JP2004085794A - 静電印刷用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】強度、耐久性に優れ、屋外で使用することも可能であり、かつ、ごく少量の図柄であっても、手間、コストがかからないような印刷用の媒体を提供する。
【解決手段】不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有している静電印刷用シート。また、前記静電印刷用シートに、静電印刷が施されているシート。層状ケイ酸塩は、パイロフィライトおよび/またはカオリナイトであることが好ましく、樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有している静電印刷用シート。また、前記静電印刷用シートに、静電印刷が施されているシート。層状ケイ酸塩は、パイロフィライトおよび/またはカオリナイトであることが好ましく、樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電印刷を施すことが可能な不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電印刷の媒体としては、いわゆる紙からなるものが使用されている。しかしながら、紙製のものは、強度、耐久性に優れるとはいえず、例えば、屋外で使用した場合に、強風や雨天時に、雨・風に曝されると強度が低下し、破れなどが発生するという問題がある。また、飲食物等により汚されると、皺、破れが発生するという問題がある。
【0003】
一方、破れ等が発生しにくい印刷物としては、媒体として通常の織編物等の布帛に、スクリーン印刷、グラビア印刷等を施したものが知られているが、布帛に印刷を施す際に、原版を作成する必要がある。同じ図柄を大量に印刷する場合には適しているが、同じ図柄を大量に必要としない場合には、一々、製版を作成して印刷を施すことは、手間とコストがかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題点を解決するものであり、強度、耐久性に優れ、屋外で使用することも可能であり、かつ、ごく少量の図柄であっても、手間、コストがかからない印刷用の媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有していることを特徴とする静電印刷用シートを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】
本発明の静電印刷用シートは、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有している。
【0009】
層状ケイ酸塩としては、カオリナイト(カオリン鉱物)、パイロフィライト、タルク、雲母、脆雲母、緑泥石、バーミキュライト等が挙げられるが、なかでもアルミニウムを有するカオリナイト、パイロフィライトを好ましく用いることができる。
【0010】
樹脂層における層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとの混合割合(質量比)は、1:3〜3:1であることが好ましく、より好ましくは、1:2〜2:1である。層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを適量混合した層を設けることにより、静電印刷をすることが可能となり、また、緻密な静電写真を鮮明に複写印刷することが可能となる理由は定かではないが、層状ケイ酸塩は、その形態が層状(板状)であり、一方、炭酸カルシウムは、その形態が球形状であり、異なる形態の両者を適量混合することによって、空隙が良好に埋め合わされ、平滑性が向上してなる微細多孔質を有する表面を形成することが可能となり、緻密である静電写真を鮮明に複写印刷することが可能となったものと推察される。両者の混合割合が、1:3〜3:1を外れると、表面の平滑性が失われる傾向となり、静電写真等の緻密なものを鮮明に複写印刷することが困難となる。
【0011】
樹脂層を形成する樹脂としては、熱可塑性のものであっても熱硬化性のものであってもよい。本発明において、樹脂層は、粉末状である層状ケイ酸塩、炭酸カルシウムを不織布の片面に付着・保持させるための、いわゆるバインダーとして機能できるものであればいずれのものでもよい。本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を好ましく用いることができる。
【0012】
樹脂層における樹脂は、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを付着・保持させるためのものであるため、その質量は、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを合わせて100質量部とした際に、10〜30質量部とすることが好ましい。10質量部未満であると、層状ケイ酸塩および炭酸カルシウムとを十分に付着・保持させることができにくくなり、一方、30質量部を超えると、樹脂層内における樹脂の占める割合が大きくなるため、静電写真等の緻密なものを鮮明に複写印刷することが困難となる。
【0013】
樹脂層の目付は、30g/m2以上とすることが好ましい。30g/m2未満であると、良好に静電印刷を行いにくい。上限としては、250g/m2程度とする。250g/m2を超えると過剰品質となり、コスト高となる。
【0014】
本発明に用いられる不織布としては、スパンボンド不織布、フラッシュ紡糸不織布、メルトブローン不織布等の長繊維不織布や、短繊維不織布、湿式不織布等の従来公知のいずれの不織布を用いることができる。なかでも、引裂強力や引張強力に優れ、また、安価に得られることから、スパンボンド不織布を用いることが好ましい。また、平滑性に優れた不織布であることが好ましく、エンボス加工が施されたスパンボンド不織布、熱フラットロール加工の施されたスパンボンド不織布、フラッシュ紡糸不織布を好ましく用いることができる。
【0015】
不織布を構成する繊維の素材としては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維等の熱可塑性繊維や、コットン、パルプ、レーヨン、溶剤紡糸レーヨン等のセルロース系繊維等、従来公知のものが用いられる。また、熱可塑性繊維の場合、単一の重合体からなる繊維であっても、2種以上の重合体からなる複合繊維であってもよい。不織布においても、1種の繊維からなるものであっても、複数種の繊維が混合してなるものであってもよい。また、不織布の強力を向上させるために、少量のバインダーが付着しているものであってもよい。本発明に用いる不織布の形態、不織布を構成する繊維の素材等については、本発明のシートを用いる用途に応じて適宜選択すればよい。
【0016】
不織布の目付は、10g/m2以上であることが好ましく、より好ましくは、30g/m2以上である。目付10g/m2未満であると、繊維間の空隙が大きくなり、網状のネット形態のようなものとなるため、片面に前記の無機粉末を含有した樹脂層を形成させることが困難となり、また、シートの機械的強力が劣るものとなる。目付の上限は、特に限定されず、シートを用いる用途に応じて適宜選択すればよいが、一般に200g/m2程度とすればよい。
【0017】
本発明の静電印刷用シートを得る方法としては、不織布の少なくとも片面に上記した樹脂層を設ければよい。樹脂層を設ける方法としては、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムと樹脂とを適量混合した樹脂液を不織布上にナイフコーター、ロールコーター等で塗布するコーティング法を採用して、不織布の片面に樹脂層を設けることが好ましい。また、樹脂の種類によっては、含浸法やスプレー法等を用いることもできる。
【0018】
本発明の静電印刷用シートは、公知の静電印刷を施すことにより、印刷が施されてなるシートを得ることができる。本発明の印刷が施されたシートは、適宜の大きさに裁断して、例えば、ポスター、タペストリー、広告用等の幟、旗、横断幕、垂幕、掲示物等に好適に用いることができる。また、一般家庭用品、消耗品(オムツカバー、使い捨て袋、バック、使い捨てエプロン、使い捨て上着等)や、地図や屋外使用のための図(海図、道路マップ等)等の様々な用途に用いることができる。
【0019】
【実施例】
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
不織布として、熱エンボス加工が施された目付60g/m2のポリエチレンテレフタレートからなるスパンボンド不織布を用意した。一方、下記載の樹脂液を調整し、不織布の両面に各々65g/m2塗布して、樹脂層を形成し、本発明の静電印刷用シート(目付190g/m2)を得た。
(樹脂液)
クレー粉(カオリナイト、パイロフィライト) 35.7質量部
炭酸カルシウム 44.6質量部
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 18.5質量部
分散剤、増粘剤、消泡剤 1.2質量部
【0020】
得られた静電印刷シートに静電写真を複写印刷したところ、緻密で鮮明に印刷が施され、いわゆるカラーコピー用紙と同等の印刷性能を有していた。
【0021】
次いで、水に濡れた際の引裂強力保持性を評価するために、水に浸漬前と浸漬後の引裂強力を測定した。すなわち、印刷を施したシートの引裂強力(JIS L 1906:ペンジュラム法)を測定し、次いで、水に10分間浸漬し、その後、引き上げ2分間放置後に引裂強力を測定した。水に浸漬前の引裂強力は3.92N、水に浸漬後の引裂強力は5.88Nであり、水に濡れた際であっても十分な強度を有しているものであり、むしろ水に濡れた後の引裂強力の値が高くなっていた。また、水に浸漬後であっても、印刷の鮮明性は全く変化がないものであった。
【0022】
【発明の効果】
本発明の静電印刷用シートは、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有しているものである。シートの基材が不織布(繊維からなる布帛)より形成されていることから、強力、耐久性に優れているため、該シートに印刷を施したシートを屋外で使用した場合、強風や雨天時により雨・風に曝されても皺、破れ等が発生しにくい。また、飲食物により汚れた場合でも皺、破れが発生しにくく、また、水により洗い流しても強度低下が少ない。
【0023】
また、不織布の表面に上記特定の無機粉末を有する樹脂層を有しているため、容易に静電印刷を施すことが可能であり、静電写真のような緻密かつ鮮明なものを、緻密かつ鮮明に印刷することができる。また、印刷方法が容易であるため、コスト、手間がかからず、カラーコピーを行う感覚で1枚のものであっても気軽に印刷することができる。また、パソコン等で処理をしたデータ(写真も含めた)を印刷処理を行う、いわゆるデジタル印刷を行うこともできるため、容易に素早く優れた印刷物を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電印刷を施すことが可能な不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静電印刷の媒体としては、いわゆる紙からなるものが使用されている。しかしながら、紙製のものは、強度、耐久性に優れるとはいえず、例えば、屋外で使用した場合に、強風や雨天時に、雨・風に曝されると強度が低下し、破れなどが発生するという問題がある。また、飲食物等により汚されると、皺、破れが発生するという問題がある。
【0003】
一方、破れ等が発生しにくい印刷物としては、媒体として通常の織編物等の布帛に、スクリーン印刷、グラビア印刷等を施したものが知られているが、布帛に印刷を施す際に、原版を作成する必要がある。同じ図柄を大量に印刷する場合には適しているが、同じ図柄を大量に必要としない場合には、一々、製版を作成して印刷を施すことは、手間とコストがかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題点を解決するものであり、強度、耐久性に優れ、屋外で使用することも可能であり、かつ、ごく少量の図柄であっても、手間、コストがかからない印刷用の媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有していることを特徴とする静電印刷用シートを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0008】
本発明の静電印刷用シートは、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有している。
【0009】
層状ケイ酸塩としては、カオリナイト(カオリン鉱物)、パイロフィライト、タルク、雲母、脆雲母、緑泥石、バーミキュライト等が挙げられるが、なかでもアルミニウムを有するカオリナイト、パイロフィライトを好ましく用いることができる。
【0010】
樹脂層における層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとの混合割合(質量比)は、1:3〜3:1であることが好ましく、より好ましくは、1:2〜2:1である。層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを適量混合した層を設けることにより、静電印刷をすることが可能となり、また、緻密な静電写真を鮮明に複写印刷することが可能となる理由は定かではないが、層状ケイ酸塩は、その形態が層状(板状)であり、一方、炭酸カルシウムは、その形態が球形状であり、異なる形態の両者を適量混合することによって、空隙が良好に埋め合わされ、平滑性が向上してなる微細多孔質を有する表面を形成することが可能となり、緻密である静電写真を鮮明に複写印刷することが可能となったものと推察される。両者の混合割合が、1:3〜3:1を外れると、表面の平滑性が失われる傾向となり、静電写真等の緻密なものを鮮明に複写印刷することが困難となる。
【0011】
樹脂層を形成する樹脂としては、熱可塑性のものであっても熱硬化性のものであってもよい。本発明において、樹脂層は、粉末状である層状ケイ酸塩、炭酸カルシウムを不織布の片面に付着・保持させるための、いわゆるバインダーとして機能できるものであればいずれのものでもよい。本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を好ましく用いることができる。
【0012】
樹脂層における樹脂は、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを付着・保持させるためのものであるため、その質量は、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを合わせて100質量部とした際に、10〜30質量部とすることが好ましい。10質量部未満であると、層状ケイ酸塩および炭酸カルシウムとを十分に付着・保持させることができにくくなり、一方、30質量部を超えると、樹脂層内における樹脂の占める割合が大きくなるため、静電写真等の緻密なものを鮮明に複写印刷することが困難となる。
【0013】
樹脂層の目付は、30g/m2以上とすることが好ましい。30g/m2未満であると、良好に静電印刷を行いにくい。上限としては、250g/m2程度とする。250g/m2を超えると過剰品質となり、コスト高となる。
【0014】
本発明に用いられる不織布としては、スパンボンド不織布、フラッシュ紡糸不織布、メルトブローン不織布等の長繊維不織布や、短繊維不織布、湿式不織布等の従来公知のいずれの不織布を用いることができる。なかでも、引裂強力や引張強力に優れ、また、安価に得られることから、スパンボンド不織布を用いることが好ましい。また、平滑性に優れた不織布であることが好ましく、エンボス加工が施されたスパンボンド不織布、熱フラットロール加工の施されたスパンボンド不織布、フラッシュ紡糸不織布を好ましく用いることができる。
【0015】
不織布を構成する繊維の素材としては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維等の熱可塑性繊維や、コットン、パルプ、レーヨン、溶剤紡糸レーヨン等のセルロース系繊維等、従来公知のものが用いられる。また、熱可塑性繊維の場合、単一の重合体からなる繊維であっても、2種以上の重合体からなる複合繊維であってもよい。不織布においても、1種の繊維からなるものであっても、複数種の繊維が混合してなるものであってもよい。また、不織布の強力を向上させるために、少量のバインダーが付着しているものであってもよい。本発明に用いる不織布の形態、不織布を構成する繊維の素材等については、本発明のシートを用いる用途に応じて適宜選択すればよい。
【0016】
不織布の目付は、10g/m2以上であることが好ましく、より好ましくは、30g/m2以上である。目付10g/m2未満であると、繊維間の空隙が大きくなり、網状のネット形態のようなものとなるため、片面に前記の無機粉末を含有した樹脂層を形成させることが困難となり、また、シートの機械的強力が劣るものとなる。目付の上限は、特に限定されず、シートを用いる用途に応じて適宜選択すればよいが、一般に200g/m2程度とすればよい。
【0017】
本発明の静電印刷用シートを得る方法としては、不織布の少なくとも片面に上記した樹脂層を設ければよい。樹脂層を設ける方法としては、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムと樹脂とを適量混合した樹脂液を不織布上にナイフコーター、ロールコーター等で塗布するコーティング法を採用して、不織布の片面に樹脂層を設けることが好ましい。また、樹脂の種類によっては、含浸法やスプレー法等を用いることもできる。
【0018】
本発明の静電印刷用シートは、公知の静電印刷を施すことにより、印刷が施されてなるシートを得ることができる。本発明の印刷が施されたシートは、適宜の大きさに裁断して、例えば、ポスター、タペストリー、広告用等の幟、旗、横断幕、垂幕、掲示物等に好適に用いることができる。また、一般家庭用品、消耗品(オムツカバー、使い捨て袋、バック、使い捨てエプロン、使い捨て上着等)や、地図や屋外使用のための図(海図、道路マップ等)等の様々な用途に用いることができる。
【0019】
【実施例】
次に、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
不織布として、熱エンボス加工が施された目付60g/m2のポリエチレンテレフタレートからなるスパンボンド不織布を用意した。一方、下記載の樹脂液を調整し、不織布の両面に各々65g/m2塗布して、樹脂層を形成し、本発明の静電印刷用シート(目付190g/m2)を得た。
(樹脂液)
クレー粉(カオリナイト、パイロフィライト) 35.7質量部
炭酸カルシウム 44.6質量部
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 18.5質量部
分散剤、増粘剤、消泡剤 1.2質量部
【0020】
得られた静電印刷シートに静電写真を複写印刷したところ、緻密で鮮明に印刷が施され、いわゆるカラーコピー用紙と同等の印刷性能を有していた。
【0021】
次いで、水に濡れた際の引裂強力保持性を評価するために、水に浸漬前と浸漬後の引裂強力を測定した。すなわち、印刷を施したシートの引裂強力(JIS L 1906:ペンジュラム法)を測定し、次いで、水に10分間浸漬し、その後、引き上げ2分間放置後に引裂強力を測定した。水に浸漬前の引裂強力は3.92N、水に浸漬後の引裂強力は5.88Nであり、水に濡れた際であっても十分な強度を有しているものであり、むしろ水に濡れた後の引裂強力の値が高くなっていた。また、水に浸漬後であっても、印刷の鮮明性は全く変化がないものであった。
【0022】
【発明の効果】
本発明の静電印刷用シートは、不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有しているものである。シートの基材が不織布(繊維からなる布帛)より形成されていることから、強力、耐久性に優れているため、該シートに印刷を施したシートを屋外で使用した場合、強風や雨天時により雨・風に曝されても皺、破れ等が発生しにくい。また、飲食物により汚れた場合でも皺、破れが発生しにくく、また、水により洗い流しても強度低下が少ない。
【0023】
また、不織布の表面に上記特定の無機粉末を有する樹脂層を有しているため、容易に静電印刷を施すことが可能であり、静電写真のような緻密かつ鮮明なものを、緻密かつ鮮明に印刷することができる。また、印刷方法が容易であるため、コスト、手間がかからず、カラーコピーを行う感覚で1枚のものであっても気軽に印刷することができる。また、パソコン等で処理をしたデータ(写真も含めた)を印刷処理を行う、いわゆるデジタル印刷を行うこともできるため、容易に素早く優れた印刷物を得ることができる。
Claims (5)
- 不織布の少なくとも片面に、層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとを含む樹脂層を有していることを特徴とする静電印刷用シート。
- 層状ケイ酸塩と炭酸カルシウムとの混合比率が1:3〜3:1(質量比)であることを特徴とする請求項1記載の静電印刷用シート。
- 層状ケイ酸塩がパイロフィライトおよび/またはカオリナイトであることを特徴とする請求項1または2記載の静電印刷用シート。
- 樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の静電印刷用シート
- 請求項1〜4のいずれかに記載の静電印刷用シートに、静電印刷が施されていることを特徴とするシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002245244A JP2004085794A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 静電印刷用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002245244A JP2004085794A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 静電印刷用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004085794A true JP2004085794A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32053494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002245244A Pending JP2004085794A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 静電印刷用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004085794A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020177118A (ja) * | 2019-04-18 | 2020-10-29 | owlking株式会社 | 電子写真方式印刷機用印刷媒体及び印刷システム |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5850543A (ja) * | 1981-09-21 | 1983-03-25 | Kanzaki Paper Mfg Co Ltd | 湿式電子写真用転写紙 |
JPH0511486A (ja) * | 1990-10-30 | 1993-01-22 | Kanzaki Paper Mfg Co Ltd | フイルム塗被シート |
JPH08123064A (ja) * | 1994-10-24 | 1996-05-17 | Toyo Cloth Kk | カラーコピー用クロスシート |
JPH08171226A (ja) * | 1994-12-20 | 1996-07-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用転写紙 |
-
2002
- 2002-08-26 JP JP2002245244A patent/JP2004085794A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5850543A (ja) * | 1981-09-21 | 1983-03-25 | Kanzaki Paper Mfg Co Ltd | 湿式電子写真用転写紙 |
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JPH08171226A (ja) * | 1994-12-20 | 1996-07-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真用転写紙 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020177118A (ja) * | 2019-04-18 | 2020-10-29 | owlking株式会社 | 電子写真方式印刷機用印刷媒体及び印刷システム |
JP7148140B2 (ja) | 2019-04-18 | 2022-10-05 | owlking株式会社 | 電子写真方式印刷機用印刷媒体及び印刷システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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