JP2004071165A - バナジウムレドックス系電池用電解液の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】バナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、性能的に均一な電解液を容易な制御により安定的に製造することができ、しかも大量製造にも好適で、経済性の点からもバナジウム電池の普及に貢献しうるバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法を提供すること。
【解決手段】本発明の製造法は、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)と、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)とを含む。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明の製造法は、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)と、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)とを含む。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バナジウムレドックスフロー電池等の電解液に使用可能なバナジウムレドックス系電池電解液の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バナジウムレドックスフロー電池は、正負極の電解液にバナジウムイオン水溶液を用いた蓄電池で、電解液が電池セル内を循環する際にイオンの価数が変化(正極:5価⇔4価、負極:2価⇔3価)することで充電/放電が行われる。電力業界では昼夜の電力負荷の平準化や瞬低対策等に向けて注目が成されている。近年、バナジウムレドックスフロー電池の普及に伴い、その電解液の安定供給が求められつつあるが、その充放電容量は硫酸バナジル電解液量に比例するため、供給量が不足する傾向にある。更に、電池そのもののシステムコストを低下させるには、大量に使用される硫酸バナジル電解液のコストを下げることが効果的であるという観点から、安価な硫酸バナジル電解液の製造法が求められている。
バナジウムレドックスフロー電池に用いる硫酸バナジル電解液としては、陽極液に用いる4価バナジウム硫酸溶液、陰極液に用いる3価バナジウム硫酸溶液が知られている。これらは、通常メタバナジン酸アンモニウムや五酸化バナジウム等を原料に製造されており、4価バナジウム硫酸溶液は、その製造において溶液の色が青色に変化することを利用して製造され、一方、3価バナジウム硫酸溶液は、その製造において溶液の色が緑色に変化することを利用して製造されている。しかし、これら4価バナジウムや3価バナジウムの製造においては、高純度で高収率で得ることが困難であり、その技術開発が現在も進められている。
前記4価バナジウム及び3価バナジウムの両方を電解液に使用することは、工程的にもその管理が煩雑になり易く、電解液供給システムも2系統必要になり設備的にも必ずしも効率が良いとは言えず、コスト面や電解液の供給量においても問題が多い。
そこで、陽極液及び陰極液に共通に使用可能な電解液の開発も進められており、4価バナジウムイオンと3価バナジウムイオンとを等量含む、理論的には3.5価のバナジウム硫酸溶液の使用も試みられている。
上述の3.5価バナジウム硫酸溶液の製造は、価数の異なる2種以上のバナジウム硫酸溶液を混合する方法、若しくは4価以上の価数を有するバナジウム硫酸溶液を電解還元する方法等が試みられている。しかし、価数の異なるバナジウム硫酸溶液を混合する場合には、予め価数が明確な高純度のバナジウムを用意し、その種類に応じて適量比で混合する必要があるため、原料供給量自体が十分でなく、コスト的にも安価な電解液の供給には不向きであって、更には、混合による作業や管理が煩雑になり易いという問題がある。一方、バナジウム硫酸溶液を電解還元する方法では、その電解還元の終点を、3価及び4価のバナジウムイオンが略等量となっていることを溶液の色が青緑色になることにより決定しているため、均一な性能を有する電解液の製造が困難であり、安定供給が十分満たされないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、バナジウムレドックスフロー電池等のバナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、性能的に均一な電解液を容易な制御により安定的に製造でき、しかも大量製造にも好適で、経済性の点からもバナジウム電池の普及に貢献しうるバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定イオン濃度を有する特定のバナジウム−硫酸水溶液を用いて、該水溶液を特定の酸化還元電位となるまで電解還元することにより、バナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる性能的に均一な電解液が安定的に得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明によれば、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)と、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)とを含むことを特徴とするバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明のバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法では、4価以上の価数を有するバナジウムイオン及び硫酸イオンを特定濃度含有するバナジウム−硫酸水溶液を陰極室に仕込み、該水溶液の酸化還元電位が所定範囲となるまで電解還元を行い、該電解還元により、バナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、見かけ上略3.5価のバナジウム硫酸溶液を製造する。
【0006】
前記電解還元反応の作用について、4価バナジウム−硫酸水溶液を用いた場合を例にして以下に簡単に説明する。
まず、電解を開始すると、陰極室では4価バナジウム−硫酸水溶液の4価のバナジウムが式(1)に示す電気化学反応により3価に還元される。
VO2++2H++e− → V3++H2O (1)
一方、陽極室では式(2)に示す電気化学反応が生じて酸素ガスが発生する。
H2O → 1/2O2+2H++2e− (2)
電解反応を行う際の印加電圧は、当然、式(1)の平衡電位よりも更に負になるように設定される。通電により陰極室のバナジウムイオンの価数を実質的に3.5価にするということは3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとが略等量存在するようにすることである。例えば、溶液のpHが1以下である条件において、3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとの平衡式は式(3)で示される。
V3++H2O ⇔ VO2++2H++e− (3)
溶液の酸化還元電位(E0)と両バナジウムイオンの濃度比との関係は、pHに関与し、式(4)により表されることが知られている(Marcel Pourbaix著、ATLAS OF ELECTROCHEMICAL EQUILIBRIA IN EQUILIBRIA IN AQUEOUS SOLUTIONS,P234)。
E0=0.337−0.1182 pH+0.0591 log([VO2+]/[V3+]) (4)
従って、3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとが等量存在する場合には式(4)の対数項が消去され、酸化還元電位とpHだけで規定されることになる。式(4)の定数は、バナジウムイオンが高濃度の場合には変化する場合があるが、鋭意検討した結果、バナジウムイオン濃度が1〜4mol/L、硫酸イオン濃度が3〜6mol/Lの範囲では、酸化還元電位が100〜400mVの範囲に収まることが判った。そして、バナジウムイオンと硫酸イオンとの濃度が一定であれば、常に酸化還元電位とpHに、ある定数を掛け合わせた式(5)が成立するので、一度式(5)の定数を求めておけば、電解中にバナジウム硫酸水溶液の酸化還元電位とpHを追跡することでバナジウムが実質的に3.5価になった時点を把握でき、電解還元を終了することができる。
(酸化還元電位)=(定数)×pH (5)
なお、バナジウムイオンの価数の分析は、例えば、溶液中の水分を減圧蒸留器で除去して得られた粉末のX線光電子分光分析により求めることができる。
【0007】
本発明の製造法は、上記作用に基づいて具体的にはまず、使用するバナジウムレドックス系電池の使用に応じて、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)を行う。
前記バナジウム−硫酸水溶液を調製するためのバナジウムは、4価以上のバナジウムであれば良く、例えば、5価の五酸化二バナジウム(V2O5)、4価の二酸化バナジウム(VO2)、オキシ水酸化バナジウム水和物(VO(OH)2・nH2O)、硫酸バナジル(VOSO4)等が挙げられる。
バナジウム−硫酸水溶液の調製は、バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶かし、上記各イオン濃度となるように調製すれば良い。
【0008】
本発明の製造法では、次いで、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)を行う。
工程(b)において用いる隔膜を有する電解還元装置としては、例えば、隔膜により仕切られた第1の電解槽と第2の電解槽を備え、更に第1の電解槽内に収容された第1の電極と第2の電解槽内に収容された第2の電極とを備える電解装置等が挙げられる。
【0009】
前記第1の電極及び第2の電極を構成する材料は特に制限されないが、例えば、白金、チタン−白金複合材、チタン−イリジウム複合体、イリジウム−チタン−白金複合材や、グラファイトカーボン、グラファイトクロス、グラファイトフェルト等の炭素材料等が使用できる。
前記隔膜の種類は、耐硫酸性を有するものであれば特に制限はなく、無極性膜、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜のいずれも使用できるが、第2の電極(陽極)として金属製の電極を使用した場合、電解中に電極の金属イオンが溶け出しバナジウム電解液に混入する恐れがあるので、陰イオン交換膜の使用が好ましい。
【0010】
工程(b)において、電解還元を行うには、例えば、上述の第1の電解槽に工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液を供給し、第2の電解槽に硫酸を含む水溶液を供給し、第1の電極を陰極、第2の電極を陽極として通電することにより行うことができる。この際、第1の電解槽に供給する工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液に対して、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液の浸透圧が異なると、電解中に液量変化を生じることがあるので、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液は、第1の電解槽に供給する工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液の浸透圧と等しくなるようにすることが好ましい。
従って、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液、即ち、陽極液としては、硫酸イオン濃度3〜8mol/Lの硫酸水溶液、又は第1の電解槽に供給する水溶液、即ち、陰極液と同一の工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液を用いることが好ましい。
【0011】
工程(b)において、通電は、定電流で行うことができ、電解還元の終点は、例えば、陰極室となる上記第1の電解槽にpH/ORP電極を設置し、該陰極室の酸化還元電位が最終的に上記100〜400mVの範囲内になったことを確認することにより決定できる。
本発明の製造法では、上記陰極室となる第1の電解槽内で得られた溶液を採取することで目的とするバナジウム電池電解液を得ることができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の製造法では、4価以上の価数を有するバナジウムイオン及び硫酸イオンを特定濃度含有するバナジウム−硫酸水溶液を用いて、陰極液の酸化還元電位が所定範囲内となるまで電解還元を行うという数値的な製造条件管理により製造を行うので、バナジウムレドックスフロー電池等のバナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、性能的に均一な電解液を容易に、しかも安定的に得ることができる。また、大量製造にも好適であり、経済性の点からもバナジウム電池の普及に貢献しうる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されない。
実施例 1
二酸化バナジウムを硫酸水溶液に溶解して、バナジウムイオン濃度1mol/L、硫酸イオン濃度4mol/Lのバナジウム−硫酸水溶液を調製した。
一方、陽極及び陰極ともにグラファイトカーボン(商品名「ER−38」、日本カーボン(株)製)を用い、隔膜に陰イオン交換膜(商品名「セレミオン」、旭硝子(株)製)を用い、隔膜−電極間距離を陽極及び陰極ともに2mmとなるように電解セルをセットした電解還元装置を準備した。該電解還元装置の陽極及び陰極ともに撹拌装置付の溶液貯槽が外部に設置されており、各々ペリスタリックポンプで毎分5mlの流速で電解セル内をアップフローで循環できる性能を有する。また電極には直流電源を接続した。
前記電解還元装置の陽極及び陰極の各溶液貯槽に、上記で調製したバナジウム−硫酸水溶液を等量ずつ仕込み、陰極液貯槽にはpH/ORP電極を取り付けた。バナジウム−硫酸水溶液を、電解セル内に循環させながら800mAで定電流電解を行った。電解により、徐々に陰極液貯槽の酸化還元電位が低下し、最終的に317mVになった時点で電解を終了した。
陰極室で得られた電解液のバナジウムの価数を、X線光電子分光分析により測定したところ、略3.5であった。
【0014】
実施例 2
硫酸バナジル(VOSO4)を硫酸水溶液に溶解して、バナジウムイオン濃度1mol/L、硫酸イオン濃度4mol/Lのバナジウム−硫酸水溶液(溶液(A))を調製した。更に、バナジウムイオンを含まない、硫酸イオン濃度4mol/Lの硫酸水溶液(溶液(B))を調製した。
一方、陽極にイリジウムチタン板(トーホーテック(株)製)及び陰極にグラファイトカーボン(商品名「ER−38」、日本カーボン(株)製)を用い、隔膜に陰イオン交換膜(商品名「セレミオン」、旭硝子(株)製)を用い、隔膜−電極間距離を陽極及び陰極ともに2mmとなるように電解セルをセットした電解還元装置を準備した。該電解還元装置の陽極及び陰極ともに撹拌装置付の溶液貯槽が外部に設置されており、各々ペリスタリックポンプで毎分5mlの流速で電解セル内をアップフローで循環できる性能を有する。また電極には直流電源を接続した。
前記電解還元装置の陽極液貯槽に上記溶液(B)を、陰極液貯槽に上記溶液(A)を仕込み、陰極液貯槽にはpH/ORP電極を取り付けた。各溶液を、電解セル内に循環させながら400mAで定電流電解を行った。電解により、徐々に陰極液貯槽の酸化還元電位が低下し、最終的に317mVになった時点で電解を終了した。
陰極室で得られた電解液のバナジウムの価数を、X線光電子分光分析に従って測定したところ、略3.5であった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、バナジウムレドックスフロー電池等の電解液に使用可能なバナジウムレドックス系電池電解液の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バナジウムレドックスフロー電池は、正負極の電解液にバナジウムイオン水溶液を用いた蓄電池で、電解液が電池セル内を循環する際にイオンの価数が変化(正極:5価⇔4価、負極:2価⇔3価)することで充電/放電が行われる。電力業界では昼夜の電力負荷の平準化や瞬低対策等に向けて注目が成されている。近年、バナジウムレドックスフロー電池の普及に伴い、その電解液の安定供給が求められつつあるが、その充放電容量は硫酸バナジル電解液量に比例するため、供給量が不足する傾向にある。更に、電池そのもののシステムコストを低下させるには、大量に使用される硫酸バナジル電解液のコストを下げることが効果的であるという観点から、安価な硫酸バナジル電解液の製造法が求められている。
バナジウムレドックスフロー電池に用いる硫酸バナジル電解液としては、陽極液に用いる4価バナジウム硫酸溶液、陰極液に用いる3価バナジウム硫酸溶液が知られている。これらは、通常メタバナジン酸アンモニウムや五酸化バナジウム等を原料に製造されており、4価バナジウム硫酸溶液は、その製造において溶液の色が青色に変化することを利用して製造され、一方、3価バナジウム硫酸溶液は、その製造において溶液の色が緑色に変化することを利用して製造されている。しかし、これら4価バナジウムや3価バナジウムの製造においては、高純度で高収率で得ることが困難であり、その技術開発が現在も進められている。
前記4価バナジウム及び3価バナジウムの両方を電解液に使用することは、工程的にもその管理が煩雑になり易く、電解液供給システムも2系統必要になり設備的にも必ずしも効率が良いとは言えず、コスト面や電解液の供給量においても問題が多い。
そこで、陽極液及び陰極液に共通に使用可能な電解液の開発も進められており、4価バナジウムイオンと3価バナジウムイオンとを等量含む、理論的には3.5価のバナジウム硫酸溶液の使用も試みられている。
上述の3.5価バナジウム硫酸溶液の製造は、価数の異なる2種以上のバナジウム硫酸溶液を混合する方法、若しくは4価以上の価数を有するバナジウム硫酸溶液を電解還元する方法等が試みられている。しかし、価数の異なるバナジウム硫酸溶液を混合する場合には、予め価数が明確な高純度のバナジウムを用意し、その種類に応じて適量比で混合する必要があるため、原料供給量自体が十分でなく、コスト的にも安価な電解液の供給には不向きであって、更には、混合による作業や管理が煩雑になり易いという問題がある。一方、バナジウム硫酸溶液を電解還元する方法では、その電解還元の終点を、3価及び4価のバナジウムイオンが略等量となっていることを溶液の色が青緑色になることにより決定しているため、均一な性能を有する電解液の製造が困難であり、安定供給が十分満たされないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、バナジウムレドックスフロー電池等のバナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、性能的に均一な電解液を容易な制御により安定的に製造でき、しかも大量製造にも好適で、経済性の点からもバナジウム電池の普及に貢献しうるバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定イオン濃度を有する特定のバナジウム−硫酸水溶液を用いて、該水溶液を特定の酸化還元電位となるまで電解還元することにより、バナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる性能的に均一な電解液が安定的に得られることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明によれば、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)と、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)とを含むことを特徴とするバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明のバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法では、4価以上の価数を有するバナジウムイオン及び硫酸イオンを特定濃度含有するバナジウム−硫酸水溶液を陰極室に仕込み、該水溶液の酸化還元電位が所定範囲となるまで電解還元を行い、該電解還元により、バナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、見かけ上略3.5価のバナジウム硫酸溶液を製造する。
【0006】
前記電解還元反応の作用について、4価バナジウム−硫酸水溶液を用いた場合を例にして以下に簡単に説明する。
まず、電解を開始すると、陰極室では4価バナジウム−硫酸水溶液の4価のバナジウムが式(1)に示す電気化学反応により3価に還元される。
VO2++2H++e− → V3++H2O (1)
一方、陽極室では式(2)に示す電気化学反応が生じて酸素ガスが発生する。
H2O → 1/2O2+2H++2e− (2)
電解反応を行う際の印加電圧は、当然、式(1)の平衡電位よりも更に負になるように設定される。通電により陰極室のバナジウムイオンの価数を実質的に3.5価にするということは3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとが略等量存在するようにすることである。例えば、溶液のpHが1以下である条件において、3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとの平衡式は式(3)で示される。
V3++H2O ⇔ VO2++2H++e− (3)
溶液の酸化還元電位(E0)と両バナジウムイオンの濃度比との関係は、pHに関与し、式(4)により表されることが知られている(Marcel Pourbaix著、ATLAS OF ELECTROCHEMICAL EQUILIBRIA IN EQUILIBRIA IN AQUEOUS SOLUTIONS,P234)。
E0=0.337−0.1182 pH+0.0591 log([VO2+]/[V3+]) (4)
従って、3価バナジウムイオンと4価バナジウムイオンとが等量存在する場合には式(4)の対数項が消去され、酸化還元電位とpHだけで規定されることになる。式(4)の定数は、バナジウムイオンが高濃度の場合には変化する場合があるが、鋭意検討した結果、バナジウムイオン濃度が1〜4mol/L、硫酸イオン濃度が3〜6mol/Lの範囲では、酸化還元電位が100〜400mVの範囲に収まることが判った。そして、バナジウムイオンと硫酸イオンとの濃度が一定であれば、常に酸化還元電位とpHに、ある定数を掛け合わせた式(5)が成立するので、一度式(5)の定数を求めておけば、電解中にバナジウム硫酸水溶液の酸化還元電位とpHを追跡することでバナジウムが実質的に3.5価になった時点を把握でき、電解還元を終了することができる。
(酸化還元電位)=(定数)×pH (5)
なお、バナジウムイオンの価数の分析は、例えば、溶液中の水分を減圧蒸留器で除去して得られた粉末のX線光電子分光分析により求めることができる。
【0007】
本発明の製造法は、上記作用に基づいて具体的にはまず、使用するバナジウムレドックス系電池の使用に応じて、4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)を行う。
前記バナジウム−硫酸水溶液を調製するためのバナジウムは、4価以上のバナジウムであれば良く、例えば、5価の五酸化二バナジウム(V2O5)、4価の二酸化バナジウム(VO2)、オキシ水酸化バナジウム水和物(VO(OH)2・nH2O)、硫酸バナジル(VOSO4)等が挙げられる。
バナジウム−硫酸水溶液の調製は、バナジウム化合物を硫酸水溶液に溶かし、上記各イオン濃度となるように調製すれば良い。
【0008】
本発明の製造法では、次いで、隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)を行う。
工程(b)において用いる隔膜を有する電解還元装置としては、例えば、隔膜により仕切られた第1の電解槽と第2の電解槽を備え、更に第1の電解槽内に収容された第1の電極と第2の電解槽内に収容された第2の電極とを備える電解装置等が挙げられる。
【0009】
前記第1の電極及び第2の電極を構成する材料は特に制限されないが、例えば、白金、チタン−白金複合材、チタン−イリジウム複合体、イリジウム−チタン−白金複合材や、グラファイトカーボン、グラファイトクロス、グラファイトフェルト等の炭素材料等が使用できる。
前記隔膜の種類は、耐硫酸性を有するものであれば特に制限はなく、無極性膜、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜のいずれも使用できるが、第2の電極(陽極)として金属製の電極を使用した場合、電解中に電極の金属イオンが溶け出しバナジウム電解液に混入する恐れがあるので、陰イオン交換膜の使用が好ましい。
【0010】
工程(b)において、電解還元を行うには、例えば、上述の第1の電解槽に工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液を供給し、第2の電解槽に硫酸を含む水溶液を供給し、第1の電極を陰極、第2の電極を陽極として通電することにより行うことができる。この際、第1の電解槽に供給する工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液に対して、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液の浸透圧が異なると、電解中に液量変化を生じることがあるので、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液は、第1の電解槽に供給する工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液の浸透圧と等しくなるようにすることが好ましい。
従って、第2の電解槽に供給する硫酸を含む水溶液、即ち、陽極液としては、硫酸イオン濃度3〜8mol/Lの硫酸水溶液、又は第1の電解槽に供給する水溶液、即ち、陰極液と同一の工程(a)で調製したバナジウム−硫酸水溶液を用いることが好ましい。
【0011】
工程(b)において、通電は、定電流で行うことができ、電解還元の終点は、例えば、陰極室となる上記第1の電解槽にpH/ORP電極を設置し、該陰極室の酸化還元電位が最終的に上記100〜400mVの範囲内になったことを確認することにより決定できる。
本発明の製造法では、上記陰極室となる第1の電解槽内で得られた溶液を採取することで目的とするバナジウム電池電解液を得ることができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の製造法では、4価以上の価数を有するバナジウムイオン及び硫酸イオンを特定濃度含有するバナジウム−硫酸水溶液を用いて、陰極液の酸化還元電位が所定範囲内となるまで電解還元を行うという数値的な製造条件管理により製造を行うので、バナジウムレドックスフロー電池等のバナジウムレドックス系電池における陽極及び陰極の電解液として共通して使用できる、性能的に均一な電解液を容易に、しかも安定的に得ることができる。また、大量製造にも好適であり、経済性の点からもバナジウム電池の普及に貢献しうる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されない。
実施例 1
二酸化バナジウムを硫酸水溶液に溶解して、バナジウムイオン濃度1mol/L、硫酸イオン濃度4mol/Lのバナジウム−硫酸水溶液を調製した。
一方、陽極及び陰極ともにグラファイトカーボン(商品名「ER−38」、日本カーボン(株)製)を用い、隔膜に陰イオン交換膜(商品名「セレミオン」、旭硝子(株)製)を用い、隔膜−電極間距離を陽極及び陰極ともに2mmとなるように電解セルをセットした電解還元装置を準備した。該電解還元装置の陽極及び陰極ともに撹拌装置付の溶液貯槽が外部に設置されており、各々ペリスタリックポンプで毎分5mlの流速で電解セル内をアップフローで循環できる性能を有する。また電極には直流電源を接続した。
前記電解還元装置の陽極及び陰極の各溶液貯槽に、上記で調製したバナジウム−硫酸水溶液を等量ずつ仕込み、陰極液貯槽にはpH/ORP電極を取り付けた。バナジウム−硫酸水溶液を、電解セル内に循環させながら800mAで定電流電解を行った。電解により、徐々に陰極液貯槽の酸化還元電位が低下し、最終的に317mVになった時点で電解を終了した。
陰極室で得られた電解液のバナジウムの価数を、X線光電子分光分析により測定したところ、略3.5であった。
【0014】
実施例 2
硫酸バナジル(VOSO4)を硫酸水溶液に溶解して、バナジウムイオン濃度1mol/L、硫酸イオン濃度4mol/Lのバナジウム−硫酸水溶液(溶液(A))を調製した。更に、バナジウムイオンを含まない、硫酸イオン濃度4mol/Lの硫酸水溶液(溶液(B))を調製した。
一方、陽極にイリジウムチタン板(トーホーテック(株)製)及び陰極にグラファイトカーボン(商品名「ER−38」、日本カーボン(株)製)を用い、隔膜に陰イオン交換膜(商品名「セレミオン」、旭硝子(株)製)を用い、隔膜−電極間距離を陽極及び陰極ともに2mmとなるように電解セルをセットした電解還元装置を準備した。該電解還元装置の陽極及び陰極ともに撹拌装置付の溶液貯槽が外部に設置されており、各々ペリスタリックポンプで毎分5mlの流速で電解セル内をアップフローで循環できる性能を有する。また電極には直流電源を接続した。
前記電解還元装置の陽極液貯槽に上記溶液(B)を、陰極液貯槽に上記溶液(A)を仕込み、陰極液貯槽にはpH/ORP電極を取り付けた。各溶液を、電解セル内に循環させながら400mAで定電流電解を行った。電解により、徐々に陰極液貯槽の酸化還元電位が低下し、最終的に317mVになった時点で電解を終了した。
陰極室で得られた電解液のバナジウムの価数を、X線光電子分光分析に従って測定したところ、略3.5であった。
Claims (2)
- 4価以上の価数を有するバナジウムイオン濃度1〜4mol/L及び硫酸イオン濃度3〜6mol/Lであるバナジウム−硫酸水溶液を準備する工程(a)と、
隔膜を有する電解還元装置を用いて、工程(a)で準備したバナジウム−硫酸水溶液を陰極液とし、硫酸を含む水溶液を陽極液として、前記陰極液の酸化還元電位が100〜400mVの範囲となるまで電解還元する工程(b)とを含むことを特徴とするバナジウムレドックス系電池用電解液の製造法。 - 工程(b)において、隔膜として陰イオン交換膜を用い、陽極液として硫酸イオン濃度3〜8mol/Lの硫酸水溶液、又は陰極液と同一のバナジウム−硫酸水溶液を用いることを特徴とする請求項1記載の製造法。
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