JP2004086734A - 保守部品集中管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】管理コストの抑制を図りながら、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できる保守部品の管理システムを提供する。
【解決手段】複数の工場に存在する複数種類の機器MCのための保守部品を集中して保管する倉庫設備SSと、前記機器MCにおける前記保守部品の要否の状態を管理する必要部品管理装置PMと、前記必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて前記倉庫設備SSから出庫するべき前記保守部品を特定する部品出庫管理装置PRとが設けられて、複数の工場に存在する機器の保守部品を管理する保守部品集中管理システムが構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の工場に存在する複数種類の機器MCのための保守部品を集中して保管する倉庫設備SSと、前記機器MCにおける前記保守部品の要否の状態を管理する必要部品管理装置PMと、前記必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて前記倉庫設備SSから出庫するべき前記保守部品を特定する部品出庫管理装置PRとが設けられて、複数の工場に存在する機器の保守部品を管理する保守部品集中管理システムが構成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の工場に存在する複数種類の機器の保守部品を管理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場に存在する複数種類の機器の保守部品を管理しようとする場合、従来は、その工場内において必要な保守部品を保管しておき、機器の整備点検等によって交換の必要が生じた場合には、保管していた保守部品を当該機器に使用し、且つ、その使用により減少した保守部品を発注して補充するという作業が一般的に行われている。
従って、例えば複数の工場を抱える企業では、各工場において夫々独立に、前記保守部品を保管し管理しており、一般には、各工場において過不足のないように保守部品をストックするように努めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記従来構成では、例えば前記機器が製造装置の場合において生産数量の急激な増大に伴って保守部品の必要数が急増したような場合等の急激な環境の変化が発生したときは、保守部品が不足して工場における作業が滞ってしまう場合がある。又、このような環境の変化に対応できるように保守部品を大量にストックしたのでは管理コストの上昇を招いてしまい、ましてや保守部品が複数種類となるとなおさら上昇することになってしまう。。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、管理コストの抑制を図りながら、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるようにする点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を集中して保管する倉庫設備と、前記機器における前記保守部品の要否の状態を管理する必要部品管理装置と、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて前記倉庫設備から出庫するべき前記保守部品を特定する部品出庫管理装置とが設けられて保守部品集中管理システムが構成されている。
【0005】
すなわち、倉庫設備に複数の工場で必要となる複数種類の機器のための保守部品を一括して管理して、例えば各工場における機器の稼働状況の情報あるいは各工場からの保守部品の供給要求に基づいて保守部品を供給することで、倉庫設備に保管する保守部品の総量を管理下の工場について過不足のない量に制限したとしても、前記複数の工場のいずれかにおいて機器に関する環境が変化して保守部品の必要数が急激に増大したような場合に、ストックしている保守部品の総量が大きいことから柔軟に対処することができる。
もって、複数の工場の複数種類の機器の保守部品を倉庫設備によって集中保管することで、保守部品のストック量を適切な数量に制限できることとあいまって、管理コストを抑制することができ、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるものとなった。
【0006】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記倉庫設備における前記保守部品の保管情報、又は、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて、発注すべき保守部品及びその数量を特定する発注管理装置が設けられている。
従って、倉庫設備における保守部品の保管情報、若しくは、管理下の工場に存在する機器における保守部品の要否の情報のいずれか一方、あるいは、これらの両方の情報に基づいて、新たに発注すべき保守部品とその数量を自動的に特定することができ、保守部品の管理を一層簡単化することができる。
【0007】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、前記発注管理装置は、前記倉庫設備に保管する前記保守部品の総価格の目標値を設定入力可能に構成されると共に、前記発注すべき保守部品の数量を特定するときに、設定条件に基づいて前記倉庫設備に保管している前記保守部品の総価格が前記目標値に近づくように、前記発注すべき保守部品の数量を減じるように構成されている。
すなわち、保守部品の管理コスト低減の一環として、保管している保守部品の総価格に数値目標を設定する場合が少なくない。
このような場合に、その数値目標に近づくように保守部品の発注量を自動的にコントロールできることで、保守部品の管理が一層容易となる。
【0008】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、前記発注管理装置は、前記倉庫設備から出庫される前記保守部品の数量の変動、前記機器の整備点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて、必要となる前記保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定するように構成されている。
すなわち、保守部品を管理する場合において、定期点検が一定周期で単純に繰り返すような場合では、その定期点検のための出庫した保守部品を補充するだけの単純な発注処理で済むが、実際には、例えば機器の使用頻度が変動する等の理由によって、管理下の工場で必要とされる保守部品の数量が変動する場合が多い。
このような場合に、倉庫設備から出庫される保守部品の数量の変動、前記機器の点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて必要となる保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定することで、管理下の工場に存在する機器についての状況の変化に的確に対応することができる。
【0009】
又、上記請求項5記載の構成を備えることにより、前記機器の定期点検の時期の情報を記憶すると共に、何れかの工場において、管理の対象となる機器が新たに発生したときに、既存の機器についての定期点検の時期の情報に基づいて、新たに管理の対象となる機器の定期点検の時期を既存の機器の定期点検の時期とずらせた状態で特定する点検時期管理装置が設けられている。
すなわち、管理下の工場に存在する機器の定期点検を行う際に、定期点検の時期が短い期間に集中して実行されると、定期点検において必要となる保守部品についての倉庫設備からの出庫作業が集中し、迅速且つ効率的な保守部品の供給作業を行い辛くなる場合がある。
そこで、倉庫設備側で各機器の定期点検の時期についての情報を集中して管理し、新たに管理対象となる機器が発生したときには、その新たな機器の定期点検の時期として、既存の機器の定期点検の時期とずらせた時期を特定し、例えばその特定した時期を工場側に対して推奨することで、迅速且つ効率的に保守部品の供給作業を行える環境を整えることが可能となる。
【0010】
又、上記請求項6記載の構成を備えることにより、前記必要部品管理装置は、前記複数の工場において保管されている前記保守部品の数量を示す工場別在庫情報を記憶保持するように構成されると共に、前記保守部品の要否の状態の判断において前記工場別在庫情報を利用するように構成されている。
すなわち、工場に存在する機器の保守部品のなかには、その保守部品が必要となったときには緊急に部品交換等を行う必要のあるものがあり、倉庫設備において保守部品を一括して管理する場合でも、そのような緊急に必要とされる保守部品は各工場においてストックされることが少なくない。
そこで、倉庫設備側で各工場でストックされている保守部品を把握しておき、倉庫設備からの保守部品の出庫管理に反映させることで、一層的確な保守部品の管理を行うことができる。
【0011】
又、上記請求項7記載の構成を備えることにより、前記部品出庫管理装置は、1つ機器の整備点検において複数の保守部品を必要とするときに、前記整備点検が進行するに伴って順次に出庫すべき前記保守部品を特定するように構成されている。
すなわち、工場の存在する機器が例えば整備工場に搬入された航空機のように、機器の整備点検に長期間を要する場合、必要となる保守部品をまとめて工場へ送ったのでは、直ちには必要とされない保守部品がその工場内に滞留することになってしまう。
そこで、倉庫設備側から工場への保守部品の供給を、工場での整備点検の進行に伴って順次に行うことで、工場における保守部品の過大な滞留を防止することができる。
又、上記請求項8記載の構成を備えることにより、前記倉庫設備が、自動倉庫にて構成されている。
すなわち、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を自動倉庫に保管して集中管理することで、必要な保守部品を的確且つ迅速に工場へ供給することができる。
尚、ここで「自動倉庫」とは、物品(本発明では保守部品)を収納する物品収納部と、自動倉庫に対して物品の入出庫を行うための荷捌き部と、それらの間で物品を自動搬送する搬送装置とを備えた倉庫設備を言う。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の保守部品集中管理システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
保守部品集中管理システムMMは、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を集中して管理するためのシステムであり、本実施の形態では、図1に示すように、「工場X」及び「工場Y」の2工場に存在する「装置A」,「装置A’」等の複数種類の装置51を管理対象の機器MCとする場合を例示している。この「工場X」及び「工場Y」の各装置は、主には製造装置であるが、検査装置等も含まれ、これらの装置の部品には複数の種類の装置51に共通の部品も、各装置専用の部品も存在する。
これらの装置51のための交換用の保守部品の大部分は保守部品管理倉庫MSにおいて集中して保管され、保守部品管理倉庫MSに設置されている倉庫設備SSと、倉庫設備SSの入出庫を管理する管理用サーバーコンピュータ40を主要部として保守部品集中管理システムMMが構成されている。尚、本実施の形態では、倉庫設備SSとしていわゆる自動倉庫を例示しており、以下において倉庫設備SSを「自動倉庫SS」と称する。
【0013】
但し、保守部品管理倉庫MSからの保守部品の供給を待っていたのでは、装置51の稼働に重大な影響を及ぼす保守部品については、各工場においても保管しており、管理用サーバーコンピュータ40は、後述のメンテナンス用データベースに、各工場で保管している保守部品の数量を示す工場別在庫情報を記憶している。各工場において保管している保守部品の数量は、管理コストの低減等の観点から極力少なくするように設定され、単純にその保守部品を使用する装置51の数に比例させるのではなく、前記装置51の数が大となる程、前記装置51の数に対する保守部品の数の割合を小さくするように設定している。
【0014】
〔自動倉庫SSの構成〕
本実施の形態の自動倉庫SSは、パレット上に種々の保守部品MPを載置した状態で保管し、平面視である図4に示すように、収納棚1と、収納棚1に対して入出庫する保守部品MPの受け渡しをするための荷捌き部LTと、その荷捌き部LTと収納棚1の各部品収納部10との間で物品を自動搬送する搬送装置であるスタッカクレーン2とが設けられて構成されている。
収納棚1は、図2及び図3に示すように、スタッカクレーン2の移動経路の両側に一対に配置され、夫々の収納棚1は、奥行き方向に2個の保守部品MPを並べて収納可能な部品収納部10を縦横に並べて構成されている。各部品収納部10は、保守部品MPを載置したパレットの下面を左右から支承する一対の腕木10aを支持部材を介して支柱10bに取り付けることにより構成されている。
【0015】
荷捌き部LTには、自動倉庫SSに対して保守部品MPを搬出入するための搬出入コンベア30から、搬送方向が直交する状態で分岐する入庫コンベア11と出庫コンベア12とが設けられている。
入庫コンベア11及び出庫コンベア12の何れも2列で保守部品MPを搬送するように2列に配置されており、この2列の搬送列の間隔は、部品収納部10における保守部品収納位置の並び間隔と一致している。
入庫コンベア11における収納棚1側端部には、荷捌き部LTとスタッカクレーン2の移載装置3との間で保守部品MPを移載するために保守部品MPを持ち上げるリフタ14が各搬送列毎に備えられ、同様に、出庫コンベア12においても同様の構成のリフタ15が各搬送列に備えられている。
搬出入コンベア30における入庫コンベア11及び出庫コンベア12との接続箇所には、両者の間で物品Lの受け渡しをするための昇降コンベア31が設けられている。
【0016】
スタッカクレーン2は、床面側の案内レール20aに沿って走行する台車2aと、台車2aに立設された一対の支柱2bと、その支柱2bに昇降案内される昇降台2cとを備えて構成され、一対の支柱2bは上端で連結されて、その連結部が天井側の案内レール20bにて案内される。
昇降台2cには、部品収納部10との間で保守部品MPの移載を行うスライドフォーク式の移載装置3が備えられており、この移載装置3上には保守部品MPを移載方向に沿って2個載置することができる。移載装置3のストロークは、搭載する2個の保守部品MPを部品収納部10の二つの保守部品収納位置に位置させるのに必要な移動量が確保されている。
【0017】
〔管理用サーバーコンピュータ40の動作〕
管理用サーバーコンピュータ40は、データベースサーバープログラムが組み込まれており、各工場の装置51の稼働状況を監視して各工場への保守部品MPの供給を管理するメンテナンス用データベースと、保守部品MPを部品納入業者に発注するための部品調達データベースとを有している。
管理用サーバーコンピュータ40にアクセスするために、各工場には装置管理用コンピュータ41が備えられており、ネットワーク接続されている各装置51の稼働状況のデータ収集等の処理を行っている。
【0018】
以下、管理用サーバーコンピュータ40の動作について、管理用サーバーコンピュータ40が実行する図5乃至図8のフローチャートに基づいて説明する。
管理用サーバーコンピュータ40は、「工場X」若しくは「工場Y」のいずれかから、あるいは、保守部品MPの発注作業を担当する購買部門のコンピュータ42からデータ受信要求があると図5の保守部品管理処理を実行する。
工場の装置管理用コンピュータ41からのデータ受信要求があるときは、その工場の装置管理用コンピュータ41から送られてくるデータを受信して、その受信したデータが、工場に存在する各装置51の稼働状況のデータか否か(ステップ#1)、工場に新たに設置した装置51についての登録データか否か(ステップ#3)、工場において長期間に亘って装置51の点検を行っている場合におけるその点検の進捗状況のデータか否か(ステップ#5)か判断し、それらのいずれかに該当するときは、夫々、稼働状況登録処理(ステップ#2)、新規登録処理(ステップ#4)あるいは分割出庫処理(ステップ#6)を実行する。
一方、購買部門のコンピュータ42から保守部品MPを部品納入業者に発注するための処理を要求する旨のデータを受信したときは(ステップ#7)、発注処理を実行する(ステップ#8)。
【0019】
工場の装置管理用コンピュータ41からの各装置51の稼働状況の報告は、例えば1日に1回等のように定期的に実行され、この稼働状況のデータは各装置51の稼働時間のデータが主たるものである。尚、この稼働状況の報告に併せて、各工場において保管している保守部品MPの数量の変動についての情報も送信される。
この稼働状況の報告に伴って実行される稼働状況登録処理は図6のフローチャートに示す処理であり、先ず、受信した各装置51の稼働状況のデータを前記メンテナンス用データベースに登録する(ステップ#11)。このメンテナンス用データベースには工場側で保管している保守部品MPの数量も記憶されており、稼働状況の報告に併せて、各工場において保管している保守部品MPの数量の変動が報告されたときには、その情報によってメンテナンス用データベースの記憶データを更新する。
【0020】
次に、各装置51の積算稼働時間が部品交換のための設定時間に達したか否かによって、各装置51ついて保守部品MPとの交換のために自動倉庫SSからの出庫が必要か否かを判断し(ステップ#12)、いずれかの装置51のために自動倉庫SSから保守部品MPを出庫する必要があるときは、更に、その保守部品MPについて工場側に必要な量の保守部品MPがあるか否かを、メンテナンス用データベースに登録されている保守部品MPの工場別在庫情報によって判断し(ステップ#13)、工場側に保守部品MPの在庫がないとき、あるいは、数量が不足しているときは、必要な数量の保守部品MPを出庫するように自動倉庫SSのコントローラに指令すると共に、その出庫数量及び出庫日時を前記メンテナンス用データベースに登録する(ステップ#14)。
この指令によって、自動倉庫SSでは、スタッカクレーン2及び出庫コンベア12等が作動して保守部品MPを出庫し、例えばトラック等の搬送手段によって該当の工場へ搬送される。
従って、管理用サーバーコンピュータ40は、前記機器MCにおける保守部品MPの要否の状態を管理する必要部品管理装置PMとして機能すると共に、必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて自動倉庫SSから出庫するべき保守部品MPを特定する部品出庫管理装置PRとして機能する。
【0021】
この保守部品MPの出庫によって、自動倉庫SSの保守部品MPの在庫が減少するので、その減少分を補充するために、前記部品調達データベースに発注すべき保守部品MPとその数量を登録する(ステップ#20)。
但し、管理用サーバーコンピュータ40は、この保守部品MPの発注に関連して、将来的に必要となる保守部品MPの数量を予測して発注する保守部品MPの数量を増減させる必要量推定モードと、自動倉庫SSに保管している保守部品MPの総価格を設定目標価格に制限する総価格制限モードとの設定が可能であり、必要量推定モードに設定されているときは(ステップ#15)、その保守部品MPについて前記メンテナンス用データベースに登録されている一定期間当たりの出庫数量の変化を関数近似して、将来的に必要となる保守部品MPの数量を予測し、その予測値に基づいて発注数量を増減させる(ステップ#16)。
【0022】
一方、前記総価格制限モードに設定されて、管理用サーバーコンピュータ40に備えられたキーボード等から前記総価格の目標値が設定入力されているときは(ステップ#17)、自動倉庫SSに保管している保守部品MPの総価格が前記目標値に近づくように、設定条件に基づいて、保守部品MPの発注数量を削減する(ステップ#18)。尚、この保守部品MPの発注数量の削減のための設定条件としては、例えば、各保守部品MPについて最低必要数量を設定しておき、その最低必要数量を超える数量の保守部品MPの在庫があるときは、一律にその保守部品MPの発注を「0」にするような削減方法でも良いし、各保守部品MPに優先順位をつけて優先順位の低い保守部品MPの発注量の削減量をより大きくするようにしても良い。
【0023】
このステップ#18の処理によっても、発注すべき保守部品MPの数量が「0」より大であるときは(ステップ#19)、その発注数量を前記部品調達データベースに登録する(ステップ#20)。
管理用サーバーコンピュータ40は、このようにデータが蓄積記憶されて行く部品調達データベースの登録データに基づいて、購買部門のコンピュータ42から保守部品MPを部品納入業者に発注するための処理を要求する旨のデータを受信したときに(図5のステップ#7)、発注する必要のある保守部品MPとその数量とを購買部門のコンピュータ42へリスト出力する発注処理を実行する(図5のステップ#8)。購買部門では、その保守部品MPについて発注データを該当する部品納入業者のコンピュータ43へ送信して、保守部品MPの発注作業を行う。
この保守部品の発注作業に伴って、部品納入業者から出荷された保守部品MPが自動倉庫SSに入庫されたときは、前記部品調達データベースにその旨が登録されると共に、メンテナンス用データベースの保守部品保管数量が更新される。従って、管理用サーバーコンピュータ40は、前記必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて発注すべき保守部品MP及びその数量を特定する発注管理装置OCとして機能する。
【0024】
次に、前記新規登録処理について説明する。
図5のステップ#4の新規登録処理の処理内容は、図7のフローチャートに示すものであり、先ず、工場の装置管理用コンピュータ41から受信した新規登録のデータをメンテナンス用データベースに登録する(ステップ#21)。
この新規登録のデータには、通常、新しく設置した装置51について必要とする保守部品MPのリスト、及び、各保守部品MPについての部品交換すべき稼働時間のデータが含まれ、更に、装置51が定期点検を必要とする場合におけるその定期点検の間隔の情報が含まれるが、これらの情報以外に、装置51の整備点検に長期間を要する場合における当該整備点検作業を開始する旨を示す情報、及び、整備点検作業の進捗レベルと必要となる保守部品MPとの関係を示すデータ等である場合もある。
【0025】
この新規登録のデータに、装置51の定期点検のデータが必要である旨のデータと定期点検の間隔とが含まれているときは(ステップ#22)、メンテナンス用データベースに定期点検を実施するものとして登録されている各装置51の定期点検の時期の情報を検索し、それらの登録済みの定期点検の時期とずらせた状態で特定した推奨定期点検時期を装置管理用コンピュータ41に出力する(ステップ#)。
この後、工場側において、管理用サーバーコンピュータ40から提示された定期点検時期が可能か否かを検討し、前記推奨定期点検時期に極力近い時期に設定した定期点検時期を管理用サーバーコンピュータ40のメンテナンス用データベースに登録する。
従って、管理用サーバーコンピュータ40は、各工場における定期点検が必要な装置51の定期点検の時期を管理する点検時期管理装置MTとして機能する。
【0026】
次に、工場の装置管理用コンピュータ41から受信したデータが、工場において長期間に亘って装置51の点検を行っている場合におけるその点検の進捗状況のデータであるとき(ステップ#5)の分割出庫処理(ステップ#6)について説明する。
前記分割処理の処理内容は、図8のフローチャートに示すものであり、進捗状況の報告を受けた整備点検についてのデータが前記メンテナンス用データベースに登録されていることを確認して(ステップ#31)、メンテナンス用データベースに登録されている整備点検の進捗レベルと必要となる保守部品との関係を示すデータ(前記新規登録処理で登録したデータ)から、受信した整備点検の進捗レベルが保守部品MPを出庫すべき進捗レベルか否かを判断する(ステップ#32)。保守部品MPを出庫すべき進捗レベルに達していれば、その進捗レベルに対応する保守部品MPを出庫するように、自動倉庫SSのコントローラに指示する(ステップ#33)。
【0027】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、前記必要部品管理装置PM,前記部品出庫管理装置PR,発注管理装置OC及び点検時期管理装置MTの機能を全て管理用サーバーコンピュータ40に備えさせた場合を例示しているが、夫々の装置機能について個別のコンピュータを備えても良いし、あるいは、前記管理用サーバーコンピュータ40をクラスタリングによる複数台のコンピュータにより構成しても良い。(2)上記実施の形態では、自動倉庫として部品収納部10が縦横に並んだ立体自動倉庫を例示しているが、平置き式の自動倉庫等の種々の形式の自動倉庫によって本発明を構成することができる。
更には、倉庫設備SSを自動倉庫にて構成するのではなく、固定棚等の一般棚、あるいは、平置き倉庫等にて倉庫設備SSを構成する場合にも本発明を適用できる。
【0028】
(3)上記実施の形態では、発注管理装置OCが発注すべき保守部品及びその数量を特定するときに、原則として、部品出庫管理装置PRの出庫情報に基づいて発注すべき保守部品及びその数量を特定しているが、保守部品の出庫処理とは独立して、自動倉庫SSにおける保守部品MPの保管情報(保管数量)に基づいて発注すべき保守部品及びその数量を特定するようにしても良い。
(4)上記実施の形態では、将来的に必要となる保守部品MP数量を推定するとき、自動倉庫SSから出庫される保守部品MPの数量の変動によってその推定を行っているが、工場側から機器の整備点検の実施に関する情報を入力させ、一定期間当たりの整備点検の実施回数の変動によって将来的に必要となる保守部品MPの数量を推定しても良いし、保守部品の出庫処理とは独立して、各装置51の稼働状態の変動(装置稼働率の変化)から将来的に必要となる保守部品MPの数量を推定しても良い。
【0029】
(5)上記実施の形態では、工場の存在する複数種類の機器として製造装置等を例示しているが、前記機器が航空機や車両であり、前記工場がそれら整備工場である場合にも本発明を適用できる。
(6)上記実施の形態では、発注管理装置OCが保守部品MPの発注のためのデータをリスト出力し、そのリスト出力に基づいて購買部門が保守部品MPを発注する場合を例示しているが、発注管理装置OCが直接に部品納入業者のコンピュータ43に発注するように構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、複数の工場の複数種類の機器の保守部品を倉庫設備によって集中保管することで、保守部品のストック量を適切な数量に制限できることとあいまって、管理コストを抑制することができ、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、倉庫設備における保守部品の保管情報、若しくは、管理下の工場に存在する機器における保守部品の要否の情報のいずれか一方、あるいは、これらの両方の情報に基づいて、新たに発注すべき保守部品とその数量を自動的に特定することができ、保守部品の管理を一層簡単化することができる。
【0031】
又、上記請求項3記載の構成によれば、保守部品の管理コスト低減の一環として、保管している保守部品の総価格に数値目標を設定する場合が少なくないが、このような場合に、その数値目標に近づくように保守部品の発注量を自動的にコントロールできることで、保守部品の管理が一層容易となる。
又、上記請求項4記載の構成によれば、保守部品を管理する場合において、例えば機器の使用頻度が変動する等の理由によって、管理下の工場で必要とされる保守部品の数量が変動する場合が多いが、このような場合に、倉庫設備から出庫される保守部品の数量の変動、前記機器の点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて必要となる保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定することで、管理下の工場に存在する機器についての状況の変化に的確に対応することができる。
【0032】
又、上記請求項5記載の構成によれば、管理下の工場に存在する機器の定期点検を行う際に、定期点検の時期が短い期間に集中して実行されると、定期点検において必要となる保守部品についての倉庫設備からの出庫作業が集中し、迅速且つ効率的な保守部品の供給作業を行い辛くなる場合があるので、倉庫設備側で各機器の定期点検の時期についての情報を集中して管理し、新たに管理対象となる機器が発生したときには、その新たな機器の定期点検の時期として、既存の機器の定期点検の時期とずらせた時期を特定し、例えばその特定した時期を工場側に対して推奨することで、迅速且つ効率的に保守部品の供給作業を行える環境を整えることが可能となる。
【0033】
又、上記請求項6記載の構成によれば、工場に存在する機器の保守部品のなかには、その保守部品が必要となったときには緊急に部品交換等を行う必要のあるものがあり、倉庫設備において保守部品を一括して管理する場合でも、そのような緊急に必要とされる保守部品は各工場においてストックされることが少なくないので、倉庫設備側で各工場でストックされている保守部品を把握しておき、倉庫設備からの保守部品の出庫管理に反映させることで、一層的確な保守部品の管理を行うことができる。
又、上記請求項7記載の構成によれば、工場の存在する機器が例えば整備工場に搬入された航空機のように、機器の整備点検に長期間を有する場合、必要となる保守部品をまとめて工場へ送ったのでは、直ちには必要とされない保守部品がその工場内に滞留することになってしまうので、倉庫設備側から工場への保守部品の供給を、工場での整備点検の進行に伴って順次に行うことで、工場における保守部品の過大な滞留を防止することができる。
又、上記請求項8記載の構成によれば、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を自動倉庫に保管して集中管理することで、必要な保守部品を的確且つ迅速に工場へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるシステムの全体構成図
【図2】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の側面図
【図3】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の正面図
【図4】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の平面図
【図5】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図6】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図7】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図8】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【符号の説明】
MC 機器
MP 保守部品
MT 点検時期管理装置
OC 発注管理装置
PM 必要部品管理装置
PR 部品出庫管理装置
SS 倉庫設備
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の工場に存在する複数種類の機器の保守部品を管理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場に存在する複数種類の機器の保守部品を管理しようとする場合、従来は、その工場内において必要な保守部品を保管しておき、機器の整備点検等によって交換の必要が生じた場合には、保管していた保守部品を当該機器に使用し、且つ、その使用により減少した保守部品を発注して補充するという作業が一般的に行われている。
従って、例えば複数の工場を抱える企業では、各工場において夫々独立に、前記保守部品を保管し管理しており、一般には、各工場において過不足のないように保守部品をストックするように努めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、上記従来構成では、例えば前記機器が製造装置の場合において生産数量の急激な増大に伴って保守部品の必要数が急増したような場合等の急激な環境の変化が発生したときは、保守部品が不足して工場における作業が滞ってしまう場合がある。又、このような環境の変化に対応できるように保守部品を大量にストックしたのでは管理コストの上昇を招いてしまい、ましてや保守部品が複数種類となるとなおさら上昇することになってしまう。。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、管理コストの抑制を図りながら、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるようにする点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を集中して保管する倉庫設備と、前記機器における前記保守部品の要否の状態を管理する必要部品管理装置と、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて前記倉庫設備から出庫するべき前記保守部品を特定する部品出庫管理装置とが設けられて保守部品集中管理システムが構成されている。
【0005】
すなわち、倉庫設備に複数の工場で必要となる複数種類の機器のための保守部品を一括して管理して、例えば各工場における機器の稼働状況の情報あるいは各工場からの保守部品の供給要求に基づいて保守部品を供給することで、倉庫設備に保管する保守部品の総量を管理下の工場について過不足のない量に制限したとしても、前記複数の工場のいずれかにおいて機器に関する環境が変化して保守部品の必要数が急激に増大したような場合に、ストックしている保守部品の総量が大きいことから柔軟に対処することができる。
もって、複数の工場の複数種類の機器の保守部品を倉庫設備によって集中保管することで、保守部品のストック量を適切な数量に制限できることとあいまって、管理コストを抑制することができ、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるものとなった。
【0006】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記倉庫設備における前記保守部品の保管情報、又は、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて、発注すべき保守部品及びその数量を特定する発注管理装置が設けられている。
従って、倉庫設備における保守部品の保管情報、若しくは、管理下の工場に存在する機器における保守部品の要否の情報のいずれか一方、あるいは、これらの両方の情報に基づいて、新たに発注すべき保守部品とその数量を自動的に特定することができ、保守部品の管理を一層簡単化することができる。
【0007】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、前記発注管理装置は、前記倉庫設備に保管する前記保守部品の総価格の目標値を設定入力可能に構成されると共に、前記発注すべき保守部品の数量を特定するときに、設定条件に基づいて前記倉庫設備に保管している前記保守部品の総価格が前記目標値に近づくように、前記発注すべき保守部品の数量を減じるように構成されている。
すなわち、保守部品の管理コスト低減の一環として、保管している保守部品の総価格に数値目標を設定する場合が少なくない。
このような場合に、その数値目標に近づくように保守部品の発注量を自動的にコントロールできることで、保守部品の管理が一層容易となる。
【0008】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、前記発注管理装置は、前記倉庫設備から出庫される前記保守部品の数量の変動、前記機器の整備点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて、必要となる前記保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定するように構成されている。
すなわち、保守部品を管理する場合において、定期点検が一定周期で単純に繰り返すような場合では、その定期点検のための出庫した保守部品を補充するだけの単純な発注処理で済むが、実際には、例えば機器の使用頻度が変動する等の理由によって、管理下の工場で必要とされる保守部品の数量が変動する場合が多い。
このような場合に、倉庫設備から出庫される保守部品の数量の変動、前記機器の点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて必要となる保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定することで、管理下の工場に存在する機器についての状況の変化に的確に対応することができる。
【0009】
又、上記請求項5記載の構成を備えることにより、前記機器の定期点検の時期の情報を記憶すると共に、何れかの工場において、管理の対象となる機器が新たに発生したときに、既存の機器についての定期点検の時期の情報に基づいて、新たに管理の対象となる機器の定期点検の時期を既存の機器の定期点検の時期とずらせた状態で特定する点検時期管理装置が設けられている。
すなわち、管理下の工場に存在する機器の定期点検を行う際に、定期点検の時期が短い期間に集中して実行されると、定期点検において必要となる保守部品についての倉庫設備からの出庫作業が集中し、迅速且つ効率的な保守部品の供給作業を行い辛くなる場合がある。
そこで、倉庫設備側で各機器の定期点検の時期についての情報を集中して管理し、新たに管理対象となる機器が発生したときには、その新たな機器の定期点検の時期として、既存の機器の定期点検の時期とずらせた時期を特定し、例えばその特定した時期を工場側に対して推奨することで、迅速且つ効率的に保守部品の供給作業を行える環境を整えることが可能となる。
【0010】
又、上記請求項6記載の構成を備えることにより、前記必要部品管理装置は、前記複数の工場において保管されている前記保守部品の数量を示す工場別在庫情報を記憶保持するように構成されると共に、前記保守部品の要否の状態の判断において前記工場別在庫情報を利用するように構成されている。
すなわち、工場に存在する機器の保守部品のなかには、その保守部品が必要となったときには緊急に部品交換等を行う必要のあるものがあり、倉庫設備において保守部品を一括して管理する場合でも、そのような緊急に必要とされる保守部品は各工場においてストックされることが少なくない。
そこで、倉庫設備側で各工場でストックされている保守部品を把握しておき、倉庫設備からの保守部品の出庫管理に反映させることで、一層的確な保守部品の管理を行うことができる。
【0011】
又、上記請求項7記載の構成を備えることにより、前記部品出庫管理装置は、1つ機器の整備点検において複数の保守部品を必要とするときに、前記整備点検が進行するに伴って順次に出庫すべき前記保守部品を特定するように構成されている。
すなわち、工場の存在する機器が例えば整備工場に搬入された航空機のように、機器の整備点検に長期間を要する場合、必要となる保守部品をまとめて工場へ送ったのでは、直ちには必要とされない保守部品がその工場内に滞留することになってしまう。
そこで、倉庫設備側から工場への保守部品の供給を、工場での整備点検の進行に伴って順次に行うことで、工場における保守部品の過大な滞留を防止することができる。
又、上記請求項8記載の構成を備えることにより、前記倉庫設備が、自動倉庫にて構成されている。
すなわち、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を自動倉庫に保管して集中管理することで、必要な保守部品を的確且つ迅速に工場へ供給することができる。
尚、ここで「自動倉庫」とは、物品(本発明では保守部品)を収納する物品収納部と、自動倉庫に対して物品の入出庫を行うための荷捌き部と、それらの間で物品を自動搬送する搬送装置とを備えた倉庫設備を言う。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の保守部品集中管理システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
保守部品集中管理システムMMは、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を集中して管理するためのシステムであり、本実施の形態では、図1に示すように、「工場X」及び「工場Y」の2工場に存在する「装置A」,「装置A’」等の複数種類の装置51を管理対象の機器MCとする場合を例示している。この「工場X」及び「工場Y」の各装置は、主には製造装置であるが、検査装置等も含まれ、これらの装置の部品には複数の種類の装置51に共通の部品も、各装置専用の部品も存在する。
これらの装置51のための交換用の保守部品の大部分は保守部品管理倉庫MSにおいて集中して保管され、保守部品管理倉庫MSに設置されている倉庫設備SSと、倉庫設備SSの入出庫を管理する管理用サーバーコンピュータ40を主要部として保守部品集中管理システムMMが構成されている。尚、本実施の形態では、倉庫設備SSとしていわゆる自動倉庫を例示しており、以下において倉庫設備SSを「自動倉庫SS」と称する。
【0013】
但し、保守部品管理倉庫MSからの保守部品の供給を待っていたのでは、装置51の稼働に重大な影響を及ぼす保守部品については、各工場においても保管しており、管理用サーバーコンピュータ40は、後述のメンテナンス用データベースに、各工場で保管している保守部品の数量を示す工場別在庫情報を記憶している。各工場において保管している保守部品の数量は、管理コストの低減等の観点から極力少なくするように設定され、単純にその保守部品を使用する装置51の数に比例させるのではなく、前記装置51の数が大となる程、前記装置51の数に対する保守部品の数の割合を小さくするように設定している。
【0014】
〔自動倉庫SSの構成〕
本実施の形態の自動倉庫SSは、パレット上に種々の保守部品MPを載置した状態で保管し、平面視である図4に示すように、収納棚1と、収納棚1に対して入出庫する保守部品MPの受け渡しをするための荷捌き部LTと、その荷捌き部LTと収納棚1の各部品収納部10との間で物品を自動搬送する搬送装置であるスタッカクレーン2とが設けられて構成されている。
収納棚1は、図2及び図3に示すように、スタッカクレーン2の移動経路の両側に一対に配置され、夫々の収納棚1は、奥行き方向に2個の保守部品MPを並べて収納可能な部品収納部10を縦横に並べて構成されている。各部品収納部10は、保守部品MPを載置したパレットの下面を左右から支承する一対の腕木10aを支持部材を介して支柱10bに取り付けることにより構成されている。
【0015】
荷捌き部LTには、自動倉庫SSに対して保守部品MPを搬出入するための搬出入コンベア30から、搬送方向が直交する状態で分岐する入庫コンベア11と出庫コンベア12とが設けられている。
入庫コンベア11及び出庫コンベア12の何れも2列で保守部品MPを搬送するように2列に配置されており、この2列の搬送列の間隔は、部品収納部10における保守部品収納位置の並び間隔と一致している。
入庫コンベア11における収納棚1側端部には、荷捌き部LTとスタッカクレーン2の移載装置3との間で保守部品MPを移載するために保守部品MPを持ち上げるリフタ14が各搬送列毎に備えられ、同様に、出庫コンベア12においても同様の構成のリフタ15が各搬送列に備えられている。
搬出入コンベア30における入庫コンベア11及び出庫コンベア12との接続箇所には、両者の間で物品Lの受け渡しをするための昇降コンベア31が設けられている。
【0016】
スタッカクレーン2は、床面側の案内レール20aに沿って走行する台車2aと、台車2aに立設された一対の支柱2bと、その支柱2bに昇降案内される昇降台2cとを備えて構成され、一対の支柱2bは上端で連結されて、その連結部が天井側の案内レール20bにて案内される。
昇降台2cには、部品収納部10との間で保守部品MPの移載を行うスライドフォーク式の移載装置3が備えられており、この移載装置3上には保守部品MPを移載方向に沿って2個載置することができる。移載装置3のストロークは、搭載する2個の保守部品MPを部品収納部10の二つの保守部品収納位置に位置させるのに必要な移動量が確保されている。
【0017】
〔管理用サーバーコンピュータ40の動作〕
管理用サーバーコンピュータ40は、データベースサーバープログラムが組み込まれており、各工場の装置51の稼働状況を監視して各工場への保守部品MPの供給を管理するメンテナンス用データベースと、保守部品MPを部品納入業者に発注するための部品調達データベースとを有している。
管理用サーバーコンピュータ40にアクセスするために、各工場には装置管理用コンピュータ41が備えられており、ネットワーク接続されている各装置51の稼働状況のデータ収集等の処理を行っている。
【0018】
以下、管理用サーバーコンピュータ40の動作について、管理用サーバーコンピュータ40が実行する図5乃至図8のフローチャートに基づいて説明する。
管理用サーバーコンピュータ40は、「工場X」若しくは「工場Y」のいずれかから、あるいは、保守部品MPの発注作業を担当する購買部門のコンピュータ42からデータ受信要求があると図5の保守部品管理処理を実行する。
工場の装置管理用コンピュータ41からのデータ受信要求があるときは、その工場の装置管理用コンピュータ41から送られてくるデータを受信して、その受信したデータが、工場に存在する各装置51の稼働状況のデータか否か(ステップ#1)、工場に新たに設置した装置51についての登録データか否か(ステップ#3)、工場において長期間に亘って装置51の点検を行っている場合におけるその点検の進捗状況のデータか否か(ステップ#5)か判断し、それらのいずれかに該当するときは、夫々、稼働状況登録処理(ステップ#2)、新規登録処理(ステップ#4)あるいは分割出庫処理(ステップ#6)を実行する。
一方、購買部門のコンピュータ42から保守部品MPを部品納入業者に発注するための処理を要求する旨のデータを受信したときは(ステップ#7)、発注処理を実行する(ステップ#8)。
【0019】
工場の装置管理用コンピュータ41からの各装置51の稼働状況の報告は、例えば1日に1回等のように定期的に実行され、この稼働状況のデータは各装置51の稼働時間のデータが主たるものである。尚、この稼働状況の報告に併せて、各工場において保管している保守部品MPの数量の変動についての情報も送信される。
この稼働状況の報告に伴って実行される稼働状況登録処理は図6のフローチャートに示す処理であり、先ず、受信した各装置51の稼働状況のデータを前記メンテナンス用データベースに登録する(ステップ#11)。このメンテナンス用データベースには工場側で保管している保守部品MPの数量も記憶されており、稼働状況の報告に併せて、各工場において保管している保守部品MPの数量の変動が報告されたときには、その情報によってメンテナンス用データベースの記憶データを更新する。
【0020】
次に、各装置51の積算稼働時間が部品交換のための設定時間に達したか否かによって、各装置51ついて保守部品MPとの交換のために自動倉庫SSからの出庫が必要か否かを判断し(ステップ#12)、いずれかの装置51のために自動倉庫SSから保守部品MPを出庫する必要があるときは、更に、その保守部品MPについて工場側に必要な量の保守部品MPがあるか否かを、メンテナンス用データベースに登録されている保守部品MPの工場別在庫情報によって判断し(ステップ#13)、工場側に保守部品MPの在庫がないとき、あるいは、数量が不足しているときは、必要な数量の保守部品MPを出庫するように自動倉庫SSのコントローラに指令すると共に、その出庫数量及び出庫日時を前記メンテナンス用データベースに登録する(ステップ#14)。
この指令によって、自動倉庫SSでは、スタッカクレーン2及び出庫コンベア12等が作動して保守部品MPを出庫し、例えばトラック等の搬送手段によって該当の工場へ搬送される。
従って、管理用サーバーコンピュータ40は、前記機器MCにおける保守部品MPの要否の状態を管理する必要部品管理装置PMとして機能すると共に、必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて自動倉庫SSから出庫するべき保守部品MPを特定する部品出庫管理装置PRとして機能する。
【0021】
この保守部品MPの出庫によって、自動倉庫SSの保守部品MPの在庫が減少するので、その減少分を補充するために、前記部品調達データベースに発注すべき保守部品MPとその数量を登録する(ステップ#20)。
但し、管理用サーバーコンピュータ40は、この保守部品MPの発注に関連して、将来的に必要となる保守部品MPの数量を予測して発注する保守部品MPの数量を増減させる必要量推定モードと、自動倉庫SSに保管している保守部品MPの総価格を設定目標価格に制限する総価格制限モードとの設定が可能であり、必要量推定モードに設定されているときは(ステップ#15)、その保守部品MPについて前記メンテナンス用データベースに登録されている一定期間当たりの出庫数量の変化を関数近似して、将来的に必要となる保守部品MPの数量を予測し、その予測値に基づいて発注数量を増減させる(ステップ#16)。
【0022】
一方、前記総価格制限モードに設定されて、管理用サーバーコンピュータ40に備えられたキーボード等から前記総価格の目標値が設定入力されているときは(ステップ#17)、自動倉庫SSに保管している保守部品MPの総価格が前記目標値に近づくように、設定条件に基づいて、保守部品MPの発注数量を削減する(ステップ#18)。尚、この保守部品MPの発注数量の削減のための設定条件としては、例えば、各保守部品MPについて最低必要数量を設定しておき、その最低必要数量を超える数量の保守部品MPの在庫があるときは、一律にその保守部品MPの発注を「0」にするような削減方法でも良いし、各保守部品MPに優先順位をつけて優先順位の低い保守部品MPの発注量の削減量をより大きくするようにしても良い。
【0023】
このステップ#18の処理によっても、発注すべき保守部品MPの数量が「0」より大であるときは(ステップ#19)、その発注数量を前記部品調達データベースに登録する(ステップ#20)。
管理用サーバーコンピュータ40は、このようにデータが蓄積記憶されて行く部品調達データベースの登録データに基づいて、購買部門のコンピュータ42から保守部品MPを部品納入業者に発注するための処理を要求する旨のデータを受信したときに(図5のステップ#7)、発注する必要のある保守部品MPとその数量とを購買部門のコンピュータ42へリスト出力する発注処理を実行する(図5のステップ#8)。購買部門では、その保守部品MPについて発注データを該当する部品納入業者のコンピュータ43へ送信して、保守部品MPの発注作業を行う。
この保守部品の発注作業に伴って、部品納入業者から出荷された保守部品MPが自動倉庫SSに入庫されたときは、前記部品調達データベースにその旨が登録されると共に、メンテナンス用データベースの保守部品保管数量が更新される。従って、管理用サーバーコンピュータ40は、前記必要部品管理装置PMの管理情報に基づいて発注すべき保守部品MP及びその数量を特定する発注管理装置OCとして機能する。
【0024】
次に、前記新規登録処理について説明する。
図5のステップ#4の新規登録処理の処理内容は、図7のフローチャートに示すものであり、先ず、工場の装置管理用コンピュータ41から受信した新規登録のデータをメンテナンス用データベースに登録する(ステップ#21)。
この新規登録のデータには、通常、新しく設置した装置51について必要とする保守部品MPのリスト、及び、各保守部品MPについての部品交換すべき稼働時間のデータが含まれ、更に、装置51が定期点検を必要とする場合におけるその定期点検の間隔の情報が含まれるが、これらの情報以外に、装置51の整備点検に長期間を要する場合における当該整備点検作業を開始する旨を示す情報、及び、整備点検作業の進捗レベルと必要となる保守部品MPとの関係を示すデータ等である場合もある。
【0025】
この新規登録のデータに、装置51の定期点検のデータが必要である旨のデータと定期点検の間隔とが含まれているときは(ステップ#22)、メンテナンス用データベースに定期点検を実施するものとして登録されている各装置51の定期点検の時期の情報を検索し、それらの登録済みの定期点検の時期とずらせた状態で特定した推奨定期点検時期を装置管理用コンピュータ41に出力する(ステップ#)。
この後、工場側において、管理用サーバーコンピュータ40から提示された定期点検時期が可能か否かを検討し、前記推奨定期点検時期に極力近い時期に設定した定期点検時期を管理用サーバーコンピュータ40のメンテナンス用データベースに登録する。
従って、管理用サーバーコンピュータ40は、各工場における定期点検が必要な装置51の定期点検の時期を管理する点検時期管理装置MTとして機能する。
【0026】
次に、工場の装置管理用コンピュータ41から受信したデータが、工場において長期間に亘って装置51の点検を行っている場合におけるその点検の進捗状況のデータであるとき(ステップ#5)の分割出庫処理(ステップ#6)について説明する。
前記分割処理の処理内容は、図8のフローチャートに示すものであり、進捗状況の報告を受けた整備点検についてのデータが前記メンテナンス用データベースに登録されていることを確認して(ステップ#31)、メンテナンス用データベースに登録されている整備点検の進捗レベルと必要となる保守部品との関係を示すデータ(前記新規登録処理で登録したデータ)から、受信した整備点検の進捗レベルが保守部品MPを出庫すべき進捗レベルか否かを判断する(ステップ#32)。保守部品MPを出庫すべき進捗レベルに達していれば、その進捗レベルに対応する保守部品MPを出庫するように、自動倉庫SSのコントローラに指示する(ステップ#33)。
【0027】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、前記必要部品管理装置PM,前記部品出庫管理装置PR,発注管理装置OC及び点検時期管理装置MTの機能を全て管理用サーバーコンピュータ40に備えさせた場合を例示しているが、夫々の装置機能について個別のコンピュータを備えても良いし、あるいは、前記管理用サーバーコンピュータ40をクラスタリングによる複数台のコンピュータにより構成しても良い。(2)上記実施の形態では、自動倉庫として部品収納部10が縦横に並んだ立体自動倉庫を例示しているが、平置き式の自動倉庫等の種々の形式の自動倉庫によって本発明を構成することができる。
更には、倉庫設備SSを自動倉庫にて構成するのではなく、固定棚等の一般棚、あるいは、平置き倉庫等にて倉庫設備SSを構成する場合にも本発明を適用できる。
【0028】
(3)上記実施の形態では、発注管理装置OCが発注すべき保守部品及びその数量を特定するときに、原則として、部品出庫管理装置PRの出庫情報に基づいて発注すべき保守部品及びその数量を特定しているが、保守部品の出庫処理とは独立して、自動倉庫SSにおける保守部品MPの保管情報(保管数量)に基づいて発注すべき保守部品及びその数量を特定するようにしても良い。
(4)上記実施の形態では、将来的に必要となる保守部品MP数量を推定するとき、自動倉庫SSから出庫される保守部品MPの数量の変動によってその推定を行っているが、工場側から機器の整備点検の実施に関する情報を入力させ、一定期間当たりの整備点検の実施回数の変動によって将来的に必要となる保守部品MPの数量を推定しても良いし、保守部品の出庫処理とは独立して、各装置51の稼働状態の変動(装置稼働率の変化)から将来的に必要となる保守部品MPの数量を推定しても良い。
【0029】
(5)上記実施の形態では、工場の存在する複数種類の機器として製造装置等を例示しているが、前記機器が航空機や車両であり、前記工場がそれら整備工場である場合にも本発明を適用できる。
(6)上記実施の形態では、発注管理装置OCが保守部品MPの発注のためのデータをリスト出力し、そのリスト出力に基づいて購買部門が保守部品MPを発注する場合を例示しているが、発注管理装置OCが直接に部品納入業者のコンピュータ43に発注するように構成しても良い。
【0030】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、複数の工場の複数種類の機器の保守部品を倉庫設備によって集中保管することで、保守部品のストック量を適切な数量に制限できることとあいまって、管理コストを抑制することができ、各工場に存在する機器に関する状況の変化に柔軟に対応できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、倉庫設備における保守部品の保管情報、若しくは、管理下の工場に存在する機器における保守部品の要否の情報のいずれか一方、あるいは、これらの両方の情報に基づいて、新たに発注すべき保守部品とその数量を自動的に特定することができ、保守部品の管理を一層簡単化することができる。
【0031】
又、上記請求項3記載の構成によれば、保守部品の管理コスト低減の一環として、保管している保守部品の総価格に数値目標を設定する場合が少なくないが、このような場合に、その数値目標に近づくように保守部品の発注量を自動的にコントロールできることで、保守部品の管理が一層容易となる。
又、上記請求項4記載の構成によれば、保守部品を管理する場合において、例えば機器の使用頻度が変動する等の理由によって、管理下の工場で必要とされる保守部品の数量が変動する場合が多いが、このような場合に、倉庫設備から出庫される保守部品の数量の変動、前記機器の点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて必要となる保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定することで、管理下の工場に存在する機器についての状況の変化に的確に対応することができる。
【0032】
又、上記請求項5記載の構成によれば、管理下の工場に存在する機器の定期点検を行う際に、定期点検の時期が短い期間に集中して実行されると、定期点検において必要となる保守部品についての倉庫設備からの出庫作業が集中し、迅速且つ効率的な保守部品の供給作業を行い辛くなる場合があるので、倉庫設備側で各機器の定期点検の時期についての情報を集中して管理し、新たに管理対象となる機器が発生したときには、その新たな機器の定期点検の時期として、既存の機器の定期点検の時期とずらせた時期を特定し、例えばその特定した時期を工場側に対して推奨することで、迅速且つ効率的に保守部品の供給作業を行える環境を整えることが可能となる。
【0033】
又、上記請求項6記載の構成によれば、工場に存在する機器の保守部品のなかには、その保守部品が必要となったときには緊急に部品交換等を行う必要のあるものがあり、倉庫設備において保守部品を一括して管理する場合でも、そのような緊急に必要とされる保守部品は各工場においてストックされることが少なくないので、倉庫設備側で各工場でストックされている保守部品を把握しておき、倉庫設備からの保守部品の出庫管理に反映させることで、一層的確な保守部品の管理を行うことができる。
又、上記請求項7記載の構成によれば、工場の存在する機器が例えば整備工場に搬入された航空機のように、機器の整備点検に長期間を有する場合、必要となる保守部品をまとめて工場へ送ったのでは、直ちには必要とされない保守部品がその工場内に滞留することになってしまうので、倉庫設備側から工場への保守部品の供給を、工場での整備点検の進行に伴って順次に行うことで、工場における保守部品の過大な滞留を防止することができる。
又、上記請求項8記載の構成によれば、複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を自動倉庫に保管して集中管理することで、必要な保守部品を的確且つ迅速に工場へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるシステムの全体構成図
【図2】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の側面図
【図3】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の正面図
【図4】本発明の実施の形態にかかる自動倉庫の平面図
【図5】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図6】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図7】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図8】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【符号の説明】
MC 機器
MP 保守部品
MT 点検時期管理装置
OC 発注管理装置
PM 必要部品管理装置
PR 部品出庫管理装置
SS 倉庫設備
Claims (8)
- 複数の工場に存在する複数種類の機器のための保守部品を集中して保管する倉庫設備と、前記機器における前記保守部品の要否の状態を管理する必要部品管理装置と、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて前記倉庫設備から出庫するべき前記保守部品を特定する部品出庫管理装置とが設けられた保守部品集中管理システム。
- 前記倉庫設備における前記保守部品の保管情報、又は、前記必要部品管理装置の管理情報に基づいて、発注すべき保守部品及びその数量を特定する発注管理装置が設けられている請求項1記載の保守部品集中管理システム。
- 前記発注管理装置は、前記倉庫設備に保管する前記保守部品の総価格の目標値を設定入力可能に構成されると共に、前記発注すべき保守部品の数量を特定するときに、設定条件に基づいて前記倉庫設備に保管している前記保守部品の総価格が前記目標値に近づくように、前記発注すべき保守部品の数量を減じるように構成されている請求項2記載の保守部品集中管理システム。
- 前記発注管理装置は、前記倉庫設備から出庫される前記保守部品の数量の変動、前記機器の整備点検回数の変動又は前記機器の稼働状態の変動に基づいて、必要となる前記保守部品の数量を推定して、発注すべき保守部品及びその数量を特定するように構成されている請求項2又は3記載の保守部品集中管理システム。
- 前記機器の定期点検の時期の情報を記憶すると共に、何れかの工場において、管理の対象となる機器が新たに発生したときに、既存の機器についての定期点検の時期の情報に基づいて、新たに管理の対象となる機器の定期点検の時期を既存の機器の定期点検の時期とずらせた状態で特定する点検時期管理装置が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の保守部品集中管理システム。
- 前記必要部品管理装置は、前記複数の工場において保管されている前記保守部品の数量を示す工場別在庫情報を記憶保持するように構成されると共に、前記保守部品の要否の状態の判断において前記工場別在庫情報を利用するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の保守部品集中管理システム。
- 前記部品出庫管理装置は、1つ機器の整備点検において複数の保守部品を必要とするときに、前記整備点検が進行するに伴って順次に出庫すべき前記保守部品を特定するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の保守部品集中管理システム。
- 前記倉庫設備が、自動倉庫にて構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の保守部品集中管理システム。
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