JP2004077621A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱ローラ定着方式の定着器を備えた画像形成装置において、用紙にトナー像を定着させる際、用紙はヒートローラによって一方面しか熱せられないため、カールが発生するので、カールを矯正して用紙を断面視直線状に矯正する。
【解決手段】定着手段16と排紙手段9との間の用紙通過領域を記録紙10が通過しているときに、この領域を冷却する冷却手段を設け、該定着手段16と排紙手段9との両方で記録紙10を把持しているとき、該冷却手段を駆動するようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】定着手段16と排紙手段9との間の用紙通過領域を記録紙10が通過しているときに、この領域を冷却する冷却手段を設け、該定着手段16と排紙手段9との両方で記録紙10を把持しているとき、該冷却手段を駆動するようにした。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置に関し、特に、定着後の記録紙のカールを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像形成装置に備える用紙へのトナー定着手段として、加熱により定着させる熱定着式の定着器が公知である。このような熱定着式の定着器を、トナーと剥離性を持つ加熱されたローラを用紙に接触させて、トナーと用紙に熱供給する熱ローラ定着方式とした場合は、接触式であるため熱効率が良く、高速定着が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記熱ローラ定着方式の定着器では、用紙に転写されたトナー像は、用紙の表面のみに加熱されたヒートローラを押し当てることによって定着される。このように、一方面にのみヒートローラが押し当てられるので、定着後の用紙がカールしてしまうという不具合があった。
そこで本発明は、ヒートローラ通過後の用紙が一方面のみ加熱、加圧されることによって発生するカールを矯正して、該用紙を断面視直線状に矯正する定着装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置であって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域を冷却する冷却手段を備え、少なくとも前記領域を用紙が通過しているときに、該冷却手段を駆動するものである。
【0005】
請求項2においては、前記冷却手段は、前記定着手段と排紙手段との両方で用紙を把持しているときに、前記用紙通過領域を冷却するものである。
【0006】
請求項3においては、前記定着手段の下流側近傍位置に用紙通過検出手段を設け、用紙通過検出手段が用紙先端を検出したときにタイマによる時間計測を開始し、該タイマがタイムアップしたときに冷却手段を駆動するものである。
【0007】
請求項4においては、前記用紙通過検出手段が用紙後端を検出したときに冷却手段を停止するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
これより、本発明の実施形態について説明する。
図1は画像形成装置4の構成を示す概略図、図2はカール矯正処理前における記録紙10の搬送位置を示す定着手段16等の配置構成を示す概略図、図3は同じくカール矯正処理中の概略図、図4は同じくカール矯正処理後の概略図、図5はカール矯正処理に関わる各装置のタイミング図であり、特に図5(a)はPDSセンサ11、図5(b)はタイマ13、図5(c)は冷却ファン7のタイミング図を示す。
まず、本実施例の定着手段16を適用した画像形成装置4について、図1及び図2を用いて説明する。
画像形成装置4の内部には、図1に示すように、給紙手段18より引き出された用紙を搬送する用紙搬送路12が形成されている。用紙搬送路12の用紙搬送方向における上流側より下流側に沿って、給紙手段18、現像手段14、定着手段16が設けられている。これらの手段により画像形成装置4が構成され、記録紙10が前記各手段を経て、記録紙10上に画像形成が行われる。
【0009】
給紙手段18は、記録紙10を収納する給紙カセット25と、給紙カセット25内の記録紙10を繰り出す給紙ローラ26とを備えている。給紙ローラ26は、モータにクラッチを介して駆動伝達可能に接続され、間欠的に駆動されて記録紙10の繰り出しを行う。
【0010】
現像手段14は、用紙に接触してトナーを転写する感光体ドラム22と、感光体ドラム22に対向して配置される転写ローラ17と、感光体ドラム22の表面を負帯電させる帯電ローラ23と、感光体ドラム22の表面をクリーニングするブラシ29と、感光体ドラム22にトナーを供給する現像ローラ20とを備えている。現像ローラ20には、トナーを収容するトナー室19より供給ローラ21によりトナーが供給される。
【0011】
また、感光体ドラム22の上方には、感光体ドラム22上に静電潜像を形成する発光体であるLED30が配置される。
LED30は、画像形成装置4に付設の画像読取装置、もしくは通信回線等を経て接続される他の画像形成装置から送信された画像情報に基づいて、感光体ドラム22に光を照射し、負帯電した感光体ドラム22上の負電荷を適宜位置で取り除いて、静電潜像を形成する。
そして、感光体ドラム22上の潜像部位に、現像ローラ20より供給されたトナーが付着し、感光体ドラム22と転写ローラ17との間にニップした用紙にトナーの転写が行われる。
【0012】
定着手段16は、熱ローラ定着方式で構成されており、ヒートローラ3と、ヒートローラ3に当接する剥離爪5と、ヒートローラ3に対向して配置されるプレスローラ24とを備えている。
ヒートローラ3およびプレスローラ24は、用紙搬送路12を挟んで対向配置され、該ヒートローラ3内の軸心位置にはハロゲンランプ等のランプヒータ1が内挿され、該ランプヒータ1にて発生した熱がヒートローラ3の外周部に伝わるように構成されている。
ヒートローラ3とプレスローラ24とにより、トナー像を保持した(転写された)用紙を、加熱および加圧しながら用紙搬送路12に沿って挟持搬送し、トナー像を用紙に定着させるものである。
この後、トナー像を定着された用紙は、ヒートローラ3の下流側(後方側)に配置された、排紙プレスローラ36と排紙プレスローラ36に対向して配置される排紙ローラ37とからなる排紙手段9によって、ハウジング39の排紙口から、排紙トレイ40に排出される。
【0013】
プレスローラ24は、図示せぬ付勢機構によりヒートローラ3側に付勢される構成である。これに対しヒートローラ3は、長手方向の左右それぞれで、画像形成装置4内に設けるフレームに回動自在に設けられる。
【0014】
これより、本実施例の画像形成装置4に備えるカール矯正処理機構の構成について、図2から図4を用いて説明する。
図2に示すように、用紙搬送路12の、定着手段16と排紙手段9との間の用紙通過領域を通過する用紙を冷却するための冷却手段として、冷却ファン7が設けられている。また、該冷却ファン7の駆動モータ27の駆動は、制御手段28によって制御される。
【0015】
このため、熱定着式の定着手段16で加熱され、カールが発生する状態に置かれた記録紙を、排紙トレイ40に排出する前に、冷却することができる。したがって、記録紙10が排紙トレイ40に排出された時点では、カールが発生しないようにすることができる。
【0016】
冷却ファン7は、記録紙10を、定着手段16及び排紙手段9の両方で把持しているときに駆動するようになっている。
このような構成にすることにより、前記記録紙10が定着手段16及び排紙手段9の両方に把持されている状態、すなわち記録紙10に張力が加えられている状態のときに冷却ファン7によって冷却される。つまり、引き伸ばされた状態で冷却されてその状態に固定されるので、記録紙10のカールが矯正される。
【0017】
冷却ファン7の駆動開始・終了のタイミングを検出する手段として、定着手段16の下流側近傍位置に、PDSセンサ11が設けられている。PDSセンサ11は、用紙搬送路12の下流側近傍位置上の記録紙10の有無を検出する用紙通過検出手段である。
【0018】
まず、冷却ファン7の駆動開始タイミングの検出の仕組みについて説明する。制御手段28にはタイマ13が内蔵されており、PDSセンサ11による記録紙10の先端検出により、タイマ13が時間計測を開始する。そして、タイマ13が所定の時間計測を終了してタイムアップすると、タイマ13から計測終了の信号が出力され、制御手段28が冷却ファン7の駆動を開始させる。つまり、タイマ13による時間計測の終了時が、冷却ファン7の駆動開始タイミングである。
ここで、冷却ファン7の駆動開始タイミングが、排紙手段9による記録紙10のニップが完了する時点以降となるように、タイマ13による計測時間が設定されている。そして、冷却ファン7が駆動する際には、記録紙10が定着手段16および排紙手段9の双方に把持されているようにしている。
なお、記録紙10を挟持搬送するヒートローラ3やプレスローラ24等のローラの回転は、パルスモータによって駆動するので、記録紙10の搬送速度の予測は可能である。したがって、タイマ13の計測時間を適宜設定することで、タイマ13のタイムアップ時を、排紙手段9による記録紙10のニップが完了時点(もしくはそれ以降)と合わせることが可能である。
【0019】
以上のように、用紙搬送路12上にPDSセンサ11を設け、該PDSセンサ11による記録紙10先端検出に基づいて、タイマ13の時間計測を開始し、該タイマ13のタイムアップに基づいて、冷却ファン7を駆動する構成としたので、定着手段16および排紙手段9とで記録紙10を挟持した状態で、記録紙10の冷却を確実に開始することができる。
【0020】
次に、冷却ファン7の駆動終了タイミングの検出の仕組みについて説明する。冷却ファン7の駆動終了タイミングは、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出した時点としている。PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出すると、該検出信号に基づいて、制御手段28は、冷却ファン7の駆動を停止させる。
【0021】
ここで、PDSセンサ11による記録紙10の後端検出時とは、PDSセンサ11による記録紙10の検出が終了した(検出しなくなった)時点を意味する。PDSセンサ11は、傾倒自在の検出部11aを備え、検出部11aは、記録紙10の非検出状態では用紙搬送路12に突出し、検出状態では記録紙10に押されて用紙搬送路12の下側に傾倒する。PDSセンサ11は光センサであり、検出部11aの傾倒の有無により光通路の断接が切り替えられて、検出・非検出が判定される。つまり、本実施例では、PDSセンサ11に備える検出部11aの傾倒開始と傾倒終了との両時点を検出することで、記録紙の前端および終端の検出を行う構成である。
【0022】
以上のように、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出すると、冷却ファン7の駆動を終了するので、定着手段16によるニップ解除のタイミング検出を、確実に行うことができ、定着手段16による記録紙10のニップが外れた時点で、記録紙10の冷却を停止することができる。
【0023】
本実施例では、冷却手段として冷却ファン7を採用しているが、これに限定するものではない。また、画像形成装置に電源基板を冷却するためのファンを備えている場合には、該ファンからの送風を一部利用する構成としてもよい。
尚、前記冷却ファン7は記録紙10に直接向けて送風されるように配置する構成とすることが望ましいが、定着手段16及び排紙手段9の間の用紙通過領域を漠然と冷却するだけでも、該記録紙10のカールは矯正される。
したがって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域が、冷却される構成であれば良く、冷却手段の配設位置や、冷却手段からの送風経路の構成等は、本実施例の構成に限定するものではない。
【0024】
前記PDSセンサ11、タイマ13及び冷却ファン7における駆動状態の時間変化について、図5を用いて説明する。
図5において、横軸は時間であり、縦軸はカール矯正処理に関わる各装置のON・OFF状態を示すものである。
前記PDSセンサ11が記録紙10の先端を検出した時刻をt1とする。時刻t1にPDSセンサ11が作動し、タイマ13を走らせる(時間計測を開始させる)。タイマ13による計測時間はT1であり、時刻t1より時間T1が経過すると、タイマ13がタイムアップする時刻t2となる。時刻t2となると、制御手段28は、冷却ファン7の駆動を開始させる。
そして、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出する時刻がt3である。時刻t3になると、制御手段28は、冷却ファン7の駆動は停止させる。時刻t2から時刻t3までの時間が、冷却ファン7により、前記用紙通過領域上の記録紙10が冷却されるカール矯正処理時間である。
【0025】
前記冷却ファン7、PDSセンサ11及びタイマ13の駆動の時間変化は、本実施例の構成に限定するものではない。記録紙10が定着手段16及び排紙手段9の両方に把持されているときに、該冷却ファン7が駆動するように構成されていればよい。
【0026】
本実施例では、定着手段16の下流側近傍位置にPDSセンサ11を設け、PDSセンサ11による記録紙10先端検出時を基準として、冷却ファン7の駆動開始タイミングを決定し、PDSセンサ11による記録紙10後端検出時に冷却ファン7の駆動停止タイミングを決定するようにしている。
前記基準を決定するためのPDSセンサ11の配置位置は、定着手段16の下流側近傍位置に限定されるものではなく、例えば、定着手段16の上流側近傍位置に設けてもよい。また、この構成の場合は、冷却ファン7の駆動開始タイミングを、PDSセンサ11による記録紙10先端検出時から、タイマ13による所定時間経過後として、排紙手段9によるニップ開始時にあわせられる。
そして、前記冷却ファン7の駆動停止タイミングは、PDSセンサ11による記録紙10後端検出時から、タイマ13による所定時間経過後として、定着手段16によるニップ解除時にあわせることが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0028】
即ち、請求項1に示す如く、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置であって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域を冷却する冷却手段を備え、少なくとも前記領域を用紙が通過しているときに、該冷却手段を駆動するので、
熱定着式の定着手段で加熱され、カールが発生する状態に置かれた記録紙を、排紙トレイに排出する前に、冷却することができる。したがって、記録紙が排紙トレイに排出された時点では、カールが発生しないようにすることができる。
【0029】
請求項2に示す如く、前記冷却手段は、前記定着手段と排紙手段との両方で用紙を把持しているときに、前記用紙通過領域を冷却するので、
記録紙が定着手段及び排紙手段の両方に把持されている状態、すなわち記録紙に張力が加えられている状態のときに冷却手段によって冷却される。つまり、引き伸ばされた状態で冷却されてその状態に固定されるので、記録紙のカールが矯正される。
【0030】
請求項3に示す如く、前記定着手段の下流側近傍位置に用紙通過検出手段を設け、用紙通過検出手段が用紙先端を検出したときにタイマによる時間計測を開始し、該タイマがタイムアップしたときに冷却手段を駆動するので、
記録紙の冷却を、定着手段および排紙手段とで記録紙を挟持した状態で、確実に開始することができる。
【0031】
請求項4に示す如く、前記用紙通過検出手段が用紙後端を検出したときに冷却手段を停止するので、
定着手段によるニップ解除のタイミング検出を、確実に行うことができ、定着手段による記録紙のニップが外れた時点で、記録紙の冷却を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置4の構成を示す概略図。
【図2】カール矯正処理前における記録紙10の搬送位置を示す定着手段16等の配置構成を示す概略図。
【図3】同じくカール矯正処理中の概略図。
【図4】同じくカール矯正処理後の概略図。
【図5】カール矯正処理に関わる各装置のタイミング図である。
【符号の説明】
3 ヒートローラ
4 画像形成装置
7 冷却ファン
9 排紙手段
10 記録紙
11 PDSセンサ
13 タイマ
16 定着手段
24 プレスローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置に関し、特に、定着後の記録紙のカールを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像形成装置に備える用紙へのトナー定着手段として、加熱により定着させる熱定着式の定着器が公知である。このような熱定着式の定着器を、トナーと剥離性を持つ加熱されたローラを用紙に接触させて、トナーと用紙に熱供給する熱ローラ定着方式とした場合は、接触式であるため熱効率が良く、高速定着が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記熱ローラ定着方式の定着器では、用紙に転写されたトナー像は、用紙の表面のみに加熱されたヒートローラを押し当てることによって定着される。このように、一方面にのみヒートローラが押し当てられるので、定着後の用紙がカールしてしまうという不具合があった。
そこで本発明は、ヒートローラ通過後の用紙が一方面のみ加熱、加圧されることによって発生するカールを矯正して、該用紙を断面視直線状に矯正する定着装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置であって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域を冷却する冷却手段を備え、少なくとも前記領域を用紙が通過しているときに、該冷却手段を駆動するものである。
【0005】
請求項2においては、前記冷却手段は、前記定着手段と排紙手段との両方で用紙を把持しているときに、前記用紙通過領域を冷却するものである。
【0006】
請求項3においては、前記定着手段の下流側近傍位置に用紙通過検出手段を設け、用紙通過検出手段が用紙先端を検出したときにタイマによる時間計測を開始し、該タイマがタイムアップしたときに冷却手段を駆動するものである。
【0007】
請求項4においては、前記用紙通過検出手段が用紙後端を検出したときに冷却手段を停止するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
これより、本発明の実施形態について説明する。
図1は画像形成装置4の構成を示す概略図、図2はカール矯正処理前における記録紙10の搬送位置を示す定着手段16等の配置構成を示す概略図、図3は同じくカール矯正処理中の概略図、図4は同じくカール矯正処理後の概略図、図5はカール矯正処理に関わる各装置のタイミング図であり、特に図5(a)はPDSセンサ11、図5(b)はタイマ13、図5(c)は冷却ファン7のタイミング図を示す。
まず、本実施例の定着手段16を適用した画像形成装置4について、図1及び図2を用いて説明する。
画像形成装置4の内部には、図1に示すように、給紙手段18より引き出された用紙を搬送する用紙搬送路12が形成されている。用紙搬送路12の用紙搬送方向における上流側より下流側に沿って、給紙手段18、現像手段14、定着手段16が設けられている。これらの手段により画像形成装置4が構成され、記録紙10が前記各手段を経て、記録紙10上に画像形成が行われる。
【0009】
給紙手段18は、記録紙10を収納する給紙カセット25と、給紙カセット25内の記録紙10を繰り出す給紙ローラ26とを備えている。給紙ローラ26は、モータにクラッチを介して駆動伝達可能に接続され、間欠的に駆動されて記録紙10の繰り出しを行う。
【0010】
現像手段14は、用紙に接触してトナーを転写する感光体ドラム22と、感光体ドラム22に対向して配置される転写ローラ17と、感光体ドラム22の表面を負帯電させる帯電ローラ23と、感光体ドラム22の表面をクリーニングするブラシ29と、感光体ドラム22にトナーを供給する現像ローラ20とを備えている。現像ローラ20には、トナーを収容するトナー室19より供給ローラ21によりトナーが供給される。
【0011】
また、感光体ドラム22の上方には、感光体ドラム22上に静電潜像を形成する発光体であるLED30が配置される。
LED30は、画像形成装置4に付設の画像読取装置、もしくは通信回線等を経て接続される他の画像形成装置から送信された画像情報に基づいて、感光体ドラム22に光を照射し、負帯電した感光体ドラム22上の負電荷を適宜位置で取り除いて、静電潜像を形成する。
そして、感光体ドラム22上の潜像部位に、現像ローラ20より供給されたトナーが付着し、感光体ドラム22と転写ローラ17との間にニップした用紙にトナーの転写が行われる。
【0012】
定着手段16は、熱ローラ定着方式で構成されており、ヒートローラ3と、ヒートローラ3に当接する剥離爪5と、ヒートローラ3に対向して配置されるプレスローラ24とを備えている。
ヒートローラ3およびプレスローラ24は、用紙搬送路12を挟んで対向配置され、該ヒートローラ3内の軸心位置にはハロゲンランプ等のランプヒータ1が内挿され、該ランプヒータ1にて発生した熱がヒートローラ3の外周部に伝わるように構成されている。
ヒートローラ3とプレスローラ24とにより、トナー像を保持した(転写された)用紙を、加熱および加圧しながら用紙搬送路12に沿って挟持搬送し、トナー像を用紙に定着させるものである。
この後、トナー像を定着された用紙は、ヒートローラ3の下流側(後方側)に配置された、排紙プレスローラ36と排紙プレスローラ36に対向して配置される排紙ローラ37とからなる排紙手段9によって、ハウジング39の排紙口から、排紙トレイ40に排出される。
【0013】
プレスローラ24は、図示せぬ付勢機構によりヒートローラ3側に付勢される構成である。これに対しヒートローラ3は、長手方向の左右それぞれで、画像形成装置4内に設けるフレームに回動自在に設けられる。
【0014】
これより、本実施例の画像形成装置4に備えるカール矯正処理機構の構成について、図2から図4を用いて説明する。
図2に示すように、用紙搬送路12の、定着手段16と排紙手段9との間の用紙通過領域を通過する用紙を冷却するための冷却手段として、冷却ファン7が設けられている。また、該冷却ファン7の駆動モータ27の駆動は、制御手段28によって制御される。
【0015】
このため、熱定着式の定着手段16で加熱され、カールが発生する状態に置かれた記録紙を、排紙トレイ40に排出する前に、冷却することができる。したがって、記録紙10が排紙トレイ40に排出された時点では、カールが発生しないようにすることができる。
【0016】
冷却ファン7は、記録紙10を、定着手段16及び排紙手段9の両方で把持しているときに駆動するようになっている。
このような構成にすることにより、前記記録紙10が定着手段16及び排紙手段9の両方に把持されている状態、すなわち記録紙10に張力が加えられている状態のときに冷却ファン7によって冷却される。つまり、引き伸ばされた状態で冷却されてその状態に固定されるので、記録紙10のカールが矯正される。
【0017】
冷却ファン7の駆動開始・終了のタイミングを検出する手段として、定着手段16の下流側近傍位置に、PDSセンサ11が設けられている。PDSセンサ11は、用紙搬送路12の下流側近傍位置上の記録紙10の有無を検出する用紙通過検出手段である。
【0018】
まず、冷却ファン7の駆動開始タイミングの検出の仕組みについて説明する。制御手段28にはタイマ13が内蔵されており、PDSセンサ11による記録紙10の先端検出により、タイマ13が時間計測を開始する。そして、タイマ13が所定の時間計測を終了してタイムアップすると、タイマ13から計測終了の信号が出力され、制御手段28が冷却ファン7の駆動を開始させる。つまり、タイマ13による時間計測の終了時が、冷却ファン7の駆動開始タイミングである。
ここで、冷却ファン7の駆動開始タイミングが、排紙手段9による記録紙10のニップが完了する時点以降となるように、タイマ13による計測時間が設定されている。そして、冷却ファン7が駆動する際には、記録紙10が定着手段16および排紙手段9の双方に把持されているようにしている。
なお、記録紙10を挟持搬送するヒートローラ3やプレスローラ24等のローラの回転は、パルスモータによって駆動するので、記録紙10の搬送速度の予測は可能である。したがって、タイマ13の計測時間を適宜設定することで、タイマ13のタイムアップ時を、排紙手段9による記録紙10のニップが完了時点(もしくはそれ以降)と合わせることが可能である。
【0019】
以上のように、用紙搬送路12上にPDSセンサ11を設け、該PDSセンサ11による記録紙10先端検出に基づいて、タイマ13の時間計測を開始し、該タイマ13のタイムアップに基づいて、冷却ファン7を駆動する構成としたので、定着手段16および排紙手段9とで記録紙10を挟持した状態で、記録紙10の冷却を確実に開始することができる。
【0020】
次に、冷却ファン7の駆動終了タイミングの検出の仕組みについて説明する。冷却ファン7の駆動終了タイミングは、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出した時点としている。PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出すると、該検出信号に基づいて、制御手段28は、冷却ファン7の駆動を停止させる。
【0021】
ここで、PDSセンサ11による記録紙10の後端検出時とは、PDSセンサ11による記録紙10の検出が終了した(検出しなくなった)時点を意味する。PDSセンサ11は、傾倒自在の検出部11aを備え、検出部11aは、記録紙10の非検出状態では用紙搬送路12に突出し、検出状態では記録紙10に押されて用紙搬送路12の下側に傾倒する。PDSセンサ11は光センサであり、検出部11aの傾倒の有無により光通路の断接が切り替えられて、検出・非検出が判定される。つまり、本実施例では、PDSセンサ11に備える検出部11aの傾倒開始と傾倒終了との両時点を検出することで、記録紙の前端および終端の検出を行う構成である。
【0022】
以上のように、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出すると、冷却ファン7の駆動を終了するので、定着手段16によるニップ解除のタイミング検出を、確実に行うことができ、定着手段16による記録紙10のニップが外れた時点で、記録紙10の冷却を停止することができる。
【0023】
本実施例では、冷却手段として冷却ファン7を採用しているが、これに限定するものではない。また、画像形成装置に電源基板を冷却するためのファンを備えている場合には、該ファンからの送風を一部利用する構成としてもよい。
尚、前記冷却ファン7は記録紙10に直接向けて送風されるように配置する構成とすることが望ましいが、定着手段16及び排紙手段9の間の用紙通過領域を漠然と冷却するだけでも、該記録紙10のカールは矯正される。
したがって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域が、冷却される構成であれば良く、冷却手段の配設位置や、冷却手段からの送風経路の構成等は、本実施例の構成に限定するものではない。
【0024】
前記PDSセンサ11、タイマ13及び冷却ファン7における駆動状態の時間変化について、図5を用いて説明する。
図5において、横軸は時間であり、縦軸はカール矯正処理に関わる各装置のON・OFF状態を示すものである。
前記PDSセンサ11が記録紙10の先端を検出した時刻をt1とする。時刻t1にPDSセンサ11が作動し、タイマ13を走らせる(時間計測を開始させる)。タイマ13による計測時間はT1であり、時刻t1より時間T1が経過すると、タイマ13がタイムアップする時刻t2となる。時刻t2となると、制御手段28は、冷却ファン7の駆動を開始させる。
そして、PDSセンサ11が記録紙10の後端を検出する時刻がt3である。時刻t3になると、制御手段28は、冷却ファン7の駆動は停止させる。時刻t2から時刻t3までの時間が、冷却ファン7により、前記用紙通過領域上の記録紙10が冷却されるカール矯正処理時間である。
【0025】
前記冷却ファン7、PDSセンサ11及びタイマ13の駆動の時間変化は、本実施例の構成に限定するものではない。記録紙10が定着手段16及び排紙手段9の両方に把持されているときに、該冷却ファン7が駆動するように構成されていればよい。
【0026】
本実施例では、定着手段16の下流側近傍位置にPDSセンサ11を設け、PDSセンサ11による記録紙10先端検出時を基準として、冷却ファン7の駆動開始タイミングを決定し、PDSセンサ11による記録紙10後端検出時に冷却ファン7の駆動停止タイミングを決定するようにしている。
前記基準を決定するためのPDSセンサ11の配置位置は、定着手段16の下流側近傍位置に限定されるものではなく、例えば、定着手段16の上流側近傍位置に設けてもよい。また、この構成の場合は、冷却ファン7の駆動開始タイミングを、PDSセンサ11による記録紙10先端検出時から、タイマ13による所定時間経過後として、排紙手段9によるニップ開始時にあわせられる。
そして、前記冷却ファン7の駆動停止タイミングは、PDSセンサ11による記録紙10後端検出時から、タイマ13による所定時間経過後として、定着手段16によるニップ解除時にあわせることが可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0028】
即ち、請求項1に示す如く、熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置であって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域を冷却する冷却手段を備え、少なくとも前記領域を用紙が通過しているときに、該冷却手段を駆動するので、
熱定着式の定着手段で加熱され、カールが発生する状態に置かれた記録紙を、排紙トレイに排出する前に、冷却することができる。したがって、記録紙が排紙トレイに排出された時点では、カールが発生しないようにすることができる。
【0029】
請求項2に示す如く、前記冷却手段は、前記定着手段と排紙手段との両方で用紙を把持しているときに、前記用紙通過領域を冷却するので、
記録紙が定着手段及び排紙手段の両方に把持されている状態、すなわち記録紙に張力が加えられている状態のときに冷却手段によって冷却される。つまり、引き伸ばされた状態で冷却されてその状態に固定されるので、記録紙のカールが矯正される。
【0030】
請求項3に示す如く、前記定着手段の下流側近傍位置に用紙通過検出手段を設け、用紙通過検出手段が用紙先端を検出したときにタイマによる時間計測を開始し、該タイマがタイムアップしたときに冷却手段を駆動するので、
記録紙の冷却を、定着手段および排紙手段とで記録紙を挟持した状態で、確実に開始することができる。
【0031】
請求項4に示す如く、前記用紙通過検出手段が用紙後端を検出したときに冷却手段を停止するので、
定着手段によるニップ解除のタイミング検出を、確実に行うことができ、定着手段による記録紙のニップが外れた時点で、記録紙の冷却を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置4の構成を示す概略図。
【図2】カール矯正処理前における記録紙10の搬送位置を示す定着手段16等の配置構成を示す概略図。
【図3】同じくカール矯正処理中の概略図。
【図4】同じくカール矯正処理後の概略図。
【図5】カール矯正処理に関わる各装置のタイミング図である。
【符号の説明】
3 ヒートローラ
4 画像形成装置
7 冷却ファン
9 排紙手段
10 記録紙
11 PDSセンサ
13 タイマ
16 定着手段
24 プレスローラ
Claims (4)
- 熱定着式の定着手段を備えた画像形成装置であって、定着手段と排紙手段との間の用紙通過領域を冷却する冷却手段を備え、少なくとも前記領域を用紙が通過しているときに、該冷却手段を駆動する、ことを特徴とする画像形成装置。
- 前記冷却手段は、前記定着手段と排紙手段との両方で用紙を把持しているときに、前記用紙通過領域を冷却する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記定着手段の下流側近傍位置に用紙通過検出手段を設け、用紙通過検出手段が用紙先端を検出したときにタイマによる時間計測を開始し、該タイマがタイムアップしたときに冷却手段を駆動する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記用紙通過検出手段が用紙後端を検出したときに冷却手段を停止することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-08-12 JP JP2002235202A patent/JP2004077621A/ja active Pending
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