JP2004089815A - 汚泥の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚泥減容化のための生物処理装置内に蓄積するリン分の除去方法において、従来の消石灰と無機凝集剤を用いる処理法から、スラッジ発生量も少なく、除去条件も容易な処理方法を提供する。
【解決手段】生物処理汚泥、あるいは特に汚泥減容化のための生物処理装置内から発生する汚泥に含有するリン酸イオン分をカチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理することによって達成できる。
【選択図】 なし
【解決手段】生物処理汚泥、あるいは特に汚泥減容化のための生物処理装置内から発生する汚泥に含有するリン酸イオン分をカチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理することによって達成できる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は汚泥の処理方法に関するものであり、詳しくは汚泥に含有するリン酸イオン分を除去するに際し、カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理する汚泥の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境への影響を考慮する考え方が定着するにつれ、自治体あるいは企業を問わず排水処理によって発生した汚泥をどのように処理するかは、大きな課題として存在するようになった。そのため汚泥の発生を減少させるか、全く生物処理系外に排出しない生物処理方法が検討されている。すなわち、発生した余剰汚泥をさらに、酸化分解(特開平10−15597号公報)、高温好気性生物処理(特開2000−301198号公報)あるいは超音波処理とアルカリ処理(特開2001−38397号公報)などによって懸濁成分を可溶化し、もう一度生物処する方法である。このように処理することにより汚泥は発生が抑制されるが、生物処理系内にリン分が蓄積されてくることは抑制できない。これに関しては、消石灰と無機凝集剤などによってリン分を不溶化し、系外に排出する方法が検討されている(特開平10−34189号公報)。しかし、この方法はリン分の当量値に対して必要以上にカルシウム分を添加しないと除去効率が向上せず、その結果スラッジ量が増加する。また、不溶化、除去時のpH調節なども行なわなければならず煩雑な面がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、汚泥減容化のための生物処理装置内に蓄積するリン分の除去方法において、従来の消石灰と無機凝集剤を用いる処理法から、スラッジ発生量も少なく、除去条件も容易な処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下の発明に達した。すなわち請求項1の発明は、汚泥に含有するリン酸イオン分を除去するに際し、カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理することを特徴とする汚泥の処理方法に関する。
【0005】
請求項2の発明は、前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜90モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、(メタ)アクリルアミド10〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合した後、アルデヒド類を添加し架橋反応させ製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法である。
【化1】
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
【化2】
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】
一般式(3)
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0006】
請求項3の発明は、前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体4〜99.99モル%、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%、複数のビニル基を有する単量体0.01〜1モル%からなる単量体(混合物)水溶液を不連続相とし、油溶性乳化剤を含有する液状炭化水素を連続相とする油中水型エマルジョンを形成させ、攪拌下、乳化重合して製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法である。
【0007】
請求項4の発明は、前記汚泥が、生物処理における汚泥の減容化システムにおいて発生するものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚泥の処理方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する油中水型エマルジョンからなる前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを製造するには、以下のようにして合成する。すなわちカチオン性高分子架橋ゲルの場合は、カチオンン性単量体、あるいはカチオン性単量体と共重合可能な非イオン性単量体及び複数のビニル基を有する単量体からなる単量体混合物を水、少なくとも水と非混和性の炭化水素からなる油状物質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤を混合し、強攪拌し油中水型エマルジョンを形成させた後、重合することにより合成する。また、両性高分子架橋ゲルの場合は、これら単量体あるいは単量体混合物にアニオン性単量体を更に加える。
【0009】
分散媒として使用する炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度などの特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物があげられる。
【0010】
油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤の例としては、HLB3〜11のノニオン性界面活性剤であり、その具体例としては、ソルビタンモノオレ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−トなどがあげられる。これら界面活性剤の添加量としては、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
【0011】
重合濃度としては、水溶液重合なら8〜15重量%であり、好ましくは10〜12重量%であり、油中水型エマルジョン重合あるいは油中水型分散重合なら20〜50重量%であり、好ましくは25〜40重量%であり、塩水中分散重合なら15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%である。重合温度としては、0〜80℃であり、好ましくは20〜50℃、最も好ましくは20〜40℃であり、単量体の組成、重合法、開始剤の選択によって適宜重合温度を設定する。
【0012】
重合後は、転相剤と呼ばれる親水性界面化成剤を添加して油の膜で被われたエマルジョン粒子が水になじみ易くし、中の水溶性高分子が溶解しやすくする処理を行い、水で希釈しそれぞれの用途に用いる。親水性界面化成剤の例としては、カチオン性界面化成剤やHLB9〜15のノニオン性界面化成剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル系などである。
【0013】
使用するカチオン性単量体の例としては、一般式(1)であらわされるものである。すなわち(メタ)アクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルトリエチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩などが上げられる。また一般式(2)であらわされるものとしては、ジメチルジアリルアンモニウム塩などである。
【0014】
非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドアクリロイルモルホリン、アくリロイルピペラジンなどがあげられる。
【0015】
さらに一般式(3)で表されるアニオン性単量体の例としては、スルフォン基でもカルボキシル基でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルフォン基含有単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0016】
複数のビニル基を有する単量体としては、N,N−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどを使用する。これら単量体の組成比は、0.01〜1モル%であり、好ましくは0.05〜0.5モル%である。
【0017】
これら単量体の組成比は、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされるカチオン性単量体4〜99.99モル%、前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%、複数のビニル基を有する単量体0.01〜1モル%であり、好ましくはカチオン性単量体10〜99.5モル%、前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体0〜40モル%、水溶性非イオン性単量体0〜90モル%、複数のビニル基を有する単量体0.05〜0.5モル%である。
【0018】
次に塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜90モル%、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、(メタ)アクリルアミド10〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合した後、アルデヒド類を添加し架橋反応させ製造されるカチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルについて説明する。上記高分子架橋ゲルを製造するにはまず、上記単量体類を共存させた水溶液を調製し、pHを2.0〜6.0に調節した後、無機塩類、特に好ましくは多価アニオン塩類及びイオン性高分子からなる高分子分散剤を添加し、混合物を均一に溶解した後、窒素置換により反応系の酸素を除去しラジカル重合性開始剤を添加することによって重合を開始させ、重合体を製造することができる。また、重合開始前に連鎖移動剤や架橋剤などを共存させることは他の重合法と同様である。また、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが共存すると、析出状態が更に良好になることもある。
【0019】
塩水溶液として用いられる塩は、多価塩類である硫酸塩又は燐酸塩が適当であり、具体的には、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素アンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム等を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の水溶液として用いることが好ましい。
【0020】
使用する高分子分散剤としては、非イオン性あるいはイオン性とも使用できるが、カチオン性高分子が好ましい。そのような高分子としては、カチオン性単量体である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などの一種以上からなる重合体が使用可能だが、これらカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなどであるが、アクリルアミドとの共重合体が好ましい。これらイオン性高分子からなる高分子分散剤の添加量としては、対単量体0.5〜10重量%であり、好ましくは1.5〜7重量%である。
【0021】
分散重合後、生成したものは水溶性高分子であるので、分子中のアクリルアミド構造単位とアルデヒドとの反応を利用して架橋し、高分子ゲルとする。そのようなアルデヒドとしては、フォルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、あるいはグルタルアルデヒドなどである。架橋反応は、10〜100℃で行なうことが可能であるので、重合反応後、そのままアルデヒド類を添加し、行なうことができる。アルデヒド類添加量は、重合体中のアクリルアミド構造単位の重量に対し0.2〜2重量%であり、好ましくは0.5〜1.5%である。
【0022】
これら上記高分子ゲルの水に対する膨潤度としては、乾燥ゲルに対し20〜500倍に吸水するものが使用に適し、好ましくは30〜300倍、更に好ましくは50〜200倍のものである。ただし膨潤条件は、高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置し、自由水を分離後測定した値である。
【0023】
これら塩水溶液分散重合あるいは油中水型エマルジョン重合における、どちらも重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
【0024】
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
【0025】
次に併用するカチオン性及び/又は両性高分子凝集剤について説明する。本発明で使用するカチオン性高分子凝集剤は、通常市販されている高分子凝集剤を使用することができる。一つ目にアクリル系カチオン性高分子である。この高分子は、(メタ)アクリル系カチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。カチオン性単量体の例としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類である(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、あるいはこれら単量体のモノハロゲン化物による四級アンモニウム塩である。その例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげられる。これらカチオン性単量体は、二種以上を併用して用いることもできる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。
【0026】
非イオン性単量体の例としては、アクリルアミドを使用することが最も好ましいが、アクリルアミド以外の非イオン性単量体を共重合しても良い。そのような例としてN,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげられる。非イオン性単量体のモル%は、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0027】
第二の組成のカチオン性高分子凝集剤としては、ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類系高分子であり、前記単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類の例としては、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、ジエチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物などである。非イオン性単量体は、前記非イオン性単量体が使用できる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性単量体のモル%は前記と同様である。
【0028】
第三のタイプのカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミジン系高分子である。この高分子はN−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとの共重合物の酸による加水分解反応により合成することができる。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。使用する酸は、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルフォン酸などである。また共重合するビニル系ニトリル類としては、アクリロニトリルが最も一般的である。加水分解後の分子中アミジン基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基と未反応のニトリル基であり、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0029】
第四のタイプのカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミン系高分子である。この高分子は、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の酸あるいはアルカリによる加水分解反応によって合成することができる。使用する酸は、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルフォン酸などである。また、アルカリは苛性アルカリが好ましく、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムなどである。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。加水分解後の分子中カチオン性基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基であり、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0030】
また、本発明で使用する両性高分子凝集剤は、前記四タイプの水溶性高分子を重合する場合、アニオン性単量体を共存させることにより合成できる。すなわちカチオン性単量体5〜100モル%、アニオン性単量体を5〜60モル%及び非イオン性単量体を0〜90モル%の範囲で共重合する。アニオン性単量体の例としては、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0031】
これらカチオン性あるいは両性高分子凝集剤の分子量としては、100万〜2000万であり、好ましくは300万〜2000万、さらに好ましくは500万〜1500万である。また製品形態は、どのようなものでも適用可能である。例えば、水溶液重合法によるペースト状製品、油中水型エマルジョン重合法によるラテックス製品、油中水型分散重合による粉末状製品あるいは塩水溶液中分散重合による分散液状品などである。溶解時間を考慮するとラテックス製品や分散液状品が便利である。
【0032】
本発明で使用する高分子架橋ゲルのリン分に対する添加量は、オルトリン酸イオン換算のイオン当量値に対して高分子架橋ゲルをイオン当量値で1.0〜10.0倍であり、好ましくは1.0〜5倍であり、更に好ましくは1.0〜3.0倍加える。ただし、この高分子架橋ゲルのイオン当量値というのは、高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置後、コロイド滴定により測定した値である。また、通常の高分子凝集剤の添加量は、汚泥固形分に対し、0.1〜2重量%であり、好ましくは0.2〜1.0重量%である。
【0033】
対象とする汚泥は、製紙排水、化学工業排水、食品工業排水などの生物処理したときに発生する余剰汚泥、あるいは都市下水の生汚泥、混合生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥など一般の有機汚泥にも適用できるが、汚泥減容化生物処理システムで発生するリン分が濃縮される汚泥からリン分を分離・除去する場合に適用するのが効率良い。
【0034】
脱水機は、デカンタ−、フィルタ−プレス、ベルトプレスあるいはスクリュ−プレスなど従来からの機種を用いて脱水処理が行え、好ましくはフィルタ−プレス、スクリュ−プレスあるいはベルトプレスである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0036】
(合成例1〜2)撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物ホモ重合体の20%水溶液23.0g(対単量体4.0%)、イオン交換水100.0g、硫酸アンモニウム115.0g、アクリルアミド50%水溶液20.2g及びアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物単量体80%水溶液136.7gを仕込み、完全に溶解させた。内温を33〜35℃に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液2.3g(対単量体0.02%)を加え、5時間重合を継続させ、その後前記開始剤溶液を1.2g追加しさらに5時間重合を行った。得られた分散液のしこみ単量体濃度は30%であり、モル比はアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド:アクリルアミドが80:20である。その後、35重量%のフォルムアルデヒドをアクリアミドの仕込みに対し当量の12.2g加え、3時間反応させた。反応後のポリマー粒径は10μm以下であった。これを試料−1とする。また同様な操作によりアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドのモル比を40:60にしたものを合成した。以上、合成した高分子ゲルのイオン容量値を次のような条件で測定した。すなわち高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置したのち、コロイド滴定により測定し、高分子ゲル純分当たりに換算した結果を表1に示す。
【0037】
(合成例3〜4)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン126.0gにソルビタンモノオレート12.0gを仕込み溶解させた。別に脱イオン水56.0gおよびアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(以下DMQと略記)80%水溶液205.9g(80モル%)、アクリルアミド37.8g(40モル%)、及びN,N−メチレンビスアクリルアミド0.34g(対単量体0.15重量%)を混合し溶解させ、pHを4.01に調節し、油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで60分間攪拌乳化した。得られたエマルジョンの温度を25〜28℃に保ち、窒素置換を30分行った後、4,4−アゾビス4−メトキシル2,4−ジメチルバレロニトリル0.1g(対単量体0.04重量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を50±2℃で3時間反応させた後、60℃に昇温しそのまま30分間保ち、反応を完結させた。重合後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエ−テル11.0g(対液2.2重量%)を添加混合して試料−3とした。同様な操作によりアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物とアクリルアミドの60モル%と40モル%からなる高分子ゲルを合成した。合成例1〜2と同様イオン容量値を測定した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
DMQ;アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(モル%)
AAM;アクリルアミド(モル%)、イオン容量値meq/g
【0039】
【実施例1〜4】
汚泥減容化生物処理システムで発生する汚泥を用い、リン分除去と汚泥脱水試験を行なった。すなわち、食品加工廃水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理したのち、前記生物処理工程とは別の曝気槽で曝気し、該曝気槽からの汚泥に本発明の高分子架橋ゲル、試料−1〜試料−4をオルトリン酸イオン換算のイオン当量に対し3.0倍の割合で添加した。前記汚泥の物性値は、pH6.76、全ss分0.74mg/L、リン分30.5mg/Lである。この汚泥を沈殿によって濃縮し、脱水試験用汚泥とした。濃縮後の物性は、pH6.78、全ss分21,700mg/Lであった。この汚泥200mLをポリビ−カ−に採取し、高分子凝集剤としてメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物ホモ重合体(分子量400万)を対液500ppm添加し、ビ−カ−移し変え攪拌10回行った後、T−1179Lの濾布(ナイロン製)により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また濾過した汚泥をプレス圧2Kg/m2で1分間脱水する。その後ケ−キ含水率(105℃で20hr乾燥)を測定した。また、濾液中のリン濃度を測定した。結果を表2に示す。
【0040】
【比較例1〜3】
前記曝気槽からの流出汚泥中のリン分に関して、吸着、除去操作を行なわないで、濃縮後脱水処理した場合、あるいは消石灰添加によって不溶化処理し濃縮後脱水処理した場合に関して、実施例1〜4と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
添加量;該曝気槽からの流出汚泥200ml中リン分(オルトリン酸イオン換算)の当量値に相当高分子ゲル重量(mg)、消石灰はリン分の当量値に対する30倍相及び70倍相当
【発明の属する技術分野】
本発明は汚泥の処理方法に関するものであり、詳しくは汚泥に含有するリン酸イオン分を除去するに際し、カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理する汚泥の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境への影響を考慮する考え方が定着するにつれ、自治体あるいは企業を問わず排水処理によって発生した汚泥をどのように処理するかは、大きな課題として存在するようになった。そのため汚泥の発生を減少させるか、全く生物処理系外に排出しない生物処理方法が検討されている。すなわち、発生した余剰汚泥をさらに、酸化分解(特開平10−15597号公報)、高温好気性生物処理(特開2000−301198号公報)あるいは超音波処理とアルカリ処理(特開2001−38397号公報)などによって懸濁成分を可溶化し、もう一度生物処する方法である。このように処理することにより汚泥は発生が抑制されるが、生物処理系内にリン分が蓄積されてくることは抑制できない。これに関しては、消石灰と無機凝集剤などによってリン分を不溶化し、系外に排出する方法が検討されている(特開平10−34189号公報)。しかし、この方法はリン分の当量値に対して必要以上にカルシウム分を添加しないと除去効率が向上せず、その結果スラッジ量が増加する。また、不溶化、除去時のpH調節なども行なわなければならず煩雑な面がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、汚泥減容化のための生物処理装置内に蓄積するリン分の除去方法において、従来の消石灰と無機凝集剤を用いる処理法から、スラッジ発生量も少なく、除去条件も容易な処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下の発明に達した。すなわち請求項1の発明は、汚泥に含有するリン酸イオン分を除去するに際し、カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理することを特徴とする汚泥の処理方法に関する。
【0005】
請求項2の発明は、前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜90モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、(メタ)アクリルアミド10〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合した後、アルデヒド類を添加し架橋反応させ製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法である。
【化1】
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
【化2】
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
【化3】
一般式(3)
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン
【0006】
請求項3の発明は、前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体4〜99.99モル%、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%、複数のビニル基を有する単量体0.01〜1モル%からなる単量体(混合物)水溶液を不連続相とし、油溶性乳化剤を含有する液状炭化水素を連続相とする油中水型エマルジョンを形成させ、攪拌下、乳化重合して製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法である。
【0007】
請求項4の発明は、前記汚泥が、生物処理における汚泥の減容化システムにおいて発生するものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚泥の処理方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する油中水型エマルジョンからなる前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを製造するには、以下のようにして合成する。すなわちカチオン性高分子架橋ゲルの場合は、カチオンン性単量体、あるいはカチオン性単量体と共重合可能な非イオン性単量体及び複数のビニル基を有する単量体からなる単量体混合物を水、少なくとも水と非混和性の炭化水素からなる油状物質、油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤を混合し、強攪拌し油中水型エマルジョンを形成させた後、重合することにより合成する。また、両性高分子架橋ゲルの場合は、これら単量体あるいは単量体混合物にアニオン性単量体を更に加える。
【0009】
分散媒として使用する炭化水素からなる油状物質の例としては、パラフィン類あるいは灯油、軽油、中油などの鉱油、あるいはこれらと実質的に同じ範囲の沸点や粘度などの特性を有する炭化水素系合成油、あるいはこれらの混合物があげられる。
【0010】
油中水型エマルジョンを形成するに有効な量とHLBを有する少なくとも一種類の界面活性剤の例としては、HLB3〜11のノニオン性界面活性剤であり、その具体例としては、ソルビタンモノオレ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−トなどがあげられる。これら界面活性剤の添加量としては、油中水型エマルジョン全量に対して0.5〜10重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。
【0011】
重合濃度としては、水溶液重合なら8〜15重量%であり、好ましくは10〜12重量%であり、油中水型エマルジョン重合あるいは油中水型分散重合なら20〜50重量%であり、好ましくは25〜40重量%であり、塩水中分散重合なら15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%である。重合温度としては、0〜80℃であり、好ましくは20〜50℃、最も好ましくは20〜40℃であり、単量体の組成、重合法、開始剤の選択によって適宜重合温度を設定する。
【0012】
重合後は、転相剤と呼ばれる親水性界面化成剤を添加して油の膜で被われたエマルジョン粒子が水になじみ易くし、中の水溶性高分子が溶解しやすくする処理を行い、水で希釈しそれぞれの用途に用いる。親水性界面化成剤の例としては、カチオン性界面化成剤やHLB9〜15のノニオン性界面化成剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル系などである。
【0013】
使用するカチオン性単量体の例としては、一般式(1)であらわされるものである。すなわち(メタ)アクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルトリエチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウム塩、(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩などが上げられる。また一般式(2)であらわされるものとしては、ジメチルジアリルアンモニウム塩などである。
【0014】
非イオン性単量体の例としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドアクリロイルモルホリン、アくリロイルピペラジンなどがあげられる。
【0015】
さらに一般式(3)で表されるアニオン性単量体の例としては、スルフォン基でもカルボキシル基でもさしつかいなく、両方を併用しても良い。スルフォン基含有単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0016】
複数のビニル基を有する単量体としては、N,N−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどを使用する。これら単量体の組成比は、0.01〜1モル%であり、好ましくは0.05〜0.5モル%である。
【0017】
これら単量体の組成比は、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされるカチオン性単量体4〜99.99モル%、前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%、複数のビニル基を有する単量体0.01〜1モル%であり、好ましくはカチオン性単量体10〜99.5モル%、前記一般式(3)で表わされるアニオン性単量体0〜40モル%、水溶性非イオン性単量体0〜90モル%、複数のビニル基を有する単量体0.05〜0.5モル%である。
【0018】
次に塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜90モル%、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、(メタ)アクリルアミド10〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合した後、アルデヒド類を添加し架橋反応させ製造されるカチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルについて説明する。上記高分子架橋ゲルを製造するにはまず、上記単量体類を共存させた水溶液を調製し、pHを2.0〜6.0に調節した後、無機塩類、特に好ましくは多価アニオン塩類及びイオン性高分子からなる高分子分散剤を添加し、混合物を均一に溶解した後、窒素置換により反応系の酸素を除去しラジカル重合性開始剤を添加することによって重合を開始させ、重合体を製造することができる。また、重合開始前に連鎖移動剤や架橋剤などを共存させることは他の重合法と同様である。また、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが共存すると、析出状態が更に良好になることもある。
【0019】
塩水溶液として用いられる塩は、多価塩類である硫酸塩又は燐酸塩が適当であり、具体的には、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸水素アンモニウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム等を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の水溶液として用いることが好ましい。
【0020】
使用する高分子分散剤としては、非イオン性あるいはイオン性とも使用できるが、カチオン性高分子が好ましい。そのような高分子としては、カチオン性単量体である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などの一種以上からなる重合体が使用可能だが、これらカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トのなどであるが、アクリルアミドとの共重合体が好ましい。これらイオン性高分子からなる高分子分散剤の添加量としては、対単量体0.5〜10重量%であり、好ましくは1.5〜7重量%である。
【0021】
分散重合後、生成したものは水溶性高分子であるので、分子中のアクリルアミド構造単位とアルデヒドとの反応を利用して架橋し、高分子ゲルとする。そのようなアルデヒドとしては、フォルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、あるいはグルタルアルデヒドなどである。架橋反応は、10〜100℃で行なうことが可能であるので、重合反応後、そのままアルデヒド類を添加し、行なうことができる。アルデヒド類添加量は、重合体中のアクリルアミド構造単位の重量に対し0.2〜2重量%であり、好ましくは0.5〜1.5%である。
【0022】
これら上記高分子ゲルの水に対する膨潤度としては、乾燥ゲルに対し20〜500倍に吸水するものが使用に適し、好ましくは30〜300倍、更に好ましくは50〜200倍のものである。ただし膨潤条件は、高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置し、自由水を分離後測定した値である。
【0023】
これら塩水溶液分散重合あるいは油中水型エマルジョン重合における、どちらも重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
【0024】
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素,ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
【0025】
次に併用するカチオン性及び/又は両性高分子凝集剤について説明する。本発明で使用するカチオン性高分子凝集剤は、通常市販されている高分子凝集剤を使用することができる。一つ目にアクリル系カチオン性高分子である。この高分子は、(メタ)アクリル系カチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。カチオン性単量体の例としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類である(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、あるいはこれら単量体のモノハロゲン化物による四級アンモニウム塩である。その例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげられる。これらカチオン性単量体は、二種以上を併用して用いることもできる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。
【0026】
非イオン性単量体の例としては、アクリルアミドを使用することが最も好ましいが、アクリルアミド以外の非イオン性単量体を共重合しても良い。そのような例としてN,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげられる。非イオン性単量体のモル%は、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0027】
第二の組成のカチオン性高分子凝集剤としては、ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類系高分子であり、前記単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類の例としては、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、ジエチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物などである。非イオン性単量体は、前記非イオン性単量体が使用できる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性単量体のモル%は前記と同様である。
【0028】
第三のタイプのカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミジン系高分子である。この高分子はN−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとの共重合物の酸による加水分解反応により合成することができる。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。使用する酸は、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルフォン酸などである。また共重合するビニル系ニトリル類としては、アクリロニトリルが最も一般的である。加水分解後の分子中アミジン基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基と未反応のニトリル基であり、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0029】
第四のタイプのカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミン系高分子である。この高分子は、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の酸あるいはアルカリによる加水分解反応によって合成することができる。使用する酸は、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルフォン酸などである。また、アルカリは苛性アルカリが好ましく、水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムなどである。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。加水分解後の分子中カチオン性基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基であり、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0030】
また、本発明で使用する両性高分子凝集剤は、前記四タイプの水溶性高分子を重合する場合、アニオン性単量体を共存させることにより合成できる。すなわちカチオン性単量体5〜100モル%、アニオン性単量体を5〜60モル%及び非イオン性単量体を0〜90モル%の範囲で共重合する。アニオン性単量体の例としては、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
【0031】
これらカチオン性あるいは両性高分子凝集剤の分子量としては、100万〜2000万であり、好ましくは300万〜2000万、さらに好ましくは500万〜1500万である。また製品形態は、どのようなものでも適用可能である。例えば、水溶液重合法によるペースト状製品、油中水型エマルジョン重合法によるラテックス製品、油中水型分散重合による粉末状製品あるいは塩水溶液中分散重合による分散液状品などである。溶解時間を考慮するとラテックス製品や分散液状品が便利である。
【0032】
本発明で使用する高分子架橋ゲルのリン分に対する添加量は、オルトリン酸イオン換算のイオン当量値に対して高分子架橋ゲルをイオン当量値で1.0〜10.0倍であり、好ましくは1.0〜5倍であり、更に好ましくは1.0〜3.0倍加える。ただし、この高分子架橋ゲルのイオン当量値というのは、高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置後、コロイド滴定により測定した値である。また、通常の高分子凝集剤の添加量は、汚泥固形分に対し、0.1〜2重量%であり、好ましくは0.2〜1.0重量%である。
【0033】
対象とする汚泥は、製紙排水、化学工業排水、食品工業排水などの生物処理したときに発生する余剰汚泥、あるいは都市下水の生汚泥、混合生汚泥、余剰汚泥、消化汚泥など一般の有機汚泥にも適用できるが、汚泥減容化生物処理システムで発生するリン分が濃縮される汚泥からリン分を分離・除去する場合に適用するのが効率良い。
【0034】
脱水機は、デカンタ−、フィルタ−プレス、ベルトプレスあるいはスクリュ−プレスなど従来からの機種を用いて脱水処理が行え、好ましくはフィルタ−プレス、スクリュ−プレスあるいはベルトプレスである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0036】
(合成例1〜2)撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物ホモ重合体の20%水溶液23.0g(対単量体4.0%)、イオン交換水100.0g、硫酸アンモニウム115.0g、アクリルアミド50%水溶液20.2g及びアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物単量体80%水溶液136.7gを仕込み、完全に溶解させた。内温を33〜35℃に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液2.3g(対単量体0.02%)を加え、5時間重合を継続させ、その後前記開始剤溶液を1.2g追加しさらに5時間重合を行った。得られた分散液のしこみ単量体濃度は30%であり、モル比はアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド:アクリルアミドが80:20である。その後、35重量%のフォルムアルデヒドをアクリアミドの仕込みに対し当量の12.2g加え、3時間反応させた。反応後のポリマー粒径は10μm以下であった。これを試料−1とする。また同様な操作によりアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドのモル比を40:60にしたものを合成した。以上、合成した高分子ゲルのイオン容量値を次のような条件で測定した。すなわち高分子架橋ゲルの0.1重量%分散液を毎分50回転で攪拌下30分間放置したのち、コロイド滴定により測定し、高分子ゲル純分当たりに換算した結果を表1に示す。
【0037】
(合成例3〜4)攪拌機および温度制御装置を備えた反応槽に沸点190°Cないし230°Cのイソパラフィン126.0gにソルビタンモノオレート12.0gを仕込み溶解させた。別に脱イオン水56.0gおよびアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(以下DMQと略記)80%水溶液205.9g(80モル%)、アクリルアミド37.8g(40モル%)、及びN,N−メチレンビスアクリルアミド0.34g(対単量体0.15重量%)を混合し溶解させ、pHを4.01に調節し、油と水溶液を混合し、ホモジナイザーにて1000rpmで60分間攪拌乳化した。得られたエマルジョンの温度を25〜28℃に保ち、窒素置換を30分行った後、4,4−アゾビス4−メトキシル2,4−ジメチルバレロニトリル0.1g(対単量体0.04重量%)を加え、重合反応を開始させた。反応温度を50±2℃で3時間反応させた後、60℃に昇温しそのまま30分間保ち、反応を完結させた。重合後、生成した油中水型エマルジョンに転相剤としてポリオキシエチレントリデシルエ−テル11.0g(対液2.2重量%)を添加混合して試料−3とした。同様な操作によりアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物とアクリルアミドの60モル%と40モル%からなる高分子ゲルを合成した。合成例1〜2と同様イオン容量値を測定した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
DMQ;アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(モル%)
AAM;アクリルアミド(モル%)、イオン容量値meq/g
【0039】
【実施例1〜4】
汚泥減容化生物処理システムで発生する汚泥を用い、リン分除去と汚泥脱水試験を行なった。すなわち、食品加工廃水の生物処理工程から発生する余剰汚泥をオゾン処理したのち、前記生物処理工程とは別の曝気槽で曝気し、該曝気槽からの汚泥に本発明の高分子架橋ゲル、試料−1〜試料−4をオルトリン酸イオン換算のイオン当量に対し3.0倍の割合で添加した。前記汚泥の物性値は、pH6.76、全ss分0.74mg/L、リン分30.5mg/Lである。この汚泥を沈殿によって濃縮し、脱水試験用汚泥とした。濃縮後の物性は、pH6.78、全ss分21,700mg/Lであった。この汚泥200mLをポリビ−カ−に採取し、高分子凝集剤としてメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物ホモ重合体(分子量400万)を対液500ppm添加し、ビ−カ−移し変え攪拌10回行った後、T−1179Lの濾布(ナイロン製)により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また濾過した汚泥をプレス圧2Kg/m2で1分間脱水する。その後ケ−キ含水率(105℃で20hr乾燥)を測定した。また、濾液中のリン濃度を測定した。結果を表2に示す。
【0040】
【比較例1〜3】
前記曝気槽からの流出汚泥中のリン分に関して、吸着、除去操作を行なわないで、濃縮後脱水処理した場合、あるいは消石灰添加によって不溶化処理し濃縮後脱水処理した場合に関して、実施例1〜4と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
添加量;該曝気槽からの流出汚泥200ml中リン分(オルトリン酸イオン換算)の当量値に相当高分子ゲル重量(mg)、消石灰はリン分の当量値に対する30倍相及び70倍相当
Claims (4)
- 汚泥に含有するリン酸イオン分を除去するに際し、カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルを添加し、前記リン分を吸着したのち、カチオン性及び/又は両性高分子凝集剤を添加し、凝集・脱水処理することを特徴とする汚泥の処理方法。
- 前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、塩水溶液中、該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下、下記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体5〜90モル%、下記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、(メタ)アクリルアミド10〜95モル%からなる単量体(混合物)を攪拌下、分散重合した後、アルデヒド類を添加し架橋反応させ製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法。
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い。Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基、X1は陰イオンをそれぞれ表わす
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
R8は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、QはSO3、C6H4SO3、
CONHC(CH3)2CH2SO3、C6H4COOあるいはCOO、R9は水素またはCOOY2、Y1あるいはY2は水素または陽イオン - 前記カチオン性及び/又は両性有機高分子架橋ゲルが、前記一般式(1)及び/又は(2)で表わされる単量体4〜99.99モル%、前記一般式(3)で表わされる単量体0〜50モル%、水溶性非イオン性単量体0〜95モル%、複数のビニル基を有する単量体0.01〜1モル%からなる単量体(混合物)水溶液を不連続相とし、油溶性乳化剤を含有する液状炭化水素を連続相とする油中水型エマルジョンを形成させ、攪拌下、乳化重合して製造されたものであることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理方法。
- 前記汚泥が、生物処理における汚泥の減容化システムにおいて発生するものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚泥の処理方法。
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