必要があった。
【0003】
そのため、一般には、前記のコンテナ等の箱や容器の内部に、弾力性のある合成樹脂発泡体等の緩衝性シートや板状物からなる下敷き材、あるいは中仕切りを兼ねる下敷き材を敷設することが行われている。
【0004】
このような下敷き材として、ポリウレタン発泡体等の連続気泡の柔軟な発泡体よりなる単なる平板状のシートや板状物を敷設するだけの場合がある。
【0005】
また、前記のポリウレタン発泡体等のシート等は、夏場の高温のため膨張による浮き上がりや、冬場の冷温による収縮による隙間が発生するので、これを防止するために、例えば、実開昭64−2779号公報の明細書には、独立気泡の合成樹脂発泡体のシートまたは板からなる緩衝材として、一対の端部間に複数条の切裂きを直線的且つ非連続に設けて、シートまたは板の一部を起立させ、この部分を容器の内側面に向けて弾発させて温度差による伸縮を吸収することが提案されている。
【0006】
このほか、果実等の包装においては、合成樹脂発泡シートからの真空成形やプレス成形等の成形加工により仕切り部を介して複数の収容凹部を一体に形成したトレイを、中仕切り兼用の下敷き材として使用する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の単なる平板状の緩衝性シートや板状物を敷設するだけでは、収容される果実同士の接触を防止できず、これを防止するために、別に中仕切り材や詰め物を組み合わせて使用する必要があり、作業性に問題があった。
【0008】
また、前記提案のように一部を起立させるように設けたものも、起立部自体はあくまで発泡体からなるシートの温度差による伸縮を吸収するためのもので、果実同士の接触を防止する仕切り、特に容器内部を十字状に仕切る中仕切りや、規則性のある中仕切りにはなっていない。またそのため、展開して折り畳んだ状態においては、外形が不揃いになり取り扱い難いものである。
【0009】
さらに、合成樹脂発泡シートからプレス成形等により一体に成形されたトレイの場合は、果実などを相互に接触させずに収容できるものの、成形品であるために嵩が高く、不使用状態での保管や輸送等の取り扱いが面倒になる。また、収容凹部の大きさが定まっているため、大きさが不揃いの果実を収穫する場合には、果実が収容凹部内に入らなかったりして果実の座りが悪くなり、不安定になる場合がある。その上、成形加工のための金型が必要になり、コスト高になる。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、収穫用コンテナ等の容器内に、果実等の収容対象物を縦横それぞれ複数列に並べて収容する場合の中仕切り兼用の下敷き材として、容器内部へのセット作業が容易で、収容対象物の保護を良好になすとともに、収容対象物の大きさが不揃いの場合にもその大きさに容易に対応でき、しかも容器に敷設使用するまでの取り扱いにおいては、嵩低く折り畳んでおくことができる、中仕切り兼用の下敷き材を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、容器内に敷設して該容器内を縦横それぞれ複数の収容部に仕切る中仕切り兼用の下敷材であって、緩衝性を有するシートからなり、該シートの展開状態において、少なくとも一つの四角形の切り抜き部を有するとともに、仕切りの高さに略相当する間隔で平行な3条一組の易折曲性の線状の折曲部が、前記切り抜き部で交叉して縦横それぞれ少なくとも一組形成され、該各組の折曲部の内部領域が前記複数の収容部の底面部分を残して断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部として形成されており、縦横両方向の前記仕切り形成部が前記折曲部で折曲されて起立した状態において非連続状をなすことを特徴とするものである。
【0012】
この中仕切り兼用の下敷き材は、四角形の切り抜き部で縦横に交叉する仕切り形成部を、それぞれ縦横の3条一組の折曲部で折曲して断面略凸状に起立させて、縦横の中仕切りを形成した状態で容器内に敷設セットして使用する。これにより、容器内を縦横複数の収容部に仕切ることができるため、果実等の収容対象物を仕切り収納することができ、果実等の収容対象物同士の接触を前記中仕切りにより防止できる。
【0013】
特に、前記縦横の仕切り形成部が切り抜き部で交叉して不連続に形成されており、これが折曲起立した状態の縦横の中仕切りも非連続状であって相互に連結されていない。そのため、例えば果実等の収容対象物の大きさが不揃いであっても、前記縦横の中仕切りがそれぞれ交叉方向の中仕切りに関係なく左右または前後に振れることができ、安定性よく収容できる。
【0014】
しかも、不使用時には、展開状態にして嵩低く折り畳んでおくことができ、その折り畳んだ形状が規則的であることもあって、保管や運搬等の取り扱いも容易になる。
【0015】
前記の下敷き材において、外周部における収容部の底面部分の外側端に易折曲性の折曲部を介して容器内側面に添接し得る側板部が折曲起立可能に連設されてなるものとすることができる。これにより、前記側板部を容器内側面に添接させておくことで、収容部に収容された果実等の収容対象物が直に容器内側面に当接するのを防止できる。この側板部にさらに上面を覆うフラップ片を易折曲性の折曲部を介して連設しておくこともできる。
【0016】
また、前記易折曲性の折曲部が、一部を切り残した断続線状の切り込みからなるものが好ましく、これにより、比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シートよりなるものであっても、仕切り形成部や側板部を難なく折曲し起立させた状態に保持することができ、容器内へのセット作業も容易に行え、また嵩低く折り畳むのも容易になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図5は本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第1の実施例を示し、図1は前記下敷き材の展開した平面図、図2は同下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図、図3は同下敷き材を容器にセットした状態の平面図、図4は同上の断面図、図5は前記下敷き材を折畳んだ状態の斜視図である。
【0019】
この中仕切り兼用の下敷き材Aは、例えばポリエチレン系樹脂発泡シート等の弾力性のある合成樹脂発泡シートその他の緩衝性を有するシート1からなり、収穫用コンテナ等の容器C内に敷設して該容器C内を縦横それぞれ複数の収容部10に仕切る中仕切り兼用の下敷き材である。
【0020】
この第1の実施例の下敷き材Aは、図1のように、前記緩衝性シート1の展開状態において、中央部に四辺が縦横に平行な四角形(主に正方形)をなす切り抜き部2が形成され、さらに仕切りの高さに略相当する間隔で平行な3条一組の断続線状切り込み等により易折曲性を付与した線状の折曲部3,3が、前記切り抜き部2を交叉部にして縦横それぞれに中央に一組ずつ形成され、該縦横各組の3条の折曲部3の内部領域、つまり中央の折曲部3aを挟んで対向する両側の折曲部3b,3b間の内側領域が、前記複数の収容部10の各底面部分11を両側にそれぞれ残して断面略凸状に折曲起立可能な縦横両方向の仕切り形成部5として形成されている。これにより、前記の縦横両方向の前記仕切り形成部5,5が、図2のように前記縦横の各組の折曲部3,3で折曲されて起立した状態において、前記切り抜き部2を介して非連続状で十字状をなす中仕切りBを形成するようになっている。前記中仕切りBの起立高さは、仕切り形成部5を画する3条一組の折曲部の間隔、すなわち前記中央の折曲部3aと両側の折曲部3b,3bとの間の間隔によって決定できる。縦横で高さを換えることもできる。
【0021】
図示する実施例の場合、外周部の各収容部10の各底面部分11の外側端に、それぞれ前記仕切り形成部5,5を除いて、前記同様の断続線状の切り込み等による易折曲性の一条の折曲部6を介して容器内側面に添接させ得る側板部7が折曲起立可能に連設されている。さらに、前記側板部7には、必要に応じて前記同様の折曲部を介して上面を覆うフラップ片(図示せず)を連接しておくこともできる。
【0022】
前記緩衝性シート1は、縦横にそれぞれ、二つの収容部10の底面部分11と、中央の一つの仕切り形成部5と、相対向する外側端の二つの側板部7とを有するものよりなるので、これらを合わせた寸法より僅かに大きいシートからの平プレスによる打ち抜き加工により形成することができる。
【0023】
前記の易折曲性の折曲部3及び6としては、例えば素材の合成樹脂発泡シートを断面略V字形やU字形に加熱押圧して薄肉化した線状のヒンジ構造等、折曲を容易にしてかつ復元力が殆どなくて折曲状態を容易に保持できるようにしたものであれば、どのような形態、構造をなすものであってもよいが、実施上は、図示する実施例のように一部(例えば、1もしくは数個所)を切り残した断続線状の切り込み30よりなるものが好ましい。
【0024】
すなわち、前記のような断続状の切り込み30による場合は、緩衝性シート1が比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シート等よりなるものであっても、発泡シート独特の復元力が殆どなくなって、仕切り形成部5や側板部7を難なく折曲して起立させた状態に保持することができる。また、不使用の際、図5のように二つ折あるいは四つ折状に嵩低く折畳むのも容易になる。
【0025】
前記の断続線状の切り込み30による易折曲性の折曲部3は、緩衝性シート1全体の平らプレスによる打ち抜き加工によるトリミングの際、同時に図のように折曲部3の両端部と中央部等の所要の個所を切り残して断続線状に切り込むことにより形成できる。図の31はその切り残し部を示す。この切り残し部31は幅は、素材の種類、厚み、弾力性、連接強度等によって異なるが、発泡倍率15〜30倍、厚み2〜4mmのポリエチレン系樹脂の発泡シートの場合、3〜15mm、特に好ましくは5〜10mm程度に設定し、該切り残し部31による復元力を殆ど生じさせないようにするのがよい。
【0026】
なお、素材の緩衝性シート1としては、適度の弾力性を有する各種の合成樹脂発泡体のシートや板状物、あるいは不織布等の種々の緩衝性を有するシートを用いることができる。中でも、独立気泡による弾力性の良いポリエチレン系樹脂の発泡シートが好適に使用される。
【0027】
前記の合成樹脂発泡シートよりなる緩衝性シート1の厚みは、発泡倍率等によって異なるが、通常は1〜10mm、好ましくは2〜5mmであり、また発泡倍率は15〜30倍が好適である。前記厚みが前記範囲より小さいと、充分な緩衝効果が得られず、また厚みが前記より大きくなると嵩張って扱い難くなる。発泡倍率が前記範囲より小さいと、充分な緩衝効果が得られず、また前記発泡倍率が大きくなりすぎると強度的に問題がある。
【0028】
上記のほか、3条一組の易折曲性の折曲部3を、縦横の少なくとも一方向に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて複数組形成するとともに、縦横各組の折曲部3,3の各交叉部にそれぞれ上記同様の切り抜き部2を形成して実施することもできる。
【0029】
図6〜図8の第2の実施例はその1例を示す。この実施例において、上記実施例と実質的に同構成部位については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0030】
この実施例の下敷き材Aは、図6のように、素材の緩衝性シート1の展開状態において、上記同様の断続線状の切り込み30により易折曲性を付与した3条一組の線状の折曲部3,3を、縦横の一方向(図は縦方向)に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて複数組、例えば五組形成するとともに、他方向(横方向)には一組形成し、シート中央部における前記縦横の各組の折曲部3,3の各交叉部(5個所)に、それぞれ上記同様の四角形の切り抜き部2を形成し、縦横各組の3条の前記折曲部3の内部領域を、各々断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成している。
【0031】
これにより、図7のように、前記縦横の仕切り形成部5,5を、前記各組の折曲部3,3で折曲し起立させることより、前記各切り抜き部2の個所で非連続の十字状をなす中仕切りBを形成でき、縦方向に6つの二列の収容部10を仕切り形成できるようになっている。
【0032】
また、前記外周部の各収容部10の底面部分11の外側端に、一条の断続線状切り込み30による易折曲性の折曲部6を介して折曲起立可能な側板部7がそれぞれ連接されている。
【0033】
この下敷き材Aは、不使用の際、図8のように前記一方向に複数が形成されている仕切り形成部5の中央の折曲部3の個所でつづら折り状に重ね折することにより、嵩低く体裁よく折り畳んでおくことができる。
【0034】
図9〜図11は本発明の下敷き材Aの第3の実施例を示している。この実施例において、上記実施例と実質的に同構成部位については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0035】
この実施例の下敷き材Aは、図9のように、素材の緩衝性シート1の展開状態において、上記同様の3条一組の断続線状の切り込み30による易折曲性の折曲部3,3を、縦横の一方向(図は縦方向)に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて例えば五組形成するとともに、他方向(横方向)には二組形成し、シート中央部における前記縦横の各組の折曲部3,3の各交叉部(10個所)に、それぞれ上記同様の四角形の切り抜き部2を形成し、縦横各組の3条の折曲部3の内部領域を、各々断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成している。
【0036】
これにより、図10のように、前記縦横の仕切り形成部5,5を、前記各組の折曲部3,3で折曲し起立させることより、前記各切り抜き部2の個所で非連続の十字状をなす中仕切りBを形成でき、縦方向に6つの三列の収容部10を仕切り形成できるようになっている。
【0037】
また、外周部の各収容部10における底面部分11の外側端に、一条の断続線状切り込み30による易折曲性の折曲部6を介して折曲起立可能な側板部7がそれぞれ連接されている。
【0038】
この下敷き材Aについても、不使用の際は、例えば図11のように、前記一方向の仕切り形成部5の中央の折曲部3の個所でつづら折り状に重ね折することにより、嵩低く折り畳んでおくことができる。
【0039】
上記第2、第3の実施例においても、素材の緩衝性シート1の構成や折曲部3等の構成形態については、上記した第1の実施例と同様である。
【0040】
なお、図示するいずれの実施例においても、外周部の収容部10の底面部分11に側板部7を連接した場合を示したが、使用態様によっては、この側板部7を省略して実施することも可能である。
【0041】
上記の構成よりなる本発明の中仕切り兼用の下敷き材Aは、使用までの保管や運搬等の取り扱いにおいては、例えば第1の実施例の場合は図5のように、第2の実施例の場合は図8のように、また第3の実施例の場合は図11のように、それぞれ嵩低く折り畳んでおくことができ、しかも折り畳み状態の外形も揃い、取り扱い容易なものになる。
【0042】
そして、果実の収穫用コンテナの中仕切り兼用下敷き材、果実や野菜の販売用包装箱等の中仕切り兼用下敷き材、部品等の通い箱の中仕切り兼用下敷き材等として使用する場合、四角形の切り抜き部2で縦横に交叉する仕切り形成部5,5を、それぞれ縦横の3条の一組の易折曲性の折曲部3,3で折曲して断面略凸状に起立させて、縦横の中仕切りBを形成した状態で容器C内に敷設しセットする。特に、前記折曲部3が断続状の切り込み30よりなる場合、該折曲部3の復元力が殆どなくて容易に折曲でき、しかも折曲状態を良好に保持でき、前記セット作業がさらに容易になって且つセット状態も安定する。
【0043】
このように中仕切り兼用の下敷き材Aを容器内にセットすることにより、容器C内を縦横複数の収容部10に仕切ることができるため、果実等の収容対象物を仕切り収納することができ、果実等の収容対象物同士の接触を前記中仕切りBにより防止できる。特にこの中仕切りBは、前記の折曲起立構造により2重になるため、緩衝効果も大きくなる。
【0044】
しかも、前記縦横の仕切り形成部5,5が切り抜き部2で交叉して不連続に形成されており、これが折曲起立した状態の縦横の中仕切りBも非連続状であって相互に連結されておらず、縦横の中仕切りBがこれと交叉する他方の中仕切りBに関係なく左右に振れることができるため、仮に収容する果実等の収容対象物の大きさが不揃いであっても、その大きさに応じて中仕切りの位置が変化することで、収容部10での座りがよくなり、安定性よく収容できることになる。
【0045】
【発明の効果】
上記したように本発明の中仕切り兼用の下敷き材によれば、仕切り形成部を容易に組み立て構成できて、容器内部へのセット作業も容易であり、容器内を複数の収容部に容易に仕切ることができる。そのため、果実等の収容対象物を縦横それぞれ複数列に並べて収容する場合の収容対象物相互の接触を防止でき、その保護を良好になすとともに、折曲起立した縦横の中仕切りが相互に不連続であることで、収容対象物の大きさの不揃いにも容易に対応でき、収容対象物を安定性よく収容できる。
【0046】
しかも、この下敷き材は、平の緩衝性シートから展開状態で形成されているため、これを組み立てて容器に敷設使用するまでは、該シートを嵩低く折り畳んでおくことができ、運搬、保管等の取り扱いも容易である。また、平の緩衝性シートからの平プレスなどによる打ち抜き加工により容易に製造でき、成形のための金型が不要になり、コストダウンを図ることができる。また、真空成形等の成形加工では実施できない深い中仕切りを形成することも可能になる。
【0047】
また、前記の下敷き材において、外周部の収容部の底面部分の外側端に側板部が連設されている場合は、収容部に収容された果実等の収容対象物が直に容器内側面に当接するのを防止でき、収容対象物の保護を更に良好になし得る。
【0048】
さらに、易折曲性の折曲部が一部を切り残した断続線状の切り込みからなるものの場合、比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シートを素材とするものであっても、折曲容易でかつ前記の折曲起立状態に容易に保持することができ、容器内へのセット作業も容易に行え、また嵩低く折り畳むのも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の中仕切り兼用の下敷き材を示す展開した状態の平面図である。
【図2】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図3】同上の下敷き材を容器にセットした状態の平面図である。
【図4】同上のX−X線の断面図である。
【図5】同上の下敷き材を折畳んだ状態の斜視図である。
【図6】本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第2の実施例を示す展開した状態の平面図である。
【図7】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図8】同上の下敷き材を折り畳んだ状態の斜視図である。
【図9】本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第3の実施例を示す展開した状態の平面図である。
【図10】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図11】同上の下敷き材を折り畳んだ状態の斜視図である。
【符号の説明】
A 中仕切り兼用の下敷き材
B 中仕切り
C 容器
1 緩衝性シート
2 切り抜き部
3 3条一組の易折曲性の折曲部
3a 中央の折曲部
3b,3b 両側の折曲部
5 仕切り形成部
6 易折曲性の折曲部
7 側板部
10 収容部
11 底面部分
30 切り込み
31 切り残し部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば果実の収穫用コンテナの中仕切り兼用下敷き材、果実や野菜の販売用包装箱等の中仕切り兼用下敷き材、部品等の通い箱の中仕切り兼用下敷き材、さらにはシートからの成形品では得られない比較的深い形状の中仕切り兼用下敷き材、その他の各種のコンテナや包装箱等の容器に使用する中仕切り兼用の下敷き材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
葡萄、梨、桃等の果実類の収穫用コンテナの場合、採った果実をコンテナに収容するが、そのまま直接コンテナに収容した場合、果実同士が接触したり、果実がコンテナに直に接触することになり、この接触部分で果実に傷みが生じて、商品価値が落ちると言う問題があった。特に、よく熟した果実ほど表面が柔らかく、その取り扱いが難しく、コンテナへの収容の際にも細心の注意を払う必要があった。
【0003】
そのため、一般には、前記のコンテナ等の箱や容器の内部に、弾力性のある合成樹脂発泡体等の緩衝性シートや板状物からなる下敷き材、あるいは中仕切りを兼ねる下敷き材を敷設することが行われている。
【0004】
このような下敷き材として、ポリウレタン発泡体等の連続気泡の柔軟な発泡体よりなる単なる平板状のシートや板状物を敷設するだけの場合がある。
【0005】
また、前記のポリウレタン発泡体等のシート等は、夏場の高温のため膨張による浮き上がりや、冬場の冷温による収縮による隙間が発生するので、これを防止するために、例えば、実開昭64−2779号公報の明細書には、独立気泡の合成樹脂発泡体のシートまたは板からなる緩衝材として、一対の端部間に複数条の切裂きを直線的且つ非連続に設けて、シートまたは板の一部を起立させ、この部分を容器の内側面に向けて弾発させて温度差による伸縮を吸収することが提案されている。
【0006】
このほか、果実等の包装においては、合成樹脂発泡シートからの真空成形やプレス成形等の成形加工により仕切り部を介して複数の収容凹部を一体に形成したトレイを、中仕切り兼用の下敷き材として使用する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の単なる平板状の緩衝性シートや板状物を敷設するだけでは、収容される果実同士の接触を防止できず、これを防止するために、別に中仕切り材や詰め物を組み合わせて使用する必要があり、作業性に問題があった。
【0008】
また、前記提案のように一部を起立させるように設けたものも、起立部自体はあくまで発泡体からなるシートの温度差による伸縮を吸収するためのもので、果実同士の接触を防止する仕切り、特に容器内部を十字状に仕切る中仕切りや、規則性のある中仕切りにはなっていない。またそのため、展開して折り畳んだ状態においては、外形が不揃いになり取り扱い難いものである。
【0009】
さらに、合成樹脂発泡シートからプレス成形等により一体に成形されたトレイの場合は、果実などを相互に接触させずに収容できるものの、成形品であるために嵩が高く、不使用状態での保管や輸送等の取り扱いが面倒になる。また、収容凹部の大きさが定まっているため、大きさが不揃いの果実を収穫する場合には、果実が収容凹部内に入らなかったりして果実の座りが悪くなり、不安定になる場合がある。その上、成形加工のための金型が必要になり、コスト高になる。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、収穫用コンテナ等の容器内に、果実等の収容対象物を縦横それぞれ複数列に並べて収容する場合の中仕切り兼用の下敷き材として、容器内部へのセット作業が容易で、収容対象物の保護を良好になすとともに、収容対象物の大きさが不揃いの場合にもその大きさに容易に対応でき、しかも容器に敷設使用するまでの取り扱いにおいては、嵩低く折り畳んでおくことができる、中仕切り兼用の下敷き材を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、容器内に敷設して該容器内を縦横それぞれ複数の収容部に仕切る中仕切り兼用の下敷材であって、緩衝性を有するシートからなり、該シートの展開状態において、少なくとも一つの四角形の切り抜き部を有するとともに、仕切りの高さに略相当する間隔で平行な3条一組の易折曲性の線状の折曲部が、前記切り抜き部で交叉して縦横それぞれ少なくとも一組形成され、該各組の折曲部の内部領域が前記複数の収容部の底面部分を残して断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部として形成されており、縦横両方向の前記仕切り形成部が前記折曲部で折曲されて起立した状態において非連続状をなすことを特徴とするものである。
【0012】
この中仕切り兼用の下敷き材は、四角形の切り抜き部で縦横に交叉する仕切り形成部を、それぞれ縦横の3条一組の折曲部で折曲して断面略凸状に起立させて、縦横の中仕切りを形成した状態で容器内に敷設セットして使用する。これにより、容器内を縦横複数の収容部に仕切ることができるため、果実等の収容対象物を仕切り収納することができ、果実等の収容対象物同士の接触を前記中仕切りにより防止できる。
【0013】
特に、前記縦横の仕切り形成部が切り抜き部で交叉して不連続に形成されており、これが折曲起立した状態の縦横の中仕切りも非連続状であって相互に連結されていない。そのため、例えば果実等の収容対象物の大きさが不揃いであっても、前記縦横の中仕切りがそれぞれ交叉方向の中仕切りに関係なく左右または前後に振れることができ、安定性よく収容できる。
【0014】
しかも、不使用時には、展開状態にして嵩低く折り畳んでおくことができ、その折り畳んだ形状が規則的であることもあって、保管や運搬等の取り扱いも容易になる。
【0015】
前記の下敷き材において、外周部における収容部の底面部分の外側端に易折曲性の折曲部を介して容器内側面に添接し得る側板部が折曲起立可能に連設されてなるものとすることができる。これにより、前記側板部を容器内側面に添接させておくことで、収容部に収容された果実等の収容対象物が直に容器内側面に当接するのを防止できる。この側板部にさらに上面を覆うフラップ片を易折曲性の折曲部を介して連設しておくこともできる。
【0016】
また、前記易折曲性の折曲部が、一部を切り残した断続線状の切り込みからなるものが好ましく、これにより、比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シートよりなるものであっても、仕切り形成部や側板部を難なく折曲し起立させた状態に保持することができ、容器内へのセット作業も容易に行え、また嵩低く折り畳むのも容易になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図5は本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第1の実施例を示し、図1は前記下敷き材の展開した平面図、図2は同下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図、図3は同下敷き材を容器にセットした状態の平面図、図4は同上の断面図、図5は前記下敷き材を折畳んだ状態の斜視図である。
【0019】
この中仕切り兼用の下敷き材Aは、例えばポリエチレン系樹脂発泡シート等の弾力性のある合成樹脂発泡シートその他の緩衝性を有するシート1からなり、収穫用コンテナ等の容器C内に敷設して該容器C内を縦横それぞれ複数の収容部10に仕切る中仕切り兼用の下敷き材である。
【0020】
この第1の実施例の下敷き材Aは、図1のように、前記緩衝性シート1の展開状態において、中央部に四辺が縦横に平行な四角形(主に正方形)をなす切り抜き部2が形成され、さらに仕切りの高さに略相当する間隔で平行な3条一組の断続線状切り込み等により易折曲性を付与した線状の折曲部3,3が、前記切り抜き部2を交叉部にして縦横それぞれに中央に一組ずつ形成され、該縦横各組の3条の折曲部3の内部領域、つまり中央の折曲部3aを挟んで対向する両側の折曲部3b,3b間の内側領域が、前記複数の収容部10の各底面部分11を両側にそれぞれ残して断面略凸状に折曲起立可能な縦横両方向の仕切り形成部5として形成されている。これにより、前記の縦横両方向の前記仕切り形成部5,5が、図2のように前記縦横の各組の折曲部3,3で折曲されて起立した状態において、前記切り抜き部2を介して非連続状で十字状をなす中仕切りBを形成するようになっている。前記中仕切りBの起立高さは、仕切り形成部5を画する3条一組の折曲部の間隔、すなわち前記中央の折曲部3aと両側の折曲部3b,3bとの間の間隔によって決定できる。縦横で高さを換えることもできる。
【0021】
図示する実施例の場合、外周部の各収容部10の各底面部分11の外側端に、それぞれ前記仕切り形成部5,5を除いて、前記同様の断続線状の切り込み等による易折曲性の一条の折曲部6を介して容器内側面に添接させ得る側板部7が折曲起立可能に連設されている。さらに、前記側板部7には、必要に応じて前記同様の折曲部を介して上面を覆うフラップ片(図示せず)を連接しておくこともできる。
【0022】
前記緩衝性シート1は、縦横にそれぞれ、二つの収容部10の底面部分11と、中央の一つの仕切り形成部5と、相対向する外側端の二つの側板部7とを有するものよりなるので、これらを合わせた寸法より僅かに大きいシートからの平プレスによる打ち抜き加工により形成することができる。
【0023】
前記の易折曲性の折曲部3及び6としては、例えば素材の合成樹脂発泡シートを断面略V字形やU字形に加熱押圧して薄肉化した線状のヒンジ構造等、折曲を容易にしてかつ復元力が殆どなくて折曲状態を容易に保持できるようにしたものであれば、どのような形態、構造をなすものであってもよいが、実施上は、図示する実施例のように一部(例えば、1もしくは数個所)を切り残した断続線状の切り込み30よりなるものが好ましい。
【0024】
すなわち、前記のような断続状の切り込み30による場合は、緩衝性シート1が比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シート等よりなるものであっても、発泡シート独特の復元力が殆どなくなって、仕切り形成部5や側板部7を難なく折曲して起立させた状態に保持することができる。また、不使用の際、図5のように二つ折あるいは四つ折状に嵩低く折畳むのも容易になる。
【0025】
前記の断続線状の切り込み30による易折曲性の折曲部3は、緩衝性シート1全体の平らプレスによる打ち抜き加工によるトリミングの際、同時に図のように折曲部3の両端部と中央部等の所要の個所を切り残して断続線状に切り込むことにより形成できる。図の31はその切り残し部を示す。この切り残し部31は幅は、素材の種類、厚み、弾力性、連接強度等によって異なるが、発泡倍率15〜30倍、厚み2〜4mmのポリエチレン系樹脂の発泡シートの場合、3〜15mm、特に好ましくは5〜10mm程度に設定し、該切り残し部31による復元力を殆ど生じさせないようにするのがよい。
【0026】
なお、素材の緩衝性シート1としては、適度の弾力性を有する各種の合成樹脂発泡体のシートや板状物、あるいは不織布等の種々の緩衝性を有するシートを用いることができる。中でも、独立気泡による弾力性の良いポリエチレン系樹脂の発泡シートが好適に使用される。
【0027】
前記の合成樹脂発泡シートよりなる緩衝性シート1の厚みは、発泡倍率等によって異なるが、通常は1〜10mm、好ましくは2〜5mmであり、また発泡倍率は15〜30倍が好適である。前記厚みが前記範囲より小さいと、充分な緩衝効果が得られず、また厚みが前記より大きくなると嵩張って扱い難くなる。発泡倍率が前記範囲より小さいと、充分な緩衝効果が得られず、また前記発泡倍率が大きくなりすぎると強度的に問題がある。
【0028】
上記のほか、3条一組の易折曲性の折曲部3を、縦横の少なくとも一方向に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて複数組形成するとともに、縦横各組の折曲部3,3の各交叉部にそれぞれ上記同様の切り抜き部2を形成して実施することもできる。
【0029】
図6〜図8の第2の実施例はその1例を示す。この実施例において、上記実施例と実質的に同構成部位については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0030】
この実施例の下敷き材Aは、図6のように、素材の緩衝性シート1の展開状態において、上記同様の断続線状の切り込み30により易折曲性を付与した3条一組の線状の折曲部3,3を、縦横の一方向(図は縦方向)に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて複数組、例えば五組形成するとともに、他方向(横方向)には一組形成し、シート中央部における前記縦横の各組の折曲部3,3の各交叉部(5個所)に、それぞれ上記同様の四角形の切り抜き部2を形成し、縦横各組の3条の前記折曲部3の内部領域を、各々断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成している。
【0031】
これにより、図7のように、前記縦横の仕切り形成部5,5を、前記各組の折曲部3,3で折曲し起立させることより、前記各切り抜き部2の個所で非連続の十字状をなす中仕切りBを形成でき、縦方向に6つの二列の収容部10を仕切り形成できるようになっている。
【0032】
また、前記外周部の各収容部10の底面部分11の外側端に、一条の断続線状切り込み30による易折曲性の折曲部6を介して折曲起立可能な側板部7がそれぞれ連接されている。
【0033】
この下敷き材Aは、不使用の際、図8のように前記一方向に複数が形成されている仕切り形成部5の中央の折曲部3の個所でつづら折り状に重ね折することにより、嵩低く体裁よく折り畳んでおくことができる。
【0034】
図9〜図11は本発明の下敷き材Aの第3の実施例を示している。この実施例において、上記実施例と実質的に同構成部位については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0035】
この実施例の下敷き材Aは、図9のように、素材の緩衝性シート1の展開状態において、上記同様の3条一組の断続線状の切り込み30による易折曲性の折曲部3,3を、縦横の一方向(図は縦方向)に収容部10の底面部分11に相当する間隔をおいて例えば五組形成するとともに、他方向(横方向)には二組形成し、シート中央部における前記縦横の各組の折曲部3,3の各交叉部(10個所)に、それぞれ上記同様の四角形の切り抜き部2を形成し、縦横各組の3条の折曲部3の内部領域を、各々断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部5として形成している。
【0036】
これにより、図10のように、前記縦横の仕切り形成部5,5を、前記各組の折曲部3,3で折曲し起立させることより、前記各切り抜き部2の個所で非連続の十字状をなす中仕切りBを形成でき、縦方向に6つの三列の収容部10を仕切り形成できるようになっている。
【0037】
また、外周部の各収容部10における底面部分11の外側端に、一条の断続線状切り込み30による易折曲性の折曲部6を介して折曲起立可能な側板部7がそれぞれ連接されている。
【0038】
この下敷き材Aについても、不使用の際は、例えば図11のように、前記一方向の仕切り形成部5の中央の折曲部3の個所でつづら折り状に重ね折することにより、嵩低く折り畳んでおくことができる。
【0039】
上記第2、第3の実施例においても、素材の緩衝性シート1の構成や折曲部3等の構成形態については、上記した第1の実施例と同様である。
【0040】
なお、図示するいずれの実施例においても、外周部の収容部10の底面部分11に側板部7を連接した場合を示したが、使用態様によっては、この側板部7を省略して実施することも可能である。
【0041】
上記の構成よりなる本発明の中仕切り兼用の下敷き材Aは、使用までの保管や運搬等の取り扱いにおいては、例えば第1の実施例の場合は図5のように、第2の実施例の場合は図8のように、また第3の実施例の場合は図11のように、それぞれ嵩低く折り畳んでおくことができ、しかも折り畳み状態の外形も揃い、取り扱い容易なものになる。
【0042】
そして、果実の収穫用コンテナの中仕切り兼用下敷き材、果実や野菜の販売用包装箱等の中仕切り兼用下敷き材、部品等の通い箱の中仕切り兼用下敷き材等として使用する場合、四角形の切り抜き部2で縦横に交叉する仕切り形成部5,5を、それぞれ縦横の3条の一組の易折曲性の折曲部3,3で折曲して断面略凸状に起立させて、縦横の中仕切りBを形成した状態で容器C内に敷設しセットする。特に、前記折曲部3が断続状の切り込み30よりなる場合、該折曲部3の復元力が殆どなくて容易に折曲でき、しかも折曲状態を良好に保持でき、前記セット作業がさらに容易になって且つセット状態も安定する。
【0043】
このように中仕切り兼用の下敷き材Aを容器内にセットすることにより、容器C内を縦横複数の収容部10に仕切ることができるため、果実等の収容対象物を仕切り収納することができ、果実等の収容対象物同士の接触を前記中仕切りBにより防止できる。特にこの中仕切りBは、前記の折曲起立構造により2重になるため、緩衝効果も大きくなる。
【0044】
しかも、前記縦横の仕切り形成部5,5が切り抜き部2で交叉して不連続に形成されており、これが折曲起立した状態の縦横の中仕切りBも非連続状であって相互に連結されておらず、縦横の中仕切りBがこれと交叉する他方の中仕切りBに関係なく左右に振れることができるため、仮に収容する果実等の収容対象物の大きさが不揃いであっても、その大きさに応じて中仕切りの位置が変化することで、収容部10での座りがよくなり、安定性よく収容できることになる。
【0045】
【発明の効果】
上記したように本発明の中仕切り兼用の下敷き材によれば、仕切り形成部を容易に組み立て構成できて、容器内部へのセット作業も容易であり、容器内を複数の収容部に容易に仕切ることができる。そのため、果実等の収容対象物を縦横それぞれ複数列に並べて収容する場合の収容対象物相互の接触を防止でき、その保護を良好になすとともに、折曲起立した縦横の中仕切りが相互に不連続であることで、収容対象物の大きさの不揃いにも容易に対応でき、収容対象物を安定性よく収容できる。
【0046】
しかも、この下敷き材は、平の緩衝性シートから展開状態で形成されているため、これを組み立てて容器に敷設使用するまでは、該シートを嵩低く折り畳んでおくことができ、運搬、保管等の取り扱いも容易である。また、平の緩衝性シートからの平プレスなどによる打ち抜き加工により容易に製造でき、成形のための金型が不要になり、コストダウンを図ることができる。また、真空成形等の成形加工では実施できない深い中仕切りを形成することも可能になる。
【0047】
また、前記の下敷き材において、外周部の収容部の底面部分の外側端に側板部が連設されている場合は、収容部に収容された果実等の収容対象物が直に容器内側面に当接するのを防止でき、収容対象物の保護を更に良好になし得る。
【0048】
さらに、易折曲性の折曲部が一部を切り残した断続線状の切り込みからなるものの場合、比較的厚みがあって弾力性のある合成樹脂発泡シートを素材とするものであっても、折曲容易でかつ前記の折曲起立状態に容易に保持することができ、容器内へのセット作業も容易に行え、また嵩低く折り畳むのも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の中仕切り兼用の下敷き材を示す展開した状態の平面図である。
【図2】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図3】同上の下敷き材を容器にセットした状態の平面図である。
【図4】同上のX−X線の断面図である。
【図5】同上の下敷き材を折畳んだ状態の斜視図である。
【図6】本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第2の実施例を示す展開した状態の平面図である。
【図7】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図8】同上の下敷き材を折り畳んだ状態の斜視図である。
【図9】本発明の中仕切り兼用の下敷き材の第3の実施例を示す展開した状態の平面図である。
【図10】同上の下敷き材を折曲起立させて組み立てた状態の斜視図である。
【図11】同上の下敷き材を折り畳んだ状態の斜視図である。
【符号の説明】
A 中仕切り兼用の下敷き材
B 中仕切り
C 容器
1 緩衝性シート
2 切り抜き部
3 3条一組の易折曲性の折曲部
3a 中央の折曲部
3b,3b 両側の折曲部
5 仕切り形成部
6 易折曲性の折曲部
7 側板部
10 収容部
11 底面部分
30 切り込み
31 切り残し部
Claims (3)
- 容器内に敷設して該容器内を縦横それぞれ複数の収容部に仕切る中仕切り兼用の下敷材であって、
緩衝性を有するシートからなり、該シートの展開状態において、少なくとも一つの四角形の切り抜き部を有するとともに、仕切りの高さに略相当する間隔で平行な3条一組の易折曲性の線状の折曲部が、前記切り抜き部で交叉して縦横それぞれ少なくとも一組形成され、該各組の折曲部の内部領域が前記複数の収容部の底面部分を残して断面略凸状に折曲起立可能な仕切り形成部として形成されており、縦横両方向の前記仕切り形成部が前記折曲部で折曲されて起立した状態において非連続状をなすことを特徴とする中仕切り兼用の下敷き材。 - 外周部における収容部の底面部分の外側端に易折曲性の折曲部を介して容器内側面に添接し得る側板部が折曲起立可能に連設されてなる請求項1に記載の中仕切り兼用の下敷き材。
- 前記易折曲性の折曲部が、一部を切り残した断続線状の切り込みからなることを特徴とする請求項1または2に記載の中仕切り兼用の下敷き材。
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JP2011183112A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | Kyo Endo | 分割調理鍋及びその製造方法 |
CN103332370A (zh) * | 2013-06-09 | 2013-10-02 | 杭州中亚机械股份有限公司 | 一种交叉隔板 |
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2002
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