JP2004090462A - プリント方法、プリント装置、プログラム、および記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付ける際に、入力画像データの同一レベルについて異なる複数のドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として入力画像データに割り当てる。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント方法、プリント装置、プログラム、および記憶媒体に関し、特にインクジェット方式による記録装置のインクドットの形成位置調整に適用して好適なものである。なお、本発明は、一般的なプリント装置のほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
プリント部たる記録ヘッドをプリント媒体上で走査させながらプリント動作を実行する、所謂シリアル走査型の画像記録装置は、さまざまな画像形成に適用されている。特に、インクジェット方式によるものは、近年高解像度化やカラー化が進み、画像品位が目覚しく向上したことから、急速に普及してきている。このような装置では、インクを例えば滴として吐出する吐出口を集積配置してなる所謂マルチノズルヘッドが用いられている。現在では吐出口の集積密度を高め、かつ1ドット当たりのインク吐出量を小さくすることで、更なる高解像度の画像形成が可能となってきている。一方、より銀塩写真に迫る画質を実現するために、基本となる4色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色インク)の他に、これらの濃度を低くした淡インクも同時に用いて記録を行うものなど、多彩な技術が展開されている。また、この高画質化が進むにつれて懸念されていた記録速度の低下についても、プリント素子数の増大や駆動周波数の向上、更には双方向プリントのような技術を採用することで対応が図られ、良好なスループットが得られるようになってきている。
【0003】
図15は、上記マルチノズルを用いてプリントを行うプリンタの一般的構成を模式的に示す。この図において、1901は例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のインクに対応して設けたヘッドカートリッジである。それぞれのヘッドカートリッジ1901は、それらのいずれかの色のインクを充填したインクタンク1902Tと、そのインクタンクから供給されるインクをプリント媒体上に吐出可能な吐出口を多数配列してなるヘッド部1902Iと、から構成されている。
【0004】
1903は紙送りローラ(フィードローラ)であり、補助ローラ1904と協働してプリント媒体(記録紙)1907を挟持しつつ図の矢印方向に回転し、記録紙1907を随時y方向(副走査方向)に搬送する。また、1905は、記録紙1907を挟持しながら被プリント位置に向けて送給する一対の給紙ローラであり、ローラ1903および1904との間で記録紙1907を平坦に保持する機能も果たす。
【0005】
1906はキャリッジであり、4つのヘッドカートリッジ1901を支持し、プリント動作に際して、これらを主走査方向に移動させる。このキャリッジ1906は、プリントを実行しないとき、あるいはヘッド部1902Hのインク吐出性能を良好に保持するための回復動作を行うときには、図の破線で示した位置(ホームポジション)hに移動される。
【0006】
プリント開始前に、ホームポジションhに移動されているキャリッジ1906は、プリント開始命令の入来に応じてx方向に移動を開始する。そして、ヘッド部1902Hに設けられた複数(n個)の吐出口からプリントデータに応じてインクを吐出することによって、吐出口配列範囲に対応した幅のプリントを行って行く。そして、記録紙1907のx方向端部までプリント動作が終了すると、片方向プリントの場合には、キャリッジ1906はホームポジションhに復帰し、再びx方向に向けてプリント動作を行う。また、双方向プリントの場合には、ホームポジションhに向かう−x方向の移動時にもプリント動作を行う。いずれにせよ、一方向へ向かう1回のプリント動作(1スキャン)が終了してから次回のプリント動作が開始される前に、紙送りローラ1903が図の矢印方向に所定量回転することによって、所定量(吐出口配列幅分)だけy方向に記録紙1907が搬送される。これらのように、1スキャンのプリント動作と所定幅の記録紙搬送とを繰り返すことにより、記録紙1枚分のデータのプリントが完成する。
【0007】
このようなシリアル型のインクジェットプリンタにおいては、より高解像度の画像記録に対応するために、ヘッド部の構成ないしプリント方法に関して種々の工夫がなされている。
【0008】
例えばマルチノズルヘッドの製造上、1列のノズル配列密度にはどうしても限界が生じる。
【0009】
図16(a)は、これに対して更に高密度な記録を実現するためのヘッドの例を示す。このヘッドには、y方向に所定のピッチpyで多数の吐出口が配列され、その吐出口列がx方向に所定画素数分の距離pxだけずらしてx方向に2列設けられて、その吐出口列間の吐出口がy方向に(py/2)だけシフトするように配置されている。これにより、吐出口1列当たりの解像度の2倍の解像度を実現している。さらに、図15の装置に適用する場合には、1色のインクについて図16(a)のような構成のヘッドを用いて、それを6色のインクに対応してx方向に並置することができる。この構成であれば、双方の吐出口列間の吐出タイミングさえ調整すれば、吐出口1列当たりの解像度の2倍の解像度のカラー記録が実現できる。
【0010】
また、米国特許第4920355号や特開平7−242025号公報に開示された技術のように、マルチノズルの配列構成は低解像度にしておきながら、各記録走査毎の紙送り量をノズル列幅以下の所定の画素数分にすることにより、高解像度の記録を実現しているものもある。このような記録方法を以下インターレース記録法と称す。
【0011】
図17を用いて、このインターレース記録方法を簡単に説明する。ここでは300dpi(ドット/インチ)のピッチで吐出口を配列したヘッドHを用いて1200dpiの画像を完成させるものとする。簡単のため、吐出口数は9個としており、各記録走査毎に行われる紙送り量は1200dpiで9画素分としてある。往路で記録されるラスタを実線、復路で記録されるラスタを破線で表しており、これらは互い違いに形成されて行くことが分かる。
【0012】
ここでは、毎回9画素分ずつ一定量を紙送りする例を挙げたが、インターレース記録は、この構成に限ったものではない。吐出口の本来の配列ピッチよりも細かいピッチの画像を複数の記録走査で完成させている構成であれば、紙送り量が常に一定でなくともインターレース記録方法であると言えるのであり、いずれにしても、吐出口の本来の配列解像度よりも高い解像度での画像記録が可能となる。
【0013】
以上説明した様々な方法により、ノズル配列よりも高い解像度の画像が記録可能とされている。
【0014】
一方、記録装置の記録解像度は必ずしも、画像データ供給源をなすホスト装置からの入力解像度と等しいわけではなく、近年の記録装置は複数の入力解像度に応じた記録が可能となっている。例えば、高精細なモノクロームの文字やパターンの出力が望まれる場合には、記録装置の最高解像度と同一の入力解像度で2値画像を記録するのが好ましい。高速に処理したい場合やホスト装置への負担を軽くしたい場合には、2400dpiの記録解像度を持つプリンタであっても、画像データを4分の1の600dpiの解像度で入力できるようにすれば、ホスト装置からの転送時間を短縮させることができる。このとき1出力画素は2値であり、多値である1入力画素は、4×4の出力画素によって17値に階調表現して記録できる。このような方法は既に提案されかつ実施されている。
【0015】
その一例として、特開平9−46522号公報に開示されている技術を説明する。300dpiの入力解像度に対してプリンタの出力解像度が600dpiである場合、プリンタ側では、2×2のドット配列により5値の階調を表現できる。5値を「レベル0」〜「レベル4」としたとき、図18のように、1つの階調について複数のドットパターン(ドット配置のパターン)表現が可能である。特開平9−46522号では、この複数パターンをシーケンシャルにあるいはランダムに配置させる内容を開示している。このようにすると、各階調の画素を形成するドット配置が固定されないので,擬似中間調処理を行った場合の擬似輪郭や画像のエッジ部に現われる所謂「はきよせ現象」などを低減させる効果がある。また、記録ヘッドのノズルの使用状態の平均化についても効果がある。
【0016】
また、図16(a)に示したようなヘッドを用いる場合、y方向(副走査方向)に交互に並ぶ偶数ラスタと奇数ラスタとは異なる吐出口列で記録されるため、吐出口列毎にドット着弾位置が微妙にずれて画像品位の低下が生じることがあった。その原因としては、吐出口が設けられているヘッドの面(フェイス面)がインクによる膨潤や温度の上昇等によって変形し、例えば同図(b)に示すように奇数ラスタの記録に関与する吐出口列(奇数ノズル列)と偶数ラスタの記録に関与する吐出口列(偶数ノズル列)との間で凸状の変形が生じた場合に、それぞれの吐出口から「ハ」字状に開く方向にインクが吐出される現象などが挙げられる。このような現象に起因したラスタ間のインク着弾位置ずれは、僅かなものであっても画像品位に悪影響を及ぼし、特に誤差拡散法のような2値化法によって得られた高解像な画像でその劣化が著しい。
【0017】
1つの階調について複数のドットパターンをシーケンシャルに用いる場合、4種類のドットパターンを主走査方向に順を決めて並べたものを最小単位とし、それを画像の入力画素4個ずつに対応して繰り返し用いる技術は既に行われている。
【0018】
このような記録法は、特に高解像な記録装置に有効である。例えば、写真画質を実現しようとするプリンタにおいては、視覚解像度以上の入力解像度は必要なく,600dpi程度の解像度が得られれば、後はむしろ個々の画素の階調性を高めるほうが有効である。また、図16(b)のような現象に起因したラスタ間のインク着弾位置ずれが生じた場合には、1つの階調について複数のパターンをシーケンシャルに用いることにより、結果的に、画像品位の低下を抑制することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ドットパターンは画像の品位に大きく影響し、同一階調で複数種類あるドット配置のパターンを主走査方向にランダムに並べた場合には、画像にざらつきや粒状感などのノイズが発生してしまうおそれがある。これらノイズを防ぐためには、解像度やドット径に適したドット配置を与えなくてはならない。
【0020】
主走査方向におけるドットパターンの並びを大きなエリア単位で設計することは、出力画像の周波数特性のコントロールが容易とはなるものの、大きな並びマトリクスをもつために、メモリなどの容量を多く使うことになる。メモリの容量による制約のために、主走査方向におけるドットパターンの並びのエリアが十分に広くとれない場合には、そのエリアの周期が画像に現われて、それがノイズ感となって画質の低下につながる。
【0021】
一方、複数のドットパターンを主走査方向にシーケンシャルに並べた場合には、ドットパターンが繰り返される主走査方向の周期や副走査方向の周期など、その並べたドットパターンの規則性に起因するパターンがスジなどのノイズとなって画像に現われることがある。
【0022】
図19は、「レベル2」の4種類のドットパターンが並ぶマトリクス(4×1)を最小単位として、それを主走査方向(図中の横方向)に繰り返し用いた場合の記録結果の説明図である。図20は、「レベル2」の4種類のドットパターンが並ぶマトリクス(1×4)を最小単位として、それを副走査方向(図中の縦方向)に繰り返し用いた場合の記録結果の説明図である。
【0023】
このように、主走査方向または副走査方向における複数のドットパターンの決まった並び(A個の並びとする)のマトリクス(A×1または1×A)を最小単位として、それを画像の入力画素ずつに対応させ繰り返し用いた場合には、それが副走査方向および主走査方向に並ぶことになる。その結果、図19および図20のように、同一のドットパターンが副走査方向および主走査方向に連なり、その並び方向における縦スジおよび横スジが画像に現れて画像品位を低下させることがある。
【0024】
本発明の目的は、入力画像データの同一レベルについて異なる複数のドット配列を所定数単位で繰り返し用いる場合に、ドット配列の周期性に起因するパターンがスジなどのノイズとなって画像に表れることを防止して、高品位の画像をプリントすることができるプリント方法、プリント装置、プログラム、および記憶媒体を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリント方法は、複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うプリント方法において、前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てることを特徴とする。
【0026】
本発明のプリント装置は、複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うプリント装置において、前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てることを特徴とする。
【0027】
本発明のプログラムは、複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うためのプログラムであって、前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てる工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0028】
本発明の記憶媒体は、本発明のプログラムが格納された、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体である。
【0029】
本発明は、入力画像データの同一レベルについて異なる複数のドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として入力画像データに割り当てる。これにより、画像中におけるドットパターンの規則性が高周波特性となり、画像のノイズ感をより低減して画像品位を向上させることができる。人間の視覚は、視察距離が30cm程度であるとき、200μm程度の周期に対する認識の感度が最も高く、それよりも高周波または低周波になるほど認識の感度が鈍くなる。また、ドットサイズが直径30μm程度であるとき、1入力画像データ(1入力画素)に対応するドット配列の大きさを1/600インチ四方とし、かつ、マトリクスとして、ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に4つずつ組み合わせた4×4のマトリクスを用いることにより、マトリクスの繰り返しの周期を人間の視覚特性の感度の鈍い高周波数とすることができる。
【0030】
また、このパターン配列の集合であるマトリクスにおいて、各ラスタ毎に、数種類のパターン配列の並び順序を異ならせることにより、パターンの規則性がより高い周波数特性となり、画像上のスジなどによるノイズ感を減らすことができる。
【0031】
さらに、マトリクスとして、、ラスタ毎にA種類のドット配列が並び、かつラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序が各ラスタにおいて同一であると共に、その繰り返し順序の開始位置がラスタ毎において異なるマトリクスを用いることにより、パターンの規則性をより高い周波数特性にコントロールすることができ、画像上のスジなどによるノイズ感をより減らすことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の記録装置に係る実施形態を説明する。
【0033】
なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてのプリンタを例に挙げ説明する。
【0034】
本明細書において、「プリント」(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も言うものとする。
【0035】
ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものとする。
【0036】
さらに、「インク」(「液体」という場合もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供され得る液体を言うものとする。
【0037】
[装置本体]
図1及び図2に、インクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1において、この実施形態におけるプリンタの装置本体M1000の外殻は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM1004を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参照)とから構成される。
【0038】
シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
また、下ケースM1001は装置本体M1000の外殻の略下半部を、上ケースM1002は装置本体M1000の外殻の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造をなしている。装置本体M1000の上面部及び前面部には、それぞれ開口部が形成されている。
【0039】
さらに、排出トレイM1004は、その一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に、排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a,M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0040】
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっている。このアクセスカバーM1003を開くことによって、本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。なお、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
【0041】
また、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯して記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。また、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0021(図7)をならすことによりプリンタのトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0042】
[記録動作機構]
次に、プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。
【0043】
本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートPに所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)と、から構成されている。
【0044】
ここで記録部について説明する。この記録部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
【0045】
記録ヘッドカートリッジ
まず、記録部に用いられる記録ヘッドカートリッジについて、図3〜5に基づき説明する。
【0046】
この実施形態における記録ヘッドカートリッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出させる記録ヘッドH1001とを有する。記録ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
【0047】
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクH1900が用意されており、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。
【0048】
そして、記録ヘッドH1001は、図5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
【0049】
記録素子基板H1100には、Si基板の片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成され、この記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。また、記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、前記記録素子基板H1100にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と記録素子基板H1100とが電気的に接続されるよう電気配線基板H1300を保持している。この電気配線基板H1300は、記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、外部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
【0050】
一方、インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に亘るインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0051】
さらに、前述のようにタンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録素子部とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成している。
【0052】
(キャリッジ)
次に、図2を参照して、記録ヘッドカートリッジH1000を搭載するキャリッジM4001について説明する。
【0053】
図2に示すように、キャリッジM4001には、記録ヘッドH1001をキャリッジM4001上の所定の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダーH1500と係合して記録ヘッドH1001を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
すなわち、ヘッドセットレバーM4007は、キャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸に対して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001との係合部にはばね付勢される不図示のヘッドセットプレートが備えられ、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0054】
また、キャリッジM4001の記録ヘッドH1000との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部と記録ヘッドH1000に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1000への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0055】
コンタクトFPC E0011のコンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコンタクトFPC E0011のコンタクト部とキャリッジM4001との確実な接触を可能とするようになっている。さらに、コンタクトFPC E0011は、キャリッジM4001の背面に搭載されたキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参照)。
【0056】
[スキャナ]
この実施形態におけるプリンタは、記録ヘッドカートリッジH1000の代わりに、キャリッジM4001にスキャナを装着することで読取装置としても使用することができる。
【0057】
このスキャナは、プリンタ側のキャリッジM4001と共に主走査方向に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像をその主走査方向への移動の過程で読み取るようになっており、その主走査方向の読み取り動作と原稿の副走査方向の給送動作とを交互に行うことにより、1枚の原稿画像情報を読み取ることができる。
【0058】
図6(a),(b)は、このスキャナM6000の概略構成を説明するために、それを上下逆にして示す図である。
【0059】
図示のように、スキャナホルダM6001は略箱型の形状であり、その内部には読み取りに必要な光学系・処理回路などが収納されている。また、このスキャナM6000をキャリッジM4001へと装着した時に原稿面と対面する部分には読取部レンズM6006が設けられており、このレンズM6006により原稿面からの反射光を内部の読取部に収束することにより、原稿画像を読み取るようになっている。一方、照明部レンズM6005は内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光がレンズM6005を介して原稿へと照射される。
【0060】
スキャナホルダM6001の底部に固定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM6001の外形形状は記録ヘッドH1000と略同形状であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
【0061】
また、スキャナホルダM6001には、読取処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出するよう設けられており、キャリッジM4001へとスキャナM6000を装着した際、スキャナコンタクトPCB M6004がキャリッジM4001側のコンタクトFPC E0011に接触し、基板を、キャリッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続させるようになっている。
【0062】
[プリンタの電気回路の構成例]
次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図7は、この実施形態における電気的回路の全体構成例を概略的に示す図である。
【0063】
この実施形態における電気的回路は、主にキャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPCB(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニットE0015等によって構成されている。
ここで、電源ユニットE0015は、メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。
また、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0014へと出力する。
【0064】
さらに、メインPCB E0014は、この実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセンサ)E0007、ASFセンサE0009、カバーセンサE0022、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルインターフェース(シリアルI/F)E0017、リジュームキーE0019、LED E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対するI/Oポートを基板上に有する。また、キャリッジM4001を主走査させるための駆動源をなすモータ(CRモータ)E0001、被記録媒体を搬送するための駆動源をなすモータ(LFモータ)E0002、記録ヘッドの回復動作と被記録媒体の給紙動作に兼用されるモータ(PGモータ)E0003と接続されて、これらの駆動を制御する他、インクエンプティセンサE0006、GAPセンサE0008、PGセンサE0010、CRFFC E0012、電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有する。
【0065】
図8は、メインPCB E0014の内部構成を示すブロック図である。
図において、E1001はCPUであり、このCPU E1001は内部に、発振回路E1005に接続されたクロックジェネレータ(CG) E1002を有し、その出力信号E1019によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE1014を通じてROM E1004およびASIC(Application Specific Integrated Circuit)E1006に接続され、ROMに格納されたプログラムに従って、ASIC E1006の制御、電源キーからの入力信号E1017、及びリジュームキーからの入力信号E1016、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接続されるインクエンプティ検出信号(INKS)E1011及びサーミスタによる温度検出信号(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御を司る。
【0066】
ここで、ヘッド検出信号E1013は、記録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インクエンプティ検出信号E1011は、インクエンプティセンサE0006から出力されるアナログ信号、温度検出信号E1012は、キャリッジ基板E0013上に設けられたサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0067】
E1008はCRモータドライバであって、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのCRモータ制御信号E1036に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、CRモータE0001を駆動する。E1009はLF/PGモータドライバであって、モータ電源E1040を駆動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータを駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生成してPGモータを駆動する。
【0068】
E1010は電源制御回路であり、ASIC E1006からの電源制御信号E1024に従って発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。パラレルI/F E0016は、ASIC E1006からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続されるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、またパラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC E1006に伝達する。シリアルI/F E0017は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E1028を、外部に接続されるシリアルI/FケーブルE1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの信号をASIC E1006に伝達する。
【0069】
一方、電源ユニットE0015からは、ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給される。また、ASIC E1006からのヘッド電源ON信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE0015から供給されたロジック電源(VDD)E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPCB E0014内外の各部へ供給される。
【0070】
またヘッド電源信号E1039は、メインPCB E0014上で平滑化された後にフレキシブルフラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカートリッジH1000の駆動に用いられる。
E1007はリセット回路で、ロジック電源電圧E1041の低下を検出して、CPU E1001及びASIC E1006にリセット信号(RESET)E1015を供給し、初期化を行なう。
【0071】
このASIC E1006は1チップの半導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCPU E1001によって制御され、前述したCRモータ制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレルI/F E0016およびシリアルI/F E0017との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007からのPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE0009からのASF検出信号(ASFS)E1026、記録ヘッドと被記録媒体との間のギャップを検出するためのGAPセンサE0008からのGAP検出信号(GAPS)E1027、PGセンサE0010からのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
【0072】
さらに、エンコーダ信号(ENC)E1020の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH1000とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。ここにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020は、フレキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力されるCRエンコーダセンサE0004の出力信号である。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブルフラットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッドH1000に供給される。
【0073】
図9は、ASIC E1006の内部構成例を示すブロック図である。
【0074】
なお、同図において、各ブロック間の接続については、記録データやモータ制御データ等、ヘッドや各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書きに係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略している。
【0075】
図中、E2002はPLLコントローラであり、図9に示すように、CPU E1001から出力されるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御信号(PLLON)E2033により、ASIC E1006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)を発生する。
【0076】
また、E2001はCPUインターフェース(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、CPU E1001から出力されるソフトリセット信号(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2031及び制御バスE1014からの制御信号により、以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行ない、CPU E1001に対して割り込み信号(INT)E2034を出力し、ASIC E1006内部での割り込みの発生を知らせる。
【0077】
また、E2005はDRAMであり、記録用のデータバッファとして、受信バッファE2010、ワークバッファE2011、プリントバッファE2014、展開用データバッファE2016などの各領域を有すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用するバッファとして、上記の各記録用データバッファに代えて使用されるスキャナ取込みバッファE2024、スキャナデータバッファE2026、送出バッファE2028などの領域を有する。
【0078】
また、このDRAM E2005は、CPU E1001の動作に必要なワーク領域としても使用されている。すなわち、E2004はDRAM制御部であり、制御バスによるCPU E1001からDRAM E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E2003からDRAM E2005へのアクセスとを切り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行なう。
【0079】
DMA制御部E2003では、各ブロックからのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書込みデータ(E2038、E2041、E2044、E2053、E2055、E2057)などをRAM制御部に出力してDRAMアクセスを行なう。また、読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの読み出しデータ(E2040、E2043、E2045、E2051、E2054、E2056、E2058、E2059)を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0080】
また、E2006は1284I/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、パラレルI/F E0016を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F E0016からの受信データ(PIF受信データE2036)をDMA処理によって受信制御部E2008へと受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(1284送信データ(RDPIF)E2059)をDMA処理によりパラレルI/Fに送信する。
【0081】
E2007はUSBI/Fであり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、シリアルI/F E0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行なう他、プリント時には、シリアルI/F E0017からの受信データ(USB受信データE2037)をDMA処理により受信制御部E2008に受け渡し、スキャナ読み取り時には、DRAM E2005内の送出バッファE2028に格納されたデータ(USB送信データ(RDUSB)E2058)をDMA処理によりシリアルI/F E0017に送信する。受信制御部E2008は、1284I/F E2006もしくはUSBI/F E2007のうちの選択されたI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ書込みアドレスに、書込む。
E2009は圧縮・伸長DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、受信バッファE2010上に格納された受信データ(ラスタデータ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041としてワークバッファ領域に書込む。
【0082】
E2013は記録バッファ転送DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1007の制御によってワークバッファE2011上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000へのデータ転送順序に適するようなプリントバッファE2014上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E2044)する。また、E2012はワーククリアDMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御によって記録バッファ転送DMAコントローラ E2013による転送が完了したワークバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデータ(WDWF)E2042を繰返し書込む。
【0083】
E2015は記録データ展開DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド制御部E2018からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガとして、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コードと展開用データバッファE2016上に書込まれた展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDHDG)E2045をカラムバッファ書込みデータ(WDHDG)E2047としてカラムバッファE2017に書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘッドカートリッジH1000への転送データ(展開記録データ)を一時的に格納するSRAMであり、記録データ展開DMAコントローラE2018とヘッド制御部E2018とのハンドシェーク信号(図示せず)によって両ブロックにより共有管理されている。
【0084】
E2018はヘッド制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPUE1001の制御により、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開DMAコントローラに対してデータ展開タイミング信号E2050の出力を行なう。
【0085】
また、プリント時には、前記ヘッド駆動タイミング信号E2049に従って、カラムバッファから展開記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデータをヘッド制御信号E1021を通じて記録ヘッドカートリッジH1000に出力する。
また、スキャナ読み取りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021を通して入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDRAM E2005上のスキャナ取込みバッファE2024へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処理DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナ取込みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E2055をDRAM E2005上のスキャナデータバッファE2026に書込む。
E2027はスキャナデータ圧縮DMAコントローラであり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、スキャナデータバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書込み転送する。
【0086】
E2019はエンコーダ信号処理部であり、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タイミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号E1020から得られるキャリッジM4001の位置や速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E1001に提供する。CPU E1001はこの情報に基づき、CRモータE0001の制御における各種パラメータを決定する。また、E2020はCRモータ制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、CRモータ制御信号E1036を出力する。
【0087】
E2022はセンサ信号処理部であり、PGセンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサE0009、及びGAPセンサE0008等から出力される各検出信号E1032,E1025,E1026,E1027を受けて、CPU E1001の制御で定められたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPU E1001に伝達する他、LF/PGモータ制御用DMAコントローラ E2021に対してセンサ検出信号E2052を出力する。
【0088】
LF/PGモータ制御用DMAコントローラE2021は、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、DRAM E2005上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルスモータ制御信号E1033を出力する他、動作モードによっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパルスモータ制御信号E1033を出力する。
また、E2030はLED制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、LED駆動信号E1038を出力する。さらに、E2029はポート制御部であり、CPUI/F E2001を介したCPU E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制御信号E1024を出力する。
【0089】
[プリンタの動作]
次に、上記のように構成された本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の動作を図10のフローチャートに基づき説明する。
【0090】
AC電源に装置本体1000が接続されると、まず、ステップS1にて装置の第1の初期化処理を行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、電気的に本装置が正常に動作可能であるか否かを確認する。
【0091】
次に、ステップS2では、装置本体M1000の上ケースM1002に設けられた電源キーE0018がONされたか否かの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へと移行し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0092】
この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及び記録ヘッドのチェックを行なう。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、装置が正常に動作可能であるか否かを確認する。
【0093】
次に、ステップS4ではイベント待ちを行なう。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0094】
例えば、ステップS4で外部I/Fからの印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へと移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へと移行する。
ここで、ステップS5では、外部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記憶し、ステップS6へと進む。
次いで、ステップS6では、ステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを一旦記録バッファに格納し、次いで、CRモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納されている記録データを記録ヘッドH1000へと供給して1行の記録を行なう。そして、その1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップS8へと進む。
【0095】
ステップS8では、LFモータE0002によって排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰返し、それが終了した時点にて、用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0096】
次にステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合には、ステップS5へと復帰して、以下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返す。また、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次のイベントを待つ。
【0097】
一方、ステップS10ではプリンタ終了処理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0098】
また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0099】
[ヘッドの構成]
ここで、本実施形態で用いるヘッドH1001の吐出口群の構成配置について説明する。
【0100】
図11は、本実施形態で用いた高密度記録を実現するためのヘッドの模式的正面図である。この例では、1列当たり600dpi(ドット/インチ)のピッチ(約42μmピッチ)で128個の吐出口が配列され、その吐出口列が1色のインク当たり2列、互いに副走査方向(紙送り方向)に約21μmずらして主走査方向(キャリッジスキャン方向)に設けられて、合計256個の吐出口によって解像度1200dpiの記録が可能なものとなっている。1色のインク当たり2列の吐出口列の内、一方は奇数ラスタを記録するための列(「奇数ノズル列」ともいう)となり、他方は偶数ラスタを記録するための列(「偶数ノズル列」ともいう)となる。さらに、図示の例では、そのような吐出口列が6色のインクに対応して主走査方向に並置され、6色のインクについて合計12列の吐出口列によって1200dpiの記録が可能な一体構造のヘッド構成となっている。但し、製造上は並列する2色分が1チップとして同時に作成され、その後、3チップを並列して接着させる構成をとっているため、隣り合う2チップ(ブラック(Bk)およびライトシアン(LC)の組、ライトマゼンタ(LM)およびシアン(C)の組、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の組は、他に比べ駆動条件が似通ったものとなっている。
【0101】
[記録方法]
本実施形態で用いる図11に示したヘッドは1200dpiの記録が可能なものである。本例においては、入力される解像度は最高で600dpiであり、記録時には2×2の4画素により1つの入力画像データを記録するものとして説明する。また、各入力画像データは5階調であり、記録時には2×2画素の領域で5段階の階調が表現されるように、予め各階調に対するドットパターン(ドット配列のパターン)が2×2画素の中で定められている。この場合、前述した図18と同様に、「レベル1」〜「レベル3」として、それぞれ複数のドットパターンが考えられる。
【0102】
同一の階調につき複数のドットパターンを使用することにより、ノズル(本明細書では、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギを発生する素子を総括していうものとする)の使用頻度の偏りを抑えて、結果的に、画像品位の低下を抑制することができる。また、特定ノズルの使用頻度が高くなって、その寿命が短くなることを回避することができる。本実施形態の記録装置では、偶数ノズルと奇数ノズルとを極力均等に使用するようにする。
【0103】
本実施形態においては、図12のように、ラスタ方向に相当する主走査方向(図中の横方向)と、カラム方向に相当する副走査方向(図中の縦方向)のそれぞれにドットパターンが4つずつ並ぶマトリクス(4×4)を最小単位として、それを主走査方向および副走査方向に繰り返し用いて記録を行う。その最小単位のマトリクス(ドットパターンの集合)においては、同一階調の異なるドットパターンがランダムに配列される。
【0104】
図12は、階調が「レベル2」のマトリクスの構成例を示し、「レベル2」の複数のドットパターンが主走査方向および副走査方向のそれぞれに4つずつランダムに配列される。本例においては、記録媒体上に形成されるインクドットの直径を50μmとし、1つのドットパターンに相当する入力画素サイズを(1/600インチ×1/600インチ)としている。そして、この最小単位のマトリクス(4×4)を主走査方向および副走査方向に繰り返し用いることにより、階調が「レベル2」の画像を記録する。その画像中におけるドットパターンの規則性は、1/150インチの高周波特性となり、画像のノイズ感を低減して画像品位を向上させることができる。
【0105】
なお、実際のプリント動作において、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×N(本実施形態では2×2)のドット配列(ドットパターン)に割り付けて、その割り付けに当たって、入力画像データの同一レベルについて異なる複数のドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×B(本実施例では4×4)のマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として入力画像データに割り当てることについては、CPU E1001のソフトウェアとして行うものの他、適宜のハードウェア、例えばASIC E1006の回路構成の一部によって行うことができる。
【0106】
[他の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態におけるマトリクスの構成例の説明図である。
【0107】
本実施形態においては、前述した実施形態と同様に、主走査方向(図中の横方向)と副走査方向(図中の縦方向)のそれぞれにドットパターンが4つずつ並ぶマトリクス(4×4)を最小単位として、それを主走査方向および副走査方向に繰り返し用いて記録を行う。ただし、本実施形態の場合は、図13のように、その最小単位のマトリクス(ドットパターンの集合)において、主走査方向に沿うラスタ毎に、同一階調の異なるドットパターンが異なる順序に配列される。
【0108】
図13は、階調が「レベル2」のマトリクスの構成例を示し、そのマトリクスにおいて、同一ラスタのそれぞれには「レベル2」の4つのドットパターンA,B,C,Dが配列され、かつラスタ毎にドットパターンA,B,C,Dの配列順序が異なっている。本例においても、記録媒体上に形成されるインクドットの直径を50μmとし、1つのドットパターンに相当する入力画素サイズを(1/600インチ×1/600インチ)としている。そして、この最小単位のマトリクス(4×4)を主走査方向および副走査方向に繰り返し用いることにより、階調が「レベル2」の画像を記録する。本実施形態においては、画像中におけるドットパターンの規則性がより高周波特性となり、画像のノイズ感をより低減して画像品位を向上させることができる。
【0109】
図14は、本発明の第3の実施形態におけるマトリクスの構成例の説明図である。
【0110】
本実施形態においては、前述した実施形態と同様に、主走査方向(図中の横方向)と副走査方向(図中の縦方向)のそれぞれにドットパターンが4つずつ並ぶマトリクス(4×4)を最小単位として、それを主走査方向および副走査方向に繰り返し用いて記録を行う。ただし、本実施形態の場合は、図14のように、その最小単位のマトリクス(ドットパターンの集合)において、主走査方向に沿うラスタ毎に、同一階調の異なるドットパターンが所定の順序に配列される。本例におけるドットパターンの並び順序は、ラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序を各ラスタにおいて同一とし、かつ、その繰り返し順序の開始位置がラスタ毎において異ならせるように設定されている。
【0111】
図13は、階調が「レベル2」のマトリクスの構成例を示し、そのマトリクスにおいて、同一ラスタのそれぞれには「レベル2」の4つのドットパターンA,B,C,Dが配列されている。そのドットパターンA,B,C,Dの並び順序は、ラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序を各ラスタにおいて同一のA,B,C,Dとし、かつ、その繰り返しの開始位置がラスタ毎において異ならせるように設定されている。ドットパターンA,B,C,Dの繰り返しの開始位置は、本例のようにラスタ毎に1つずつずらす他、ラスタ毎に所定方向に沿って所定数ずつずらしてもよい。また、本例においても、記録媒体上に形成されるインクドットの直径を50μmとし、1つのドットパターンに相当する入力画素サイズを(1/600インチ×1/600インチ)としている。そして、この最小単位のマトリクス(4×4)を主走査方向および副走査方向に繰り返し用いることにより、階調が「レベル2」の画像を記録する。本実施形態においては、画像中におけるドットパターンの規則性を高周波特性とするためのコントロールがよりしやすくなり、画像のノイズ感をより低減して画像品位を向上させることができる。
【0112】
(その他)
本発明は上述のように、複数の機器(たとえばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても一つの機器(たとえば複写機、ファクシミリ装置)からなる装置に適用してもよい。
【0113】
また、前述した実施形態の機能を実現するように各種のデバイスを動作させるように該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。
【0114】
またこの場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0115】
かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0116】
またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0117】
さらに供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、入力画像データの同一レベルについて異なる複数のドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として入力画像データに割り当てることにより、ラスタ方向およびカラム方向に同じドット配列が連なることによるスジの発生をなくして、高品位の画像をプリントすることができる。
【0119】
また、前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に4つずつ組み合わせた4×4のマトリクスを用いて、ドット配列の大きさを1/600インチ四方とし、かつプリント媒体に形成するドットの直径を30μmとすることにより、画像に現れるスジなどによるノイズ感を低減して、さらに高品位の画像をプリントすることができる。また、マトリクスにおける異なる複数のドット配列の並び順序は、例えば、ラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序を各ラスタにおいて同一とし、かつ、その繰り返し順序の開始位置をラスタ毎において異ならせるように設定することができる。この場合には、画像中におけるドットパターンの規則性を高周波特性とするためのコントロールがよりしやすくなり、画像のノイズ感をより低減して画像品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェットプリンタの外観斜視図である。
【図2】図1のプリンタの外装部材を取り外した状態の斜視図である。
【図3】図1のプリンタに用いる記録ヘッドカートリッジの斜視図である。
【図4】図3の記録ヘッドカートリッジの分解斜視図である。
【図5】図4の記録ヘッドを斜め下方から観た分解斜視図である。
【図6】図1のプリンタに用いるスキャナカートリッジの斜視図である。
【図7】図1のプリンタにおける電気的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図8】図7のけるメインPCBの内部構成を示すブロック図である。
【図9】図8におけるASICの内部構成を示すブロック図である。
【図10】図1のプリンタにおけるプリント動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図4における記録ヘッドのノズル配列の説明図である。
【図12】本発明の実施形態におけるマトリクスの構成例の説明図である。
【図13】本発明の実施形態におけるマトリクスの他の構成例の説明図である。
【図14】本発明の実施形態におけるマトリクスのさらに他の構成例の説明図である。
【図15】シリアル型カラープリンタを簡略化して示す斜視図である。
【図16】(a)は、高解像度を実現するための記録ヘッドのノズル配列例の説明図、(b)は、(a)のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図17】インターレース記録方法を説明するための模式図である。
【図18】擬似階調表現のための2×2画素内のドット配列の説明図である。
【図19】従来におけるマトリクスの構成例の説明図である。
【図20】従来におけるマトリクスの他の構成例の説明図である。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M4001 キャリッジ
E0013 キャリッジ基板
E0014 メイン基板
E1001 CPU
E1006 ASIC
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1100 記録素子基板
H1100T 吐出口
H1900 インクタンク
Claims (11)
- 複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うプリント方法において、
前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てる
ことを特徴とするプリント方法。 - ラスタ方向およびカラム方向において、前記マトリクスを繰り返して前記入力画像データに割り当てることを特徴とする請求項1に記載のプリント方法。
- 前記マトリクスは、A種類のドット配列がラスタ毎に異なる順序に並ぶことを特徴とする請求項1または2に記載のプリント方法。
- 前記マトリクスは、ラスタ毎にA種類のドット配列が並び、かつラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序が各ラスタにおいて同一であると共に、その繰り返し順序の開始位置がラスタ毎において異なることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント方法。
- 前記マトリクスは、ラスタ毎にA種類のドット配列が並び、かつラスタ方向におけるドットパターンの繰り返し順序が各ラスタにおいて同一であると共に、その繰り返し順序の開始位置がラスタ毎において所定数ずつシフトすることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント方法。
- 前記マトリクスは、前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に4つずつ組み合わせた4×4のマトリクスであり、
前記ドット配列の大きさを1/600インチ四方とし、かつプリント媒体に形成するドットの直径を30μmとする
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプリント方法。 - 前記プリントヘッドはインクを吐出可能なヘッドであり、
前記プリント素子は前記インクを吐出するための吐出口を有する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のプリント方法。 - 前記プリントヘッドは、前記吐出口からインクを吐出させるためのエネルギーとして利用させる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有することを特徴とする請求項7に記載のプリント方法。
- 複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うプリント装置において、
前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てる
ことを特徴とするプリント装置。 - 複数のプリント素子が配列されたプリントヘッドを用い、多値のレベルに量子化された入力画像データを擬似中間調処理としてM×Nのドット配列に割り付けて、前記プリントヘッドを前記複数のプリント素子の配列方向と異なる方向に走査させつつプリントを行うためのプログラムであって、
前記入力画像データの同一レベルについて異なる複数の前記ドット配列をラスタ方向およびカラム方向に複数ずつ組み合わせたA×Bのマトリクスを用い、このマトリクスを最小単位として前記入力画像データに割り当てる工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 請求項10に記載のプログラムが格納された、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
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