JP4371216B2 - 扉用の電気錠 - Google Patents
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Description
このような錠装置は、多くの建物の扉に設けられた一般的な錠装置となっているが、ただ、この錠装置は、ピッキングなどによって不正に解錠されることがある。
その他、明りとり窓のある扉の場合は、明りとり窓を壊し、壊した窓から扉内に手を差し入れてサムタ−ンを回動し、不正解錠が行なわれる。
しかし、このような防止対策は、扉に取付け孔などの傷が付くために、賃貸住宅等では許可などを受ける必要があり、その上、素人では取付けすることができないこともあるため、簡単に実施することができなかった。
このピッキング防止装置は、サムタ−ンに所定の荷重を加えておく構成のもので、ピッキングではサムタ−ンと一体回動するキ−シリンダの回動を防止し、不正解錠を防止している。
このピッキング防止装置は扉に直接に取付けるために、扉に取付け孔など傷がつくため、上記同様に賃貸住宅等に簡単に実施することができない。
したがって、錠装置が装備されている扉の室内側に取付ければ、その錠装置を変更することなく電気錠として動作させることができる。
したがって、住人は手動操作しないでリモコンなどを使用して施解錠する。
つまり、リモコンなどの信号に応動する制御手段が駆動手段を電気制御し、サムタ−ンが施錠位置にあれば、解錠位置に回動し、解錠位置にあれば施錠位置に回動させる。
すなわち、ピッキングなどによりキ−シリンダが回動されたときは警報を発して不正解錠をする者を威嚇し、不正行為を禁止させる。
なお、警報器としては、ブザ−、警報ランプなどを用いることができる。
この場合、住人は不正解錠機能のために警報器が動作していると認識する。
なお、リモコンなどへの信号によって施解錠するときは、サムタ−ンが戻り回動しないから、警報器が動作しない。
すなわち、サムタ−ンの戻り回動力、つまり、連動機構の駆動力に打ち勝つ操作力でサムタ−ンを回動させると、クラッチ手段が非連結となり連動機構の連動系が断たれ、サムタ−ンを解錠位置に回動させ、解錠することができる。
このため、サムタ−ンを強制に回動操作してクラッチ手段を非連結に切換える。
これによって、サムタ−ンを解錠位置へ回動させ、解錠するようにしてある。
このようにすれば、不正解錠行為を防止し住人の解錠操作が可能になる。
このように構成した電気錠は、サムタ−ンが施錠位置にあるかぎり、検出スイッチが非導通となっているため制御手段が動作しないし、また、サムタ−ンが施錠位置から回動して検出スイッチが導通しても、サムタ−ンが直ちに施錠位置に戻り回動して検出スイッチが非導通となることから、制御手段が検出スイッチの導通信号(非検出信号)に応動して短時間の間動作する。
この結果、電力消費の少ない電気錠となる。
したがって、上記同様に制御手段が検出スイッチが導通する短時間の間動作するから、電力消費の少ない電気錠となる。
このように構成した電気錠は、錠装置のサムタ−ンの形状に問われることなく、その錠装置に付設することができる。
図1は電気錠の斜視図、図2はカバ−を取り外した状態を示す電気錠の斜視図、図3は図1上のA−A線拡大断面図、図4は図3上のB−B線断面図である。
また、本体ケ−ス11には、その一側部にサムタ−ン部所としたリング状部11aが形成してあり、また、リング状部11a内には連動ギア14が配設してある。
なお、図5(A)は連動ギヤ14の正面図、図5(B)は図5(A)上のC−C線断面図である。
また、図6(A)はアタッチメント16の正面図、図6(B)はその側面図、図6(C)は図6(A)上のD−D線断面図である。
なお、モ−タ17は本体ケ−ス11の電池ボックス11cに装填した電源電池によって給電する直流モ−タとしてあるが、A/D変換器などを備えれば、電源電池に変えて商用交流電源を用いることができる。
この制御回路は後述する各スイッチのスイッチ信号やリモコン信号などに応動して上記モ−タ17を電気制御する。
なお、図8(A)は従動ロ−タ25の正面図、図8(B)は図8(A)上のE−E線断面図である。
なお、図9(A)はクラッチ26の正面図、図9(B)はその側面図、図9(C)は図9(A)上のF−F線断面図である。
この場合、軸孔26cの孔縁凹凸が出力ロ−タ19の外周凹凸に嵌合することから、このクラッチ26が出力ロ−タ19と一体的に回動する。
なお、図10(A)は駆動ギア27の正面図、図10(B)は図10(A)上のG−G線断面図である。
この駆動ギア27は、図3に示してあるように、支軸27cを出力ロ−タ19の中央孔19aを通して減速装置18に回転自在に軸支させてある。
この場合にもクラッチ非連結となり、連動系が切断される。
このスイッチSW1は、常時OFFとなっており、リンクベ−ス29に設けたリンクバ−30が上記の突形部25bに押動されたときにスイッチ動作しONする。
これら検出スイッチSW2、SW3は、連動ギヤ14と一体的に回動するサムタ−ンの施錠位置と解錠位置とを検出する。
なお、検出スイッチSW2、SW3は、それらの動作部がプッシュブロック14bによって押動されることでONからOFFする。
取付板31には、上下方向に位置の調整ができる3つのねじ杆33と、錠装置の錠箱に位置合せするためのL字形の位置合せ板部34とが設けてある。
この接着には両面テ−プなどが使用できる。
なお、図11に示す錠装置は、公知構成のもので、扉の内側に、サムタ−ン36とドアノブ37を備え、扉の外側に、キ−シリンダのキ−口とドアハンドルとを備えている。
その他、38はデッドボルト、39はラッチボルトである。
なお、この錠装置は、キ−シリンダとサムタ−ン36が一体的に回動する構成となっており、キ−によるキ−シリンダの回動或いはサムタ−ン36の回動により施解錠するようになっている。
なお、本実施形態では本体ケ−ス11を取付板31に取付けると、アタッチメント16とサムタ−ン36の高さ位置が合わないため、本体ケ−ス11と取付板31との間に図12に示した高さ調整枠40を設ける。
この取付孔11dは中程の一部を小径とした円筒孔で、下側から取付板31のねじ杆33を高さ調整枠40の孔部40aを通して挿入させ、上側から取付ねじ32を差し入れてねじ杆33にねじ込む。
なお、この調整では、ねじ杆33が接着固定されている取付板31に対して調整移動する。
続いて、カバ−12を本体ケ−ス11に被せてねじ13によって固着する。
図13は上記のようにして電気錠を錠装置に付設した状態を示す正面図で、図14はその側面図を示したものである。
なお、上記の取付けでは、電気錠が接着剤で扉に固着されるので、経年使用によって剥がれ落ちるおそれがある。
したがって、高さ調整枠40にマグネットを設けて、このマグネットを扉に付着させるようにしてもよい。
先ず、モ−ド切換スイッチ23により通常モ−ドに設定した場合について図15、図16を参照して説明する。
この場合、リモコンを使ってリモコン信号を送り、或いは、カバ−12が取付けてなければ操作スイッチ21を操作して電気錠として施解錠することができる。
この状態では、SW1がON、SW2がON、SW3がOFFで、制御回路がスリ−プ状態(節電状態)となっており、従動ロ−タ25とクラッチ26が図示するように中立回動位置となっている。
この施錠位置では、SW2がOFFとなるため、制御回路がこのOFF信号に応動してモ−タ17を逆転制御するため、従動ロ−タ25とクラッチ26が反時計回り方向に回動し、図16(A)に示すように中立位置に戻る。
このとき、SW1がONとなることから、モ−タ17が停止制御され、施錠状態が維持される。
これより、従動ロ−タ25とクラッチ26が反時計回り方向に回動し、図16(B)のように張出突出部27d、27eがクラッチ突形部26a、26bによって押し回わることから、駆動ギア27が反時計回り方向に、連動ギヤ14が時計回り方向に回動し図16(C)に示すようにサムタ−ン36が解錠位置に回動する。
この中立位置ではSW1がONすることから、モ−タ17が停止制御し、解錠状態が維持される。
この場合には、従動ロ−タ25とクラッチ26が回動せず、連動ギヤ14に連動されて駆動ギア27が回動する。
なお、セキュリティモ−ドでは制御回路がSW1のON、OFFを無視する動作となるので、SW1と従動ロ−タ25については図示省略してある。
つまり、クラッチ突形部26a、26bが張出突出部27d、27eの間の位置となる。
なお、図17(A)はサムタ−ン36が解錠位置にある状態を示している。
この解錠位置でSW3がOFFするため、モ−タ17が正転制御され、クラッチ26が時計回り方向に回動して図17(A)に示す中立位置に戻り、モ−タ17が停止する。
すなわち、解錠状態でキ−シリンダまたはサムタ−ン36を施錠方向に手動回動すると、図19(A)、図19(B)に示すように連動ギヤ14が反時計回り方向に、駆動ギア27が時計回り方向に回転し、張出突出部27d、27eがクラッチ突形部26a、26bに突き当り、また、連動ギヤ14が回動するため、SW3がONとなる。
このことから、クラッチ26が反時計回り方向に回動されるため、図19(C)のように駆動ギア27が反時計回り方向に回動され、連動ギヤ14が時計回り方向に回動される。
また、連動ギヤ14が解錠位置に回動すると、SW3がOFFとなるため、モ−タ17が一定時間の間正転制御され、クラッチ26が図19に示す中立位置に戻る。
この場合は、連動ギヤ14が時計回り方向に、駆動ギア27が反時計回り方向に回動するため、図20(B)に示すように、駆動ギア27の張出突出部27d、27eがクラッチ突形部26a、26bに突き当たり、また、SW2がONする。
連動ギヤ14が戻り回動すると、SW2がOFFとなるため、モ−タ17が一定時間の間逆転制御され、クラッチ26が図20(A)に示す中立位置に戻る。
施錠状態でも同様にサムタ−ン36が施錠位置に戻り回動する。
この結果、ピッキングによってタンブラを外してキ−シリンダを回動させても、直ちに施錠位置に戻り回動してタンブラが戻るので、ピッキングによる不正解錠を初めから行なうことになるため、このような不正行為を止めさせることができる。
なお、解錠状態でもサムタ−ン36が戻り回動するが、これは住人に対してセキュリティモ−ドとなっていることを認識させるためである。
このブザ−41は、連動ギヤ14の回動によってSW2、SW3が共にONしたスイッチ信号に応動して制御回路によって動作される。
すなわち、サムタ−ン36が解錠位置または施錠位置に戻るまでの間ブザ−が発音する。
このため、本実施形態の電気錠では、キ−シリンダやサムタ−ン36を強引に回動させることによって施解錠するようになっている。
この場合、図21(A)から図21(B)の動作となる。
すなわち、キ−シリンダまたはサムタ−ン36を施錠方向に強引に手動回動させると、連動ギヤ14の反時計回り方向の回動によって駆動ギア27が強い力で時計回り方向に回動するため、張出突出部27d、27eがクラッチ突形部26a、26bを乗り越えるようにして駆動ギヤ27が回動して施錠する。
この場合、図22(A)から図22(B)の動作となる。
すなわち、キ−シリンダまたはサムタ−ン36を解錠方向に強引に手動回動すると、連動ギヤ14の時計回り方向の回動により、駆動ギア27が反時計回り方向に強い力で回動される。
この解錠動作の間は、SW2がOFFからONになった時からモ−タ17を正転制御し、クラッチ突形部26a、26bが張出突出部27d、27eを乗り越えモ−タ17が正転を続ける。
この状態で扉を開くことができる。
なお、上記のようにサムタ−ン36を強制的に回動させる場合にも、サムタ−ン36には戻り回動力が作用するため、その戻り回動力(連動機構の駆動力)より大きい操作力でサムタ−ン36を手動回動する。
ただ、クラッチ突形部26a、26bがばね勢力に抗して後退して張出突出部27d、27eを乗り越えるので、サムタ−ン36を戻り回動力と同程度の操作力で回動しても強制的に施解錠することが可能である。
図24(A)はそのアタッチメント62の正面図、図24(B)はその側面図、図24(C)はその底面図である。
図26(A)はそのアタッチメント72の正面図、図26(B)はその側面図、図26(C)はその底面図である。
なお、上記した錠装置60、70はサムタ−ン61、71がシリンダと一体的に回動するものである。
また、この場合には、本体ケ−ス11の裏側にマグネットを設け、このマグネットを扉に付着するようにすることが好ましい。
このようにすれば、リモコンを使用しないで操作スイッチ21を操作して施解錠することができる。
なお、操作スイッチ21は、2つの操作部21a、21bを同時に操作してスイッチ動作させる構成であるから、この操作スイッチ21を不正操作して解錠されるおそれがない。
また、このような場合には、その錠装置の専用の電気錠とすることができるから、連動ギヤ14にサムタ−ンの嵌合部を設けるように構成することにより、アタッチメントが不要となる。
そして、外部出力部43は、電気錠の近傍に設けられた電話線等の通信回線に接続可能に構成された通信機(例えば、通信モデム)に接続し、無線ユニット42と通信機器とにより、無線通信できるようにしてある。
すなわち、検出スイッチSW2、SW3の検出信号、非検出信号に応じた錠状態信号を無線ユニット42と通信機器とを介して監視センターに送り、監視センターで不正解錠行為を監視するシステムと連携させることができる。
12 カバ−
14 連動ギヤ
14b プッシュブロック
14d 係止部
14e ガイド溝
16 アタッチメント
16a 嵌合孔
16b 係止凸部
16c ガイド凸部
17 モ−タ
18 減速装置
19 出力ロ−タ
21 操作スイッチ
23 モ−ド切換スイッチ
25 従動ロ−タ
25b 突形部
26 クラッチ
26a、26b クラッチ突形部
27 駆動ギア
27d、27e 張出突出部
SW1、SW2、SW3 検出スイッチ
31 取付板
36 サムタ−ン
Claims (9)
- 扉の施解錠操作を可能とするキーシリンダ及び前記キーシリンダの動きに連動するサムターンとを有する錠装置と、扉の室内側に取り付けて前記錠装置を電動駆動して施解錠する電気錠において、
前記サムターンを回動させる連動機構と、
前記連動機構を電動駆動し、サムターンを施錠位置と解錠位置とに回動させる駆動手段と、
前記サムターンの施錠位置を検出する第1検出手段と、前記サムターンの解錠位置を検出する第2検出手段と、
リモコン等からの信号に応じて前記駆動手段を電気制御する制御手段とを設け、
手動による前記キーシリンダまたは前記サムターンの操作により、前記サムターンが施錠位置から回動し解錠位置に至る前に前記第1、第2検出手段が非検出に移ったとき、前記制御手段がそれら第1、第2検出手段の非検出信号に応動し前記サムターンを施錠位置に戻り回動させるように前記駆動手段を電気制御することを特徴とする電気錠。 - 扉の施解錠操作を可能とするキーシリンダ及び前記キーシリンダの動きに連動するサムターンとを有する錠装置と、扉の室内側に取り付けて前記錠装置を電動駆動して施解錠する電気錠において、
前記サムターンを回動させる連動機構と、
前記連動機構を電動駆動し、サムターンを施錠位置と解錠位置とに回動させる駆動手段と、
前記サムターンの施錠位置を検出する第1検出手段と、前記サムターンの解錠位置を検出する第2検出手段と、
リモコン等からの信号に応じて前記駆動手段を電気制御する制御手段とを設け、
手動による前記キーシリンダまたは前記サムターンの操作により、前記サムターンが施錠位置から回動し解錠位置に至る前に又は前記サムターンが解錠位置から回動し施錠位置に至る前に前記第1、第2検出手段が非検出に移ったとき、前記制御手段がそれら第1、第2検出手段の非検出信号に応動し、施錠位置から回動した前記サムターンを施錠位置に又は解錠位置から回動した前記サムターンを解錠位置に戻り回動させるように前記駆動手段を電気制御することを特徴とする電気錠。 - 請求項1又は2に記載した電気錠において、
前記制御手段は、リモコン等からの信号に応じて前記駆動手段を電気制御するときは、前記第1、第2検出手段の前記非検出信号に応動するサムターンの戻り回動制御を禁止するものであることを特徴とする電気錠。 - 請求項1又は2に記載した電気錠において、
前記制御手段が前記検出手段の非検出信号に応動して動作させる警報器を備えることを特徴とする電気錠。 - 請求項1又は2に記載した電気錠において、
前記連動機構には、前記駆動手段の電動駆動力をサムターンに伝えるクラッチ手段を設け、このクラッチ手段が、前記連動機構の駆動力より大きい回動力でサムターンを操作することによって非連結となる構成となっていることを特徴とする電気錠。 - 請求項1に記載した電気錠において、
前記第1検出手段は、前記サムターンが施錠位置にあるときは非導通となり検出信号を出力し、前記サムターンが施錠位置から回動直後に導通して非検出信号を出力する検出スイッチであり、前記制御手段の電源部が前記第1検出手段である検出スイッチの非検出信号に応動して給電動作して制御手段を起動させるものであり、
前記制御手段が、前記第1検出手段である検出スイッチの非検出信号にしたがって前記駆動手段を電気制御し、前記サムターンを施錠位置に戻り回動させることを特徴とする電気錠。 - 請求項2に記載した電気錠において、
前記第1検出手段は、前記サムターンが施錠位置にあるとき非導通となり検出信号を出力し、前記サムターンが施錠位置からの回動直後に導通して非検出信号を出力する検出スイッチからなり、前記第2検出手段は、前記サムターンが解錠位置にあるとき非導通となり検出信号を出力し、前記サムターンが解錠位置からの回動直後に導通して非検出信号を出力する検出スイッチからなり、
前記制御手段の電源部が前記第1、第2検出手段である検出スイッチの非検出信号に応動し給電動作し制御手段を起動させるものであり、
前記制御手段が、前記第1、第2検出手段である検出スイッチの非検出信号にしたがって前記駆動手段を電気制御し、施錠位置から回動した前記サムターンを施錠位置に又は解錠位置から回動した前記サムターンを解錠位置に戻り回動させることを特徴とする電気錠。 - 請求項1又は2に記載した電気錠において、
サムターンの各種の形状に合せた嵌合孔を有する複数のアタッチメントを設け、選択した一つのアタッチメントを前記した連動機構の回動部材に着脱自在に取付けることを特徴とする電気錠。 - 請求項1又は2に記載した電気錠において、
前記制御手段は、前記第1、第2検出手段の検出信号及び/又は非検出信号に応じた錠状態信号を外部装置へ出力する外部出力部を備えたことを特徴とする電気錠。
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