JP2004074749A - ラミネート材及びラミネート缶蓋 - Google Patents

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根岸 亨
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Abstract

【課題】良好なフレーバー性を得るとともに、缶蓋に成形されるときに外面側に位置するフィルムの削れや剥離を抑制する。
【解決手段】缶蓋に成形されるときに、外面側に位置するフィルム30の基材層31の結晶化度を、内面側に位置するフィルム30の結晶化度よりも低くなるように設定する。内面側に位置するフィルムを、その結晶化度が40〜60%に設定された配向結晶性ポリエステルフィルムとする。外面側に位置するフィルムを、その結晶化度が30%以下に設定された無配向結晶性ポリエステルフィルムとする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶蓋素材板(例えばアルミニウム板)の両面にフィルム(例えばポリエステルフィルム)を貼り合わせたラミネート材及びこれを成形して得られるラミネート缶蓋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばアルミニウム板などの金属板からなる缶蓋素材板の両面に、例えばエポキシ系や塩化ビニル系の塗料が塗装された材料を成形することによって得られる塗装缶蓋が用いられているが、近年では、これに代わるものとして、缶蓋素材板の両面に、例えばポリエステルフィルムなどのフィルムを貼り合わせたラミネート缶蓋が開発されてきており、従来の塗料のように有機溶剤を含むことがないので、より安全性を向上できるものとして注目されている。
【0003】
ところで、缶蓋に成形されるときに内面側となる面は、缶内部に充填された飲料などの内容物に直接接触することになるため、飲料への好ましくない成分の溶出を少なくできる性質や、飲料の味や香りの成分(フレーバー)を吸着し難くできる性質(以下、フレーバー性と称する)が求められている。
上述したラミネート缶蓋に用いられるフィルムは、塗装缶蓋に用いられる塗料よりも、飲料への溶出が少なく、フレーバー性も良好であるという特徴を有しており、とくに、缶蓋における最も重要な要素の1つであるフレーバー性は、フィルムの結晶化度が高いほど良好となっていく。
【0004】
一方、缶蓋に成形されるときに外面側となる面は、缶胴への巻締工程でシーミングロール(巻締工具)と接触するために、耐巻締性・製蓋加工性が求められている。すなわち、缶蓋の缶胴への巻締工程においては、缶蓋の外周縁を第一シーミングロールで湾曲させてシーム部を形づくる第一工程における缶蓋の外面と第一シーミングロールとの接触、第二シーミングロールでシーム部をつぶす第二工程における缶蓋の外面と第二シーミングロールとの接触、さらには、第一シーミングロールが缶蓋の外面から完全に離脱する前に第二シーミングロールがシーム部をつぶし始めることによる缶蓋の外面と第一シーミングロールとの接触があるために、この缶蓋の外面が、摩擦で削れたり、大きなせん断力で剥離することがないようにする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したラミネート缶蓋に用いられるフィルムは、塗装缶蓋に用いられる塗料よりも、滑り性が悪く、加工性が劣るという性質を有しており、缶胴への巻締工程において、この缶蓋の外面側に位置するフィルムの削れや剥離が生じやすくなってしまうという問題があった。
とくに、缶蓋における最も重要な要素の1つであるフレーバー性を良好にするために、結晶化度の高いフィルムを用いると、フィルムの加工性がさらに低下してしまうこととなり、シーミングロールとの接触で生じる削れや剥離が顕著になってしまう。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、良好なフレーバー性を得ることができるとともに、缶蓋に成形されるときに外面側に位置するフィルムの削れや剥離を抑制することができるラミネート材及びラミネート缶蓋を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明によるラミネート材は、缶蓋素材板の両面にそれぞれフィルムが貼り合わされてなるとともに、缶蓋に成形されるラミネート材であって、缶蓋に成形されるときに、外面側に位置する前記フィルムにおける少なくとも最表面の結晶化度が、内面側に位置する前記フィルムの結晶化度よりも低くなるように設定されていることを特徴とするものである。
このような構成とすると、缶蓋に成形されるときに内面側に位置するフィルムについては、その結晶化度を高く設定することによって、良好なフレーバー性を得るようにしながらも、外面側に位置するフィルムの少なくとも最表面については、内面側に位置するフィルムよりも結晶化度を低くすることにより、巻締工程の際の加工性を向上させて、シーミングロールとの接触で削れ片や剥離片が生じてしまうのを抑制することができる。
【0008】
また、前記内面側に位置するフィルムは、その結晶化度が40〜60%に設定された配向結晶性ポリエステルフィルムとされていることが好ましく、このような構成とすると、その結晶化度の高さゆえに、フレーバー性をとくに良好に保つことが可能となる。
【0009】
また、前記外面側に位置するフィルムは、その少なくとも最表面の結晶化度が30%以下に設定された配向結晶性ポリエステルフィルムあるいは無配向結晶性ポリエステルフィルムとされていることが好ましく、このような構成とすると、外面側に位置するフィルムの少なくとも最表面の結晶化度を30%と低くすることによって、巻締工程の際の加工性を確実に向上させて、シーミングロールとの接触で削れ片や剥離片が生じてしまうのをより確実に抑制することができ、とくに、このフィルムが無配向結晶性ポリエステルフィルムの場合には、開缶の際、フィルム中に発達した球晶が破断の起点となって、エンゼルヘアーの発生を抑制することができる。
【0010】
また、本発明によるラミネート缶蓋は、本発明のラミネート材を成形することによって製造されていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
本実施形態によるラミネート材は、図1に示すように、例えばアルミニウム板からなる金属板である缶蓋素材板10の両面に対して、例えばポリエステルフィルムからなるフィルム20,30がそれぞれ貼り合わされることによって構成されている。
【0012】
缶蓋素材板10としてのアルミニウム板は、缶蓋の大きさによっても相違するが、例えば、その厚みが0.20〜0.50mm(好ましくは、0.23〜0.30mm)に設定されたものであって、純アルミニウムや、アルミニウムと他の合金用金属とのアルミニウム合金(とくにマグネシウム、マンガンなどを少量含むアルミニウム合金)が使用されている。なお、アルミニウム板に代えて、スチール板などの金属板を缶蓋素材板10として用いてもよい。
【0013】
また、缶蓋素材板10の両面に貼り合わされたフィルム20,30はそれぞれ、基材層21,31と接着層22,32とからなる2層構造をなしていて、その接着層22、32側が缶蓋素材板10に密着するように貼り合わされている。
接着層22,32は、例えば、その厚みが0.5〜3μmに設定されるとともに、粘度0.5〜0.8ポワズの非晶質変性ポリエステルフィルムとされており、イソフタル酸を15〜22mol%含有するポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸との共重合体が使用されている。
【0014】
缶蓋素材板10に貼り合わされたフィルム20,30における基材層21,31のうち、このラミネート材が缶蓋に成形されるときに、缶内部に充填された飲料などの内容物に直接接触することになる内面側に位置するフィルム20における基材層21は、その厚みが6〜25μmに設定されるとともに、結晶化度が40〜60%に設定された配向結晶性樹脂の2軸延伸ポリエステルフィルムあるいは2軸延伸変性ポリエステルフィルムとされており、ポリエチレンテレフタレートあるいはイソフタル酸を数mol%含有するポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸との共重合体が使用されている。
【0015】
一方、このラミネート材が缶蓋に成形されるときに、外面側に位置するフィルム30における基材層31は、その厚みが3〜50μmに設定されるとともに、少なくとも最表面の結晶化度が30%以下に設定された(本実施形態においては基材層31全体の結晶化度が30%以下に設定されている)無配向結晶性樹脂で球晶の発達したポリエステルフィルムとされており、上述したフィルム20の基材層21と同じく、ポリエチレンテレフタレートあるいはイソフタル酸を数mol%含有するポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸との共重合体が使用されている。
ここで、フィルムの無配向とは、アッベ屈折率計で3方向(nα,nβ,nγ)を測定して得られたΔPの値が0.03以下であることをいう。
【0016】
また、フィルム20,30の基材層21,31について言及した結晶化度は、配向結晶性樹脂のフィルムに対しては、X線回折法で測定し(結晶化度1.0%以下を結晶化度0%と定義する)、無配向結晶性樹脂のフィルムに対しては、ヘーズ測定法で測定した(ヘーズが2%以下の場合、結晶化度0%と定義する)。
【0017】
なお、フィルム20,30に用いられているポリエステル樹脂としては、上述したポリエチレンテレフタレート(PET)だけでなく、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートなども挙げられるが、好ましくは、ポリエチレンテレフタレートが使用される。
【0018】
本実施形態によるラミネート材は、上述したような構成を有しており、所定の成形加工(巻締加工、スコア加工及びタブ加工など)を経て、上記のフィルム20が内面側に位置し、かつ、上記のフィルム30が外面側に位置するように、ラミネート缶蓋に成形されるのである。
【0019】
本実施形態においては、このラミネート材が缶蓋に成形されるときに内面側に位置するフィルム20の基材層21について、その結晶化度を40〜60%と高く設定することによって、良好なフレーバー性を得ることが可能となっている。
このように、フィルム20の基材層21の結晶化度を40〜60%と高くするためには、2層構造とされるフィルム20を缶蓋素材板10に貼り合わせるときの温度T1(゜C)を、フィルム20の基材層21の融解温度Tm(゜C)とし、接着層22の融解温度をTm′としたときに、Tm′<T1<Tm−18゜Cの範囲に設定すればよい。
【0020】
ここで、内面側に位置するフィルム20の基材層21について、その結晶化度が40%よりも低くなってしまうと、良好なフレーバー性を得ることができなくなってしまうおそれがある一方、結晶化度を60%よりも高く設定することは技術的に困難となっている。
なお、上述したようなおそれを確実になくすため、このフィルム20の基材層21の結晶化度は、好ましくは、50〜60%に設定され、より好ましくは、55〜60%に設定されるのがよい。
【0021】
また、内面側に位置するフィルム20の基材層21は、無配向結晶性樹脂のように球晶が発達した脆いものではなく、配向結晶性樹脂であることから、巻締工程の際にも亀裂などが生じるおそれが少なく、アルミニウム板である缶蓋素材板10が露出して、その成分が缶内部に充填された飲料などの内容物に溶出してしまうおそれを低減することができる。
【0022】
さらに、内面側に位置するフィルム20の基材層21の厚みが、6〜25μmに設定されていることによって、耐食性や、缶蓋への加工性、開缶性を良好に保つことが可能となっていて、この基材層21の厚みが6μmよりも小さくなると、コストが高くなったり、耐食性に劣ってしまうおそれがある一方、基材層21の厚みが25μmよりも大きくなると、缶蓋への成形性や、缶蓋に成形されたときの開缶性が劣ってしまうおそれがある。
なお、上述したようなおそれを確実になくすため、このフィルム20の基材層21の厚みは、好ましくは、6〜15μmに設定され、より好ましくは、6〜12μmに設定されるのがよい。
【0023】
そして、このラミネート材が缶蓋に成形されたときに、外面側に位置するフィルム30の基材層31における少なくとも最表面、本実施形態においては基材層31全体の結晶化度を、内面側に位置するフィルム20の基材層21の結晶化度よりも低い30%以下に設定したことによって、その加工性を向上させることができ、ラミネート材を缶蓋に成形してからの缶胴への巻締工程の際に、シーミングロールとの接触が生じるとしても、フィルム30の基材層31の削れ片や剥離片が発生するのを抑制することができる。
【0024】
ここで、この外面側に位置するフィルム30の基材層31について、その結晶化度が30%よりも高くなってしまうと、フィルム30の基材層31の加工性を向上させることができなくなるおそれが生じてしまう。
なお、上述したようなおそれを確実になくすため、このフィルム30の基材層31の少なくとも最表面の結晶化度は、好ましくは20%以下に設定され、より好ましくは10%以下に設定されるがよい。
【0025】
また、このようなラミネート材を用いてイージーオープンタイプのラミネート缶蓋を成形した場合には、スコアリング部にフィルム片が残存し、開缶の際にエンゼルヘアーが発生することにより、飲用の際に、このエンゼルヘアーが口にあたって不快感を与えるおそれがあるが、本実施形態では、外面側に位置するフィルム30の基材層31が、無配向結晶性樹脂で球晶の発達したものであるから、開缶の際には、フィルム30中に破断の起点が生じることとなって、エンゼルヘアーの発生を抑制することができる。
【0026】
なお、外面側に位置するフィルム30の基材層31が、無配向結晶性樹脂ではなく、配向結晶性樹脂とされていると、上記のエンゼルヘアーが発生してしまうおそれがあるが、このような場合であっても、外面側に位置するフィルム30に多数の微細な凹凸あるいは貫通孔を形成することによって、エンゼルヘアーの発生を抑制することができる。もちろん、外面側のフィルム30の基材層31が無配向結晶性樹脂の場合であっても、多数の微細な凹凸あるいは貫通孔を形成することは有効である。
【0027】
さらに、外面側に位置するフィルム30の基材層31の厚みが、3〜50μmに設定されていることによって、耐食性や、缶蓋への加工性、開缶性を良好に保つことが可能となっていて、この基材層31の厚みが3μmよりも小さくなると、コストが高くなったり、耐食性に劣ってしまうおそれがあり、一方、基材層31の厚みが50μmよりも大きくなると、缶蓋への成形性や、缶蓋に成形されたときの開缶性が劣ってしまうおそれがある。
なお、上述したようなおそれを確実になくすため、このフィルム30の基材層31の厚みは、好ましくは、3〜25μmに設定され、より好ましくは、3〜12μmに設定されるのがよい。
【0028】
ここで、上述した本実施形態においては、外面側に位置するフィルム30の基材層31を単層構造とするとともに、この基材層31全体の結晶化度を30%以下に設定しているが、これに限定されることなく、シーミングロールと接触することになるフィルム30の基材層31における少なくとも最表面の結晶化度さえ30%以下に設定されていればよい。
例えば、フィルム30の基材層31が、厚み方向で結晶化度勾配が生じた単層構造で、その最表面のみの結晶化度が30%以下に設定されていたり、多層構造で、最表面に位置する層の結晶化度が30%以下に設定されていてもよいのである。
【0029】
また、缶蓋素材板10の両面へのフィルム20,30の密着性や耐食性の観点から、缶蓋素材板10の表面には、表面処理膜を形成することが一般的に望まれている。このような表面処理膜としては、クロメート皮膜、陽極酸化皮膜、アルマイト等、さらにはシランカップリング剤等のバインダーを含む構造などが挙げられる。
例えば、クロメート皮膜の表面処理膜を形成する場合には、アルミニウム板を苛性ソーダで脱脂及びエッチングを行った後、CrO4g/l、HPO12g/l、F0.65g/l、残りは水のような処理液に浸漬するといった化学処理によって行う。このようなクロメート皮膜の厚みは、密着性の観点から、表面積当たりのCr原子の重量で表して、好ましくは、5〜50mg/dmの範囲、より好ましくは、10〜35mg/dmの範囲内に収まるように設定されることがよい。
【0030】
さらに、缶蓋素材板10に貼り合わせられるフィルム20,30(ポリエステルフィルム)は、フィラーを含有していることが好ましく、このようなフィラーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、リン酸カルシウムなどの無機塩が挙げられる。
【0031】
加えて、ラミネート材をラミネート缶蓋に成形した後に、フィルムのガラス転移点以上180℃以下で加熱処理を加えることによって、密着性、耐食性を向上させることができ、このような加熱方法としては、ガスオーブン、高周波誘導加熱、遠赤外線照射などの方法が挙げられる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の一例を実施例とし、本発明の範囲から外れたものを比較例として、評価試験を行った。
まず、内面側に位置するフィルムとして結晶化度53〜56%のポリエステルフィルムを用意し、外面側に位置するフィルムとして結晶化度0〜3%のポリエステルフィルムを用意し、これらを缶蓋素材板に対して貼り合わせることにより、以下の表1に示されるような厚み及び結晶化度を有するラミネート材(実施例1〜10、比較例1〜9)を製造した。
このラミネート材における外面側フィルムに多数の微孔加工を施して、イージーオープン缶蓋に成形し、高周波オーブンで110゜Cの熱処理を行った後、フレーバー性評価及び巻締試験を行った。
フレーバー性は、官能評価による味覚変化の有意差で評価し、巻締性は、外面側フィルムの削れ及び剥離の状態で評価した。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 2004074749
【0034】
【表2】
Figure 2004074749
【0035】
表1に示されるように、本発明の一例である実施例1〜10は、いずれもフレーバー性及び巻締性がともに良好であった。また、巻締性については、外面側フィルムの結晶化度が好ましい範囲(20%以下)、より好ましい範囲(10%以下)に設定された実施例1〜5、7〜10は、とくに良好な結果が得られた。
これに対して、外面側フィルムの結晶化度が、内面側フィルムの結晶化度よりも低く設定されていなかった比較例1〜9は、フレーバー性及び巻締性のうちの少なくとも一方が悪化してしまっていた。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、缶蓋に成形されるときに内面側に位置するフィルムについては、その結晶化度を高く設定することによって、良好なフレーバー性を得るようにしながらも、外面側に位置するフィルムの少なくとも最表面については、内面側に位置するフィルムよりも結晶化度を低くすることにより、巻締工程の際の加工性を向上させて、シーミングロールとの接触で削れ片や剥離片が生じてしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるラミネート材の断面図である。
【符号の説明】
10 缶蓋素材板
20 ポリエステルフィルム
21 基材層
22 接着層
30 ポリエステルフィルム
31 基材層
32 接着層

Claims (5)

  1. 缶蓋素材板の両面にそれぞれフィルムが貼り合わされてなるとともに、缶蓋に成形されるラミネート材であって、
    缶蓋に成形されるときに、外面側に位置する前記フィルムにおける少なくとも最表面の結晶化度が、内面側に位置する前記フィルムの結晶化度よりも低くなるように設定されていることを特徴とするラミネート材。
  2. 請求項1に記載のラミネート材において、
    前記内面側に位置するフィルムは、その結晶化度が40〜60%に設定された配向結晶性ポリエステルフィルムとされていることを特徴とするラミネート材。
  3. 請求項1または請求項2に記載のラミネート材において、
    前記外面側に位置するフィルムは、その少なくとも最表面の結晶化度が30%以下に設定された配向結晶性ポリエステルフィルムとされていることを特徴とするラミネート材。
  4. 請求項1または請求項2に記載のラミネート材において、
    前記外面側に位置するフィルムは、その少なくとも最表面の結晶化度が30%以下に設定された無配向結晶性ポリエステルフィルムとされていることを特徴とするラミネート材。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラミネート材を成形することによって製造されていることを特徴とするラミネート缶蓋。
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