JP2004083813A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族ビニル単量体を付加重合反応させ、次いで芳香環を水素化することによって得られた脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンのごとき一分子内に燐酸エステル構造とフェノール構造とを有する酸化防止剤(B)を含有する樹脂組成物を得る。
【選択図】 なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂組成物および樹脂成形品に関し、さらに詳しくは、特定の化学構造を有するリン系酸化防止剤を含有してなる熱可塑性の樹脂組成物およびこの樹脂組成物からなる樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ネオペンタンテトライルテトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシジヒドロシンナメート)等のフェノール系安定剤、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート等のイオウ系安定剤、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のりん系安定剤、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系安定剤などを有機高分子材料に配合する方法が知られている(特開平11−222493号)。これらを配合することで熱による酸化劣化を防止できると言われている。
具体的に、芳香族ビニル系重合体の芳香環水素化物の耐熱性、耐光安定性を高めるためにヒンダードアミン系安定剤を添加することが提案されている(国際公開01/92412号)。この提案による樹脂組成物を成形したものは、冷陰極管による弱い光線を1500時間連続照射しても着色がないことが示されている。ところが、これら従来使用されていた安定剤を配合した樹脂組成物では、青紫色レーザーなどの強い短波長光線の照射で時々着色を生じることがあった。また、成形品の強度が弱く、型から取り出すときに割れが生じることもあった。
ノルボルネン系単量体の開環重合体に6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンを配合した樹脂組成物が提案されている(特開2001−261943号)。この提案では、特定の酸化防止剤を用いることでノルボルネン系単量体の開環重合体の熱分解による発煙や加熱による酸化劣化で着色するのを抑えることができると述べている。しかしながら、青紫色レーザーなどの強い短波長光線の照射では着色が生じていた。
【特許文献1】
特開2001−261943号公報
【特許文献2】
国際公開01/92412号公報
【特許文献3】
特開平11−222493号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、機械的強度に優れ、青紫色レーザーなどの短波長で高強度の光線を照射しても着色しない樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
本発明者らは前記目的を達成するために検討し、その結果、脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と、特定の酸化防止剤(B)とを含有する樹脂組成物を用いて成形することによって、または、成形前の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)と、成形後の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)との差(ΔMw/Mn)が小さい樹脂組成物を用いて成形することによって、青紫色レーザーなどの光線を照射しても着色などの不具合を生じないことを見出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至ったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と、一分子内に燐酸エステル構造及びフェノール構造を有する酸化防止剤(B)とを含有する樹脂組成物が提供され、好適には、脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と、一般式(1)で表される酸化防止剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物が提供される。
【0005】
【化2】
〔一般式(1)中、R19〜R24は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R25〜R26はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは単結合、硫黄原子もしくは−CHR27−基 (R27 は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す) を表す。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−COR28−基(R28は単なる結合又は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示す。)を表す。YおよびZは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、もう一方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。〕
また、本発明によれば、成形前の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)と、該成形後の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)との差(ΔMw/Mn)が0.1以下である樹脂組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる重合体は、脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有するものである。脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位は、脂環基含有エチレン性不飽和単量体を付加重合反応させることによって形成することもできるが、通常、芳香族ビニル単量体を付加重合反応させ、次いで芳香環を水素化することによって形成する。なお、脂環基としてはシクロアルカン構造を有する基、シクロアルケン構造を有する基などが挙げられるが、耐光安定性の観点からシクロアルカン構造を有する基、特にシクロヘキサン構造を有する基が好ましい。
【0007】
脂環基含有エチレン性不飽和単量体は、重合性のエチレン性不飽和基と脂環基を有するものであり、具体的には、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、α−メチルビニルシクロヘキサン、ビニルメチルシクロヘキサン、ビニルブチルシクロヘキサンのごときビニルシクロアルカン;ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン、ビニルメチルシクロヘキセン、ビニルシクロヘプテンのごときビニルシクロアルケン;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート;
【0008】
テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、9−エチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、9−エチリデンテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、9−メチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8−エチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8−エチリデンテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8−メチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8,9−エチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8,9−エチリデンテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、8,9−メチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、2,7−ジメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、2,10−ジメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、11,12−ジメチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕ドデシル−3−(メタ)アクリレート、
【0009】
ヘキサシクロ〔6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14〕ヘプタデシル−4−(メタ)アクリレート、12−メチルヘキサシクロ〔6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14〕ヘプタデシル−4−(メタ)アクリレート、11−メチルヘキサシクロ〔6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14〕ヘプタデシル−4−(メタ)アクリレート、12−エチルヘキサシクロ〔6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14〕ヘプタデシル−4−(メタ)アクリレート、11−エチルヘキサシクロ〔6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14〕ヘプタデシル−4−(メタ)アクリレート、オクタシクロ〔8.8.12,3.14,7.111,18.113,15.0.03,8.012,17〕ドコシル−5−(メタ)アクリレート、15−メチルオクタシクロ〔8.8.12,3.14,7.111,18.113,15.0.03,8.012,17〕ドコシル−5−(メタ)アクリレート、
【0010】
ペンタシクロ〔6.6.1.13,6.02,7.09,14〕ヘキサデシル−4−(メタ)アクリレート、1,6−ジメチルペンタシクロ〔6.6.1.13,6.02,7.09,14〕ヘキサデシル−4−(メタ)アクリレート、15,16−ジメチルペンタシクロ〔6.6.1.13,6.02,7.09,14〕ヘキサデシル−4−(メタ)アクリレート、1,3−ジメチルペンタシクロ〔6.6.1.13,6.02,7.09,14〕ヘキサデシル−4−(メタ)アクリレート、ペンタシクロ〔6.5.1.13,6.02,7.09,13〕ペンタデシル−4−(メタ)アクリレート、1,6−ジメチルペンタシクロ〔6.5.1.13,6.02,7.09,13〕ペンタデシル−4−(メタ)アクリレート、1,3−ジメチルペンタシクロ〔6.5.1.13,6.02,7.09,13〕ペンタデシル−4−(メタ)アクリレート、15,16−ジメチルペンタシクロ〔6.5.1.13,6.02,7.09,13〕ペンタデシル−4−(メタ)アクリレートのごときノルボルナン環構造含有(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0011】
芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、p−フェニルスチレン、p−メトキシスチレン、p−メトキシメチルスチレン、p−tert−ブトキシスチレン、クロロメチルスチレン、2−フルオロスチレン、3−フルオロスチレン、ペンタフルオロスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどが挙げられる。これらの中でもスチレンが好ましい。
【0012】
本発明に用いる重合体は脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位のみからなるものであってもよいが、機械的強度などの観点から、他の単量体単位を有する共重合体であってもよい。脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位の量は、該共重合体中に、通常、10〜99重量%、好ましくは20〜98重量%である。
他の単量体単位としては、共役ジエン単量体に由来し且つその不飽和結合が水素化された単量体単位(以下、水素化された共役ジエン単量体単位ということがある。);芳香族ビニル単量体を付加重合させて得られる単量体単位;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、1−シアノ−1−クロロエチレン等のエチレン性不飽和ニトリル単量体を付加重合させて得られる単量体単位;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体を付加重合させて得られる単量体単位;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸を付加重合させて得られる単量体単位;1−ヒドロカルボニルエチレン、2−ヒドロカルボニル−プロペン、1−メチルカルボニルエチレン、2−メチルカルボニル−プロペン、N−フェニルマレイミド等のその他のビニル単量体を付加重合させて得られる単量体単位等が挙げられる。これらのうち、弾性、柔軟性及び形状安定性の観点から、水素化された共役ジエン単量体単位が好適である。水素化された共役ジエン単量体単位の量は、共重合体中に、通常1〜90重量%、好ましくは2〜80重量%である。
【0013】
水素化された共役ジエン単量体単位は、通常、共役ジエン単量体を付加重合させ、次いで不飽和結合部分を水素化することによって形成される。
共役ジエン単量体としては1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。中でも1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。水素化された共役ジエン単量体単位の結合様式としては、1,4−結合、1,2−結合又は3,4−結合があるが、1,4−結合が全水素化共役ジエン単量体単位の中に、通常10〜95モル%、好ましくは40〜90モル%、特に好ましくは50〜90モル%占める。
水素化された共役ジエン単量体単位は、エチレン、プロピレン、ブテンなどのアルケンを付加重合させて得られる構造と同じになるので、アルケンを付加重合させて形成したものも含む。
共重合体の構造としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体などがあるが、本発明においてはランダム共重合体が好ましい。
【0014】
本発明の重合体中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位が、芳香族ビニル単量体を付加重合し次いで芳香環を水素化したものである場合、水素化されていない芳香族ビニル単量体単位と水素化された芳香族ビニル単量体単位との合計量に対する、水素化されていない芳香族ビニル単量体単位の量が、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。
また、水素化されていない共役ジエン単量体単位と水素化された共役ジエン単量体単位との合計に対して、水素化されていない共役ジエン単量体単位の量が、通常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。水素化されていない芳香族ビニル単量体単位又は水素化されていない共役ジエン単量体単位の量が多いと熱安定性が低下することがある。
【0015】
本発明で用いる重合体は、そのガラス転移温度(以下、Tgということがある。ブロック共重合体でTgが2個以上あるものは高い値の方を指す。)が、通常60〜200℃、好ましくは70〜180℃、特に好ましくは90〜160℃のものである。Tgが低すぎると耐熱性が低下する傾向がある。Tgが高すぎると加工性が悪くなる傾向がある。ここでTgは示差走査熱量計を用いて測定した値である。
【0016】
重合体の分子量は、特に制限されないが、本発明に用いる重合体がブロック共重合体である場合は、ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が、50,000〜300,000、好ましくは55,000〜200,000、特に好ましくは60,000〜150,000である。ランダム共重合体あるいは単独重合体である場合は、重量平均分子量(Mw)は、通常、5,000〜500,000、好ましくは10,000〜200,000である。Mwが小さ過ぎる場合には、機械的強度が十分でなくなり、大きすぎる場合には成形時間が長くかかり重合体の熱分解を起こしやすくなり、有機物放出量が増加する傾向になる。また後述する水素化反応が進みにくくなり水素化率が低くなることがある。
重合体は、その分子量分布が、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)による表記で、通常2.0以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.2以下である。Mw/Mnがこの範囲にあると、機械強度と耐熱性が高度にバランスされる。
【0017】
重合体は、揮発成分含有量が0.5重量%以下のものが好ましい。ここで揮発成分含有量は、示差熱重量測定装置(セイコー・インスツルメント社製TG/DTA200)を用いて、30℃から350℃まで10℃/分で加熱したときに揮発する成分の量である。揮発成分の低減方法は特に制限されないが、例えば、貧溶媒によるポリマー凝固法、直接乾燥法、スチームストリッピング法、減圧ストリッピング法、窒素ストリッピング法などが挙げられる。
【0018】
本発明で用いる重合体は、その製法によって、特に限定されないが、通常、脂環基含有エチレン性不飽和単量体及び必要に応じてその他の単量体とを付加重合することによって、あるいは芳香族ビニル単量体及び必要に応じてその他の単量体とを付加重合して芳香族ビニル系重合体を得、次いでその芳香環を水素化することによって得られる。重合は、塊状重合、乳化重合、懸濁重合、溶液重合などの方法によって行うことができる。芳香環や不飽和結合を水素化する方法は、公知の水素化方法を用いて行うことができる。
芳香環を水素化した場合の芳香環水素化率は、特に限定されない。通常、90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100モル%である。芳香環の水素化反応と同時に、共役ジエン単量体に由来の不飽和結合も水素化される。共役ジエン単量体に由来の不飽和結合の水素化率は通常、90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100%である。
【0019】
本発明の樹脂組成物に用いられる酸化防止剤(B)は、一分子内に燐酸エステル構造とフェノール構造とを有するものである。燐酸エステル構造は、燐酸エステル、亜燐酸エステル、ジ亜燐酸エステルなどのP−O−Rの構造を含むものである。フェノール構造は、ベンゼン環に水酸基が少なくとも1つ結合したものである。
【0020】
本発明に用いられる酸化防止剤(B)の具体例として、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
一般式(1)において、R19〜R24は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、好適には、それぞれ独立してメチル基、エチル基、2−フェニルプロピル基またはt−ブチル基である。R25〜R26はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である。Xは単結合、硫黄原子もしくは−CHR27−基 (R27 は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す) を表す。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−COR28−基(R28は単なる結合又は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示す。)を表す。YおよびZは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、もう一方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。このような一般式(1)で表される化合物の具体例としては、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピン、6−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンなどが挙げられる。
【0021】
本発明の樹脂組成物における酸化防止剤(B)の量は、重合体(A)100重量部に対して、通常0.01〜1.5重量部、好ましくは0.03〜1.0重量部、さらに好ましくは0.05〜0.5重量部である。ここで、酸化防止剤(B)の量が少なすぎると、樹脂組成物の青紫色レーザー照射による着色防止効果が十分に発揮されないことがある。酸化防止剤(B)が多すぎると樹脂組成物の機械的特性が損なわれることがある。
【0022】
本発明の樹脂組成物には、フェノール系酸化防止剤(C)が含有されていることが好ましい。このように2種類の酸化防止剤を併用することによって青紫色レーザー照射による着色が少なくなる。フェノール系酸化防止剤(C)の分子量は350以上であることが好ましく、これにより、溶融成形時などの高温条件下においても、分解されにくく、これを含有してなる樹脂組成物において分解ガスの発生を抑制することができる。
【0023】
分子量350以上のフェノール系酸化防止剤(C)としては、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス[3―(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが挙げられる。
【0024】
本発明の樹脂組成物におけるフェノール系酸化防止剤(C)の量は、重合体(A)100重量部に対して0.01〜1.0重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.5重量部とされる。ここで、フェノール系酸化防止剤(C)の量が少ないと、その併用効果を十分に発揮することができないことがあり、フェノール系酸化防止剤(C)の量は多いと、脂組成物の機械的特性が損なわれることがある。
【0025】
本発明樹脂組成物には、ヒンダードアミン系耐光安定剤(D)が含有されていることが好ましい。好適なヒンダードアミン系耐光安定剤は、窒素原子に隣接する2つの炭素原子の双方にそれぞれ置換基が結合したピペリジン環を複数含有し、テトラヒドロフランを溶媒として用いたゲルパーミエーション・クロマトグラフィ法により測定した数平均分子量が通常300〜10,000、好ましくは500〜8,000、特に好ましくは1,500〜5,000である。
窒素原子に隣接する炭素原子に結合する置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基が、好ましくは双方の炭素原子のそれぞれにメチル基が結合しているものが最も好ましい。
【0026】
ヒンダードアミン系耐光安定剤(D)の具体例としては、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−アミン、
ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、
ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、
1,6−ヘキサンジアミン−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)とモルフォリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重縮合物、
ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕、などのピペリジン環がトリアジン骨格を介して複数結合した高分子量ヒンダードアミン系耐光安定剤;
【0027】
コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物などの、ピペリジン環がエステル結合を介して結合した高分子量ヒンダードアミン系耐光安定剤などが挙げられる。
これらのうち好適なヒンダードアミン系耐光安定剤は、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕である。
ヒンダードアミン系耐光安定剤(D)の量は、重合体(A)100重量部に対して、通常0.01〜1.5重量部、好ましくは0.03〜1.0重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。
【0028】
一分子内に燐酸エステル構造およびフェノール構造を有する酸化防止剤(B)、フェノール系酸化防止剤(C)及びヒンダードアミン系耐光安定剤(D)は、クロロホルム中に5重量%の濃度に溶解させ溶液にして、それを10mm光路の石英セルに入れて400nmの光線透過率を測定したときに、90%以上、特に95%以上の値を示すものが好ましい。
【0029】
本発明の樹脂組成物には、他の樹脂又はエラストマーが含有されていてもよい。他の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;アクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネートなどが挙げられる。
エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の主鎖水素化物(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の主鎖水素化物(=スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体〔SEBS〕)、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体の主鎖水素化物(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の主鎖水素化物(=スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体〔SEPS〕);エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン系エラストマー等のオレフィン系ゴム;ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(ABS)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MBS)、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MAS)、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MABS)、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AABS)、ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−シロキサンのごときシロキサン含有コアシェルゴム等のコアシェルタイプの粒子状弾性体、またはこれらを変性したゴム等が挙げられる。
【0030】
本発明の樹脂組成物に配合可能な他の樹脂又はエラストマーの中でも、本発明においては、耐熱性、誘電特性、表面光沢などの点からSEBSやSEPSが好ましい。エラストマーは金属含量が50ppm以下であることが好ましく、30ppm以下であることが特に好ましい。エラストマーの量は、重合体(A)100重量部に対して、通常0.05〜70重量部、好ましくは0.1〜50重量部である。この範囲で含有することによって、高温高湿下において白濁しにくくなり、コーティング剤等との密着性が高くなり、平滑性も高くなる。
【0031】
本発明の樹脂組成物には、機械的性質を向上させる目的で、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、金属フレーク、ガラスビーズ、ワラストナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、マイカ、ガラスフレーク、ミルドファイバー、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカーなどの充填材を、単独であるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0032】
また、本発明の樹脂組成物には、本来の目的を損なわない範囲で、公知の他の酸化防止剤、難燃剤、抗菌剤、木粉、カップリング剤、可塑剤、着色剤、滑剤、シリコンオイル、発泡剤、界面活性剤、離型剤、充填剤などの添加剤を配合することもできる。
【0033】
本発明の樹脂組成物は、成形前の樹脂組成物(例えば、ペレット)中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)と、成形後の樹脂組成物(例えば前記ペレットを用いて得られた成形品)中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)との差(ΔMw/Mn)が0.1以下、好ましくは0.07以下、特に好ましくは0.06以下のものである。ΔMw/Mnがこの範囲にあることによって、青紫色レーザーなどの、高強度の短波長光線の照射でも光線透過率が低下し難く、強度の高い成形品が得られる。なお、Mw/Mnは成形前の樹脂組成物(例えば、ペレット)又は成形後の樹脂組成物(例えば、成形品)を、テトラヒドロフランを溶媒として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量および数平均分子量から計算して求めた値である。
【0034】
本発明の樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)、一分子内に燐酸エステル構造とフェノール構造とを有する酸化防止剤(B)、さらにフェノール系酸化防止剤(C)又は/及びヒンダードアミン系耐光安定剤(D)を混練りすることによりペレット状の樹脂組成物を得る方法;脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)、一分子内に燐酸エステル構造とフェノール構造とを有する酸化防止剤(B)、さらにフェノール系酸化防止剤(C)又は/及びヒンダードアミン系耐光安定剤(D)の各溶液を混合し、溶媒を除去することにより樹脂組成物を得る方法等を挙げることができる。
【0035】
混練するために、例えば単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダールーダーなどの溶融混練機を用いることができる。混練り温度は、好ましくは200〜400℃、さらに好ましくは240〜350℃である。また、混練りするに際しては、各成分を一括して混練りしても数回に分けて添加しながら混練りしてもよい。
【0036】
本発明の樹脂組成物から、公知の成形手段、例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法などを用いて成形品を作製することができる。成形品の形状は用途に応じて適宜選択できる。
【0037】
また、本発明の樹脂組成から作製された成形品の表面に、無機化合物、シランカップリング剤などの有機シリコン化合物、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂などからなるハードコート層を形成することができる。ハードコート層の形成手段としては、熱硬化法、紫外線硬化法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの公知の方法を挙げることができる。これによって、成形品の耐熱性、光学特性、耐薬品性、耐摩耗性および耐水性などを向上させることができる。
【0038】
本発明の樹脂組成物の用途は特に限定されるものではなく、例えばメガネレンズ、一般カメラ用レンズ、ピックアップレンズ、ビデオカメラ用レンズ、望遠鏡レンズ、レーザビーム用fθレンズなどのレンズ類、光学式ビデオディスク、オーディオディスク、文書ファイルディスク、メモリディスクなどの光ディスク類、OHPフィルム等の光学フィルムなどの光学材料、フォトインタラプター、フォトカプラー、LEDランプ等の光半導体封止材、ICカードなどのICメモリーの封止材;液晶表示装置用の位相差板、光拡散板、導光板、偏光板保護膜、集光シートなどとして使用できる。特に青紫色レーザーを使用する用途に好適である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明がこれらによって制限されるものではない。なお、以下において「部」は「重量部」を示す。
【0040】
実施例1
窒素置換したステンレス製耐圧容器に、スチレン76.8部とイソプレン3.2部を添加して混合攪拌し混合モノマーを調整した。
次に、窒素置換した電磁撹拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブに、脱水シクロヘキサン320部、混合モノマー4部及びジブチルエーテル0.1部を仕込み、50℃で撹拌しながらn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(濃度15%)0.454部を添加して重合を開始し、重合させた。重合開始から0.5時間経過(この時点での重合転化率は約96%であった)後、混合モノマー76部を1時間かけて連続的に添加した。混合モノマーの添加終了(この時点での重合転化率は約95%であった)から0.5時間経過後、イソプロピルアルコール0.1部を添加して反応を停止させ、スチレン−イソプレンランダム共重合体が溶解した重合反応溶液を得た。
【0041】
次いで、上記重合反応溶液400部に、安定化ニッケル水素化触媒E22U(日揮化学工業社製;60%ニッケル担持シリカ−アルミナ担体)3部を添加混合し混合液を得、それを電熱加熱装置と電磁撹拌装置を備えたステンレス鋼製オートクレーブに仕込んだ。該オートクレーブに水素ガスを供給し、撹拌しながら、オートクレーブ内を160℃、4.5MPaを保つようにして6時間水素化反応を行った。水素化反応終了後、ラジオライト#800を濾過床として備える加圧濾過器(フンダフィルター、石川島播磨重工社製)を使用して、圧力0.25MPaで加圧濾過して、無色透明な溶液を得た。
得られた無色透明溶液に、重合体固形分100部に対して、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピン(クロロホルム5重量%溶液の光路長10mm石英セルによる400nmの光線透過率が99.8%)0.1部及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の主鎖水素化物(SEPS、スチレン/イソプレン重量比=30/70、メルトフローレート約70g/分(230℃、2.16kgf))0.2部を加えて溶解させた。
【0042】
この溶液を金属ファイバー製フィルター(孔径0.5μm、ニチダイ社製)にて濾過した。次いで濾液をゼータプラスフィルター3OS(孔径0.5〜1μm、キュノ社製)で濾過し、さらに、金属ファイバー製フィルター(孔径0.2μm、ニチダイ社製)で濾過して異物を除去した。
得られた濾液(重合体濃度=20%)を250℃に加熱し、圧力3MPaで円筒型濃縮乾燥機(日立製作所製)に連続的に供給した。濃縮乾燥機内の圧力が60kPa、乾燥器内の重合体溶液の温度が260℃になるように調節して濃縮した。次いで濃縮された溶液を260℃を保ったまま、さらに同型の濃縮乾燥機に圧力1.5MPaで供給した。二段目の濃縮乾燥機内の圧力は1.5kPa、重合体の温度は270℃になるように調節して、溶媒を除去した。
溶媒が除去された重合体は、融解状態で濃縮乾燥機から連続的に導出され、クラス100のクリーンルーム内で押出成形し、水で冷やし、ペレタイザー(OSP−2、長田製作所製)でカッティングしてペレットを得た。ペレットは、表面を研磨したステンレス製密閉容器に充填し、保管した。
【0043】
このペレットをクロロベンゼンに溶解させ、ガスクロマトグラフ(日立製作所社製、G−3000:検出限界10ppm)により分析したところ、揮発成分含有量は150ppmであった。
また、ペレットをテトラヒドロフランに溶かし、それをゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定して、標準ポリスチレンの分子量と対比して分子量を決定し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。Mw=85,000、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)は1.18であった。さらに、水素化率はほぼ100%(水素化されていない芳香族ビニル単量体単位と水素化された芳香族ビニル単量体単位との合計量に対する、水素化されていない芳香族ビニル単量体単位の量が、0.01モル%、水素化されていない共役ジエン単量体単位と水素化された共役ジエン単量体単位との合計に対する、水素化されていない共役ジエン単量体単位の量が0モル%)、ガラス転移温度(Tg)は125℃であった。
孔径0.2μmのフィルターで濾過精製したテトラリンに、このペレットを溶解させて1.5%溶液を得、光散乱式微粒子検出器(KS−58、リオン社製)を用いて、該溶液中の粒径0.5μm以上の異物個数を測定した。異物個数は2.1×103個/gであった。
【0044】
前記ペレットを用いて、射出成形機により、65mm×65mm×3mmの成形品100個を成形した。成形品100個の外観検査を行った。スプルー部に割れのある成形品個数は0個であった。
成形品をテトラヒドロフランに溶かし、それをゲルパーミエーションクロマトグラフィで標準ポリスチレン換算の分子量を求めた。重量平均分子量は84,000、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)は1.22であった。Δ(Mw/Mn)は0.04であった。
レーザーダイオード(ネオアーク社製TC4030S−F405ASU)を用いて405±10nm、200mW/cm2の青紫色レーザー光を60℃の部屋に載置した成形品に240時間照射した。照射前及び照射後における光路長3mmでの波長400nmの光線透過率(分光光度計:日本分光社製V−570)を測定し、その変化量(Δ%T)を求めた。Δ%Tは0.04であった。
またレーザー照射後の成形品を、蛍光灯下で観察しても白濁は認めらなかった。さらに成形品側面から強い光を照射して観察するとわずかに白濁が認められた。
【0045】
【表1】
注)白濁検査指標 A:側面から強い光を照射して観察しても白濁は認められない。B:蛍光灯下で白濁が認められないが、側面から強い光を照射して観察するとわずかに白濁認められる。C:蛍光灯下で白濁がわずかに認められる。D;蛍光灯下で白濁がはっきりと認められる。
【0046】
実施例2
6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンの量を0.15部に変えた他は実施例1と同様の方法でペレット及び成形品を得、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0047】
実施例3
分子量2000〜3000のポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(クロロホルム5重量%溶液の光路長10mm石英セルによる400nmの光線透過率が97.0%)0.1部を無色透明溶液にさらに添加した他は実施例1と同様の方法でペレット及び成形品を得、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0048】
比較例1
6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンの代わりに、分子量2000〜3000のポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(クロロホルム5重量%溶液の光路長10mm石英セルによる400nmの光線透過率が89.0%)0.1部を添加した他は実施例1と同様の方法でペレット及び成形品を得、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。
【0049】
比較例2
十分に乾燥し窒素置換した攪拌機付き反応容器内に、脱水シクロヘキサン300部、1−へキセン0.5部、ジブチルエーテル0.15部、トリイソブチルアルミニウム10重量%シクロヘキサン溶液1.5部を添加し、温度40℃に加温した。温度40℃を保ち、反応液を攪拌しながら、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセン100部と、六塩化タングステン0.6重量%シクロヘキサン溶液11部をそれぞれ同時に連続的に添加して重合反応をさせた。重合反応終了後、ブチルグリシジルエーテル0.5部とイソプロピルアルコール0.2部を添加して重合反応を停止させた。
上記重合反応液400部を、攪拌装置を備えた耐圧反応器に移し替え、それにケイソウ土担持型ニッケル触媒(ズードケミー触媒社製;T8027)4部を添加し混合した。反応器内部を水素ガスで置換し、さらに液を攪拌しながら水素を供給し、温度170℃、圧力4.5MPaにて5時間水素化反応を行った。
【0050】
水素化反応終了後、反応溶液をろ過して水素化触媒を除去した後、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピン0.1部を添加し、溶解させた。この溶液を金属ファイバー製フィルター(孔径0.5μm、ニチダイ社製)にて濾過した。次いで濾液をゼータプラスフィルター3OS(孔径0.5〜1μm、キュノ社製)で濾過し、さらに、金属ファイバー製フィルター(孔径0.2μm、ニチダイ社製)で濾過して異物を除去した。
【0051】
得られた濾液(重合体濃度=20%)を250℃に加熱し、圧力3MPaで円筒型濃縮乾燥機(日立製作所製)に連続的に供給した。濃縮乾燥機内の圧力が60kPa、乾燥器内の重合体養鶏の温度が260℃になるように調節して濃縮した。濃縮された溶液は、260℃を保ったまま、さらに同型の濃縮乾燥機に圧力1.5MPaで供給した。二段目の濃縮乾燥機内の圧力は1.5kPa、重合体の温度は270℃になるように調節して濃縮し、溶媒を除去した。
溶媒を除去された重合体は、融解状態で濃縮乾燥機から連続的に導出され、クラス100のクリーンルーム内で押し出し、水で冷やし、ペレタイザー(OSP−2、長田製作所製)でカッティングして開環重合体水素化物(重量平均分子量/数平均分子量=3.1、水素化率ほぼ100%)のペレットを得た。ペレットは、表面を研磨したステンレス製密閉容器に充填し、保管した。このペレットを用いて射出成形機を用いて、評価用の成形品を形成した。実施例1と同じ評価を行い、その結果を表1に示した。
【0052】
表1に示すように、スチレンとイソプレンとのランダム共重合体で芳香環を水素化したものに、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンを添加したもの(実施例1および2)は、ΔMw/Mn比の差が小さいので、成形品の強度が高く、離型時に割れが生じない。さらに、分子量2000〜3000のポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(クロロホルム5重量%溶液の光路長10mm石英セルによる400nmの光線透過率が97.0%)をさらに添加したもの(実施例3)は、青紫色レーザー照射前後の光線透過率の低下がほとんどなく、白濁も少なくなっている。
【0053】
これに対して、分子量2000〜3000のポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(クロロホルム5重量%溶液の光路長10mm石英セルによる400nmの光線透過率が89.0%)を添加しただけのもの(比較例1)は、ΔMw/Mn比の差が大きいので、成形品の強度が低く、割れが生じやすく、青紫色レーザー照射前後の光線透過率の低下が大きく、白濁が生じることがわかる。また、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラキス−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1.3.2〕ジオキサフォスフェピンを他の樹脂(ノルボルネン系開環重合体水素添加物)に添加したもの(比較例2)では、青紫色レーザー照射前後の光線透過率の低下が大きく、白濁が生じることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物を用いることによって、機械的強度に優れ、さらに青紫色レーザーなどの短波長で高強度の光線を照射しても着色しない成形品が得られる。そして、本発明の樹脂組成物によれば、半導体封止、光半導体封止などの封止剤、光学レンズ、光ファイバー、光ディスクなど光学材料として、特に青紫色レーザーを使用する分野において好適に用いることができる。
Claims (7)
- 脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と、一分子内に燐酸エステル構造及びフェノール構造を有する酸化防止剤(B)とを含有する樹脂組成物。
- 脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)と
一般式(1)で表される酸化防止剤(B)とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
- さらにフェノール系酸化防止剤(C)を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成物。
- さらにヒンダードアミン系耐光安定剤(D)を含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂組成物。
- ヒンダードアミン系耐光安定剤(D)が、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ポリ{〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}、及びコハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物からなる群から選択される数平均分子量1500〜5000の物質である請求項4記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物よりなることを特徴とする樹脂成形品。
- 成形前の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)と、成形後の樹脂組成物中の脂環基含有エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)との差(ΔMw/Mn)が0.1以下である樹脂組成物。
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