JP2004073860A - うちわ状発光体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に電源を収納した透光性の柄と、当該柄の端部に接合された、複数の放射骨を含む透明な板状の扇体部材と、を含むうちわ状発光体であって、扇体部材の複数の放射骨に光束を入射させるように、柄の一方の端部付近に配置した少なくとも1個のLED光源と、放射骨に、段差、LED光源から遠方に向かって骨幅を細く変化させた部分、あるいは粗面化部分の少なくとも一つを設けて、光束の一部を放射するための輝点手段と、を備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手に持って光によるサインを発信し、あるいは光による演出等を行うことができるうちわ状発光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
夜間や暗所での個人あるいは集団でのパフォーマンス(踊りや行進やジェスチュアなど)において、発光体を携行して使用すると効果的である。このような発光体としては、例えば、提灯、棒状の化学的発光剤を封入した透明チューブ、懐中電灯、誘導灯(夜間の交通整理に使用する長い赤色灯)等があった。また、上記パフォーマンスにおいて用いうる、あるいは個人的に発光の美しさを鑑賞し得る発光体として、電源と、LED光源等の小型ランプと、を搭載した多種多様な発光うちわが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の発光体や発光うちわは、使用する場面にもよるが、嵩張る、発光が鈍い、光の指向性が強すぎる、大型にすぎる等の問題点が見られた。また、発光の繊細さやシャープさ等の優雅さに欠けると言う共通した問題点も見られた。
また、従来提案された発光うちわの数例を挙げて、課題を具体的に検討してみる。なお、これらはいずれもうちわの柄に、電源としての電池を収納しているものである。
(1)実開昭64−7818号:透明樹脂製の放射状の支骨の要の部分に電球を設け、その光を支骨の先端から発光させる構成である。
(2)実開平5−23921号:扇面部に数個のLED光源を配し、柄の電源と結線して発光させる。また揺動センサスイッチを用いて動きによる点滅効果を得る構成である。
(3)実開平6−31519号:柄内部発光体の光を光ファイバー線にて扇面部上の任意位置に導き発光させる構成である。
(4)実開平7−25816号:光反射性物質を混入した光透過性樹脂で骨材を形成し、骨材の先端および表面から発光させる構成である。
【0004】
ここで、従来例(1)は、発光が支骨の先端すなわちうちわの縁辺のみに限られ、広い扇面部が発光に利用されないので、光演出効果が不十分であるという問題点が見られた。
また、従来例(2)は、個々のLED光源に多数のリード線の配線作業を要するので製造コストが嵩むという問題点が見られた。また、揺動スイッチに関して言えば、うちわの微妙な運動によってオン・オフを制御することが困難であるとも思われた。
また、従来例(3)は、扇面部の所定位置に光ファイバーを固定する作業に工数がかかり、コストが嵩むという問題点が見られた。
また、従来例(4)は、扇面部から均等に発光するので演出効果が単調になるし、何かの形状もシルエットでしか表示できないという問題点が見られた。
そこで、本発明の目的は、発光が美しく、光演出効果に優れ、パターン表示も可能で、製造コスト低く抑えることができるうちわ状発光体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちわ状発光体は、次の特徴を備えている。
(1)内部に電源を収納した透光性の柄と、当該柄の端部に接合された、複数の放射骨を含む透明な板状の扇体部材と、を含むうちわ状発光体であって、扇体部材の複数の放射骨に光束を入射させるように、柄の一方の端部付近に配置した少なくとも1個のLED光源と、放射骨に、段差、LED光源から遠方に向かって骨幅を細く変化させた部分、あるいは粗面化部分の少なくとも一つを設けて、光束の一部を放射するための輝点手段と、を備えたこと。
【0006】
(2)また、扇体部材は、LED光源の近傍で収束した収束部を形成し、当該収束部から遠ざかるにつれて互いに間隔を広げるように配置された複数の放射骨を含むこと。
【0007】
(3)また、扇体部材は、複数の放射骨と連結する少なくとも一本の横骨と、縁部材とをさらに有し、複数の放射骨と、当該横骨または縁部材の交差部が、それぞれ輝点手段となること。
【0008】
(4)また、扇体部材は、扇面部を備えており、当該扇面部に、レーザ加工により形成した微小クラックの集合による文字または図形が描かれていること。
【0009】
(5)また、扇体部材は、一体的に形成された平板と、その表面に隆起したリブ状の骨部材を含んでおり、当該リブ状の骨部材は、LED光源の近傍で収束した収束部を形成し、当該収束部から遠ざかるにつれて互いに間隔を広げるように配置されていること。
【0010】
(6)また、扇体部材は、その表面を透明シート、または半透明かつ散光性シートで覆うこと。
【0011】
(7)また、LED光源は、発光色を異にする複数のLED光源を並列にしたものであり、それから発する光の少なくとも一部が混色するように共通の扇体部材に入射すること。
【0012】
(8)また、LED光源は、発光色を異にする複数のLED光源を並列にしたものであり、それぞれ別個に点灯状態あるいは点滅状態を制御するための個別制御手段を備えていること。
【0013】
(9)また、うちわ状発光体に作用する加速度あるいは角速度を検知し、検知された加速度あるいは角速度に対応して、LED光源の発光タイミングあるいは発光強度を制御するための運動センサおよび制御手段を備えていること。
【0014】
(10)また、運動センサおよび制御手段は、発光色を異にする複数のLED光源を、それぞれ異なる運動条件で制御すること。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態の扇体部材を示し、(a)は平面図(ただし上面側のシート部材を取り除き、その存在位置のみを線で示している。)、(b)は中央断面図である。数字1で表される部材は、うちわ(団扇も同じである。)の柄を除いた主要部である扇体部材である。より具体的には、数字1aで表される部材は、放射骨であって、柄4の近傍の骨集中部1dから放射状に縁部材1bまで達している構成である。また、数字1cで表される部材は、横骨であって、放射骨1aを連結する機能を有している。そして、これらの放射骨1a、縁部材1b、横骨1cは、それぞれ無色透明な樹脂材料でほぼ一定の厚さで一体成形され、構造上の団扇の骨格をなすと共に、導光部材としての機能を果たしている。また、扇体部材1の下端には、骨集中部1dの付近に切欠部1eが設けてあり、その内部に光源であるLED光源3が納められている。したがって、LED光源3の発する光束は、主に扇体部材1の内部に入射し、各放射骨1a内に導かれることになる。
【0016】
次いで、うちわの発光状態について説明する。各放射骨1a内に入った光は、その先端部から発光するが、より正確には、各放射骨1aの延長上の縁部材1bの外縁が最も発光強度が強くなるものの、横骨1cとの交点のごく近傍からも発光する。また、放射骨1aの一部に、僅かな段差や、骨幅の急変する部分、あるいは粗面にした部分があるとそこからも発光することができる。すなわち、放射骨1aに、段差、LED光源から遠方に向かって骨幅を細く変化させた部分、あるいは粗面化部分の少なくとも一つを設けることにより、光束の一部を放射するための輝点手段とすることができ、これらの発光部分は暗所では、輝点として見ることができる。
また、扇体部材の厚さや幅を急に変化させるときは、LED光源3から遠い方を細くするとよく発光させることができる。そして、縁部材の外縁を(b)断面図に示すように丸めたり、面取りをしておくと、扇体部材外に出た光は、所定方向に屈折するので周囲の任意の方向からの視認性を良好なものとすることができる。さらに、放射骨1aと、横骨1c、はそれぞれ本数が多いほど輝点手段が多くなり、扇体部材の扇面部を賑やかなものとすることができる。
【0017】
また、数字1fで表される部材は、薄いシート部材であって、それを扇体部材1の表面全面に貼ることにより、各骨の間や骨と縁部材との隙間を埋め、風を起こすうちわとしても役立たせることができる。かかるシート部材は、図1(b)に示すように両面に貼るのが好ましいが、片面だけであってもよい。
また、シート部材1fとして、透明な樹脂フィルムを用いれば、放射骨1aの発光をそのまま透視して視認することができる。また、シート部材1fとして、半透明あるいは光散乱性のある、例えばトレーシングペーパーのような光学的特性のフィルム材料を用いると、放射骨1aから発光する光が滲んだりぼかされたりして、柔らかく見える効果を出すことができる。
なお、かかるシート部材1fには、模様を描いたり、着色したり(部分的なものを含む)して、更なる美的効果や情報効果を生むこともできる。また、骨と縁部材とを溶剤に溶かした樹脂に浸漬し、それを引き上げ乾燥させることにより、シート部材に相当する膜を形成してもよい。
【0018】
また、図2は、本発明の第1の実施の形態の柄の概略構造を示す断面図である。柄4は、その切欠部4aで扇体部材1の下端を挟みかつ固着する構成である。柄4は、ほぼ空洞円筒状であって、発光用の電源5である電池(単3か単4型)や簡単な発光回路7を内蔵し、電源をオン・オフするスイッチ6を備えていることが好ましい。これらはLED光源3を含めて適宜に結線される(具体的な配線は図示を省略した。)。
ここで、かかる柄4は、本例のように扇体部材1と別体で作って結合してもよいが、構造を工夫して扇体部材1と少なくともその一部を一体に成形してもよい。この場合、両者を接着などで結合する工程数を省くことができる。また、扇体部材1と同様に、透明な樹脂から柄4を構成した場合は、LED光源3の光の一部が柄に漏れて、柄を多少輝かせるので、そのぶん光演出効果を付加することができる。
【0019】
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態の扇体部材を示し、(a)は平面図、(b)は中央断面図である。
第2の実施の形態では、扇体部材の扇面部に設けた図柄を発光させることが可能である。すなわち、図柄を明確に視認させるため、扇体部材1には骨格を設けず、一様な厚さの(例えば2〜3mm)透明なアクリル樹脂板を用いることも好ましい。そして、その扇体部材1の主要部に、図柄1hがレーザ加工によって、微細なクラックの集合として描き込まれていることが好ましい。この理由は、扇体部材1に入射したLED光源3の光は、図柄1hを構成する微細クラック群に散乱されて扇面部から発光し、暗闇の中で光により図柄を浮きださせるように表示することができるためである。
なお、その加工方法は、次に述べるが、LED光源3、柄4等の構成については、第1の実施の形態に準ずることができる。
【0020】
図4は、本発明の第2の実施の形態のような図柄を加工する方法の原理的説明図であって、(a)はその正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。図4において、数字21で表される部材は、透明部材、例えば、無色透明なアクリル樹脂の板(厚さは、例えば2mm〜2cm程度)である。また、数字22で表される部材は、の内部に加工された(書き込まれた)表示情報であって、微細なクラックの集合から成っていることが好ましい。かかる微小クラックの集合は、図面上での正確に図示することが困難なので、概略的な模様を用いて、その透明部材21の内部におけるおよその存在位置を示した。また、透明部材21の表面は加工後も平滑であることが好ましい。そこで、図4(a)および(c)に示すように、LED光源ランプのような照明光源23を、透明部材21の側方に配置して発光させ、直接光は観察者に見えないように遮っておくことも好ましい。
【0021】
また、照明光23aを透明部材21の任意の表面(図では左側面)からその内部に導くと、微小クラック群が光を乱反射あるいは散乱して、表示情報22は、さながら星屑を散りばめたように美しく輝くことができる。あるいは、銀箔粉を混ぜたガラス玉や透明ゴム球の輝きにも似ているということができる。表示パターンは、不規則なクラック群で形成されているし、透明部材21の表面は、平滑であるので輪郭はあえて鮮明ではなくなる。また、微小クラックは、ランダムな方向に形成してあるので、照明光源23の位置や照明光23aの(中心の)方向制御には、かなりの自由度がある。しかしながら、光源の面積については面光源であるよりは点光源に近く、指向性のある光の方が好ましい効果を得ることができる。
【0022】
次いで、図1(b)を参照して、微小クラック群より成る表示情報22の形成方法について説明する。数字24で表される部材は、加工用のレーザ装置であり、本例ではYAGレーザを用いている。そして、ビーム状のレーザ光24aを、透明部材21の表面に対して、ほぼ垂直方向から照射しつつ、相対的に動かすことにより、表示すべき微小クラック群より成るパターンを描くことができる。加工状況を観察すると、透明物体21の表面には加工の痕跡や傷は、少なくとも肉眼で見た限り残っていない。これはアクリル材がYAGレーザ光の波長に対して透過性が高いためである。
【0023】
それにもかかわらず、透明部材21の内部であって、所定深さの位置(範囲)に、微小クラックを形成することができる。この理由は、所定深さの箇所にレーザビームの焦点があるので、その付近でエネルギ密度が高くなり、発熱してクラックが生ずるためである。事実、焦点位置を変化させることにより、クラック深さを調整することが可能である。表面の直下からクラックが始まるようにも構成できるし、薄い板材においては、ほぼその厚み一杯のクラック層とすることもできる。なお、深さの決定には、材質中の不純物や成形による光学的特性の不均一性等を関与させることもできる。なお、本例のレーザの周波数は、一例として、40〜50kHz、レーザ加工機の電流値は11〜12A、レーザビームの出力20〜30W、描画速度は400〜500mm/secとした。
【0024】
すなわち、種々の実験の結果、加工結果(表示の効果・美しさ)に大きな影響を与えるのはレーザ光の周波数で、低周波ではクラックの個々のサイズが大きくなりすぎてパターンに見えなくなる場合があることが判明した。上記実験ではレーザ光の周波数が20kHzを下回ると表示パターンの輪郭が粗くなりすぎる傾向が見られた。これはレーザパルス1ショット当たりのエネルギ(出力を周波数で割った商)が、上記実験の範囲即ち4/10000〜8/10000Jあるいはそれ以下であれば適正であり、10/10000〜15/10000J程度を越えると、表示が見え難くなる場合があることを示している。もっともこれは、数mm角程度の英文字パターンを形成する場合の加工条件であり、もっと大きいあるいは単純な表示パターンを作成する場合には、この限りではない。
なお、透明部材21の表面に対するレーザ光24aの入射角や、透明部材21の表面の状態(面粗さなど)はあまり加工結果に大きな影響を及ぼさない傾向であった。ただし、このようなデータは、透明部材の材質によって変化し得るものである。
【0025】
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施の形態の扇体部材1を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。本例では扇体部材の骨格部分とその隙間を埋めるシート部材を一体的に樹脂成形し、シート部材の接着を不要として第1の実施の形態よりも更なるコスト低減を図ったものである。
すなわち、薄い扇面部1gの両側に(必ずしも両側でなく片側でも良い。)放射骨1aと横骨1cとを断面が蒲鉾型のリブ状になるように形成してある。各骨の末端は斜面として放出される光を面外へ屈折させ視認性に配慮していることが好ましい。また、扇面部1gの下端部を厚く成形して強度を増してあることが好ましい。
【0026】
[第4の実施形態]
図6は、本発明の第4の実施の形態の柄の断面図である。本例は加速度や角速度を検出することができる運動センサを用いて、うちわを持って操作する運動によってLED光源3の発光状態を制御することができるものである。運動センサはどこに配置してもよく、例えば扇体部材1の上端か左右端に配置すればうちわをあおぐ動作や柄の回りに回転させる動作による加速度を鋭敏に捕らえ易いが、本例では配線を簡単にするために発光回路7と同様に柄4の内部に配置した。
【0027】
また、運動センサは、圧電性材料を用いた振動体の撓みによって特定方向の加速度を検出し、あるいは振動ジャイロセンサのコリオリ力によって特定方向の角速度を検出するものが小型で比較的構成が簡単であり、適している。
従来例(2)に用いられている揺動スイッチも近似の効果を狙っているが、揺動スイッチは動作にヒステリシスがあったり、加速度の方向成分を十分に分離して検出できない等の不完全性があるし、また角速度の検出は構造上できないので、精密な制御が困難なきらいがある。本発明の振動体による検出はそれらの難点がなく、また単なる光のオン・オフに止まらず、運動強度の多方向や多レベルのセンシングでの発光強度の変化を含めた多彩な制御も比較的容易にできる。
【0028】
[第5の実施形態]
図7(a)は、本発明の第5の実施の形態の扇面部の要部を示す部分平面図(ただし柄、シート部材を取り除いて骨格のみ示したもの。)である。本例では発色の異なる複数のLED光源を併設して多色の光演出効果を得ようとしている。各色を単色で鑑賞する他、例えばR、G、Bの三原色を用いて適宜の強度で混色させれば任意の色を出すこともできる。本例ではこの混色を行う構成の一例であり、3色のLED光源3を一旦太い導光部材で纏めて受けて混色させ、次いでそれぞれ細かい放射骨1aに分けるようにしている。従って骨集中部1dは大小多段になっている。また本例は平面的に構成したが、各LED光源を扇体部材の厚さ方向にずらして配置し、扇体部材の厚さ方向に斜めに配置した導光部材を用いて各発光を扇体部材の厚さ内の例えば中央部位に集めることもできる。
【0029】
また、図7(b)は、本発明の第5の実施の形態における他の変形例の要部を示す部分断面図である。本例はLED光源3を扇体部材1の骨集中部1dの片面に配置し、その発光を透明で緩い斜面の楔形の断面を有する導光部材1iを用いて透明接着剤層1jを通して扇体部材1内部に導入する構成であり、切欠部1eを必要としない構造である。この楔形断面の導光部材1iを用いる構成はもちろんLED光源3が1個の場合でも有効である。
【0030】
また、本例の構造は、発光しない普通のうちわ用に成形された透明樹脂性の扇体部材1をうちわ状発光体に転用する場合に、金型に切欠部1eを形成するために肉盛り等の追加工を施す必要がなく有利である。なお、金型に導光部材1iを彫り込む追加工を行えば接着の手数を省くことができる。また、扇体部材と柄とが一体成形された普通のうちわを用い、その片面にLED光源を配置する場合には、柄のLED光源と同じ側に棒状にした電池ボックスを密着平行配置し結合するとLED光源と電源との結線が容易となる。
【0031】
以上、本発明の数種の例を紹介したが、本発明の実施の形態はこれらにとらわれないことは勿論である。例えば骨格となる骨を凸状(蒲鉾状)に盛り上げる代わりに、厚い扇体部材に断面V字またはU字状の溝を設けても類似の光学的効果が得られるであろう(強度的な配慮は必要とする。)。また、多色のLED光源を異なる運動レベルで個別に発光制御すれば、特定の運動によって瞬時に一斉に発光色を変える等の演出が可能となる。また発光をうちわ固有の時計装置で作成したタイミング信号で種々制御してもよい。
【0032】
また、それぞれ異なる発光色が導入された複数の扇体部材をわずかにずらして、例えば角度が5〜10°の場合には、重ねて密着固定することにより、奥側の扇体部材の要部(骨の交点等)からの発光が手前の扇体部材を透して、手前の扇体部材要部からの発光と隣り合ったり、混じったりして視認され、極めて美しい効果を有する。この複数色が例えばR、G、Bであると、これらの合成による様々な色が見られる。更に、既述の実施の形態の部分的特徴や変形例同志や、更に公知技術を組み合わせて、新しい実施の形態を構成することもできる。
【0033】
また、少々異なった場面でうちわ状発光体を用いることもできる。例えば、放射骨と横骨より成るシート面を有しない扇体部材を暗所で点灯し、シャボン玉液に漬けて各骨や縁部材の間にシャボン膜を張り、それを振ると大小多数のシャボン玉が発生するが、それらがLED光源の光を受けて複雑に輝きながら扇体部材を離れるので、従来に例のない独自の美しい光効果を演出することができる。このように本発明のうちわ状発光体の応用面は極めて広いものがある。
【0034】
【発明の効果】
(1)本発明のうちわ状発光体は、請求項1の基本構成を持ち、LED光源の光束の一部を扇面部からも発光させるので、優れたかつ美麗な光演出効果を得ることができる。また、配線や光ファイバーが不要であるとともに、構造が単純であるから製造コストも少なくて済むという経済的効果がある。
なお、多数の演者が暗所で本発明のうちわを持ち揃って同じように扱うことにより、高い演出効果を得ることができる。
【0035】
(2)請求項2および請求項3の構成により、扇体部材が導光作用を効果的に発揮し、特に請求項3の構成により縁部材および横骨と放射骨の交点の近傍が美しく発光する効果が得られる。
(3)請求項4の構成により扇面部からの発光をパターン化してメッセージを発信し、例えばPR目的で発信することが可能となった。またレーザによるパターン描画はうちわ製造後に加工することができるので、多種少量生産に有利である。
(4)請求項5の構成により扇体部材を完全に一体加工することもでき、低コストで発光うちわが製造できる効果がある。
【0036】
(5)請求項6の構成により骨材に隙間があっても透明シートを貼ることで発光が妨げられずかつ軽量なうちわを容易に低コストで製造できる。また、半透明シートを用いることで、扇面部の発光を滲ませあるいはぼかして美的な効果を増すことができる。
【0037】
(6)請求項7の構成により光源が多色となり、また混色により発光色の種類が増えて更に美的な光演出効果を得ることができる。
(7)請求項8の構成により、発光色を切り換えて多彩なメッセージを発信できる効果がある。
【0038】
(8)請求項9の構成により、団扇の操作を運動センサにより確実に関知して発光制御することが可能となる効果がある。
(9)請求項10の構成により、更に色の変化情報を加えた運動による多彩な発光制御を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の扇体部材を示し、(a)は平面図(ただし上面側のシート部材は取り除き、その存在位置のみを線で示している。)、(b)は中央断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の柄の断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の扇体部材を示し、(a)は平面図、(b)は中央断面図である。
【図4】透明部材に対するレーザ描画方法の原理図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の扇体部材を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の柄の断面図である。
【図7】(a)は本発明の第5の実施の形態の扇面部の要部を示す部分平面図(ただし柄、シート部材を取り除いたもの。)、(b)はその変形例の要部の部分断面図である。
【符号の説明】
1 扇体部材
1a 放射骨
1b 縁部材
1c 横骨
1d 骨集中部
1e 切欠部
1f シート部材
1g 扇面部
1i 導光部材
1j 透明接着剤層
2 遮光部材
3 LED光源
4 柄
4a 切欠部
5 電源
6 スイッチ
7 発光回路
8 運動センサ
21 透明部材
22 表示情報
23 照明光源
23a 照明光
24 レーザ装置
24a レーザ光
Claims (10)
- 内部に電源を収納した透光性の柄と、
当該柄の端部に接合された複数の放射骨を含む透明な板状の扇体部材と、を含むうちわ状発光体であって、
前記扇体部材の複数の放射骨に光束を入射させるように、前記柄の一方の端部付近に配置した少なくとも1個のLED光源と、
前記放射骨に、段差、LED光源から遠方に向かって骨幅を細く変化させた部分、あるいは粗面化部分の少なくとも一つを設けて、前記光束の一部を放射するための輝点手段と、
を備えたことを特徴とするうちわ状発光体。 - 前記扇体部材は、前記LED光源の近傍で収束した収束部を形成し、当該収束部から遠ざかるにつれて互いに間隔を広げるように配置された複数の放射骨を含むことを特徴とする請求項1に記載のうちわ状発光体。
- 前記扇体部材は、前記複数の放射骨と連結する少なくとも一本の横骨と、縁部材とをさらに有し、前記複数の放射骨と、当該横骨または縁部材の交差部が、それぞれ前記輝点手段となることを特徴とする請求項1または2に記載のうちわ状発光体。
- 前記扇体部材は、扇面部を備えており、当該扇面部に、レーザ加工により形成した微小クラックの集合による文字または図形が描かれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記扇体部材は、一体的に形成された平板と、その表面に隆起したリブ状の骨部材を含んでおり、当該リブ状の骨部材は、前記LED光源の近傍で収束した収束部を形成し、当該収束部から遠ざかるにつれて互いに間隔を広げるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記扇体部材は、その表面を透明シート、または半透明かつ散光性シートで覆うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記LED光源は、発光色を異にする複数のLED光源を並列にしたものであり、それから発する光の少なくとも一部が混色するように共通の扇体部材に入射することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記LED光源は、発光色を異にする複数のLED光源を並列にしたものであり、それぞれ別個に点灯状態あるいは点滅状態を制御するための個別制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記うちわ状発光体に作用する加速度あるいは角速度を検知し、検知された加速度あるいは角速度に対応して、前記LED光源の発光タイミングあるいは発光強度を制御するための運動センサおよび制御手段を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のうちわ状発光体。
- 前記運動センサおよび制御手段は、前記発光色を異にする複数のLED光源を、それぞれ異なる運動条件で制御することを特徴とする請求項9に記載のうちわ状発光体。
Priority Applications (1)
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