JP2004075581A - お香 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼の際の発煙量が少なく、抹香臭さや、木粉臭及びバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、かつ、より安価に製造し得るお香を得ること。
【解決手段】炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%を固形成分として含み、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計が20〜70重量%であって、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加してなることを特徴とし、必要に応じて、前記固形成分100重量部に対して漢薬香料20重量%以下、助燃剤5重量%以下、保留剤5〜15重量%、着色料10重量%以下を単独で又は組み合わせて添加する。
【選択図】 なし
【解決手段】炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%を固形成分として含み、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計が20〜70重量%であって、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加してなることを特徴とし、必要に応じて、前記固形成分100重量部に対して漢薬香料20重量%以下、助燃剤5重量%以下、保留剤5〜15重量%、着色料10重量%以下を単独で又は組み合わせて添加する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はお香、特に、発煙量が少なく、所望の香り以外の臭い、例えば、木粉臭やバインダ臭を発生せず、所定の速度で燃焼するという条件を同時に満足させ、かつ、所望の着色により装飾効果を高めることができるお香に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、屋内の気密性の高まりと共に、お香の持つ消臭作用や芳香作用並びに気分を安らげる鎮静作用が着目され、一般家庭においても、香りを楽しむために日常生活において使用されるようになってきている。この種のお香は、一般に、タブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末等を木質基材とし、これに漢薬香料(例えば、白檀、丁子、沈香、桂皮、乳香、伽羅等の植物性香料粉末、及びじゃ香や龍ぜん香等の動物性香料)や合成香料などと共に、助燃剤、防腐剤、充填剤等を添加し、その混合物を混練した後、成型、乾燥することにより製造されている。
【0003】
この種のお香では、木粉その他の天然基材を主成分として使用しているため、燃焼の際に多量の煙を発し、その煙に含まれる抹香臭さや異臭が、使用者に嫌悪感を与えたり、香りを阻害するなどの問題がある。また、従来のお香は、匂い線香と同様、燃焼の進行に従って灰が順次崩れ落ちるため、燃焼中のお香の形状を見ても目の楽しみにはならず、香を楽しむ雰囲気にそぐわないという問題もあった。
【0004】
このため、従来においても前記問題を解決する手段が種々提案されている。例えば、特開昭50−58245号公報には、お香の発煙量を低減するため、天然基材の代わりに木炭粉末を使用した線香が提案されている。また、特公平1−49689号公報には、燃焼時の抹香臭さを防止するため、結晶セルロースを基材とし、燃焼時のセルロース臭を防止するため塩素含有酸化物を添加することが提案されている。しかし、従来のものでは、いずれもお香に要求される要件、即ち、発煙量を可能な限り少なくすること、所望の香り以外の臭い、例えば、木粉臭やバインダ臭を発生しないこと、所定の速度で燃焼することなどを同時に満足させることができないという問題がある。また、木炭粉末を基材として使用した場合、顔料その他の着色剤を添加しても黒色の製品しか得られず、しかも、有効な着色方法がないため装飾効果が全く期待できず、室内香としては味気がないという問題がある。
【0005】
本出願人は、特開平09−136820公報にて、炭素粉末を主成分とし、これに木質基材15重量%以下、好ましくは、2〜13.5重量%、漢薬香料粉末20重量%以下、好ましくは、2〜16.5重量%、酸化チタン5〜50重量%、及びバインダ5〜25重量%を添加し、前記木質基材と漢薬香料粉末の添加量の合計を2〜30重量%にしてなるお香を提案した。このお香は、燃焼の際の発煙量が少なく、その煙に含まれる抹香臭さや、木粉臭やバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、しかも炭素粉末を主成分として使用しているにもかかわらず任意の色彩に着色でき、品質の安定したお香を安価に製造できる利点がある。
【0006】
しかしながら、前記お香は、主成分である炭素粉末として椰子殻活性炭を多く使用しているため、タブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末などの木質基材と共に混練しただけでは、強度的に弱いものしか得られず、十分な強度を持たせるためには、従来のものと同様に糊剤又はバインダ(通常、カルボキシメチル・セルロース・ナトリウム)を添加する必要があった。このため、使用時に僅かではあるがバインダ臭が避けられないという問題があることが明らかとなった。
【0007】
従って、本発明は、燃焼の際の発煙量が少なく、抹香臭さや、木粉臭及びバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、より安価に製造し得るお香を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するための手段として、基本的には、固形成分を炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%で構成し、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計を20〜70重量%となし、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加するようにしたものである。
【0009】
即ち、本発明に係るお香は、炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%を固形成分として含み、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計が20〜70重量%であって、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加してなることを特徴とし、必要に応じて、前記固形成分100重量部に対して漢薬香料20重量%以下、助燃剤5重量%以下、保留剤5〜15重量%、着色料10重量%以下を単独で又は組み合わせて添加してなることを特徴とするものである。
【0010】
前記炭素粉末は、燃料力が強く臭気を殆ど発生しない利点があり、木、鋸屑などの木質、或いはミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物、又は石炭を原料とする粉末など任意のものを使用できる。前記炭素粉末は、品質の安定化及び均一化の観点からは活性炭を使用するのが好ましく、省資源の観点から紙廃棄物を原料とする炭素粉末を使用するのが好ましい。前記活性炭には、木炭、ヤシ殻炭、鋸屑などの木質あるいは石炭を原料とする市販の任意のものが含まれる。また、前記紙廃棄物を原料とする炭素粉末には、ミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物を炭化し、これを粉砕して所定のサイズに調製したものが含まれる。
【0011】
前記植物繊維粉末としては、ミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物、及び、サトウキビ、小豆、大豆等の抜け殻など樹液を取り除いた後の植物繊維含有廃棄物などを粉砕して得られる任意の植物繊維粉末を使用することができる。勿論、バージンパルプを使用することもできるが、省資源の観点から前記紙廃棄物を使用するのが望ましい。また、前記植物繊維粉末は、混練性や生地の均一性、及び製品表面の平滑性の観点から0.5mm以下に微粉砕したものが好ましく、通常、平均長さ0.1〜0.5mmに微粉砕したものが使用される。
【0012】
前記植物繊維粉末及び炭素粉末の合計を20〜70重量%としたのは、それらの粉末が20重量%未満では、その分、木質基材又は酸化チタンの量が増え、木質基材の添加量増加の場合には煙量が多くなるため本発明の目的に反し、酸化チタンの添加量増加の場合には火は着いても立消えするという問題を生じ、また、70重量%を超えると、煙量が極めて微小でなるが火力が強くなりすぎるので好ましくないからである。
【0013】
前記木質基材は、燃焼を和らげる緩衝剤及び結合剤として15〜45重量%添加されるが、一般にタブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末など従来からお香の基材として使用されているものを使用すれば良い。木質基材の含有量が25重量%未満では、燃焼を和らげる効果が十分に期待できず、また、その含有量が35重量%を超えると、漢薬香料粉末の含有量との兼ね合いで煙量が増え、木粉臭が出るようになるからである。
【0014】
酸化チタンは、燃焼後に残る灰を堅くし、燃焼後も燃焼前の形態を維持できるようにすると共に灰の色を白くするために添加されるが、その含有量が5重量%未満では形状を維持させることができず、また、色も灰色になってその添加効果が十分に得られず、50重量%を超えると、火がついても燃焼中に立消えするようになるので前記範囲とした。
【0015】
フラボノイド系消臭剤は、木粉臭などを抑制するために添加されるが、これには、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンなどのカテキン類、ケルセチン、アントシアニジン、イソフラボン、サンフラボンなどの植物抽出物が含まれる。このフラボノイド系消臭剤は、前記固形成分100重量部に対して10〜20重量%添加されるが、これは10重量%未満ではその添加効果が十分に得られず、20重量%を越えると、添加効果が飽和してしまうからである。
【0016】
前記香料としては、伝統的な漢薬香料粉末の他、液体漢薬香料や液体合成香料など従来公知の液体香料を添加するようにしてもよい。香料として漢薬香料粉末を使用する場合は、通常、前記固形成分100重量部に対して20重量%以下添加するのが好ましい。前記漢薬香料粉末は、香りをまとめると共に燃焼を和らげる緩衝剤としても機能するが、その材料としては、白檀、丁字、甘松、カッ香、沈香、桂皮、冷陵香、安息香、乳香、没薬、貝香、竜脳、山奈、唐木香、伽羅など公知のものを使用すれば良い。漢薬香料粉末の含有量を20重量%以下、好ましくは、2〜20重量%、より好ましくは、2〜16.5重量%としたのは、その含有量が20重量%を超えると、香料本来の香りが消え、木質基材の含有量との兼ね合いで煙量が増え、木粉臭が出るようになるからである。また、木質基材と漢薬香料粉末の含有量の合計は45重量%以下とするのが好ましい。これは、45重量%を越えると、煙量が多くなると同時に、木粉臭が強く出るようになるからである。
【0017】
また、前記液体香料には、天然香料及び合成香料が含まれるが、これらは市販のものを使用すれば良く、また、溶液及び懸濁液のいずれの形態で添加しても良い。この場合、お香の全重量に占める液体香料の割合が無視できるほどの極微量添加しても十分な効果が得られ、多く添加し過ぎると漢薬香料の香りが損なわれるので、前記成分の混合粉末100重量部に対して1重量%以下、好ましくは、0.5%重量以下にするのが好ましい。
【0018】
前記保留剤は、お香中の液体香料(天然香料及び合成香料を含む。)を保留すると共に、燃焼を抑制するために必要に応じて添加されるが、その材料としては、水酸化アルミニウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ホウフッ石群、ホウソーダ石群、A型ゼオライト群、ホージャサイト群、ソーダフッ石群、モルデナイト群及びキフッ石群を含む天然又は合成ゼオライトあるいは活性アルミナなどの活性金属酸化物を単独で又は2種以上を組み合わせて使用すれば良い。この保留剤は、通常、5〜15重量%添加されるが、これはその含有量が5重量%未満では十分な効果が得られず、15重量%を超えると、酸化チタンの含有量との関係で立ち消えすることがあるからである。
【0019】
お香の燃焼を補助する助燃剤としては、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウムなどの硝酸塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウムなどの過塩素酸塩、その他お香の助燃剤として採用されている公知の任意のものを使用できる。助燃剤は、必ずしも必要ではないが、助燃剤を添加しない場合、燃焼状態は良いが燃焼時間が極めて長くなるので、燃焼速度をある程度速くする観点からは、助燃剤を13重量%以下、好ましくは2〜10重量%含有させるのが適当である。これは、その含有量が13重量%を超えると、燃焼速度が極めて速くなりすぎ、また、灰の色が黒くなるからである。
【0020】
前記着色料としては、任意のものを使用できるが、代表的なものとしてはマラカイトグリーン、クリスタルバイオレット、ウラニン、セダーウッドなどが挙げられる。
【0021】
前記お香は、常法に従って原料粉末を所定の割合で配合して水と共に混練し、得られた混練物を成形して乾燥することにより製造できる。この場合、原料粉末をそのまま水に分散させて混練してもよいが、植物繊維粉末を均一に分散させ、かつ、混練性を向上させるためには、植物繊維の馴染みのよい弱アルカリ水を使用するのが好適である。この弱アルカリ水としては、任意のものを使用できるが、例えば、酸化マグネシウムの単結晶又は粉末を透水性容器や袋に入れて水に浸漬することにより得られるものを使用するのが好ましい。これは、酸化マグネシウムを単結晶又は粉末の形態で短時間水に接触させるだけで弱アルカリ水が得られ、しかも水に対する溶解度が0.62mg/100gと小さいため殆ど消費されず、反復して使用できるからである。
【0022】
本発明においては、植物繊維粉末が増量剤としてだけでなくバインダとしても機能するため、炭素粉末のみを増量剤として用いた場合に必要であったバインダが不要となり、お香に要求される特性を全て満たすと同時に、バインダ臭の発生を防止でき、また、古紙、再生紙その他の植物繊維を再利用するため、省資源及び低コスト化をはかることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るお香について実施例を挙げて説明する。
【0024】
【実施例1】
炭素粉末48重量%、植物繊維粉末8重量%、タブ樹皮粉末30重量%及び酸化チタン14重量%からなる固形成分100重量部に対してサンフラボン15重量部、硝酸カリウム(助燃剤)4重量部、香料(PS−1517)3重量部、クリスタルバイオレット1重量部を添加し、これに予め酸化マグネシウム単結晶を投入してpH7.8に調製した水を加えて高速ミキサーで攪半、混練した後、棒状に成形し、温度30℃、湿度50〜60%の条件下で24時間乾燥させてスミレ色のお香を得た。なお、植物繊維粉末は、ミルクパック再生繊維を粉砕した後、篩にかけて繊維長0.2mmに調製したものを使用した。また、炭素粉末としては、使用済切符を炭化した後、粉砕して得た炭素粉末をそれぞれ用いた。
【0025】
【実施例2】
炭素粉末45重量%、植物繊維粉末5重量%、タブ樹皮粉末30重量%、白檀粉末6重量%、及び酸化チタン14重量%からなる固形成分100重量部に対してサンフラボン15重量部、硝酸カリウム(助燃剤)4重量部、香料(FGー6044、商品名)3重量部、ウラニン3重量部を添加し、これに水を加えて実施例1と同様に処理して褐色のお香を得た。
【0026】
得られたお香を燃焼させたところ、いずれも燃焼は良好で、灰は白色で堅く燃焼前の形状を維持し、多少の衝撃に耐える結果が得られた。また、燃焼中、煙量は少なく、香りも良好で、バインダ臭その他の異臭は全くなかっった。
【0027】
なお、植物繊維粉末の代わりに従来と同じくバインダとしてカルボキシメチルセルロースナトリウムを配合してお香を調製したところ、成型時に粘りが強く出過ぎてべたつき、お香同士がくっついてロスが増大する他、燃焼時に微かにバインダ臭が認められた。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、燃焼の際の発煙量が少なく、その煙に含まれる抹香臭さや、木粉臭及びバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、しかも任意の色彩に着色でき、品質の安定したお香を安価に製造できる。
【発明の属する技術分野】
本発明はお香、特に、発煙量が少なく、所望の香り以外の臭い、例えば、木粉臭やバインダ臭を発生せず、所定の速度で燃焼するという条件を同時に満足させ、かつ、所望の着色により装飾効果を高めることができるお香に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、屋内の気密性の高まりと共に、お香の持つ消臭作用や芳香作用並びに気分を安らげる鎮静作用が着目され、一般家庭においても、香りを楽しむために日常生活において使用されるようになってきている。この種のお香は、一般に、タブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末等を木質基材とし、これに漢薬香料(例えば、白檀、丁子、沈香、桂皮、乳香、伽羅等の植物性香料粉末、及びじゃ香や龍ぜん香等の動物性香料)や合成香料などと共に、助燃剤、防腐剤、充填剤等を添加し、その混合物を混練した後、成型、乾燥することにより製造されている。
【0003】
この種のお香では、木粉その他の天然基材を主成分として使用しているため、燃焼の際に多量の煙を発し、その煙に含まれる抹香臭さや異臭が、使用者に嫌悪感を与えたり、香りを阻害するなどの問題がある。また、従来のお香は、匂い線香と同様、燃焼の進行に従って灰が順次崩れ落ちるため、燃焼中のお香の形状を見ても目の楽しみにはならず、香を楽しむ雰囲気にそぐわないという問題もあった。
【0004】
このため、従来においても前記問題を解決する手段が種々提案されている。例えば、特開昭50−58245号公報には、お香の発煙量を低減するため、天然基材の代わりに木炭粉末を使用した線香が提案されている。また、特公平1−49689号公報には、燃焼時の抹香臭さを防止するため、結晶セルロースを基材とし、燃焼時のセルロース臭を防止するため塩素含有酸化物を添加することが提案されている。しかし、従来のものでは、いずれもお香に要求される要件、即ち、発煙量を可能な限り少なくすること、所望の香り以外の臭い、例えば、木粉臭やバインダ臭を発生しないこと、所定の速度で燃焼することなどを同時に満足させることができないという問題がある。また、木炭粉末を基材として使用した場合、顔料その他の着色剤を添加しても黒色の製品しか得られず、しかも、有効な着色方法がないため装飾効果が全く期待できず、室内香としては味気がないという問題がある。
【0005】
本出願人は、特開平09−136820公報にて、炭素粉末を主成分とし、これに木質基材15重量%以下、好ましくは、2〜13.5重量%、漢薬香料粉末20重量%以下、好ましくは、2〜16.5重量%、酸化チタン5〜50重量%、及びバインダ5〜25重量%を添加し、前記木質基材と漢薬香料粉末の添加量の合計を2〜30重量%にしてなるお香を提案した。このお香は、燃焼の際の発煙量が少なく、その煙に含まれる抹香臭さや、木粉臭やバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、しかも炭素粉末を主成分として使用しているにもかかわらず任意の色彩に着色でき、品質の安定したお香を安価に製造できる利点がある。
【0006】
しかしながら、前記お香は、主成分である炭素粉末として椰子殻活性炭を多く使用しているため、タブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末などの木質基材と共に混練しただけでは、強度的に弱いものしか得られず、十分な強度を持たせるためには、従来のものと同様に糊剤又はバインダ(通常、カルボキシメチル・セルロース・ナトリウム)を添加する必要があった。このため、使用時に僅かではあるがバインダ臭が避けられないという問題があることが明らかとなった。
【0007】
従って、本発明は、燃焼の際の発煙量が少なく、抹香臭さや、木粉臭及びバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、より安価に製造し得るお香を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するための手段として、基本的には、固形成分を炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%で構成し、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計を20〜70重量%となし、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加するようにしたものである。
【0009】
即ち、本発明に係るお香は、炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%を固形成分として含み、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計が20〜70重量%であって、前記固形成分100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加してなることを特徴とし、必要に応じて、前記固形成分100重量部に対して漢薬香料20重量%以下、助燃剤5重量%以下、保留剤5〜15重量%、着色料10重量%以下を単独で又は組み合わせて添加してなることを特徴とするものである。
【0010】
前記炭素粉末は、燃料力が強く臭気を殆ど発生しない利点があり、木、鋸屑などの木質、或いはミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物、又は石炭を原料とする粉末など任意のものを使用できる。前記炭素粉末は、品質の安定化及び均一化の観点からは活性炭を使用するのが好ましく、省資源の観点から紙廃棄物を原料とする炭素粉末を使用するのが好ましい。前記活性炭には、木炭、ヤシ殻炭、鋸屑などの木質あるいは石炭を原料とする市販の任意のものが含まれる。また、前記紙廃棄物を原料とする炭素粉末には、ミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物を炭化し、これを粉砕して所定のサイズに調製したものが含まれる。
【0011】
前記植物繊維粉末としては、ミルクパック再生パルプ、古紙、再生紙、使用済切符、印刷不良品その他の紙廃棄物、及び、サトウキビ、小豆、大豆等の抜け殻など樹液を取り除いた後の植物繊維含有廃棄物などを粉砕して得られる任意の植物繊維粉末を使用することができる。勿論、バージンパルプを使用することもできるが、省資源の観点から前記紙廃棄物を使用するのが望ましい。また、前記植物繊維粉末は、混練性や生地の均一性、及び製品表面の平滑性の観点から0.5mm以下に微粉砕したものが好ましく、通常、平均長さ0.1〜0.5mmに微粉砕したものが使用される。
【0012】
前記植物繊維粉末及び炭素粉末の合計を20〜70重量%としたのは、それらの粉末が20重量%未満では、その分、木質基材又は酸化チタンの量が増え、木質基材の添加量増加の場合には煙量が多くなるため本発明の目的に反し、酸化チタンの添加量増加の場合には火は着いても立消えするという問題を生じ、また、70重量%を超えると、煙量が極めて微小でなるが火力が強くなりすぎるので好ましくないからである。
【0013】
前記木質基材は、燃焼を和らげる緩衝剤及び結合剤として15〜45重量%添加されるが、一般にタブ樹皮粉末や白樺樹皮粉末など従来からお香の基材として使用されているものを使用すれば良い。木質基材の含有量が25重量%未満では、燃焼を和らげる効果が十分に期待できず、また、その含有量が35重量%を超えると、漢薬香料粉末の含有量との兼ね合いで煙量が増え、木粉臭が出るようになるからである。
【0014】
酸化チタンは、燃焼後に残る灰を堅くし、燃焼後も燃焼前の形態を維持できるようにすると共に灰の色を白くするために添加されるが、その含有量が5重量%未満では形状を維持させることができず、また、色も灰色になってその添加効果が十分に得られず、50重量%を超えると、火がついても燃焼中に立消えするようになるので前記範囲とした。
【0015】
フラボノイド系消臭剤は、木粉臭などを抑制するために添加されるが、これには、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキンなどのカテキン類、ケルセチン、アントシアニジン、イソフラボン、サンフラボンなどの植物抽出物が含まれる。このフラボノイド系消臭剤は、前記固形成分100重量部に対して10〜20重量%添加されるが、これは10重量%未満ではその添加効果が十分に得られず、20重量%を越えると、添加効果が飽和してしまうからである。
【0016】
前記香料としては、伝統的な漢薬香料粉末の他、液体漢薬香料や液体合成香料など従来公知の液体香料を添加するようにしてもよい。香料として漢薬香料粉末を使用する場合は、通常、前記固形成分100重量部に対して20重量%以下添加するのが好ましい。前記漢薬香料粉末は、香りをまとめると共に燃焼を和らげる緩衝剤としても機能するが、その材料としては、白檀、丁字、甘松、カッ香、沈香、桂皮、冷陵香、安息香、乳香、没薬、貝香、竜脳、山奈、唐木香、伽羅など公知のものを使用すれば良い。漢薬香料粉末の含有量を20重量%以下、好ましくは、2〜20重量%、より好ましくは、2〜16.5重量%としたのは、その含有量が20重量%を超えると、香料本来の香りが消え、木質基材の含有量との兼ね合いで煙量が増え、木粉臭が出るようになるからである。また、木質基材と漢薬香料粉末の含有量の合計は45重量%以下とするのが好ましい。これは、45重量%を越えると、煙量が多くなると同時に、木粉臭が強く出るようになるからである。
【0017】
また、前記液体香料には、天然香料及び合成香料が含まれるが、これらは市販のものを使用すれば良く、また、溶液及び懸濁液のいずれの形態で添加しても良い。この場合、お香の全重量に占める液体香料の割合が無視できるほどの極微量添加しても十分な効果が得られ、多く添加し過ぎると漢薬香料の香りが損なわれるので、前記成分の混合粉末100重量部に対して1重量%以下、好ましくは、0.5%重量以下にするのが好ましい。
【0018】
前記保留剤は、お香中の液体香料(天然香料及び合成香料を含む。)を保留すると共に、燃焼を抑制するために必要に応じて添加されるが、その材料としては、水酸化アルミニウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ホウフッ石群、ホウソーダ石群、A型ゼオライト群、ホージャサイト群、ソーダフッ石群、モルデナイト群及びキフッ石群を含む天然又は合成ゼオライトあるいは活性アルミナなどの活性金属酸化物を単独で又は2種以上を組み合わせて使用すれば良い。この保留剤は、通常、5〜15重量%添加されるが、これはその含有量が5重量%未満では十分な効果が得られず、15重量%を超えると、酸化チタンの含有量との関係で立ち消えすることがあるからである。
【0019】
お香の燃焼を補助する助燃剤としては、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウムなどの硝酸塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウムなどの過塩素酸塩、その他お香の助燃剤として採用されている公知の任意のものを使用できる。助燃剤は、必ずしも必要ではないが、助燃剤を添加しない場合、燃焼状態は良いが燃焼時間が極めて長くなるので、燃焼速度をある程度速くする観点からは、助燃剤を13重量%以下、好ましくは2〜10重量%含有させるのが適当である。これは、その含有量が13重量%を超えると、燃焼速度が極めて速くなりすぎ、また、灰の色が黒くなるからである。
【0020】
前記着色料としては、任意のものを使用できるが、代表的なものとしてはマラカイトグリーン、クリスタルバイオレット、ウラニン、セダーウッドなどが挙げられる。
【0021】
前記お香は、常法に従って原料粉末を所定の割合で配合して水と共に混練し、得られた混練物を成形して乾燥することにより製造できる。この場合、原料粉末をそのまま水に分散させて混練してもよいが、植物繊維粉末を均一に分散させ、かつ、混練性を向上させるためには、植物繊維の馴染みのよい弱アルカリ水を使用するのが好適である。この弱アルカリ水としては、任意のものを使用できるが、例えば、酸化マグネシウムの単結晶又は粉末を透水性容器や袋に入れて水に浸漬することにより得られるものを使用するのが好ましい。これは、酸化マグネシウムを単結晶又は粉末の形態で短時間水に接触させるだけで弱アルカリ水が得られ、しかも水に対する溶解度が0.62mg/100gと小さいため殆ど消費されず、反復して使用できるからである。
【0022】
本発明においては、植物繊維粉末が増量剤としてだけでなくバインダとしても機能するため、炭素粉末のみを増量剤として用いた場合に必要であったバインダが不要となり、お香に要求される特性を全て満たすと同時に、バインダ臭の発生を防止でき、また、古紙、再生紙その他の植物繊維を再利用するため、省資源及び低コスト化をはかることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るお香について実施例を挙げて説明する。
【0024】
【実施例1】
炭素粉末48重量%、植物繊維粉末8重量%、タブ樹皮粉末30重量%及び酸化チタン14重量%からなる固形成分100重量部に対してサンフラボン15重量部、硝酸カリウム(助燃剤)4重量部、香料(PS−1517)3重量部、クリスタルバイオレット1重量部を添加し、これに予め酸化マグネシウム単結晶を投入してpH7.8に調製した水を加えて高速ミキサーで攪半、混練した後、棒状に成形し、温度30℃、湿度50〜60%の条件下で24時間乾燥させてスミレ色のお香を得た。なお、植物繊維粉末は、ミルクパック再生繊維を粉砕した後、篩にかけて繊維長0.2mmに調製したものを使用した。また、炭素粉末としては、使用済切符を炭化した後、粉砕して得た炭素粉末をそれぞれ用いた。
【0025】
【実施例2】
炭素粉末45重量%、植物繊維粉末5重量%、タブ樹皮粉末30重量%、白檀粉末6重量%、及び酸化チタン14重量%からなる固形成分100重量部に対してサンフラボン15重量部、硝酸カリウム(助燃剤)4重量部、香料(FGー6044、商品名)3重量部、ウラニン3重量部を添加し、これに水を加えて実施例1と同様に処理して褐色のお香を得た。
【0026】
得られたお香を燃焼させたところ、いずれも燃焼は良好で、灰は白色で堅く燃焼前の形状を維持し、多少の衝撃に耐える結果が得られた。また、燃焼中、煙量は少なく、香りも良好で、バインダ臭その他の異臭は全くなかっった。
【0027】
なお、植物繊維粉末の代わりに従来と同じくバインダとしてカルボキシメチルセルロースナトリウムを配合してお香を調製したところ、成型時に粘りが強く出過ぎてべたつき、お香同士がくっついてロスが増大する他、燃焼時に微かにバインダ臭が認められた。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、燃焼の際の発煙量が少なく、その煙に含まれる抹香臭さや、木粉臭及びバインダ臭などの異臭により香りが阻害されることがなく、残灰が燃焼前の形状を維持し、しかも任意の色彩に着色でき、品質の安定したお香を安価に製造できる。
Claims (3)
- 炭素粉末20〜50重量%、植物繊維粉末5〜50%、木質基材15〜45重量%及び酸化チタン5〜40重量%を含み、前記炭素粉末と植物繊維粉末との合計が20〜70重量%であって、前記全粉末100重量部に対してフラボノイド系消臭剤10〜20重量%及び香料2〜10重量%を添加してなることを特徴とするお香。
- 前記全粉末100重量部に対して漢薬香料20重量%以下添加してなる請求項1に記載のお香。
- 前記全粉末100重量部に対して助燃剤5重量%以下及び/又は着色料10%以下添加してなる請求項1又は2に記載のお香。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006282624A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Univ Nihon | 鼻の閉塞感を改善する香または線香 |
JP2007001903A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Yoichi Nagahama | 線香およびその製造方法 |
JP2010195725A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center | リンゴ香の線香 |
JP2015042604A (ja) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | 暢作 下村 | マッチ及びその軸 |
JP2015131780A (ja) * | 2014-01-14 | 2015-07-23 | 株式会社岩田宝来屋 | 精神安定作用を有するお香 |
JP2015214502A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | 株式会社一心堂 | お香及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-08-13 JP JP2002235687A patent/JP2004075581A/ja active Pending
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