JP2004084892A - 無端伝動帯のオートテンショナ - Google Patents

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Yuji Matsumochi
松持 祐司
Kazuyuki Iwata
岩田 和之
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】故障が起りにくく耐久性の優れたオートテンショナを提供することにある。
【解決手段】プランジャ20の先端部が無端伝動帯の外側面に当接するプランジャ20がハウジング11に摺動自在に取り付けられ、前記無端伝動帯に張力を加える方向へ前記プランジャ20を前記ハウジングから突出させて付勢する付勢手段21が設けられ、前記プランジャ20の外周面に形成されたラック22に噛み合うラチェット23が前記ハウジングに回転可能に枢着され、前記プランジャ20のラック22に噛み合ったラチェット23の歯24を該プランジャ20の退入方向へ付勢するスプリング27が設けられ、前記ハウジング11に、前記ラチェット23の回転中心部23aに対向した当接壁11dが形成され、前記ラチェット23の回転中心部押し込み側周面には、前記ハウジング11の当接壁11dの壁面に当接する密接面23dが形成されるとともに、前記プランジャ20の突出に対応した前記ラチェット23の回転を許容する湾曲面部23eが形成された無端伝動帯のオートテンショナである。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、内燃機関の動弁系や補機駆動系に用いられる無端チエンや、無端ベルト等の無端伝動帯に所要の張力を付与する無端伝動帯のオートショナに関するものである。
【0002】
【従来技術】
ハウジング内に摺動自在に嵌装されたプランジャが、スプリングおよび油圧等でもって外方へ付勢され、該プランジャによって無端チエンが張られ、その張りが緩まないように、前記プランジャがハウジング内に押込まれるのを阻止するラチェットを備えたオートテンショナがあった(実用新案登録第2597101号公報参照)。
【0003】
【解決しようとする課題】
従来の前記オートテンショナにおいては、無端チエンの張り張力の増大でもってプランジャがハウジング内に強く押し込められる際に、前記ラチェットに大きな力が作用し、特にラチェットの枢支軸に大きな曲げモーメントが働き、耐久性が高くない不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段および効果】
本発明は、このような不具合を解消したオートテンショナの改良に係り、請求項1記載の発明は、駆動回転体と従動回転体とに架渡された無端伝動帯に張力を与える無端伝動帯のオートテンショナにおいて、前記駆動回転体または従動回転体のいずれか一方の回転体、あるいは両回転体を枢支する機器に設けられたハウジングと、該ハウジングに摺動自在に取り付けられ、先端部が前記無端伝動帯の外側面または該外側面に接する部材に当接するプランジャと、前記無端伝動帯に張力を加える方向へ、前記プランジャを前記ハウジングから突出させて付勢する付勢手段と、前記プランジャの外周面に形成されたラックと、該ラックに噛み合い前記ハウジングに回転可能に設けられたラチェットと、前記プランジャのラックに噛み合ったラチェットを該プランジャの退入方向へ付勢するスプリングとを備え、前記ハウジングに、前記ラチェットの回転中心部に対向した当接壁が形成され、前記ラチェットの回転中心部押し込み側周面には、前記ハウジングの当接壁の壁面に当接して前記プランジャの退入を阻止する密接面が形成されるとともに、前記プランジャの突出に対応して前記ラチェットの回転を許容する湾曲面部が形成されたことを特徴とするものである。
【0005】
請求項1記載の発明は前述したように構成されているので、前記無端伝動帯が緩むと、前記付勢手段の付勢力により、前記ラックが該ラチェットの先端を次々と乘り越え前記プランジャが前記ハウジングから外方へ突出し、前記無端伝動帯が、前記付勢手段の付勢力の大きさに対応して設定された張力状態に緊張される。
【0006】
また、前記無端伝動帯の張力が増大すると、前記プランジャを内方へ押し込む力が前記付勢手段による付勢力よりも大きくなって、該プランジャが前記ハウジング内に押し込まれるようになると、これに対応して前記ラチェットが押し込み方向へ回転し、該ラチェットの回転中心部押し込み側図面の平面部が、前記ハウジングの当接壁に当接して、前記ラチェットの押し込み方向回転が停止され、前記プランジャの押し込みが阻止され、前記無端伝動帯の動力伝達が確保される。
【0007】
次に、請求項2記載のように発明を構成することにより、前記ラチェットに加えられる押し込み力を平面状に形成された当接壁面と密接面とで分散して略均等に安定し負担させることができる。
【0008】
さらに、請求項3記載のように発明を構成することにより、前記プランジャが押し込まれて、前記ラチェットが押し込み方向へ回転する際に、該ラチェット回転中心部周面の湾曲面部が前記プランジャの当接壁に次第に強く圧接されて摩擦力が増大し、前記プランジャの押し込み方向移動速度が減速されて停止するため、大きな衝撃力の発生が阻止され、オートテンショナの損傷が回避される。そして、前記ラチェットをプランジャの退入方向へ付勢するスプリングを該プランジャに接近させて、オートテンショナの小型化を図ることができる。
【0009】
また、請求項4記載のように発明を構成することにより、前記ラチェットの歯が前記ラックに最も深く喰い込んだ位置よりもプランジャ押し込み側に位置した状態において、前記ラチェットの回転中心部周面の平面部が前記当接壁に当接するため、前記ラチェットの歯に加えられる負荷が軽減されつつ、該ラチェットに加えられる力が該当接壁に伝えられ、ラチェットの破損が回避されながら無端伝動帯の張力が維持される。しかも、ラックの歯間距離の大半に亘りラチェットによるプランジャ押し込み制御力が次第に増大してプランジャが静かに停止しうるので、騒音や衝撃力の発生が未然に阻止される。
【0010】
さらに、請求項5記載のように発明を構成することにより、前記無端伝動帯からのプランジャ押し込み力を、前記ラチェットを介して、この押し込み力に直交する当接壁に確実に負担させることができ、前記ラチェットの枢支部の負荷を大巾に軽減することができる。
【0011】
さらにまた、請求項6記載のように発明を構成することにより、プランジャに働く押し込み力を、前記移動鋸歯体の押し込み側端壁とハウジングの当接壁との当接面部分で全面に亘り負担させることができ、前記移動鋸歯体とハウジングの局所的負荷による破損が確実に回避される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図5に図示された請求項1ないし請求項5記載の発明の一実施形態について説明する。
【0013】
図示されない4ストロークサイクル内燃機関の動弁系において、図1に図示されるように、内燃機関本体に枢支されて時計方向に回転するクランク軸1に、駆動回転体に相当するドライブスプロケット2が一体に嵌着されるとともに、従動回転体に相当するドリブンスプロケット4が1対のカム軸3に一体に嵌着され、該ドライブスプロケット2およびドリブンスプロケット4に、無端伝動帯に相当する無端チェン5が架渡され、該無端チェン5の緩み側(図1で左側)に、無端チェン5の緩みを除去するためのチェンテンショナ6が配設されるとともに、無端チェン5の緊張側にチェンガイド7が配設されている。
【0014】
また、チェンテンショナ6では、チェンガイド部材9の上端9aが、内燃機関本体に支持された枢軸8を中心に左右へ揺動可能に枢着され、チェンガイド部材9の下部9bにオートテンショナ10のプランジャ20の先端面20cが当接する位置関係で、該オートテンショナ10が内燃機関本体に一体に取り付けられており、後で詳細に説明されるように、無端チェン5が緩んでオートテンショナ10の突出によりチェンガイド部材9が枢軸8を中心にして反時計方向へ揺動し、無端チェン5の緩みが除去された後、無端チェン5が緊張した場合に、該オートテンショナ10の押し付け保持力により、チェンガイド部材9はその位置に固定されて、無端チェン5に緩みが生じないようになっている。
【0015】
次に、オートテンショナ10の詳細な構造を説明すると、図2に図示されるように、オートテンショナ10のハウジング11には、長手方向両端近くで上下斜向いの位置に取り付け孔12が形成されており、図1に図示されるように、該取り付け孔12をそれぞれ貫通して内燃機関本体に螺着されるボルト13によって、ハウジング11は該内燃機関本体に一体に取り付けられている。
【0016】
また、図2ないし図4に図示されるように、ハウジング11内には、長手方向に指向した横断面形状が円形のプランジャ孔11aが形成されるとともに、該プランジャ孔11aの基端側(図面で左側)に同芯状の貫通孔11bが形成され、該貫通孔11bにチェックバルブ14のチェックバルブシート15が一体に嵌着され、該チェックバルブシート15の先端(図面で右端)にチェックバルブボール16が当てがわれた状態で、該チェックバルブシート15の先端部にチェックボールゲージ17が嵌合され、該チェックバルブボール16とチェックボールゲージ17とにチェックバルブスプリング18が介装され、前記チェックバルブシート15の中央油路15aに連通するテンショナ油路19がハウジング11に形成されており、内燃機関本体からテンショナ油路19を介してチェックバルブシート15の中央油路15aに供給された潤滑油が、ハウジング11のプランジャ孔11a内の潤滑油より高圧の場合には、チェックバルブスプリング18のスプリング力に打勝ってチェックバルブボール16はプランジャ孔11a内へ押し出され、テンショナ油路19および中央油路15a内の潤滑油はプランジャ孔11a内に供給され、プランジャ孔11a内の潤滑油圧力がテンショナ油路19内の潤滑油圧力より高圧になっても、プランジャ孔11aの潤滑油がテンショナ油路19内へ逆流することができないようになっている。
【0017】
なお、チェックボールゲージ17の先端部には連通孔17bが形成され、チェックボールゲージ17内に吐出された潤滑油が連通孔17bを介してプランジャ孔11a内に流入できるようになっている。
【0018】
さらに、ハウジング11のプランジャ孔11aには、プランジャ20が摺動自在に嵌装され、該プランジャ20の基端部に該プランジャ20と同芯状のスプリング受け孔20aが形成され、該スプリング受け孔20aの底部20bとチェックボールゲージ17の基端鍔部17aとにプランジャスプリング21が介装されている。
【0019】
さらにまた、前記プランジャ20の一側面(図面では上面)にラック22が形成され、該ラック22に歯24が係脱自在に噛み合うことができるラチェット23が、ハウジング11の先端切欠き部11cに遊嵌され、該ハウジング11とラチェット23の回転中心部23aとを貫通するピン25でもって前記ラチェット23が回転自在に枢着され、該ハウジング11の先端切欠き部11cよりも基端側(図面で左側)に形成されたスプリング受け孔26にラチェットスプリング27が嵌装されており、前記ラチェット23の先端部23fに当接するラチェットスプリング27のバネ力により該ラチェット23は時計回りに回転するように付勢されている。
【0020】
そして、図5に図示されるように、ハウジング11の先端切欠き部11cの端壁面11dはプランジャ20の軸方向に対して垂直な面に形成され、また、ラチェット23の回転中心部23aにおいて、図2に図示される状態で、ピン25の中心から前記ハウジング11の端壁面11dに下した垂線がラチェット23の回転中心部23aの周面23bと交わる点23cより反時計回り部分23dが、前記垂線と直交する面すなわちハウジング11の端壁面11dと平行な平面に形成され、前記交点23cより時計回り部分23eは、前記ピン25の中心から該交点23c迄の距離を半径とする円筒面に形成されている。
【0021】
図1ないし図5に図示の実施形態は前述したように構成されているので、内燃機関が停止した状態では、プランジャ孔11a内の潤滑油の圧力が0であるため、図1に図示の無端チェン5の張力でチェンガイド7が枢軸8を中心として時計方向へ揺動しようと付勢され、図3に図示された状態において、そのチェンガイド7の付勢力でもってオートテンショナ10のプランジャ20がハウジング11のプランジャ孔11a内に押し込まれる。
【0022】
そして、プランジャ20と一体のラック22に噛み合う歯24が押し込み方向への移動するに伴なってラチェット23が時計方向へ回転し、図2に図示されるように、ラチェット23の平面部23dがハウジング11の端壁面11dに当接した状態では、ラチェット23の時計方向回転が停止され、プランジャ20の押し込みが阻止される。
【0023】
この場合、プランジャ孔11aの軸方向に沿うプランジャ20の押し込み力の大部分は、ラチェット23の平面部23dを介してハウジング11の端壁面11dに負担されるため、ピン25に大きな曲げ荷重が加えられず、ピン25が湾曲する惧れがない。また、プランジャ20の押し込み力の大部分は、ラチェット23の平面部23dの全面に亘って分散してハウジング11の端壁面11dに負担されるため、この当接部には大きな集中応力が加えられず、塑性変形する惧れがない。
【0024】
次に、内燃機関が運転を開始すると、テンショナ油路19からチェックバルブ14を介してハウジング11のプランジャ孔11aに潤滑油が供給され、該プランジャ孔11a内の潤滑油圧力と該プランジャ孔11aの横断面積との積にプランジャスプリング21のスプリング力を加えた値が、無端チェン5の張力でもってオートテンショナ10のプランジャ20に加えられる押し込み力を上回った場合には、図3に図示されるようにプランジャ20がハウジング11より押し出され、これに伴なってラチェット23は反時計方向へ回転し、さらに、プランジャ20が押し出されると、図4に図示されるように、ラック22の歯をラチェット23の歯24が乘り越え、プランジャ20はラック22の1歯分ずつ押し出され、無端チェン5の張力が増大する。無端チェン5の張力によるオートテンショナ10に働く押し込み力が、プランジャ孔11a内の潤滑油圧力による押し出し力およびプランジャスプリング21のスプリング力の和と等しくなった状態で、プランジャ20の押し出しが停止し、無端チェン5の張力が所要の張力に設定される。
【0025】
また、プランジャ20をハウジング11のプランジャ孔11a内に退入させようとする場合には、ラチェット23の先端部23fを反時計方向に押し、歯24をラック22から外し、プランジャ20に対し、押し込み方向へ加えればよい。
【0026】
図1ないし図5に図示の実施形態では、ラチェット23の歯24が1枚であったが、図6に図示のように歯24が3枚となるように、ラチェット23が形成されてもよく、この実施形態では、歯24の数が増加した分だけ、1枚の歯24に加わる荷重が大巾に軽減される。
【0027】
また、図7および図8に図示されるように、ハウジング11の端壁面11d´を巾中央部が窪んだV溝状に形成し、ラチェット23の回転中心部23a´の周面23b´における点23c´より反時計回り部分23d´と該点23c´より時計回り部分23e´とを前記V溝状に対応してV突出状に形成してもよく、この実施形態でも、図1ないし図6に図示の実施形態と同様な効果を奏することができるとともに、さらに、V溝状端壁面11d´および反時計回り部分23d´ならびに時計回り部分23e´により、厚さ方向中央にラチェット23が保持される効果を奏することができる。
【0028】
図7ないし図8に図示の実施形態では、ハウジング11の端壁面11d´の横断面形状がV状であったが、これをU状に形成してもよい。
【0029】
図1ないし図8に図示の実施形態では、ラチェット23の回転中心周面23bにおける点23cより時計回り部分23e,23e´は、ピン25の中心線を中心とする円筒面等の回転面であったが、前記点23cより時計方向へ進むにつれてピン25の中心線を中心としてその半径が少しずつ小径となるような弱渦巻面に形成し、点23c,23c´より反時計回り部分23d,23d´を、ハウジング11の端壁面11d,11d´に強く圧接するような形状に形成してもよく、このようにすれば、プランジャ20が押し込まれて、前記反時計回り部分23d,23d´がハウジング11の端壁面11d,11d´に当接する際に両者間の摩擦力が次第に増大して、衝突による衝撃の発生が未然に回避される。
【0030】
最後に、図9ないし図11に図示された請求項6記載の一実施形態について説明する。
【0031】
図9ないし図11に図示の実施形態では、図1ないし図5に図示の実施形態のプランジャ20に形成された左右対称のラック22の代りに、プランジャ20に鋸歯ラック28が形成され、図1ないし図5に図示の実施形態の回転式ラチェット23の代りに、移動鋸歯体29が用いられ、ハウジング11のプランジャ孔11aの長手方向に対し直角方向に指向したガイド孔11eがハウジング11に形成され、該ガイド孔11eの開口から前記移動鋸歯体29が鋸歯ラック28に向って装入されるとともに、鋸歯体押え板30および押えスプリング31が該ガイド孔11eに装入され、該ガイド孔11eの上端に蓋32が嵌着され、前記ガイド孔11eの両側(図面で前後)に図示されない開口が形成され、前記移動鋸歯体29の両側の開口から側方へそれぞれ図示されない摘みが突設されている。
【0032】
図9ないし図11に図示の実施形態において、移動鋸歯体29の鋸歯29aが図9に図示されるように鋸歯ラック28に噛み合っている場合には、プランジャ20に無端チェン5からの押し込み力が作用すると、移動鋸歯体29の鋸歯29aが鋸歯ラック28に噛み合い、該移動鋸歯体29もプランジャ20と同じ方向の力を受けるが、該移動鋸歯体29は前記ハウジング11のガイド孔11eの基端側面(図面で左側面)と当接し、プランジャ20の押し込み力を負担することができる。
【0033】
そして、無端チェン5の張力によるプランジャ20への押し込み力が、ハウジング11のプランジャ孔11a内の潤滑油圧力と該プランジャ孔11aの横断面積との積にプランジャスプリング21のスプリング力を加えた値よりも低下すると、これらの油圧力とスプリング力とにより、図10に図示されるようにプランジャ20はハウジング11より突出し、これに対応して移動鋸歯体29もハウジング11と共に移動し、移動鋸歯体29がハウジング11のガイド孔11eの先端側面に当接した後は移動鋸歯体29は鋸歯ラック28の傾斜歯車面28bに沿って上方へ上昇し、鋸歯ラック28の鋸歯28aを1歯分乘越えてから移動鋸歯体29は基端側(図面で左側)に移動して、ハウジング11のガイド孔11eの基端側面に当接するので、プランジャ20は鋸歯ラック28の1歯分だけ突出し、無端チェン5の張力が増大し、ドライブスプロケット2およびドリブンスプロケット4への無端チェン5の噛み合い解除が未然に阻止される。
【0034】
ハウジング11より突出したプランジャ20をハウジング11のプランジャ孔11a内に退入させるには、図示されない前記摘みを上方へ引き上げ、移動鋸歯体29の鋸歯29aを鋸歯ラック28より外せば、前記プランジャ20の退入は可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願請求項1ないし請求項5に記載の発明のオートテンショナを内燃機関の動弁系に適用した一実施形態の正面図である。
【図2】図1に図示のオートテンショナの縦断正面図で、プランジャが押し込まれた状態を図示したものである。
【図3】図2に図示のオートテンショナにおいて、プランジャの押し込み力が低下して、プランジャが突出する状態を図示した縦断正面図である。
【図4】図2に図示のオートテンショナにおいて、ラチェットがラックの歯を1歯乘越えた状態を図示した縦断正面図である。
【図5】図2のV−Vに沿って裁断した一部縦断断面図である。
【図6】図2に図示のオートテンショナにおいて、ラチェットの歯が多いオートテンショナの縦断正面図である。
【図7】図1ないし図5に図示の実施形態において、ハウジングの当接壁がV溝状に形成され、ラチェットの回転中心部押し込み側周面がV状に突出した形状に形成されたラチェットとハウジング当接壁の要部拡大正面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿って裁断した一部縦断断面図である。
【図9】請求項6に記載の発明のオートテンショナの縦断正面図で、図2と同様な状態の図面である。
【図10】プランジャが突出して、移動鋸歯体の鋸歯が鋸歯ラックを乘り越える状態を図示した縦断正面図である。
【図11】移動鋸歯体の鋸歯が鋸歯ラックを1歯分乘り越えて、該鋸歯が鋸歯ラックに噛み合った状態を図示した縦断正面図である。
【符号の説明】
1…クランク軸、2…ドライブスプロケット、3…カム軸、4…ドリブンスプロケット、5…無端チェン、6…チェンテンショナ、7…チェンガイド、8…枢軸、9…チェンガイド部材、10…オートテンショナ、11…ハウジング、12…取り付け孔、13…ボルト、14…チェックバルブ、15…チェックバルブシート、16…チェックバルブボール、17…チェックボールゲージ、18…チェックバルブスプリング、19…テンショナ油路、20…プランジャ、21…プランジャスプリング、22…ラック、23…ラチェット、24…歯、25…ピン、26…スプリング受け孔、27…ラチェットスプリング、28…鋸歯ラック、29…移動鋸歯体、30…鋸歯体押え板、31…押えスプリング、32…蓋。

Claims (6)

  1. 駆動回転体と従動回転体とに架渡された無端伝動帯に張力を与える無端伝動帯のオートテンショナにおいて、
    前記駆動回転体または従動回転体のいずれか一方の回転体、あるいは両回転体を枢支する機器に設けられたハウジングと、
    該ハウジングに摺動自在に取り付けられ、先端部が前記無端伝動帯の外側面または該外側面に接する部材に当接するプランジャと、
    前記無端伝動帯に張力を加える方向へ、前記プランジャを前記ハウジングから突出させて付勢する付勢手段と、
    前記プランジャの外周面に形成されたラックと、
    該ラックに噛み合い前記ハウジングに回転可能に設けられたラチェットと、
    前記プランジャのラックに噛み合ったラチェットを該プランジャの退入方向へ付勢するスプリングとを備え、
    前記ハウジングに、前記ラチェットの回転中心部に対向した当接壁が形成され、
    前記ラチェットの回転中心部押し込み側周面には、前記ハウジングの当接壁の壁面に当接して前記プランジャの退入を阻止する密接面が形成されるとともに、前記プランジャの突出に対応して前記ラチェットの回転を許容する湾曲面部が形成されたことを特徴とする無端伝動帯のオートテンショナ。
  2. 前記当接壁面と、前記ラチェットの回転中心部押し込み側周面の密接面とは平面に形成されたことを特徴とする請求項1記載の無端伝動帯のオートテンショナ。
  3. 前記ラチェットの回転中心部周面に形成された湾曲面部は、前記平面部に隣接した部分から離れる方向に向って前記ラチェットの回転中心からの半径が次第に減少する形状に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無端伝動帯のオートテンショナ。
  4. 前記ラチェットの回転中心から前記ラックの配列方向に対し垂直に下した垂線によりプランジャ突出側に前記ラチェットの歯が位置した状態では、前記湾曲面部が前記当接壁に相対して隣接し、前記垂線よりプランジャ退入側に前記ラチェットの歯が位置した状態では、前記密接面または平面部が前記当接壁に当接するように、前記ラチェットの回転中心部周面が形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載の無端伝動帯のオートテンショナ。
  5. 前記当接壁の壁面は前記プランジャの摺動方向に対し直交した方向に指向したことを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか記載の無端伝動帯のオートテンショナ。
  6. 駆動回転体と従動回転体とに架渡された無端伝動帯に張力を与える無端伝動帯のオートテンショナにおいて、
    前記駆動回転体または従動回転体のいずれか一方の回転体、あるいは両回転体を枢支する機器に設けられたハウジングと、
    該ハウジングに摺動自在に取り付けられ、先端部が前記無端伝動帯の外側面または該外側面に接する部材に当接するプランジャと、
    前記無端伝動帯に張力を加える方向へ、前記プランジャを前記ハウジングから突出させて付勢する付勢手段と、
    前記プランジャの外周面に形成された鋸歯ラックと、
    該鋸歯ラックに噛み合い該鋸歯ラックの配列方向に亘って、ハウジングの当接位置迄所定範囲移動可能に設けられた移動鋸歯体と、
    該移動鋸歯体を前記鋸歯ラックに噛み合せる方向へ付勢するスプリングとを備え、
    前記鋸歯ラックと移動鋸歯体の歯形は、歯先からプランジャ退入側歯辺がプランジャの摺動方向に対し直角に指向し、歯先からプランジャ突出側歯辺が傾斜した形状に形成され、
    前記ハウジングには、該スプリングによる鋸歯ラックへの移動鋸歯体噛み合いを解除する手段が設けられたことを特徴とする無端伝動帯のオートテンショナ。
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