JP2004075706A - 樹脂シート - Google Patents

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JP2004075706A
JP2004075706A JP2002233598A JP2002233598A JP2004075706A JP 2004075706 A JP2004075706 A JP 2004075706A JP 2002233598 A JP2002233598 A JP 2002233598A JP 2002233598 A JP2002233598 A JP 2002233598A JP 2004075706 A JP2004075706 A JP 2004075706A
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Koichi Shibayama
柴山 晃一
Akira Nakasuga
中壽賀 章
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】力学的物性、寸法安定性、及び、耐熱性等に優れるとともに、表面に金属配線を形成したときに該金属配線の密着性にも優れているため、例えば、一般通信用、車載用等に用いられるビルドアップ基板やプリント多層基板等に好適に用いることができる樹脂シートを提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂とカーボンナノチューブとを含有する樹脂シート。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂シート及び該樹脂シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子機器に用いられる多層プリント基板は、複数層の絶縁基板により構成されており、この層間絶縁基板としては、例えば、脂環式炭化水素樹脂及びアクリル樹脂等からなる透明樹脂シートや、光硬化性樹脂シートや、フェノール樹脂や、エポキシ樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等からなる熱硬化性樹脂シートや、熱硬化性樹脂プリプレグや、熱硬化性樹脂をガラスクロスに含漬させた熱硬化性樹脂プリプレグ等が用いられている。
【0003】
近年、樹脂シートについてもダウンサイジングが要求されており、とりわけ多層プリント基板の分野では、基板の高密度化や薄型化に伴い、強度、耐熱性及び難燃性等の性能を向上させて高い信頼性を確保した厚みの薄い樹脂シートが要求されている。
これに対して、従来から樹脂に無機充填剤を添加して物性の向上を図る方法が広く行われている。例えば、無機充填剤を大量に配合した熱可塑性樹脂からなる樹脂シートや、ゴム(エラストマー)類やアクリル樹脂等で変性した熱硬化性樹脂からなる樹脂シート等が提案されている。
また、特開2000−183539号公報には、高分子量エポキシ重合体及び多官能エポキシ樹脂等を主成分とするワニスに、所定の粒子径を有する無機充填剤を配合し、支持体に塗布して絶縁層とする多層絶縁基板の製造方法が開示されている。しかしながら、この製造方法による多層絶縁基板では、無機充填剤と高分子量エポキシ重合体や多官能エポキシ樹脂との界面面積が限られているため、機械的強度等の力学的物性を向上させるためには、多量の無機充填剤を配合する必要があり、層間を薄くすることが困難であったり、加工工程が増える等の不具合が生じたりするという問題点があった。
【0004】
一方、工業用途に用いられる高分子材料は、近年、廃プラスチックの処理や環境ホルモンの問題から、環境に優しい材料であることが求められており、環境適応型材料への転換が望まれている。具体的には、例えば、燃焼時のダイオキシン発生等の問題に対処するために、含ハロゲン型難燃剤からノンハロゲン型難燃剤への転換が検討されている。また、含ハロゲン型難燃剤は、難燃化の効果が高く、成形性の低下や成形品の力学的物性の低下等も比較的少ないが、これを使用した場合、成形加工時や燃焼時に多量のハロゲン系ガスを発生する恐れがあり、発生したハロゲン系ガスにより機器が腐食したり、人体への好ましくない影響があるため、安全性の面からも含ハロゲン型難燃剤を使用しない、いわゆるノンハロゲン難燃化処理技術や処理方法の確立が強く望まれている。
【0005】
このため、近年、絶縁基板用材料に関しても、環境適応型材料への転換のために、ノンハロゲン型難燃剤を使用した材料の開発がなされている。
しかしながら、ノンハロゲン型難燃剤の場合、必要な難燃性を発現させるためには大量の難燃剤を配合する必要があるため、耐熱性や寸法安定性等の点で、含ハロゲン型難燃剤を使用した従来の絶縁基板用材料に及ばないという問題点があった。
【0006】
更に、一般通信用、車載用に用いられるビルドアップ基板やプリント多層基板は、通常劣悪な環境下で使用されることが多く、このような劣悪な環境下でも高い信頼性を維持できることが求められている。しかし、樹脂シートに無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により金属配線を形成した場合、金属配線と樹脂との密着性が低いために、ビルドアップ加工時や製品を劣悪な環境下で使用したときに金属配線が樹脂からはずれてしまいショートや断線を起こすことがあるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、力学的物性、寸法安定性及び耐熱性等に優れ、更に表面に金属配線を形成したときに金属配線の密着性に優れている樹脂シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂とカーボンナノチューブとを含有する樹脂シートである。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明の樹脂シートは、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂とカーボンナノチューブとを含有する。なお、本明細書において、シートとは、平面状の材料を意味し、フィルムをも含むものである。
【0010】
上記熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂とは、常温では液状、半固形状又は固形状等であって常温下又は加熱下で流動性を示す比較的低分子量の物質が、硬化剤、触媒、熱又は光の作用によって硬化反応や架橋反応を起こして分子量を増大させながら網目状の三次元構造を形成してなる不溶不融性の樹脂になり得る樹脂を意味する。
上記樹脂硬化物とは、上記熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が半硬化又は硬化してなる樹脂を意味する。
なお、本発明は、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が半固形状又は固形状等であるか、半硬化又は硬化した状態である樹脂シートであることが好ましい。本発明の樹脂シートの表面に粗化処理を施す場合は、硬化したシートであれば、粗化による溶解が穏やかに進む傾向にあるため、粗化条件を調整しやすい。
【0011】
上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、エポキシ系樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、熱硬化型ポリイミド系樹脂、ユリア系樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン系樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキド系樹脂、フラン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アニリン系樹脂等が挙げられる。なかでも、エポキシ系樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ユリア系樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン系樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等が好適である。
また、上記光硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、潜在性光カチオン重合開始剤を含むエポキシ樹脂等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、上記光硬化性樹脂を硬化させる場合には、光照射と同時に熱を加えてもよい。
【0012】
上記エポキシ樹脂とは、少なくとも1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。上記エポキシ樹脂中のエポキシ基の数としては、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。ここで、1分子当たりのエポキシ基の数は、エポキシ樹脂中のエポキシ基の総数をエポキシ樹脂中の分子の総数で除算することにより求められる。
【0013】
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、以下に示したエポキシ樹脂(1)〜エポキシ樹脂(11)等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0014】
上記エポキシ樹脂(1)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ樹脂及びこれらの水添加物や臭素化物等が挙げられる。
【0015】
上記エポキシ樹脂(2)としては、例えば、3,4−エポキシシクロへキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシシクロヘキサノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル等の脂環族エポキシ樹脂等が挙げられる。かかるエポキシ樹脂(2)のうち市販されているものとしては、例えば、商品名「EHPE−3150」(軟化温度71℃、ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
【0016】
上記エポキシ樹脂(3)としては、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数が2〜9(好ましくは2〜4)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオールのポリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0017】
上記エポキシ樹脂(4)としては、例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、へキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、サリチル酸のグリシジルエーテル−グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物等が挙げられる。
【0018】
上記エポキシ樹脂(5)としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレート、環状アルキレン尿素のN,N′−ジグリシジル誘導体、p−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体、m−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物等が挙げられる。
【0019】
上記エポキシ樹脂(6)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
【0020】
上記エポキシ樹脂(7)としては、例えば、エポキシ化ポリブタジエン等の共役ジエン化合物を主体とする重合体又はその部分水添物の重合体における不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの等が挙げられる。
【0021】
上記エポキシ樹脂(8)としては、例えば、エポキシ化SBS等のような、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック又はその部分水添物の重合体ブロックとを同一分子内にもつブロック共重合体における、共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの等が挙げられる。
【0022】
上記エポキシ樹脂(9)としては、例えば、1分子当たり1個以上、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0023】
上記エポキシ樹脂(10)としては、例えば、上記エポキシ樹脂(1)〜(9)の構造中にウレタン結合やポリカプロラクトン結合を導入した、ウレタン変成エポキシ樹脂やポリカプロラクトン変成エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0024】
上記エポキシ樹脂(11)としては、例えば、上記エポキシ樹脂(1)〜(10)にNBR、CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分を含有させたゴム変成エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、エポキシ樹脂以外に、少なくとも1つのオキシラン環を有する樹脂又はオリゴマーが添加されていてもよい。
【0025】
上記エポキシ樹脂の硬化反応に用いる硬化剤としては特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂用の硬化剤を用いることができ、例えば、アミン化合物、アミン化合物から合成されるポリアミノアミド化合物等の化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、酸無水物、フェノール化合物、熱潜在性カチオン重合触媒、光潜在性カチオン重合開始剤、ジシアンアミド及びその誘導体等が挙げられる。これらの硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0026】
上記アミン化合物としては特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン等の鎖状脂肪族アミン及びその誘導体;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロへキシルメタン、ビス(アミノメチルシクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等の環状脂肪族アミン及びその誘導体;m−キシレンジアミン、α−(m/pアミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、α,α−ビス(4−アミノフェニル−p−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族アミン及びその誘導体等が挙げられる。
【0027】
上記アミン化合物から合成される化合物としては特に限定されず、例えば、上記アミン化合物と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロイソフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等のカルボン酸化合物とから合成されるポリアミノアミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、ジアミノジフェニルメタンビスマレイミド等のマレイミド化合物とから合成されるポリアミノイミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物とケトン化合物とから合成されるケチミン化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、エポキシ化合物、尿素、チオ尿素、アルデヒド化合物、フェノール化合物、アクリル化合物等の化合物とから合成されるポリアミノ化合物及びその誘導体等が挙げられる。
【0028】
上記3級アミン化合物としては特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコリン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−1及びその誘導体等が挙げられる。
【0029】
上記イミダゾール化合物としては特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール及びその誘導体等が挙げられる。
【0030】
上記ヒドラジド化合物としては特に限定されず、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド及びその誘導体等が挙げられる。
【0031】
上記メラミン化合物としては特に限定されず、例えば、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン及びその誘導体等が挙げられる。
【0032】
上記酸無水物としては特に限定されず、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、へキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル−3−メチル−3−シクロへキセン−1,2一ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物及びその誘導体等が挙げられる。
【0033】
上記フェノール化合物としてば特に限定されず、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール及びその誘導体等が挙げられる。
【0034】
上記熱潜在性カチオン重合触媒としては特に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、ベンジルスルホニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、ベンジルホスホニウム塩等のイオン性熱潜在性カチオン重合触媒;N−ベンジルフタルイミド、芳香族スルホン酸エステル等の非イオン熱潜在性カチオン重合触媒が挙げられる。
【0035】
上記光潜在性カチオン重合開始剤としては特に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩及び芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類、並びに、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体及びアリールシラノール−アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等のイオン性光潜在性カチオン重合開始剤;ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナート等の非イオン性光潜在性カチオン重合開始剤が挙げられる。
【0036】
上記熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては特に限定されず、例えば、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂をグリシジル基、イソシアネート基、アミノ基等の熱硬化性を有する官能基で変性した樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0037】
上記熱硬化型ポリイミド系樹脂としては、分子主鎖中にイミド結合を有する樹脂であれば特に限定されず、具体的には、例えば、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸との縮合重合体、芳香族ジアミンとビスマレイミドとの付加重合体であるビスマレイミド樹脂、アミノ安息香酸ヒドラジドとビスマレイミドとの付加重合体であるポリアミノビスマレイミド樹脂、ジシアネート化合物とビスマレイミド樹脂とからなるビスマレイミドトリアジン樹脂等が挙げられる。なかでもビスマレイミドトリアジン樹脂が好適に用いられる。これらの熱硬化性ポリイミド系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0038】
上記ユリア樹脂としては、尿素とホルムアルデヒドとの付加縮合反応で得られる熱硬化性樹脂であれば特に限定されない。上記ユリア樹脂の硬化反応に用いられる硬化剤としては特に限定されず、例えば、無機酸、有機酸、酸性硫酸ナトリウムのような酸性塩からなる顕在性硬化剤;カルボン酸エステル、酸無水物、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の塩類のような潜在性硬化剤が挙げられる。なかでも、貯蔵寿命等から潜在性硬化剤が好ましい。
【0039】
上記アリル樹脂としては、ジアリルフタレートモノマーの重合及び硬化反応によって得られるものであれば特に限定されない。上記ジアリルフタレートモノマーとしては、例えば、オルソ体、イソ体、テレ体が挙げられる。硬化反応の触媒としては特に限定されないが、例えば、t−ブチルパーベンゾエートとジ−t−ブチルパーオキシドとの併用が好適である。
【0040】
上記ケイ素樹脂としては、分子鎖中にケイ素−ケイ素結合、ケイ素−炭素結合、シロキサン結合又はケイ素−窒素結合を含むものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、ポリシロキサン、ポリカルボシラン、ポリシラザン等が挙げられる。
【0041】
上記ベンゾオキサジン樹脂としては、ベンゾオキサジンモノマーのオキサジン環の開環重合によって得られるものであれば特に限定されない。上記ベンゾオキサジンモノマーとしてば特に限定されず、例えば、オキサジン環の窒素にフェニル基、メチル基、シクロヘキシル基等の官能基が結合したもの等が挙げられる。
【0042】
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂、官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂と、ポリスチレン系樹脂等のポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂と相溶し得る熱可塑性樹脂との混合物;脂環式炭化水素系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)系樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステルイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリフェニレンエーテル系樹脂、官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物、脂環式炭化水素系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアミドイミド系樹脂及びポリエステルイミド系樹脂等が好適に用いられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0043】
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記式(1)に示した繰り返し単位からなるポリフェニレンエーテル単独重合体又はポリフェニレンエーテル共重合体である。
【0044】
【化1】
Figure 2004075706
【0045】
上記式(1)中、R、R、R及びRは、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基又はアルコキシル基を表す。これらのアルキル基、アラルキル基、アリール基及びアルコキシル基は、それぞれ官能基で置換されていてもよい。
【0046】
上記ポリフェニレンエーテル単独重合体としては特に限定されず、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。
【0047】
上記ポリフェニレンエーテル共重合体としては特に限定されず、例えば、上記ポリフェニレンエーテル単独重合体の繰り返し単位中に2,3,6−トリメチルフェノール等のアルキル三置換フェノール等を一部含有する共重合体や、これらのポリフェニレンエーテル共重合体に更にスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマーの1種又は2種以上がグラフト共重合された共重合体等が挙げられる。これらのポリフェニレンエーテル系樹脂は、それぞれ単独で用いられてもよく、組成、成分、分子量等の異なるものが2種以上併用されてもよい。
【0048】
上記官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂としては特に限定されず、例えば、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂が無水マレイン酸基、グリシジル基、アミノ基、アリル基等の官能基の1種又は2種以上で変性されたもの等が挙げられる。これらの官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂を熱可塑性樹脂として用いると、架橋反応することにより本発明の樹脂ワニス組成物の力学的物性、耐熱性、寸法安定性等をより向上させることができる。
【0049】
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物としてば特に限定されず、例えば、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂又は上記官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂と、スチレン単独重合体;スチレンとα−メチルスチレン、エチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルニン等のスチレン系モノマーの1種又は2種以上との共重合体;スチレン系エラストマー等のポリスチレン系樹脂との混合物等が挙げられる。上記ポリスチレン系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。又、これらのポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0050】
上記脂環式炭化水素系樹脂としては、高分子鎖中に環状の炭化水素基を有する炭化水素系樹脂であれば特に限定されず、例えば、環状オレフィン、即ち、ノルボルネン系モノマーの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。これらの脂環式炭化水素系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0051】
上記環状オレフィンとしては特に限定されず、例えば、ノルボルネン、メタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノドデカヒドロアントラセン、ジメタノデカヒドロアントラセン、トリメタノドデカヒドロアントラセン、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロシクロペンタジエン、メタノオクタヒドロベンゾインデン、ジメタノオクタヒドロベンゾインデン、メタノデカヒドロベンゾインデン、ジメタノデカヒドロベンゾインデン、メタノオクタヒドロフルオレン、ジメタノオクタヒドロフルオレンやこれらの置換体等が挙げられる。これらの環状オレフィンは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0052】
上記ノルボルネン等の置換体における置換基としては特に限定されず、例えば、アルキル基、アルキリデン基、アリール基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ピリジル基、ハロゲン原子等の公知の炭化水素基や極性基が挙げられる。これらの置換基は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0053】
上記ノルボルネン等の置換体としては特に限定されず、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。これらのノルボルネン等の置換体は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0054】
上記脂環式炭化水素系樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ジェイエスアール(JSR)社製の商品名「アートン」シリーズや日本ゼオン社製の商品名「ゼオノア」シリーズ等が挙げられる。
【0055】
上記熱可塑性ポリイミド系樹脂としては特に限定されず、例えば、分子主鎖中にイミド結合とエーテル結合とを有するポリエーテルイミド樹脂、分子主鎖中にイミド結合とアミド結合とを有するポリアミドイミド樹脂、分子主鎖中にイミド結合とエステル結合とを有するポリエステルイミド樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性ポリイミド系樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0056】
上記ポリエーテルエーテルケトン樹脂としては特に限定されず、例えば、ジハロゲノベンゾフェノンとヒドロキノンとを重縮合して得られるもの等が挙げられる。
【0057】
本発明の樹脂シートは、カーボンナノチューブを含有する。
上記カーボンナノチューブとしては特に限定されず、例えば、炭素六角網面が円筒状に閉じた単層構造又は円筒構造が入れ子状に配置された多層構造をした材料からなるもの等が挙げられる。
また、上記カーボンナノチューブは、単層構造のみから構成されていても多層構造のみから構成されていてもよく、単層構造と多層構造とが混在していてもよい。更に、製造方法の違いによって得られるカーボンナノチューブのサイズや形態は変わってくるが、本発明においては、いずれの形態のものも使用することができる。
【0058】
上記カーボンナノチューブの直径及び長さとしては特に限定されないが、例えば、0.1〜100nm程度であることが好ましい。
【0059】
上記カーボンナノチューブを製造する方法としては特に限定されず、例えば、炭素電極間にアーク放電を発生させ、放電用電極の陰極表面に成長させる方法、シリコンカーバイドにレーザービームを照射して加熱・昇華させる方法、遷移金属系触媒を用いて炭化水素を還元雰囲気下の気相で炭化する方法等が挙げられる。
【0060】
上記カーボンナノチューブの配合量は、樹脂に分散しうるかぎり特に限定されないが、本発明の樹脂シートの透明性を損なわない範囲で配合することが好ましい。
【0061】
本発明の樹脂シートは、上記樹脂とカーボンナノチューブとの界面面積が充分に大きいことにより、上記樹脂とカーボンナノチューブの表面との相互作用が大きくなるので、溶融粘度、溶液粘度が高まり成形性が向上することに加え、常温から高温までの広い温度領域で弾性率等の力学的物性が向上し、樹脂のガラス転移点又は融点以上の高温でも力学的物性を保持することができ、高温時の線膨張率も低く抑えることができる。
【0062】
また、上記樹脂シートは、樹脂中を拡散する際に気体分子は無機物を迂回しながら拡散するので、ガスバリア性が向上する。同様にして気体分子以外に対するバリア性も向上し、耐溶剤性、吸湿性、吸水性等が向上する。これにより、例えば、本発明の樹脂シートを用いてなる多層プリント配線板での銅回路からの銅のマイグレーションを抑制することができる。更に、樹脂中の微量添加物が表面にブリードアウトしてメッキ不良等の不具合が発生することを抑制することもできる。
【0063】
本発明の樹脂シートにおいて、上記カーボンナノチューブは、それ自体が非常に微小な材料であり、かつ、脆くならないため、上記樹脂中への分散性を向上させるために、上記カーボンナノチューブに特別な表面処理等を施すことなく分散させることができる。
【0064】
上記樹脂中に上記カーボンナノチューブを分散させる方法としては特に限定されず、例えば、上記樹脂とカーボンナノチューブとを押出機、二本ロール、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法;上記樹脂の溶液とカーボンナノチューブとを溶液系で混合する方法;上記樹脂とカーボンナノチューブとを常法により混合した後、発泡させる方法;分散剤を用いる方法等が挙げられる。上記分散方法を用いることにより、本発明の樹脂シート中にカーボンナノチューブをより均一かつ微細に分散させることができる。
【0065】
上記樹脂とカーボンナノチューブとを常法により混合した後に発泡させる方法は、発泡剤を用いて樹脂を発泡させ、その発泡エネルギーをカーボンナノチューブの分散エネルギーに転換する方法である。
上記発泡剤としては特に限定されず、例えば、気体状発泡剤、易揮発性液状発泡剤、加熱分解型固体状発泡剤等が挙げられる。これらの発泡剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0066】
カーボンナノチューブの存在下で樹脂を発泡させることによりカーボンナノチューブを樹脂中に分散せしめる具体的な方法としては特に限定されず、例えば、上記樹脂とカーボンナノチューブとからなる樹脂組成物に対し、気体状発泡剤を高圧下で含浸させた後、この気体状発泡剤を上記樹脂組成物内で気化させることにより、発泡体を形成せしめることによる方法等が挙げられる。
【0067】
本発明の樹脂シートには、層状珪酸塩が添加されていていることが好ましい。燃焼時の形状保持効果により、本発明の樹脂シートの難燃性が非常に優れたものとなるからである。
【0068】
上記層状珪酸塩としては特に限定されないが、物性向上、機能発現という観点からは、カーボンナノチューブと同様に樹脂中に高分散させることができる層間有機処理が施された有機化層状珪酸塩が好ましい。上記有機化層状珪酸塩を用いることにより、カーボンナノチューブの樹脂中への高分散で発現する機能との相乗効果が期待できる。
上記有機化層状珪酸塩としては特に限定されず、例えば、モンモリロナイト、合成マイカ、合成スメクタイト、サポナイト等が挙げられる。
上記層間有機処理とは、層間の金属カチオンがアルキル四級アンモニウムイオンでイオン交換されているものが一般的であり、上記層間有機処理を施すことにより、上記有機化層状珪酸塩を樹脂中へ高分散させることができる。
【0069】
本発明の樹脂シートは、実質的にハロゲン系組成物を含有しない難燃剤を含有することが好ましい。なお、実質的にハロゲン系組成物を含有しないとは、難燃剤の製造工程上の都合等により微量のハロゲンが混入することはかまわないということを意味する。
【0070】
上記難燃剤としては特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドーソナイト、アルミン酸化カルシウム、2水和石こう、水酸化カルシウム等の金属水酸化物;赤リンやポリリン酸アンモニウム等のリン系化合物;メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンイソシアヌレート、リン酸メラミン及びこれらに表面処理が施されたもののようなメラミン誘導体等の窒素系化合物、ハイドロタルサイト等の層状複水和物等が挙げられる。なかでも金属水酸化物及びメラミン誘導体が好適に用いられる。
【0071】
上記金属水酸化物のなかでも、特に水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましく、これらは各種の表面処理剤により表面処理が施されているものであってもよい。上記表面処理剤としては特に限定されず、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、PVA系表面処理剤、エポキシ系表面処理剤等が挙げられる。これらの難燃剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0072】
上記難燃剤の熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂100重量部に対する好ましい含有量の下限は0.1重量部、上限は100重量部である。0.1重量部未満であると、これらを含有することによる難燃化効果が充分には得られず、100重量部を超えると、樹脂シートの密度(比重)が高くなりすぎて、実用性が乏しくなり、柔軟性や伸度が極端に低下してしまう。より好ましい下限は5重量部、上限は80重量部である。
5重量部未満であると、樹脂シートを薄くすると充分な難燃化効果が得られないことがあり、80重量部を超えると、高温での工程中に膨れ等による不良率が高くなることがある。更に好ましい下限は10重量部、上限は70重量部である。この範囲であると、機械物性、電気物性、工程適性に問題となる領域がなく、充分な難燃性を発現するので好適である。
【0073】
本発明の樹脂シートには、本発明の課題達成を阻害しない範囲で特性を改質することを目的に、必要に応じて、熱可塑性エラストマー類、架橋ゴム、オリゴマー類、造核剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃助剤、帯電防止剤、防曇剤、充填剤、軟化剤、可塑剤、着色剤等の添加物が配合されてもよい。これらはそれぞれ単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0074】
上記熱可塑性エラストマー類としては特に限定されず、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等が挙げられる。樹脂との相容性を高めるために、これらの熱可塑性エラストマーを官能基変性したものであってもよい。これらの熱可塑性エラストマー類は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0075】
上記架橋ゴムとしては特に限定されず、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。樹脂との相容性を高めるために、これらの架橋ゴムを官能基変性したものであることが好ましい。上記官能基変性した架橋ゴムとしては特に限定されず、例えば、エポキシ変性ブタジエンゴムやエポキシ変性ニトリルゴム等が挙げられる。これらの架橋ゴム類は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0076】
上記オリゴマー類としては特に限定されず、例えば、無水マレイン酸変性ポリエチレンオリゴマー等が挙げられる。これらのオリゴマー類は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0077】
本発明の樹脂シートは、表面に無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により金属層を形成したときの金属層のはく離接着強度が3.9N/cm以上であることが好ましい。3.9N/cm未満であると、本発明の樹脂シートを用いて多層プリント基板を作製した場合に、ビルドアップ加工時や製品を過酷な環境下で使用したときに金属配線が樹脂からはずれてしまいショートや断線を起こすことがある。より好ましくは4.9N/cm以上、更に好ましくは6.9N/cm以上である。
なお、上記はく離接着強度は、例えば、表面に形成した厚さ22μm、電極幅1cm程度の銅電極を剥離速度50mm/分の条件で90度剥離測定を行うことにより測定することができる。
【0078】
上記はく離接着強度を達成するためには、本発明の樹脂シートの表面に粗化処理を施すことが好ましい。粗化処理を施し樹脂シートの表面に凹凸を形成することにより、樹脂シートの表面に無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により形成した金属配線との密着力を飛躍的に向上させることができる。
【0079】
上記粗化処理の方法としては特に限定されず、例えば、過マンガン酸ナトリウムや過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸塩等の酸化剤により粗化する方法等が挙げられる。本発明の樹脂シートは、表面のエポキシ樹脂硬化物等からなる樹脂部分を酸化剤により溶解させることにより表面に凹凸が発生する、即ち粗化されるが、それに加えて、本発明の樹脂シートはカーボンナノチューブや難燃剤を含有することから、表面樹脂が溶解されて、カーボンナノチューブや難燃剤が表出し、表面凹凸を更に大きくすることができる。
例えば、まず樹脂シート表面を膨潤させ、過マンガン酸ナトリウム等の酸化剤により樹脂を酸化させて樹脂シートの表面を粗化するが、60〜70g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液、40〜80g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度70〜85℃で1又は2回処理する方法が好ましい。処理の回数が多い方が粗化効果も大きいが、処理を繰り返すとカーボンナノチューブや難燃剤も削られていくため、3回以上行っても実質的な効果は変わらないか、又は、明確な凹凸が得られにくくなることがある。
【0080】
また、樹脂シートの表面近傍のカーボンナノチューブの割合だけを減らし樹脂の割合を多くすることで、上記酸化剤による樹脂シート表面の粗化処理効果をより大きくすることができる。
【0081】
また、上記酸化剤による樹脂シート表面の粗化処理効果は、上記樹脂中へのカーボンナノチューブ以外の添加成分を少なくし、樹脂シートの表面の樹脂の割合を多くすることによっても達成できる。即ち、金属層を形成する表面部分を有機成分比率が全体の平均の有機成分比率以上であるようにすれば、樹脂シートの表面部分におけるカーボンナノチューブの含有割合が相対的に小さくなり、酸化剤による粗化処理効果も大きくなる。
上記樹脂シートの表面部分とは、樹脂シートの表面から2μm以上、20μm以下の深さであることが好ましい。2μm未満であると、上述の効果が得られないことがあり、一方、20μmを超えると、樹脂シート全体の物性が劣ることがある。
【0082】
樹脂シートの表面部分の有機成分比率は、全体平均の1.02倍以上であることが好ましい。1.02倍未満であると、上述の効果が得られないことがある。より好ましくは1.05倍以上である。
なお、上記有機成分比率は、有機成分/(有機成分+無機成分)で表される値である。
【0083】
また、予めカーボンナノチューブ、又は、難燃剤として金属水酸化物が細かくなりすぎず、粒子径0.5μm以上になるように分散した熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂からなる層を上記樹脂シート上に形成しておき、その表面に上記粗化処理を施すことも好ましい。粒子径の大きなカーボンナノチューブや難燃剤を表出させることにより、より大きな凹凸を形成することができ、樹脂シートと金属配線との密着力をより向上することができる。
なお、上記カーボンナノチューブ又は難燃剤が粒子径0.5μm以上で分散した層の厚さは、5μm以下であることが好ましい。5μmを超えると、本発明の樹脂シート全体に占める該層の割合が大きくなり、本発明の樹脂シートの力学的強度、難燃性等が充分に発揮できないことがある。
【0084】
本発明の樹脂シートは、層状珪酸塩を併用する場合、ASTM E 1354に準拠した燃焼試験において、50kW/mの輻射加熱条件下で30分間加熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であることが好ましい。4.9kPa未満であると、微小な力で燃焼残渣の崩壊が起こりやすくなって、難燃性が不充分となることがある。即ち、本発明の樹脂シートにおいて、層状珪酸塩による焼結体が難燃被膜としての機能を充分に発現するためには、燃焼終了時まで焼結体がその形状を保持していることが好ましい。より好ましくは15.0kPa以上である。
【0085】
本発明の樹脂シートを作製する方法としては特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂、カーボンナノチューブ及び有機溶媒を混合した樹脂ワニス組成物を作製し、この樹脂ワニス組成物から有機溶媒を留去して樹脂シートを作製する方法等が挙げられる。
【0086】
上記有機溶媒としては特に限定されず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、クロロベンゼン、アニソール、ジフェニルエーテル、ピリジン、ニトロベンゼン等が挙げられる。なかでも、カーボンナノチューブを分散するには極性有機溶媒が好ましく、より好ましくは非プロトン性の極性有機溶媒である。非プロトン性の極性有機溶媒とは、強い水素結合の形成に適した水素を持たない極性有機溶媒を意味し、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、n,n−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0087】
上記樹脂ワニス組成物を作製する方法としては、カーボンナノチューブと有機溶媒とを予め混合しておき、得られた混合物と樹脂又は樹脂溶液とを混合する方法が好ましい。上記混合には、遊星式撹拌装置、ホモジナイザー、メカノケミカル撹拌機等を用いることが好ましい。
【0088】
次いで、上記樹脂ワニス組成物から上記有機溶媒を留去することにより樹脂シートが得られる。上記留去の方法としては特に限定されず、樹脂ワニス組成物の組成に応じて選択される。
【0089】
また、片面のみが相対的に樹脂の割合が多い樹脂シートを作製する方法としては特に限定されず、例えば、溶液キャスト速度を遅くして、カーボンナノチューブを沈降させてシート厚み方向での有機成分比率の異なるシートを作製する方法;有機成分比率の異なるシートを積層する方法等が挙げられる。
【0090】
本発明の樹脂シートの製造方法においては、更に樹脂シートの表面を酸化剤により粗化する工程を有することが好ましい。粗化処理を施し樹脂シートの表面に凹凸を形成することにより、樹脂シートの表面に無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により形成した金属配線との密着力を飛躍的に向上させることができるからである。
【0091】
上記樹脂シートの表面を酸化剤により粗化する工程は、上記本発明の樹脂シートにおいて説明した方法により行うことが好ましい。
即ち、60〜70g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液、40〜80g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度70〜85℃で1又は2回処理する方法が好ましい。
【0092】
本発明の樹脂シートは、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂中にカーボンナノチューブがナノスケールで分散していることにより、優れた力学物性や耐湿性等を有し、分子鎖の拘束によるガラス転移点温度や耐熱変形温度の上昇に基づく耐熱性の向上や熱線膨張率の低減、結晶形成におけるカーボンナノチューブの造核効果や耐湿性の向上等に伴う膨潤抑制効果等に基づく寸法安定性の向上等が図られている。また、層状珪酸塩を併用した場合、燃焼時に層状珪酸塩による焼結体が形成されるので燃焼残渣の形状が保持され、延焼を防止することができ、優れた難燃性を発現する。更に、金属水酸化物等のノンハロゲン難燃剤と組み合わせることで、環境にも配慮しつつ、高い力学的物性等と高い難燃性とを両立することができる。上記樹脂シートにおいては、カーボンナノチューブが通常の無機充填剤のように多量に配合しなくとも優れた力学的物性等を付与することから薄い成形体に加工でき、多層プリント基板の高密度化、薄型化に対応して厚さの薄い本発明の樹脂シートが得られる。本発明の樹脂シートからなる絶縁基板用材料は、優れた力学的物性、高温物性、耐熱性、寸法安定性等の諸性能を発現できる。
【0093】
更に、本発明の樹脂シートは、表面に粗化加工を施すことにより、表面に無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により形成した金属配線との密着力が飛躍的に向上している。これにより、ビルドアップ加工時や製品を過酷な環境下で使用したときでも金属配線が樹脂からはずれることがなく、高い信頼性を確保できる。
本発明の樹脂シートは、プリント多層基板、ビルドアップ基板等に好適に用いることができる。
【0094】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0095】
(実施例1)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロン830LVP)57.7重量部、BTレジン(三菱瓦斯化学社製、BT2100B)15.7重量部及びネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル15.7重量部からなるエポキシ樹脂組成物89.1重量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、A−187)2.1重量部、硬化触媒としてアセチルアセトン鉄(日本化学産業社製)1.1重量部、カーボンナノチューブ7.7重量部、難燃剤として水酸化マグネシウム(協和化学工業社製、キスマ5J)70重量部、及び、有機溶媒としてメチルエチルケトン(和光純薬社製、特級)200重量部をビーカーに加え、攪拌機にて1時間攪拌した後、脱泡し、樹脂ワニスを得た。
【0096】
得られた樹脂ワニスを鋳型に入れた状態で60℃で3時間加熱して溶媒を留去した後、110℃で3時間加熱し、更に160℃で3時間加熱して硬化させ、厚さ2mm及び100μmの板状成形体を作製した。
【0097】
別に、得られた樹脂ワニスをドクターブレード法により、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗工し、乾燥させて厚さ24μmのシートを得た。なお、ドクターブレード条件は、乾燥温度=70℃、スピード=0.3m/minとした。
得られたシートをコア材(厚さ0.6mm:利昌工業社製)の両面に、90℃、10sec、圧力10N/cmの条件で真空ラミネートした。ラミネート後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを取り除き、170℃、60minで熱硬化して、基板を得た。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、力学的物性、寸法安定性及び耐熱性等に優れ、更に表面に金属配線を形成したときに金属配線の密着性に優れている樹脂シートを提供できる。

Claims (14)

  1. 熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂とカーボンナノチューブとを含有することを特徴とする樹脂シート。
  2. 樹脂は、硬化した樹脂硬化物を含む硬化性樹脂又は硬化した樹脂硬化物からなることを特徴とする請求項1記載の樹脂シート。
  3. 表面に無電解メッキ、電気メッキ、スパッタリング又は真空蒸着により金属層を形成したときの前記金属層のはく離強度が3.9N/cm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂シート。
  4. 熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン系樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及び、ビスマレイミドトリアジン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂シート。
  5. 熱可塑性樹脂は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、官能基が変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂又は官能基が変性されたポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物、脂環式炭化水素系樹脂、熱可塑性ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、ポリエステルイミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、3又は4記載の樹脂シート。
  6. 更に、ハロゲン系組成物を含まない難燃剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の樹脂シート。
  7. 難燃剤は、金属水酸化物であることを特徴とする請求項6記載の樹脂シート。
  8. 更に、層状珪酸塩を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の樹脂シート。
  9. 50kW/mの輻射加熱条件下で30分間加熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であることを特徴とする請求項8記載の樹脂シート。
  10. 少なくとも一方の面の表面部分は、有機成分比率が全体の平均の有機成分比率以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の樹脂シート。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の樹脂シートの製造方法であって、
    熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂硬化物及び熱可塑性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂、カーボンナノチューブ及び有機溶媒を混合した樹脂ワニス組成物を作製する工程と、
    前記樹脂ワニス組成物から有機溶媒を留去する工程と
    を有することを特徴とする樹脂シートの製造方法。
  12. 更に、樹脂シートの表面を酸化剤により粗化する工程を有することを特徴とする請求項11記載の樹脂シートの製造方法。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の樹脂シートを用いてなることを特徴とするプリント多層基板。
  14. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の樹脂シートを用いてなることを特徴とするビルドアップ基板。
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