JP2004082111A - 燃焼装置におけるn2o及びnoxの排出抑制方法 - Google Patents

燃焼装置におけるn2o及びnoxの排出抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流動層燃焼により石炭等の燃料を燃焼させる燃焼装置の炉内で、脱硫とNO及びNOの排出抑制を同時に行うことができる方法を提供する。
【解決手段】流動層燃焼により燃料を燃焼させる燃焼装置の炉内に、流動触媒と脱硫剤とを投入して、NOとNOの排出の抑制を同時に行う方法であって、前記脱硫剤を前記流動触媒から分離するようにした。粒子状の脱硫剤を用い、脱硫剤を前記流動層を通過するガスとともに流動層112の外に排出するようにするとよい。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動層燃焼により石炭、重油、石油コークス、バイオマス、産業廃棄物等の燃料を燃焼させる燃焼装置の炉内で、脱硫とNO及びNOの排出抑制を同時に行うことができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭、重油、石油コークス、バイオマス、産業廃棄物等を燃料とする流動層燃焼は、温室効果ガスの一つである亜酸化窒素(以下NOという)の発生量が多く、その低減策の開発が必要とされている。
Oを抑制する方法として、触媒によるNO分解、活性コークスによるNO吸着、補助燃料ガスの燃焼装置への吹き込みによる部分高温化の他、炉内へのNO分解粒子の添加による方法が知られている。また、NO分解粒子として多孔質アルミナ粒子を使用し、流動層燃焼の流動媒体である石英砂に一定の混合率で混合させて燃料の燃焼を行うことで、NOの排出量を低減させることができる。
また、過剰の脱硫剤を流動媒体に混合することでも、NOの排出量を低減させることができる。
【0003】
しかしながら、多孔質アルミナ粒子もしくは過剰の脱硫剤を混合する方法によると、公害性ガスの一つである窒素酸化物(NO)の排出量が増加するという問題がある。これは,石炭中の窒素(N)分を窒素酸化物に転換反応させることによって、多孔質アルミナ粒子もしくは脱硫剤がNOへの転換を抑制するが、その一方で、NOへの転換を促進するためと考えられる。
また、NO排出量を抑制するために、炉外で触媒を用いて除去する方法が提案されているが、この方法では、既存の燃焼装置を大幅に改造する必要があり、多額の費用が必要となって、NO及びNOの排出量を抑制するためコストが高くなるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記の問題点にかんがみてなされたもので、大幅な装置の改造を必要とせず、炉内で脱硫を図りながら、NO及びNOの排出量を同時に、かつ、効果的に抑制することが可能な方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、燃焼装置の流動層内に過剰な量の脱硫剤が存在すると、NOが増加する傾向にあること、そして、脱硫剤と燃料とが接触することに起因して、NOが増加すること、脱硫剤と別体の流動媒体を用いるときは、脱硫剤と流動媒体とを分離すればよいことに着目し、本発明を知見するに至った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、流動層燃焼により燃料を燃焼させる燃焼装置の炉内に、流動触媒と脱硫剤とを投入して、NOとNOの排出の抑制を同時に行う方法であって、前記脱硫剤を、前記流動触媒から分離する方法である。
【0006】
この場合、請求項2に記載するように、前記脱硫剤として粒子状のものを用い、前記脱硫剤を、前記流動層を通過するガスによって流動層から排出するようにするとよい。
この方法によれば、粒子状の脱硫剤が、前記流動層を通過するガスとともに流動層から排出されるので、脱硫剤が流動層内に長く留まることがなく、流動層内に過剰な量の脱硫剤が存在しないようにするとともに、脱硫剤と燃料との接触を抑制して、NO及びNOの排出量を同時に抑制することができる。
【0007】
また、請求項3に記載するように、前記炉の下段に前記流動触媒を含む流動層を配置し、上段に前記脱硫剤を含む脱硫層を配置して、下段の前記流動層で燃料の燃焼を行った後に、上段の前記脱硫層で排ガスの脱硫を行うようにしてもよい。
この方法によっても、燃焼と脱硫とを別々の所で行うことで、流動触媒と燃料との接触を抑制して、NO及びNOの排出量を同時に抑制することができる。
【0008】
流動層燃焼を行う燃焼装置では、流動触媒として一般に石英砂等が用いられる。この発明では、請求項4に記載するように、流動触媒として多孔質アルミナを用いるのが好ましい。この多孔質アルミナによって、NOの排出量を効果的に低減させることができる。
請求項5に記載するように、前記多孔質アルミナの粒径は、前記流動層を通過するガスに抗して前記流動層から排出されない大きさとするのがよい。
このようにすれば、前記流動層を通過するガスに抗して、多孔質アルミナを前記流動層に留めておくことができる。
【0009】
前記流動触媒が粒子状である場合は、請求項6に記載するように、前記流動触媒の粒子の粒径を、前記流動層を通過するガスの流速よりも前記粒子の終端速度が大きくなる粒径とするとよい。
このようにすれば、流動触媒の粒子が、前記流動層を通過するガスとともに流動層から排出されるという不都合を防止することができる。
【0010】
請求項7に記載の発明は、前記脱硫剤が粒子状で、その粒径が、前記流動層を通過するガスによって少なくとも流動層から排出される大きさとした方法である。
この方法によれば、前記流動層を通過するガスによって脱硫剤が流動層から排出されるので、脱硫剤が長く流動層内に留まることがなく、NOの発生を抑制することができる。
【0011】
この場合、請求項8に記載するように、前記脱硫剤の粒子の粒径を、前記流動層を通過するガスの流速よりも前記粒子の終端速度が小さくなるような粒径とするとよい。
このような粒径とすることで、前記流動層を通過するガスとともに脱硫剤が流動層から排出される。
【0012】
請求項9に記載の発明は、排出された前記脱硫剤の中から未反応部分を含む前記脱硫剤を回収して、前記炉に供給する方法としてある。
この方法では、例えば、サイクロン等の集塵機で排出された前記脱硫剤を捕集し、未反応部分を含む前記脱硫剤を炉に戻して再利用できるので、脱硫剤の有効利用を図ることができる。
【0013】
請求項10に記載の発明は、前記炉のフリーボード部の内部の前記流動層から離間した位置に気流攪乱部材を配置し、前記流動層から排出された前記脱硫剤を含む排ガスの流れを攪乱するようにした方法としてある。
この方法によれば、例えば、邪魔板などの気流攪乱部材を、前記流動層から離間したフリーボード部の上方に配置することで、脱硫剤を含んだ排ガスの流れを攪乱することができる。これにより、前記脱硫剤を前記流動層から離間させた状態で炉内に長く留めて、十分な反応時間を脱硫剤に与えることができるので、脱硫剤の有効利用を図ることができる。
上記した脱硫剤としては、請求項11に記載するように、主成分としてCaを含有するものを用いることができる。
例えば、炭酸カルシウム(CaCO)を主成分とする石灰石や生コンクリートスラッジ、ドロマイト、貝殻、コンクリート構造物およびその廃棄物等を用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面にしたがって詳細に説明する。
なお、流動層燃焼には、循環流動層燃焼と気泡流動層燃焼とがあるが、以下では、気泡流動層燃焼を前提として説明する。
また、流動層燃焼を生じさせる炉の下部を「濃厚層」と称して「流動層」と区別する場合があるが、本明細書では、当該部分を「流動層」として統一的に記載するものとする。
【0015】
[第一の実施形態]
図1は、本発明の第一の実施形態にかかり、排出抑制方法を実施するための燃焼装置の概略図である。
流動層燃焼により燃料を燃焼させる燃焼装置1は、炉11と、この炉11に燃料粒子を供給する燃料供給部12と、炉11から排出された脱硫剤粒子111aを循環させる脱硫剤循環部13と、脱硫剤粒子111aを新たに炉11に供給する脱硫剤供給部14とを有している。
本発明では、燃料として、石炭のほか重油、石油コークス、バイオマス、産業廃棄物等を用いることができる。また、脱硫剤としては、主成分としてCaを含有するもの、例えば、石灰石や生コンクリートスラッジ、ドロマイト、貝殻、コンクリート構造物およびその廃棄物等を用いることができる。
【0016】
炉11の底部には、金網状あるいは多孔板状の分散板113が設けられ、この分散板113の上に流動層112が形成されるようになっている。また、流動層112の上方には、フリーボード部111が設けられている。
燃料供給部12は、燃料粒子を収容するホッパ121と、このホッパ121から炉11に供給される燃料粒子の量を制御するコントローラ122とが設けられている。
【0017】
また、脱硫剤供給部14には、炉11に供給する脱硫剤粒子111aを貯留するホッパ141と、このホッパ141から炉11に供給される脱硫剤粒子111aの量を制御するコントローラ142とが設けられている。
なお、脱硫剤粒子111aは、ホッパ141から炉11内にバッチ投入してもよいし、燃料粒子に混合して炉11に供給するようにしてもよい。また、図1に示すように、排出された脱硫剤粒子の中から未反応部分を含む脱硫剤粒子をサイクロン等の集塵機131で捕集して、捕集された脱硫剤粒子をコントローラ132を経て炉11に戻すようにしてもよい。
【0018】
図2は、流動層112の部分拡大図である。流動層112には、流動触媒である多孔質アルミナ粒子112bが充填されている。この流動層112に、分散板113をとおして空気を送り込むとともに、燃料供給部12から燃料粒子112aを供給すると、多孔質アルミナ粒子112bと燃料粒子112aとからなる混合物が流動状態になる。そして、流動層112内の温度を所定温度(例えば850℃)に保持しつつ、燃焼を行う。
多孔質アルミナ粒子112bの径d2は、流動層112を通過するガスによって多孔質アルミナ粒子112bが流動層112から排出されないものであるのがよい。
【0019】
図3は、フリーボード部111の部分拡大図である。
流動層112の上方に設けられたフリーボード部111には、脱硫剤粒子111aが滞留している。脱硫剤粒子111aの粒径d3は、流動層112を通過する空気や排ガス等のガスによって、少なくとも流動層112から排出される程度の大きさとするとよい。また、脱硫剤粒子111aの粒径d3は、炉11内を上昇する排ガスに搬送されて、少なくともその一部が、炉11から排出される大きさとしてもよい。
上記した各粒子の粒径d2,d3は、多孔質アルミナ粒子112bの種類及び脱硫剤粒子111aの種類、空気の供給量、流動層112を通過する空気や排ガスの流速等を考慮して、実験や経験等によって求めることができる。
【0020】
また、粒径d2,d3は、流動層を通過する空気や排ガス等のガスの流速と、粒子の終端速度との関係に基づいて、求めることが可能である。一般に、粒子の終端速度は、粒子の粘性、密度及び粒径に密接に関連する。そして、粒径を大きくするほど終端速度が大きくなり、粒径が小さくなるほど終端速度は小さくなる。
【0021】
一例として、脱硫剤粒子111aの粒径d3の決定方法を、図4を参照しながら説明する。
図4は、脱硫剤粒子111aの粒径と終端速度との関係を示すグラフで、縦軸が脱硫剤粒子111aの終端速度、横軸が脱硫剤粒子111aの粒径である。
図4のグラフでは、流動層112を通過するガスの空塔速度を一点鎖線で示している。そのため、流動層112を通過するガスの空塔速度よりも終端速度が小さくなるように粒径d3を選択することで、脱硫剤粒子111aが流動層112を通過するガスとともに流動層112の外に排出されるようにすることができる。図4のグラフによれば、例えば、基準となるガスの空塔速度が0.22m/sであるときは、粒径d3を0.1mm以下とするとよい。
上記のように、流動触媒および脱硫剤粒子の粒径は、ガスの空塔速度を基準に決定すればよいが、具体的には、気泡流動層燃焼装置においては、流動触媒の平均粒径は0.05mm〜5mm、脱硫剤の平均粒径は0.01mm〜2mmの範囲のものが好適に用いられる。また、循環流動層燃焼装置においては、流動触媒の平均粒径は0.02mm〜2mm、脱硫剤の平均粒径は0.01mm〜2mmの範囲のものが好適に用いられる。
【0022】
[第二の実施形態]
図5は、本発明の第二の実施形態にかかる排出抑制方法を実施する燃焼装置の概略図である。
図5において、第一の実施形態と同一部位,同一部材には同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
この実施形態では、炉11のフリーボード部111の上方に複数の邪魔板151を配置している。そして、この邪魔板151によって排ガスが攪乱されるようにして、排ガスとともに炉11内を上昇してきた脱硫剤粒子111aの少なくとも一部が、この邪魔板151の付近で一時的に滞留するようにしている。
そのため、反応が十分に行われるまで脱硫剤粒子111aが炉11内に留まるので、脱硫剤粒子111aの有効利用を図ることができる。
なお、排ガスの流れを攪乱して脱硫剤粒子111aの少なくとも一部を一時的に滞留させることができるのであれば、気流攪乱部材は邪魔板151に限らず、網状部材や多孔状部材など、他のものを用いることができる。
【0023】
[第三の実施形態]
図6は、本発明の第三の実施形態にかかる排出抑制方法を実施する燃焼装置の概略図である。
この実施形態で用いられる燃焼装置2は、炉21の内部が上下二段に区分けされている。そして、燃料供給部22のホッパ221からコントローラ222を経て供給された燃料を燃焼させる流動層212が下段に、排ガスを脱硫する脱硫層211が上段に設けられている。
脱硫層211には、石灰石等の脱硫剤粒子が充填されているが、先の実施形態と異なり、その粒径は、排ガスによって脱硫剤粒子が炉21の外に排出されない大きさのものである。脱硫剤粒子は、脱硫剤供給部23のホッパ231からコントローラ232を経て、脱硫層211に投入される。
【0024】
この実施形態によれば、分散板213を経て流動層212に空気が供給されながら、流動層212で燃料粒子の燃焼が行われる。排ガスは、炉21内を上昇して脱硫層211に達し、この脱硫層211で脱硫が行われる。
この実施形態においては、燃料と脱硫剤とが接触しないようにすることができるので、NOの発生を効果的に抑制することができ、これと同時に、NOの発生も抑制することができる。
【0025】
[実施例]
次に、上記の第一の実施形態にしたがった本発明の具体的な実施例について説明する。実施例及び比較例の条件は以下のとおりである。
【0026】
(実施例)
・燃料:石炭粒子
粒径d1=297μm〜1000μm
成分  炭素80.13%、水素6.50%、酸素11.06%、窒素1.74%、硫黄0.57%
発熱量 6470Kcal/kg
供給量 排ガスの酸素濃度が4%になる量を供給した。
・空気流速:0.22m/s
・流動触媒:多孔質アルミナ粒子
粒径(平均粒径)d2=399μm
成分  Al 84.7%、SiO 2.2%、MgO 0.0%
CaO 0.8%、TiO 1.1%、Fe 5.8%
SO 3.8%、その他 1.6%
供給量   静止層高が10cmとなるようにバルク体積で220cc充填
・脱硫剤:石灰石粒子
粒径d3=53μm〜105μm
成分  CaCO 96.9%、MgCO 1.4%、SiO 0.6%、Al 0.8%、Fe 0.3%
供給方法   バッチ投入又は燃料と混合して投入
供給量   供給された石灰石のCaのモル量と供給された石炭のSのモル量の比(Ca/S比)が0より大きく、5以下となるように供給した。
【0027】
(比較例1)
・燃料及び空気流量は上記の実施例と同じである。
・流動触媒:石英砂粒子
石英砂の粒径(平均粒径)    273μm
供給量   静止層高が10cmとなるようにバルク体積で220cc充填
・脱硫剤:石灰石粒子
粒径d3=420μm〜590μm
成分は実施例1と同じ
供給方法   バッチ投入又は燃料と混合して投入
供給量   供給された石灰石のCaのモル量と供給された石炭のSのモル量の比(Ca/S比)が0より大きく、5以下となるように供給した。
(比較例2)
石灰石粒子の粒径d3を145μm〜250μmとしたこと以外は、比較例1と同じである。
【0028】
上記の実施例及び比較例1,2において排ガス中の各成分の濃度の分析は、炉11の出口のサイクロンとシリカ製フィルターによって、排出された石炭燃焼灰、石灰石粒子を除去した後、氷冷したステンレスパイプに排ガスを通し、冷却除湿して行った。
そして、NO、O、CO、CO、Nの各濃度は、除塵、除湿した排ガスをガスパックに捕集した後、TCD(熱伝導度検出器)付ガスクロマトグラフ(島津製作所社製 GC−8A)を用いて不連続測定した。
【0029】
また、O濃度は磁気式O濃度計(島津製作所社製 POT−101)、CO、CO濃度は、赤外線式ガス濃度測定装置(島津製作所社製 CGT−7000または島津製作所社製 CGT−10−1A)を用いて連続測定を行った。
さらに、NOx(NO+NO)は化学発光式NOx計測器を用いて、SOは赤外線式SOは赤外線式SO計(島津製作所社製 URA−107)を用いて、それぞれ連続測定を行った。
【0030】
このようにして測定を行った結果を、図7のグラフに示す。
図7(a)は、上記の実施例及び比較例1,2の脱硫量(SO排出量)とNOの排出量との関係を示すグラフ、図7(b)は、上記の実施例及び比較例1,2の脱硫量(SO排出量)とNOの排出量との関係を示すグラフである。
【0031】
図7(a)に示すように、SOの排出量が小さくなるほど、つまり、グラフの左に向かうほど、実施例及び比較例1,2のNO排出量は増加する。しかし、本発明の方法では、二つの比較例1,2と比してNO排出量の増加勾配が小さく、かつ、NO排出量も180ppm〜200ppm程度と、二つの比較例と比してかなり低い値を保っている。
【0032】
また、図7(b)に示すように、SOの排出量が小さくなるほど、つまり、グラフの右に向かうほど、実施例及び比較例1,2のNO排出量は減少する。しかし、本発明の方法では、NO排出量も25ppm〜40ppm程度と二つの比較例1,2と比してかなり低い値を保っている。
図7(a)及び図7(b)のグラフからわかるように、本発明では、排ガス中の脱硫量を維持したままで、NO及びNOの排出量を炉11内で同時抑制することができるものである。
【0033】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態により限定されるものではない。
例えば、本発明の方法を実施することのできる流動層燃焼形の燃焼装置としては、例えば、常圧型、加圧型、バブリング型及び循環型等の種々の燃焼装置を用いることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、既存の燃焼装置に大幅な改造を行うことなく、炉内で脱硫を図りながら、低コストで、NOとNOとの排出量を同時に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる排出抑制方法を実施するための燃焼装置の概略図である。
【図2】図1の燃焼装置における流動層の部分拡大図である。
【図3】図1の燃焼装置におけるフリーボード部の部分拡大図である。
【図4】脱硫剤粒子の粒径を決定するためのグラフで、粒径と終端速度との関係を示すものである。
【図5】本発明の第二の実施形態にかかる排出抑制方法を実施するための燃焼装置の概略図である。
【図6】本発明の第三の実施形態にかかる排出抑制方法を実施するための燃焼装置の概略図である。
【図7】本発明の効果を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 燃焼装置
11 炉
111 フリーボード部
111a 脱硫剤粒子
112 流動層
112a 燃料粒子
112b 多孔質アルミナ粒子(流動触媒)
113 分散板
12 燃料供給部
121 ホッパ
122 コントローラ
13 脱硫剤循環部
131 集塵機
132 コントローラ
14 脱硫剤供給部
141 ホッパ
142 コントローラ
151 邪魔板(気流攪乱部材)
2 燃焼装置
21 炉
211 脱硫層
212 流動層
213 分散板
22 燃料供給部
221 ホッパ
222 コントローラ
23 脱硫剤供給部
231 ホッパ
232 コントローラ

Claims (11)

  1. 流動層燃焼により燃料を燃焼させる燃焼装置の炉内に、流動触媒と脱硫剤とを投入して、NOとNOの排出の抑制を同時に行う方法であって、
    前記脱硫剤を、前記流動触媒から分離することを特徴とする燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  2. 前記脱硫剤として粒子状のものを用い、前記脱硫剤を、前記流動層を通過するガスによって流動層から排出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  3. 前記炉の下段に前記流動触媒を含む流動層を配置し、上段に前記脱硫剤を含む脱硫層を配置して、下段の前記流動層で燃料の燃焼を行った後に、上段の前記脱硫層で排ガスの脱硫を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  4. 前記流動触媒が、粒子状の多孔質アルミナであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  5. 前記多孔質アルミナの粒径が、前記流動層を通過するガスに抗して前記流動層から排出されない大きさであることを特徴とする請求項4に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  6. 前記流動触媒の粒子の粒径を、前記流動層を通過するガスの流速よりも前記流動触媒の粒子の終端速度が大きくなる粒径としたことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  7. 前記脱硫剤が粒子状で、その粒径が、前記流動層を通過するガスによって少なくとも流動層から排出される大きさであることを特徴とする請求項2に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  8. 前記脱硫剤の粒子の粒径を、前記流動層を通過するガスの流速よりも前記脱硫剤の粒子の終端速度が小さくなる粒径としたことを特徴とする請求項7に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  9. 排出された前記脱硫剤の中から未反応部分を含む前記脱硫剤を回収して、前記炉に供給することを特徴とする請求項2,7又は8に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  10. 前記炉のフリーボード部の内部に気流攪乱部材を配置し、前記流動層から排出された前記脱硫剤を含む排ガスの流れを攪乱するようにしたことを特徴とする請求項2,7又は8に記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
  11. 前記脱硫剤が、主成分としてCaを含有するものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の燃焼装置におけるNO及びNOの排出抑制方法。
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