JP2004076075A - 極低SiO2、極低Al2O3高強度焼結鉱およびその製造方法 - Google Patents

極低SiO2、極低Al2O3高強度焼結鉱およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉装入原料として利用される焼結鉱に関し、とくに焼結鉱中のSiO含有量が3.1 mass%未満、Al含有量が0.9 mass%未満であるものの、落下強度(SI)が90 %以上、還元粉化率(RDI)が38 %以下と、ともに優れた特性を示す極低SiO、Al高強度焼結鉱、およびその製造方法を提案すること。
【解決手段】SiOを3.1 mass%未満、Alを0.9 mass%未満含有する焼結鉱であって、この焼結鉱中に含まれる鉄鉱石は、その85  mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の鉄鉱石によって構成されていると共に、該鉄鉱石の80 mass%以上を0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である鉄鉱石によって構成されている極低SiO、極低Al高強度焼結鉱。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉用原料として用いられる焼結鉱およびその製造方法に関し、とくに焼結鉱中のSiOならびにAlの含有量が極めて少なく、一方で落下強度(SI)が高く、還元粉化特性(RDI)の低い、極低SiO、極低Al高強度焼結鉱と、その製造方法を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、良質の塊状鉄鉱石は枯渇化しており、高炉装入原料としての焼結鉱の配合比率が高くなっている。焼結鉱は一般に、粉鉱、硫酸滓、砂鉄、スケール、高炉ダストおよび転炉ダストなどの雑原料に石灰石、返鉱および炭材を混合した配合原料に適量の水分を添加し、混合、造粒した後、原料中の炭材を燃焼させて原料を溶融・焼結させることにより製造されている。すなわち、焼結鉱は、鉄鉱石がフラックス、即ちCaOやSiOなどのスラグ成分と反応溶融し、塊状化して生成したものである。
【0003】
しかしながら、現在利用されている焼結鉱は、塊鉱石に比較してSiO含有量が多く、そのため、高炉装入原料に占める焼結鉱の使用比率が高くなるのに従い、高炉スラグの発生量が増加し、高炉燃料比およびスラグ処理費の増大を招くなどの問題を生じている。また最近では、省資源・省エネルギーの観点からも、高炉燃料比およびスラグ比低減に対する要請が高まっている。
【0004】
しかしながら、焼結鉱中のSiO含有量の減少は、フラックス成分(CaO等)の減少に伴う焼結鉱強度の低下(融体の減少による結合強度の低下)および落下強度(SI)や還元粉化特性(RDI)の悪化をもたらす原因となるため、現状では、焼結鉱のSiO含有量下限値は4.5 mass%程度に抑えたものとなっている。
【0005】
このような背景の下で、従来、特開平11−80845号公報、特開平11−131151号公報および特開2000−178659号公報などにおいて、低SiO焼結鉱の製造方法の提案がなされている。しかしながら、これらのいずれの方法も、SiO含有量の低下に伴い、落下強度(シャッターインテ゛ックス:SI)および還元粉化率(RDI)が悪化することから、焼結鉱中のSiO量は4.5 mass%程度に留めているのが実情である。なお、現状のSiO含有量が4.5 mass%以上の焼結鉱においては、落下強度(SI)が89 %程度、還元粉化率(RDI)が39 %程度となっている。一般に、焼結鉱においては、落下強度(SI)の向上に伴い、還元粉化率(RDI)も改善される傾向にある。
【0006】
また、一般に高炉操業においては出銑時の排滓性を確保する必要から、高炉スラグ中のA1を15 mass%程度に設定している。従って、焼結鉱中のA1が低くなければ、焼結鉱中のSiO量を減らしても最終的に高炉スラグ量の減少は規制される。このような背景の下で、近年、極低SiOかつ極低A1の高強度焼結鉱が強く望まれているようになってきた。以下、この明細書においては、極低SiO・A1高強度焼結鉱とは、SiO量が3.1 mass%未満、A1量が0.9 mass%未満、落下強度(SI)が90 %以上の焼結鉱をいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術が抱えている上記の問題点を解決し、高炉装入原料として利用される焼結鉱に関し、とくに焼結鉱中のSiO含有量が3.1 mass%未満、A1含有量が0.9 mass%未満であるが、落下強度(SI)が90 %以上、還元粉化率(RDI)が38 %以下を示すという優れた焼結特性を示す他、高炉装入原料としてスラグ排滓性にも優れた極低SiO、極低A1高強度焼結鉱、およびその製造方法を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、従来技術が抱える上述した問題点について鋭意検討し、上記目的の実現に向けた研究の中で、下記要旨構成にかかる焼結鉱およびその製造方法に想到した。即ち、本発明は、SiOを3.1 mass%未満、Alを0.9 mass%未満含有する焼結鉱であって、この焼結鉱中に含まれる鉄鉱石は、その85  mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の鉄鉱石によって構成されていると共に、該鉄鉱石の80 mass%以上は0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である鉄鉱石によって構成されていることを特徴とする極低SiO、極低Al高強度焼結鉱である。
【0009】
なお、本発明に係る焼結鉱においては、CaO含有量が8.5 mass%以上、MgO含有量が0.8 mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、還元粉化特性(RDI)が38 %以下であることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、鉄鉱石その他からなる配合原料を混合し、造粒した後、焼結機上において焼結することにより、SiOを3.1 mass%未満、Al含有量を0.9mass%未満含有する高強度焼結鉱を製造するに当たり、前記配合原料中の鉄鉱石として、その85 mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上で、かつ80 mass%以上が0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である高見掛け密度鉄鉱石を用いると共に、配合原料中の石灰石ならびにドロマイトの配合比を調節することによって、成品焼結鉱中のCaO含有量を8.5 mass%以上、MgO含有量を0.8 mass%以上に調整することを特徴とする極低SiO、極低Al高強度焼結鉱の製造方法である。
【0011】
なお、本発明に係る上記製造方法においては、配合原料中の炭材配合比を調整することにより、成品焼結鉱中のFeO含有量を5mass%以上に調整することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
一般に、焼結鉱の強度は、配合原料の粒度や配合比率(塩基度)など、様々な因子が影響を及ぼしていることは周知である。とくに、極低SiO、極低Al(以下、単に「極低SiO・Al」と略記する)焼結鉱については、CaOやSiOなどのフラックス成分の減少に伴う落下強度(SI)の低下や、還元粉化率(RDI)の悪化が顕著になることが知られている。また、焼結鉱は非常に多孔質であり、構成する単位粒子の強度、すなわち基質強度と粒子とをつなぐ接合強度による影響が大きい。
【0013】
そこで、本発明では、基質強度を向上させるためには、焼結鉱の配合原料の性質、とくに緻密度の指標である見掛け密度に着目し、この見掛け密度を鉄鉱石の種類やその配合比率などを変えることにより、種々の見掛け密度の焼結鉱を製造し、それらの強度を評価してみた。
【0014】
その結果、配合原料中に占める鉄鉱石原料の85 mass%以上が、見掛け密度が4.2g/cm以上である鉄鉱石を使用することが有効であることがわかった。このような高見掛け密度鉄鉱石、即ち、4.2g/cmのものを用いると、焼結鉱の破壊の起点となる気孔を少なくすることができる。また、鉄鉱石原料中の高見掛け密度鉄鉱石の比率は、85 mass%以上を基準とするが、この比率は高いほど好ましい。この理由は、85 mass%未満では、十分な落下強度(SI)が得られないためである。
なお、こうした鉄鉱石の例としては、南米産ヘマタイト鉱石、南米産磁鉄鉱および北米産磁鉄鉱などが挙げられる。
【0015】
また、極低SiOおよび極低A1を同時に満たす焼結鉱について、微粉鉄鉱石を使用する場合があるが、鉄鉱石の擬似粒子焼結時に焼結鉱中に残存する気孔の量が鉄鉱石の粒度により変化すると考えられる。この点について、発明者らの知見では、該鉄鉱石の80 mass%以上を、0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下含まれているような鉄鉱石を用いることが有効であることがわかった。このように0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下の鉱石を用いる理由は、50 mass%を越える場合には、十分な落下強度(SI)と還元粉化率(RDI)が得られないことにあり、その量を80 mass%に限定する理由は、同様に十分な落下強度(SI)と還元粉化率(RDI)が得られないからである。
【0016】
また、こうした研究の中で発明者らは、焼結鉱の還元粉化は、還元初期において鉱石中のヘマタイト(Fe)がマグネタイト(Fe)に還元されるときに体積膨張を生じ、粉化することによって起こる現象であり、したがって、還元粉化率(RDI)を向上させるためには、焼結鉱原料中に含まれるヘマタイト量を低くし、ある程度のマグネタイト量を確保すればよいことがわかったのである。
【0017】
一方、焼結鉱の落下強度(SI)を向上させるためには、焼結工程において高温での融液量を多くすることが効果的であるが、その融液量が多くなると却って晶出するヘマタイトの量が多くなり、逆に還元粉化率(RDI)の悪化を招くことになってしまう。
【0018】
そこで、発明者らは、還元粉化率(RDI)の向上に効果がある造滓材としてMgOに着目し、焼結鉱中のMgO含有量を、0.8 mass%〜2.5 mass%程度に調整すれば、落下強度(SI)および還元粉化率(RDI)がともに優れた成品焼結鉱を得ることができることを知見したのである。この理由は、MgO含有量が0.8 mass%未満では、生成するマグネタイト相の量が減少し、相対的に晶出したヘマタイト相の量が多くなるためであり、一方、2.5 mass%を超えると、Niスラグあるいはドロマイトの滓化性が不十分となり、不健全な結合組織が出現するからである。
【0019】
なお、焼結鉱中のMgO含有量の調整は、配合原料中に供給するドロマイトの量を調整して行なうことが好ましい。その理由は、Niスラグは、鉄鉱石との反応性が低く、マグネタイト相生成への寄与が小さいが、ドロマイトは比較的鉄鉱石との反応性が高いためである。
【0020】
さらに、焼結鉱の強度に対しては、発明者らの研究によれば、鉄鉱石原料の鉱種の影響が大きく、鉄鉱石原料中のFeO含有量が、ある一定値までは、成品強度および還元性状を向上させることができる。そこで、発明者らは、焼結鉱の製造において、炭材の添加量を調整して成品焼結鉱中のFeO含有量を5mass%〜15 mass%程度に調整すれば、さらに、落下強度(SI)および還元粉化率(RDI)に優れた成品焼結鉱を得ることができることがわかった。即ち、成品焼結鉱のFeOが5mass%未満では、生成したマグネタイト量が不十分であり、一方、15 mass%以上では、落下強度(SI)および還元粉化率(RDI)の改善が認められなくなる。
【0021】
さらに、本発明では、鉄鉱石どうしの結合に寄与するカルシウムフェライト融液を形成するためのCaO量についも調整した。一般に、還元粉化率(RDI)というのは焼結鉱中の2次へマタイト量に依存するといわれており、そして、高温でのカルシウムフェライト融液の量が多いほど落下強度(SI)は上昇すると考えられるが、逆にこの融液から晶出する2次へマタイトの量も多くなるために、還元粉化率(RDI)は悪化する場合がある。そこで、こうした条件の下で、焼結鉱の落下強度(SI)、還元粉化率(RDI)と焼結鉱含有成分や鉄鉱石粒度等との関係についても検討した。
【0022】
以下、発明者らが上記の事実を確かめるために行った実験について説明する。この実験に際し使用した鉄鉱石を表1に示す。見掛け密度の測定は、JIS M 8716にしたがって行った。また、焼結鉱の評価として焼結鉱落下強度試験(JIS M 8711)により落下強度(SI)を求め、また還元粉化試験により還元粉化率(RDI)を求めた。
【0023】
【表1】
Figure 2004076075
【0024】
一般に、見掛け密度の小さい鉄鉱石はA1量が多いため、焼結鉱のA1の重量比率を0.9 mass %未満とするためには、見掛け密度4.2g/cm以上の鉱石を85 mass%以上使用する必要がある。そこで実機において見掛け密度4.2g/cm以上の鉱石を89 %使用し、0.125 mm未満の粒度が50 %以下である鉄鉱石(粗粒鉱石)の比率を変化させ、成品焼結鉱のSiO含有量を2.9 mass%、CaO含有量を8.5 mass%、MgO含有量を0.8 mass%となるように調整し、表2の試験No.1からNo.4に示す焼結配合原料としたものを用いて焼結鉱を製造した。このとき焼結燃料としての炭材は、主原料に対して4.2 %添加して操業を行った。得られた焼結鉱のSIとRDIもあわせて表2に示した。
【0025】
【表2】
Figure 2004076075
【0026】
上掲の表2に示すように、0.125 mm未満の粒度が50 %以下である鉄鉱石(粗粒鉄鉱石)である鉱石AとBの和の原料鉱石中の重量割合とシャッターインデックスの関係を図1に示す。この図1よりシャッターインデックス90を得るには、粗粒鉄鉱石を約80 mass%以上とする必要がある。同様に0.125 mm未満の粒度が50 mass%以下である鉄鉱石(粗粒鉄鉱石)である鉱石AとBの和の原料鉱石中の割合とRDIの関係を図2に示す。粗粒鉱石の割合を約80 mass%以上とすることによりRDIを38以下とすることができる。
【0027】
また試験No.2の条件を基準にし、試験No.5,6,7のように石灰石の配合量を調整することにより、焼結鉱中のCaO含有量を変えた場合のCaO含有量とSIの関係を図3に示す。この図より、CaO含有量が8.5 mass%を下回る場合は、SIが90を下回っており、石灰石の配合比を上げてCaO含有量を8.5 mass%以上とすることによりSIは90以上にできる。
【0028】
また、試験No.2の条件を基準にし、ドロマイトの配合比を調整することにより焼結鉱中のMgO含有量を変えた場合のMgO含有量とRDIの関係を図4に示す。これよりMgO含有量が0.8 mass%を下回る場合は、RDIが38を上回っており、ドロマイトの配合比を上げてMgO含有量を0.8 mass%を以上とすることによりRDIは38以下にできることがわかった。
【0029】
次に、本発明の上記焼結鉱、即ち、SiO含有量が3.1 mass%未満、Al含有量が0.9 mass%未満で、落下強度(SI)が90 %以上の焼結鉱であって、この焼結鉱を構成している鉄鉱石の85 mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の鉄鉱石によって構成され、かつ該鉄鉱石は80 mass%以上は0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である鉄鉱石を含み、好ましくは成品焼結鉱中のCaO含有量が8.5 mass%以上、MgO含有量が0.8 mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、還元粉化特性(RDI)が38 %以下である極低SiO・Al高強度焼結鉱は、上掲の条件を満足するように設計された焼結鉱の配合原料を混合し、造粒した後、燃料、返鉱などと共に焼結機パレット上に装入堆積させて、常法に従う焼結処理を施すことにより製造することができる。
【0030】
以上説明したような考え方の下で、発明者らは、鉄鉱石原料の見掛け密度、焼結鉱中のMgO含有量およびFeO含有量と、焼結鉱強度との関係をさらに明らかにすべく試験を行なったので、その結果を、以下の実施例において詳しく説明する。
【0031】
【実施例】
(実施例1)
表2中、試験No.1に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを45.41 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを31.16 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.90 mass%とし、ドロマイトを3.56 mass%、石灰石を9.96 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2 mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%、A1含有量が0.87 mass%であり、SIが90.4%、RDIが37.2%と高強度な焼結鉱であった。
【0032】
(実施例2)
表2中、試験No.2に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを34.74 mass%、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを25.83 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.91 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを8.02 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを8.02 mass%とし、ドロマイトを3.56 mass%、石灰石を9.92 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2  mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%、A1含有量が0.83 mass%であり、SIが90.2 %、RDIが37.8 %と高強度な焼結鉱であった。
【0033】
(実施例3)
表2中、試験No.7に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを33.95 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを25.24 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.70 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを7.83 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを7.83 mass%とし、ドロマイトを3.48 mass%、石灰石を11.96 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2  mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%、A1含有量が0.83 mass%であり、SIが90.5 %、RDIが37.1 %と高強度な焼結鉱であった。
【0034】
(比較例1)
表2中、試験No.3に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを27.17 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを22.72 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.91 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを13.36  mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを13.36 mass%とし、ドロマイトを3.56 mass%、石灰石を9.91 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2 mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%であり、SIが89.6 %、RDIが38.4 %と高強度な焼結鉱ではなかった。
【0035】
(比較例2)
表2中、試験No.4に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを21.46 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを19.59 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.91 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを17.81 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを17.81 mass%とし、ドロマイトを3.47 mass%、石灰石を9.95 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%であり、SIが88.9 %、RDIが39 %と高強度な焼結鉱ではなかった。
【0036】
(比較例3)
表2中、試験No.5に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを35.13 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを26.12 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを9.01 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを8.11 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを8.11 mass%とし、ドロマイトを3.60 mass%、石灰石を8.92 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%であり、SIが88.6、RDIが40.2と高強度な焼結鉱ではなかった。
【0037】
(比較例4)
表2中、試験No.6に示すように、見掛け密度が4.6g/cmであり、T.Feを66.9 mass%、SiOを3.02 mass%、A1を0.46 mass%含有する南米産鉄鉱石Aを34.96 mass%とし、見掛け密度が4.3g/cmでありT.Feを67.3 mass%、SiOを0.84 mass%、A1を0.72 mass%含有する南米産鉄鉱石Bを25.99 mass%とし、見掛け密度が3.9g/cmでありT.Feを58.6 mass%、SiOを4.84 mass%、A1を1.30 mass%含有する豪州産鉄鉱石Cを8.96 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを66.2 mass%、SiOを3.82 mass%、A1を0.16 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である北米産鉄鉱石Dを8.07 mass%とし、見掛け密度が4.6g/cmでありT.Feを67.8 mass%、SiOを1.30 mass%、A1を0.60 mass%含有し、0.125 mm未満の粒子の重量割合が57 %である南米産鉄鉱石Eを8.07 mass%とし、ドロマイトを3.59 mass%、石灰石を9.37 mass%、生石灰を1.0 mass%に配合し、炭材を主原料に対し4.2mass%添加した。これら配合原料に返鉱を加え、水分とともにドラムミキサーで混合造粒して焼結機へ装入し、焼成した。
得られた焼結鉱はSiO含有量が2.9 mass%であり、、SIが89.5 %、RDIが39 %と高強度な焼結鉱ではなかった。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鉄鉱石原料中の高見掛け密度鉱石含有比率、成品焼結鉱中のCAO含有量、MgO含有量およびFeO含有量を調整することにより、SiO含有量が3.1 mass%未満、Al含有量が0.9 mass%未満で、落下強度(SI)が90 %以上、還元粉化率(RDI)が38 %以下である極低SiO・Al高強度の焼結鉱を提供することができ、スラグ発生量の低下およびそれに伴う高炉燃料比およびスラグ処理費の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高見掛け密度鉄鉱石含有比率と落下強度(SI)との関係を示すグラフである。
【図2】高見掛け密度鉄鉱石含有比率と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図3】焼結鉱中のCaO含有量と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。
【図4】焼結鉱中のMgO含有量と還元粉化率(RDI)との関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. SiOを3.1 mass%未満、Alを0.9 mass%未満含有する焼結鉱であって、この焼結鉱中に含まれる鉄鉱石は、その85  mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上の鉄鉱石によって構成されていると共に、該鉄鉱石の80 mass%以上は0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である鉄鉱石によって構成されていることを特徴とする極低SiO、極低Al高強度焼結鉱。
  2. CaO含有量が8.5 mass%以上、MgO含有量が0.8 mass%以上、FeO含有量が5mass%以上で、還元粉化特性(RDI)が38 %以下であることを特徴とする請求項1に記載の極低SiO、極低Al高強度焼結鉱。
  3. 鉄鉱石その他からなる配合原料を混合し、造粒した後、焼結機上において焼結することにより、SiOを3.1 mass%未満、Al含有量を0.9mass%未満含有する高強度焼結鉱を製造するに当たり、前記配合原料中の鉄鉱石として、その85 mass%以上が見掛け密度4.2g/cm以上で、かつ80 mass%以上が0.125 mm未満の粒度のものが50 mass%以下である高見掛け密度鉄鉱石を用いると共に、配合原料中の石灰石ならびにドロマイトの配合比を調節することによって、成品焼結鉱中のCaO含有量を8.5 mass%以上、MgO含有量を0.8 mass%以上に調整することを特徴とする極低SiO、極低Al高強度焼結鉱の製造方法。
  4. 配合原料中の炭材配合比を調整することにより、成品焼結鉱中のFeO含有量を5mass%以上に調整することを特徴とする請求項3に記載の極低SiO、極低Al高強度焼結鉱の製造方法。
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