JP2004076408A - サムターンロック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロック装置本体Aを、ドアDのサムターン摘み20近傍に着脱自在に組み付ける。ロック装置本体には、サムターン錠Sのサムターン摘みが回動されるとサムターン摘みを直接当てて回動を規制するロック位置と、回動を許すロック解除位置との間を移動する可動アーム11と、ロック要求信号又はロック解除要求信号を受信すると、その要求信号に応じて可動アームをロック位置又はロック解除位置へ駆動させる駆動モータM等のアーム駆動手段12を備える。そして、携帯用の信号発信手段を用いて遠隔操作し、駆動モータに対しロック要求信号又はロック解除要求信号を発信して可動アームを自動的に駆動する構成にする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアの室内側からサムターン摘みを回動操作すると施解錠されるサムターン錠を、室外から、ピッキングなどによって不正に解錠されるのを防止するサムターンロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のサムターン錠は、ドアの室内側から、鍵(施解錠用キー)を用いずにサムターン摘みを手で回すだけで、簡単に施解錠できるために多用されている反面、室外から、巧みに又は強引に錠前を回して解錠するピッキング等によって不正に解錠される被害が頻発し、深刻な社会問題になっている。
【0003】
そこで、従来、サムターン錠の不正解錠を防止すべく、各種のサムターンロック装置が提案されている。そして、これら各種のサムターンロック装置の中でも、室外から自動的にサムターン錠をロック可能にする、たとえば図22および図23に示すような構造のものが開示されている(特開2000−145218号公報参照)。この従来のサムターンロック装置は、室外からリモコンを遠隔操作して電磁アクチュエータ1を作動し、その電磁アクチュエータ1でロック板2をロック位置へ移動し、ロック板2の切り欠き2aを、サムターン錠3のサムターン軸4に設けた異形断面部4aに係合させ、これによって、サムターン錠3を、ピッキング等によって不正に解錠されないように自動的にロックする構造になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のような従来のサムターンロック装置は、そのロック機構がサムターン錠に一部組み込まれた構造であるため、既設の錠前に対し、後から、このようなサムターンロック装置を取り付ける場合には、新たに取付工事を行って、既設の錠前をサムターンロック装置付きの新たなサムターン錠に付け替える必要がある。これでは、付け替えに専門的な知識と技術が必要であるため、簡単に付け替えることができず、付け替え作業に著しく手間と時間を要し、しかもコスト高になるという問題がある。その結果、一般家庭の住宅には普及しにくいという課題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の課題を解決し、既設のサムターン錠に対し、そのまま後付けで手間なく簡単に取り付けることができ、簡略な構造で、しかも低コストのサムターンロック装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明によるサムターンロック装置は、上記課題を解決するために、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、サムターン錠S・S′のサムターン摘み20・20′が回動されると該サムターン摘みを直接当てて回動を規制するロック位置と、回動を許すロック解除位置との間を移動する可動アーム11と、ロック要求信号又はロック解除要求信号を信号受信部15で受信すると、その要求信号に応じて前記可動アーム11を前記ロック位置又は前記ロック解除位置へ駆動させるアーム駆動手段12とを有するロック装置本体Aを、ドアDの前記サムターン摘み近傍に着脱自在に組み付ける一方、該ロック装置本体Aの前記アーム駆動手段12に対しロック要求信号又はロック解除要求信号を発信して前記可動アーム11を遠隔操作する携帯用の信号発信手段Bを備えてなることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、請求項1に記載のサムターンロック装置において、前記ロック装置本体Aは、前記可動アーム11を、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を回動往復自在に支持してなることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、たとえば以下に示す図示実施の形態のとおり、請求項1に記載のサムターンロック装置において、前記ロック装置本体Aは、前記可動アーム11を、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を直線往復移動自在に支持してなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
図4に、本発明の一例であるサムターンロック装置の概要を示す。サムターンロック装置は、ロック装置本体Aと、遠隔操作用の信号発信手段Bとを備えてなる。ロック装置本体Aは、本体取付ケース10と、本体取付ケース10で移動自在に支持する可動アーム11を備える。
【0011】
本体取付ケース10には、アーム駆動手段12を内蔵し、該アーム駆動手段12に、その駆動をコントロールする駆動制御部13を電気的に接続し、該駆動制御部13に電池式の電源14と、無線信号の信号受信部15を電気的に接続してなる。図示例のアーム駆動手段12は、可逆式駆動モータMと、その回転駆動力を可動アーム11に伝達するギヤ列Gと有してなる。
【0012】
さらに本体取付ケース10は、図1〜図3に示すように、電源14を構成する電池16、駆動モータM、ギヤ列Gなどを配設する扁平な一側の収納箱部10aと、他側の取付枠部10bとからなり、取付枠部10bの上方に、可動アーム11の形状に合わせて凹部10cを形成してなる。収納箱部10aには、その凹部10c側の側壁上側に、間隔をあけて軸挿通用に一対の軸穴部10dを有する。
取付枠部10bは、中心部に、サムターン錠Sのシリンダ外形に合わせて円形の開口16を開けて全体に略矩形枠状に形成し、対向する角部にねじ挿通穴17を穿設し、残りの対向角部に円柱状の磁石18を、その端面を外部に臨ませて埋設している。また、取付枠部10bの底面には、ねじ挿通穴17と磁石18間に両面粘着テープ19を貼着している。
【0013】
可動アーム11は、外形が扁平な略方形状をなし、中央部を横断する細長い嵌合穴11aを設けてなる。嵌合穴11aは、図示サムターン錠Sに有する板片形状のサムターン摘み20が遊嵌可能なスリット状に開けている。また、可動アーム11には、嵌合穴11aの一側に鍔状の指掛け部11bを設ける一方、反対の他側に軸挿通用の軸穴部11cを設けている。そして、軸穴部11cに挿着した回転軸21を、本体取付ケース10の軸穴部10cに嵌挿してヒンジを形成し、該ヒンジを介して本体取付ケース10に可動アーム11を連結し、凹部10cに倒したロック位置とロック解除位置(図1中鎖線位置)との間を回動自在に支持してなる。回転軸21には、一端にギヤ列Gの伝達歯車22を固着し、中間歯車23を介してモータ歯車24に噛み合わせて、駆動モータMの回転駆動力が可動アーム11に伝達される構成にしている。
【0014】
一方、上述したロック装置本体Aに対し、信号発信手段Bは、図4に概略的に示すが、信号発生部25および信号送信部26等からなる携帯用の小型信号発信器で、例えばボタン操作によりサムターンロックモード又はロック解除モードが選択されると、信号発生部25は、予め割り当てられた所定周波数のロック要求信号又はロック解除要求信号を信号発生部26から発信する構成になっている。
【0015】
上述した構成のサムターンロック装置において、ロック装置本体Aは、ドアDに既設のサムターン錠Sのサムターン摘み近傍に取り付ける。図示例のサムターン錠Sは、錠ケースをドアに彫り込んだタイプでサムターン摘み20が板片状の彫込錠型である。そこで、ロック装置本体Aを取り付ける場合は、サムターン錠摘み20をいったん施錠位置に回動する一方、ロック装置本体Aは、予め両面粘着テープ19の表面剥離紙を剥がし、可動アーム11を回動してロック位置に倒し、嵌合穴11aにサムターン摘み20を嵌合させて位置合わせを行って、粘着テープ19と磁石18によってドアDの板面に接着する。取り付けた後、可動アーム11を回動してロック解除位置に起し、室内側から、サムターン摘み20を摘んで、自由に施解錠操作できるようにする。なお、上記ドアDが木製の場合は、ロック装置本体Aは、ねじ挿通穴19を利用してドアDの板面にねじ止めして取り付ける。
【0016】
さて、サムターンロック装置を使用するときは、外出時、信号発信手段Bと所定の鍵(施解錠用キー)を携帯し、室外から、まず鍵を使ってサムターン錠Sを施錠する。それから、信号発信手段Bをボタン操作し、サムターンロックモードを選択して信号発信部26からロック要求信号を発信する。ロック装置本体Aでは、信号受信部15でロック要求信号を受信し、駆動制御部13で所定周波数であると判断すると駆動モータMに送信し、当該ロック要求信号に基づいて、駆動モータMを一方向に回転駆動する。そして、回転駆動力をギヤ列Mを介し伝達して可動アーム11をロック解除位置からロック位置へ回動し、嵌合穴11aにサムターン摘み20を嵌合させてロックする。
【0017】
したがって、室外からピッキング等によってサムターン錠Sを無理やり解錠しようとしても、サムターン摘み20が嵌合穴11aにて可動アーム11に直接当たって回動を規制されるため、不正に解錠されることがない。
【0018】
他方、外出先から帰宅して正しく解錠するときは、室外から、まず信号発信手段Bをボタン操作し、ロック解除モードを選択して信号発信部26からロック解除要求信号を発信する。ロック装置本体Aでは、信号受信部15でロック解除要求信号を受信し、駆動制御部13で所定周波数であると判断すると駆動モータMに送信し、当該ロック解除要求信号に応じて、駆動モータMを他方向に回転駆動して可動アーム11をロック位置からロック解除位置へ回動し、サムターン摘み20の回動規制を解除する。それから、所定の前記鍵を使ってサムターン錠Sを解錠する。
【0019】
ところで、本発明によるサムターンロック装置は、ロック装置本体Aを、以下に図示して説明するように構成することもできる。まずは、たとえば図5および図6に示すようにロック装置本体Aを構成することができる。
【0020】
図示他例のロック装置本体Aにおいて、可動アーム11は、長手厚板状で、円板形をなす基端部の周縁に一部歯部30aを形成し、先端部にサムターン摘み20に係合可能な切り欠きを設けて、そこにフック部30bを形成した構成にする。符号30cは、可動アーム11の摘み部である。一方、本体取付ケース10には、収納箱部10a内の取付枠部10b寄りに、支軸29を立設すると共に、支軸29の取付枠部10b近くの側壁10eに、可動アーム11の基端部形状に合わせて逃げ穴31を開けている。そして、駆動モータMのモータ歯車24に歯部30aを噛み合わせた状態で、可動アーム11を支軸29で揺動自在に軸支し、逃げ穴31から突出させたフック部30bがサムターン摘み20に係合するロック位置と、そこから所定角度だけ離間したロック解除位置に回動往復可能に支持してなる。
【0021】
図示他例において、ロック装置本体Aを取り付けるときは、取付枠部10bが下側の縦向きに配置し、円形の開口16にサムターン錠Sのシリンダ部を嵌め合わせて、ドアDの室内側で板面にロック装置本体Aを着脱可能に接着する。そして、使用時は、室外から、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作してロック要求信号を発信し、駆動モータMを一方向に回転駆動する。そして、駆動モータMの回転駆動力をモータ歯車24と歯部30aの噛み合いを介し伝達して可動アーム11をロック位置へ揺動させ、フック部30bにサムターン摘み20を係合してロックする。
【0022】
一方、サムターン摘み20のロックを正規に解除するときは、室外から、信号発信手段Bをボタン操作し、ロック解除要求信号を発信して駆動モータMを他方向に回転駆動し、可動アーム11をロック位置からロック解除位置へ揺動してサムターン摘み20の回動規制を解除する。
【0023】
さて、以上の図示サムターン錠Sは、彫込錠型でサムターン摘み20が板片状のものであったが、本発明は、その他の各種サムターン錠に対しても、当然適用することができる。そこで次に、たとえばサムターン摘みの横断面が略卵形状をなす面付箱錠型のサムターン錠に適用する場合について、以下に図示して説明する。
【0024】
たとえば図7〜図9に示すように、面付箱錠型のサムターン錠S′は、デッドボルト35・ラッチボルト36等を有する面付箱錠本体37を、ドアDの室内側板面上に固着している。この面付箱錠本体37には、略卵形状のサムターン摘み20′が突設されている。符号38はノブである。
【0025】
この他例において、ロック装置本体Aは、図1〜図4で図示した前記サムターンロック装置のものと比較すると、収納箱部10aにおける軸穴部10d側の側壁10eに、押当て鍔部10fを突設している。可動アーム11は、板状の係止片40aを二股状に伸ばし、それら係止片40a間にサムターン摘み20′の外形状に合わせて湾曲した係合凹部40bを形成した構成にする。各係止片40aは、先端側をL状に屈曲させて伸長している。そして、前述したと同様に、本体取付ケース10にヒンジを介して可動アーム11を連結し、係合凹部40bがサムターン摘み20′と係合するロック位置と、それから離間したロック解除位置とに回動往復可能に支持してなる。
【0026】
このロック装置本体Aは、面付箱錠本体37に対し横向きに配置し、本体取付ケース10の側壁10eと押当て鍔部10fを面付箱錠本体37の角部に当てがい、サムターン摘み20′の横でドアDの室内側板面上に着脱可能に接着する。
そして、使用時は、室外から、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作し、ロック要求信号を発信して駆動モータMを一方向に回転駆動し、その回転駆動力をギヤ列Gを介し伝達して可動アーム40をロック解除位置からロック位置へ回動し、係合凹部40bにサムターン摘み20を係合してロックする。
【0027】
ところで、以上に例示したサムターンロック装置では、ロック装置本体Aは、いずれも可動アーム11を回動往復させてサムターン摘みに対しロック位置とロック解除位置に移動自在としたが、たとえば以下に図示して説明する如く、可動アーム11を直線往復移動させて同様に移動自在に支持する構成にすることもできる。
【0028】
図10〜図12に示す他例では、可動アーム11を、たとえば面付箱錠型サムターン錠S′のサムターン摘み20′に対し左右にスライドさせて移動自在にロック装置本体Aで支持した構成する。
【0029】
図示他例において、可動アーム11は、長手厚板状で、片側側縁に沿って歯を有するラック部50aと、ラック部50aから二股状に伸びる係止部50bとを設け、それら係止部50b間にサムターン摘み20′の外形状に合わせて湾曲した係合凹部50cを形成してなる。さらに、係止部50bには、その先端を直角に屈曲させてコ状の摘み部50dを設けてなる。一方、本体取付ケース10には、収納箱部10a内に、可動アーム30の外形状に合わせてスライド案内板部10gを設けると共に、側壁10eに逃げ穴51を開けている。そして、駆動モータMのモータ歯車24にラック部50aの歯を噛み合わせて、可動アーム50をスライド案内板部10g内にスライド自在に配設し、逃げ穴51から突出させた係合部50bがサムターン摘み20′と係合するロック位置と、それから後退したロック解除位置に直線往復移動可能に支持してなる。
【0030】
この他例のロック装置本体Aは、面付箱錠本体37に対し横向きに配置し、本体取付ケース10の側壁10eと押当て鍔部10fを面付箱錠本体37の角部に当てがい、サムターン摘み20′の横でドアDの室内側板面上に着脱可能に接着する。そして、使用時は、室外から、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作し、ロック要求信号を発信して駆動モータMを一方向に回転駆動する。すると、モータ歯車24とラック部50aの噛み合いを介し、可動アーム11をロック解除位置からロック位置へ直線移動して前進させ、係合部50bをサムターン摘み20′に係合してロックする。
【0031】
なお、可動アーム11をスライドさせる上記図示例では、サムターン錠が面付箱錠型であったが、サムターン錠が彫込錠型の場合には、ロック装置本体Aを、たとえば図13〜図15に示すように構成することができる。
【0032】
この図示他例において、可動アーム11は、片側側縁に沿って歯を有するラック部55aの先端に、サムターン摘み20に係合可能な切り欠きを設けて、そこに係合部55bを形成する。さらに、係合部55bには、その先端側を直角に屈曲させてコ状の摘み部55cを形成してなる。そして同様に、駆動モータMのモータ歯車24にラック部55aの歯を噛み合わせて、可動アーム11をスライド案内板部10g内にスライド自在に配設し、逃げ穴56から突出させた係合部55bがサムターン摘み20と係合するロック位置と、そこから後退したロック解除位置に直線往復移動可能に支持してなる。
【0033】
次に、上記図10〜図15では、いずれもロック装置本体Aをサムターン摘みに対し横向きに設置し、可動アームを左右にスライドさせてサムターン摘みをロックする例を示したが、以下に図示して説明する如く、ロック装置本体Aをサムターン摘みに対し縦向きに設置した上で、可動アームを同じく左右にスライドさせてサムターン摘みをロックする構成にすることもできる。この図示他例では、サムターン錠として彫込錠型のものを用いている。
【0034】
図示他例において、ロック装置本体Aは、たとえば図16および図17に示すように構成する。可動アーム11は、一端縁に沿ってラック部60aを横長に設け、反対の他側縁寄りにラック部60aと平行に切り欠きを設けて、そこに係合部60bを形成してなる。また、係合部60bとラック部60aとの間には、摘み部60cを立設している。
【0035】
一方、本体取付ケース10には、収納箱部10aの側壁10eに、ラック部60aを収納する横長なラック収納部10hを設けている。ラック収納部10hには、収納箱部10aとの間に逃げ穴61を設け、取付枠部10b側に溝穴62を開けている。なお、取付枠部10bは、比較的大きな楕円形の枠穴63を設けている。そして、収納箱部10a内に立設した駆動モータMのモータ歯車24にラック部60aの歯を噛み合わせて、ラック収納部10h内に可動アーム11を左右にスライド自在に配設し、溝穴62から突出させた係合部60bがサムターン摘み20と係合するロック位置と、そこから横に離間したロック解除位置に直線往復移動可能に支持してなる。
【0036】
図示他例において、ロック装置本体Aを取り付けるときは、取付枠部10bが下側の縦向きに配置し、枠穴63の片側でサムターン錠Sのシリンダ部を嵌め合わせて、ドアDの室内側で板面にロック装置本体Aを着脱可能に接着する。そして、使用時は、室外から、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作し、ロック要求信号を発信して駆動モータMを一方向に回転駆動する。すると、モータ歯車24とラック部60aの噛み合いを介して可動アーム60をロック解除位置からロック位置へ水平に直線移動し、係合部60bをサムターン摘み20に係合してロックする。
【0037】
さらに次に、上記した図16および図17の図示例では、可動アーム11の係合部60bをサムターン摘み20と係合状態にしてロックしたが、本発明は、以下に図示して説明するように、サムターン摘み20が回動する軌道範囲の領域内にまで可動アーム11を近接させ、その近接したロック位置にてサムターン摘み20の回動を規制する構成にすることもできる。
【0038】
この他例のロック装置本体Aにおいて、可動アーム65は、図18および図19に示すように、横長なラック部65aから矩形板状の突当て板部65bを延設し、その突当て部65b上に摘み部65cを設けた構成にしている。そして、収納箱部10a内に立設した駆動モータMのモータ歯車24にラック部60aの歯を噛み合わせて、ラック収納部10h内に可動アーム11を左右にスライド自在に配設し、溝穴62から突出させた突当て板部65bが、サムターン摘み20の軌道範囲内でそれに近接したロック位置と、離間したロック解除位置の間を図中左右にスライドして直線往復移動可能に支持してなる。
【0039】
そして、使用時は、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作し、駆動モータMを一方向に回転駆動すると、モータ歯車24とラック部65aの噛み合いを介して可動アーム11をロック解除位置からロック位置へ水平にスライドし、突当て板部65bを、サムターン摘み20に近接した軌道範囲内に位置させる。これによって、サムターン摘み20が不正に回動されたときには、サムターン摘み20が突当て板部65bに当たることにより回動を規制する。
【0040】
なお、上記した図18および図19に示した例では、可動アーム11を左右にスライドさせてサムターン摘み20に対し軌道範囲内に近接させる非係合式の例を示した。しかし、可動アーム11が同じ非係合式であっても、たとえば図20および図21に示すように、可動アーム11を、上下にスライドさせてサムターン摘み20に対し軌道範囲内に近接させて、同様にサムターン摘み20の回動をロックする構成にすることもできる。
【0041】
この図示他例の場合は、ロック装置本体Aにおいて、可動アーム11は、全体に長手厚板状で、片側側縁に沿って歯を有するラック部70aを備え、そのラック部70aの先端を直角に屈曲さて、そこに摘み部を兼ねた突当て板部70bを形成した構成にする。
【0042】
したがって、この図示他例では、使用時、前述したと同様に信号発信手段Bを遠隔操作し、駆動モータMを一方向に回転駆動すると、モータ歯車24とラック部70aの噛み合いを介して可動アーム11をロック解除位置からロック位置へ図中垂直にスライドさせ、突当て板部70bを、サムターン摘み20に近接した軌道範囲内に位置させる。これによって、サムターン摘み20が不正に回動されたときには、サムターン摘み20が突当て板部70bに当たって回動を規制する。
【0043】
以上の図示実施の形態では、いずれもアーム駆動手段12の駆動モータMを駆動源にして可動アームを駆動させる例を示した。しかし、本発明では、可動アームの駆動源として、駆動モータに限らず、ソレノイドなど他の各種駆動装置を用いて可動アームを駆動させる構成にすることもできる。
【0044】
なおまた、以上の図示実施の形態では、本発明のサムターンロック装置を、サムターン錠の中でも、彫込錠型や面付箱錠型のものに適用した例を示したが、サムターン摘みを有する他の各種タイプのサムターン錠に対し適用することができるのは、勿論である。
【0045】
【発明の効果】上述の如く構成した本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0046】
本発明のサムターンロック装置によれば、ロック装置本体を、ドアのサムターン摘みの近傍に組み付けるだけでよく、外出時に、室外から信号発信手段によりロック位置へ可動アームを駆動させる簡単な遠隔操作で、サムターン摘み自体の回動をロックする簡略な構成であることから、室外から、ピッキングなどによって不正に錠前が解錠されるのを確実に防止し防犯上の安全性が高められると共に、既設の各種サムターン錠に対し、新たに付け替えを必要とすることなく、そのまま簡単に手間なく後付けでき、それだけコストも低減させることができる。
【0047】
しかも、本発明のサムターンロック装置によれば、サムターン摘みが回動されるときに、ロック位置にある可動アームを、別のアダプター等を介さずに直接、サムターン摘みに当てて回動を規制する構成であるため、アダプター等の付属部品が不要になり、それだけ構成が簡略化され、部品点数が余計に増大することを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサムターンロック装置で、可動アームが回動往復動型の嵌合式ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図2】該ロック装置本体の正面図である。
【図3】該ロック装置本体の斜視図である。
【図4】該サムターンロック装置の全体概略構成を示すブロック図である。
【図5】サムターンロック装置の他例で、可動アームが揺動フック型のロック装置本体を示す正面図である。
【図6】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図7】サムターンロック装置の他例で、可動アームが回動往復動型の係合式ロック装置本体と、ロック状態の面付箱錠型サムターン錠を示す斜視図である。
【図8】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図9】該ロック装置本体と、ロック状態の面付箱錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図10】サムターンロック装置の他例で、可動アームが直線往復移動型の係合式ロック装置本体と、ロック状態の面付箱錠型サムターン錠を示す斜視図である。
【図11】該ロック装置本体と、ロック状態の面付箱錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図12】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図13】サムターンロック装置の他例で、可動アームが直線往復移動型の係合式ロック装置本体と、ロック状態の彫込錠型サムターン錠を示す斜視図である。
【図14】該ロック装置本体と、ロック状態の彫込錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図15】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図16】サムターンロック装置の他例で、可動アームが左右に直線往復移動型の係合式ロック装置本体と、ロック状態の彫込錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図17】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図18】サムターンロック装置の他例で、可動アームが左右に直線往復移動型の非係合式ロック装置本体と、ロック状態の彫込錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図19】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図20】サムターンロック装置の他例で、可動アームが上下に直線往復移動型の非係合式ロック装置本体と、ロック状態の彫込錠型サムターン錠を示す正面図である。
【図21】該ロック装置本体をドアに取り付けた状態を示す取付側面図である。
【図22】従来のサムターンロック装置を示す概略正面図である。
【図23】該サムターンロック装置の縦断面図である。
【符号の説明】
A ロック装置本体
B 信号発信手段
D ドア
M 駆動モータ
S サムターン錠
11 可動アーム
12 アーム駆動手段
15 信号受信部
20・20′ サムターン摘み
Claims (3)
- サムターン錠のサムターン摘みが回動されると該サムターン摘みを直接当てて回動を規制するロック位置と、回動を許すロック解除位置との間を移動する可動アームと、ロック要求信号又はロック解除要求信号を信号受信部で受信すると、その要求信号に応じて前記可動アームを前記ロック位置又は前記ロック解除位置へ駆動させるアーム駆動手段とを有するロック装置本体を、ドアの前記サムターン摘み近傍に着脱自在に組み付ける一方、
該ロック装置本体の前記アーム駆動手段に対しロック要求信号又はロック解除要求信号を発信して前記可動アームを遠隔操作する携帯用の信号発信手段を備えてなることを特徴とする、サムターンロック装置。 - 前記ロック装置本体は、前記可動アームを、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を回動往復自在に支持してなることを特徴とする、請求項1に記載のサムターンロック装置。
- 前記ロック装置本体は、前記可動アームを、前記ロック位置と前記ロック解除位置の間を直線往復移動自在に支持してなることを特徴とする、請求項1に記載のサムターンロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002238707A JP2004076408A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | サムターンロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002238707A JP2004076408A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | サムターンロック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004076408A true JP2004076408A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32022012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002238707A Pending JP2004076408A (ja) | 2002-08-20 | 2002-08-20 | サムターンロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004076408A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010037720A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-18 | Uro Electronics Co Ltd | 電子ロック装置 |
JP6786000B1 (ja) * | 2020-03-10 | 2020-11-18 | 株式会社リクルート | 錠開閉装置 |
-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002238707A patent/JP2004076408A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010037720A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-18 | Uro Electronics Co Ltd | 電子ロック装置 |
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