JP2004090208A - 電気部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マトリックス状の非導電性基材12,16と、その内部に封入され、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含み、前記1本のカーボンナノチューブまたは前記複数のカーボンナノチューブに含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブ10aの、実質的に端部のみが、非導電性基材12,16の一面から表出したカーボンナノチューブ群10と、カーボンナノチューブ群10に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブ10dの側面に接続された電極14と、を備えることを特徴とする電気部品およびその製造方法である。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、整流器やセンサー電極等として使用可能な電気部品およびその製造方法に関し、詳しくはカーボンナノチューブを用いた低エネルギー損失の、また新たな有用性を秘めた電気部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】
S.J.Tans et. al. ”Room−temperature transistor based on a single carbonnanotube”, Nature誌、1998年,393巻、p.49−52
【非特許文献2】
P.G.Collins et.al. ”Engineering Carbon Naotubes and Nanotube CuircuitsUsing Electrical breakdown”, Science 誌,2001年、292巻、p.706−709.
【非特許文献3】
S.Pons and M.Fleishmann, Analytical Chemistry, 1987年、59巻p.1391A
【非特許文献4】
M.S.Fuhrer et. al,”Crossed Nanotube Junctions”, Science, vol.288 (2000)p.494
【0003】
単層のカーボンナノチューブが半導体特性を示すことから、カーボンナノチューブを電子デバイスとして利用する試みが為され、これまで整流器やトランジスタが試作され、かつ発表されている(例えば、非特許文献1、非特許文献4参照)。また、単層のカーボンナノチューブのうち、半導体のものだけを残してトランジスタを作製する技術も報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
カーボンナノチューブを電子素子として用いることの利点は、カーボンナノチューブの伝導機構がバリスティック伝導という、電子が固体内でほとんど散乱されない状態にあることで、多量の電流を流しても熱の発生がほとんどない、という点にある。また、直径も1nmから20nm程度なので、微細な回路の素子や電極として利用するのも好適である。
【0005】
一方、近年盛んに研究・開発されている電気化学バイオセンサーにおいて、金属もしくはカーボンの電極が使用されている。金属を用いた電極としては、白金、ニッケル、銅、金などがあり、白金は過酸化水素の測定に汎用されている。カーボンを用いた電極としては、ガラス状カーボン(g1assy carbon)、黒鉛(graphite)、粒状炭素糊(carbon paste)、炭素繊維(carbon fiber)など様々な種類のものが開発され、使用範囲も広くなっている。当該カーボン電極は、今日汎用されている高速、高性能、高圧溶液クロマトグラフィー(HPLC)一電気化学的検出器(ECD)の普及に貢献している。
【0006】
これに対し、マイクロ電極とは,一般的に電気化学測定に用いられている数mm〜数cmの大きさの電極に対し、μmレベル、あるいはそれ以下の大きさを持った電極の総称である(例えば、非特許文献3参照)。マイクロ電極を用いると,通常サイズの電極を用いた場合とは異なった電気化学測定を行うことができる。その特徴としては、以下に示す(a)〜(e)が挙げられる。
【0007】
(a)溶液抵抗の高い電解液中でも測定することができる。
(b)反応の解析が簡単である。
(c)電流応答が速いので、高速反応の追跡ができる。
(d)高感度の計測を行うことができる。
(e)電極表面のごく限られた領域の情報が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カーボンナノチューブを電子デバイスとして利用する場合、最大の課題は、カーボンナノチューブが繊維状の物質であるため、これまでの半導体プロセスのように、光露光法で任意の個所に配線したり、加工したりすることができないという点にある。特に、直径が数nmであることから、基板配線のパターニングには、紫外線露光ではなく電子ビーム露光法を用いる必要があるが、工業的大量生産には不適である。
【0009】
また、カーボンナノチューブは炭素構造体であるので、強酸や強アルカリで湿式エッチングすることができない。乾式のイオンエッチングを行うと、カーボンナノチューブ表面(側面)にダメージが入り、伝導特性が変化してしまう。ダメージの入ったカーボンナノチューブでは、前述のバリスティック伝導が起きにくくなることも知られている。
【0010】
次の課題は、カーボンナノチューブには、単層のカーボンナノチューブでは金属性のものと半導体性のものがあり、多層のカーボンナノチューブでは金属性のもののみが知られているが、半導体特性を持たないと能動的電子デバイスは作製できず、半導体特性を有するカーボンナノチューブのみ分離して使用に供する必要があるという点にある。多量の電流を流し、半導体特性のもののみを残すという手法が提案されているが、大量生産には向かない。
以上のことから、従来の光露光技術によらず大量生産可能な、カーボンナノチューブを用いた電気デバイスの作製技術が望まれている。
【0011】
一方、既述の通り、カーボン電極としては、通常は、直径数μmのカーボンファイバーが用いられるが、この直径をさらに細くすることで、より一層の性能向上が望まれている。
【0012】
したがって、本発明の目的は、カーボンナノチューブを用いて、工業的生産性に優れた生産工程により生産可能な電気部品およびその製造方法を提供することにある。
より具体的には、電気化学測定に使用可能でより高性能な微細径のセンサー電極や、低エネルギー損失の整流器として使用可能な電気部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明の電気部品は、マトリックス状の非導電性基材と、
該非導電性基材の内部に封入され、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含み、前記1本のカーボンナノチューブまたは前記複数のカーボンナノチューブに含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの、実質的に端部のみが、前記非導電性基材の一面から表出したカーボンナノチューブ群と、
該カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面に接続された電極と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の電気部品の場合、製造方法に露光技術を利用する必要はなく、例えば主として、簡単な蒸着法により電極を形成し、機械的切断加工によりカーボンナノチューブの端部を表出させるだけで製造することができる、簡易な構成のものである。したがって、工業的生産性に優れ、量産が可能となる。
【0015】
本発明の電気部品は、そのまま微細径のセンサー電極として使用可能なものであるが、前記非導電性基材におけるカーボンナノチューブの端部が表出する面に、該表出したカーボンナノチューブの実質的に端部のみと電気的に接続する第2の電極層が形成されてなるものとすることで、当該第2の電極層を正極、前記電極(本発明において、単に「電極」という場合には、「カーボンナノチューブと側面で接続する電極」を指すものとし、第2の電極層との区別のため「第1の電極」と称する場合がある。)を負極とする低エネルギー損失の整流器として使用可能なものとなる。
【0016】
本発明の電気部品を、後述する本発明の電気部品の製造方法により製造した場合には、前記表出したカーボンナノチューブの端部は、切断面となっている。
本発明の電気部品において、前記非導電性基材の体積抵抗値としては、1×107Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲内であることが好ましく、その材質としては、樹脂材料からなることが好ましい。
【0017】
本発明の電気部品において、前記電極(第1の電極)および前記第2の電極層としては、それぞれ独立に、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることが好ましく、より具体的にはAu,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることが好ましい。
【0018】
また、本発明の電気部品において、前記電極(第1の電極)としては、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料、例えばAlからなるものとすることもできる。この場合、前記電極の端部が、前記カーボンナノチューブの端部とともに前記非導電性基材の一面から表出し、かつ前記電極の表出した端部が、前記金属材料が酸化した酸化物層である態様とすることができる。
【0019】
一方、本発明の電気部品の製造方法は、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ群を封入する封入工程と、
前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面との間で電気的な接続を行うための電極を形成する電極形成工程と、
前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブを、前記非導電性基材とともに切断し切断面を得る切断工程と、
が含まれることを特徴とする。
【0020】
本発明の電気部品の製造方法の場合、露光技術を利用する製造工程は含まれず、電極層形成工程において、例えば簡単な蒸着法により電極層を形成し、封入工程において、例えば一般的な樹脂成形法により非導電性の基材を成形し、切断工程において、機械的切断加工によりカーボンナノチューブの端部を表出させるだけで、カーボンナノチューブを用いた有用な電気部品を製造することができる。したがって、工業的生産性に優れ、量産が可能となる。
【0021】
本発明の電気部品の製造方法では、前記非導電性基材が、シート状もしくは板状で非導電性の基板と、その表面に形成された非導電性の基材層と、から構成され、
前記封入工程が、前記基板表面に前記カーボンナノチューブ群を配置する配置工程と、該カーボンナノチューブ群が配置された基板表面に、前記カーボンナノチューブ群の全体を覆い封入する前記基材層を成形する成形工程と、を含むこととすることができる。
配置工程において、例えばカーボンナノチューブの分散液を用いてそれを塗布することでカーボンナノチューブ群を配置することとすれば、本発明で要求されるカーボンナノチューブ群の状態に、容易に配置することができる。
【0022】
本発明の電気部品の製造方法において、前記電極形成工程としては、前記基板表面に電極を層状に形成する工程とすることができる。また、前記切断工程において切断する箇所としては、前記電極が形成されていない領域とすることが一般的である。ただし、前記電極が、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料からなる場合には、前記切断工程において切断する箇所としては、前記電極が形成されている領域とすることができる。
【0023】
本発明の電気部品の製造方法によれば、そのまま微細径のセンサーとして使用可能な電気部品を製造することができるが、切断工程に引き続き、さらに、前記切断面に、第2の電極層を形成する第2の電極層形成工程を含ませることで、当該第2の電極層を正極、前記電極(第1の電極)を負極とする整流器として使用可能な電気部品を製造することができる。
【0024】
本発明の電気部品の製造方法において、前記非導電性基材の体積抵抗値としては、1×107Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲内であることが好ましく、その材質としては、樹脂材料からなることが好ましい。
本発明の電気部品の製造方法において、前記電極および前記第2の電極層としては、それぞれ独立に、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることが好ましく、より具体的にはAu,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることが好ましい。
【0025】
前記配置工程としては、カーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液を所望の領域に塗布し乾燥させることでカーボンナノチューブ群を配置する工程であることが好ましい。このとき、使用する分散媒としては、水および/またはアルコールを含むものとすることができる。また、さらに界面活性剤を含んでもよい。
本発明の電気部品の製造方法における切断工程においては、切断にダイヤモンドナイフまたはサファイアナイフを用いることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気部品を、好ましい実施形態を挙げ、図面を用いて詳細に説明し、次いでその製造方法について説明する。
【0027】
[本発明の電気部品]
<第1の実施形態>
まず、微細径のセンサー電極として使用可能な本発明の電気部品の実施形態として、第1の実施形態について説明する。
【0028】
図1〜図3に第1の実施形態の電気部品を示す。詳しくは、図1は、本実施形態の電気部品の平面図であり、図2は図1のA−A断面図、図3は図2のB−B断面図である。図中、10は複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ群、12は非導電性の基材層、14は薄膜状の電極、16は非導電性の基板である。なお、図2および図3の両断面図は、説明の容易化のため、カーボンナノチューブ群10のカーボンナノチューブが全て見えるように描かれているが、A−A断面およびB−B断面において、残存する基材層12により、実際には一部がその陰に隠れている。
【0029】
基板16の上に載置されたカーボンナノチューブ群10は、基材層12により封入されている。詳しくは、基材層12および基板16により構成されるマトリックス状の非導電性基材の内部にカーボンナノチューブ群10が含まれた状態で配置されている。すなわち、カーボンナノチューブ群10中の個々のカーボンナノチューブは、後述の端部を除き、周りを非導電性基材で取り囲まれている。
【0030】
図4に、図1〜図3における面X側から見た側面図を示す。図4に示すように、カーボンナノチューブ群10のうち3本のカーボンナノチューブ10a,10b,10cのみ、その端部が、面Xから表出している。
表出するカーボンナノチューブの状態について、より詳細に説明する。ここでは表出するカーボンナノチューブのうち、カーボンナノチューブ10aを例に挙げて説明する。
【0031】
図5は、カーボンナノチューブ10aの表出状態を説明するための拡大断面図である。表出するカーボンナノチューブ10aは、図5(a)に示すように、その端部のみが基材層12および基板16からなる非導電性基材の1面から表出している。このように「端部のみ表出」していることが本発明のポイントであり、この極めて微細な接触点となる「表出した端部」の存在により、本発明の電気部品を、例えばセンサーとして用いた場合には、微細な検出部を構成することができ、また例えば後述の実施形態で挙げるように整流器として用いた場合には、第2の電極層との微細な接点を構成することができ、本発明の電気部品としての優れた特性を発現するものとなる。
【0032】
ただし、図5(a)に示すように厳密に「端部のみ表出」していることが本発明の要件ではない。カーボンナノチューブは極めて微細な径および長さの物体であり、明確に「端部のみ表出」している状態を構成することは困難である。したがって、本発明において表出するカーボンナノチューブは、図5(b)に示すように若干カーボンナノチューブ10aの端部が面Xから陥没していたり、図5(c)に示すように若干カーボンナノチューブ10aの端部が面Xから突出して、その側面が僅かに表出していたりする場合にも、「実質的に端部のみ表出」の概念に含まれ、本発明の範疇に含まれる。ただし、この陥没や突出の程度により、製造される電気部品の特性が影響されるため、できる限り図5(a)に示す状態に近づけることが望ましい。
【0033】
一方、カーボンナノチューブ群10のうち2本のカーボンナノチューブ10d,10eのみ、その側面で電極14に接続している。この側面での接続は、図2に示されるように、カーボンナノチューブ10dと電極14とが物理的に接触している状態であれば勿論問題ないが、本発明においては、電気的に両者が接続された状態であれば、必ずしも物理的に接触していなくても構わない。また、本発明において、電極と接続するカーボンナノチューブの部位は、側面でさえあれば、その端部の近傍であることは要求されない。
【0034】
また、カーボンナノチューブと電極との位置関係としては、本実施形態ではカーボンナノチューブ10d,10eが電極14の上に乗り上がるように配置されているが、電極14の下に潜り込むように配置されたり、複数のカーボンナノチューブで電極を挟み込むように配置されたり、逆に2枚の電極でカーボンナノチューブを挟み込むように配置されたり等、各種態様が例示可能である。
【0035】
電極14に側面で接続するカーボンナノチューブ10d,10eと表出した端部を有するカーボンナノチューブ10a,10b,10cとは、それぞれの少なくとも1本同士が電気的に導通するように、カーボンナノチューブ群10のカーボンナノチューブが配置されている。例えば、カーボンナノチューブ10dは、カーボンナノチューブ10fおよび10gを介してカーボンナノチューブ10aと導通している。すなわち、カーボンナノチューブ10dと10f、カーボンナノチューブ10fと10g、および、カーボンナノチューブ10gと10aが、それぞれ電気的に接続されて、カーボンナノチューブ10dとカーボンナノチューブ10aとが導通状態となっている。カーボンナノチューブ10eやカーボンナノチューブ10b,10cについても、互いが接続した他のカーボンナノチューブを介して導通状態となっている。
【0036】
カーボンナノチューブ同士の接続についても、カーボンナノチューブと電極との接続と同様、物理的に接触している状態のみならず、両者が物理的に接触していなくても電気的に接続された状態であれば問題ない。
【0037】
本発明におけるカーボンナノチューブ群の配置は、勿論、本実施形態の態様に限定されるものではない。次の3つの条件▲1▼〜▲3▼を満足する態様であれば、本発明の範疇に含まれる。
▲1▼ 少なくとも1本のカーボンナノチューブの実質的に端部のみが前記非導電性基材の1面から表出すること。
▲2▼ 少なくとも1本のカーボンナノチューブが側面で前記電極に電気的に接続すること。
▲3▼ 該電極に側面で接続するカーボンナノチューブと前記表出した端部を有するカーボンナノチューブとが、同一である、および/または、それぞれの少なくとも1本同士が電気的に導通すること。
【0038】
図6に、具体的な態様の例をいくつか挙げる。
本実施形態では、カーボンナノチューブ群10の各カーボンナノチューブがネットワーク状に配され、全てのカーボンナノチューブが他のいずれかのカーボンナノチューブを介して接続された状態となっているが、図6(a)に示すように、大きくカーボンナノチューブ群10’xとカーボンナノチューブ群10’yとに分かれ、カーボンナノチューブ群10’x,10’yがそれぞれ、上記▲1▼〜▲3▼の関係を有していてもよい。
【0039】
また、本実施形態や図6(a)の態様では、電極に側面で接続するカーボンナノチューブと前記表出した端部を有するカーボンナノチューブとが、それぞれ異なるカーボンナノチューブとなっているが、図6(b)に示すカーボンナノチューブ10’a,10’b,10’cのように、それぞれ1本のカーボンナノチューブの一端が面X’から表出し、他端の側面が電極14’と接続する態様(すなわち、電極に側面で接続するカーボンナノチューブと前記表出した端部を有するカーボンナノチューブとが同一)であっても構わない。図6(b)では、そのようなカーボンナノチューブが3本並列に並んでいる状態が例示されているが、これは1本でも構わない。これらの例においても、上記▲1▼〜▲3▼の関係を有しているものと認められる。なお、本発明において、配置されるカーボンナノチューブのことを総称して「カーボンナノチューブ群」と称しているが、これにはカーボンナノチューブが1本の場合も含まれる。
【0040】
さらに、図6(c)に示す態様のように、複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ群10’zと、1本のカーボンナノチューブ10’dとがそれぞれ、上記▲1▼〜▲3▼の関係を有していてもよい。
【0041】
電極14は、基板16の表面に、例えばメッキ等によって層状に形成されている。ただし、本発明において、当該電極は、カーボンナノチューブ群中の少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面と当接し、かつ、外部端子として機能するように構成されていれば、形状、材質、構造等は特に限定されるものではない。したがって、層状に形成されていなくても構わない。
【0042】
電極14と面Xとの距離としては、特に制限はないが、両者間を橋渡しするカーボンナノチューブが1本の場合には、勿論カーボンナノチューブの長さよりも短めにする必要があり、複数本の場合には、そのような制限はない。カーボンナノチューブが1本の場合と複数本の場合とを総合して、電極14と面Xとの距離としては、得られる電気部品の電気特性等の観点から、大略0.1nm〜1μmの範囲から選択され、1nm〜10nmの範囲とすることが好ましい。
【0043】
非導電性基材を構成する基材層12は、カーボンナノチューブ群10を覆い封入し、電極14の一部が表出され、かつ基板16とともに面Xが形成されるように、基板16の表面の一部を残して形成されている。この表出した電極14の一部が、外部端子となる。
【0044】
以上の如き本実施形態の電気部品は、電気化学測定に使用可能で極めて高性能な微細径のセンサー電極として機能する。かかる分野で使用されるマイクロ電極は、通常、直径数μmのカーボンファイバーが用いられているのに対し、カーボンナノチューブを用いている本実施形態のセンサー電極は、電極として機能する部位(本発明の構成要素である電極ではなく、センサーとして外部と接触する部位の電極を指す。)の直径が、使用するカーボンナノチューブの直径、すなわち0.3nm〜100nm(特に好ましくは10nm〜20nm)となり、格段に性能が向上したものとなる。電極として機能する部位の直径が小さいことから、ニードルにして生体内の膜電位測定を実施することもできる。
【0045】
次に、各構成要素の詳細について説明する。
(カーボンナノチューブ)
一般にカーボンナノチューブとは、炭素の6角網目のグラフェンシートが、チューブの軸に平行に管を形成したものを言う。カーボンナノチューブは、さらに分類され、グラフェンシートが1枚の構造のものは単層カーボンナノチューブ(シングルウォールカーボンナノチューブ)と呼ばれ、一方、多層のグラフェンシートから構成されているものは多層カーボンナノチューブ(マルチウォールカーボンナノチューブ)と呼ばれている。どのような構造のカーボンナノチューブが得られるかは、合成方法や条件によってある程度決定される。
本発明において、主要な構成要素であるカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブでも、二層以上の多層カーボンナノチューブでも構わない。
【0046】
また、単層カーボンナノチューブの変種であるカーボンナノホーン(一方の端部から他方の端部まで連続的に拡径しているホーン型のもの)、カーボンナノコイル(全体としてスパイラル状をしているコイル型のもの)、カーボンナノビーズ(中心にチューブを有し、これがアモルファスカーボン等からなる球状のビーズを貫通した形状のもの)、カップスタック型ナノチューブ、カーボンナノホーンやアモルファスカーボンで外周を覆われたカーボンナノチューブ等、厳密にチューブ形状をしていないものも、本発明においてカーボンナノチューブとして用いることができる。
【0047】
さらに、カーボンナノチューブ中に金属等が内包されている金属内包ナノチューブ、フラーレンまたは金属内包フラーレンがカーボンナノチューブ中に内包されるピーポッドナノチューブ等、何らかの物質をカーボンナノチューブ中に内包したカーボンナノチューブも、本発明においてカーボンナノチューブとして用いることができる。
【0048】
以上のように、本発明においては、一般的なカーボンナノチューブのほか、その変種や、種々の修飾が為されたカーボンナノチューブ等、いずれの形態のカーボンナノチューブでも、その電気特性等から見て問題なく使用することができる。したがって、本発明における「カーボンナノチューブ」には、これらのものが全て、その概念に含まれる。
【0049】
これらカーボンナノチューブの合成は、従来から公知のアーク放電法、レーザーアブレーション法、化学気相法のいずれの方法によっても行うことができ、本発明においては制限されない。これらのうち、高純度なカーボンナノチューブが合成できるとの観点からは、磁場中でのアーク放電法が好ましい。
【0050】
用いられるカーボンナノチューブの直径としては、0.3nm以上100nm以下であることが好ましい。カーボンナノチューブの直径が、当該範囲を超えると、合成が困難であり、コストの点で好ましくない。カーボンナノチューブの直径の上限としては、より好ましくは30nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。
【0051】
一方、一般的にカーボンナノチューブの直径の下限としては、その構造から見て、0.3nm程度であるが、あまりに細すぎると合成時の収率が低くなる点で好ましくない場合もあるため、1nm以上とすることがより好ましく、3nm以上とすることがさらに好ましく、10nm以上とすることが特に好ましい。
【0052】
用いられるカーボンナノチューブの長さとしては、0.1μm以上1mm以下であることが好ましい。カーボンナノチューブの長さが、当該範囲を超えると、合成が困難、もしくは、合成に特殊な方法が必要となりコストの点で好ましくなく、当該範囲未満であると、既述のようにカーボンナノチューブ群を配置することが困難になる点で好ましくない。カーボンナノチューブの長さの上限としては、100μm以下であることがより好ましく、下限としては、1μm以上であることがより好ましい。
【0053】
カーボンナノチューブの端部は、合成されたままの状態では、グラフェンシートが回り込んだ状態で封止されている。したがって、前記表出した端部を有するカーボンナノチューブの当該端部についても、グラフェンシートで封止された状態となっていてもよいが、後述の本発明の電気部品の製造方法により製造された場合には、カーボンナノチューブが中途で切断され当該切断面が表出した状態となる。
【0054】
カーボンナノチューブ群を構成するカーボンナノチューブの本数は、勿論1本でも構わないが、複数本でも構わない。生産性をより高めるには、この本数はある程度多い方が好ましい。ただし、カーボンナノチューブ群が全体として塊状となるほどの量とすることは、製造方法にもよるが、非導電性基材で封入する際に、カーボンナノチューブ相互の間に空隙を生じてしまう場合があるため、好ましくない。
【0055】
(非導電性基材)
本発明における非導電性基材は、製造適性から、本実施形態のように基板と基材層とから構成されるのが一般的である。勿論、本発明においては、基材層に相当する部分のみで構成されていても構わない。
【0056】
本発明における非導電性基材の一部を構成する基材は、非導電性の材料であれば特に問題なく使用することができ、有機材料でも無機材料でも構わない。ここで非導電性とは、完全な絶縁材料であることは要求されず、一般に半導電性材料とされる程度の導電性であっても構わない。この非導電性基材としての体積抵抗値は、1×107Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲内であることが好ましく、5×107Ωcm〜1×1012Ωcmの範囲内であることがより好ましい。
【0057】
該非導電性基材としては、成形性、加工性、精密性等の観点から、樹脂材料からなることが好ましい。樹脂材料を用いれば、射出成形や塗布・乾燥による層形成等、従来公知の方法により容易かつ高精度に非導電性基材を形成することができる。
【0058】
非導電性基材の材料として使用可能な具体的な材料としては、外気遮断機能あるいは機械的保護機能の観点から、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化チタン、酸化ニオブ、ニオブ酸リチウム、チタン酸ストロンチウム、ダイヤモンド等の無機材料や、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、アミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアセタール、シリコーン樹脂、テフロン(登録商標)樹脂等の各種樹脂材料やその他の有機材料を挙げることができる。
【0059】
本発明における非導電性基材の一部を構成する基板は、基材層と同様、非導電性の材料であれば特に問題なく使用することができ、好ましい態様や体積抵抗値等は上記非導電性基材で説明した通りである。
ただし、基板として用いる非導電性基材は、電気部品の製造時においては、電極やカーボンナノチューブ群を保持する役目を果たすことから、ある程度高強度のものが好ましい。具体的には、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。前記基材層と同一の材料を用いることも好ましい態様であるが、異なる材料を用いても何ら問題ない。
【0060】
基板の厚みとしては、シート状ないし板状であれば問題なく、特に制限されないが、作業性の観点から1μm〜100μmの範囲が好ましい。また、基材層を含む非導電性基材全体の厚みとしては、得られる電気部品の用途や使用環境により異なり一概に言えないが、大略10μm〜5mmの範囲内で選択される。
【0061】
なお、本実施形態においては、非導電性基材の構成要素が基板と基材層とに分かれている態様を例示して説明したが、本発明においては、基板と基材層とに同一の材料を用いて成形により一体化しても構わないし、カーボンナノチューブや電極の配置の仕方によっては、基板なしに基材層のみで成形し、カーボンナノチューブを封入して非導電性基材を構成するようにしても構わない。
【0062】
(電極)
本発明における電極(第1の電極)は、導電性を有するものであれば制限なく、従来公知の材料を問題なく使用することができ、有機材料でも無機材料でも構わない。電極として使用可能な材料としては、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料を挙げることができ、より具体的には、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料が好ましい。これら材料は、単独のものであってもよいが、2以上の材料からなるものや、これらの材料の1以上と他の金属等の導電性材料との混合物であっても好ましいものである。これら材料は、電導性が良好であり、加工性や安定性も高く、従来から電子デバイスの電極として用いられている。
【0063】
また、本発明における電極(第1の電極)には、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料を使用することもできる。この場合、当該第1の電極の端部が、前記カーボンナノチューブの端部とともに前記非導電性基材の一面から表出した状態とし、かつ前記電極の表出した端部が、前記金属材料が酸化した酸化物層である態様とすることで、当該第1の電極の端部や前記カーボンナノチューブの端部が表出する前記非導電性基材の一面は、前記金属材料が酸化した酸化物層となっている前記電極の表出した端部および前記非導電性基材が、絶縁性の表面状態となり、前記カーボンナノチューブの端部のみが導通状態で表出した電気部品を構成する。当該態様の詳細については、後述の[本発明の電気部品の製造方法]の項で詳細に説明する。
【0064】
酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料としては、酸化のし易さにかかわらず、大気に触れることにより、あるいは、公知の酸化処理により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料であれば問題ないが、大気に触れることで容易に酸化物層を形成し得る金属材料が好ましい。具体的には例えば、イオン化列としてZnおよびそれより高いイオン化傾向を示す材料が挙げられ、特にAlが好ましい。
【0065】
既述の如く、本発明において電極は、層状に形成されていることは要求されないが、電極を層状とする場合、その厚みとしては、一般に0.1〜100μmの範囲内から選択され、1〜30μmの範囲内であることが好ましい。
【0066】
<第2の実施形態>
次に、整流器として使用可能な本発明の電気部品の実施形態として、第2の実施形態について説明する。
【0067】
図7〜図9に第2の実施形態の電気部品を示す。詳しくは、図7は、本実施形態の電気部品の平面図であり、図8は図7のC−C断面図、図9は図8のD−D断面図である。本実施形態の電気部品は、第1の実施形態の電気部品装置における1面(図1〜図3における面X)に、層状の第2の電極層20が形成されている点のみが異なる。各構成要素の機能、好ましい態様、配置、材料等も第1の実施形態と基本的に同一である。したがって、図7〜図9において、第1の実施形態と同一の機能を有する部材には、図1〜図3と同一の符号を付して、その詳細な説明は省略し、以下、相違する構成ならびに作用・効果についてのみ、言及するものとする。
なお、図2および図3と同様、図8および図9の両断面図は、説明の容易化のため、カーボンナノチューブ群10のカーボンナノチューブが全て見えるように描かれている。
【0068】
第2の電極層20は、3本のカーボンナノチューブ10a,10b,10cの端部が表出している面全体に、層状に形成されたものである。第1の実施形態の項で説明した通り、第2の電極層20が形成される前の当該面は、カーボンナノチューブ10a,10b,10cの実質的に端部のみ表出した状態となっている。そのため、第2の電極層20は、カーボンナノチューブ10a,10b,10cの実質的に端部のみと電気的に接続した状態となっている。ここで言う「実質的に端部のみと電気的に接続」についても、第1の実施形態と同様、図5(a)〜(c)に示す各態様が想定され、厳密に「端部のみ電気的に接続」していることが本発明の要件ではない。また、接続の仕方についても、電気的に両者が接続された状態であれば、必ずしも物理的に接触していなくても構わない。
【0069】
以上の如き本実施形態の電気部品を模式的に示すと、図10のようになる。すなわち、カーボンナノチューブ群の内の少なくとも1本のカーボンナノチューブ10”bの実質的に端部のみが第2の電極層20と電気的に接続し、カーボンナノチューブ群の内の少なくとも1本のカーボンナノチューブ10”aが側面で電極(第1の電極)14に電気的に接続している。また、図10において省略されたカーボンナノチューブ10”a−10”b間の状態としては、そのまま両者が一体化した1本の状態(すなわち両者が同一のカーボンナノチューブの両端である状態)、および、両者が電気的に導通するように、直接あるいは他のカーボンナノチューブを介して配置されている状態の2通りが挙げられる。勿論、1つの電気部品において、両方の状態を含んでいてもよい。
かかる本実施形態の電気部品は、第2の電極層20を正極、電極(第1の電極)14を負極とする低エネルギー損失の整流器として機能する。
【0070】
電極14と第2の電極層20との距離としては、特に制限はないが、両者間を橋渡しするカーボンナノチューブが1本の場合には、勿論カーボンナノチューブの長さよりも短めにする必要があり、複数本の場合には、そのような制限はない。この点は第1の実施形態と同様である。本実施形態においては、得られる電気部品が整流器であることから、整流器としての電気特性等の観点から当該距離を検討する必要があり、カーボンナノチューブが1本の場合と複数本の場合とを総合して、電極14と第2の電極層20との距離としては、大略10nm〜500μmの範囲から選択され、100nm〜10μmの範囲とすることが好ましい。
【0071】
本発明における第2の電極層は、導電性を有するものであれば制限なく、従来公知の材料を問題なく使用することができ、有機材料でも無機材料でも構わない。第2の電極層として使用可能な材料としては、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料を挙げることができ、より具体的には、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料が好ましい。これら材料は、単独のものであってもよいが、2以上の材料からなるものや、これらの材料の1以上と他の金属等の導電性材料との混合物であっても好ましいものである。これら材料は、電導性が良好であり、加工性や安定性も高く、従来から電子デバイスの電極として用いられている。
【0072】
本発明において第2の電極層の厚みとしては、一般に20nm〜10μmの範囲内から選択され、0.1〜1μmの範囲内であることが好ましい。第2の電極層が形成される領域としては、本実施形態ではカーボンナノチューブ10a,10b,10cの端部が表出している面全体となっているが、本発明においてはこのように全体に形成されることが要求されるわけではなく、少なくとも当該面におけるカーボンナノチューブの端部が表出している領域に形成されていればよい。
【0073】
[本発明の電気部品の製造方法]
以上のような各実施形態に示す本発明の電気部品は、製造方法に制限はないが、本発明の電気部品の製造方法により容易に製造することができる。
本発明の電気部品の製造方法は、封入工程と、電極層形成工程と、切断工程と、を必須の工程として含み、これら工程のみを経ることで、上記第1の実施形態の電気部品が製造される。また、切断工程に引き続き、第2の電極層形成工程が行われることで、上記第2の実施形態の電気部品が製造される。
なお、これら工程のうち、電極層形成工程および封入工程は、順序を入れ替えたり、封入工程の操作の途中で電極層形成工程の操作を行ったり、さらには、切断工程の途中や後に行っても構わない。
【0074】
以下、これら工程ごとに、本発明の電気部品の製造方法の例をいくつか挙げて、詳細に説明する。なお、電気部品の構成要素自体は本発明の電気部品と同一であるため、各工程において、製造方法に特有の構成要素を除き、その詳細な構成や好ましい態様についての説明を省略する。また、下記の製造例に用いる各図においては、同一の機能を有する部材について、前記実施形態で使用した各図の符号に、百の位として「1」を付した符号を付している(例えば「カーボンナノチューブ群」は、前記実施形態では「10」、下記例では「110」となっている。
【0075】
−第1の製造例−
<電極層形成工程>
本発明の電気部品の製造方法において、電極層形成工程とは、前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面との間で電気的な接続を行うための電極を形成する工程である。第1の例では、封入工程に先立ち電極層形成工程の操作を行う一例を示す。
【0076】
図11に、電極層形成工程により基板表面に2つの電極層が形成された状態を平面図にて示す。図11に示されるように、本例においては、やや細長めで矩形の基板116の表面であって、その長手方向の両端から所定の領域に電極114,114’を設けている。
【0077】
この電極114,114’間の距離としては、後述の切断工程で電極114,114’間の中間で切断して電気部品を製造するため、電極層とカーボンナノチューブの端部が表出する面との距離として、所望とする距離となるように設計すればよい。ただし、後述の切断工程で説明するように、切断後さらに当該面を切削あるいは研削する場合もあるため、その切削あるいは研削による目減り分を考慮することが好ましい。
【0078】
電極114,114’は、例えば金や白金等の金属(特に貴金属)を蒸着することにより形成することができる。いずれの材料についても、その形成方法は特に限定されず、従来公知の各種方法を適宜選択するによって、所望の形状・厚みに形成することができる。例えば、プリント基板の配線を形成するために、従来利用されていた方法などを採用することができる。
【0079】
なお、既述の如く、この電極層形成工程は、封入工程の後や、後述のように、封入工程中の配置工程により、予めカーボンナノチューブを配置した上で行っても構わない。また、後述の−第2の製造例−に示すように、切断工程の後に電極層形成工程を行っても構わない。
【0080】
<封入工程>
本発明の電気部品の製造方法において、封入工程とは、非導電性基材中に、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ群を封入する工程である。本発明において、封入工程は、最終的に以上のように定義される工程となっていればよいが、本例では、配置工程と成形工程とからなる操作の例を挙げる。
(配置工程)
前記配置工程とは、前記基板表面に、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ群を配置する工程である。
【0081】
特に本例においては、前記電極に少なくとも1本のカーボンナノチューブが側面で接触し、前記電極の形成されていない領域にカーボンナノチューブまたはその部分が存在し、かつ、前記電極層に接触するカーボンナノチューブと前記電極層の形成されていない領域に存在するカーボンナノチューブまたはその部分とが接触状態となるように、前記基板表面に1本または2本以上のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ群を配置する。
【0082】
ここで言う「電極層にカーボンナノチューブが側面で接触」とは、既述の「電気的に接続」の関係となり得るような両者の配置を意味し、両者を物理的に完全に接触させることは要しないが、物理的に接触させることは、確実に「電気的に接続」の関係となり、好ましい。
【0083】
カーボンナノチューブ群の配置の仕方は、例えば、個々のカーボンナノチューブを1本1本操作して、所望の位置に配置することも可能である。しかし、カーボンナノチューブは極めて微細であるため、個別の操作は困難であり、生産性があまり高くない。
【0084】
したがって、カーボンナノチューブ群の配置の仕方としては、カーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液を所望の領域に塗布し乾燥させることでカーボンナノチューブ群を配置する方法によることが好ましい。当該方法により、簡単にカーボンナノチューブ群を、「電極層にカーボンナノチューブが側面で接触」する状態に配置することができる。
【0085】
カーボンナノチューブの分散媒としては、特に限定されず、カーボンナノチューブは有機溶剤不溶性であるため、有機系および無機系のあらゆる液体が使用可能であり、また、その他各種添加剤を添加することもできる。特に好ましい分散媒としては、水、アルコール(中でもメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール等)、およびこれらの混合物が、取り扱い性や低環境負荷等の観点から好ましい。
【0086】
分散媒に添加することが可能な添加剤としては、界面活性剤、分散補助剤、分散安定剤、各種イオン、粘度調整剤等が挙げられ、従来公知のものが使用可能である。なかでも界面活性剤は、添加することにより、カーボンナノチューブの分散安定性が向上し、分散液の表面張力が低下するため塗布対象面になじみやすく、かつ、デバイスの電気特性の安定性が低下しにくいため、好ましい。
【0087】
分散媒へのカーボンナノチューブの添加量としては、特に制限なく、配置したいカーボンナノチューブの量や分散安定性との関係で、適宜設定すればよい。一般に多くのカーボンナノチューブの端部を表出させ、かつ、第1の電極と側面で接触させることが電気特性上好ましく、また、分散液が高濃度の方が所定の配置を行うのに有利であるため、できるだけ高濃度であることが好ましい反面、あまり高濃度とすると、配置されるカーボンナノチューブ群が高密度となり、カーボンナノチューブ群が全体として塊状となってしまう場合があるため、好ましくない。カーボンナノチューブ群が全体として塊状となってしまった場合、後述の成形工程で、カーボンナノチューブ相互の間隙に非導電性の基材層の材料が入り込み難く、成形後も空隙を生じてしまう可能性がある。
【0088】
したがって、分散媒へのカーボンナノチューブの添加量の好ましい範囲が存在するが、実際には用いる分散媒の種類やカーボンナノチューブの長さ、径等により異なってくるため、一概に言えない。大まかには0.01〜10質量%の範囲から選択され、例えば個数平均長さ100nm〜1μmの範囲で、径が1〜10nmの単層カーボンナノチューブを分散させる場合には、0.05〜0.5質量%の範囲とすることが好ましい。
【0089】
このようにして得られた分散液を所望の領域に塗布する方法としては、特に限定されないが、図11において電極114,114’間の距離は極めて近接しており、一滴滴下して、必要に応じて適宜展開すれば十分である。なお、本発明においてこのように「滴下」するだけの作業も「塗布」の概念に含めるものとする。勿論、滴下後にスキージやスパチュラ等で展開したり、スプレー等で分散液を噴霧したり、従来公知の手段により文字通り「塗布」したり等の塗布作業を行っても構わない。
【0090】
図12に、前記分散液を所望の領域に塗布した状態を平面図にて示す。図12に示されるように、本例においては、カーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液122を、電極114,114’双方の上に載り、かつその間を橋渡しするように塗布している。
【0091】
図12の状態から、さらに乾燥することで分散液122中の分散媒成分を揮発させると、図13に示すように、分散液122中に含まれるカーボンナノチューブ群110が電極114,114’間に配置される。乾燥方法としては、加熱乾燥でも自然乾燥であっても構わない。
【0092】
このように前記分散液を用いて配置工程の操作を行うことにより、電極114,114’に少なくとも1本のカーボンナノチューブが側面で接触し、電極114,114’の形成されていない領域にカーボンナノチューブまたはその部分が存在し、かつ、電極114,114’に接触するカーボンナノチューブと電極114,114’の形成されていない領域に存在するカーボンナノチューブまたはその部分とが接触状態となるように、基板116表面に1本または2本以上のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ群110を配置することができる。
【0093】
なお、電極層形成工程に先立ち、当該配置工程を行う場合には、後に行われる電極層形成工程により形成される電極114,114’の位置を考慮して、カーボンナノチューブ群110を配置する。したがって、分散液を用いて配置工程の操作を行う場合には、未だ形成されていない電極層の位置を仮想して、分散液の塗布する領域を決めればよい。
【0094】
(成形工程)
前記成形工程とは、前記カーボンナノチューブ群が配置された基板表面に、前記カーボンナノチューブ群の全体を覆い封入する非導電性の基材層を成形する工程である。
【0095】
図14に、成形工程により基板表面に基材層が形成された状態を平面図にて示す。また、図15は、図14における矢印E方向から見た正面図である。図14および図15に示されるように、本例においては、基板116の両端を所定幅残して全体に基材層112が形成されている。なお、これらの図において、基材層112が形成されることにより隠れるカーボンナノチューブ群110および電極114,114’の一部は、点線により表されている(図16〜図18において、同様。)。
【0096】
基材層112は、図14および図15に示されるように、カーボンナノチューブ群110の全体を覆うように成形される。電極114,114’については、外部との導通さえ確保されていれば、全体を覆うようにしても本実施形態のように一部のみを覆うようにしても、いずれでも構わない。
【0097】
基材層112は、カーボンナノチューブ群110の全体を封入するように成形される。ここで「封入」とは、個々のカーボンナノチューブの周りを基材層により取り囲み、カーボンナノチューブを固定化するように、すなわち基材層がカーボンナノチューブを分散状態で含むマトリックス状となることを言う。したがって、既述のようにカーボンナノチューブ群におけるカーボンナノチューブの密度が大きくなりすぎて塊状となってしまった場合などは、カーボンナノチューブ相互の間に基材層が入り込み難く、空隙が生じやすくなる。空隙が相当量生じてしまった場合には、もはや「封入」された状態とは言えなくなる。勿論程度問題であり、一部に気泡を巻き込んでしまった場合などは、問題なく「封入」された状態と言い得る。
【0098】
非導電性の基材層には、既述の材料が用いられるが、その材料の種類により成形方法は異なってくる。基材層の材料として、樹脂材料を用いた場合には、公知の成形法、例えば射出成形法や、適当な溶剤に溶解した上で塗布および硬化させる塗布法等を採用することができる。如何なる成形方法を採用するかは、使用する材料の他、所望とする基材層の形状・大きさ等により適宜選択すればよい。また、樹脂材料を用いた場合には、所定の形状に形成した後に硬化することが必要となるが、これについても用いる材料により適宜選択すればよい。例えば、熱可塑性材料であれば、加熱状態であるいは溶剤に溶解して形成した後常温に保持するか、必要に応じて溶剤を揮発させる程度加熱することで硬化されるし、熱硬化性材料であれば、所定の形状に形成した後焼成することで硬化される。また、紫外線硬化性材料であれば紫外線を照射させればよい。常温硬化性のエポキシ樹脂等のように、常温で硬化する材料を用いた場合には、そのまま常温で放置しておけばよい。スパッタリング等、形成と硬化とが同時に行われる場合には、特に硬化のための操作は必要ない。
【0099】
<切断工程>
本発明の電気部品の製造方法において、切断工程とは、前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブを、前記非導電性基材とともに切断し切断面を得る工程である。本例においては、前記基板および前記基材層で封入された前記カーボンナノチューブ群を、前記電極層の形成されていない領域で、前記基板および前記基材層とともに切断し切断面を得る。
【0100】
本例では、切断工程による切断は、図16に示すように、基板116の長手方向の中心線Fを境に、全体を二等分するように行われる。この切断により、基材層112および基板116から構成される非導電性基材に含まれるカーボンナノチューブ群110は、それを構成するカーボンナノチューブが中途で切断され、切断面において、切断されたカーボンナノチューブの切断面たる端部が表出した状態となっている。
【0101】
切断に供する材料としては、特に制限はないが、精度および切断性能の高い道具を採用することが望ましい。例えば一般的なナイフで切断を行うと、カーボンナノチューブが、図5(a)〜(c)に示すような状態、すなわち実質的に端部のみが表出した状態とはなり難く、一般的にはカーボンナノチューブが突出し、繊維状に毛羽立った状態に林立する。
【0102】
ただし、全体を二等分する際に精密に切断して、カーボンナノチューブの実質的に端部のみが表出した状態とすることは、作業上困難であるため、このときには特に精密な切断を行わず、全体を二等分した上で切断面を精密に切削あるいは研削することが好ましい。なお、本発明における「切断」との用語には、この「切削」や「研削」も概念に含めるものとする。
【0103】
切削や研削は、表面を研磨や旋盤のようなもので削り取る方法により為されてもよいが、精密なカッターでスライス状に順次切り出す方法によることが好ましい。スライス状に切り出すことで、カーボンナノチューブを引っ張り出してしまったり、引きちぎったりしてしまう危険が回避され、「実質的に端部のみが表出した状態」とすることが可能となる。
【0104】
このように高精密にスライス状に切り出す装置としては、例えば電子顕微鏡用の試料を処理するのに利用されているミクロトームなどを挙げることができる。こういった高精密なスライス装置を用いれば、例えばスライス間隔を100nm程度として切断するとカーボンナノチューブの実質的に端部のみが非導電性基材から表出する程度に加工される。
【0105】
精度および切断性能の高い道具としては、例えばダイヤモンドナイフやサファイアナイフを挙げることができる。すなわち、ミクロトームにダイヤモンドナイフやサファイアナイフを装着して切削に供することは、切断工程において好適な態様であると言える。
【0106】
より微細な間隔でスライスが可能な装置を用いる場合には、より確実にカーボンナノチューブの表出している部分の長さ(表出量)を制御することが可能となる。スライス状に切り出す際の切り出し間隔としては、小さくすればするだけ精度が高くなるため好ましい。カーボンナノチューブの端部の表出量が、当該切り出し間隔よりも短くなるものと想定され、これを小さくすれば、より完全に「端部のみが表出した状態」に近づくためである。例えば、切り出し間隔を10nmとすれば、カーボンナノチューブの端部の表出している部分の長さは、理論上10nmよりも小さい値となり、実際には最大でも2〜3nm程度と想定され、十分に「実質的に端部のみが表出した状態」となる。
【0107】
以上のようにして、上記第1の実施形態の電気部品が製造される。図17に、切断工程における切断が為されて最終的に得られた、本例による電気部品の平面図を示す。本例では、面X”においてカーボンナノチューブの「実質的に端部のみが表出した状態」となっている。
【0108】
このように本例の電気部品の製造方法によれば、封入工程における配置工程で容易にカーボンナノチューブ群を所望の位置に配置することができ、また、切断工程で容易に「実質的に端部のみが表出した状態」とすることができ、本発明の電気部品を高い生産性、量産性で製造することができる。
【0109】
なお、本例においては、図11〜図16に示すように、やや細長めの基板116を用い、この表面に2つの電極114,114’を設けてカーボンナノチューブを配置し、中心線で2つに切断することで、2個の電気部品を同時に作ることができるというメリットを有する態様を挙げて説明したが、本発明の電気部品の製造方法は、かかる態様に制限されるものではなく、基板表面に1つの電極を形成し、これにカーボンナノチューブを配置してカーボンナノチューブが存在する部分で切断するようにしても、勿論構わない。ただし、本例のように2個の電気部品を同時に作る方が生産性が高いというメリットがある他、配置工程あるいは成形工程の後、カーボンナノチューブ群110中のカーボンナノチューブが、相互に電気的に接続し、かつその一部が側面で電極114,114’と電気的に接続しているか否かを、電極114−電極114’間の導通状態を計測することで、確認することができるというメリットもある。導通状態を確認して、もしも絶縁状態であれば、徒にその先の工程を行うことなく、新たに製造しなおすことが合理的である。
【0110】
<第2の電極層形成工程>
本発明の電気部品の製造方法において、第2の電極層形成工程とは、切断工程に引き続き施される工程であって、前記切断面に、第2の電極層を形成する工程である。既述の如く、当該第2の電極層形成工程が行われることで、上記第2の実施形態の電気部品が製造される。
図18に、第2の電極層形成工程により第2の電極層が形成された状態を平面図にて示す。図18に示されるように、前記切断工程で切断された切断面(図17における面X”)に第2の電極層120が形成される。
【0111】
第2の電極層120は、第1の電極である電極114と同様、例えば金や白金等の金属を蒸着することにより形成することができる。いずれの材料についても、その形成方法は特に限定されず、従来公知の各種方法を適宜選択するによって、所望の形状・厚みに形成することができる。ただし、カーボンナノチューブ群110のうち、表出したカーボンナノチューブの実質的に端部のみと電気的に接続するように第2の電極層が形成されることが条件となるので、その点注意が必要である。通常の蒸着法や、導電性有機高分子を用いた場合の塗布法、金属材料等を溶融させて浸漬する溶融メッキ法、その他のメッキ法等は、いずれも上記条件を満たす第2の電極層を容易に形成することができるため好ましい。
【0112】
−第2の製造例−
第2の製造例では、封入工程が配置工程と成形工程とからなる操作ではなく、射出成形により1度にカーボンナノチューブ群を封入する例を挙げる。
【0113】
<封入工程>
第1の出射管と、その周囲に同心円状に出射口を形成した第2の出射管を配置する。それぞれの出射管から溶融状態の樹脂材料が同時に射出されると、第1の出射管から出射された樹脂材料が第2の出射管から出射された樹脂材料に囲まれた状態の成形物が得られるようになっている。
【0114】
第1の出射管からは、互いに電気的な接続を成される程度の濃度で、カーボンナノチューブが絶縁性樹脂中に分散された分散材料を中心に出射する。また、第2の出射管からは、絶縁性樹脂を出射する。両射出管から出射される絶縁性樹脂は、前記非導電性基材の材料として挙げられた物が採用され、これらは同一でも異種の物であっても構わない。
【0115】
第1の出射管から出射されたカーボンナノチューブが絶縁性樹脂中に分散された分散材料と、その周囲を覆う第2の出射管から出射された絶縁性樹脂とが、同時に出射され、その後硬化させる。硬化方法については、既述の通りである。これにより、カーボンナノチューブ群が中心に位置する材料が形成される。
【0116】
<切断工程および電極形成工程>
引き続き、これを2箇所ガラスカッター等低精度の切断器具で切断して切り出すと、切断精度が粗いためにカーボンナノチューブの端面だけでなく側面が前記絶縁性樹脂から露出する。この両端に金属等通電するものを選択して蒸着することで、第1の電極の層を形成する。このとき、両端の導通状態を確認し、通電したものについては、本発明に規定する「第1の電極と、カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面とが接続された」状態となっている。第1の電極の層の形成方法としては、前記第1の製造例における第2の電極層の形成と同様の方法を採用することができる(電極形成工程)。
【0117】
さらに、両端に形成された第1の電極間の適当な箇所を、前記第1の製造例における切断工程で示す方法、例えばダイヤモンドナイフで切断する。すると、実質的に端面のみを表出させることができる(切断工程)。このようにして微細電極を有する電気部品を得ることができる。切断工程における切断の好ましい態様についても、前記第1の製造例と同様であるため、その説明は省略する。
【0118】
以上のようにして、上記第1の実施形態の電気部品が製造される。本例においても、前記第1の製造例と同様、図17に示されたものと同様の電気部品が製造される。
【0119】
このように本例の電気部品の製造方法によれば、封入工程で1度にカーボンナノチューブ群を所望の位置に配置することができ、また、電極形成工程で容易に「第1の電極と、カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面とが接続された」状態とすることができ、さらに切断工程で容易に「実質的に端部のみが表出した状態」とすることができ、本発明の電気部品を高い生産性、量産性で製造することができる。
【0120】
その他の詳細な構成は前記第1の製造例と同様である。また、さらに必要に応じて第2の電極層形成工程の操作を行うことで、上記第2の実施形態の電気部品が製造される点も前記第1の製造例と同様であり、その詳細な説明は省略することとする。
【0121】
−第3の製造例−
第3の製造例では、前記第1の電極が、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料からなり、前記切断工程において切断する箇所が、前記電極が形成されている領域とする例を挙げる。
【0122】
上記第1の製造例では、前記第1の電極の材料として、Au等の貴金属を用いたが、本例においては、これを酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料であるAlに変更した。そして、上記第1の製造例と同様、封入工程までの操作を行った。ただし、図19に示すように、用いた基板116”は第1の製造例の基板116よりも長手方向の長さが短く、電極114”は、電極層形成工程において基板116”の長手方向の両端に帯状に、中間で途切れることなく連続的に形成した。
【0123】
ここで、図19は、本例における封入工程中の成形工程が終了して、基板表面にカーボンナノチューブ群が配置され、電極層が形成され、かつ基材層が形成された状態を示す平面図である。なお、本図において、基材層112”が形成されることにより隠れるカーボンナノチューブ群110および電極114”の一部は、点線により表されている(図21において、同様。)。その他、各種条件や好ましい材料等については、第1の製造例と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0124】
次に、切断工程の操作を行った。本例において切断工程の操作は、前記基板および前記基材層で封入された前記カーボンナノチューブ群を、前記電極層の形成されている領域で、前記基板および前記基材層とともに切断し切断面を得る。
【0125】
本例では、切断工程による切断は、図20に示すように、基板116の長手方向の中心線Gを境に、全体を二等分するように行われる。この切断により、基材層112”および基板116”から構成される非導電性基材に含まれるカーボンナノチューブ群110は、それを構成するカーボンナノチューブが中途で切断され、切断面において、切断されたカーボンナノチューブの切断面たる端部が表出した状態となっている。切断の手法等は、第1の製造例と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0126】
本例では、切断工程による切断で、基材層112”、基板116”およびカーボンナノチューブ群110の他、電極114”も切断される。この場合、電極114”の端部が、前記カーボンナノチューブの端部とともに基材層112”および基板116”から構成される非導電性基材の一面から表出した状態となる。しかし、電極114”の材料として用いたAlは、大気に触れることで容易に酸化物層を形成し得る金属材料であるため、表出した端部が酸化され絶縁化状態となる。
【0127】
図21に、本例の切断工程における切断が為されて最終的に得られた、本例による電気部品の断面図を示す。なお、本断面図においては、説明の容易化のため、カーボンナノチューブ群110のカーボンナノチューブが多く見えるように描かれているが、残存する基材層112”により、実際には一部がその陰に隠れている。
【0128】
図21に示すように、切断面Xaにおいては、電極114”の表出した端部周辺には、非導電性の酸化物層124が形成されている。その結果、非導電性基材である基材層112”および基板116”とともに、端部が切断面Xaから表出するカーボンナノチューブ110a”の当該端部の周囲を絶縁化状態で取り囲む。したがって、本例により、微細な電気的端部を有する上記第1の実施形態の変形例の電極部品を形成することができる。
【0129】
本例のように、カーボンナノチューブ群110における切断させるカーボンナノチューブ自体が、その側面で電極114”と電気的に接続している場合には、その接続箇所と切断面Xaから表出するカーボンナノチューブの端部とが近接することになるため、複数のカーボンナノチューブが互いに電気的に接続することにより導通状態となっているカーボンナノチューブ群の場合と比較して、カーボンナノチューブ間の接続点での損失(抵抗)が発生しない。また、電極114”にその側面で接続しているカーボンナノチューブと切断されるカーボンナノチューブとが異なる場合であっても、電極が形成されていない領域で切断する第1の製造例のときよりも、表出する端部が第1の電極と側面で接続する箇所に近接しているため、損失を低減することができる。
【0130】
本例においては、電極114”の材料として大気に触れることで容易に酸化物層を形成し得るAlを用いているため、切断工程における切断とほぼ同時に酸化され酸化物層124を形成するが、大気に触れるだけでは十分な厚みの酸化物層が形成されない金属材料を電極材料に用いた場合には、電極の表出した端部を公知の酸化処理により酸化物層を事後的に形成すればよい。また、大気に触れることで酸化物層を形成し得る金属材料を電極材料に用いた場合であっても、より厚い酸化物層を形成して十分な絶縁性を確保したいときには、同様に、電極の表出した端部を公知の酸化処理により酸化物層を事後的に形成しても構わない。適用可能な公知の酸化処理としては、例えばAlを電極材料とする場合には、陽極酸化処理が挙げられる。
【0131】
その他の詳細な構成は前記第1の製造例と同様である。また、さらに必要に応じて第2の電極層形成工程の操作を行うことで、上記第2の実施形態の電気部品が製造される点も前記第1の製造例と同様であり、その詳細な説明は省略することとする。
【0132】
以上、本発明の電気部品およびその製造方法について、好ましい実施形態並びに製造例を挙げて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の構成を具備する限り、従来公知の如何なる構成をも転用および/または付加することができる。
【0133】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<実施例1>
図11〜図17に示される工程により、センサー電極として使用可能な実施例1の電気部品を製造した。詳しくは、以下の通りである。
基板116としてのポリイミドフィルム(縦20mm×横5mm×厚さ20μm、体積抵抗値1×1012Ωcm)の表面であって、両端から所定の領域にAuを真空蒸着法により形成し、電極114,114’(それぞれ、縦7mm×横1mm×厚さ約200nm)が形成された図11の状態のものを得た(電極層形成工程)。
【0134】
一方、個数平均で直径20nm、長さ3μmの多層カーボンナノチューブを、分散媒に濃度0.1質量%となるように添加して分散液Aを調製した。分散媒には、水に界面活性剤(和光純薬社製、ベンザルコニウムクロリド)を1質量%となるように添加したものを用いた。
【0135】
得られた分散液Aを、基板116表面の電極114−電極114’間およびその周辺に1μl滴下し、図12に示す122の領域に展開した。その後、温度70℃で1分間乾燥させて、図13に示すように、電極114−電極114’間を橋渡しする状態となるようにカーボンナノチューブ群110を配置した(封入工程中の配置工程)。
【0136】
次に、図14および図15に示すように、カーボンナノチューブ群110の全体を覆い、かつ電極114,114’の一部に及ぶように(基板116の両端部から約5mmを残した全領域)、基材層112となるエポキシ樹脂(チバガイギー社製アラルダイト、体積抵抗値1013Ωcm以上)で全体を封入し、その後エポキシ樹脂を室温で約12時間放置して硬化させて、基材層112(基板116からの厚さ2mm)を形成した(封入工程中の成形工程)。この段階で、電極114−電極114’間の導通状態を確認したところ、電流が流れることが確認された。
【0137】
図16において中心線Fで示される位置、すなわち基板116の長手方向の中心線で、カッターを用いて2つに切断した。そしてその切断物のうちの一方について、切断面をダイヤモンドナイフを用いてスライス状(100nm間隔)に機械的に20回切断した。切断には、電子顕微鏡試料処理用のミクロトームを用いて行った(以上、切断工程)。このようにして図17に示す構造の実施例1の電気部品を製造した。
【0138】
得られた本実施例の電気部品について、ボルタンメトリーの測定を行った。ボルタンメトリーとは、電解槽を使用して、水素電極やAg/AgCl電極等の参照電極の電位を基準電位とし、対極と作用電極間に加える電圧または作用電極の電位と対極と作用電極間に流れる電流との関係を調べる方法を言う。本実施例では、BAS社電気化学アナライザー600Aを用い、参照電極としてAg/AgCl電極、対極としてPt電極を適用した。適当な電圧の走査速度(0.05〜1V/s)で電圧を走査し、電流値をAD変換装置でパーソナルコンピューターに読み取り、電流電圧特性データを得た。電解液は、NaCl水溶液(0.1N)を用いた。
【0139】
測定結果のグラフを図22に示す。図22に示されるように、本実施例の電気部品は、ヒステリシス曲線を描くことなく、高速応答可能なセンサー電極として機能することがわかる。
【0140】
<比較例1>
比較例の電極としてAu電極を用意し、これを比較例1の電気部品とした。本比較例のAu電極とは、具体的には、直径1.6mmのAu線(純度99.9%)をウレタン樹脂で被覆し、前記Au線の端部のみが露出した状態となっている電極である。
【0141】
本比較例の電気部品について、実施例1と同様にしてボルタンメトリーの測定を行った。測定結果のグラフを図23に示す。図23に示されるように、本比較例の電気部品は、ヒステリシス曲線を描いてしまい、従来のものと同様、高速応答可能なセンサー電極として供するに、好ましくないことがわかる。
【0142】
<実施例2>
実施例1において、用いたカーボンナノチューブを、個数平均で直径約1nm、長さ3mmの単層カーボンナノチューブに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電気部品を製造した。
【0143】
本実施例の電気部品について、実施例1と同様にしてボルタンメトリーの測定を行った。測定結果のグラフを図24に示す。図24に示されるように、本実施例の電気部品は、ヒステリシス曲線を描くことなく、高速応答可能なセンサー電極として機能することがわかる。
【0144】
<実施例3>
実施例1で製造された電気部品(多層カーボンナノチューブを使用)に対し、さらに図18に示される第2の電極層形成工程を施すことにより、整流器として使用可能な実施例1の電気部品を製造した。詳しくは、以下の通りである。
図17に示す構造の実施例1で製造された電気部品において、面X”にAuを真空蒸着法により形成し(第2の電極層形成工程)、厚さ約200nmの第2の電極層120が形成された、図18に示される構造の実施例3の電気部品を製造した。
【0145】
得られた本実施例の電気部品について、電流電圧特性の測定を行った。電流電圧特性の測定は、図25に示す回路図の装置に本実施例の電気部品を組み込んで行った。図25において、50は本実施例の電気部品、52は電流計、54は電圧計、56は電源装置をそれぞれ表し、本実施例の電気部品50の正極と負極とを図の向きになるように回路を組んだ。そして、電源装置56により印加電圧を変動させて、電圧計54および電流計52の値を測定した。
【0146】
電流電圧特性の結果を表すグラフを図26に示す。なお、図26のグラフにおいて、横軸は電圧計54の値を、縦軸は電流計52の値を、それぞれプロットしたものである(図27〜図31において同様。)。図26に示されるように、本実施例の電気部品は、整流器としての機能が確認され、整流器として利用可能であることがわかる。
【0147】
<実施例4>
実施例3において、第2の電極層形成工程を施す対象を、実施例2で製造された電気部品(単層カーボンナノチューブを使用)に代えたこと以外は、実施例3と同様にして、実施例4の電気部品を製造した。
【0148】
本実施例の電気部品について、実施例3と同様にして電流電圧特性の測定を行った。測定結果のグラフを図27に示す。図27に示されるように、本実施例の電気部品は、整流器としての機能が確認され、整流器として利用可能であることがわかる。
【0149】
<実施例5>
図11〜図18に示される工程により、整流器として使用可能な実施例1の電気部品を製造した。ただし、本実施例では、電極層形成工程に先立ち、封入工程中の配置工程の操作を行った。したがって、カーボンナノチューブと電極との上下関係や、操作手順が図11〜図18に示される工程とは、厳密には異なっている。詳しくは、以下の通りである。
【0150】
個数平均で直径20nm、長さ3μmの多層カーボンナノチューブを、分散媒に濃度0.1質量%となるように添加して分散液Bを調製した。分散媒には、水に界面活性剤(和光純薬社製、ベンザルコニウムクロリド)を1質量%となるように添加したものを用いた。
【0151】
得られた分散液Bを、基板116としてのポリイミドフィルム(縦20mm×横5mm×厚さ20μm、体積抵抗値1013Ωcm以上)の表面であって、図11や図12に示される電極114,114’が形成される予定の位置を想定した電極114−電極114’間およびその周辺に1μl滴下し、展開した。その後、温度70℃で2分間乾燥させて、電極114−電極114’が後に形成される部位の間を橋渡しする状態となるようにカーボンナノチューブ群110を配置した(封入工程中の配置工程)。
【0152】
両端から所定の領域にAuを真空蒸着法により形成し、電極114,114’(それぞれ、縦7mm×横1mm×厚さ約200nm)が形成された図13の状態のものを得た(電極層形成工程)。
【0153】
次に、図14および図15に示すように、カーボンナノチューブ群110の全体を覆い、かつ電極114,114’の一部に及ぶように(基板116の両端部から約5mmを残した全領域)、基材層112となるエポキシ樹脂(チバガイギー社製アラルダイト、体積抵抗値1013Ωcm)で全体を封入し、その後エポキシ樹脂を室温で約12時間放置して硬化させて、基材層112(基板116からの厚さ2mm)を形成した(封入工程中の成形工程)。この段階で、電極114−電極114’間の導通状態を確認したところ、電流が流れることが確認された。
【0154】
図16において中心線Fで示される位置、すなわち基板116の長手方向の中心線で、カッターを用いて2つに切断した。そしてその切断物のうちの一方について、切断面をダイヤモンドナイフを用いてスライス状(100nm間隔)に機械的に30回切削した。切削には、電子顕微鏡試料処理用のミクロトームを用いて行った(以上、切断工程)。このようにして、実施例5の電気部品を製造した。
【0155】
本実施例の電気部品について、実施例3と同様にして電流電圧特性の測定を行った。測定結果のグラフを図28に示す。図28に示されるように、本実施例の電気部品は、整流器としての機能が確認され、整流器として利用可能であることがわかる。
【0156】
<比較例2>
実施例1において、封入工程を終え、切断工程に供される前の物を比較例2の電気部品とした。当該電気部品は、電極114および電極114’の双方において、カーボンナノチューブが側面で接続した状態であり、これら電極が両端子となる。なお、実施例1において既に、両端子間に電流が流れることが確認されている。
【0157】
本比較例の電気部品について、実施例3と同様にして電流電圧特性の測定を行った。測定結果のグラフを図29に示す。図29に示されるように、本比較例の電気部品は、整流器としての機能が全く発現しなかったことがわかる。
【0158】
<比較例3>
実施例1で製造された電気部品(多層カーボンナノチューブを使用)に対し、さらに図18に示される第2の電極層形成工程を施す場合に、切断時の不良で面Xの表面に凹凸が生じている場合には、第2の電極層を蒸着する際、第2の電極層とカーボンナノチューブ端部との間に接触不良が生じる。詳しくは、以下の通りである。
【0159】
図17に示す構造の実施例1で製造された電気部品を製造する際、切削工程において、ダイヤモンドナイフに代えて、ガラスナイフを用いて切削した。すると、面X”に凹凸が生じた。この凹凸は、深さ方向の凹凸度合いが100〜300nm程度である。このように凹凸のある面X”にAuを真空蒸着法により形成し、厚さ約200nmの第2の電極層120を形成した。構造は、図18に示される構造の実施例3の電気部品と同様である。このようにして、比較例3の電気部品を製造した。
【0160】
本比較例の電気部品について、実施例3と同様にして電流電圧特性の測定を行った。測定結果のグラフを図30に示す。図30に示されるように、電圧を印加しても、計測される電流値が3×10−8A以下であり、ほぼ測定に用いたアンメーターの計測限界以下であった。しかも、電流電圧特性に相関は薄く、電極間に漏れ電流以外に電流が流れていないことがわかる。
【0161】
<比較例4>
実施例1で示した電気部品(多層カーボンナノチューブを使用)の製造方法において、図12に示されるカーボンナノチューブの分散液122を基板112表面に塗布する際に、分散液122中の分散が不十分で、塗布後、カーボンナノチューブが凝集した状態で基板112表面に固定されると、十分な整流特性が現れない。詳細な製造方法を以下に述べる。
【0162】
電極層形成工程までは、実施例1と同様の操作を行った。実施例1における次工程である封入工程中の配置工程において、分散液Aの調製の際、カーボンナノチューブ濃度が1質量%で、界面活性剤を加えていない分散媒を用いて、他は分散液Aと同様にして、分散液Cを調製した。
【0163】
得られた分散液Cを用い、実施例1と同様にして滴下、展開および乾燥させて、カーボンナノチューブ群110を配置した。このとき、直径が100〜500μm程度のカーボンナノチューブの凝集体が生成していた。
【0164】
この状態のまま、封入工程以降の操作を実施例3と同様にして、比較例4の電気部品を製造した。構造は、図18に示される構造の実施例3の電気部品と同様である。なお、切断工程を終えた図17に示される状態で、面X”にカーボンナノチューブの凝集体が露出し、該凝集体と第2の電極層120とが第2の電極層形成工程で、直接接続する状態になった。
【0165】
本比較例の電気部品について、実施例3と同様にして電流電圧特性の測定を行った。測定結果のグラフを図31に示す。図31に示されるように、電圧を正負に印加した場合、電圧の絶対値が1.5V以上になると、それぞれ電流が流れ始め、十分な整流特性が現れない。これは、面X”にカーボンナノチューブの凝集体が露出したままの状態で第2の電極層120を形成すると、当該凝集体が直接電極層120に接続され、カーボンナノチューブの端面だけではなく、側面にも電極が接続される状態となるため、図10に模式的に表される本発明の構成とはならず、整流特性が現れないためと考えられる。
【0166】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カーボンナノチューブを用いて、工業的生産性に優れた生産工程により生産可能な電気部品およびその製造方法を提供することができる。
より具体的には、電気化学測定に使用可能でより高性能な微細径のセンサー電極や、低エネルギー損失の整流器として使用可能な電気部品およびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】微細径のセンサー電極として使用可能な本発明の電気部品の一実施形態の電気部品の平面図である。
【図2】図1の電気部品のA−A断面図である。
【図3】図2の電気部品のB−B断面図である。
【図4】図1〜図3の電気部品における面X側から見た側面図である。
【図5】カーボンナノチューブの表出状態を説明するための拡大断面図であり、(a)は厳密に「端部のみ表出」している状態を表し、(b)は若干カーボンナノチューブの端部が面Xから陥没している状態を表し、(c)は若干カーボンナノチューブの端部が面Xから突出して、その側面が僅かに表出している状態を表す。
【図6】本発明におけるカーボンナノチューブ群の配置の態様を示す平面図であり、(a)はカーボンナノチューブ群が大きく2つに分かれた状態を表し、(b)は電極と表出とが単独のカーボンナノチューブで橋渡しされた状態を表し、(c)は電極と表出とが単独のカーボンナノチューブで橋渡しされたものと、複数のカーボンナノチューブで橋渡しされたものと混在している状態を表す。
【図7】極めて微細な整流器として使用可能な本発明の電気部品の一実施形態の電気部品の平面図である。
【図8】図7の電気部品のC−C断面図である。
【図9】図8の電気部品のD−D断面図である。
【図10】図7〜図9の電気部品を示す模式的に示す模式構成図である。
【図11】本発明の電気部品の製造方法の一例における電極層形成工程後の状態を示す平面図である。
【図12】本発明の電気部品の製造方法の一例における、配置工程でのカーボンナノチューブ分散液が塗布された状態を示す平面図である。
【図13】本発明の電気部品の製造方法の一例における配置工程後の状態を示す平面図である。
【図14】本発明の電気部品の製造方法の一例における封入工程後の状態を示す平面図である。
【図15】図14の状態の正面図である。
【図16】本発明の電気部品の製造方法の一例における、切断工程での切断箇所を示す平面図である。
【図17】本発明の電気部品の製造方法の一例における切断工程後の状態を示す平面図である。
【図18】本発明の電気部品の製造方法の一例における第2の電極層形成工程後の状態を示す平面図である。
【図19】本発明の電気部品の製造方法の他の一例における封入工程中の成形工程が終了して、基板表面にカーボンナノチューブ群が配置され、電極層が形成され、かつ基材層が形成された状態を示す平面図である。
【図20】本発明の電気部品の製造方法の他の一例における、切断工程での切断箇所を示す平面図である。
【図21】本発明の電気部品の製造方法の他の一例により最終的に得られた電気部品を示す断面図である。
【図22】実施例1の電気部品について、ボルタンメトリーの測定結果を示すグラフである。
【図23】比較例1の電気部品について、ボルタンメトリーの測定結果を示すグラフである。
【図24】実施例2の電気部品について、ボルタンメトリーの測定結果を示すグラフである。
【図25】実施例における電流電圧特性の測定に供した装置の回路図である。
【図26】実施例3の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【図27】実施例4の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【図28】実施例5の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【図29】比較例2の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【図30】比較例3の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【図31】比較例4の電気部品について、電流電圧特性の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10a〜10g,10’a〜10’d、110a”:カーボンナノチューブ、10,110:カーボンナノチューブ群、 12,112,112”:基材(非導電性基材)、 14,114,114’,114”:電極、 16,116,116”:基板(非導電性基材)、 20,120:第2の電極層、 50:電気部品、 52:電流計、 54:電圧計、 56:電源装置、 122:分散液、 124:酸化物層
Claims (28)
- マトリックス状の非導電性基材と、
該非導電性基材の内部に封入され、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含み、前記1本のカーボンナノチューブまたは前記複数のカーボンナノチューブに含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの、実質的に端部のみが、前記非導電性基材の一面から表出したカーボンナノチューブ群と、
該カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面に接続された電極と、
を備えることを特徴とする電気部品。 - 前記非導電性基材におけるカーボンナノチューブの端部が表出する面に、該表出したカーボンナノチューブの実質的に端部のみと電気的に接続する第2の電極層が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の電気部品。
- 前記表出したカーボンナノチューブの端部が、切断面となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記非導電性基材の体積抵抗値が、1×107Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記非導電性基材が、樹脂材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記電極が、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記電極が、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記電極が、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 前記電極が、Alからなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気部品。
- 請求項8または9に記載の電気部品であって、
前記電極の端部が、前記カーボンナノチューブの端部とともに前記非導電性基材の一面から表出し、かつ前記電極の表出した端部が、前記金属材料が酸化した酸化物層であることを特徴とする電気部品。 - 前記第2の電極層が、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項2に記載の電気部品。
- 前記第2の電極層が、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項2に記載の電気部品。
- 非導電性基材中に、1本のカーボンナノチューブまたは互いが電気的に接続された複数のカーボンナノチューブを含む、カーボンナノチューブ群を封入する封入工程と、
前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブの側面との間で電気的な接続を行うための電極を形成する電極形成工程と、
前記カーボンナノチューブ群に含まれる少なくとも1本のカーボンナノチューブを、前記非導電性基材とともに切断し切断面を得る切断工程と、
が含まれることを特徴とする電気部品の製造方法。 - 前記非導電性基材が、シート状もしくは板状で非導電性の基板と、その表面に形成された非導電性の基材層と、から構成され、
前記封入工程が、前記基板表面に前記カーボンナノチューブ群を配置する配置工程と、該カーボンナノチューブ群が配置された基板表面に、前記カーボンナノチューブ群の全体を覆い封入する前記基材層を成形する成形工程と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の電気部品の製造方法。 - 前記電極形成工程が、前記基板表面に電極を層状に形成する工程であることを特徴とする請求項14に記載の電気部品の製造方法。
- 前記切断工程において切断する箇所が、前記電極が形成されていない領域とすることを特徴とする請求項13または14に記載の電気部品の製造方法。
- 前記電極が、酸化により非導電性の酸化物層を形成し得る金属材料からなり、
前記切断工程において切断する箇所が、前記電極が形成されている領域とすることを特徴とする請求項13または14に記載の電気部品の製造方法。 - 切断工程に引き続き、さらに、前記切断面に、第2の電極層を形成する第2の電極層形成工程が含まれることを特徴とする請求項13に記載の電気部品の製造方法。
- 前記非導電性基材の体積抵抗値が、1×107Ωcm〜1×1015Ωcmの範囲内であることを特徴とする請求項13または18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記非導電性基材が、樹脂材料からなることを特徴とする請求項13または18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記電極が、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項13または18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記電極が、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項13または18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記第2の電極層が、金属、半導体および導電性有機高分子からなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記第2の電極層が、Au,Pt,Ag,Si,GaAs,InP,GaN,ポリピロールおよびポリアニリンからなる群より選ばれるいずれか1の材料からなることを特徴とする請求項18に記載の電気部品の製造方法。
- 前記配置工程が、カーボンナノチューブを分散媒に分散させた分散液を所望の領域に塗布し乾燥させることでカーボンナノチューブ群を配置する工程であることを特徴とする請求項14に記載の電気部品の製造方法。
- 前記分散媒が水および/またはアルコールを含むことを特徴とする請求項25に記載の電気部品の製造方法。
- 前記分散媒が水および/またはアルコール、並びに界面活性剤を含むことを特徴とする請求項25に記載の電気部品の製造方法。
- 前記切断工程において、切断にダイヤモンドナイフまたはサファイアナイフを用いることを特徴とする請求項13または18に記載の電気部品の製造方法。
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