JP2004087053A - 不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の検査装置、および不揮発性記憶装置 - Google Patents

不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の検査装置、および不揮発性記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】メモリセルトランジスタへの電気ストレスを緩和して不揮発性記憶装置の信頼性寿命を向上させることができる不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法を提供する。
【解決手段】まず、書き込み用高電圧の設計プロファイルにより、設計規格に基づく第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS201)、この第一の書き込み用高電圧トリミング値に従う電圧でデータの書き込みを行い(ステップS202)、書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定する(ステップS203)。そして、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイルにより、しきい値電圧を目標値(最低限必要なデータ書き込み後のしきい値電圧)に一致させるのに最適な第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定する(ステップS204)。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的にデータの消去または書き込みが可能な不揮発性記憶装置のメモリセルトランジスタアレイに印加する電圧を制御するためのトリミング値を設定する不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の検査装置、および不揮発性記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置であるEEPROM(electrically erasable programmableROM)では、メモリセルトランジスタアレイに所定の電圧を一定時間印加することによりデータの消去や書き込みを行う。そのため、EEPROMには、データの消去や書き込み用の高電圧を発生する高電圧発生回路が設けられており、さらに、この高電圧発生回路の製造ばらつきに対処するため、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路が設けられ、メモリトランジスタアレイに印加される電圧が所定の電圧となるようにしている。
【0003】
以下、高電圧発生回路が発生する書き込み用高電圧を所定の電圧にするための従来の書き込み用高電圧トリミング値の設定方法について説明する。
図13は、従来のEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図である。従来の検査装置は、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路からの出力値、つまりメモリセルトランジスタアレイに印加される高電圧が、所定の電圧となるように高電圧トリミング値を設定するとともに、所定の電圧となっているか否かを検査するためのものである。
【0004】
図13に示すように、EEPROMブロック100には、外部からコントロール制御信号aを入力するためのコントロールロジック制御端子111と、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路114の出力する高電圧出力信号bを検査装置1320へ出力するための高電圧信号入出力端子119と、メモリセルトランジスタアレイ116から読み出したデータを外部へ出力するための読み出しデータ出力端子118とが設けられており、コントロールロジック制御端子111と高電圧信号入出力端子119を介してEEPROMブロック100と検査装置1320が接続される。
【0005】
EEPROMブロック100のメモリセルトランジスタアレイ116は、電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性のメモリであり、フローティングゲートを有するメモリセルトランジスタが配置されている。
【0006】
EEPROMブロック100は、外部から入力されるコントロール制御信号aを基にしてEEPROMブロック100の動作を制御するコントロールロジック回路112を備えている。
【0007】
また、EEPROMブロック100は、コントロールロジック回路112から入力される制御信号を受けてデータ消去用やデータ書き込み用の高電圧を発生する高電圧発生回路113と、高電圧発生回路113から入力される電圧を微細に階調制御するためのトリミング値を記憶する高電圧トリミング回路、および、高電圧トリミング回路の記憶するトリミング値を基に高電圧発生回路113から入力される電圧を制御して出力する高電圧レギュレート回路114と、メモリセルトランジスタアレイ116内のメモリセルトランジスタを選択し、データの消去や書き込み動作時にこの選択したメモリセルトランジスタへ高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路114から入力される電圧を印加するアドレスデコーダ回路115と、メモリセルトランジスタアレイ116からデータの読み出しを行うためのセンスアンプ回路117とを備えている。
【0008】
次に、このような従来のEEPROMにおける書き込み動作について説明する。書き込み動作時には、コントロールロジック回路112が高電圧発生回路113を動作させることにより、書き込みに必要な高電圧を発生させる。この高電圧は高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路114に入力され、以下に述べる制御フローに従って設定される書き込み用高電圧トリミング値により所定の高電圧となるように制御される。この所定の高電圧は、一定時間だけ、アドレスデコーダ回路115が選択するメモリセルトランジスタアレイ116内の任意のメモリセルトランジスタに印加される。このようにメモリセルトランジスタに高電圧を印加してメモリセルトランジスタのしきい値電圧を制御することにより、データの書き込みを行う。
【0009】
次に、従来の書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査方法について、図14のフローチャート図に従い説明する。図14は、従来の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。図14に示すように、書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査は、第一のトリミング工程と第二のトリミング工程からなる。第一のトリミング工程では、書き込み用高電圧の設計プロファイルにより第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し、この第一の書き込み用高電圧トリミング値に従う高電圧出力信号を測定する。第二のトリミング工程では、測定した高電圧出力信号の測定値を用い、書き込み用高電圧のトリミングプロファイルにより第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定し、この第二の書き込み用高電圧トリミング値に従う高電圧出力信号を測定する。検査者はこの測定結果から当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
【0010】
まず、検査装置1320は、予め格納されている書き込み用高電圧の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み用高電圧に関する設計規格を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、高電圧発生回路からの書き込み用高電圧を所定の電圧値にするのに最適な第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS1401)、この第一の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS1402)。
【0011】
そして、検査装置1320は、高電圧信号入出力端子119から出力される第一の書き込み用高電圧トリミング値に従う書き込み用高電圧出力信号bを測定する(ステップS1403)。
【0012】
検査装置1320は、予め格納されている書き込み用高電圧のトリミングプロファイル(書き込み用高電圧出力信号の測定結果を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み用高電圧を所定の電圧値にするのに最適な第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS1404)、この第二の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS1405)。
【0013】
そして、検査装置1320は、高電圧信号入出力端子119から出力される第二の書き込み用高電圧トリミング値に従う書き込み用高電圧出力信号bを測定する(ステップS1406)。
【0014】
その後、検査者が、この測定結果から当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
すなわち、従来は、高電圧発生回路、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路、アドレスデコーダ回路よりなる被トリミング回路系1310の範囲内でメモリセルトランジスタに印加される高電圧が一定値となるように電圧のトリミングを実施していた。
【0015】
以上のようにして書き込み用高電圧トリミング値を設定することにより、高電圧発生回路の製造ばらつきに対し、高電圧トリミング回路と高電圧レギュレート回路を用いて所定の高電圧がメモリセルトランジスタに印加されるようにしていた。
【0016】
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去用高電圧トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
次に、このような従来のEEPROMにおける読み出し動作について説明する。メモリセルトランジスタアレイ116に書き込まれているデータを読み出すには、まず、アドレスデコーダ回路115によりメモリセルトランジスタアレイ116内の任意のアドレスを選択し、このメモリセルトランジスタにゲート電圧およびドレイン電圧を印加する。そして、このとき流れるドレイン電流の値をセンスアンプ回路117により電圧変換することでメモリセルトランジスタの読み出しを行う。このように、データの読み出し時には、メモリセルトランジスタに常に一定のゲート電圧およびドレイン電圧を印加し、一定の判定基準で読み出しを行うことになる。
【0017】
以上のように、従来のEEPROMにおいてデータの消去や書き込みを行うときには、常に所定の高電圧が一定時間だけメモリセルトランジスタに印加される。しかし、メモリセルトランジスタに高電圧が印加されると、メモリセルトランジスタのフローティングゲートとSi基板表面との間の薄いトンネル酸化膜に高電界がかかり、メモリセルトランジスタはダメージを受ける。そのため、消去や書き込み動作を繰り返していくに連れ、徐々にトンネル酸化膜が劣化してメモリセルトランジスタのデバイス特性が劣化していくことになる。
【0018】
そこで、従来はメモリセルトランジスタアレイに印加する消去や書き込みのための所定の高電圧を、製造ばらつきや検査マージン、さらに、消去や書き換えを重ねてメモリセルトランジスタのデバイス特性が劣化した後の実力低下も踏まえた上でより高い値に設定し、消去や書き込み回数等の信頼性寿命の向上を図っていた。
【0019】
しかしながら、メモリセルトランジスタの製造ばらつき等によってトンネル酸化膜厚が薄くばらついた場合には、上記従来の方法では信頼性寿命の向上を十分に図れなかった。すなわち、トンネル酸化膜厚が薄くばらついた場合、トンネル酸化膜に対してより高い電界がかかるようになり、消去や書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧も必要以上に深くなってトンネル酸化膜の劣化がはやまるため、EEPROMの信頼性寿命が低下するという問題があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解消するため、データの消去や書き込み動作後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧が目標値(データの消去や書き込みに必要なしきい値電圧の最低値)となるように、メモリセルトランジスタへの印加電圧を制御するための高電圧トリミング値や時間トリミング値を最適な値に設定することにより、メモリセルトランジスタへの電気ストレスを緩和して不揮発性記憶装置の信頼性寿命を向上させることができる不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法、不揮発性記憶装置の検査装置、および不揮発性記憶装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載に係る不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法は、データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じた第一の高電圧トリミング値を決定し、前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする第二の高電圧トリミング値を決定し、前記第二の高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項2に係る不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法は、請求項1記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行うに際し、当該不揮発性記憶装置のデータ消去時間もしくはデータ書き込み時間の規格に対して短い時間パルスで所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、この短い時間パルスでの前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を用いて前記第二の高電圧トリミング値を決定することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の請求項3に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項1もしくは2のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法の工程に従い前記第二の高電圧トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、前記第二の高電圧トリミング値により制御された電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の請求項4に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項3記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の請求項5に係る不揮発性記憶装置は、請求項3記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した高電圧トリミング値が当該検査装置により入力されると、この高電圧トリミング値を保持することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の請求項6に係る不揮発性記憶装置は、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項4記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の請求項7に係る不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法は、データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の最低値に対応する第一の高電圧トリミング値を決定し、前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする新たな高電圧トリミング値を決定し、前記新たな高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の請求項8に係る不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法は、データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の中間値に対応する第一の高電圧トリミング値を決定し、前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルに対してバイナリリサーチの手法を適用し、しきい値電圧を目標値にする新たな高電圧トリミング値を決定し、前記新たな高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の請求項9に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項7もしくは8のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法の工程に従いしきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、この高電圧トリミング値により制御された電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする。
【0030】
また、本発明の請求項10に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項9記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする。
【0031】
また、本発明の請求項11に係る不揮発性記憶装置は、請求項9記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した高電圧トリミング値が当該検査装置により入力されると、この高電圧トリミング値を保持することを特徴とする。
【0032】
また、本発明の請求項12に係る不揮発性記憶装置は、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項10記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする。
【0033】
また、本発明の請求項13に係る不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法は、データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧の時間パルスを時間トリミング値に従って制御し、所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法であって、データ消去時間もしくはデータ書き込み時間の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去時間パルスもしくはデータ書き込み時間パルスの最低値に対応する第一の時間トリミング値を決定し、前記第一の時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去時間もしくはしきい値電圧とデータ書き込み時間のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする新たな時間トリミング値を決定し、前記新たな時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させることを特徴とする。
【0034】
また、本発明の請求項14に係る不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法は、データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧の時間パルスを時間トリミング値に従って制御し、所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法であって、データ消去時間もしくはデータ書き込み時間の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去時間パルスもしくはデータ書き込み時間パルスの中間値に対応する第一の時間トリミング値を決定し、前記第一の時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去時間もしくはしきい値電圧とデータ書き込み時間のトリミングプロファイルに対してバイナリリサーチの手法を適用し、しきい値電圧を目標値にする新たな時間トリミング値を決定し、前記新たな時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させることを特徴とする。
【0035】
また、本発明の請求項15に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項13もしくは14のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法の工程に従いしきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、この時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする。
【0036】
また、本発明の請求項16に係る不揮発性記憶装置の検査装置は、請求項15記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする。
【0037】
また、本発明の請求項17に係る不揮発性記憶装置は、請求項15記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した時間トリミング値が当該検査装置により入力されると、この時間トリミング値を保持することを特徴とする。
【0038】
また、本発明の請求項18に係る不揮発性記憶装置は、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項16記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする。
【0039】
以上のように、本発明によれば、メモリセルトランジスタの特性に応じた最適な高電圧トリミング値や時間トリミング値を設定し、データの消去や書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧を必要最低限の値とすることにより、メモリセルトランジスタにかかる電界などの電気ストレスを軽減し、不揮発性記憶装置の消去や書き込み回数等の信頼性寿命を向上させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図面を交えて説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1について図1〜4を用いて説明する。図1に、本実施の形態1によるEEPROM(不揮発性記憶装置)の構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す。なお、図13に基いて説明した部材に対応する部材には同一符号を付して説明を省略する。また図2に、本実施の形態1の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す。当該検査装置は、図2に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0041】
本実施の形態1では、検査装置とEEPROMブロック間を接続する信号として、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路114の出力する高電圧出力信号bに代えて、読み出しデータ出力信号cを用いる点が従来のものと異なる。すなわち、高電圧トリミング値の設定動作として、所定のデータ消去後や所定のデータ書き込み後の読み出しデータ出力信号からメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、メモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布の下端値が目標値となるように高電圧トリミング値を最適な値に設定する点が従来のものと異なる。つまり、メモリセルトランジスタへの電気ストレスを緩和するために、データ消去後やデータ書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧が最低限必要な値となるようにする。
【0042】
なお、本実施の形態1によるEEPROMの書き込み動作と読み出し動作は、従来のEEPROMと同様である。
次に、本実施の形態1における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査方法について、図2のフローチャート図に従い説明する。図2に示すように、書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査は、第一のトリミング工程と第二のトリミング工程からなる。第一のトリミング工程では、書き込み用高電圧の設計プロファイルにより第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定する。そして、この第一の書き込み用高電圧トリミング値に従う電圧値で所定のデータの書き込みを行ったときの読み出しデータ出力信号からメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定する。第二のトリミング工程では、第一のトリミング工程で測定したしきい値電圧の測定値を用い、しきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイルにより第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定する。そして、この第二の書き込み用高電圧トリミング値に従う電圧値で所定のデータの書き込みを行ったときの読み出しデータ出力信号からメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定する。検査者は、この測定結果から当該EEPROMが良品か否かを検査する。
【0043】
まず、検査装置(制御手段)120は、予め格納されている書き込み用高電圧の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み用高電圧に関する設計規格を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み用高電圧を所定の電圧値にするのに最適な第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS201)、この第一の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS202)。
【0044】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う電圧がメモリセルトランジスタアレイ116に印加され、所定のデータの書き込みが行われる。なお、ここではメモリセルトランジスタアレイの全ビットを1とする書き込みを行う。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置120は読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する(ステップS203)。
【0045】
ここで、メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚の製造ばらつきに対するデータ書き込み後のしきい値電圧について説明する。
図3(a)、(b)、(c)は、メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚を説明するための模式図である。図3において、300はコントロールゲート、301はフローティングゲート、302はドレイン、303はソースである。また、304、305、306はトンネル酸化膜厚を示しており、図3(a)はトンネル酸化膜厚が薄い状態、図3(b)はトンネル酸化膜厚が標準の状態、図3(c)はトンネル酸化膜厚が厚い状態をそれぞれ示している。
【0046】
図4(a)は従来のEEPROMにおける所定のデータ書き込み後のメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布とトンネル酸化膜厚の関係を表している。なお、ここではメモリセルトランジスタアレイの全ビットを1とする書き込みを行ったときのメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布を示している。図4(a)において、400はトンネル酸化膜厚が薄くばらついた状態でのしきい値電圧分布、401はトンネル酸化膜厚が標準状態でのしきい値電圧分布、402はトンネル酸化膜厚が厚くばらついた状態でのしきい値電圧分布をそれぞれ表しており、しきい値電圧の下限特性403に示すように、トンネル酸化膜厚が薄くなるほどしきい値電圧が高くなる。
【0047】
検査装置120は、予め格納されているしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイル(しきい値電圧の測定結果を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値(図4に示すV target)に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS204)、この第二の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、高電圧トリミング回路に保持させる(ステップS205)。ここでしきい値電圧の目標値とは、データを書き込むために必要な最低値(センスアンプ回路不感帯域よりも高い最低の値)である。
【0048】
そして、検査装置120は、読み出しデータ出力端子118から出力される読み出しデータ出力信号cを測定し、検査者へ教示する(ステップS206)。
その後、検査者が、この測定結果から当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
【0049】
このように書き込み用高電圧トリミング値を設定すれば、メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚の製造ばらつきに対するデータ書き込み後のメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布は、図4(b)に示すように、トンネル酸化膜厚によらず同等となる。本実施の形態1では書き込み用高電圧トリミング値を3段階に設定でき、各書き込み用高電圧トリミング値は図4(b)に示すような下限特性403を有するが、書き込み用高電圧トリミング値をさらに高精度に設定できるようにすれば、つまり、書き込み用高電圧トリミング値のステップ数を多くすれば、しきい値電圧分布の下限端を目標値(最低限必要なデータ書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧値)へより近づけることが可能となる。
【0050】
本実施の形態1では、高電圧発生回路、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路、アドレスデコーダ回路に、メモリセルトランジスタアレイとセンスアンプ回路を加えた被トリミング回路系110の範囲内でメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布の下端値が目標値となるように電圧のトリミングを実施する。
【0051】
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去用高電圧トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
以上のように、本実施の形態1によれば、製造によりばらつくメモリセルトランジスタに対して、検査時に、高電圧発生回路や高電圧トリミング回路、高電圧レギュレート回路等の特性、および、メモリセルトランジスタの特性を含めた最適な高電圧トリミング値を設定することができる。つまり、データ消去後やデータ書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧が最低限必要な値となるようにすることで、メモリセルトランジスタにかかる電界などの電気ストレスを軽減することにより、EEPROMの消去や書き込み回数等の信頼性寿命を向上することができる。
【0052】
(実施の形態2)
続いて、本実施の形態2について図5を用いて説明する。本実施の形態2は、第一の高電圧トリミング値にて所定のデータを消去するときや書き込むとき、短い時間パルスで消去や書き込みを行い、このときのしきい値電圧を用いて第二の高電圧トリミング値を設定する点が実施の形態1と異なる。このように所定のデータの消去や書き込みを行うときの時間パルスを短くすることにより、短時間で書き込み用高電圧トリミング値・消去用高電圧トリミング値の設定・検査を行うことができる。
【0053】
図5は本実施の形態2の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。なお、EEPROMの構成は前述した実施の形態1のEEPROMと同様であり、また当該検査装置は、図5に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0054】
図5に示すように、書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査は、第一のトリミング工程と第二のトリミング工程からなる。第一のトリミング工程では、書き込み用高電圧の設計プロファイルにより第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し、この第一の書き込み用高電圧トリミング値に従う電圧で、かつ、当該EEPROMにおける書き込み時間パルスの設計規格に対して短い時間パルス(以下、短時間パルスと称す)で所定のデータの書き込みを行う。そして、このときの読み出しデータ出力信号から、短時間パルス書き込みによるメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定する。第二のトリミング工程では、第一のトリミング工程で測定した短時間パルス書き込みによるしきい値電圧の測定値を用い、短時間パルス書き込みによるしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイルにより第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定する。そして、この第二の書き込み用高電圧トリミング値に従う電圧値で所定のデータの書き込みを行ったときの読み出しデータ出力信号からメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定する。検査者は、この測定結果から当該EEPROMが良品か否かを検査する。
【0055】
まず、検査装置(制御手段)120は、予め格納されている書き込み用高電圧の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み用高電圧に関する設計規格を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み用高電圧を所定の電圧値にするのに最適な第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS501)、この第一の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS502)。なお、コントロールロジック制御信号aには、予め定められた短時間パルスの情報が含まれている。
【0056】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う電圧が、短時間パルスでメモリセルトランジスタアレイ116に印加され、所定のデータの書き込みが行われる。このように書き込み時間を短くするとメモリセルトランジスタのしきい値電圧は浅くなる。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置120は読み出しデータ出力信号cから浅い状態でのメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者に教示する(ステップS503)。
【0057】
検査装置120は、予め格納されている短時間パルス書き込みによるしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイル(短時間パルス書き込みによるしきい値電圧の測定結果を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定する(ステップS504)。
【0058】
書き込み時間とメモリセルトランジスタのしきい値電圧は相関関係にあるため、書き込み時間パルス幅と測定したしきい値電圧を基に、設計規格での書き込み時間パルスによる本来のしきい値電圧を予測することが可能であり、本実施の形態2では、短時間パルス書き込みによるしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイルにより、本来のしきい値電圧を予測して第二の書き込み用高電圧トリミング値を決定する。
【0059】
その後、この第二の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、高電圧トリミング回路に保持させる(ステップS505)。
【0060】
そして、検査装置120は、読み出しデータ出力端子118から出力される読み出しデータ出力信号cを測定し、検査者に教示する(ステップS506)。
その後、検査者が、この測定結果から当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
【0061】
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去用高電圧トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
以上のように、本実施の形態2によれば、検査時間を短縮することができるようになる。
【0062】
(実施の形態3)
続いて、本実施の形態3について図6を用いて説明する。実施の形態1では、当該EEPROMの消去や書き込み用の高電圧に関する設計規格を基に第一の高電圧トリミング値を決定したが、実際にはメモリセルトランジスタアレイに印加可能な電圧値には幅があり、その幅の中で適当な電圧値となるように第一の高電圧トリミング値を決定し、この第一の高電圧トリミング値に対するメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧から第二の高電圧トリミング値を決定していた。本実施の形態2では、電圧値幅の最低値に対応するものを第一の高電圧トリミング値として決定し、しきい値電圧分布の下端部と目標値を比較し、しきい値電圧分布の下端部が目標値に一致するか、もしくは最も近づくように高電圧トリミング値を調整することで第二の高電圧トリミング値を決定するので、高電圧トリミング値の設定精度を向上させることができる。
【0063】
図6は本実施の形態3の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。なお、EEPROMの構成は前述した実施の形態1のEEPROMと同様であり、また当該検査装置は、図6に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0064】
まず、検査装置(制御手段)120は、予め格納されている書き込み用高電圧の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み用高電圧に関する設計規格を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み用高電圧が設計規格内の最低電圧値となるように第一の書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS601)、この第一の書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS602)。
【0065】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う電圧がメモリセルトランジスタアレイ116に印加され、所定のデータの書き込みが行われる。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置120は読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する(ステップS603)。
【0066】
検査装置120は、この測定したしきい値電圧分布の下端部と目標値を比較して検査する(ステップ604)。その結果、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内(なお、この所定の範囲は、高電圧トリミング値のステップ数に応じて決定する)に収まっていない場合には、予め格納されているしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイル(しきい値電圧の測定結果を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な新たな書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS605)、この新たな書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、高電圧トリミング回路に保持させ(ステップS606)、書き込み用高電圧値を増加させる(ステップS607)。そして、ステップS603で、この新たな書き込み用高電圧トリミング値によるメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する。以下、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まるまで、ステップS603以降の処理を繰り返す。
【0067】
その後、検査者が、ステップS603での測定結果を基に、当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去用高電圧トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
【0068】
以上のように、本実施の形態3によれば、しきい値電圧の目標値に対する判定ができ、高電圧トリミング値の設定精度を向上させることができるようになる。また、メモリセルトランジスタに印加する電圧値を可能な限り低くすることができるので、メモリセルトランジスタへの電気ストレスを可能な限り低減でき、EEPROMの消去回数や書き込み回数等の信頼性寿命を可能な限り向上させることができる。
【0069】
(実施の形態4)
続いて、本実施の形態4について図7を用いて説明する。本実施の形態4では、当該EEPROMのメモリセルトランジスタアレイに印加可能な電圧値の最低値・中間値・最大値に対応する高電圧トリミング値を決定し、バイナリリサーチ(2分探索法)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な高電圧トリミング値を決定する点が実施の形態3と異なる。
【0070】
図7は本実施の形態4の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。なお、EEPROMの構成は前述した実施の形態3のEEPROMと同様であり、また当該検査装置は、図7に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0071】
まず、検査装置(制御手段)120は、予め格納されている書き込み用高電圧の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み用高電圧に関する設計規格を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、当該EEPROMのメモリセルトランジスタアレイに印加可能な電圧値の最低値・中間値・最大値に対応する書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS701)、第一の書き込み用高電圧トリミング値として中間値に対応する書き込み用高電圧トリミング値を、コントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS702)。
【0072】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う電圧がメモリセルトランジスタアレイ116に印加され、所定のデータの書き込みが行われる。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置120は読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する(ステップS703)。
【0073】
検査装置120は、この測定したしきい値電圧分布の下端部と目標値を比較して検査する(ステップ704)。その結果、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まっていない場合には、予め格納されているしきい値電圧と書き込み用高電圧のトリミングプロファイル(しきい値電圧の測定結果を基に、書き込み用高電圧トリミング値を決定するための変換表または変換式)とバイナリリサーチの手法を用いて、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な新たな書き込み用高電圧トリミング値を決定し(ステップS705)、この新たな書き込み用高電圧トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、高電圧トリミング回路に保持させ(ステップS706)、書き込み用高電圧を増加もしくは減少させる。そして、ステップS703で、この新たな書き込み用高電圧トリミング値によるメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する。以下、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まるまで、ステップS703以降の処理を繰り返す。
【0074】
その後、検査者が、ステップS703での測定結果を基に、当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去用高電圧トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
【0075】
以上のように、本実施の形態4によれば、バイナリリサーチの手法を用いることで、精度の高い高電圧トリミング値を効率良く設定することができるようになり、検査コストを軽減することができる。また、トリミングの高精度化のためにトリミング値のステップ数を増やした場合でも、短時間で高電圧トリミング値の設定を行うことができる。
【0076】
(実施の形態5)
続いて、本実施の形態5について図8、9を用いて説明する。従来は、データの消去や書き込みを行うとき、設計規格に基づいて決定された一定の時間、メモリセルトランジスタアレイに高電圧を印加していた。しかし、トンネル酸化膜が薄くばらついた場合、高電圧を上述した一定の時間印加せずとも、データの消去や書き込みが行われる程度にしきい値電圧を深くすることが可能となる。そこで、本実施の形態5では、消去動作時や書き込み動作時にメモリトランジスタアレイに印加する電圧の消去時間パルスや書き込み時間パルスのパルス幅とメモリセルトランジスタのしきい値電圧が相関関係にあることを用い、しきい値電圧分布の下端部が目標値に一致するか、もしくは最も近づくように時間パルスを調整し、最も短い時間で消去や書き込みが行われるようにする。
【0077】
図8に、本実施の形態5によるEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す。なお、図1に基づいて説明した部材に対応する部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
図8に示すEEPROMブロック100には、以下に述べる制御フローに従って検査装置820で設定される時間トリミング値を保持し、この時間トリミング値に従って時間パルスを制御する時間トリミング回路800が設けられている。
【0079】
図9は本実施の形態5の検査装置における書き込み時間トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図であり、当該検査装置は、図9に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0080】
まず、検査装置(制御手段)820は、予め格納されている書き込み時間の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み時間に関する設計規格を基に、書き込み時間トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み時間パルスが設計規格内の最低値となるように第一の書き込み時間トリミング値を決定し(ステップS901)、この第一の書き込み時間トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS902)。
【0081】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う時間パルスで書き込み用高電圧がメモリセルトランジスタアレイ116に印加されるように、時間トリミング回路800が高電圧レギュレート回路を制御する。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置820は読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する(ステップS903)。
【0082】
検査装置820は、この測定したしきい値電圧分布の下端部と目標値を比較して検査する(ステップ904)。その結果、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内(なお、この所定の範囲は、時間トリミング値のステップ数に応じて決定する)に収まっていない場合には、予め格納されているしきい値電圧と書き込み時間のトリミングプロファイル(しきい値電圧の測定結果を基に、書き込み時間トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な新たな書き込み時間トリミング値を決定し(ステップS905)、この新たな書き込み時間トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、時間トリミング回路800に保持させ(ステップS906)、書き込み時間を延長させる(ステップS907)。そして、ステップS903にて、この新たな書き込み時間トリミング値によるメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する。以下、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まるまで、ステップS903以降の処理を繰り返す。
【0083】
その後、検査者が、ステップS903での測定結果を基に、当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
本実施の形態5では、高電圧発生回路、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路、アドレスデコーダ回路に、メモリセルトランジスタアレイとセンスアンプ回路を加えた被トリミング回路系110の範囲内でメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布の下端値が目標値となるように時間のトリミングを実施する。
【0084】
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去時間トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
以上のように、本実施の形態5によれば、製造によりばらつくメモリセルトランジスタに対して、検査時に、高電圧発生回路や高電圧トリミング回路、高電圧レギュレート回路等の特性、および、メモリセルトランジスタの特性を含めた最適な時間トリミング値を精度よく設定することができる。つまり、データ消去後やデータ書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧が最低限必要な値となるようにすることで、メモリセルトランジスタにかかる電界などの電気ストレスを軽減することにより、EEPROMの消去や書き込み回数等の信頼性寿命を向上することができる。
【0085】
また、メモリセルトランジスタに印加する電圧値を可能な限り低くすることができるので、メモリセルトランジスタへの電気ストレスを可能な限り低減でき、EEPROMの消去回数や書き込み回数等の信頼性寿命を可能な限り向上させることができる。
【0086】
また、検査結果から、通常のものより短い時間で消去や書き込みが行われる製品を選別することが可能となる。
(実施の形態6)
続いて、本実施の形態6について図10を用いて説明する。本実施の形態6では、当該EEPROMの時間パルスに関する設計規格内で、時間パルス幅の最低値・中間値・最大値に対応する時間トリミング値を決定し、バイナリリサーチ(2分探索法)により、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な時間トリミング値を決定する点が実施の形態5と異なる。
【0087】
図10は本実施の形態6の検査装置における書き込み時間トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。なお、EEPROMの構成は前述した実施の形態5のEEPROMと同様であり、また当該検査装置は、図10に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0088】
まず、検査装置820は、予め格納されている書き込み時間の設計プロファイル(当該EEPROMの書き込み時間に関する設計規格を基に、書き込み時間トリミング値を決定するための変換表または変換式)により、書き込み時間に関する設計規格内で、書き込み時間パルスの最低値・中間値・最大値に対応する時間トリミング値を決定し(ステップS1001)、第一の書き込み時間トリミング値として中間値に対応する書き込み時間トリミング値を、コントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力する(ステップS1002)。
【0089】
EEPROMブロック100では、このコントロールロジック制御信号aに従う時間パルスで書き込み用高電圧がメモリセルトランジスタアレイ116に印加されるように、時間トリミング回路800が高電圧レギュレート回路を制御する。そして、読み出しデータ出力信号cを読み出しデータ出力端子118から出力する。検査装置820は読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する(ステップS1003)。
【0090】
検査装置820は、この測定したしきい値電圧分布の下端部と目標値を比較して検査する(ステップS1004)。その結果、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まっていない場合には、予め格納されているしきい値電圧と書き込み時間のトリミングプロファイル(しきい値電圧の測定結果を基に、書き込み時間トリミング値を決定するための変換表または変換式)とバイナリリサーチの手法を用いて、しきい値電圧分布の下端部を目標値に一致させるか、もしくは最も近づけるのに最適な新たな書き込み時間トリミング値を決定し(ステップS1005)、この新たな書き込み時間トリミング値をコントロールロジック制御信号aとしてコントロールロジック制御端子111へ入力し、時間トリミング回路800に保持させ(ステップS1006)、書き込み時間を延長または縮小させる。そして、ステップS1003で、この新たな書き込み時間トリミング値によるメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、検査者へ教示する。以下、しきい値電圧分布の下端部が、目標値を中心とした所定の範囲内に収まるまで、ステップS1003以降の処理を繰り返す。
【0091】
その後、検査者が、ステップS1003での測定結果を基に、当該EEPROMが良品であるか否かを検査する。
なお、消去動作においても、書き込み動作と同様に消去時間トリミング値の設定が可能であることはいうまでもない。
【0092】
以上のように、本実施の形態6によれば、バイナリリサーチの手法を用いることで、精度の高い時間トリミング値を効率良く設定することができるようになり、検査コストを軽減することができる。また、トリミングの高精度化のためにトリミング値のステップ数を増やした場合でも、短時間で時間トリミング値の設定を行うことができる。
【0093】
(実施の形態7)
続いて、本実施の形態7について図11、12を用いて説明する。
実施の形態1から6における検査装置のように、読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定するために、従来は、ワード線に印加するデータ読み出し用電圧をEEPROMの外部から入力していた。しかし、メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚にばらつきがあると、各メモリセルトランジスタのしきい値深さがそれぞれ異なるので、データを読み出すために複数の電圧を入力する必要があり、そのため、EEPROMの外部からデータ読み出し用の電圧を入力する従来の検査装置は、複数の電圧を発生させる電圧発生回路を備えなければならず、高価なものとなっていた。
【0094】
本実施の形態7では、消去や書き込み用の高電圧を発生させる高電圧発生回路からの電圧を時分割に複数の電圧に階調制御してワード線に印加するワード線時分割制御回路をEEPROM内に設けるので、検査装置に複数の電圧を発生させる電圧発生回路を設けずに済み、検査装置を安価なものとすることができる。すなわち、内部の高電圧発生回路からワード線用電圧を発生させ、この電圧を内部制御するので、外部の検査装置に複数の電圧を発生させる電圧発生回路を設けずに済む。
【0095】
図11は本実施の形態7によるEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図である。なお、図1に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0096】
図11に示すEEPROMブロック100には、ワード線時分割制御回路1100が設けられており、このワード線時分割制御回路1100は、検査装置1120が読み出しデータ出力信号cからメモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定するときに、高電圧発生回路113を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させるとともに、高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路114を制御して高電圧トリミング値を時間軸に対して変化させ、メモリセルトランジスタアレイ116のワード線への印加電圧を時分割に複数の電圧に階調制御する。
【0097】
また、図12は本実施の形態7の検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図である。当該検査装置は、図12に示す制御フローにより制御される図示しない制御手段を有している。
【0098】
図12に示す制御フローチャート図は、図2に示す制御フローチャート図とほぼ同様であり、しきい値電圧を測定する際に、検査装置120が、ワード線時分割制御回路1100を用いて高電圧発生回路113からデータ読み出し用の電圧を発生させ、この電圧を時分割に複数の電圧に階調制御し、当該EEPROM内部でしきい値電圧測定に必要な電圧を発生させる点が異なる。
【0099】
このように、ワード線時分割制御回路がメモリセルトランジスタアレイ(ワード線)への印加電圧を時分割に複数の電圧に階調制御することにより、つまりメモリセルトランジスタのゲート電圧を階調制御することにより、メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定することが可能となる。
【0100】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、メモリセルトランジスタの特性に応じた最適な高電圧トリミング値や時間トリミング値を設定し、データの消去や書き込み後のメモリセルトランジスタのしきい値電圧を必要最低限の値とすることにより、メモリセルトランジスタにかかる電界などの電気ストレスを軽減し、不揮発性記憶装置の消去や書き込み回数等の信頼性寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図
【図2】本発明の実施の形態1によるEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図3】メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚を説明するための模式図
(a) トンネル酸化膜厚が薄くなった状態での構造を示す図
(b) トンネル酸化膜厚が標準の状態での構造を示す図
(c) トンネル酸化膜厚が厚くなった状態での構造を示す図
【図4】(a) 従来のEEPROMにおける所定のデータ書き込み後のメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布とトンネル酸化膜厚の関係を表す図(b) 本発明の実施の形態のEEPROMにおける所定のデータ書き込み後のメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布とトンネル酸化膜厚の関係を表す図
【図5】本発明の実施の形態2によるEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図6】本発明の実施の形態3によるEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図7】本発明の実施の形態4によるEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図8】本発明の実施の形態5によるEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図
【図9】本発明の実施の形態5によるEEPROMの検査装置における書き込み時間トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図10】本発明の実施の形態6によるEEPROMの検査装置における書き込み時間トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図11】本発明の実施の形態7によるEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図
【図12】本発明の実施の形態7によるEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【図13】従来のEEPROMの構成とEEPROMの検査装置の処理フローを示す図
【図14】従来のEEPROMの検査装置における書き込み用高電圧トリミング値の設定・検査のための制御フローチャートを示す図
【符号の説明】
100   EEPROM
110、1310   被トリミング回路系
111   コントロールロジック制御端子
112   コントロールロジック回路
113   高電圧発生回路
114   高電圧トリミング回路および高電圧レギュレート回路
115   アドレスデコーダ回路
116   メモリセルトランジスタアレイ
117   センスアンプ回路
118   読み出しデータ出力端子
119   高電圧信号入出力端子
120、720、1320   検査装置
300   メモリセルトランジスタのコントロールゲート
301   メモリセルトランジスタのフローティングゲート
302   メモリセルトランジスタのドレイン
303   メモリセルトランジスタのソース
304〜306   メモリセルトランジスタのトンネル酸化膜厚
400   トンネル酸化膜圧が薄い状態でのメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布
401   トンネル酸化膜圧が標準の状態でのメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布
402   トンネル酸化膜圧が厚い状態でのメモリセルトランジスタアレイのしきい値電圧分布
403   しきい値電圧の下限特性
800   時間トリミング回路
1100   ワード線時分割制御回路

Claims (18)

  1. データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、
    データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じた第一の高電圧トリミング値を決定し、
    前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、
    測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする第二の高電圧トリミング値を決定し、
    前記第二の高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させる
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法。
  2. 前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行うに際し、当該不揮発性記憶装置のデータ消去時間もしくはデータ書き込み時間の規格に対して短い時間パルスで所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、この短い時間パルスでの前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を用いて前記第二の高電圧トリミング値を決定することを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法。
  3. 請求項1もしくは2のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法の工程に従い前記第二の高電圧トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、前記第二の高電圧トリミング値により制御された電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  4. 請求項3記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  5. 請求項3記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した高電圧トリミング値が当該検査装置により入力されると、この高電圧トリミング値を保持することを特徴とする不揮発性記憶装置。
  6. 前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項4記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする不揮発性記憶装置。
  7. データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、
    データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の最低値に対応する第一の高電圧トリミング値を決定し、
    前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、
    測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、
    収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする新たな高電圧トリミング値を決定し、
    前記新たな高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、
    測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させる
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法。
  8. データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧を高電圧トリミング値に従い所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法であって、
    データ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去用高電圧もしくはデータ書き込み用高電圧の中間値に対応する第一の高電圧トリミング値を決定し、
    前記第一の高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、
    測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、
    収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去用高電圧もしくはしきい値電圧とデータ書き込み用高電圧のトリミングプロファイルに対してバイナリリサーチの手法を適用し、しきい値電圧を目標値にする新たな高電圧トリミング値を決定し、
    前記新たな高電圧トリミング値により制御された電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、
    測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させる
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法。
  9. 請求項7もしくは8のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の高電圧トリミング値設定方法の工程に従いしきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での高電圧トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、この高電圧トリミング値により制御された電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  10. 請求項9記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  11. 請求項9記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した高電圧トリミング値が当該検査装置により入力されると、この高電圧トリミング値を保持することを特徴とする不揮発性記憶装置。
  12. 前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項10記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする不揮発性記憶装置。
  13. データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧の時間パルスを時間トリミング値に従って制御し、所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法であって、
    データ消去時間もしくはデータ書き込み時間の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去時間パルスもしくはデータ書き込み時間パルスの最低値に対応する第一の時間トリミング値を決定し、
    前記第一の時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、
    測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、
    収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去時間もしくはしきい値電圧とデータ書き込み時間のトリミングプロファイルとによりしきい値電圧を目標値にする新たな時間トリミング値を決定し、
    前記新たな時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、
    測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させる
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法。
  14. データ消去用高電圧やデータ書き込み用高電圧を発生させる高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路が発生させる高電圧の時間パルスを時間トリミング値に従って制御し、所定の電圧にしてメモリセルトランジスタに印加させる回路とを具備する電気的にデータの消去や書き込みが可能な不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法であって、
    データ消去時間もしくはデータ書き込み時間の設計プロファイルにより設計規格に応じたデータ消去時間パルスもしくはデータ書き込み時間パルスの中間値に対応する第一の時間トリミング値を決定し、
    前記第一の時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、
    測定したしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、
    収まっていない場合、測定したしきい値電圧と、しきい値電圧とデータ消去時間もしくはしきい値電圧とデータ書き込み時間のトリミングプロファイルに対してバイナリリサーチの手法を適用し、しきい値電圧を目標値にする新たな時間トリミング値を決定し、
    前記新たな時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧にて所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを行い、
    その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号から前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を再び測定し、
    測定した新たなしきい値電圧値が所定の範囲内に収まるか否かの判定を行い、しきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を設定値として当該不揮発性記憶装置に保持させる
    ことを特徴とする不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法。
  15. 請求項13もしくは14のいずれかに記載の不揮発性記憶装置の時間トリミング値設定方法の工程に従いしきい値電圧値が所定の範囲内に収まった時点での時間トリミング値を当該不揮発性記憶装置に保持させた後、この時間トリミング値により制御された時間パルスの電圧による所定のデータの消去もしくは所定のデータの書き込みを当該不揮発性記憶装置に行わせ、その後に当該不揮発性記憶装置から出力される読み出しデータ出力信号を基に前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧を測定し、測定したしきい値電圧を検査者に教示する制御手段を有することを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  16. 請求項15記載の不揮発性記憶装置の検査装置であって、前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有する不揮発性記憶装置に対し、前記制御手段が、前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に前記ワード線時分割制御回路を動作させ、当該不揮発性記憶装置から読み出しデータ出力信号を出力させることを特徴とする不揮発性記憶装置の検査装置。
  17. 請求項15記載の不揮発性記憶装置の検査装置の設定した時間トリミング値が当該検査装置により入力されると、この時間トリミング値を保持することを特徴とする不揮発性記憶装置。
  18. 前記高電圧発生回路を制御してデータ読み出し用の電圧を発生させ、このデータ読み出し用の電圧を時分割に階調制御するワード線時分割制御回路を有し、請求項16記載の不揮発性記憶装置の検査装置による前記メモリセルトランジスタのしきい値電圧測定時に、当該検査装置により前記ワード線時分割制御回路が制御され、読み出しデータ出力信号を出力することを特徴とする不揮発性記憶装置。
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