JP2004076506A - 凍結防止器 - Google Patents

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Masatoshi Tajima
田島 正敏
Hitoshi Miyake
三宅 仁
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Abstract

【課題】無落雪屋根などにおいて、排水溝周縁の屋根面の凍結を防止する凍結防止器を提供する。
【解決手段】凍結防止器1は、上板11,側板12及び底板13とからなっており、側板12の上方端部には、屋根面83の傾斜角度とほぼ同じ角度で開いた状態で、それぞれ上板11が設けてある。すなわち、凍結防止器1は、上板11の断熱材15の下面と屋根面83の間に、ほぼ板金はぜ84の高さ分の隙間が形成され、この隙間を通って暖気を放出し凍結を防止する。また、底板13と側板12の接合部分には、複数の長穴状の水抜き孔14が穿設してあり、底板13上の雪を融雪する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、凍結防止器に関し、特に、屋根上の融雪水が流れ込む排水溝内の暖気を利用し、排水溝周縁の屋根面の凍結を防止することのできる凍結防止器に関する。
【0002】
【従来の技術】
積雪寒冷地、特に、北海道の住宅の屋根は、約半数が「無落雪屋根」、「M型屋根」、「陸屋根」といった名称で呼ばれる屋根であり、これらの屋根は、たとえば、両側から家屋の中心方向に向かって下りの勾配を有する屋根面を備えた構造となっている。そして、下りの屋根面の交差する位置に、「スノーダクト」、「スノードレイン」と呼ばれる排水溝が設けられており、この排水溝には家屋を貫通するようにドレイン(排水管)が連結されている。
【0003】
このようにすると、屋根に積もった雪は、屋根から落下することはなく、また、ドレイン内を地熱暖気(家屋からの暖気を含む。)が上昇してくるので、排水溝の上部及びその周縁に降った雪はこれらの暖気によって融かされ、その融雪水は排水溝及びドレインを経由して地中の排水口へと排水される。
また、排水溝の上部及びその周縁に降った雪が融けると、屋根に積もったその他の雪は、屋根面の勾配にしたがって排水溝側に移動するので、同様に暖気によって融かされ、融雪水となって排水される。
【0004】
ところで、上記構造の屋根においては、地熱暖気を有効に利用するほど、融雪性能が向上することから、特に、排水溝の構造に関して、様々な工夫が施されてきた。
【0005】
従来の様々な工夫として、図5に示すスノーダクト100は、排水管104が備えられた底板103の周縁に立設した周壁の上縁部に断面鉤形の貯熱板102を周設してある。
このスノーダクト100は、貯熱板102により、地熱暖気がスノーダクト100内に貯えられるとともに、貯熱板102がスノーダクト100上の積雪(図示せず)と相俟って地熱暖気をダクト内で対流せしめ、スノーダクト100まわりの雪を融かすとともに、融雪水の凍結を防止する工夫が施されている(例えば、実用新案文献1参照。)。
【0006】
【実用新案文献1】
実開昭61−69325号公報 (実用新案登録請求の範囲)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6に示すように、融雪が行われている状態から急激に気温が下がったりすると、排水溝81の底面を流れてドレイン82に排水される融雪水が、排水溝81の底面で凍結したり、排水溝81の側面で凍結したりする。また、屋根面83の排水溝81の周縁部に氷の堤防を生成することもある。
このように、屋根面83の排水溝81の周縁部に氷の堤防(ダム)が生成されると、氷の堤防内に溜まった融雪水が凍結し氷の堤防が成長するといった悪循環を繰り返し、大きな氷塊を生成する。そして、気温の上がったときに融雪水がダムによって貯まり(融雪水だまり)、屋根面83や板金はぜ84の接合部分のゆるんだ箇所から家屋内に雨漏りする(通常、「すがもり」という。)といった深刻な事態となる。
【0008】
なお、気温が低い地域では、図示してないが、排水溝81の底面にヒータ(電熱線等)を敷設している。このようにすると、地熱暖気の他にヒータの熱を利用することができ、排水溝81の底面や側面の凍結を防止することができる。
しかしながら、このようにヒータを敷設した場合であっても、屋根面83の排水溝81の周縁部に氷の堤防が生成されるの完全に防ぐことはできず、家屋内に雨漏りしてしまうといった危険性を完全に排除することはできない。
【0009】
この発明は上記の問題点にかんがみてなされたもので、排水溝周縁の屋根面を上板で覆い、屋根面と上板の間に暖気を放出することで、排水溝周縁の屋根面の凍結を防止する凍結防止器を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、無落雪屋根などの排水溝周縁の屋根面におけるすがもりをより完全に防止するために、排水溝周縁の屋根面を覆う上板を備えた凍結防止器を設け、この屋根面と上板との間に排水溝内の暖気を放出して凍結を防止できるようにしたものである。
【0011】
具体的には、請求項1に記載するように、融雪水が流れ込む屋根上の排水溝に設けられ、この排水溝内の暖気を利用して屋根面の凍結を防止する凍結防止器であって、前記排水溝周縁の屋根面との間に所定の隙間を有するように前記排水溝に被せられる上板を具備し、前記隙間を通して、前記排水溝内の前記暖気を放出する構成としてある。
このように構成することで、隙間を通る暖気によって排水溝周縁の屋根面が暖められ、この部分に氷塊が生成するのを効果的かつより高い確率で防止することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記上板の少なくとも前記排水溝の内側の面に断熱材を形成した構成としてある。
このようにすることにより、暖気を保温することができるので、その分、排水溝の周縁部の屋根面を暖めることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記排水溝の底面から浮かせた状態で設けられた底板と、この底板と前記上板を連結し、前記排水溝の側面から離間させた状態で設けられた側板とを具備した構成としてある。
このようにすると、暖気の流路を確保することができ、効果的に凍結を防止することができる。また、凍結防止器を排水溝に嵌め込むように取り付けることができ、たとえば、既存の排水溝に対しても、凍結防止器だけを容易に取り付けることができる。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、前記底板と側板に断熱材を形成してあり、このようにすると、暖気をより保温することができるので、その分、排水溝周縁の屋根面を暖めることができる。
【0015】
さらに、請求項5に記載の発明は、前記底板及び/又は側板に、前記暖気を放出するとともに前記融雪水を排水する水抜き孔を配設した構成としてあり、このようにすると、凍結防止器上に積もった雪を放出する暖気により融かすとともに、水抜き孔から排水することができる。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、前記排水溝内に発熱体を設けた構成としてあり、このようにすると、気温が低くなった場合であっても、屋根(排水溝を含む。)を凍結から守ることができる。
なお、発熱体は、線状、面状をとわず様々な種類のヒータを使用できる。また、発熱体を排水溝底面の上に置いたり、排水溝底面の板金の下に入れることもできる。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、前記凍結防止器を支持又は固定する、支持部材,連結柱及び/又は取付板を具備した構成としてあり、このようにすることにより、凍結防止器を様々な構造で支持又は固定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面にしたがって詳細に説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の凍結防止器の第一実施形態にかかり、その構成を説明するための概略図を示しており、(a)は要部の断面図を、(b)は(a)の凍結防止器をI方向から見た上面図を示している。
【0019】
この実施形態の凍結防止器1が設置される無落雪屋根8は、中央部に排水溝81が設けてあるとともに、排水溝81に向かって屋根高が低くなる下り勾配の屋根面83が敷設されている。また、屋根面83には、板金と板金を接続する目的で、板金はぜ84が突設されている。
【0020】
排水溝81には、融雪水を排水するドレイン82が所定の間隔で連結されている。そして、排水溝81の底面は、融雪水がドレイン82に流れ込むように勾配がつけられている。また、排水溝81及びドレイン82には、それぞれ、線状のヒータ91,92が敷設されている。
なお、ヒータ91,92は、手動スイッチによりオンオフ制御する構成とすることもできるが、外気温が所定の温度より低くなったときにオンする構成としてもよく、年間タイマを取り付けて自動制御を行う構成としてもよい。
【0021】
凍結防止器1は、屋根面83の排水溝81の周縁部分に被せられる上板11と、排水溝81の底面より上方に位置するように設けられた底板13と、この底板13と上板11とを連結するとともに、排水溝81の内部側面から離間して設けられた側板12とからなっている。上板11,側板12及び底板13の材料は、通常、金属又は樹脂が使用され、プレス加工又は一体成形加工によって凍結防止器1を製造することができる。
また、上板11,側板12及び底板13の裏面(排水溝81の内側を向く面)には、樹脂製又はゴム製の断熱材15が形成してあり、排水溝81内の暖気の温度が下がらないように保温して、熱の流れ(地熱暖気及びヒータ91,92による暖気の流れ)を弱めないようにしている。
【0022】
底板13と側板12の境界部分には、複数の長穴状の水抜き孔14が穿設してあり、排水溝81内の暖気が水抜き孔14を通って上方に放出され、底板13の上に積もった雪を融かすとともに、この融雪水が、水抜き孔14を通って排水溝81に排出されるようになっている。また、底板13は、中央部を上方に折り曲げて傾斜面を形成してあり、融雪水が水抜き孔14まで流れて排水されやすい形状としてある。
【0023】
なお、水抜き孔14は、長穴状としてあるが、これに限定されるものではなく、円形、楕円形、多角形などの様々な形状としてもよい。また、孔14の数や配設位置も任意に決定することができる。孔14の数は、暖気の流路全体のバランスなどを考慮して決定することができ、また、孔14の配設位置は、凍結防止器1に積もった雪を効率良く融かすことができる位置を考慮して決定することができる。さらに、孔14は、上板11や側板12にも穿設してもよい。
【0024】
側板12は、底板13の両側に立設してあり、排水溝81の側壁との間に暖気を通す隙間を設けてある。すなわち、側板12と底板13は、排水溝81に収納される構造としてあり、暖気の流路を確保するとともに、特別に支持部材を設けなくても、上板11が板金はぜ84に載置されることにより、凍結防止器1を容易に設置することができる。
なお、特に図示はしないが、排水溝81内における側板12の左右方向の位置決めを行うストッパを設けてもよい。
【0025】
側板12の上方端部に設けられた上板11は、屋根面83の傾斜角度とほぼ同じ角度で開いた状態になっているとともに、板金はぜ84に載置されるように、各上板11の先端は下方に折り曲げてある。したがって、凍結防止器1は、上板11の断熱材15の下面と屋根面83の間に、ほぼ板金はぜ84の高さ分の隙間が形成されることになり、この隙間を通って、排水溝81内の暖気が放出されるようになっている。
【0026】
このように、第一実施形態の凍結防止器1は、ドレイン82及びヒータ91からの暖気を、底板13,側板12及び排水溝81によって形成された流路を通し、さらに、上板11と屋根面83の隙間を通して、外部に放出している。この際、断熱材15によって冷めないように保温した状態で暖気の流れを作り、この暖気を排水溝81周縁の屋根面83に沿って流すことにより、排水溝81周縁の屋根面83が凍結するのを確実に防止することができる。
【0027】
また、凍結防止器1は、底板13に水抜き孔14を配設してあり、凍結防止器1に積もった雪に対しては、排水溝81内の暖気の一部を水抜き孔14から放出することにより、効率良く融雪することができる。
さらに、側板12と底板13が、排水溝81に収納される構造としてあり、上板11を板金はぜ84に載置するだけで、凍結防止器1を容易に設置することができる。
また、凍結防止器1は、排水溝81内にヒータ91を設けることにより、ドレイン82からの地熱暖気に加え、ヒータ91の暖気をも効率良く利用することができる。
【0028】
[第二実施形態]
図2は、本発明の凍結防止器の第二実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
この実施形態の凍結防止器1aは、上板11a,側板12a及び底板13aとからなっており、底板13aが支持部材16に載置された構成としてある。また、ヒータ91は、支持部材16の両側に二列に配置されている。
【0029】
支持部材16は、通常、排水溝81の底面に載置されたれんがなどを使用することができる、これに限定されるものではない。例えば、排水溝81の底面にボルトなどで固定された金属製の支持部材16を用いることも可能である。
【0030】
また、凍結防止器1aは、金属又はプラスチックと、断熱性ゴム又は断熱性プラスチックとの複合材料を、プレス加工又は一体成形加工により製造するとよく、このようにすることにより、製造原価のコストダウンを図ることができる。また、樹脂による中空成形により断熱効果を併せもつ成形体とすることもできる。なお、その他の構造は、第一実施形態の凍結防止器1とほぼ同様としてあり、同一の部位、同一の部材には同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
【0031】
このように、凍結防止器1aは、底板13aを支持部材16に載置してあり、上板11aを板金はぜ84に載置しなくてもよいので、上板11aが板金はぜ84と接触して、板金はぜ84が損傷を受けるといった危険性を排除することができる。
また、排水溝81の底面に固定された支持部材16に、凍結防止器1aの底板13aをボルトなどで固定すると、凍結防止器1aを強固に固定することができ、排水溝81周縁の屋根面83と上板11aとの隙間などをより精度良く設定することができる。
【0032】
[第三実施形態]
図3は、本発明の凍結防止器の第三実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
この実施形態の凍結防止器1bは、排水溝81bの内側を向く面に断熱材15bが形成された上板11bと、この上板11bを排水溝81bの底面から支持する支持部材16b及び連結柱17とからなっている。そして、上板11bが、支持部材16bおよび連結柱17を介して、排水溝81bの底面に固定された構成としてある。
【0033】
上板11bは、排水溝81bの容積を少なくするため内側に向けて窪むように円弧状に湾曲した一枚板状の形状としてあり、上に積もった雪を融かして排水するための水抜き孔14bが、連結柱17の両側に配設してある。
なお、上板11bの形状は、上記形状に限定されるものではなく、図示はしないが、例えば、三角屋根形状などとしてもよい。
【0034】
凍結防止器1bは、支持部材16bが排水溝81bの底面にボルトなどで固定され、さらに、連結柱17がボルトなどで支持部材16bに固定され、上板11bがボルトなどで連結柱17に固定してある。また、ヒータ91は、支持部材16bの両側に二列に配置されている。
なお、支持部材16bと連結柱17を一体構造としてもよく、このようにすることにより、部品点数を削減することができる。
【0035】
また、この実施形態において無落雪屋根8の排水溝81bは、先の実施形態の排水溝81よりも深さを浅くしてあるが、融雪水の水量やヒータ91の容量などに応じて排水溝81bの形状や大きさは自由に設定することが可能である。
なお、その他の構造は、第二実施形態の凍結防止器1aとほぼ同じである。
【0036】
このように、凍結防止器1bは、排水溝81b及び排水溝81bの周縁の屋根面83を覆うほぼ平板状の一枚の上板11bを用いることにより、製造コストの低減を図ることができる。
また、凍結防止器1bは、上板11bの形状を単純化してあり、かつ、支持部材16bと連結柱17によって、排水溝81bの底面と強固に固定されているので、雪が排水溝81b側に移動してきて上板11bと接触しても、変形することもなく機械的強度に優れている。
【0037】
[第四実施形態]
図4は、本発明の凍結防止器の第四実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
この実施形態の凍結防止器1cは、屋根8cの外周縁に設けられた笠木85に取り付けるための取付板18と、底板13cと、側板12cと、上板11cとからなっている。
【0038】
凍結防止器1cが取り付けられる屋根8cは、屋根面83cの外周に笠木85が立設されており、笠木85と隣接するように屋根面83cに排水溝81cが設けられている。
また、屋根面83cは、屋根8cの中央から外側に向かって低くなるように勾配が付けられている。
【0039】
凍結防止器1cは、取付板18がねじ19などによって笠木85に固定され、取付板18の下端から底板13cが屋根8cの中央に向かって上り勾配で突設してある。
また、底板13cの端部から側板12cが立設してあり、側板12cの上端部から、排水溝81c周囲の屋根面83cを所定の隙間を介して覆うように上板11cが設けられている。
【0040】
さらに、凍結防止器1cは、底板13c,側板12c及び上板11cの裏面(排水溝81cの内側に向かう面)に断熱材15cが形成してあり、またさらに、底板13cの笠木85の側端部に水抜き孔14cを配設した構造としてある。
また、凍結防止器1cは、排水溝81cの底面に、ヒータ91が設けられており、ドレイン82cからの暖気とヒータ91の暖気を融雪及び凍結防止に利用することができる。
なお、その他の構造は、第二実施形態の凍結防止器1aとほぼ同様としてある。
【0041】
この実施形態の凍結防止器1cは、排水溝81c内の暖気を排水溝81cの側壁と側板12cの隙間を通し、さらに、上板11cと屋根面83cの隙間を通して外部に放出することにより、排水溝81c周縁の屋根面83cが凍結するのを防止することができる。
【0042】
また、凍結防止器1cは、上記暖気の一部を水抜き孔14cから放出し、底板13cの上に積もった雪を融かし、融けた融雪水を水抜き孔14cから排水することができる。
すなわち、凍結防止器1cは、笠木85に沿って吹きだまりができた場合であっても、水抜き孔14cから放出する暖気によって吹きだまりの雪を効率良く融かすことができるわけである。
【0043】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態によりなんら限定されるものではなく、本発明の適用範囲内で種々に変更することが可能である。
また、本発明の凍結防止器を設置する場所は、住宅の屋根やビル、マンションなどの屋上に設けられた排水溝に限定されるものではなく、たとえば、タンクや搭などの建築物,構造物の排水溝であってもよい。
【0044】
なお、凍結防止器の上板は、排水溝周縁の屋根面を覆う構成としてあるが、たとえば、上板が屋根面を覆っていなくとも、暖気が屋根面側に流れるように、上板で暖気の吹出し口を形成することにより、本発明と同様に、排水溝周縁の屋根面の凍結を防止する効果を得ることができる。すなわち、暖気が屋根面側に流れるように、上板で暖気の吹出し口を形成した構成も、本発明の技術的範囲に属することは勿論である。
また、ヒータ91は、排水溝81,81b,81cに敷設してあるものとして説明したが、この構造に限定されるものではなく、たとえば、凍結防止器1,1a,1b,1cの底板13,13a,13cに取り付けてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明の凍結防止器によれば、排水溝周縁の屋根面に沿って、排水溝内の暖気を強制的に流すことができるので、この部分に氷塊が堤防状に生成されるのを効率良く防止することができ、すがもりが発生するといった最悪の事態を回避することができる。
また、本発明の凍結防止器によれば、排水溝内の暖気の一部を底板などに配設した水抜き孔から放出して、凍結防止器の上部に積もった雪を融かすことができ、さらに、この融雪水を水抜き孔から排水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凍結防止器の第一実施形態にかかり、その構成を説明するための概略図を示しており、(a)は要部の断面図を、(b)は上面を示している。
【図2】本発明の凍結防止器の第二実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
【図3】本発明の凍結防止器の第三実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
【図4】本発明の凍結防止器の第四実施形態にかかり、その構成を説明するための要部の概略断面図を示している。
【図5】本発明の従来例にかかるスノーダクト構造を説明するための概略断面図を示している。
【図6】本発明の従来例にかかる排水溝及びその周縁の凍結状態を説明するための概略断面図を示している。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 凍結防止器
8 無落雪屋根
8c 屋根
11,11a,11b,11c 上板
12,12a,12c 側板
13,13a,13c 底板
14,14b,14c 水抜き孔
15,15b,15c 断熱材
16,16b 支持部材
17 連結柱
18 取付板
19 ねじ
81,81b,81c 排水溝
84 板金はぜ
91 ヒータ
92 ヒータ
100 スノーダクト
101 周壁
102 貯熱板
103 底板
104 排水管

Claims (7)

  1. 融雪水が流れ込む屋根上の排水溝に設けられ、この排水溝内の暖気を利用して屋根面の凍結を防止する凍結防止器であって、
    前記排水溝周縁の屋根面との間に所定の隙間を有するように前記排水溝に被せられる上板を具備し、前記隙間を通して、前記排水溝内の前記暖気を放出することを特徴とする凍結防止器。
  2. 前記上板の少なくとも前記排水溝の内側の面に断熱材を形成したことを特徴とする請求項1記載の凍結防止器。
  3. 前記排水溝の底面から浮かせた状態で設けられた底板と、この底板と前記上板を連結し、前記排水溝の側面から離間させた状態で設けられた側板とを具備したことを特徴とする請求項1又は2記載の凍結防止器。
  4. 前記底板と側板に断熱材を形成したことを特徴とする請求項3記載の凍結防止器。
  5. 前記底板及び/又は側板に、前記暖気を放出するとともに前記融雪水を排水する水抜き孔を配設したことを特徴とする請求項3又は4記載の凍結防止器。
  6. 前記排水溝内に発熱体を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の凍結防止器。
  7. 前記凍結防止器を支持又は固定する、支持部材,連結柱及び/又は取付板を具備したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の凍結防止器。
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