JP2004086084A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡易な構成で、かつ正確に同期検知信号検出の異常の原因を特定することのできる光走査装置、およびこの光走査装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】光走査装置において、発光素子11に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段120と、受光素子70に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段130と、発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、受光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に受光素子電流量が一致するか否かを判断し、発光素子電流値が発光素子正常値に一致し、かつ受光素子電流値が受光素子正常値に一致しない場合に、発光素子が劣化したと判断する判断手段150とを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】光走査装置において、発光素子11に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段120と、受光素子70に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段130と、発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、受光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に受光素子電流量が一致するか否かを判断し、発光素子電流値が発光素子正常値に一致し、かつ受光素子電流値が受光素子正常値に一致しない場合に、発光素子が劣化したと判断する判断手段150とを備えている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光走査装置およびこの光走査装置を備えた画像形成装置に関し、特に、発光素子から射出される光ビームを走査し、この光ビームを受光素子で受光して発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する光走査装置およびこの光走査装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コピーやファクシミリといった画像形成装置は、一般的に画像のデータに基づいて感光体を露光して静電潜像を形成する光形成装置を搭載している。光走査装置は、露光のための光を発生する光源装置を備えている。この光走査装置の発光タイミングを制御する必要がある。発光タイミングを制御する方法としては、光ビームに基づいて同期検知信号を生成し、同期検知信号に基づいて、タイミングを制御する方法が知られている。この場合、同期検知信号が得られなくなると、発光タイミングの同期が取れなくなり、動作異常を引き起こすという問題があった。そこで、対処策として、所定の期間、同期検知信号が得られない場合には、同期検知信号検出に異常が発生したことを外部に対して警告する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、同期検知信号検出の異常は、同期検知手段の異常のみに起因するわけではなく、例えば、光源装置の異常が原因の場合もある。そこで、同期検知信号検出に異常が発生した場合には、異常の発生源が何処なのかを正確に判定する必要があった。
【0004】
例えば、特開2000−28940号公報においては、同期検知信号が得られない場合に、同期検知手段の異常なのか、光ビームを射出した光源装置の異常なのかを判断する光走査装置が開示されている。具体的には、光源から後方に出射された光ビームを検出することにより、光源の発光不良を検知している。
【0005】
このように、同期検知信号が得られない場合に、光源装置および同期検知手段のうちいずれの異常に起因するのかを通知する光走査装置が知られているが、より簡易な構成で、かつ正確に同期検知信号検出の異常の原因を特定することのできる光走査装置の提供が望まれている。
【0006】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、より簡易な構成で、かつ正確に同期検知信号検出の異常の原因を特定することのできる光走査装置、およびこの光走査装置を備えた画像形成装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、発光素子から射出される光ビームを走査し、前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置であって、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に前記受光素子電流量が一致するか否かを判断し、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致しない場合に、前記発光素子が劣化したと判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
ここで、発光素子正常値とは、発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量であって、この値は厳密に一定の値である必要はなく、所定の範囲内の値であればよい。また、所定の電流量以上を、発光素子正常値と定めてもよい。受光素子正常値も同様であって、この値も厳密に一定の値である必要はない。
【0009】
この請求項1の発明によれば、判断手段は、発光素子電流量および受光素子電流量に基づいて異常箇所を特定し、発光素子に正常に電流が流れており、かつ発光素子に正常に電流が流れていない場合には、光源装置の異常ではなく発光素子の劣化であると判断する。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0010】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致する場合に、前記同期検知手段に異常が発生したと判断することを特徴とする。
【0011】
この請求項2の発明によれば、判断手段は、発光素子および受光素子の両方に正常に電流が流れている場合には、光源装置および発光素子の異常ではなく、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段自体の異常に起因するのか、またはそれ以外の部分の異常に起因するのかを正確に特定できる。
【0012】
また、請求項3にかかる発明は、光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置であって、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
この請求項3の発明によれば、判断手段は、発光素子電流量および回転異常信号に基づいて、異常箇所を正確に特定することができる。このように、発光素子に流れる電流量および回転多面鏡の回転異常に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0014】
また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記同期検知手段の異常であると判断することを特徴とする。
【0015】
この請求項4の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、光源装置、発光素子、および回転多面鏡には異常がないと判断し、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0016】
また、請求項5にかかる発明は、請求項3または4に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致せず、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記光源装置の異常であると判断することを特徴とする。
【0017】
この請求項5の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、発光素子、回転多面鏡、および同期検知手段には異常がないと判断し、光源装置の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0018】
また、請求項6にかかる発明は、請求項3から5のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする。
【0019】
この請求項6の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、光源装置、および同期検知手段には異常がないと判断し、回転多面鏡の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0020】
また、請求項7にかかる発明は、光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置において、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記受光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
この請求項7の発明によれば、判断手段は、受光素子電流量および回転異常信号に基づいて、異常箇所を正確に特定することができる。このように、発光素子の発光により受光素子から流れる電流量および回転多面鏡に回転異常に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0022】
また、請求項8にかかる発明は、請求項7に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記同期検知手段が異常であると判断することを特徴とする。
【0023】
この請求項8の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、光源装置、発光素子、および回転多面鏡には異常がないと判断し、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0024】
また、請求項9にかかる発明は、請求項7または8に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記光源装置が異常であると判断することを特徴とする。
【0025】
この請求項9の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、回転多面鏡および同期検知手段には異常がないと判断し、光源装置の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0026】
また、請求項10にかかる発明は、請求項7または8に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子電流量が前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする。
【0027】
この請求項10の発明によれば、判断手段は、受光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、光源装置、受光素子、および同期検知手段には異常がないと判断し、回転多面鏡の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0028】
また、請求項11にかかる発明は、請求項7から10のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記発光素子の発光量が過少であると判断することを特徴とする。
【0029】
この請求項11の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、受光素子および同期検知手段には異常がないと判断し、発光素子の発光量が過少であると判断することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0030】
また、請求項12にかかる発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の光走査装置であって前記同期検知信号が生成されない場合、擬似的な同期検知信号を発生する擬似同期信号発生手段をさらに備え、前記判断手段は前記擬似同期信号が発生するタイミングで判断することを特徴とする。
【0031】
この請求項12の発明によれば、判断手段は、同期検知信号が発生されない場合には、擬似同期検知信号が発生するタイミングに合わせて判断を開始することができるので、判断手段は常に一定のタイミングで判断を行うことができる。このように、常に異常箇所を正確に特定できる。
【0032】
また、請求項13にかかる発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段による判断結果を外部に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0033】
この請求項13の発明によれば、判断手段による判断結果を外部に通知することができるので、ユーザは、正確な異常箇所を知ることができる。さらに、判断手段は、正確に異常箇所を特定することができるので、例えば、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段に異常が無いのに同期検知手段が異常であるとの不適切な警告を発するのを避けることができる。
【0034】
また、請求項14にかかる発明は、画像形成装置であって、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載されている光走査装置と、前記光走査装置から射出される光ビームによる書き込みによって画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段とを備えていることを特徴とする。
【0035】
この請求項14の発明によれば、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光走査装置および画像形成装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態においては、光走査装置を備えた画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置は、光ビームで画像の書き込みが可能な装置であればよく、例えば、レーザープリンター、デジタル複写機、およびファクシミリなどであってもよい。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である画像形成装置1における主な構成を示す概略図である。画像形成装置1は、発光素子11を有する光源装置10と、回転多面鏡20と、結像レンズ30と、反射ミラー40と、感光体ドラム50と、同期検知ミラー60と、受光素子70とを主に備えている。なお、同期検知ミラー60および受光素子70は、感光体ドラム50上を走査するときに光ビームが通過する領域の外側に配置されている。受光素子70は、フォトダイオードであってもよい。
【0038】
光源装置10は、発光素子11と、コリメートレンズ12とを主に有している。また、結像レンズ30は、f−θレンズ等を有している。発光素子11は、レーザーダイオードであってもよい。
【0039】
発光素子11から射出された光ビームは、コリメートレンズ12によって平行光線となり、回転多面鏡20によって偏向走査される。その後、結像レンズ30によって反射ミラー40からの反射光がドラム状の感光体50の表面50aに画像を結像する。このとき、光ビームは画像信号に基づいて変調され、点灯、消灯を繰り返し、回転多面鏡20の回転に従って主走査方向80に反復して走査され、さらに感光体50が回転することにより副走査される。こうして、光ビームに基づいて感光体50の表面50a上に静電潜像が形成される。
【0040】
形成された静電潜像は帯電した現像剤(トナー)によって現像され、さらに現像剤とは反対の電荷を与えられた転写紙等の転写材が感光体に密着させられることで現像剤が転写材に転写される。そして、転写材が感光体から分離した後、加熱されることで現像剤が転写材上に融着して定着が行われる。
【0041】
発光素子11から射出された光ビームはまた、同期ミラー60により反射され、その反射光は受光素子70によって検知される。
【0042】
図2は、発光タイミングの制御を行うタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。タイミング制御部100は、発光素子11から射出される光ビームの反射光を受光素子70で受光して発光素子11の発光のタイミングの同期を取るための同期検知信号を生成する。
【0043】
なお、画像形成装置1は、タイミング制御部100と、画像処理部(以下「IPU」と称す)102と、パルス幅変調部(以下「PWM」と称す)104とを備えている。画像処理部102およびパルス幅変調部104については後述する。
【0044】
タイミング制御部100は、発光素子11に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測回路120と、受光素子70に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測回路130と、同期検知信号が生成されない場合に、発光素子11が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、受光素子70が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に受光素子電流量が一致するか否かを判断し、発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ受光素子電流値が受光素子正常値に一致しない場合に、発光素子が劣化したと判断する判断回路150とを備えている。なお、詳細な説明において記載の判断回路150およびCPU160は、協働により本発明における判断手段を構成している。
【0045】
発光素子電流計測回路120は、より具体的には、計測した発光素子電流値が発光素子正常値に一致するか否かを示す発光素子電流過少信号を判断部150に送っている。なお、一致する場合には、発光素子電流過少信号をオンにし、一致しない場合には、発光素子電流過少信号をオフにする。
【0046】
受光素子電流計測回路130は、より具体的には、計測した受光素子電流値が受光素子正常値に一致するか否かを示す受光素子電流過少信号を判断部150に送っている。なお、一致する場合には、受光素子電流過少信号をオンにし、一致しない場合には、発光素子電流過少信号をオフにする。
【0047】
タイミング制御部100は、さらに受光素子70から反射光を受光し、受光したタイミングに基づいて、同期検知信号を生成し、同期検知信号を判断回路150およびIPU102へ送る同期検知センサ140と、同期検知信号が生成されない場合に擬似的な同期検知信号である擬似同期検知信号を発生する擬似同期信号発生回路142と、判断回路150における判断結果を外部に通知する通知部180をさらに備えている。
【0048】
タイミング制御部100はさらに、発光素子11に流れる電流を制御する発光素子ドライバ110と、画像形成装置1全体を統括的に制御するCPU160とを備えている。
【0049】
ここで、IPU102およびPWM104について説明する。IPU102は、画像データを電気的に処理する。そして、制御信号としてのサンプル&ホールド信号(以下、「S/H信号」と称す)、画素クロック、および画像データをパラレルでPWM104に送信している。ここで、S/H信号とは、発光素子11に流れる電流を制御するための信号である。PWM104は、IPU102から受け取った画像データを変調して発光素子ドライバ110へ送る。
【0050】
発光素子ドライバ110は、IPU102から制御信号を受け取り、また、PWM104を介して変調後の画像データを受け取る。発光素子ドライバ110は、受け取った信号に基づいて発光素子11を駆動する。具体的には、発光素子ドライバ110は、S/H信号のオンオフを切り替えることにより、発光素子11に流れる電流量を制御する。なお、発光素子ドライバ110については、後に詳述する。
【0051】
判断回路150は、より具体的には、同期検知センサ140が生成する同期検知信号および擬似同期検知信号発生回路142が生成する擬似同期検知信号を受け取るタイミングに応じて、発光素子電流計測回路120から発光素子電流過少信号を受け取り、さらに受光素子電流計測回路130から受光素子電流過少信号を受け取る。そして、これらの信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、受光素子電流計測回路130および、同期検知センサ140のそれぞれが正常に判断しているか否かを判断し、判断結果を示す信号をCPU160へ送る。通知部180は、より具体的にはCPU160が異常を検出した場合に異常が検出された旨および異常箇所を外部表示装置200に表示させる。
【0052】
なお、CPU160は、同期検知センサ140が何らかの異常により同期検知信号を生成しない場合に、切り替えスイッチ144を同期検知センサ140側から擬似同期検知信号発生回路142側に切り替える。切り替えスイッチ144の切り替えにより、IPU102には同期検知センサ140が生成した同期検知信号または擬似同期検知信号発生回路142が生成した擬似同期検知信号が送られる。
【0053】
次に、図3および図4を参照しつつ、判断回路150およびCPU160の処理について説明する。図3は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、ORゲートであって、発光素子電流計測回路120から出力される発光素子電流過少信号のオンオフ、および同期検知センサ140から出力される同期検知信号の検出の有無すなわちオンオフに基づいて、信号Xを生成する。
【0054】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、信号Xおよび同期検知信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、同期検知センサ140が同期検知するタイミングに合わせて、判断回路150から出力される同期検知信号等を監視する。そして、同期検知が正常に行われているか否かを確認し、同期検知が正常に行われていない場合には、同期検知信号、信号Xのオンフオフ、および受光素子電流過少信号のオンオフに基づいて異常箇所を特定する。
【0055】
図4は、発光素子電流過少信号、信号X、および受光素子電流過少信号と、これらの信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号が検出されない場合、すなわち同期検知信号がオフ(0)の場合である。
【0056】
例えば、図4に示すように、発光素子電流過少信号がオフ(0)、かつ信号Xがオフ(0)の場合には、受光素子電流過少信号のオンオフにかかわらず、同期検知センサに異常が発生したと判断する。発光素子電流過少信号がオフの場合、信号Xはオフになる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、発光素子11を流れる電流が過少でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Xがオフの場合には、同期検知センサ140に異常が起きていると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ140に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0057】
また、CPU160は、信号Xがオン(1)の場合、さらに受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。信号Xがオン(1)、かつ受光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、受光素子70を流れる電流は過少でないが、発光素子11を流れる電流が過少な状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11が劣化していると判断し、通知部180を介して、発光素子11が劣化している旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0058】
また、信号Xおよび受光素子電流過少信号ともにオン(1)の場合は、受光素子70を流れる電流および発光素子11を流れる電流がともに過少な状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11自体の異常ではなく、光源装置10に異常があると判断し、通知部180を介して、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0059】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Xおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0060】
次に、発光素子ドライバ110内に設けられたAPC(Automatic Power Control)回路について説明する。APC回路112は、有効走査期間外にS/H信号をサンプル状態にし、APC制御用に発光素子11を点灯させ、発光素子11の点灯により受光素子70において発生するモニター電流をフィードバックさせることによりAPCを行なう。
【0061】
ここで、有効走査期間とは、画像が感光体上に書き込まれる期間である。有効走査期間は、同期検知センサ140が生成する同期検知信号に基づいて発光素子ドライバ110によって認識される。
【0062】
図5は、APC回路112の構成を示す図である。APC回路112は、発光素子スイッチ回路114、ホールドコンデンサ115、電流発生回路116、コンパレータ117、およびS/Hスイッチ回路118を有している。
【0063】
発光素子点灯信号に対応する画像データがPWM104から入力されると、発光素子スイッチ回路114がオンに切り替わり、さらにサンプル信号(S/H信号)が入力されるとS/Hスイッチ回路118がオンに切り替る。このとき、ホールドコンデンサ115の電圧に基いた電流が電流発生回路116から発光素子スイッチ回路114および発光素子電流計測回路120を介して発光素子11に流れ込む。そして、発光素子11が発光し、発光素子11の光強度に比例した電流が受光素子70に流れ込む。そして、受光素子電流計測回路130において受光素子70を流れる電流が電圧に変換される。受光素子電流計測回路130において変換された電圧と基準電圧がコンパレータ117によって比較され、この結果に基づいてホールドコンデンサ115が充電または放電される。ホールドコンデンサ115における充電または放電により電圧が変化し、これによって、電流発生回路116からの出力電流がコントロールされ、発光素子11の光量が一定に制御される。
【0064】
また、画像書込み時、すなわち有効走査期間内は、S/H信号はホールド信号にかわり、S/Hスイッチ回路118はオフに切り替わる。これにより、ホールドコンデンサ115の値が一定値に保たれ、電流発生回路116から発光素子11に流れる電流量は一定に保たれる。そしてPWM104から送出される画像データ信号に基いて、感光体50に画像が書き込まれる。
【0065】
図6は、発光素子電流計測回路120の構成を示す図である。発光素子電流計測回路120は、電流−電圧変換回路122およびコンパレータ124を有している。電流−電圧変換回路122は、発光素子ドライバ110から発光素子11に流れる電流を常に電圧に変換する。そして、コンパレータ124は、変換後の電圧値と予め設定された基準電圧とを比較し、変換後の電圧値が基準電圧以下になると、発光素子電流過少信号を判断回路150へ送る。
【0066】
図7は、受光素子電流計測回路130の構成を示す図である。受光素子電流計測回路130は、発光素子電流計測回路120と同様、電流−電圧変換回路132およびコンパレータ134を有している。電流−電圧変換回路132は、受光素子70を流れる電流を常に電圧に変換している。そして、コンパレータ134は、変換後の電圧値と予め設定された基準電圧とを比較し、変換後の電圧値が基準電圧以下になると、受光素子電流過少信号を判断回路150へ送る。
【0067】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる画像形成装置1について説明する。実施の形態1にかかる画像形成装置1は、発光素子電流過少信号および受光素子電流過少信号に基づいて、異常箇所を特定したが、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、発光素子電流過少信号および回転多面鏡20の回転異常を示す回転異常信号に基づいて異常箇所を特定する。より具体的には、同期検知センサ146、回転多面鏡20、および光源装置10のいずれが異常であるかを特定する。この点で、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、実施の形態1にかかる画像形成装置1と異なる。
【0068】
図8は、実施の形態2にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100を示すブロック図である。実施の形態2にかかるタイミング制御部100は、実施の形態1にかかるタイミング制御部100の構成のうち発光素子電流計測回路120を備えず、かつ回転多面鏡20の回転異常を検出する回転異常検出部170をさらに備えている。回転異常検出部170は、回転多面鏡20の回転数を検知している。そして、検知した回転数が予め定められた回転数以下になると回転多面鏡20が異常であることを示す回転異常信号を判断回路150に出力する。そして、判断回路150は、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170、および同期検知センサ146から受け取った信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170、および同期検知センサ146のそれぞれが正常に判断しているか否かを示す信号をCPU160へ送る。
【0069】
次に、図9および図10を参照しつつCPU160が異常を検知するときの判断回路150およびCPU160における処理について説明する。
【0070】
図9は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、論理回路である。判断回路150は、発光素子電流計測回路120から出力される発光素子電流過少信号、回転異常検出部170から出力される回転異常信号、および同期検知センサ140から出力される同期検知信号に基づいて、信号Zを生成する。
【0071】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、当該同期検知信号、信号Zおよび発光素子電流過少信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。
【0072】
図10は、判断回路150に入力される信号すなわち発光素子電流過少信号および回転異常信号と、判断回路150に入力される信号に基づいて生成される信号Zと、CPU160によって、信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号はオフ(0)である。
【0073】
図10に示すように、発光素子電流過少信号および回転異常信号がいずれもオフ(0)の場合には、信号Zはオフ(0)になる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、発光素子11に流れる電流が過少でなく、回転多面鏡20の回転も異常でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Zがオフ(0)の場合には、同期検知センサ146に異常が発生していると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ146に異常が発生している旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0074】
また、CPU160は、信号Zがオン(1)の場合、さらに発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。発光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、発光素子11の電流は過少でないが、回転多面鏡20の回転が異常である状態である。したがって、この場合、CPU160は、回転多面鏡20に異常があると判断し、通知部180を介して、回転多面鏡20に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0075】
また、発光素子電流過少信号がオン(1)の場合は、発光素子11の電流が過少である状態である。したがって、この場合、CPU160は、光源装置10に異常が発生したと判断し、通知部180を介して、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0076】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0077】
なお、実施の形態2にかかる画像形成装置1における上記以外の構成および動作は、実施の形態1にかかる画像形成装置1の構成および動作と同様である。
【0078】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる画像形成装置1について説明する。実施の形態3にかかる画像形成装置1は、受光素子電流過少信号および回転異常信号に基づいて異常箇所を特定する。また、実施の形態3にかかる画像形成装置1は、同期検知センサ146、回転多面鏡20、および光源装置10のいずれが異常であるかを特定する。この点で、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、実施の形態1および実施の形態2にかかる画像形成装置1と異なる。
【0079】
図11は、実施の形態3にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100を示すブロック図である。実施の形態3にかかるタイミング制御部100は、実施の形態1にかかるタイミング制御部100の構成のうち発光素子電流計測回路120を備えず、かつ回転多面鏡20の回転異常を検出する回転異常検出部170をさらに備えている。回転異常検出部170は、実施の形態2において説明した回転異常検出部170と同様である。そして、判断回路150は、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170および、同期検知センサ146から受け取った信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170および、同期検知センサ146のそれぞれが正常に判断しているか否かを示す信号をCPU160へ送る。
【0080】
次に、図12および図13を参照しつつCPU160が異常を検知するときの判断回路150およびCPU160における処理について説明する。
【0081】
図12は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、論理回路である。判断回路150は、受光素子電流計測回路130から出力される受光素子電流過少信号、回転異常検出部170から出力される回転異常信号、および同期検知センサ146から出力される同期検知信号に基づいて、信号Wを生成する。
【0082】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、当該同期検知信号、信号Wおよび受光素子電流過少信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。
【0083】
図13は、判断回路150に入力される信号すなわち発光素子電流過少信号および回転異常信号と、判断回路150に入力される信号に基づいて生成される信号Wと、信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号はオフ、すなわち0である。
【0084】
図13に示すように、受光素子電流過少信号および回転異常信号がいずれもオフの場合には、信号Wはオフになる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、受光素子70を流れる電流が過少でなく、回転多面鏡20の回転も異常でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Zがオフの場合には、同期検知センサ146において同期検知異常が起きていると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ146に異常が発生している旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0085】
また、CPU160は、信号Wがオン(1)の場合、さらに発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。受光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、受光素子70からの電流量は過少でないが、回転多面鏡20の回転が異常である状態である。したがって、この場合、CPU160は、回転多面鏡20に異常があると判断し、通知部180を介して、回転多面鏡が異常である旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0086】
また、受光素子電流過少信号がオン(1)の場合は、受光素子70を流れる電流が過少である状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11の発光量が十分でないと判断し、通知部180を介して、発光素子11の発光量が過少である旨を外部表示装置200に表示させる。そして、そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0087】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0088】
なお、実施の形態3にかかる画像形成装置1における上記以外の構成および動作は、実施の形態1にかかる画像形成装置1の構成および動作と同様である。
【0089】
また、他の例としては、信号Wがオン(1)であって、かつ受光素子電流過少信号がオフの場合には、光源装置10に異常が発生したと判断し、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇を特定できるという効果を奏する。
【0091】
また、請求項2にかかる発明によれば、判断手段は、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段自体の異常に起因するのか、またはそれ以外の部分の異常に起因するのかを正確に特定できるという効果を奏する。
【0092】
また、請求項3にかかる発明によれば、発光素子に流れる電流量および回転多面鏡の回転異常に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【0093】
また、請求項4にかかる発明によれば、同期検出手段の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0094】
また、請求項5にかかる発明によれば、光源装置の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0095】
また、請求項6にかかる発明によれば、回転多面鏡の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0096】
また、請求項7にかかる発明によれば、発光素子の発光により受光素子から流れる電流量および回転多面鏡に回転異常に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【0097】
また、請求項8にかかる発明によれば、同期検出手段の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0098】
また、請求項9にかかる発明によれば、光源装置の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0099】
また、請求項10にかかる発明によれば、回転多面鏡の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0100】
また、請求項11にかかる発明によれば、発光素子の発光量が過少であることを正確に把握できるという効果を奏する。
【0101】
また、請求項12にかかる発明によれば、判断手段は常に一定のタイミングで判断を行うことができる。このように、常に異常箇所を正確に特定できるという効果を奏する。
【0102】
また、請求項13にかかる発明によれば、判断手段による判断結果を外部に通知することができるので、ユーザは、正確な異常箇所を知ることができる。さらに、判断手段は、正確に異常箇所を特定することができるので、例えば、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段に異常が無いのに同期検知手段が異常であるとの不適切な警告を発するのを避けることができるという効果を奏する。
【0103】
また、請求項14にかかる発明によれば、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる画像形成装置1における主な構成を示す概略図である。
【図2】タイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図3】判断回路150を示すブロック図である。
【図4】判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【図5】APC回路112の構成を示す図である。
【図6】発光素子電流計測回路120の構成を示す図である。
【図7】受光素子電流計測回路130の構成を示す図である。
【図8】実施の形態2にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図9】実施の形態2にかかる判断回路150を示すブロック図である。
【図10】実施の形態2にかかる判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【図11】実施の形態3にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図12】実施の形態3にかかる判断回路150を示すブロック図である。
【図13】実施の形態2にかかる判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
10 光源装置
11 発光素子
12 コリメートレンズ
20 回転多面鏡
30 結像レンズ
40 反射ミラー
50 感光体
60 同期検知ミラー
70 受光素子
100 タイミング制御部
110 発光素子ドライバ
112 回路
114 発光素子スイッチ回路
115 ホールドコンデンサ
116 電流発生回路
117 コンパレータ
118 スイッチ回路
120 発光素子電流計測回路
130 受光素子電流計測回路
140 期検知センサ
142 擬似同期検知信号発生回路
144 スイッチ
146 同期検知センサ
150 判断回路
170 回転異常検出部
180 通知部
200 外部表示装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、光走査装置およびこの光走査装置を備えた画像形成装置に関し、特に、発光素子から射出される光ビームを走査し、この光ビームを受光素子で受光して発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する光走査装置およびこの光走査装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コピーやファクシミリといった画像形成装置は、一般的に画像のデータに基づいて感光体を露光して静電潜像を形成する光形成装置を搭載している。光走査装置は、露光のための光を発生する光源装置を備えている。この光走査装置の発光タイミングを制御する必要がある。発光タイミングを制御する方法としては、光ビームに基づいて同期検知信号を生成し、同期検知信号に基づいて、タイミングを制御する方法が知られている。この場合、同期検知信号が得られなくなると、発光タイミングの同期が取れなくなり、動作異常を引き起こすという問題があった。そこで、対処策として、所定の期間、同期検知信号が得られない場合には、同期検知信号検出に異常が発生したことを外部に対して警告する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、同期検知信号検出の異常は、同期検知手段の異常のみに起因するわけではなく、例えば、光源装置の異常が原因の場合もある。そこで、同期検知信号検出に異常が発生した場合には、異常の発生源が何処なのかを正確に判定する必要があった。
【0004】
例えば、特開2000−28940号公報においては、同期検知信号が得られない場合に、同期検知手段の異常なのか、光ビームを射出した光源装置の異常なのかを判断する光走査装置が開示されている。具体的には、光源から後方に出射された光ビームを検出することにより、光源の発光不良を検知している。
【0005】
このように、同期検知信号が得られない場合に、光源装置および同期検知手段のうちいずれの異常に起因するのかを通知する光走査装置が知られているが、より簡易な構成で、かつ正確に同期検知信号検出の異常の原因を特定することのできる光走査装置の提供が望まれている。
【0006】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、より簡易な構成で、かつ正確に同期検知信号検出の異常の原因を特定することのできる光走査装置、およびこの光走査装置を備えた画像形成装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、発光素子から射出される光ビームを走査し、前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置であって、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に前記受光素子電流量が一致するか否かを判断し、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致しない場合に、前記発光素子が劣化したと判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
ここで、発光素子正常値とは、発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量であって、この値は厳密に一定の値である必要はなく、所定の範囲内の値であればよい。また、所定の電流量以上を、発光素子正常値と定めてもよい。受光素子正常値も同様であって、この値も厳密に一定の値である必要はない。
【0009】
この請求項1の発明によれば、判断手段は、発光素子電流量および受光素子電流量に基づいて異常箇所を特定し、発光素子に正常に電流が流れており、かつ発光素子に正常に電流が流れていない場合には、光源装置の異常ではなく発光素子の劣化であると判断する。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0010】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致する場合に、前記同期検知手段に異常が発生したと判断することを特徴とする。
【0011】
この請求項2の発明によれば、判断手段は、発光素子および受光素子の両方に正常に電流が流れている場合には、光源装置および発光素子の異常ではなく、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段自体の異常に起因するのか、またはそれ以外の部分の異常に起因するのかを正確に特定できる。
【0012】
また、請求項3にかかる発明は、光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置であって、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
この請求項3の発明によれば、判断手段は、発光素子電流量および回転異常信号に基づいて、異常箇所を正確に特定することができる。このように、発光素子に流れる電流量および回転多面鏡の回転異常に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0014】
また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記同期検知手段の異常であると判断することを特徴とする。
【0015】
この請求項4の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、光源装置、発光素子、および回転多面鏡には異常がないと判断し、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0016】
また、請求項5にかかる発明は、請求項3または4に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致せず、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記光源装置の異常であると判断することを特徴とする。
【0017】
この請求項5の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、発光素子、回転多面鏡、および同期検知手段には異常がないと判断し、光源装置の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0018】
また、請求項6にかかる発明は、請求項3から5のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする。
【0019】
この請求項6の発明によれば、判断手段は、発光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、光源装置、および同期検知手段には異常がないと判断し、回転多面鏡の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0020】
また、請求項7にかかる発明は、光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置において、前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、前記同期検知信号が生成されない場合に、前記受光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
この請求項7の発明によれば、判断手段は、受光素子電流量および回転異常信号に基づいて、異常箇所を正確に特定することができる。このように、発光素子の発光により受光素子から流れる電流量および回転多面鏡に回転異常に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0022】
また、請求項8にかかる発明は、請求項7に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記同期検知手段が異常であると判断することを特徴とする。
【0023】
この請求項8の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、光源装置、発光素子、および回転多面鏡には異常がないと判断し、同期検知手段の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0024】
また、請求項9にかかる発明は、請求項7または8に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記光源装置が異常であると判断することを特徴とする。
【0025】
この請求項9の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転している場合には、回転多面鏡および同期検知手段には異常がないと判断し、光源装置の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0026】
また、請求項10にかかる発明は、請求項7または8に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子電流量が前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする。
【0027】
この請求項10の発明によれば、判断手段は、受光素子に正常に電流が流れており、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、光源装置、受光素子、および同期検知手段には異常がないと判断し、回転多面鏡の異常であると特定することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0028】
また、請求項11にかかる発明は、請求項7から10のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記発光素子の発光量が過少であると判断することを特徴とする。
【0029】
この請求項11の発明によれば、判断手段は、受光素子から正常に電流が流れておらず、かつ回転多面鏡が正常に回転していない場合には、受光素子および同期検知手段には異常がないと判断し、発光素子の発光量が過少であると判断することができる。このように、判断手段は、異常箇所を正確に特定できる。
【0030】
また、請求項12にかかる発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の光走査装置であって前記同期検知信号が生成されない場合、擬似的な同期検知信号を発生する擬似同期信号発生手段をさらに備え、前記判断手段は前記擬似同期信号が発生するタイミングで判断することを特徴とする。
【0031】
この請求項12の発明によれば、判断手段は、同期検知信号が発生されない場合には、擬似同期検知信号が発生するタイミングに合わせて判断を開始することができるので、判断手段は常に一定のタイミングで判断を行うことができる。このように、常に異常箇所を正確に特定できる。
【0032】
また、請求項13にかかる発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の光走査装置であって、前記判断手段による判断結果を外部に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0033】
この請求項13の発明によれば、判断手段による判断結果を外部に通知することができるので、ユーザは、正確な異常箇所を知ることができる。さらに、判断手段は、正確に異常箇所を特定することができるので、例えば、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段に異常が無いのに同期検知手段が異常であるとの不適切な警告を発するのを避けることができる。
【0034】
また、請求項14にかかる発明は、画像形成装置であって、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載されている光走査装置と、前記光走査装置から射出される光ビームによる書き込みによって画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段とを備えていることを特徴とする。
【0035】
この請求項14の発明によれば、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光走査装置および画像形成装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態においては、光走査装置を備えた画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置は、光ビームで画像の書き込みが可能な装置であればよく、例えば、レーザープリンター、デジタル複写機、およびファクシミリなどであってもよい。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である画像形成装置1における主な構成を示す概略図である。画像形成装置1は、発光素子11を有する光源装置10と、回転多面鏡20と、結像レンズ30と、反射ミラー40と、感光体ドラム50と、同期検知ミラー60と、受光素子70とを主に備えている。なお、同期検知ミラー60および受光素子70は、感光体ドラム50上を走査するときに光ビームが通過する領域の外側に配置されている。受光素子70は、フォトダイオードであってもよい。
【0038】
光源装置10は、発光素子11と、コリメートレンズ12とを主に有している。また、結像レンズ30は、f−θレンズ等を有している。発光素子11は、レーザーダイオードであってもよい。
【0039】
発光素子11から射出された光ビームは、コリメートレンズ12によって平行光線となり、回転多面鏡20によって偏向走査される。その後、結像レンズ30によって反射ミラー40からの反射光がドラム状の感光体50の表面50aに画像を結像する。このとき、光ビームは画像信号に基づいて変調され、点灯、消灯を繰り返し、回転多面鏡20の回転に従って主走査方向80に反復して走査され、さらに感光体50が回転することにより副走査される。こうして、光ビームに基づいて感光体50の表面50a上に静電潜像が形成される。
【0040】
形成された静電潜像は帯電した現像剤(トナー)によって現像され、さらに現像剤とは反対の電荷を与えられた転写紙等の転写材が感光体に密着させられることで現像剤が転写材に転写される。そして、転写材が感光体から分離した後、加熱されることで現像剤が転写材上に融着して定着が行われる。
【0041】
発光素子11から射出された光ビームはまた、同期ミラー60により反射され、その反射光は受光素子70によって検知される。
【0042】
図2は、発光タイミングの制御を行うタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。タイミング制御部100は、発光素子11から射出される光ビームの反射光を受光素子70で受光して発光素子11の発光のタイミングの同期を取るための同期検知信号を生成する。
【0043】
なお、画像形成装置1は、タイミング制御部100と、画像処理部(以下「IPU」と称す)102と、パルス幅変調部(以下「PWM」と称す)104とを備えている。画像処理部102およびパルス幅変調部104については後述する。
【0044】
タイミング制御部100は、発光素子11に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測回路120と、受光素子70に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測回路130と、同期検知信号が生成されない場合に、発光素子11が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、受光素子70が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に受光素子電流量が一致するか否かを判断し、発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ受光素子電流値が受光素子正常値に一致しない場合に、発光素子が劣化したと判断する判断回路150とを備えている。なお、詳細な説明において記載の判断回路150およびCPU160は、協働により本発明における判断手段を構成している。
【0045】
発光素子電流計測回路120は、より具体的には、計測した発光素子電流値が発光素子正常値に一致するか否かを示す発光素子電流過少信号を判断部150に送っている。なお、一致する場合には、発光素子電流過少信号をオンにし、一致しない場合には、発光素子電流過少信号をオフにする。
【0046】
受光素子電流計測回路130は、より具体的には、計測した受光素子電流値が受光素子正常値に一致するか否かを示す受光素子電流過少信号を判断部150に送っている。なお、一致する場合には、受光素子電流過少信号をオンにし、一致しない場合には、発光素子電流過少信号をオフにする。
【0047】
タイミング制御部100は、さらに受光素子70から反射光を受光し、受光したタイミングに基づいて、同期検知信号を生成し、同期検知信号を判断回路150およびIPU102へ送る同期検知センサ140と、同期検知信号が生成されない場合に擬似的な同期検知信号である擬似同期検知信号を発生する擬似同期信号発生回路142と、判断回路150における判断結果を外部に通知する通知部180をさらに備えている。
【0048】
タイミング制御部100はさらに、発光素子11に流れる電流を制御する発光素子ドライバ110と、画像形成装置1全体を統括的に制御するCPU160とを備えている。
【0049】
ここで、IPU102およびPWM104について説明する。IPU102は、画像データを電気的に処理する。そして、制御信号としてのサンプル&ホールド信号(以下、「S/H信号」と称す)、画素クロック、および画像データをパラレルでPWM104に送信している。ここで、S/H信号とは、発光素子11に流れる電流を制御するための信号である。PWM104は、IPU102から受け取った画像データを変調して発光素子ドライバ110へ送る。
【0050】
発光素子ドライバ110は、IPU102から制御信号を受け取り、また、PWM104を介して変調後の画像データを受け取る。発光素子ドライバ110は、受け取った信号に基づいて発光素子11を駆動する。具体的には、発光素子ドライバ110は、S/H信号のオンオフを切り替えることにより、発光素子11に流れる電流量を制御する。なお、発光素子ドライバ110については、後に詳述する。
【0051】
判断回路150は、より具体的には、同期検知センサ140が生成する同期検知信号および擬似同期検知信号発生回路142が生成する擬似同期検知信号を受け取るタイミングに応じて、発光素子電流計測回路120から発光素子電流過少信号を受け取り、さらに受光素子電流計測回路130から受光素子電流過少信号を受け取る。そして、これらの信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、受光素子電流計測回路130および、同期検知センサ140のそれぞれが正常に判断しているか否かを判断し、判断結果を示す信号をCPU160へ送る。通知部180は、より具体的にはCPU160が異常を検出した場合に異常が検出された旨および異常箇所を外部表示装置200に表示させる。
【0052】
なお、CPU160は、同期検知センサ140が何らかの異常により同期検知信号を生成しない場合に、切り替えスイッチ144を同期検知センサ140側から擬似同期検知信号発生回路142側に切り替える。切り替えスイッチ144の切り替えにより、IPU102には同期検知センサ140が生成した同期検知信号または擬似同期検知信号発生回路142が生成した擬似同期検知信号が送られる。
【0053】
次に、図3および図4を参照しつつ、判断回路150およびCPU160の処理について説明する。図3は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、ORゲートであって、発光素子電流計測回路120から出力される発光素子電流過少信号のオンオフ、および同期検知センサ140から出力される同期検知信号の検出の有無すなわちオンオフに基づいて、信号Xを生成する。
【0054】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、信号Xおよび同期検知信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、同期検知センサ140が同期検知するタイミングに合わせて、判断回路150から出力される同期検知信号等を監視する。そして、同期検知が正常に行われているか否かを確認し、同期検知が正常に行われていない場合には、同期検知信号、信号Xのオンフオフ、および受光素子電流過少信号のオンオフに基づいて異常箇所を特定する。
【0055】
図4は、発光素子電流過少信号、信号X、および受光素子電流過少信号と、これらの信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号が検出されない場合、すなわち同期検知信号がオフ(0)の場合である。
【0056】
例えば、図4に示すように、発光素子電流過少信号がオフ(0)、かつ信号Xがオフ(0)の場合には、受光素子電流過少信号のオンオフにかかわらず、同期検知センサに異常が発生したと判断する。発光素子電流過少信号がオフの場合、信号Xはオフになる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、発光素子11を流れる電流が過少でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Xがオフの場合には、同期検知センサ140に異常が起きていると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ140に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0057】
また、CPU160は、信号Xがオン(1)の場合、さらに受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。信号Xがオン(1)、かつ受光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、受光素子70を流れる電流は過少でないが、発光素子11を流れる電流が過少な状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11が劣化していると判断し、通知部180を介して、発光素子11が劣化している旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0058】
また、信号Xおよび受光素子電流過少信号ともにオン(1)の場合は、受光素子70を流れる電流および発光素子11を流れる電流がともに過少な状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11自体の異常ではなく、光源装置10に異常があると判断し、通知部180を介して、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0059】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Xおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0060】
次に、発光素子ドライバ110内に設けられたAPC(Automatic Power Control)回路について説明する。APC回路112は、有効走査期間外にS/H信号をサンプル状態にし、APC制御用に発光素子11を点灯させ、発光素子11の点灯により受光素子70において発生するモニター電流をフィードバックさせることによりAPCを行なう。
【0061】
ここで、有効走査期間とは、画像が感光体上に書き込まれる期間である。有効走査期間は、同期検知センサ140が生成する同期検知信号に基づいて発光素子ドライバ110によって認識される。
【0062】
図5は、APC回路112の構成を示す図である。APC回路112は、発光素子スイッチ回路114、ホールドコンデンサ115、電流発生回路116、コンパレータ117、およびS/Hスイッチ回路118を有している。
【0063】
発光素子点灯信号に対応する画像データがPWM104から入力されると、発光素子スイッチ回路114がオンに切り替わり、さらにサンプル信号(S/H信号)が入力されるとS/Hスイッチ回路118がオンに切り替る。このとき、ホールドコンデンサ115の電圧に基いた電流が電流発生回路116から発光素子スイッチ回路114および発光素子電流計測回路120を介して発光素子11に流れ込む。そして、発光素子11が発光し、発光素子11の光強度に比例した電流が受光素子70に流れ込む。そして、受光素子電流計測回路130において受光素子70を流れる電流が電圧に変換される。受光素子電流計測回路130において変換された電圧と基準電圧がコンパレータ117によって比較され、この結果に基づいてホールドコンデンサ115が充電または放電される。ホールドコンデンサ115における充電または放電により電圧が変化し、これによって、電流発生回路116からの出力電流がコントロールされ、発光素子11の光量が一定に制御される。
【0064】
また、画像書込み時、すなわち有効走査期間内は、S/H信号はホールド信号にかわり、S/Hスイッチ回路118はオフに切り替わる。これにより、ホールドコンデンサ115の値が一定値に保たれ、電流発生回路116から発光素子11に流れる電流量は一定に保たれる。そしてPWM104から送出される画像データ信号に基いて、感光体50に画像が書き込まれる。
【0065】
図6は、発光素子電流計測回路120の構成を示す図である。発光素子電流計測回路120は、電流−電圧変換回路122およびコンパレータ124を有している。電流−電圧変換回路122は、発光素子ドライバ110から発光素子11に流れる電流を常に電圧に変換する。そして、コンパレータ124は、変換後の電圧値と予め設定された基準電圧とを比較し、変換後の電圧値が基準電圧以下になると、発光素子電流過少信号を判断回路150へ送る。
【0066】
図7は、受光素子電流計測回路130の構成を示す図である。受光素子電流計測回路130は、発光素子電流計測回路120と同様、電流−電圧変換回路132およびコンパレータ134を有している。電流−電圧変換回路132は、受光素子70を流れる電流を常に電圧に変換している。そして、コンパレータ134は、変換後の電圧値と予め設定された基準電圧とを比較し、変換後の電圧値が基準電圧以下になると、受光素子電流過少信号を判断回路150へ送る。
【0067】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる画像形成装置1について説明する。実施の形態1にかかる画像形成装置1は、発光素子電流過少信号および受光素子電流過少信号に基づいて、異常箇所を特定したが、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、発光素子電流過少信号および回転多面鏡20の回転異常を示す回転異常信号に基づいて異常箇所を特定する。より具体的には、同期検知センサ146、回転多面鏡20、および光源装置10のいずれが異常であるかを特定する。この点で、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、実施の形態1にかかる画像形成装置1と異なる。
【0068】
図8は、実施の形態2にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100を示すブロック図である。実施の形態2にかかるタイミング制御部100は、実施の形態1にかかるタイミング制御部100の構成のうち発光素子電流計測回路120を備えず、かつ回転多面鏡20の回転異常を検出する回転異常検出部170をさらに備えている。回転異常検出部170は、回転多面鏡20の回転数を検知している。そして、検知した回転数が予め定められた回転数以下になると回転多面鏡20が異常であることを示す回転異常信号を判断回路150に出力する。そして、判断回路150は、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170、および同期検知センサ146から受け取った信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170、および同期検知センサ146のそれぞれが正常に判断しているか否かを示す信号をCPU160へ送る。
【0069】
次に、図9および図10を参照しつつCPU160が異常を検知するときの判断回路150およびCPU160における処理について説明する。
【0070】
図9は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、論理回路である。判断回路150は、発光素子電流計測回路120から出力される発光素子電流過少信号、回転異常検出部170から出力される回転異常信号、および同期検知センサ140から出力される同期検知信号に基づいて、信号Zを生成する。
【0071】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、当該同期検知信号、信号Zおよび発光素子電流過少信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。
【0072】
図10は、判断回路150に入力される信号すなわち発光素子電流過少信号および回転異常信号と、判断回路150に入力される信号に基づいて生成される信号Zと、CPU160によって、信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号はオフ(0)である。
【0073】
図10に示すように、発光素子電流過少信号および回転異常信号がいずれもオフ(0)の場合には、信号Zはオフ(0)になる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、発光素子11に流れる電流が過少でなく、回転多面鏡20の回転も異常でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Zがオフ(0)の場合には、同期検知センサ146に異常が発生していると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ146に異常が発生している旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0074】
また、CPU160は、信号Zがオン(1)の場合、さらに発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。発光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、発光素子11の電流は過少でないが、回転多面鏡20の回転が異常である状態である。したがって、この場合、CPU160は、回転多面鏡20に異常があると判断し、通知部180を介して、回転多面鏡20に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0075】
また、発光素子電流過少信号がオン(1)の場合は、発光素子11の電流が過少である状態である。したがって、この場合、CPU160は、光源装置10に異常が発生したと判断し、通知部180を介して、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0076】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Zおよび発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0077】
なお、実施の形態2にかかる画像形成装置1における上記以外の構成および動作は、実施の形態1にかかる画像形成装置1の構成および動作と同様である。
【0078】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる画像形成装置1について説明する。実施の形態3にかかる画像形成装置1は、受光素子電流過少信号および回転異常信号に基づいて異常箇所を特定する。また、実施の形態3にかかる画像形成装置1は、同期検知センサ146、回転多面鏡20、および光源装置10のいずれが異常であるかを特定する。この点で、実施の形態2にかかる画像形成装置1は、実施の形態1および実施の形態2にかかる画像形成装置1と異なる。
【0079】
図11は、実施の形態3にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100を示すブロック図である。実施の形態3にかかるタイミング制御部100は、実施の形態1にかかるタイミング制御部100の構成のうち発光素子電流計測回路120を備えず、かつ回転多面鏡20の回転異常を検出する回転異常検出部170をさらに備えている。回転異常検出部170は、実施の形態2において説明した回転異常検出部170と同様である。そして、判断回路150は、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170および、同期検知センサ146から受け取った信号に基づいて、発光素子電流計測回路120、回転異常検出部170および、同期検知センサ146のそれぞれが正常に判断しているか否かを示す信号をCPU160へ送る。
【0080】
次に、図12および図13を参照しつつCPU160が異常を検知するときの判断回路150およびCPU160における処理について説明する。
【0081】
図12は、判断回路150を示すブロック図である。判断回路150は、論理回路である。判断回路150は、受光素子電流計測回路130から出力される受光素子電流過少信号、回転異常検出部170から出力される回転異常信号、および同期検知センサ146から出力される同期検知信号に基づいて、信号Wを生成する。
【0082】
なお、判断回路150は、同期検知信号が入力される毎に、当該同期検知信号、信号Wおよび受光素子電流過少信号をCPU160に出力する。そして、CPU160は、信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。
【0083】
図13は、判断回路150に入力される信号すなわち発光素子電流過少信号および回転異常信号と、判断回路150に入力される信号に基づいて生成される信号Wと、信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて特定される異常箇所の関係を示している。なお、いずれの場合も、同期検知信号はオフ、すなわち0である。
【0084】
図13に示すように、受光素子電流過少信号および回転異常信号がいずれもオフの場合には、信号Wはオフになる。これは、擬似同期検知信号に基づいて発光素子11を発光させた状態であって、受光素子70を流れる電流が過少でなく、回転多面鏡20の回転も異常でないにもかかわらず、同期検知信号が生成されない状態である。したがって、CPU160は、信号Zがオフの場合には、同期検知センサ146において同期検知異常が起きていると判断し、通知部180を介して、同期検知センサ146に異常が発生している旨を外部表示装置200に表示させる。そして、画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0085】
また、CPU160は、信号Wがオン(1)の場合、さらに発光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定する。受光素子電流過少信号がオフ(0)の場合は、受光素子70からの電流量は過少でないが、回転多面鏡20の回転が異常である状態である。したがって、この場合、CPU160は、回転多面鏡20に異常があると判断し、通知部180を介して、回転多面鏡が異常である旨を外部表示装置200に表示させる。そして画像形成装置1における画像形成処理を停止させる。
【0086】
また、受光素子電流過少信号がオン(1)の場合は、受光素子70を流れる電流が過少である状態である。したがって、この場合、CPU160は、発光素子11の発光量が十分でないと判断し、通知部180を介して、発光素子11の発光量が過少である旨を外部表示装置200に表示させる。そして、そして画像形成装置1における画像処理を停止させる。
【0087】
このように、CPU160は、同期検知信号が得られなくなると、判断回路150から出力される信号Wおよび受光素子電流過少信号に基づいて異常箇所を特定することができ、さらに通知部180は、異常箇所をユーザに通知することができる。
【0088】
なお、実施の形態3にかかる画像形成装置1における上記以外の構成および動作は、実施の形態1にかかる画像形成装置1の構成および動作と同様である。
【0089】
また、他の例としては、信号Wがオン(1)であって、かつ受光素子電流過少信号がオフの場合には、光源装置10に異常が発生したと判断し、光源装置10に異常が発生した旨を外部表示装置200に表示させてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇を特定できるという効果を奏する。
【0091】
また、請求項2にかかる発明によれば、判断手段は、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段自体の異常に起因するのか、またはそれ以外の部分の異常に起因するのかを正確に特定できるという効果を奏する。
【0092】
また、請求項3にかかる発明によれば、発光素子に流れる電流量および回転多面鏡の回転異常に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【0093】
また、請求項4にかかる発明によれば、同期検出手段の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0094】
また、請求項5にかかる発明によれば、光源装置の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0095】
また、請求項6にかかる発明によれば、回転多面鏡の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0096】
また、請求項7にかかる発明によれば、発光素子の発光により受光素子から流れる電流量および回転多面鏡に回転異常に基づいて異常箇所を判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【0097】
また、請求項8にかかる発明によれば、同期検出手段の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0098】
また、請求項9にかかる発明によれば、光源装置の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0099】
また、請求項10にかかる発明によれば、回転多面鏡の異常を正確に把握できるという効果を奏する。
【0100】
また、請求項11にかかる発明によれば、発光素子の発光量が過少であることを正確に把握できるという効果を奏する。
【0101】
また、請求項12にかかる発明によれば、判断手段は常に一定のタイミングで判断を行うことができる。このように、常に異常箇所を正確に特定できるという効果を奏する。
【0102】
また、請求項13にかかる発明によれば、判断手段による判断結果を外部に通知することができるので、ユーザは、正確な異常箇所を知ることができる。さらに、判断手段は、正確に異常箇所を特定することができるので、例えば、同期検知異常が検出された場合に、同期検知手段に異常が無いのに同期検知手段が異常であるとの不適切な警告を発するのを避けることができるという効果を奏する。
【0103】
また、請求項14にかかる発明によれば、判断手段は、異常箇所を正確に特定することができる。また、発光素子および受光素子を流れる電流に基づいて判断するので、比較的簡単な構成により異常箇所を特定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる画像形成装置1における主な構成を示す概略図である。
【図2】タイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図3】判断回路150を示すブロック図である。
【図4】判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【図5】APC回路112の構成を示す図である。
【図6】発光素子電流計測回路120の構成を示す図である。
【図7】受光素子電流計測回路130の構成を示す図である。
【図8】実施の形態2にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図9】実施の形態2にかかる判断回路150を示すブロック図である。
【図10】実施の形態2にかかる判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【図11】実施の形態3にかかる画像形成装置1のタイミング制御部100の機能を示す概略ブロック図である。
【図12】実施の形態3にかかる判断回路150を示すブロック図である。
【図13】実施の形態2にかかる判断回路150に入力される信号と、この信号に基づいて特定される異常箇所との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
10 光源装置
11 発光素子
12 コリメートレンズ
20 回転多面鏡
30 結像レンズ
40 反射ミラー
50 感光体
60 同期検知ミラー
70 受光素子
100 タイミング制御部
110 発光素子ドライバ
112 回路
114 発光素子スイッチ回路
115 ホールドコンデンサ
116 電流発生回路
117 コンパレータ
118 スイッチ回路
120 発光素子電流計測回路
130 受光素子電流計測回路
140 期検知センサ
142 擬似同期検知信号発生回路
144 スイッチ
146 同期検知センサ
150 判断回路
170 回転異常検出部
180 通知部
200 外部表示装置
Claims (14)
- 発光素子から射出される光ビームを走査し、前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置において、
前記発光素子に流れる電流量を計測する発光素子発光量計測手段と、
前記受光素子に流れる電流量を計測する受光素子発光量計測手段と、
前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき電流値である発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致しているか否かを判断すると共に、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき電流量である受光素子正常値に前記受光素子電流量が一致するか否かを判断し、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致しない場合に、前記発光素子が劣化したと判断する判断手段と
を備えたことを特徴とする光走査装置。 - 前記判断手段は、前記発光素子電流値が前記発光素子正常値に一致し、かつ前記受光素子電流値が前記受光素子正常値に一致する場合に、前記同期検知手段に異常が発生したと判断することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置において、
前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、
前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、
前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、
前記同期検知信号が生成されない場合に、前記発光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段と
を備えたことを特徴とする光走査装置。 - 前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記同期検知手段の異常であると判断することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
- 前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致せず、かつ前記回転異常が検出されていない場合に、前記光源装置の異常であると判断することを特徴とする請求項3または4に記載の光走査装置。
- 前記判断手段は、前記発光素子が正常に動作しているときに示すべき発光素子正常値に前記発光電流値が一致し、かつ前記回転異常が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の光走査装置。
- 光源装置に含まれる発光素子から照射される光ビームを回転多面体により走査し、走査された前記光ビームを受光素子で受光して前記発光素子の発光タイミングの同期信号を生成する同期検知手段を備えた光走査装置において、
前記発光素子に流れる発光素子電流値を計測する発光素子電流計測手段と、
前記受光素子に流れる受光素子電流値を計測する受光素子電流計測手段と、
前記回転多面鏡の回転異常を検出する回転異常検出手段と、
前記同期検知信号が生成されない場合に、前記受光素子電流値および前記回転異常の検出の有無に基づいて、前記光源装置および前記同期検知手段のうち少なくとも一方が異常であると判断する判断手段と
を備えたことを特徴とする光走査装置。 - 前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記同期検知手段が異常であると判断することを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
- 前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出されていない場合に、前記光源装置が異常であると判断することを特徴とする請求項7または8に記載の光走査装置。
- 前記判断手段は、前記受光素子電流量が前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致し、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記回転多面鏡の異常であると判断することを特徴とする請求項7または8に記載の光走査装置。
- 前記判断手段は、前記受光素子が正常に動作しているときに示すべき受光素子正常値に前記受光素子電流値が一致せず、かつ前記回転異常信号が検出された場合に、前記発光素子の発光量が過少であると判断することを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の光走査装置。
- 前記同期検知信号が生成されない場合、擬似的な同期検知信号を発生する擬似同期信号発生手段をさらに備え、
前記判断手段は前記擬似同期信号が発生するタイミングで判断することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の光走査装置。 - 前記判断手段による判断結果を外部に通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の光走査装置。
- 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載されている光走査装置と、
前記光走査装置から射出される光ビームによる書き込みによって画像形成媒体に画像を形成する画像形成手段と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250039A JP2004086084A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 光走査装置および画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007021796A (ja) * | 2005-07-13 | 2007-02-01 | Brother Ind Ltd | 画像形成装置 |
JP2009237404A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置 |
JP2019053137A (ja) * | 2017-09-13 | 2019-04-04 | キヤノン株式会社 | 光走査装置、画像形成装置及び管理システム |
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2002
- 2002-08-29 JP JP2002250039A patent/JP2004086084A/ja active Pending
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