JP2004084096A - 経編毛羽糸、その製造方法、及びそれを使った編、織り地 - Google Patents

経編毛羽糸、その製造方法、及びそれを使った編、織り地 Download PDF

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Abstract

【課題】経編機で経編地を編成すると同時に、機上で、その経編地をウエール方向に切断して、伸縮性自在で毛羽抜けの無い経編毛羽糸を提供すること。
【解決手段】経編機により、弾性糸を芯糸Y1としたカバードヤーンCYで所要の間隔をもって鎖編Sを編成するとともに該鎖編Sを連結糸Rで連結して経編地Tを形成し、該経編地Tの連結糸Rをウエール方向に切断することにより経編毛羽糸TYを得る手段であって、連結糸Rで鎖編Sを連結する際、挿入組織の長所、つまり、切断が確実、容易であることと、編込み組織の長所、つまり、毛羽抜けが発生しないことの2点の長所を併せ持つ連結組織を採用し、これにより鎖編Sを連結して、連結糸Rの掛け渡し部Bを確実に切断することで、一定長で均一な毛羽糸Fを有し、しかも伸縮性があり、同時に毛羽抜けのない経編毛羽糸TY。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、編物や織物を作る際の素材として使用される毛羽糸に関し、詳しくは、経編地を切断して得られる伸縮性を有する経編毛羽糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
布地を作る際には、ポリエステルなどの合繊フィラメント糸や綿などの紡績糸を使用して編物や織物を製造する場合の他、毛羽糸を使用して、毛羽立ちなどの表面効果やソフト感、凹凸感等を得ている。
それにより、独特のファンション性や、保温性等の機能性を有した編物や織物が得られる。
【0003】そして、この毛羽糸としては、例えば、一旦、織物や経編地に形成したものを切断して得られるシェニール糸等がある。
中でも、トリコット地等の経編地を切断して得られる経編毛羽糸は、これを用いて布地を作った場合、風合いが良好で、繊細でファッション性が良いばかりか、経編毛羽糸そのものの生産性が極めて良くなる等の利点があり、多く利用されている。
【0004】この経編毛羽糸に関しては、トリコット機やラッシェル機で広幅の経編地を編成し、これを、機上で切断して生産する方法が主流となっている。
つまり、図1に示すように、適宜の間隔で鎖編Sを編成し、同時に、これらの鎖編Sを連結糸Rで連結して経編地Tを得る。
そして、この経編地Tを機上に設置されたカッターCTで切断する。
カッターCTは、鎖編Sと鎖編Sの中間に1枚づつ設置されており、矢印A方向に編み下ろされてくる経編地TをウエールW方向に切断分離して多数の経編毛羽糸TYを同時に製造する。
連結糸Rは、鎖編Sに連結糸Rを連結する連結部Kと、鎖編S、S間に掛け渡される掛け渡し部Bとからなり、この連結部Kと掛け渡し部Bとで構成する連結組織RKとしては、図1にその一例を示す挿入組織の他、図3にその一例を示す編込み組織等がある。
【0005】
また、経編毛羽糸TYの素材としては、鎖編Sにナイロン糸、ポリエステル糸等の合繊糸や、ウーリー加工を施したウーリーナイロン糸やウーリーポリエステル糸等が主に使用される。
また、連結糸Rとしては、レーヨン糸、アセテート糸、アクリル糸の他、シルク等が主に用いられ、これが毛羽糸Fとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上、従来の経編毛羽糸TYに関する製造手段や使用素材について述べたが、昨今では、経編毛羽糸TYに伸縮性機能を付与することが強く要望されている。ここで、通常、広幅の経編地においては、伸縮性付与の手段として、ポリウレタン糸等の弾性糸を使用する。
中でも、弾性糸を芯糸として、これにウーリーナイロン糸等のカバー糸を巻き付けたカバードヤーンを使用する手段が主流となっている。
【0007】
このカバードヤーンCYは、図5に示すように、芯糸Y1にカバー糸Y2をスパイラル状に巻き付けた形態をとる。
よって、カバードヤーンCYに張力を加えた場合、カバー糸Y2のスパイラルが伸びきるまでの範囲内で伸縮が可能となる。
カバー糸Y2の巻数を多くすれば巻長が長くなるので伸びる範囲は大きくなり、巻数が少なければ小さくなる。
このように、カバードヤーンCYは、カバー糸Y2の巻数で、伸びの範囲が制御できる。
鎖編SにこのカバードヤーンCYを使用することで伸縮性自在で、しかもその伸びを一定範囲内に抑え得る鎖編Sを得ることができる。
【0008】
ところが、鎖編Sに上記カバードヤーンCYを用いて広幅の経編地Tを編成し、これを切断して経編毛羽糸TYを得ようとする場合、多くの問題が生じる。
連結部Kに挿入組織を用いた場合は、機上での切断に関しては、図1に示すように、カッターCTが連結糸Rの掛け渡し部Bに、ほぼ直交する状態で当たるので切断が確実に行われるという長所を有する。
しかし、このような経編毛羽糸TYは使用の際に張力がかかると、図2に示すように鎖編Sが伸びて隙間Gが生じ、毛羽糸F(連結糸が切断されたもの)を把持する力が低下することとなり、毛羽抜けが発生し製品として欠陥を有するものとなる。
【0009】
そこで、毛羽抜けを防止するために、図3に示すように、連結部Kに編込み組織を用いて経編毛羽糸TYを製造すれば、図4に示すように、連結部KがループKLを形成して鎖編Sに編み込まれる。
そのため、使用の際に張力がかかり鎖編Sが伸びきっても毛羽抜けが発生しない利点がある。
しかし、連結部Kに編込み組織KLを用いた場合は、図3から理解できるように、経編編成の原理上、必然的に連結糸Rは1本の鎖編Sから隣接する鎖編Sに斜め方向に掛け渡されるので、連結糸Rの掛け渡し部BはカッターCTに斜めに当たることとなる。
その結果、切断する際、連結糸RとカッターCT間で、すべり現象を生じて切断箇所がずれ毛羽長の不揃いが発生したり、時には鎖編自体を切断してしまう問題があった。
【0010】
因みに、鎖編Sがポリウレタン糸等の伸縮性の大きな糸でなくナイロンやポリエステル等であれば、それぞれの鎖編Sは緻密に編成されていて伸縮性が少なく、編機の巻取り装置により、下方に強く引張されているので、連結部Kが編込み組織KLであっても、掛け渡し部Bは両側の鎖編S、Sでしっかりと固定され、切断の際の滑り現象による切断箇所のずれは、さほど発生せず大きな問題にはならないのである。
ところが、伸縮自在なカバードヤーンCY(図5参照)で鎖編Sが形成されている場合は、鎖編Sが伸びて安定せず、特にカッターCTの切れ味が少しでも悪くなると、切断箇所が定まらず、毛羽長が不揃いになる問題が発生する。
【0011】
以上のごとく、カバードヤーンCYを用いて、伸縮性を有する経編毛羽糸TYを得ようとする場合には、連結糸Rの切断時の問題や、毛羽長の不揃いの問題、毛羽抜けの問題などの解決すべき多くの課題があり、消費者に満足のいく製品を提供し得なかったのである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明においては、以上の問題を解決すべく、連結糸Rで鎖編Sを連結する際、挿入組織の長所、つまり、切断が確実、容易であることと、編込み組織の長所、つまり、毛羽抜けが発生しないことの2点の長所を併せ持つ連結組織を採用し、これにより弾性糸を芯糸Y1とするカバードヤーンCYで編成された鎖編Sを連結して、連結糸Rの掛け渡し部Bを確実に切断することで、一定長で均一な毛羽糸Fを有し、しかも伸縮性があり、同時に毛羽抜けのない経編毛羽糸TYを提供することを可能とした。
【0013】
即ち、本発明は、(1)、鎖編Sと、該鎖編Sに連結された多数の毛羽糸Fとで構成される経編毛羽糸TYであって、それぞれの毛羽糸Fが、上端挿入組織TLと中間組織MLと下端挿入組織BLとで構成される連結部Kで鎖編Sに連結されていることを特徴とする経編毛羽糸TYに存する。
【0014】
そして、(2)、鎖編Sが、弾性糸を芯糸Y1とするカバードヤーンCYで編成されていることを特徴とする上記1記載の経編毛羽糸TYに存する。
【0015】
そしてまた、(3)、弾性糸がポリウレタン糸であることを特徴とする上記2記載の経編毛羽糸TYに存する。
【0016】
そしてまた、(4)、弾性糸を芯糸Y1としたカバードヤーンCYで所要の間隔をもって編成された鎖編Sと、該鎖編Sを連結する連結糸Rとで形成される経編地Tにあって、該経編地Tの連結糸Rが、鎖編Sに連結される連結部Kと、鎖編S、S間に掛け渡される掛け渡し部Bとからなり、連結部Kは、鎖編Sに形成される、上端挿入組織TLと、少なくとも一つの編込み組織KLを有する中間組織MLと、下端挿入組織BLとで構成され、掛け渡し部Bは、互いに隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に掛け渡されていて、該掛け渡し部Bが切断されて得られることを特徴とする経編毛羽糸TYに存する。
【0017】
そしてまた、(5)、中間組織MLが、挿入組織と編込み組織の任意の組み合わせで構成されていることを特徴とする上記4記載の経編毛羽糸TYに存する。
【0018】
そしてまた、(6)、 連結糸Rが多系列の連結組織RKで鎖編Sを連結していることを特徴とする上記4記載の経編毛羽糸TYに存する。
【0019】
そしてまた、(7)、経編毛羽糸を使って編成されている編物又は織物。
【0020】
そしてまた、(8)、弾性糸を芯糸Y1としたカバードヤーンCYで所要の間隔をもって鎖編Sを編成するとともに該鎖編Sを連結糸Rで連結して経編地Tを形成し、該経編地Tにおける連結糸Rの掛け渡し部Bを切断することにより経編毛羽糸TYを得る方法であって、連結糸Rを、上端挿入組織TLと、少なくとも一つの編込み組織KLを有する中間編込み組織MLと、下端挿入組織BLとで構成される連結部Kで鎖編Sに連結し、しかも、同連結糸Rを、互いに隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に掛け渡し、この掛け渡し部Bを切断して経編毛羽糸TYを得ることを特徴とする経編毛羽糸TYの製造方法に存する。
【0021】
本発明は目的に沿ったものであれば、上記1〜8の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も採用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
本発明においては、トリコット機を用いて経編地Tを編成する。
つまり、図6に示すように多数の鎖編Sを編成し、同時に、これらの鎖編Sを連結糸Rにより連結して経編地Tを得る。
なお連結糸Rの連結組織RKを太線で示す。
経編地Tは、矢印A方向に巻き取られつつ、連結糸Rが、機上に設置されたカッターCTで、ウエールW方向に切断され、鎖編Sは縦方向に分離される。
【0023】
カッターCTは、トリコット機の巻き取り部近傍に、鎖編S、S間にそれぞれ1枚づつ設置される。
切断機構やカッター形状については、多数の丸刃を回転軸に通し、一斉に回転させる方法や、カッターを往復運動させて切断する方法等があるが、いずれでも良い。
分離された鎖編Sは、図7に示すように、切断された連結糸Rが毛羽糸Fとなって鎖編Sにほぼ直交した状態で表面から突き出ることとなり、均一で毛並みの揃った経編毛羽糸TYとなる。
【0024】
連結糸Rの連結組織RKについて、図8に、連結糸Rを1本のみ示して詳細に説明する。
なお、鎖編Sについては図の複雑化をさけるためにここでは記載せず、その位置のみを示す。
連結糸Rは、鎖編S上に形成する連結部Kと、鎖編S、S間に掛け渡される掛け渡し部Bとで構成される連結組織RKで鎖編S、Sを連結する。
連結糸Rは、上端挿入組織TLと、少なくとも一つの編込み組織KLを有する中間組織MLと、下端挿入組織BLとで構成される連結部Kで鎖編Sに連結され、同時に、掛け渡し部Bは、互いに隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に掛け渡される。
【0025】
ここで、連結糸Rは、隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に挿入組織(上端挿入組織TL、下端挿入組織BL)で掛け渡されるので、ほぼ水平状態に保たれ、カッターCTに直交した状態で当たることとなり、滑り現象が発生することなく切断される。
連結糸Rの鎖編S、S間の掛け渡しに関しては、隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に掛け渡すことが重要である。
【0026】
これに対して、図9に示すように、オサL2により組織「10−01」で編成される鎖編S1、S2に対して、オサL1により連結糸Rを連結組織RK「55−22−00−10−00−33−55−54」で連結した場合には、掛け渡し部Bは、確かに上端挿入組織TLから下端挿入組織BLへと、挿入組織で掛け渡されてはいるものの、鎖編S1のコースC1から、鎖編S2のコースC2へ1コース分上に向かって斜めに掛け渡たされることとなり、掛け渡し部Bは水平状態にはならず、図3に示した編込み組織での連結と同じように、掛け渡し部Bが斜めとなり、カッターCTに対して切断の際に滑り現象が発生し、挿入組織を用いる効果がない。
【0027】
また、連結糸Rの連結組織RKについては、図6に示すような1枚のオサで編成し得る1系列の連結組織RKの他、図10に示すような2枚(L1,L2)のオサで編成する多系列の連結組織RKが可能である。
本図における連結組織RKの違いは、互いに2コース分ずらして編成するコースずれによるものである。
このように全く異なる連結組織RKを採用するのではなく、1系列の連結組織RKを、コースずれで編成することでも2系列、3系列化が図られる。
連結組織RKを多系列にすることで毛羽数を多くしたり、毛羽密度に変化を与えることができ、変化に富んだ経編毛羽糸TYを得ることができる。
【0028】
また、1本の連結糸Rは、互いに隣接する2本の鎖編S、S間を往復して連結する場合の他、図11に示すように3本の鎖編S1、S2、S3(組織図は図示しない)間を往復して連結することや、それ以上の鎖編S間を往復して連結することも当然可能である。
【0029】
そして、連結糸Rの連結部Kに関しても、図12に示すように編込み組織KLを2つ連続した組織の中間組織MLや、図13に示すように編込み組織KLを挿入組織で上下から挟み込んだ組織の中間組織MLなどが当然可能である。
【0030】
このように製造される経編毛羽糸TYは切断の際にも問題が無く、更に経編毛羽糸TYとして使用する場合にも、その毛羽糸Fが少なくとも一つの編み込み組織KLを有する連結部Rで鎖編Sに連結されているので使用の際に強く引張されても毛羽抜けが発生しない。
そのため、このような経編毛羽を使って編成された編物(経編地、横編地、丸編地等)や織物は極めて有用なものとなる。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、その実施例により更に詳細に説明する。28ゲージのトリコット機により、図10に示す組織図に従い、3枚のオサL3、L2、L1を用いて、図14に示す経編地Tを編成する。
具体的には、オサL3に1イン3アウトでカバードヤーンCYを通糸し、これにより複数の鎖編S(図14には、その位置のみを示す)を鎖編組織「10−01」で編成する。
ここで、1イン3アウトの通糸とは、オサL3のガイドGに1本のカバードヤーンCYを通糸した後、次の3枚のガイドには通糸しないことを繰り返すことである。
言い換えれば、トリコット機の編針を1本使用し、3本は使わないことを繰り返すこととなる。
【0032】
そして、オサL2、L1にも、それぞれ、連結糸R2、R1を1イン3アウトで通糸し、連結組織(オサL2「00−55−54−55−00−10」、オサL1「00−10−00−55−54−55」)で鎖編S、Sを連結する。
図14では、連結組織RKの違いをはっきり示すために連結糸R1、R2の1本づつを太線で示す。
オサL2とオサL1で編成されるそれぞれの連結組織RKはパターンは同じで、2コースずれているだけである。
このように編成された経編地T(図14)を、機上に備えたカッターCTでウエールW方向に切断分離して経編毛羽糸TYを得る。
【0033】
本実施例で用いるカバードヤーンCYは、芯糸Y1にポリウレタン糸(22dtex)、巻糸に66ウーリーナイロン糸( 33dtex)を用い、撚数は600T/Mとする。
また、連結糸Rにはレーヨン、ベンベルグ、アクリル、シルク、アセテート等が用いられる。
連結糸Rとしては、オサL2、L1とも、例えばレーヨンやアセテートを1種類のみ使用する場合の他、オサL2にレーヨンを、オサL1にアクリルをといったようにミックスして使用する場合がある。
更に、連結糸R1、R2の太さについても1種類の場合や、各種の太さの糸をミックスして使用することが可能である。
【0034】
以上、本発明についてその詳細を説明したが、本経編毛羽糸TYはこれらの実施の形態に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で他の変形、組み合わせが可能であることは言うまでもない。
例えば、鎖編Sの組織は、開き目、閉じ目、或いはこれらを混成したもの等いずれでも良いし、オサ枚数も限定されるものではなく経編機の機種に応じて4枚、5枚と多くを使用して良い。
また、使用する編成糸も目的に応じて多様な展開が可能である。
更に、鎖編を編成するオサへの通糸は、1イン3アウトに限らず、1イン2アウト、1イン4アウト等多種可能であることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので以下に記載する効果を有する。
つまり、本発明において、(1)、弾性糸を芯糸Y1とするカバードヤーンCYを用いて鎖編Sを編成して、この鎖編Sを連結糸Rにより連結して経編地Tを形成し、これをウエールW方向に切断して経編毛羽糸TYを得る場合には、伸縮性自在で、しかも、その伸びを一定範囲内に抑え得る経編毛羽糸TYを効率良く生産することができる。
【0036】
(2)、連結糸Rの掛け渡し部Bが、隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に挿入組織で掛け渡される場合には、掛け渡し部Bが、ほぼ水平状態に保たれ、カッターCTに直交した状態で当たることとなり、滑り現象が発生することなく切断されるので、一定長で均一な毛羽Fを有した経編毛羽糸TYを得ることができる。
【0037】
(3)、連結糸Rの連結部Kにおける中間組織MLが、少なくとも一つの編込み組織KLを有している場合には、使用の際に、強く引張されても毛羽抜けが発生しない経編毛羽糸TYを得ることができる。
【0038】
(4)、連結糸Rの連結組織RKが、オサ2枚以上の多系列である場合には、毛羽数を多くしたり、毛羽密度に変化を与えることができ、変化に富んだ経編毛羽糸TYを得ることができる。
【0039】
(5)、連結糸Rの連結部Kが、上端挿入組織TLと、少なくとも一つの編込み組織KLを有する中間組織MLと、下端挿入組織BLで形成されていて、同時に 、連結糸Rの掛け渡し部が、隣接する鎖編S、Sの同位置コースC、C間に挿入組織で掛け渡される場合には、掛け渡し部Bの切断が確実、容易で、毛羽Fが均一で一定長となり、しかも、使用の際に毛羽抜けが発生しない経編毛羽糸TYを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、連結組織が挿入組織のみである経編地と、カッター位置を示す説明図である。
【図2】図2は、毛羽糸が挿入組織で連結されている従来の経編毛羽糸の実体図である。
【図3】図3は、連結組織が編込み組織のみである経編地と、カッター位置を示す説明図である。
【図4】図4は、毛羽糸が編込み組織で連結されている従来の経編毛羽糸の実体図である。
【図5】図5は、カバードヤーンの実体図である。
【図6】図6は、連結部が、挿入組織と編込み組織の組み合わせで構成されている経編地と、カッター位置関係を示す説明図である。
【図7】図7は、毛羽糸が、挿入組織と編込み組織の組み合わせで連結されている経編毛羽糸の説明図である。
【図8】図8は、連結糸の連結組織を示す。
【図9】図9は、連結糸の掛け渡し部が斜めになっている連結組織の説明図である。
【図10】図10は、オサL1、L2で編成される多系列の連結組織を示す。
【図11】図11は、連結糸が3本の鎖編に連結される経編地の説明図である。
【図12】図13は、連結部の中間組織が2つの連続した編込み組織となっている連結組織の説明図である。
【図13】図13は、連結部の中間組織が、編込み組織を挿入組織で上下から挟み込んだ組織となっている連結組織の説明図である。
【図14】図14は、オサL2とオサL1で編成される他系列の連結組織で連結される経編地の説明図である。
【符号の説明】
T…経編地
S…鎖編
R…連結糸
RK…連結組織
K…連結部
TL…上端挿入組織
ML…中間組織
BL…下端挿入組織
KL…編込み組織
B…掛け渡し部
C…コース
L…オサ
TY…経編毛羽糸
CT…カッター
F…毛羽
CY…カバードヤーン
Y1…芯糸
Y2…カバー糸

Claims (8)

  1. 鎖編と、該鎖編に連結された多数の毛羽糸とで構成される経編毛羽糸であって、それぞれの毛羽糸が、上端挿入組織と中間組織と下端挿入組織鎖とで構成される連結部で鎖編に連結されていることを特徴とする経編毛羽糸。
  2. 鎖編が、弾性糸を芯糸とするカバードヤーンで編成されていることを特徴とする請求項第1記載の経編毛羽糸。
  3. 弾性糸がポリウレタン糸であることを特徴とする請求項第2記載の経編毛羽糸。
  4. 弾性糸を芯糸としたカバードヤーンで所要の間隔をもって編成された鎖編と、該鎖編を連結する連結糸とで形成される経編地にあって、該経編地の連結糸が、鎖編に連結される連結部と、鎖編間に掛け渡される掛け渡し部とからなり、連結部は、鎖編に形成される、上端挿入組織と、少なくとも一つの編込み組織を有する中間組織と、下端挿入組織とで構成され、掛け渡し部は、互いに隣接する鎖編の同位置コース間に掛け渡されていて、該掛け渡し部が切断されて形成されることを特徴とする経編毛羽糸。
  5. 中間組織が、挿入組織と編込み組織の任意の組み合わせで構成されていることを特徴とする請求項第4記載の経編毛羽糸。
  6. 連結糸が多系列の連結組織で鎖編を連結していることを特徴とする請求項第4記載の経編毛羽糸。
  7. 経編毛羽糸を使って編成されていることを特徴とする請求項1記載の編物又は織物。
  8. 弾性糸を芯糸としたカバードヤーンで所要の間隔をもって鎖編を編成するとともに該鎖編を連結糸で連結して経編地を形成し、該経編地における連結糸の掛け渡し部を切断することにより経編毛羽糸を得る方法であって、連結糸を、上端挿入組織と、少なくとも一つの編込み組織を有する中間組織と、下端挿入組織とで構成される連結部で鎖編に連結し、しかも、同連結糸を、互いに隣接する鎖編の同位置コース間に掛け渡し、この掛け渡し部を切断して経編毛羽糸を得ることを特徴とする経編毛羽糸の製造方法。
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