JP2004085860A - 波長分割多重通信用光分波器、光合波器、及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【効果】位置決め用光ファイバ(1−6、1−7)の反射光のピーク値を得ることによって分波ユニットとファイバアレイユニットとの接合面の平行が保証され、且つ、両ユニット同士の位置決めを精度よく行うことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長分割多重通信に用いられる波長分割多重通信用光分波器、光合波器、及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年光ファイバ通信の発展はめざましく、その回線数は急激に増大しつつある。この傾向は、公衆回線網はもとより、同じビル内や比較的短距離の間隔に配置されているコンピュータネットワークの分野においても顕著になっている。WDM(波長分割多重)が、その有効な解決策として注目を集めている。このWDMでは、送信側からシングルモード(一例)光ファイバ中にN個の異なる波長の光波が合波して送られてくる。受信側では、受光した合波光をN個の異なる波長の光波に分波する。その結果、単一波長の場合に比較して光ファイバ中に送られてくる情報量は、N倍に増加する。
【0003】
このWDMでは、N個の異なる波長の光波を分波又は合波するための波長分割多重通信用光分波器及び光合波器が不可欠になってくる。波長分割多重通信用光分波器及び光合波器には、優れた分波、合波特性が求められるのは当然のこととして安価であることが特に求められている。従来の波長分割多重通信用光分波合波器の一例について図を用いて説明する。
【0004】
図3は、従来の波長分割多重通信用光分波合波器の構成図である。この分波合波器は、分波器あるいは合波器として利用可能であるが、ここでは、分波器として用いた場合について説明する。
光ファイバ1−1の先端のコア部から波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波からなる合波光が、球面波7−1となって放射される。この球面波7−1は、軸ずれ型コリメータレンズ2−1でコリメートされ平行波8になる。この平行波8中の波長λ1の光波は、WDMフィルタ(λ1)4−1によって反射され、軸ずれ型コリメータレンズ2−2によって集光される。更に、光ファイバ1−2の先端のコア部に入射され分岐される。
【0005】
波長λ2、λ3、λ4の3波からなる合波光はWDMフィルタ(λ1)4−1を透過する。この合波光中の波長λ2の光波は、WDMフィルタ(λ2)4−2によって反射され、軸ずれ型コリメータレンズ2−3によって集光される。更に、光ファイバ1−3の先端のコア部に入射され分岐される。以下同様にして、WDMフィルタ(λ3)4−3、WDMフィルタ(λ4)4−4によりそれぞれ反射された波長λ3、λ4の光波が光ファイバ1−4の先端のコア部、1−5の先端のコア部に各々入射され分岐される。
【0006】
このような波長分割多重通信用光分波合波器は、MTコネクタと整合可能な250ミクロンピッチのレンズアレイを用いることで、光学系全体をコンパクトに構成できる。又製作にあたっては、軸ずれ型レンズアレイ(分波ユニット)とファイバアレイとの間のアライメントが実行される。この従来のアライメントでは、任意の一つの光路が選択される。この光路に所定の光波を入射させ、光ファイバに結合して出射される光量をアクティブにモニタしながらアライメントする。そして光量がピークになる位置を接合位置として接合していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図2は、位置合わせにおける主な問題点説明図である。
図2は、ファイバアレイユニット20と分波ユニット30との位置合わせにおける主な不都合点を強調して表した図である。
従来技術で既に説明したように、波長分割多重通信用光分波器の製造にあたっては、ファイバアレイユニット20と分波ユニット30との間の位置合わせが実行される。この位置合わせでは、任意の一つの光路が選択される。例えば図2のように光ファイバ1−1、軸ずれ型コリメータレンズ2−1、WDMフィルタ(λ4)4−4、軸ずれ型コリメータレンズ2−5、光ファイバ1−5を通る光路が選択される。
【0008】
この光路に光ファイバ1−1の先端のコア部へ波長λ4の光波を入射する。このときに光ファイバ1−5に接続する受光器(図示せず)で、ファイバアレイユニット20と分波ユニット30との間の位置を微調整しながら出射される光量を測定する。そして光量がピークになる位置を接合位置として接合する。
【0009】
ところが、分波ユニット30に使用されているレンズが上記のように軸ずれ型コリメータレンズなので、本来平行であるべき筈の分波ユニット30と、ファイバアレイユニット20との接合面が若干、角度(θ度)を有して接合されても上記出射光量のピーク点を得ることが可能になる。
【0010】
しかし、接合面が若干(θ度)平行からずれているため、軸ずれ型コリメータレンズ2−2、2−3、2−4、2−5の光束の中心位置が、Y方向にそれぞれ移動する。この移動量が各軸ずれ型コリメータレンズ毎に異なる。その結果、光ファイバ1−2、1−3、1−4、1−5の端面における集光点のY方向での位置ずれ量も各光ファイバ毎に異なってくる。この理由は、各々の軸ずれ型コリメータレンズを通る光路長が元々異なるためである。
【0011】
よって、上記光ファイバ1−1、軸ずれ型コリメータレンズ2−1、WDMフィルタ(λ4)4−4、軸ずれ型コリメータレンズ2−5、光ファイバ1−5を通る光路の位置微調整をしても、他の光路、例えば、光ファイバ1−1、軸ずれ型コリメータレンズ2−1、WDMフィルタ(λ1)4−1、軸ずれ型コリメータレンズ2−2、光ファイバ1−2を通る光路の位置微調整を実行したことにはならない。その結果、位置合わせ時に選択された光路以外の他の光路の挿入損失が大きくなってしまうことが生じるという大きな問題点が残されていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の点を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉
波長の異なる複数の光波からなる球面波を放射する光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて上記球面波の各波長毎に分波されたそれぞれの光波を受光するための複数の受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、上記光放射用光ファイバの先端部と対向して該ファイバから放射される球面波を受光して該球面波を平行波に変換して所定の角度で出射する光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、上記平行波に含まれる上記各波長の光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ選択的に反射させ、残りの光波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、上記各受光用光ファイバの先端部とそれぞれ対向し、上記各WDMフィルタにより反射させた各光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ受光して集光し上記各受光用光ファイバへ案内する複数の案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む分波ユニットとを備える波長分割多重通信用光分波器であって、上記ファイバアレイユニットに上記光放射用光ファイバと平行に配され、外部より光量測定のための所定波長の光波が入射される位置決め用光ファイバと、上記分波ユニットに上記位置決め用光ファイバの先端部と対向して配され、該位置決め用光ファイバから出射される光量測定用光波である球面波と同一の光軸を有し、該球面波を受光して平行波に変換する位置決め用コリメータレンズと、上記分波ユニットに設けられ、上記位置決め用コリメータレンズより出射された上記平行波を上記位置決め用光ファイバに光量測定のために戻すべく上記位置決め用コリメータレンズに向けて反射させる反射部とを含むユニット位置決め調整部を、更に備えることを特徴とする。
【0013】
〈構成2〉
構成1に記載の波長分割多重通信用光分波器において、上記反射部は上記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする。
【0014】
〈構成3〉
構成1に記載の波長分割多重通信用光分波器において、上記ユニット位置決め調整部を複数設けたことを特徴とする。
【0015】
〈構成4〉
波長の異なる複数の光波からなる球面波を放射する光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて上記球面波の各波長毎に分波されたそれぞれの光波を受光するための複数の受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、上記光放射用光ファイバの先端部と対向して該ファイバから放射される球面波を受光して該球面波を平行波に変換して所定の角度で出射する光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、上記平行波に含まれる上記各波長の光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ選択的に反射させ、残りの光波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、上記各受光用光ファイバの先端部とそれぞれ対向し、上記各WDMフィルタにより反射させた各光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ受光して集光し上記各受光用光ファイバへ案内する複数の案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む分波ユニットとを相互に接合して波長分割多重通信用光分波器を製造する方法であって、上記ファイバアレイユニットと上記分波ユニットとを接合するために対向配置し、上記ファイバアレイユニットに上記光放射用光ファイバと平行に配した位置決め用光ファイバに、外部より光量測定のための所定波長の光波を供給し、上記分波ユニットに上記位置決め用光ファイバの先端部と対向して設けた位置決め用コリメータレンズにより、上記位置決め用光ファイバから出射された光量測定用光波である球面波を平行波に変換すると共に、上記位置決め用コリメータレンズより出射された上記平行波を上記分波ユニットに設けた反射部により上記位置決め用コリメータレンズに反射し、該位置決め用コリメータレンズにより受光した反射光を集光して上記位置決め用光ファイバに戻し、戻した該反射光の光量を測定し、上記ファイバアレイユニットと上記分波ユニットとの接合の位置決めを行うことを特徴とする。
【0016】
〈構成5〉
構成4に記載の波長分割多重通信用光分波器の製造方法において、上記反射部は上記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする。
【0017】
〈構成6〉
構成4に記載の波長分割多重通信用光分波器の製造方法において、上記ファイバアレイユニットと上記分波ユニットとの接合の位置決めを複数箇所で行うことを特徴とする。
【0018】
〈構成7〉
個々に波長の異なる単一波長の光波からなる球面波を放射する複数の光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて波長の異なる上記各単一波長の光波を複数合波して受光するための受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、上記各光放射用光ファイバの先端部とそれぞれ対向して該各ファイバから放射されるそれぞれ波長の異なる単一波長の光波である球面波を受光して該球面波をそれぞれ平行波に変換して所定の角度で出射する複数の光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、上記各単一波長の平行波の内の波長の異なるいずれか1つの平行波をそれぞれ選択的に反射させ、他の異なる波長の平行波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、上記受光用光ファイバの先端部と対向し、上記各WDMフィルタにより反射され合波された合波光を受光して集光し上記受光用光ファイバへ案内する案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む合波ユニットとを備える波長分割多重通信用光合波器であって、上記ファイバアレイユニットに上記各光放射用光ファイバと平行に配され、外部より光量測定のための所定波長の光波が入射される位置決め用光ファイバと、上記合波ユニットに上記位置決め用光ファイバの先端部と対向して配され、該位置決め用光ファイバから出射される光量測定用光波である球面波と同一の光軸を有して該球面波を受光して平行波に変換する位置決め用コリメータレンズと、上記合波ユニットに設けられ、上記平行波を上記位置決め用光ファイバに光量測定のために戻すべく上記位置決め用コリメータレンズに反射する反射部とを含むユニット位置決め調整部を、更に備えることを特徴とする。
【0019】
〈構成8〉
構成7に記載の波長分割多重通信用光合波器において上記反射部は上記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする。
【0020】
〈構成9〉
構成7に記載の波長分割多重通信用光合波器において上記ユニット位置決め調整部を複数設けたことを特徴とする。
【0021】
〈構成10〉
個々に波長の異なる単一波長の光波からなる球面波を放射する複数の光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて波長の異なる上記各単一波長の光波が複数合波された合波光を受光するための受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、上記各光放射用光ファイバの先端部とそれぞれ対向して該各ファイバから放射されるそれぞれ波長の異なる単一波長の光波である球面波を受光して該球面波をそれぞれ平行波に変換して所定の角度で出射する複数の光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、上記各単一波長の平行波の内の波長の異なるいずれか1つの平行波をそれぞれ選択的に反射させ、他の異なる波長の平行波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、上記受光用光ファイバの先端部と対向し、上記各WDMフィルタにより反射され合波された合波光を受光して集光し上記受光用光ファイバへ案内する案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む合波ユニットとを相互に接合して波長分割多重通信用光合波器を製造する方法であって、上記ファイバアレイユニットと上記合波ユニットとを接合するために対向配置し、上記ファイバアレイユニットに上記各光放射用光ファイバと平行に配した位置決め用光ファイバに、外部より光量測定のための所定波長の光波を供給し、上記合波ユニットに上記位置決め用光ファイバの先端部と対向して設けられた位置決め用コリメータレンズにより、上記位置決め用光ファイバから出射された光量測定用光波である球面波を受光して平行波に変換して出射すると共に、上記合波ユニットに設けられた反射部により上記平行波を上記位置決め用コリメータレンズに反射し、該位置決め用コリメータレンズにより受光した反射光を焦光して上記位置決め用光ファイバに戻し、該戻した反射光の光量を測定し、上記ファイバアレイユニットと上記合波ユニットとの接合の位置決めを行うことを特徴とする。
【0022】
〈構成11〉
構成10に記載の波長分割多重通信用光合波器の製造方法において、上記反射部は上記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする。
【0023】
〈構成12〉
構成10に記載の波長分割多重通信用光合波器の製造方法において、上記ファイバアレイユニットと上記分波ユニットとの接合の位置決めを複数箇所で行うことを特徴とする。
【0024】
〈作用〉
上記ユニット位置決め調整部は、上記放射用光ファイバと上記変換用軸ずれ型コリメータレンズとの光軸、及び上記案内用軸ずれ型コリメータレンズと該案内用軸ずれ型コリメータレンズに対応する受光用光ファイバとの光軸が一致したときに上記位置決め用光ファイバと位置決め用コリメータレンズとの光軸が一致する位置に配置されている。従って、上記ユニット位置決め調整部において反射光のピーク値を得ることによって分波ユニット又は、合波ユニットとファイバアレイユニットとの接合面の平行が保証され、且つ、両ユニット同士の位置決めを精度よく行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて説明する。一例として波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波からなる合波光を受け入れて、波長λ1、λ2、λ3、λ4の光波にそれぞれ分波する場合について説明する。
【0026】
〈具体例の構成〉
図1は、本発明による波長分割多重通信用光分波器の構成図である。
図1より、本発明による波長分割多重通信用光分波器は、光ファイバ1−1〜1−7を含むファイバアレイユニット40と、軸ずれ型コリメータレンズ2−1〜2−5、コリメータレンズ3−1、3−2、WDMフィルタ(λ1)4−1、WDMフィルタ(λ2)4−2、WDMフィルタ(λ3)4−3、WDMフィルタ(λ4)4−4、光伝搬媒体6−1〜6−5を含む分波ユニット50とを備える。尚、ファイバアレイユニット40としては、一般的な光ファイバコネクタ、例えばMTコネクタあるいはそれに準じた構成のものや、V溝付き基板のV溝に光ファイバを実装した構成のものなどとすることができる。
【0027】
光伝搬媒体6−1の上方には、光ファイバ1−1〜1−7が、相互に所定の間隔を置いて平行に配置されている。図1にも示すように各光ファイバは、1−6、1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−7の順に配置されている。光伝搬媒体6−1と光伝搬媒体6−2の間には軸ずれ型コリメータレンズ2−1〜2−5及びコリメータレンズ3−1、3−2が配置されている。軸ずれ型コリメータレンズ及びコリメータレンズの焦点は、対応する各光ファイバ1−1〜1−7の先端のコア部に一致するように配置される。
【0028】
光伝搬媒体6−2と光伝搬媒体6−3の間にはWDMフィルタ(λ1)4−1が配置されている。光伝搬媒体6−3と光伝搬媒体6−4の間にはWDMフィルタ(λ2)4−2が配置されている。光伝搬媒体6−4と光伝搬媒体6−5の間にはWDMフィルタ(λ3)4−3が配置されている。光伝搬媒体6−5の下方にはWDMフィルタ(λ4)4−4が配置されている。
【0029】
光ファイバ1−6とコリメータレンズ3−1、光ファイバ1−7とコリメータレンズ3−2は、本願のユニット位置決め調整部を構成している。
上記光ファイバ1−1と上記軸ずれ型コリメータレンズ2−1との光軸、及び上記軸ずれ型コリメータレンズ2−2〜2−5と該軸ずれ型コリメータレンズに対応する光ファイバ1−2〜1−5との光軸が一致するようにこれらの部材が各ユニットに配されている。
【0030】
光ファイバ1−1は、波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波からなる合波光を受け入れて、その出力端のコア部から球面波7−1を放射する放射用光ファイバである。一例としてシングルモード光ファイバが用いられる。
【0031】
即ち、光ファイバ1−1は、光ネットワークから、波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波からなる光多重信号(合波光)を受け入れる。そして、凸レンズの焦点から光が放射されるように光ファイバ1−1の先端のコア部からは、球面波7−1が放射され、軸ずれ型コリメータレンズ2−1に向かって光伝搬媒体6−1中を進行する。
光ファイバ1−2〜1−5は、複数の光波(ここではλ1、λ2、λ3、λ4の4波)からなる合波光が各波長毎に分波された後の光波を別々に受け入れる部分である。このように分波された光波は、単一の光波が伝搬されている光ネットワークに送られる。
【0032】
軸ずれ型コリメータレンズ2−1は、光ファイバ1−1から放射される合波光である球面波7−1を受け入れると、この球面波7−1を所定の角度で斜めに進行する平行波とする変換用軸ずれ型コリメータレンズである。
このように平行波に変換された合波光はWDMフィルタ(λ1)4−1に向かって光伝搬媒体6−2中を進行する。
【0033】
軸ずれ型コリメータレンズ2−2は、光伝搬媒体6−2中を進行してきた合波光の中からWDMフィルタ(λ1)4−1により反射された波長λ1の光波を斜め方向から受け入れて集光し、上記光ファイバ1−2の先端のコア部へ入射させる案内用軸ずれ型コリメータレンズである。
【0034】
軸ずれ型コリメータレンズ2−3は、WDMフィルタ(λ1)4−1を透過した波長λ2、λ3、λ4の3波の合波光の中からWDMフィルタ(λ2)4−2により反射された後、再度WDMフィルタ(λ1)4−1を透過した波長λ2の光波を斜め方向から受け入れて集光し、上記光ファイバ1−3の先端のコア部へ入射させる案内用軸ずれ型コリメータレンズである。
【0035】
軸ずれ型コリメータレンズ2−4は、WDMフィルタ(λ2)4−2を透過した波長λ3、λ4の合波光の中からWDMフィルタ(λ3)4−3により反射された後、再度WDMフィルタ(λ2)4−2、WDMフィルタ(λ1)4−1を透過した波長λ3の光波を斜め方向から受け入れて集光し、上記光ファイバ1−4の先端のコア部へ入射させる案内用軸ずれ型コリメータレンズである。
【0036】
軸ずれ型コリメータレンズ2−5は、WDMフィルタ(λ3)4−3を透過し、WDMフィルタ(λ4)4−4により反射された後、再度WDMフィルタ(λ3)4−3、WDMフィルタ(λ2)4−2、WDMフィルタ(λ1)4−1を透過した波長λ4の光波を斜め方向から受け入れて集光し、上記光ファイバ1−5の先端のコア部へ入射させる案内用軸ずれ型コリメータレンズである。
尚、上記軸ずれ型コリメータレンズ2−1〜2−5及びコリメータレンズ3−1、3−2は、一例として特願平09−115272号に示すように計算機ホログラム(CGH)の手法を用いれば、容易にフォトリソグラフィー精度で相対的な位置を保証したCGH素子として製造することができる。これらのコリメータレンズをCGH素子で構成する場合、各CGH素子は、光伝搬媒体6−1及び6−2の対向する面において、光伝搬媒体6−1若しくは6−2の何れかの表面に形成される。この場合光伝搬媒体6−1と光伝搬媒体6−2との間は、例えばUV硬化型接着剤、熱硬化型接着剤などの接着剤を用いるか、又は、その他の適切な接合手法を用いて接合することができる。この接合に接着剤を用いる場合には、レンズ以外の箇所で接着することが好ましい。
尚、上記軸ずれ型コリメータレンズ2−1〜2−5及びコリメータレンズ3−1、3−2をモールド成型により製造した屈折型レンズで構成するか、又は、イオン交換等の技術を用いて製造された屈折率分布型レンズで構成することもできる。
【0037】
WDMフィルタ(λ1)4−1は、上記軸ずれ型コリメータレンズ2−1により平行波に変換された波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波の合波光を所定の入射角で受け入れて、波長λ1の光波を選択して反射させ、残りの波長λ2、λ3、λ4の3波の合波光からなる平行波を透過させる光フィルタである。このフィルタによって反射された光波(λ1)は、軸ずれ型コリメータレンズ2−2へ向かう。また、透過した波長λ2、λ3、λ4の3波の合波光からなる平行波は次段のWDMフィルタ(λ2)4−2へ向かって光伝搬媒体6−3中を進行する。
【0038】
WDMフィルタ(λ2)4−2は、上記WDMフィルタ(λ1)4−1を透過してきた波長λ2、λ3、λ4の3波の合波光からなる平行波を所定の入射角で受け入れて波長λ2の光波を選択して反射させ、残りの波長λ3、λ4の合波光からなる平行波を透過させる光フィルタである。このフィルタによって反射された光波(λ2)は、軸ずれ型コリメータレンズ2−3へ向かう。また透過した波長λ3、λ4の合波光からなる平行波はWDMフィルタ(λ3)4−3へ向かって光伝搬媒体6−4中を進行する。
【0039】
WDMフィルタ(λ3)4−3は、上記WDMフィルタ(λ2)4−2を透過してきた波長λ3、λ4の2波の合波光からなる平行波を所定の入射角で受け入れて波長λ3の光波を選択して反射させ、残りの波長λ4の光波を透過させる光フィルタである。このフィルタによって反射された光波(λ3)は、軸ずれ型コリメータレンズ2−4へ向かう。また波長λ4の光波は透過してWDMフィルタ(λ4)4−4へ向かって光伝搬媒体6−5中を進行する。
【0040】
WDMフィルタ(λ4)4−4は、上記WDMフィルタ(λ3)4−3を透過してきた波長λ4の単波光からなる平行波を所定の入射角で受け入れて軸ずれ型コリメータレンズ2−5に向けて反射させる。
上記各WDMフィルタ(λ1)4−1〜(λ4)4−4は、誘電体薄膜を積層した誘電体多層膜などによって作製でき、所定の光伝搬媒体の表面に被着させることができる。この光伝搬媒体のWDMフィルタの被着面と、これに接する他の光伝搬媒体の表面とは、例えば、前述と同様の接着剤を用いるか、又は、その他の適切な接合手法を用いて接合することができる。
尚、WDMフィルタ(λ4)4−4に代えて、金属膜を蒸着させることによって形成したミラー(反射鏡)を用いることもできる。この金属膜としては、例えばアルミ膜単独、クロム膜単独、あるいは下地としてのクロム膜上に金の膜を設けた積層膜などとすることができる。
【0041】
光伝搬媒体6−1〜6−5は、光波を伝搬させる部分であり、石英ガラス等の光学基板(一例として厚さ1.5mm程度)が用いられる。
さて、上記両側の光ファイバ1−6、1−7、コリメータレンズ3−1、3−2は、上記したように、本発明のユニット位置決め調整部を構成している。
【0042】
両側の光ファイバ1−6、1−7は、波長λ0(任意の波長)を有する光軸位置決め光を、位置決め測定器(図示せず)から受け入れて、その出力端(先端)のコア部から波長λ0の球面波7−6、7−7をそれぞれ放射し、かつ反射部より反射されて戻ってくる波長λ0の球面波7−6、7−7をそれぞれの先端のコア部より受け入れて位置決め測定器(図示せず)へ戻す位置決め用光ファイバである。この光ファイバ1−6、1−7としては、通常シングルモード光ファイバが用いられる。
【0043】
コリメータレンズ3−1、3−2は、上記光ファイバ1−6、1−7の先端のコア部からそれぞれ放射される波長λ0の球面波7−6、7−7を受光すると、この球面波を該球面波の光軸と同一方向への平行波8−1、8−2に変換するとともに反射部で反射された該平行波8−1、8−2の反射光を受け入れて集光し、上記光ファイバ1−6、1−7へ戻すための位置決め用コリメータレンズである。
【0044】
上記説明中の反射部とは、反射光を生成する部分であり、WDMフィルタ4−1〜4−4の内の少なくとも1つがこの役目を果たす。
尚、上記コリメータレンズ3−1、3−2も同様に、前述したように、計算機ホログラム(CGH)の手法を用いれば、容易にフォトリソグラフィー精度で相対的な位置を保証したCGH素子として製造することができる。
【0045】
〈具体例の動作〉
最初に本発明の光分波器の基本動作について説明し、その後にユニット位置決め調整部の動作について説明する。
以上説明した構成を有する波長分割多重通信用光分波器に波長λ1=1.34μm、λ2=1.32μm、λ3=1.30μm、λ4=1.28μmの4波が合波された光多重信号(合波光)が光ネットワークを介して光ファイバ1−1に送られてきたと仮定する。
【0046】
この合波光(λ1、λ2、λ3、λ4)は、光ファイバ1−1の先端のコア部より球面波7−1となって放射され光伝搬媒体6−1を通って軸ずれ型コリメータレンズ2−1に入射し、この軸ずれ型コリメータレンズ2−1により斜め方向への平行波8−3に変換される。この平行波8−3は、途中WDMフィルタ(λ1)4−1、WDMフィルタ(λ2)4−2、WDMフィルタ(λ3)4−3でそれぞれ所定の波長の光波を選択的に反射させながら光伝搬媒体(6−2、6−3、6−4、6−5)を通ってWDMフィルタ(λ4)4−4へ直進する。
【0047】
即ち、WDMフィルタ(λ1)4−1では、波長λ1の光波が、入射角=反射角の関係を維持しつつ光伝搬媒体6−2を通って軸ずれ型コリメータレンズ2−2に向けて反射される。一方、残り3波の合波光(λ2、λ3、λ4)は、WDMフィルタ(λ1)4−1を透過してWDMフィルタ(λ2)4−2へ向かって光伝搬媒体6−3を直進する。
【0048】
WDMフィルタ(λ1)4−1で反射された波長λ1の光波は、軸ずれ型コリメータレンズ2−2に入射され光伝搬媒体6−1中で光ファイバ1−2の先端のコア部に集光される。この光波は、波長λ1単一の光波が伝搬されている光ネットワークに送られる。
【0049】
一方、WDMフィルタ(λ1)4−1を透過した残り3波の合波光(λ2、λ3、λ4)は、光伝搬媒体6−3を通ってWDMフィルタ(λ2)4−2に到達する。ここで波長λ2の光波は、反射されて軸ずれ型コリメータレンズ2−3へ向かう。一方残り2波の合波光(λ3、λ4)は、WDMフィルタ(λ2)4−2を透過して光伝搬媒体6−4中をWDMフィルタ(λ3)4−3へ向かう。
【0050】
軸ずれ型コリメータレンズ2−3へ向かった波長λ2の光波は、上記波長λ1の光波と同様に、軸ずれ型コリメータレンズ2−3で光ファイバ1−3先端のコア部に集光され、波長λ2単一の光波が伝搬されている光ネットワークに送られる。一方合波光(λ3、λ4)は、WDMフィルタ(λ2)4−2を透過して光伝搬媒体6−4中をWDMフィルタ(λ3)4−3へ向かう。
【0051】
WDMフィルタ(λ3)4−3で波長λ3の光波は反射し、波長λ4の光波は透過する。上記λ1、λ2と同様にして波長λ3の光波は軸ずれ型コリメータレンズ2−4で光ファイバ1−4先端のコア部に集光されて、波長λ3の単一の光波が伝搬されている光ネットワークに送られる。一方、波長λ4の光波は光伝搬媒体6−5中をWDMフィルタ(λ4)4−4へ向かう。
【0052】
そして、波長λ4の光波は、WDMフィルタ(λ4)4−4で反射され光伝搬媒体(6−5、6−4、6−3、6−2)を通って軸ずれ型コリメータレンズ2−5へ向かう。この光波(λ4)は、軸ずれ型コリメータレンズ2−5によって光ファイバ1−5の先端のコア部に集光され、波長λ4単一の光波が伝搬されている光ネットワークに送られる。
【0053】
上記の光分波器としての基本動作説明は、本発明による波長分割多重通信用光分波器が設計値通りに正確に構成されていることを前提にしている。一方、一例としてシングルモード光ファイバを用いて構成された場合に、そのコアの半径は約6ミクロン以下と細い。従って、分波ユニットとファイバアレイユニットとの間の位置合わせにおいて許容される位置誤差は上記コアの半径6ミクロンに比して無視できる値でなければならない。かかる事情から光軸位置決め調整部が必要になってくる。
【0054】
次に、ユニット位置決め調整部の動作、即ち位置の微調整について説明する。
上記光ファイバ1−6に図示しない位置決め測定器(仮称)が接続される。この位置決め測定器は、光信号発生器と受光器の両機能を備える測定器である。例えばハーフミラー等を用いて光量測定用の光波を上記光ファイバ1−6へ送り、同時にその反射光を光ファイバ1−6で受光した後、受光器で受光して光量の測定を行う。また、光ファイバ1−7側に関しても同様の手法で光量の測定を行う。これらの光量の測定は同時又は順次のいずれでもよい。
【0055】
この計測において、ファイバアレイユニット40と分波ユニット50とが正確に所定の接合位置に平行に配置されていると、上記光ファイバ1−6とコリメータレンズ3−1、との光軸は直線上に一致する。同様に光ファイバ1−7とコリメータレンズ3−2との光軸も、直線上に一致している。一方、分波ユニット50と、ファイバアレイユニット40とが若干角度(θ度)を有して非平行に配置されている場合(図2参照)には、前述の両光軸が直線上に一致せず反射光の光量が極端に減衰する。従って、受光量のピーク点を検出することによってファイバアレイユニット40と、分波ユニット50との接合面の平行を保証して位置決めを確定し、相互に接合することができる。この接合は、例えば、前述と同様の接着剤を用いた接合、あるいはガイドピンを用いた接合、あるいはその他の適切な接合手法を用いて行うことができる。
【0056】
上記実施例のように、一対のユニット位置決め調整部を設ける構成とすれば、前述のファイバアレイユニットと分波ユニットの接合面の平行配置及び位置決めをより精度よく行うことができると共にファイバアレイユニット40と分波ユニット50とが厚さ方向に、たわみ等による位置ずれが生じていても位置微調整を正確に行うことができるので、より好ましい。
上記実施例では、一対のユニット位置決め調整部を設けた構成としているが、一対ではなく、少なくとも一方のユニット位置決め調整部のみを設けた構成としても、接合面の平行を保証し、且つ、良好な位置決めを行うことができる。但し、この場合には、ある任意の一つの光路(例えば光ファイバ1−1から、コリメータレンズ2−1、WDMフィルタ(λ4)4−4、コリメータレンズ2−5等を通って光ファイバ1−5に至る光路等)を通る光の光量もモニタして、光量のピーク位置で両ユニットを接合する必要が出てくるが、それにより他の光路においても光量はピーク値を示すように位置決めされる。
【0057】
更に、上記実施例ではユニット位置決め調整部で使用する光波の所定波長を任意波長λ0としているが、波長λ1、λ2、λ3、λ4の光波であっても良く、更にはそれらの合波であっても良い。但し、λ4の波長の光源を用いれば、WDMフィルタ4−1〜4−3を通過した光波の全てがWDMフィルタ(λ4)4−4で反射され、伝搬光路が最長となるので、位置微調整を最も精度よく実現することができる。尚、WDMフィルタ(λ4)4−4に代えて前述のミラー(反射鏡)を用いた場合には、波長λ1、λ2、λ3以外の波長の光源を用いることにより、前述と同様に、伝搬光路が最長となるので、この場合も最も精度の良い位置微調整を実現することができる。
【0058】
更に、位置決めに用いる光波の波長をWDMフィルタの透過光の波長に対応させてλ1、λ2、λ3、λ4と変化させることによって、各々の波長に対応する光伝搬媒体6−1、6−2、6−3、6−4、6−5の平行度を独立して評価することも可能になる。
尚、本製品の製造工程中では、分波ユニット50、及びファイバアレイユニット40ともレンズの光軸あるいは又ファイバの埋め込み方向が接合面と完全に直角にならない不良品の発生も予想される。かかる場合の不良品の検出にも本発明が有効に機能することになる。
【0059】
上記の説明では、光ファイバ1−1に合波光(λ1、λ2、λ3、λ4)を入力して、光ファイバ1−2から波長λ1の光波を、光ファイバ1−3から波長λ2の光波を、光ファイバ1−4から波長λ3の光波を、光ファイバ1−5から波長λ4の光波を、それぞれ分波して出力する分波器の機能のみについて説明した。
【0060】
しかし、本発明は、この場合のみに限定されるものではない。光ファイバ1−2の先端のコア部から波長λ1の光波を、光ファイバ1−3の先端のコア部から波長λ2の光波を、光ファイバ1−4の先端のコア部から波長λ3の光波を、光ファイバ1−5の先端のコア部から波長λ4の光波を、それぞれ球面波として放射することによって、光ファイバ1−1から4波合波された合波光(λ1、λ2、λ3、λ4)を得るための合波器として動作させることもできる。
【0061】
即ち、波長λ1、λ2、λ3、λ4の各々の単一波長の光波は、それぞれ軸ずれ型コリメータレンズ2−2〜2−5(請求項中の光変換用の軸ずれ型コリメータレンズ)によって平行波に変換される。波長λ1の光波はWDMフィルタ(λ1)4−1で、波長λ2の光波はWDMフィルタ(λ2)4−2で、波長λ3の光波はWDMフィルタ(λ3)4−3で、波長λ4の光波はWDMフィルタ(λ4)4−4で、それぞれ反射されて波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波が合波された平行波になる。
【0062】
この平行波は、波長λ1、λ2、λ3、λ4の4波が合波された状態で軸ずれ型コリメータレンズ2−1(請求項中の案内用軸ずれ型コリメータレンズ)へ向かい、軸ずれ型コリメータレンズ2−1で集光されて光ファイバ1−1の先端のコア部に入射される。合波器のかかる動作は、前述の分波器の場合と光波の進行方向が全く逆になるのみであり構成は両者全く同一である。
尚、この合波器の場合も、分波器の場合と同様に、WDMフィルタ(λ4)4−4に代えて、前述のミラー(反射鏡)を設けてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ファイバアレイユニットに光放射用光ファイバと平行に配され、外部より光量測定のための所定波長の光波が入射される位置決め用光ファイバと、分波ユニット(又は合波ユニット)に位置決め用光ファイバの先端部と対向して配され、該位置決め用光ファイバから出射される光量測定用光波である球面波と同一の光軸を有し、該球面波を受光して平行波に変換する位置決め用コリメータレンズと、上記分波ユニット(又は合波ユニット)に設けられ、上記位置決め用コリメータレンズより出射された上記平行波を上記位置決め用光ファイバに光量測定のために戻すべく上記位置決め用コリメータレンズに向けて反射させる反射部とを含むユニット位置決め調整部を備え、上記位置決め用光ファイバに外部より光量測定のための所定波長の光波を入射し、その反射光の光量を測定し、上記ファイバアレイユニットと上記分波ユニット(又は合波ユニット)との位置決め及び接合を行うようにしており、上記ユニット位置決め調整部によって反射光の光量のピーク値を得ることによって分波ユニット(又は合波ユニット)とファイバアレイユニットとの接合面を平行に配置して接合し、且つ、両ユニット同士を精度よく位置決めすることができるという効果を有する。
更に、ユニット位置決め調整部を複数備えることによって、前述の両ユニットの接合面の平行配置及び位置決めをより精度よく行うことができると共にファイバアレイユニットと分波ユニット(又は合波ユニット)の厚さ方向にたわみ等による位置ずれが生じていても位置微調整を正確に実行することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による波長分割多重通信用光分波器の構成図である。
【図2】位置合わせにおける主な問題点説明図である。
【図3】従来の波長分割多重通信用光分波合波器の構成図である。
【符号の説明】
1−1〜1−7 光ファイバ
2−1〜2−5 軸ずれ型コリメータレンズ
3−1 コリメータレンズ
3−2 コリメータレンズ
4−1 WDMフィルタ(λ1)
4−2 WDMフィルタ(λ2)
4−3 WDMフィルタ(λ3)
4−4 WDMフィルタ(λ4)
6−1〜6−5 光伝搬媒体
7−1 合波光球面波
7−2〜7−5 単波光球面波
7−6 任意波長光球面波
7−7 任意波長光球面波
40 ファイバアレイユニット
50 分波ユニット
Claims (12)
- 波長の異なる複数の光波からなる球面波を放射する光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて前記球面波の各波長毎に分波されたそれぞれの光波を受光するための複数の受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、
前記光放射用光ファイバの先端部と対向して該ファイバから放射される球面波を受光して該球面波を平行波に変換して所定の角度で出射する光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、前記平行波に含まれる前記各波長の光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ選択的に反射させ、残りの光波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、前記各受光用光ファイバの先端部とそれぞれ対向し、前記各WDMフィルタにより反射させた各光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ受光して集光し前記各受光用光ファイバへ案内する複数の案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む分波ユニットとを備える波長分割多重通信用光分波器であって、
前記ファイバアレイユニットに前記光放射用光ファイバと平行に配され、外部より光量測定のための所定波長の光波が入射される位置決め用光ファイバと、
前記分波ユニットに前記位置決め用光ファイバの先端部と対向して配され、該位置決め用光ファイバから出射される光量測定用光波である球面波と同一の光軸を有し、該球面波を受光して平行波に変換する位置決め用コリメータレンズと、
前記分波ユニットに設けられ、前記位置決め用コリメータレンズより出射された前記平行波を前記位置決め用光ファイバに光量測定のために戻すべく前記位置決め用コリメータレンズに向けて反射させる反射部とを含むユニット位置決め調整部を、更に備えることを特徴とする波長分割多重通信用光分波器。 - 前記反射部は前記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の波長分割多重通信用光分波器。
- 前記ユニット位置決め調整部を複数設けたことを特徴とする請求項1に記載の波長分割多重通信用光分波器。
- 波長の異なる複数の光波からなる球面波を放射する光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて前記球面波の各波長毎に分波されたそれぞれの光波を受光するための複数の受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、
前記光放射用光ファイバの先端部と対向して該ファイバから放射される球面波を受光して該球面波を平行波に変換して所定の角度で出射する光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、前記平行波に含まれる前記各波長の光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ選択的に反射させ、残りの光波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、前記各受光用光ファイバの先端部とそれぞれ対向し、前記各WDMフィルタにより反射させた各光波の内の波長の異なるいずれか1つの光波をそれぞれ受光して集光し前記各受光用光ファイバへ案内する複数の案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む分波ユニットとを相互に接合して波長分割多重通信用光分波器を製造する方法であって、
前記ファイバアレイユニットと前記分波ユニットとを接合するために対向配置し、
前記ファイバアレイユニットに前記光放射用光ファイバと平行に配した位置決め用光ファイバに、外部より光量測定のための所定波長の光波を供給し、
前記分波ユニットに前記位置決め用光ファイバの先端部と対向して設けた位置決め用コリメータレンズにより、前記位置決め用光ファイバから出射された光量測定用光波である球面波を平行波に変換すると共に、
前記位置決め用コリメータレンズより出射された前記平行波を前記分波ユニットに設けた反射部により前記位置決め用コリメータレンズに反射し、
該位置決め用コリメータレンズにより受光した反射光を集光して前記位置決め用光ファイバに戻し、戻した該反射光の光量を測定し、前記ファイバアレイユニットと前記分波ユニットとの接合の位置決めを行うことを特徴とする波長分割多重通信用光分波器の製造方法。 - 前記反射部は前記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の波長分割多重通信用光分波器の製造方法。
- 前記ファイバアレイユニットと前記分波ユニットとの接合の位置決めを複数箇所で行うことを特徴とする請求項4に記載の波長分割多重通信用光分波器の製造方法。
- 個々に波長の異なる単一波長の光波からなる球面波を放射する複数の光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて波長の異なる前記各単一波長の光波を複数合波して受光するための受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、
前記各光放射用光ファイバの先端部とそれぞれ対向して該各ファイバから放射されるそれぞれ波長の異なる単一波長の光波である球面波を受光して該球面波をそれぞれ平行波に変換して所定の角度で出射する複数の光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、前記各単一波長の平行波の内の波長の異なるいずれか1つの平行波をそれぞれ選択的に反射させ、他の異なる波長の平行波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、前記受光用光ファイバの先端部と対向し、前記各WDMフィルタにより反射され合波された合波光を受光して集光し前記受光用光ファイバへ案内する案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む合波ユニットとを備える波長分割多重通信用光合波器であって、
前記ファイバアレイユニットに前記各光放射用光ファイバと平行に配され、外部より光量測定のための所定波長の光波が入射される位置決め用光ファイバと、
前記合波ユニットに前記位置決め用光ファイバの先端部と対向して配され、該位置決め用光ファイバから出射される光量測定用光波である球面波と同一の光軸を有して該球面波を受光して平行波に変換する位置決め用コリメータレンズと、
前記合波ユニットに設けられ、前記平行波を前記位置決め用光ファイバに光量測定のために戻すべく前記位置決め用コリメータレンズに反射する反射部とを含むユニット位置決め調整部を、更に備えることを特徴とする波長分割多重通信用光合波器。 - 前記反射部は前記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項7に記載の波長分割多重通信用光合波器。
- 前記ユニット位置決め調整部を複数設けたことを特徴とする請求項7に記載の波長分割多重通信用光合波器。
- 個々に波長の異なる単一波長の光波からなる球面波を放射する複数の光放射用光ファイバ及び該光ファイバと平行に配されて波長の異なる前記各単一波長の光波が複数合波された合波光を受光するための受光用光ファイバを有するファイバアレイユニットと、
前記各光放射用光ファイバの先端部とそれぞれ対向して該各ファイバから放射されるそれぞれ波長の異なる単一波長の光波である球面波を受光して該球面波をそれぞれ平行波に変換して所定の角度で出射する複数の光変換用軸ずれ型コリメータレンズと、前記各単一波長の平行波の内の波長の異なるいずれか1つの平行波をそれぞれ選択的に反射させ、他の異なる波長の平行波を透過させる複数のWDM(波長分割多重)フィルタと、前記受光用光ファイバの先端部と対向し、前記各WDMフィルタにより反射され合波された合波光を受光して集光し前記受光用光ファイバへ案内する案内用軸ずれ型コリメータレンズを含む合波ユニットとを相互に接合して波長分割多重通信用光合波器を製造する方法であって、
前記ファイバアレイユニットと前記合波ユニットとを接合するために対向配置し、
前記ファイバアレイユニットに前記各光放射用光ファイバと平行に配した位置決め用光ファイバに、外部より光量測定のための所定波長の光波を供給し、
前記合波ユニットに前記位置決め用光ファイバの先端部と対向して設けられた位置決め用コリメータレンズにより、前記位置決め用光ファイバから出射された光量測定用光波である球面波を受光して平行波に変換して出射すると共に、
前記合波ユニットに設けられた反射部により前記平行波を前記位置決め用コリメータレンズに反射し、
該位置決め用コリメータレンズにより受光した反射光を集光して前記位置決め用光ファイバに戻し、該戻した反射光の光量を測定し、前記ファイバアレイユニットと前記合波ユニットとの接合の位置決めを行うことを特徴とする波長分割多重通信用光合波器の製造方法。 - 前記反射部は前記各WDMフィルタの内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項10に記載の波長分割多重通信用光合波器の製造方法。
- 前記ファイバアレイユニットと前記分波ユニットとの接合の位置決めを複数箇所で行うことを特徴とする請求項10に記載の波長分割多重通信用光合波器の製造方法。
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