JP2004071506A - 有機el表示装置の製造方法及び製造システム - Google Patents

有機el表示装置の製造方法及び製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP2004071506A
JP2004071506A JP2002233036A JP2002233036A JP2004071506A JP 2004071506 A JP2004071506 A JP 2004071506A JP 2002233036 A JP2002233036 A JP 2002233036A JP 2002233036 A JP2002233036 A JP 2002233036A JP 2004071506 A JP2004071506 A JP 2004071506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
organic material
layer
ink
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002233036A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Okino
沖野 剛史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002233036A priority Critical patent/JP2004071506A/ja
Publication of JP2004071506A publication Critical patent/JP2004071506A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】インクジェット方式により均一な膜厚の発光層を形成し得る有機EL表示装置の製造方法及び製造システムを提供すること。
【解決手段】本発明の有機EL表示装置の製造方法は、基板の一方の主面上に設けられた下地層25上に有機溶剤31を供給する工程と、その後に、有機材料を含有した溶液32をインクジェット方式により前記下地層25上に吐出して前記有機材料を含有した有機材料層28Rを形成する工程とを含んだことを特徴とする。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置の製造方法及び製造システムに係り、特には、インクジェット方式により有機材料層を形成する有機EL表示装置の製造方法及び製造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL表示装置は、有機ルミネセンス物質を含有した発光層に電圧を印加することにより生じる発光を表示光として利用している。この発光層は、一般には、有機ルミネセンス物質として低分子材料を使用する場合には蒸着法により形成し、有機ルミネセンス物質として高分子材料を使用する場合にはスピンコート法やインクジェット法により形成することが多い。例えば、インクジェット法により発光層を形成する場合、有機ルミネセンス物質と有機溶剤とを含有した溶液(以下、ELインクと呼ぶ)を電極またはその上に形成されたバッファ層上に吐出してELインク層を形成し、このELインク層から有機溶剤を除去することにより発光層が得られる。
【0003】
ところで、有機EL表示装置の製造においては、発光層を均一な厚さに形成することが望まれる。しかしながら、インクジェット法により発光層を形成する場合、均一な厚さの発光層を形成することは難しい。
【0004】
図7(a)乃至(c)は、インクジェット法により発光層を形成した場合に生じ易い膜厚のばらつきを概略的に示す断面図である。なお、図7(a)乃至(c)において、参照番号24はパッシベーション膜を示しており、パッシベーション膜24上には、陽極25、隔壁絶縁層26、及び発光層28が順次積層されている。
【0005】
図7(a),(b)に示す構造では、発光層28の膜厚が不均一である。このような膜厚ムラは、発光層28の膜厚が薄い部分に電流集中を生じさせる。その結果、それぞれの画素内で輝度ムラが生じるとともに、発光層28の膜厚が薄い部分では膜厚が厚い部分に比べて有機ルミネセンス物質が早期に劣化するおそれがある。
【0006】
また、図7(c)に示す構造では、図7(a)及び(b)に示す構造に比べ、発光層28の膜厚ムラがさらに著しく、陽極25が発光層28から部分的に露出している。そのため、この構造によると、この後に形成する陰極と陽極25とがショートしてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、インクジェット方式により均一な膜厚の発光層を形成し得る有機EL表示装置の製造方法及び製造システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、基板の一方の主面上に設けられた下地層上に有機溶剤を供給する工程と、その後に、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記下地層上に吐出して前記有機材料を含有した有機材料層を形成する工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法が提供される。
【0009】
本発明の第2の側面によると、基板の一方の主面上に並置された複数の下地層上に有機溶剤を供給する工程と、その後に、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層のそれぞれの上に吐出して前記有機材料を含有した複数の有機材料層を形成する工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法が提供される。
【0010】
本発明の第3の側面によると、基板の一方の主面上に設けられた複数の下地層上に有機溶剤を供給する溶剤供給装置と、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層上に吐出して前記有機材料を含有した複数の有機材料層をそれぞれ形成するインクジェット装置と、前記基板を前記溶剤供給装置から前記インクジェット装置へと搬送する搬送機構とを具備したことを特徴とする有機EL表示装置の製造システムが提供される。
【0011】
第1及び第2の側面において、有機材料層は発光層であってもよい。
第2の側面において、有機溶剤の供給は、複数の下地層の全てに対して同時に行ってもよい。また、複数の有機材料層を形成する工程は、上記有機材料として第1有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により複数の下地層の一部の上に吐出して第1有機材料を含有した複数の第1有機材料層をそれぞれ形成することと、上記有機材料として第2有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により複数の下地層の他の一部の上に吐出して第2有機材料を含有した複数の第2有機材料層をそれぞれ形成することと、上記有機材料として第3有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により複数の下地層のさらに他の一部の上に吐出して第3有機材料を含有した複数の第3有機材料層をそれぞれ形成することとを含むことができる。この場合、これら第1乃至第3有機材料層は発光色が互いに異なる発光層であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る方法で製造可能な有機EL表示装置の一例を概略的に示す断面図である。図1に示す有機EL表示装置1は、アレイ基板2と封止基板3とをシール層4を介して対向させた構造を有している。シール層4は封止基板3の周縁に沿って設けられており、それにより、アレイ基板2と封止基板3との間に密閉された空間を形成している。この空間は、例えば、Arガスなどの希ガスやNガスのような不活性ガスで満たされている。
【0014】
アレイ基板2は、基板11を有している。基板11上には、アンダーコート層として、例えば、SiN層12とSiO層13とが順次積層されている。アンダーコート層13上には、チャネル及びソース・ドレインが形成されたポリシリコン層のような半導体層14、ゲート絶縁膜15、及びゲート電極16が順次積層されており、それらはトップゲート型の薄膜トランジスタ(以下、TFTという)20を構成している。
【0015】
ゲート絶縁膜15及びゲート電極16上には、SiOなどからなる層間絶縁膜21が設けられている。層間絶縁膜21上には電極配線(図示せず)及びソース・ドレイン電極23が設けられており、それらは、SiNなどからなるパッシベーション膜24で埋め込まれている。なお、ソース・ドレイン電極23は、層間絶縁膜21に設けられたコンタクトホールを介してTFT20のソース・ドレインに電気的に接続されている。
【0016】
パッシベーション膜24上には、透明画素電極(陽極)25及び隔壁絶縁層26が並置されている。隔壁絶縁層26には、それぞれの画素電極25に対応して開口が設けられている。
【0017】
隔壁絶縁層26の開口内で露出した画素電極25上には、バッファ層27と発光層28R,28G,28Bとが順次積層されている。バッファ層27は、画素電極25から発光層28R,28G,28Bへの正孔の注入を媒介する役割を果たす。また、発光層28R,28G,28Bは、赤色、緑色、または青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ薄膜である。
【0018】
隔壁絶縁層26及び発光層28R,28G,28B上には共通電極(陰極)29及び保護電極30が順次積層されており、それら電極29,30はパッシベーション膜24及び隔壁絶縁層26に設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して電極配線に電気的に接続されている。それぞれの有機EL素子は、上記の陽極25と、バッファ層27と、発光層28R,28G,28Bの何れかと、陰極29とで構成されている。
【0019】
さて、本実施形態では、上述した有機EL表示装置1を、例えば、以下の方法により製造する。図1及び図2(a)乃至(f)を参照しながら説明する。
【0020】
図2(a)乃至(f)は、本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を概略的に示す断面図である。なお、図2(a)乃至(f)では、バッファ層27は省略している。
【0021】
この方法では、まず、図2(a)に示す構造を得る。図2(a)の構造では、陽極25は基板11の一主面上でマトリクス状に配列している。隔壁絶縁層26は、基板11の陽極25側の面のうち、隣り合う陽極25間の間隙部及び各陽極25の周縁部を被覆している。また、隔壁絶縁層26には陽極25に対応して貫通孔が設けられており、それら貫通孔の底面は陽極25の上面中央部で構成されている。すなわち、隔壁絶縁層26は、陽極25の上面中央部を底面とした液溜めを構成している。ここで、陽極25と発光層28との間にバッファ層27を介在させた構造を採用する場合、例えば、上記の液溜めにインクジェット法などの溶液塗布法を利用して塗膜を形成し、この塗膜から溶剤を除去することなどによりバッファ層27を得ることができる。
【0022】
次に、図2(c)に示すように、陽極25の露出面上に溶液塗布法により有機溶剤の液膜31を形成する。なお、液膜31を例えばスピンコート法などにより形成する場合、最初は、図2(b)に示すように、陽極25の露出面だけでなく隔壁絶縁膜31の上面にも液膜31が形成される。しかしながら、その後、遠心力、被塗布面の凹凸構造、及び液膜31からの有機溶剤の蒸発などの作用により、図2(c)に示すように、液膜31を液溜め内のみに残留させることができる。
【0023】
続いて、図2(d)に示すように、有機溶剤の液膜31が残留している液溜めに向けて、インクジェット法により、赤色に発光する有機ルミネセンス物質と有機溶剤とを含有したELインク滴32を吐出する。ELインク滴32が液膜31に達すると、ELインク滴32を構成しているELインクと液膜31を構成している有機溶剤とは少なくとも部分的に混合され、図2(e)に示すようなELインク層33を形成する。ELインク滴は、液膜の有機溶剤が液溜め内に残留している状態で吐出させるが、完全に蒸発していなければ本発明の目的はほぼ達成させることができる。
【0024】
その後、ELインク層33から有機溶剤を乾燥により除去することにより、図2(f)に示すように赤色に発光する発光層28Rを得る。なお、上記と同様の方法により、緑及び青色に発光する発光層26G及び28Bも得ることができる。
【0025】
このようにして発光層28R,28G,28Bを形成したのち、真空蒸着法のような気相堆積法により、隔壁絶縁層26及び発光層28R,28G,28B上に、陰極29及び保護電極30を順次成膜する。以上のようにして、アレイ基板2を完成する。
さらに、アレイ基板2及び/または封止基板3の対向面周縁部にシール層4を設ける。続いて、不活性ガス中でそれら基板2,3を貼り合わせることにより、図1に示す有機EL表示装置1を得る。
【0026】
上述した方法によると、発光層28R,28G,28Bを比較的均一な厚さに形成することができる。これは、以下の理由によるものと考えられる。
【0027】
ELインクの組成は、インク層と下地層との界面相互作用や隔壁絶縁層26とインク層との密着性または隔壁絶縁層26の撥インク性に密接に関係している。また、ELインクの組成は、インク層の乾燥過程における挙動,例えば形状変化,にも影響を与える。しかしながら、インクジェット法では、吐出するインクの粘度を所定の範囲内とする必要があり、そのため、インクの組成を自由に決めることができない。このような理由により、従来技術では、図7(a)乃至(c)を参照して説明したように、発光層28に膜厚ムラを生じ易かったと考えられる。
【0028】
これに対し、本実施形態に係る方法では、上記の通り、ELインク滴32の吐出に先立ち、液溜め内に有機溶剤の液膜31を形成する。インク滴32の液膜31に対する濡れ性は高い。また、このようにして得られるインク層33と液膜31を設けずに形成したインク層とでは組成が異なるため、それらの間では乾燥過程における挙動も異なり得る。したがって、発光層28R,28G,28Bを比較的均一な厚さに形成することが可能となる。
【0029】
本実施形態に係る方法において、インク滴32を吐出する際、液溜め内の液膜31の体積は液溜めの容積の半分以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。この比が過剰に高い場合、インク層33を構成しているELインクが液溜めから溢れて隣りの液溜めに流出するおそれがある。
【0030】
本実施形態において、液膜31に使用する有機溶剤とインク滴32に使用する有機溶剤とは、同一であってもよく、或いは、異なっていてもよい。但し、液膜31に使用する有機溶剤は、インク滴32を構成しているELインクを溶解し得るものであることが望ましい。この場合、インク滴32の液膜31に対する親和性を高めることができる。
【0031】
本実施形態において、液膜31を形成する方法に特に制限はない。例えば、液膜31は、インクジェット法、スピンコート法、スプレーコート法、さらには、気化した有機溶剤を含む雰囲気中に基板11を一定時間放置して雰囲気中の有機溶剤を基板11上で凝縮させる方法などにより形成することができる。なお、ここに例示した液膜31の形成方法のうち、インクジェット法以外の方法では、図2(b)に示すように隔壁絶縁層26上にも液膜31が形成されるか或いは有機溶剤滴が付着することとなる。しかしながら、上記のように、液膜31や有機溶剤滴に加えられる遠心力などの外力、被塗布面の凹凸構造、及び液膜31からの有機溶剤の蒸発などの作用により、図2(c)に示すように、液膜31を液溜め内のみに残留させることができる。特に、液膜31の形成に先立ち、隔壁絶縁層26に対して後述の撥水処理を施しておくと、隔壁絶縁層26の上面に位置した有機溶剤の液溜め内などへの移動が促進される。
【0032】
本実施形態においては、上記の通り、液膜31を形成する方法に特に制限はないが、スピンコート法によると、それぞれの液溜め内により均一な厚さの液膜31を形成することができる。また、上述した液膜31の形成方法のうち、インクジェット法以外の方法によると、全ての液溜めに対して同時に有機溶剤を供給することができるのに加え、高精度な位置合わせを必要としないため、短時間で及び容易に液膜31を形成することができる。また、インクジェット法によると、他の方法に比べて、より少ない有機溶剤使用量で液膜31を形成することができる。但し、インクジェット法では、吐出する流体の粘度が所定の範囲内にない場合、安定した吐出が困難となることがある。
【0033】
次に、本実施形態に係る方法で利用可能な材料などについて説明する。
基板11としては、その上に形成される構造を保持可能なできるものであれば、どのようなものを用いてもよい。基板11としては、ガラス基板のように硬質な基板が一般的であるが、有機EL表示装置1の用途によっては、プラスチックシートなどのようにフレキシブルな基板を使用してもよい。
【0034】
有機EL表示装置1が基板11側から光を発する下面発光型の場合、陽極25としては光透過性を有する透明電極を使用する。透明電極の材料としては、ITO(インジウム・スズ酸化物)等の透明導電材料を使用することができる。透明電極は、ITO等の透明導電材料を蒸着法やスパッタリング等により堆積し、それにより得られる薄膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより得ることができる。
【0035】
隔壁絶縁層26の材料としては、例えば、アクリル樹脂やポリイミド樹脂などの有機絶縁材料を使用することができる。隔壁絶縁層26は、単層構造を有していてもよく、或いは、多層構造を有していてもよい。例えば、隔壁絶縁層26を上記の有機絶縁材料からなる有機絶縁層のみで構成してもよい。また、隔壁絶縁層26を、シリコン窒化物やシリコン酸化物のような無機絶縁材料からなる無機絶縁層と上記の有機絶縁材料からなる有機絶縁層との積層体で構成してもよい。有機絶縁層は、例えば、感光性樹脂を基板11の陽極25などが形成された面にスピンコート法などにより塗布し、それにより得られた塗膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより得られる。
【0036】
隔壁絶縁層26が有機絶縁層を備えている場合、バッファ層27や発光層28R,28G,28Bを形成する際には、絶縁層26bの表面を予めフッ素化合物やフッ素を含むプラズマガス,例えばCF・Oなどのプラズマガス,で撥水処理しておくことが望ましい。このような撥水処理を施しておくと、ELインクなどの塗工液と隔壁絶縁層26との親和性が低下するため、バッファ層27や発光層28R,28G,28Bの位置精度が向上する。
【0037】
バッファ層27の材料としては、例えば、水溶性の導電性ポリマーとしてドナー性の高分子有機化合物とアクセプタ性の高分子有機化合物との混合物を使用することができる。バッファ層27は、隔壁絶縁層26が形成する液溜めを、溶液塗布法により、ドナー性の高分子有機化合物とアクセプタ性の高分子有機化合物との混合物を有機溶剤中に溶解してなる溶液で満たし、液溜め内の液膜を乾燥することにより、それら液膜から有機溶剤を除去することにより得られる。バッファ層27を形成するのに利用可能な溶液塗布法としては、例えば、ディッピング、インクジェット、及びスピンコート法などを挙げることができる。また、上記液膜の乾燥は、熱及び/または減圧のもとで行ってもよく、或いは、自然乾燥により行ってもよい。
【0038】
発光層28R,28G,28Bの材料としては、有機EL表示装置で一般に使用されているルミネセンス性有機化合物を用いることができる。そのような有機化合物のうち赤色に発光するものとしては、例えば、ポリビニレンスチレン誘導体のベンゼン環にアルキルまたはアルコキシ置換基を有する高分子化合物や、ポリビニレンスチレン誘導体のビニレン基にシアノ基を有する高分子化合物などを挙げることができる。緑色に発光する有機化合物としては、例えば、アルキルまたはアルコキシまたはアリール誘導体置換基をベンゼン環に導入したポリビニレンスチレン誘導体などを挙げることができる。青色に発光する有機化合物としては、例えば、ジアルキルフルオレンとアントラセンの共重合体のようなポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。また、発光層28R,28G,28Bには、これらの高分子の蛍光性有機化合物に低分子のルミネセンス性有機化合物などをさらに添加してもよい。なお、発光層28R,28G,28Bの膜厚は、通常、100Å乃至10000Å程度である。
【0039】
発光層28R,28G,28Bは、上記の通り、隔壁絶縁層26が形成する液溜め内に有機溶剤の液膜31を形成したのち、その液溜め内にルミネセンス性有機化合物と有機溶剤とを含有したELインクを吐出し、液溜め内のインク層31を乾燥することにより、それらインク層31から有機溶剤を除去することにより得られる。液膜31を構成する有機溶剤や上記のELインクに含まれる有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、アニソール、及びそれらの混合物などを挙げることができる。水分は素子の劣化に影響を与えるため、これら有機溶剤としては、脱水したものを使用することが好ましい。また、液膜31を薄く形成する場合には、液膜31を構成する有機溶剤として蒸気圧が低いものを使用することが望ましい。さらに、インク層31の乾燥は、熱及び/または減圧のもとで行ってもよく、或いは、自然乾燥により行ってもよい。
【0040】
陰極29の材料としては、バリウム、インジウム、フッ化リチウム、リチウム、カルシウム、フッ化カルシウムなどを挙げることができる。また、保護電極30の材料としては、銀やアルミニウムなどを挙げることができる。
【0041】
以上、主として、発光層28R,28G,28Bの下地層が陽極25である場合について説明したが、発光層28R,28G,28Bの下地層はバッファ層27であってもよい。また、図2(a)乃至(f)を参照して説明したプロセスによると、膜厚が均一な発光層28R,28G,28Bを形成可能であるが、同様のプロセスをバッファ層27の形成に利用することにより、膜厚が均一なバッファ層27を得ることができる。
【0042】
また、上記の方法では、陽極25をパッシベーション膜24上に設けたが、陽極25は層間絶縁膜21上に、つまり信号線と陽極25とを同一表面上に設けてもよい。さらに、上記の方法では下面発光型の有機EL表示装置1を製造したが、同様の方法により、上面発光型の有機EL表示装置1も製造することもできる。また、上記の方法では、アレイ基板2と封止基板3との間の空間に不活性ガスを充填したが、アレイ基板2を封止基板3によりシーリングする場合、基板2,3間の空間に乾燥剤を封入することで素子の長寿命化を図ることも可能であり、また、基板2,3間に樹脂を充填して放熱特性を向上させてもよい。
【0043】
次に、上述した方法を実施可能なシステムの一例について説明する。
図3は、図2(a)乃至(f)に示すプロセスに利用可能なシステムの一例を概略的に示す斜視図である。このシステム100は、液膜形成部101と、インクジェット装置を備えたインク層形成部102と、液膜形成部101及びインク層形成部102間に介在した中継部103とで構成されている。
【0044】
液膜形成部101は、溶剤供給装置を備えている。溶剤供給装置としては、例えば、スピンコート装置、インクジェット装置、霧吹き式装置、及び溶剤蒸気密閉装置などを使用することができる。図2(a)に示す構造体は、まず、液膜形成部101へと搬送される。液膜形成部101では、溶剤供給装置により液溜め内に有機溶剤を供給し、これにより、図2(c)に示す構造を得る。
【0045】
中継部103は、搬送機構を備えている。搬送機構は、例えば、ピンセット、ロボットアーム、搬送台、ローラ、ボール、ベルトコンベア、スライダ、及びそれらの組み合わせなどにより構成され得る。中継部103は、搬送機構により、図2(c)に示す構造体を液膜形成部101からインク層形成部102へと搬送する。中継部103は、搬送機構に加え、搬送中の構造体を覆うフードや、搬送中に液溜めから液膜31が完全に消失するのを防止する水冷または空冷式の冷却機構などをさらに備えていてもよい。
【0046】
インク層形成部102は、インクジェット装置を備えている。インク層形成部102は、インクジェット装置により図2(d)に示すように有機材料と有機溶剤とを含有したELインク32を液溜め内へと吐出し、図2(e)に示すインク層33を形成する。インクジェット装置は、1つのノズルを備えたインクジェットヘッドを1つまたは複数有していてもよく、複数のノズルを備えたインクジェットヘッドを1つまたは複数備えていてもよい。また、ELインクの吐出方法に特に制限はなく、例えば、発熱体の熱により発生する蒸気の圧力を利用してELインクを吐出してもよく、或いは、圧電素子によって発生する機械的な圧力パルスを利用してELインクを吐出してもよい。インク層形成部102は、インクジェット装置に加え、インクジェット装置を収容する筐体や、ELインク吐出前に液溜めから液膜31が完全に消失するのを防止する水冷または空冷式の冷却機構などをさらに備えていてもよい。
【0047】
以下、図3に示すシステム100で利用可能な各種装置の例を説明する。
図4は、図3に示すシステム100の液膜形成部101で利用可能なスピンコート装置の一例を概略的に示す斜視図である。図4に示すスピンコート装置110は、基板11を回転可能に支持する支持台111と、基板11上に有機溶剤31を吐出するノズル112を備えた溶剤吐出機構と、支持台111を回転させる駆動機構(図示せず)とで主に構成されている。
【0048】
このスピンコート装置110を用いた液膜31の形成プロセスでは、基板11を支持した支持台111を駆動機構によって矢印に示す方向に回転させながら、溶剤吐出機構によりノズル112から基板11上へと有機溶剤31を吐出する。基板11上に到達した有機溶剤31は、遠心力により、基板11の中央部から周縁部に向けて拡がり、これにより、図2(b)及び(c)に示す液膜31が形成される。
【0049】
図5は、図3に示すシステム100の液膜形成部101で利用可能な溶剤蒸気密閉装置の一例を概略的に示す斜視図である。図5に示す溶剤蒸気密閉装置120は、左右に搬入口と搬出口とが設けられた筐体121を備えており、筐体121内には、基板11が載置される載置台122が収容されている。筐体121の搬入口及び搬出口には開閉装置123がそれぞれ設けられており、それら開閉装置123は筐体121の搬入口及び搬出口を開放/密閉可能な扉部材を備えている。筐体121の底部には溶剤蒸気供給口が設けられており、この溶剤蒸気供給口には溶剤蒸気供給装置124が接続されている。溶剤蒸気供給装置124は、例えば、有機溶剤を収容する容器とその容器内の有機溶剤を加熱して気化させるヒータとを備えており、これにより、筐体121内の空間に有機溶剤の蒸気を供給可能としている。筐体121の上部には排気口125が設けられており、この排気口125には開閉弁が取り付けられている。
【0050】
この溶剤蒸気密閉装置120を用いた液膜31の形成プロセスでは、まず、開閉装置123により筐体121の搬入口を開放し、この搬入口から筐体121内に基板11を搬入する。基板11を載置台122上に載置したのち、開閉装置123により筐体121の搬入口を閉じ、溶剤蒸気供給装置124を駆動する。なお、このとき、搬出口も閉じておく。溶剤蒸気供給装置124を駆動すると、筐体121の底部に設けられた溶剤蒸気供給口を介して筐体121内に有機溶剤の蒸気が供給され、やがて、筐体121内の空間は有機溶剤の蒸気で満たされる。基板11の温度が蒸気の温度よりも低ければ、溶剤蒸気は基板11の表面で凝縮する。これにより、図2(b)及び(c)に示す液膜31が形成される。その後、溶剤蒸気供給装置124を停止するとともに、排気口125に取り付けられた開閉弁を開く。このようにして筐体121内から溶剤蒸気を排気したのち、開閉装置123により筐体121の搬出口を開き、筐体121内から基板11を搬出する。
【0051】
図6は、図3に示すシステム100のインク層形成部102で利用可能なインクジェット装置を概略的に示す斜視図である。図6に示すインクジェット装置130は、基板11を支持するステージ131を備えている。ステージ131の上方にはインクジェットヘッド132が配置されており、このインクジェットヘッド132は、それぞれ発光色が青、緑、赤色のルミネセンス性有機化合物を含有したELインクを基板11に向けて吐出する3つのノズルを備えている。ステージ131の下方にはレール133,134が互いに略直交するように配置されている。ステージ131は、図示しない駆動機構によって、レール133上をそれが延在する方向(x方向)に沿って移動可能であり、レール133は、上記の駆動機構によって、レール134上をそれが延在する方向(y方向)に沿って移動可能である。このような構成により、基板11とインクジェットヘッド132とは、互いに略直交するx方向及びy方向の双方に相対移動可能である。なお、図6に示すインクジェット装置130は、液膜形成部101の溶剤供給装置としても利用可能である。溶剤をインクジェット方式により供給する場合には、溶剤供給装置とインクジェット装置とを一体化することもできる。
【0052】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、発光層28R,28G,28Bの全てに発光色が赤色の蛍光性有機物を使用するとするとともにバッファ層27は設けなかったこと以外は図1に示したのと同様の構造を有する有機EL表示装置1を、図2(a)乃至(f)に示す方法を利用して作製した。
【0053】
すなわち、まず、ガラス基板11のアンダーコート層11,12が形成された面に対し、通常のTFT形成プロセスと同様に成膜とパターニングとを繰り返し、TFT20、層間絶縁膜21、電極配線(図示せず)、ソース・ドレイン電極23、及びパッシベーション膜24を形成した。
【0054】
次に、パッシベーション膜24上にスパッタリング法を用いてITO膜を形成し、続いて、このITO膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより陽極25を得た。なお、陽極25は、マスクスパッタリング法により形成してもよい。
【0055】
次いで、基板11の陽極25を形成した面に、各画素の発光部に対応して開口を有する隔壁絶縁層26を形成した。ここでは、隔壁絶縁層26の材料として、アクリル樹脂を使用した。以上のようにして、図2(a)に示す構造を得た。
【0056】
次に、基板11の隔壁絶縁層26を形成した面に、CFプラズマガスを用いた表面処理を施した。その後、基板11の隔壁絶縁層を形成した面に、霧吹きを用いて脱水キシレンを噴霧し、約5分間放置した。これにより、図2(c)に示す液膜31を形成した。
【0057】
続いて、図6に示すインクジェット装置130を用いて、図2(d)に示すように隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めにインクジェット法により発光層形成用のELインク32を吐出し、図2(e)に示すインク層33を形成した。ここでは、ELインク32として、発光色が赤色のポリパラフェニレンビニレン(以下、PPVという)を1重量%の濃度で含有したテトラリン溶液を使用した。その後、これらインク層33を100℃の温度に15分間加熱することにより、図2(f)に示す構造を得た。
【0058】
次いで、蒸着法を利用して、陰極29及び保護電極30を順次形成した。これにより、TFTアレイ基板2を完成した。
【0059】
その後、ガラス基板3の一方の主面の周縁部に紫外線硬化型樹脂を塗布してシール層4を形成した。次いで、ガラス基板3とアレイ基板2とを、ガラス基板3のシール層4を設けた面とアレイ基板2の保護電極30を設けた面とが対向するように不活性ガス中で貼り合せた。さらに、紫外線照射によりしてシール層を硬化させることにより、有機EL表示装置1を完成した。
【0060】
この有機EL表示装置1で表示を行ったところ、それぞれの画素内では輝度ムラは生じなかった。但し、画面全体を巨視的に観察したところ、やや暗い部分と明るい部分とが斑状に生じていた。また、この有機EL表示装置1について、発光層28R,28G,28Bの断面形状を調べたところ、何れも膜厚は均一であった。
【0061】
(実施例2)
図2(c)に示す液膜31の形成に図4に示すスピンコート装置110を使用したこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により有機EL表示装置1を作製した。
【0062】
すなわち、本実施例では、まず、実施例1で説明したのと同様の方法により図2(a)に示す構造体を作製した。次に、基板11の隔壁絶縁層26を形成した面に、CFプラズマガスを用いた表面処理を施した。続いて、この構造体の隔壁絶縁層26が設けられた面に対し、図4に示すスピンコート装置110により脱水キシレンを塗布し、約5分間放置することにより、図2(c)に示す液膜31を形成した。その後、実施例1で説明したのと同様の工程を実施することにより、有機EL表示装置1を完成した。
【0063】
この有機EL表示装置1で表示を行ったところ、それぞれの画素内では輝度ムラは生じておらず、画面全体を巨視的に観察しても輝度ムラは見られなかった。また、この有機EL表示装置1について、発光層28R,28G,28Bの断面形状を調べたところ、何れも膜厚は均一であった。
【0064】
(実施例3)
図2(a)乃至(f)を参照して説明したプロセスを以下の方法により行ったこと以外は、実施例1で説明したのと同様の方法により有機EL表示装置1を作製した。
【0065】
すなわち、本実施例では、まず、実施例1で説明したのと同様の方法により図2(a)に示す構造体を作製した。次に、基板11の隔壁絶縁層26を形成した面に、CFプラズマガスを用いた表面処理を施した。続いて、図6に示すインクジェット装置130を用いて、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めにインクジェット法により有機溶剤を吐出し、図2(c)に示す液膜31を形成した。ここでは、液膜31を構成する有機溶剤として、キシレンとテトラリンとの混合液を使用した。
【0066】
約2分間放置後、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めにインクジェット法により発光層形成用のELインク32を吐出し、図2(e)に示すインク層33を形成した。ここでは、ELインク32として、発光色が緑色のPPVを1重量%の濃度で含有したテトラリン溶液を使用した。その後、これらインク層33を90℃の温度に20分間加熱することにより、図2(f)に示す構造を得た。その後、実施例1で説明したのと同様の工程を実施することにより、有機EL表示装置1を完成した。
【0067】
この有機EL表示装置1で表示を行ったところ、それぞれの画素内では輝度ムラは生じておらず、画面全体を巨視的に観察しても輝度ムラは見られなかった。また、この有機EL表示装置1について、発光層28R,28G,28Bの断面形状を調べたところ、何れも膜厚は均一であった。
【0068】
(実施例4)
図2(a)乃至(f)を参照して説明したプロセスを以下の方法により行ったこと以外は、実施例1で説明したのと同様の方法により有機EL表示装置1を作製した。
【0069】
すなわち、本実施例では、まず、実施例1で説明したのと同様の方法により図2(a)に示す構造体を作製した。次に、基板11の隔壁絶縁層26を形成した面に、CFプラズマガスを用いた表面処理を施した。続いて、この構造体の隔壁絶縁層26が設けられた面に対し、図5に示す溶剤蒸気密閉装置120を用いて、基板11の隔壁絶縁層26が形成された面上に有機溶剤の蒸気を凝縮させ、図2(c)に示す液膜31を形成した。ここでは、液膜31を構成する有機溶剤として、脱水キシレンを使用した。また、このキシレンは、溶剤蒸気供給装置124によって60℃に加熱することにより気化させた。
【0070】
基板11を溶剤蒸気密閉装置120から搬出してから約2分間経過後、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めにインクジェット法により発光層形成用のELインク32を吐出し、図2(e)に示すインク層33を形成した。ここでは、ELインク32として、発光層28R,28G,28Bに対応して、それぞれ発光色が赤、緑、青色のポリフルオレン(以下、PFという)を0.9重量%の濃度で含有した3種のテトラリン溶液を使用した。その後、これらインク層33を100℃の温度に15分間加熱することにより、発光層28R,28G,28Bを得た。その後、実施例1で説明したのと同様の工程を実施することにより、フルカラータイプの有機EL表示装置1を完成した。
【0071】
この有機EL表示装置1で表示を行ったところ、それぞれの画素内では輝度ムラは生じておらず、画面全体を巨視的に観察しても輝度ムラは見られなかった。また、この有機EL表示装置1について、発光層28R,28G,28Bの断面形状を調べたところ、何れも膜厚は均一であった。
【0072】
(比較例)
図2(a)乃至(f)を参照して説明したプロセスを以下の方法により行ったこと以外は、実施例1で説明したのと同様の方法により有機EL表示装置1を作製した。
【0073】
すなわち、本比較例では、まず、実施例1で説明したのと同様の方法により図2(a)に示す構造体を作製した。次に、基板11の隔壁絶縁層26を形成した面に、CFプラズマガスを用いた表面処理を施した。続いて、液膜31を形成せずに、図6に示すインクジェット装置130を用いて、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めにインクジェット法により発光層形成用のELインク32を吐出し、図2(e)に示すインク層33を形成した。ここでは、ELインク32として、発光色が赤色のPFを1重量%の濃度で含有したテトラリン溶液を使用した。その後、これらインク層33を加熱することにより、図2(f)に示す構造を得た。その後、実施例1で説明したのと同様の工程を実施することにより、有機EL表示装置1を完成した。
【0074】
この有機EL表示装置1で表示を行ったところ、それぞれの画素内で輝度ムラを生じた。また、この有機EL表示装置1について、発光層28R,28G,28Bの断面形状を調べたところ、それらの一部で図7(a)乃至(c)に示すような膜厚ムラが見られた。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、下地層上に予め有機溶剤を供給しておき、下地層上に有機溶剤が残留している間に、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により下地層上に吐出して、上記の有機材料を含有した有機材料層を形成する。そのため、上記の有機材料層として均一な厚さの発光層を形成することが可能となる。
すなわち、本発明によると、インクジェット方式により均一な膜厚の発光層を形成し得る有機EL表示装置の製造方法及び製造システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る方法で製造可能な有機EL表示装置の一例を概略的に示す断面図。
【図2】(a)乃至(f)は、本発明の一実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を概略的に示す断面図。
【図3】図2(a)乃至(f)に示すプロセスに利用可能なシステムの一例を概略的に示す斜視図。
【図4】図3に示すシステムの液膜形成部で利用可能なスピンコート装置の一例を概略的に示す斜視図。
【図5】図3に示すシステムの液膜形成部で利用可能な溶剤蒸気密閉装置の一例を概略的に示す斜視図。
【図6】図3に示すシステムのインク層形成部で利用可能なインクジェット装置を概略的に示す斜視図。
【図7】(a)乃至(c)は、インクジェット法により発光層を形成した場合に生じ易い膜厚のばらつきを概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1…有機EL表示装置
2…アレイ基板
3…封止基板
4…シール層
11…基板
12…アンダーコート層
13…アンダーコート層
14…半導体層
15…ゲート絶縁膜
16…ゲート電極
20…TFT
21…層間絶縁膜
23…ソース・ドレイン電極
24…パッシベーション膜
25…陽極
26…隔壁絶縁層
27…バッファ層
28,28R,28G,28B…発光層
29…陰極
30…保護電極
31…液膜
32…インク滴
33…インク層
100…システム
101…液膜形成部
102…インク層形成部
103…中継部
110…スピンコート装置
111…支持台
112…ノズル
120…溶剤蒸気密閉装置
121…筐体
122…載置台
123…開閉装置
124…溶剤蒸気供給装置
125…排気口
130…インクジェット装置
131…ステージ
132…インクジェットヘッド
133…レール
134…レール

Claims (6)

  1. 基板の一方の主面上に設けられた下地層上に有機溶剤を供給する工程と、
    その後に、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記下地層上に吐出して前記有機材料を含有した有機材料層を形成する工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  2. 基板の一方の主面上に並置された複数の下地層上に有機溶剤を供給する工程と、
    その後に、有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層のそれぞれの上に吐出して前記有機材料を含有した複数の有機材料層を形成する工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  3. 前記有機溶剤の供給を前記複数の下地層の全てに対して同時に行うことを特徴とする請求項2に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  4. 前記複数の有機材料層を形成する工程は、
    前記有機材料として第1有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層の一部の上に吐出して前記第1有機材料を含有した複数の第1有機材料層をそれぞれ形成することと、
    前記有機材料として第2有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層の他の一部の上に吐出して前記第2有機材料を含有した複数の第2有機材料層をそれぞれ形成することと、
    前記有機材料として第3有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層のさらに他の一部の上に吐出して前記第3有機材料を含有した複数の第3有機材料層をそれぞれ形成することとを含み、
    前記第1乃至第3有機材料層は発光色が互いに異なる発光層であることを特徴とする請求項3に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  5. 前記有機材料層は発光層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  6. 基板の一方の主面上に設けられた複数の下地層上に有機溶剤を供給する溶剤供給装置と、
    有機材料を含有した溶液をインクジェット方式により前記複数の下地層上に吐出して前記有機材料を含有した複数の有機材料層をそれぞれ形成するインクジェット装置と、
    前記基板を前記溶剤供給装置から前記インクジェット装置へと搬送する搬送機構とを具備したことを特徴とする有機EL表示装置の製造システム。
JP2002233036A 2002-08-09 2002-08-09 有機el表示装置の製造方法及び製造システム Pending JP2004071506A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002233036A JP2004071506A (ja) 2002-08-09 2002-08-09 有機el表示装置の製造方法及び製造システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002233036A JP2004071506A (ja) 2002-08-09 2002-08-09 有機el表示装置の製造方法及び製造システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004071506A true JP2004071506A (ja) 2004-03-04

Family

ID=32018269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002233036A Pending JP2004071506A (ja) 2002-08-09 2002-08-09 有機el表示装置の製造方法及び製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004071506A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005107329A1 (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. 有機el素子およびその製造方法
KR100681133B1 (ko) 2004-12-31 2007-02-08 엘지.필립스 엘시디 주식회사 유기전계발광소자 및 그 제조방법
KR100856624B1 (ko) * 2005-12-27 2008-09-03 가시오게산키 가부시키가이샤 표시장치의 제조장치 및 표시장치의 제조방법
US8012527B2 (en) * 2005-11-28 2011-09-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Manufacturing method of display device and display device therefrom

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005107329A1 (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. 有機el素子およびその製造方法
JPWO2005107329A1 (ja) * 2004-04-27 2008-03-21 富士フイルム株式会社 有機el素子およびその製造方法
US7737632B2 (en) 2004-04-27 2010-06-15 Fujifilm Corporation Organic EL element with lamination structure and its manufacturing method
JP5193465B2 (ja) * 2004-04-27 2013-05-08 ユー・ディー・シー アイルランド リミテッド 有機el素子の製造方法、有機el素子、及び有機el表示パネル
KR100681133B1 (ko) 2004-12-31 2007-02-08 엘지.필립스 엘시디 주식회사 유기전계발광소자 및 그 제조방법
US8012527B2 (en) * 2005-11-28 2011-09-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Manufacturing method of display device and display device therefrom
KR100856624B1 (ko) * 2005-12-27 2008-09-03 가시오게산키 가부시키가이샤 표시장치의 제조장치 및 표시장치의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3823916B2 (ja) 表示装置及び電子機器並びに表示装置の製造方法
US7012367B2 (en) Display device having light blocking layer, and electric device
JP4556604B2 (ja) 表示装置の製造方法及び電子機器の製造方法
JP4075425B2 (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、有機el装置の製造装置、及び電子機器
JP4048687B2 (ja) 有機el素子および有機el素子の製造方法
US7488506B2 (en) Organic electro-luminescent device, manufacturing method for the same, and electronic equipment
US7777411B2 (en) Light-emitting device, method of producing light-emitting device, exposure unit, and electronic device
KR100572237B1 (ko) 일렉트로루미네선스 표시 장치 및 그 제조 방법 및 전자기기
WO2001074121A1 (fr) Dispositif electroluminescent organique et procede de fabrication
JP2002237383A (ja) 有機el素子の製造方法、有機el素子
JP3951701B2 (ja) 表示装置の製造方法、電子機器の製造方法、表示装置および電子機器
TWI242387B (en) Electro-optic device, method to manufacture the same and electronic apparatus
KR20030061331A (ko) 유기 el 장치의 제조 방법 및 그 장치, 전기 광학장치와 전자 기기
JP2003332055A (ja) 電気光学装置とその製造方法及び電子機器
JP2005056614A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置及びその製造方法
JP5114952B2 (ja) エレクトロルミネッセンス素子、及びエレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2003272840A (ja) 電気光学装置の製造方法及び電気光学装置の製造装置、電気光学装置、並びに電子機器
JP2003249378A (ja) 表示装置及び電子機器
JP2006196298A (ja) 有機el表示装置の製造方法
JP2004071506A (ja) 有機el表示装置の製造方法及び製造システム
JP2004031077A (ja) 有機el表示パネル製造のためのインクジェット塗布装置および塗布方法
JP4837227B2 (ja) 成膜装置
JP2003249377A (ja) 表示装置及び電子機器並びに表示装置の製造方法
JP2003217843A (ja) 表示装置の製造方法、電子機器の製造方法、表示装置および電子機器
JP2003282272A (ja) 電気光学装置とその製造方法及び電子機器