JP2018503222A - レドックス・フロー電池の電解質溶液を再生させる方法 - Google Patents

レドックス・フロー電池の電解質溶液を再生させる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、再充電可能なレドックス・フロー電池の電解質水溶液から酸素を放出する方法であって、少なくとも2つの電極(E)が電解質溶液と導電接触し、電極(E)のうちの少なくとも1つがアノードとして接続され、前記電極の少なくとも1つがカソードとして接続され、酸素(O2)がアノードの上で形成され、カソードの上では水素が形成されないか、又は形成される酸素(O2)1.0モル当たり1.5モルを超えない水素(H2)が形成される、方法に関する。本発明はさらに、少なくとも2つの電極(E)を備える電気化学セルであって、電極のうちの少なくとも1つがカソードとして接続され、少なくとも1つがアノードとして接続され、これら電極(E)は再充電可能なレドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池の中に配置され、及び/又は、電気化学セルと再充電可能なレドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池との間に流体接続が存在する、電気化学セルに関する。本発明はさらに、再充電可能なレドックス・フロー電池の電解質溶液から酸素を放出するための電流の使用に関する。【選択図】図1

Description

電気エネルギーは、種々のプロセスによって貯蔵することができる。1つの可能性は、電流による電極表面における化学反応による電気エネルギーの化学エネルギーへの変換である。このタイプのエネルギー貯蔵は、2次電池(蓄電池)内で広く大規模に使用される。
2次電池は、2つの半電池からなる電気化学セルである。2つの半電池は、普通、イオン伝導性隔離板によって分離される。隔離板は荷電平衡を保証するが、半電池間の物質移動を妨げる。負の半電池においては、貯蔵プロセス中に活物質の還元が起り、正の半電池においては酸化が起る。従って、電子は、貯蔵プロセス中に正の半電池から負の半電池へ流れ、放電プロセス中では逆方向に流れる。電荷及びイオンの移動の補償を可能にするために、両方の半電池内で、電解液と呼ばれる液状物質又は物質混合物が内部導電体として必要となる。電極は導電体とイオン伝導体との間の界面である。活物質は、電極自体、電解液内に溶解した物質、又は電極材料内に埋め込まれた物質とすることができる。
活物質が、電解液に溶解した物質から成る場合、このタイプの電池においては、電解液を供給容器から電極を通り越して導くことができるので、エネルギーと出力を互いに独立にスケール調整することができる状況が生じる。このタイプの電気化学エネルギー貯蔵は、レドックス・フロー電池と呼ばれ、正に帯電した電解液成分(陰極液)及び負に帯電した電解液成分(陽極液)を含む。
レドックス・フロー電池に関する一般的な電池式は以下の通りである。
レドックス・フロー電池の全容量は、等量の陽極液及び陰極液が存在する限りにおいてのみ使用可能である。
電池の輸送、貯蔵又は運転中、空気の完全な除去が保証できないことが多く、酸化プロセスが起る可能性があり、その結果、電解液(e’lytes)がより高い酸化状態にシフトし、容量の損失が生じる。
この問題は、当技術分野では既知であり、これまで、電解質溶液の不活性化によって酸化プロセスを防ぐ試みがなされている。この目的のために、例えば、窒素が不活性ガスとして使用され、又は、貯蔵容器内に電解質溶液よりも低い密度の不活性有機液体が、電解質溶液と酸素の接触を防ぐために用いられた。しかし、循環プロセス又は拡散プロセスのために、電解質溶液と酸素との接触を完全に防ぐことはできない。従って、前述の電解液の酸化から生じる容量の損失を逆転することができる方法の必要性が存在する。
これら及び他の目的は、本発明による方法により、本発明による電気化学セルを用いて達成される。
従って、本発明は、レドックス・フロー電池の電解質水溶液からの酸素放出の方法であって、
少なくとも2つの電極(E)が電解溶液と導電接触し、
電極(E)のうちの少なくとも1つがアノードであり、少なくとも1つがカソードとして接続され、アノードが酸素(O)を形成し、カソードは水素を形成しないか、又は形成される酸素(O)の1.0モル当たり1.5モルを超えない水素(H)を形成する、
方法を提供する。
驚くべきことに、レドックス・フロー電池の電解質溶液は電気分解によって再生させることができることが見出されている。例えば、再生は、レドックス・フロー電池の運転中に、例えば充電プロセス中に、運転を中断せずに行うことができる。バッチ・プロセスでの再生は、例えば電解質溶液の一部の分離、本発明による方法による酸素の放出、及びその後のレドックス・フロー電池内への再導入によって、同様に可能になる。最後に、電解質溶液は、レドックス・フロー電池に加える前に、本発明によるプロセスを施すことができる。
水の完全な電気分解の代わりに、電解液の構成要素があらゆるHイオンの代わりに還元される。
本発明の範囲内で、用語「レドックス・フロー電池」は普通の意味で使用される。レドックス・フロー電池の基本設計、例えば、バナジウム・レドックス・フロー電池は当業者には知られている。
本発明の範囲内で、用語「電気化学セル」は電解セルのために使用され、電解液によって導電接続された電極の配置に関する。電解液を通る回路の連続性を通して、化学変化が引き起こされ、これが、電極反応及びイオン移動による、電気ネルギーの化学エネルギーへの直接変換を生じる。
本発明の範囲内で、用語「電解液」は普通の意味で使用され、その導電性がイオンへの電離に起因するイオン伝導性媒質を指す。
レドックス・フロー電池の正の半電池は、レドックス・フロー電池のガルバニ・セルの一部であり、これは電流ドレインに関するレドックス・フロー電池の陽極を表す。
本出願において用語「半電池」が用いられる場合、これは、明示的に反対に言及される場合を除いて、レドックス・フロー電池のガルバニ・セルの半電池を指す。
本発明の範囲内で、用語「陽極液」は、放電中にアノードによって直接影響を受けるレドックス・フロー電池の材料を指す。対応する半電池は負の半電池である。
本発明の目的のために、用語「陰極液」は、放電中にカソードによって直接影響を受けるレドックス・フロー電池の材料を指す。対応する半電池は正の半電池である。
「循環路」又は「レドックス・フロー電池の循環路」などは、レドックス・フロー電池の2つの別々の回路のうちの1つを意味する。これらの回路は、レドックス・フロー電池のガルバニ・セルの中の膜によって分離される。
従って、正の半電池の循環路と負の半電池の循環路とが存在する。
上述のように、レドックス・フロー電池の容量は、電解液中に溶解した活物質の量によって決定され、陽極液と陰極液の等量混合物が存在するときにのみ完全に使用可能になり得る。望ましくない酸化プロセスのために、陽極液と陰極液の等モル混合物がより高い酸化状態の方向にシフトし、電池の容量の損失を生じる。
例えば、バナジウム・レドックス・フロー電池の場合には、このことは、完全に充電された状態において、V5+のみが陰極液内に存在し、他方、V2+とV3+との混合物が陽極液内に存在することを意味する。
本発明の範囲内で、レドックス・フロー電池の電解質溶液の酸化プロセスを、電気分解によって反転させることが可能であることが見出されている。
前述のように、少なくとも2つの電極(E)が電解質溶液と導電接触し、電極(E)のうちの少なくとも1つがアノードとして接続され、少なくとも1つの電極(E)がカソードとして接続され、酸素(O)がアノードで形成される。
電極(E)は、電解セルの一部分とすることができる。プロセスは、バッチ方式で又は連続的に、好ましくは連続的に行うことができる。
電極(E)はさらに、1つ又はそれ以上の、通常は1つの参照電極(単数又は複数)及び/又は、1つ又はそれ以上の、通常は1つの、電解質溶液の酸化還元電位を計測するための電極(単数又は複数)を含むことができる。
電極(E)は、アノード(単数又は複数)及びカソード(単数又は複数)で構成されるだけで良い。しかし、そうすると、カソードの電位は、水素発生を避けるために、過度に負にしてはならない。それにも関わらず水素が形成される場合には、以下で詳細に説明するように、これを酸素と反応させて再び水を形成することができる。
カソードの電位は、参照電極を用いて制御することができる。従って、参照電極が存在することが好ましく、水素が生成されないようにカソード電位を調節することがより好ましい。
参照電極として、例えば、Hg/HgSO参照電極、Ag/AgCl参照電極、又は標準水素電極を使用することができる。参照電極はまた不関電極とも呼ばれる。両方の用語は、本出願においては同義的に用いられる。
電解質溶液の酸化還元電位を計測するための電極を用いて酸素放出の反応順序を、以下で詳しく説明するように、追跡をすることができる。
電解質溶液の酸化還元電位の測定のために使用される電極として、任意の電極を電解質溶液の酸化還元電位を計測するために使用することができ、当業者であれば通常、例えば、炭素系電極、白金又は金電極、好ましくはガラス状炭素電極、などの不活性電極を選択する。
電極(E)は、
− 1つ又はそれ以上のアノード(単数又は複数)と、
− 1つ又はそれ以上のカソード(単数又は複数)と、
− オプションとして、1つ又はそれ以上の参照電極(単数又は複数)と、
− オプションとして、酸化還元電位を計測するための1つ又はそれ以上の、通常は1つ又は2つの電極(単数又は複数)と、
で構成されることが好ましい。
酸化還元電位の測定のために、例えば、標準的に2つの電極を備える単一ロッド計測セルを使用することができる。代替的に、単一電極計測セルに接続されない2つの電極、例えば、2つの別々の電極を使用することができる。
酸化還元電位はまた、もしあれば、参照電極に対して測定することもできる。通常、電極(E)は、酸化還元電位を計測するための1つのみの電極を含み、それで構成されることが好ましい。
通常、単一ロッド計測セルが使用され、又は酸化還元電位は参照電極に対して測定される。
酸化還元電位を計測するために参照電極が使用される場合、これは酸化還元電位を計測するための電極には属さない。
従来は、アノード及びカソードが使用される。代替的に、複数のカソード及び/又はアノードを使用することができる。複数のカソード及び複数のアノードの使用は、例えば、より高い出力が望ましい場合には、有利となり得る。複数のアノード及び/又はカソードが使用される場合、形成される酸素及び水素の上記の量は、生成される酸素及び形成される水素のそれぞれの全量に関連する。
酸素放出は、レドックス・フロー電池内の幾つかの点において同時に又は逐次的に起ることも可能である。この場合、本発明の方法は同時に又は逐次的に数回行われる。
存在する場合、通常1つのみの参照電極が存在する。
存在する場合、通常1つのみ又は2つの電極が、酸化還元電位を計測するために存在する。上述のように、酸化還元電位の測定は、通常2つの電極、2つの別々の電極を含んだ単一ロッド計測セルを用いて、或いは参照電極と向かい合う電極を用いて、行うことができる。
具体的には、電極(E)は、
− アノードと、
− カソードと、
− オプションとして参照電極と、
− オプションとして、酸化還元電位を計測するための1つ又は2つの電極、例えば、単一ロッド計測セルの形態の2つの電極と、
から構成される。
この電極(E)は、レドックス・フロー電池からの電流ドレインのために使用される電極ではないことが好ましい。この好ましい実施形態において、電極(E)は、レドックス・フロー電池の電流ドレインのために使用される電極ではない全ての電極を含む。換言すれば、この好ましい実施形態において、レドックス・フロー電池は、レドックス・フロー電池の電流ドレインのために使用される電極と電極(E)とだけを含む。
酸素放出の効率は、電極(E)のアノード(単数又は複数)がHOのOへの酸化を促進する触媒を有する場合に増加させることができる。一実施形態において、電極(E)のアノード(単数又は複数)は、(i)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPt、(ii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの合金、(iii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの酸化物から選択され、好ましくは(i)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPt、(ii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの合金、(iii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの酸化物から選択される触媒を備える。特に好ましい実施形態において、アノード(単数又は複数)はIrで構成される。
寸法安定性電極(DSA:dimensionally stable electrode)を電極(E)のアノード(単数又は複数)として使用することもできる。寸法安定性電極は、それらの微細構造、それらの相組成及びさらにそれらの表面に関して均質ではない。チタン電極は、一般に寸法安定性電極と呼ばれ、1つ又はそれ以上の貴金属酸化物とチタン酸化物とのルチル型の混合酸化物(例えばRuTi1−x)の被覆によってもたらされる。一実施形態において、電極(E)のアノード(単数又は複数)は、Ti、Ta、Zr、Nb又はそれらの合金の担体アノードに塗布された、貴金属Pt、Ir、Rh、Pd、Ru及びOsと元素Mn、Pb、Cr、Co、Fe、Ti、Ta、Zr及びSiとの混合酸化物の被覆から成る。電極(単数又は複数)(E)のアノード(単数又は複数)として特に好ましい寸法安定性電極(単数又は複数)(DSA)は、チタン支持物及びTiO−RuOの被覆又はTiO−RuOを備える。
電極(E)のカソードで、酸素放出中に電解液の還元が行われる。例えば、バナジウム・レドックス・フロー電池の場合には、VO のより低い酸化状態への還元が起る。
電極(E)のカソードの電位は、効果的な還元を保証するためにできる限り低くする必要があるが、カソードの電位は、水溶液の電気分解によって水素が形成される電位によって制限される。
水溶液中の電気化学的電位窓、即ち、所望の反応及び水の分解のために必要な電位の電圧範囲は、電極の材料に依存する。金属電極は通常比較的小さい電位窓を有するか又は不動態化層を形成する。大きい電気化学的電位窓は、高い水素過電圧によって実現することができる。水溶液系において、炭素はその変形物においてダイアモンド(ドープされた)、グラファイト並びにガラス(状)炭素を有し、鉛、亜鉛、カドミウム及び水銀は、高い水素過電圧を有する。
電極(E)のカソード(単数又は複数)は、ガラス状炭素、グラファイト、及びダイアモンドから成る群から選択された材料を含むことが好ましい。電極(E)のカソード(単数又は複数)は、ガラス状炭素、グラファイト、及びダイアモンド(ドープされた)から成る群から選択された1つの材料から構成されることが好ましい。グラファイト電極が特に好ましい。前述のように、水素が何も形成されないか、又は形成される酸素(O)の1.0モル当たり1.5モルを超えない水素(H)が形成される。水素が形成される場合、形成される酸素(O)の1.0モル当たり、1.0モルを超えない水素(H)が形成されることが好ましく、0.5モルを超えない水素(H)が形成されることがより好ましい。好ましい実施形態において、0.1モルを超えない水素(H)が形成される。
水素が形成される場合、形成される水素は酸素と、好ましくはアノードで形成される酸素と、1つ又はそれ以上の触媒(単数又は複数)の上で反応して水を形成する。このようにして形成された水は電解質溶液に戻されることが好ましい。
水を得るための水素と酸素の変換に適した触媒(単数又は複数)は、酸素の発生のためにも使用できる触媒である。例えば、上記の触媒は酸素発生のために適している。
水を得るための水素と酸素の反応の触媒(単数又は複数)は、(i)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPt、(ii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの合金、(iii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの酸化物から成る群から選択され、好ましくは(i)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPt、(ii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの合金、(iii)Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及び/又はPtの酸化物から選択される。特に好ましい実施形態において、触媒はIr又は白金で構成される。
寸法安定性触媒を使用することもできる。寸法安定性触媒は一般に、1つ又はそれ以上の貴金属酸化物とチタン酸化物とのルチル型の混合酸化物(例えばRuTi1−x)の被覆によってもたらされるチタン触媒のことを言う。一実施形態において触媒(単数又は複数)は、Ti、Ta、Zr、Nb又はそれらの合金の支持体に塗布された、貴金属Pt、Ir、Rh、Pd、Ru及びOsと元素Mn、Pb、Cr、Co、Fe、Ti、Ta、Zr及びSiとの混合酸化物の被覆で構成される。特に好ましい寸法安定性触媒(単数又は複数)は、チタン支持物及びTiO−RuOの被覆又はTiO−RuOを備える。
形成された水素と酸素、好ましくはアノードで形成された酸素との反応は、通常、酸素と水素とを水に変換するための触媒、好ましくは上記の触媒を標準的に備えた1つの再結合ユニット内で行われ、このユニットは、電気分解中に形成される水素及び電気分解中に形成される酸素の両方を再結合ユニット内に導入できるように、電気化学セルに接続される。
カソードで水素が形成されないことが最も好ましい。
アンペア時(Ah)の容量の損失は、レドックス・フロー電池によって吸収される酸素の量に比例する。例えば、1アンペア時の容量の損失は、9.33mmolの酸素(O)の吸収に相当する。その計算は、F=96485As/mol又は26.8Ah/mol、4電子遷移であるのでn=1Ah/(4*26.8)を用いる、第1のファラデーの法則:Q=n*z*Fに基づく。
従って、電解質溶液の再生が進んだ程度は、放出される酸素の量により及びオプションとして水素の量によって求めることができる。
本発明によるプロセスは、遊離酸素の正味の量が、理論的に放出可能な酸素の90%、好ましくは理論的に放出可能な酸素の95%、最も好ましくは理論的に放出可能な酸素の99%、に相当するときに、終了させることが好ましい。
「遊離酸素の正味の量」は、放出された酸素の全量から、水素が放出される場合に、その放出された水素と再結合して水を得ることができる酸素の量を差し引いた量に対応する。従って、「遊離酸素の正味の量」は、
酸素の全量(モル単位)から放出された水素の全量(モル単位)の0.5倍を差し引いたものに相当する。
「理論的に放出可能な酸素」は、上記のように、容量の損失から以下の式によって計算される酸素の量である。
式中
KVは、[As]単位の容量の損失であり、
(理論的)は、理論的に放出可能なモル単位の酸素である。
代替的に、酸素放出は以下のように行うことができる。
この目的のために、初めに以下の式が与えられる。
充電に向かう電池の反応:
アノード: A+ze→Am−z (1)
カソード: K→Kn+z+ze (2)
セル: A+K→Am−z+Kn+z (3)
充電レベルα(SOC)の定義:
抽出物及び生成物の全濃度で割った反応生成物の濃度、
式中、αは陽極液の充電状態であり、αは陰極液の充電状態であり、
m−zは、化学種Am−zの濃度であり、
は、化学種Aの濃度であり、
n+zは、化学種Kn+zの濃度であり、
は、化学種Kの濃度であり、
ここで、Am−z、A、Kn+z、及びKは互いに異なる。
レドックス・フロー電池が容量の損失を有しない、即ち、容量が最高である場合、α=αとなる。
例えば、酸素による電解液の酸化の結果、酸化種の濃度、具体的にはAは、対応する還元種を生成することなく増加する。その結果、αがαより小さくなり、その理由は、対応する陽極液中のα=1の充電状態が与えられると、還元種Am−zばかりでなく非還元種Aも存在するからである。
充電レベルに依存する電位は以下のようになる:
陽極液:
陰極液:
セル:
式中、
zは、式(1)及び(2)から取ることができ、
Rは、一般気体定数、R=8.31447J・mol−1・K−1であり、
Fは、ファラデー定数、F=96485.34C・mol−1であり、
Tは、温度であり、
α及びαは、式(4)及び(5)から取ることができ、
φ°及びφ°は、それぞれの標準電位であり、
φ、φ及びφは、陰極液、陽極液又はレドックス・フロー電池の現在の電位である。
普通、レドックス・フロー電池において、陰極液及び陽極液中には異なるプロトン濃度が存在する。これらは通常、膜電位φをもたらす。
式中、
R、T、Fは、上記で定められた通りであり、
は陰極液中のプロトン濃度であり、
は陽極液中のプロトン濃度である。
この膜電位は、以下の通り、式(8)で考慮に入れられる。
3つの値φ、φ及びφのうちの2つが存在する場合、第3の値は式(10)によって計算することができる。通常、φ及びφが計測されφが計算される。
式(7)を用いてφを計測できる場合、αはφから計算することができる。次に、αが式(10)から得られ、φが式(6)から得られる。
次に、容量の損失をα及びαから計算することができる。これは、容量の相対的損失をもたらす。絶対値は、それぞれの溶液の体積によって計算することができる。
次に、αが式(9)から得られ、φが式(6)から得られる。
第1の実施形態において、電極(E)はレドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、酸素放出の間、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に流体接続が存在する。
本発明の第1の実施形態の好ましい特徴を以下で説明する。
この文脈において、流体接続は、内部に含まれるイオンを含む流体の交換が可能であることを意味する。具体的には、この実施形態において、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池の電極との間に膜が存在しない。
酸素放出の間、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に流体接続が存在することが好ましい。
第1の実施形態のプロセスにより、酸素放出の間、通常、電解液が循環する。換言すれば、通常、連続的な酸素放出が行われる。
酸素放出は、電解液の回路の中に位置する電気化学セルの中で行われることが好ましい。この電気化学セルは、酸素放出が起きない際には電解液の回路の一部とすることができ、必要に応じて酸素放出を行うことができる。代替的に、酸素放出のために、電解液の少なくとも一部が回路から迂回又は分岐し、電気化学セルを通過し、次いで回路に戻る。分岐のために必要なバルブは、従来技術から知られており、それ故に詳細には説明しない。
この第1の実施形態において、酸素放出はレドックス・フロー電池の運転中に行うことができ、即ち、レドックス・フロー電池は、酸素放出中に充電又は放電することができ、或いは、充電も放電も行うことができない。レドックス・フロー電池は酸素放出中に放電されないことが好ましい。
レドックス・フロー電池の酸素放出による容量変化は、レドックス・フロー電池の充電又は放電とは見做されない。
酸素放出の開始の前のαは0〜100であることが好ましく、より好ましくは50〜100、より好ましくは70〜90である。好ましい一実施形態において、酸素放出が開始する前のαは80〜90である。
この実施形態のオプションにおいて、レドックス・フロー電池は酸素放出中には充電も放電もされず、酸素放出は通常、陰極液中で行われる。酸素イオンO2−が酸素放出によって元素酸素に酸化され、それに応じて電解液自体が還元される。陽極液の充電レベルαは酸素放出中に変化しない。
充電レベルαが再びαに等しくなると、レドックス・フロー電池は再びその全容量に達し、酸素放出を終わらせることができる。
このオプションにおいて、レドックス・フロー電池は、酸素放出中には充電されず、酸素放出は、α=α±5%、好ましくはα=α±2%、より好ましくはα=α±1%、最も好ましくはα=αまで行われる。このオプションにおいて、酸素放出の開始前にαは50と100の間であることが好ましく、より好ましくは70〜90、特に好ましくは80〜90である。αは酸素放出中にφを計測すること及び式(7)によって求めることができる。その場合、φ及びφの計測は必要ない。
前述のように、過補償が行われる、即ち、酸素放出が完了した後にα<αとなる可能性がある。初めは全容量が使用可能ではないが、レドックス・フロー電池は、電解質溶液の酸化の間に最大容量の範囲を通過し、容量が再び減少する。
この実施形態のさらに別のオプションにおいて、レドックス・フロー電池は酸素放出中に充電され、酸素放出は、通常、陰極液の中で行われる。
このオプションにおいてはαが充電プロセスによって増加する。αに関しては、以下の拮抗効果が得られる。
− αが充電プロセスによりそれ自体で増加する、
− αが酸素放出によりそれ自体で減少する。
どちらの効果が主要であるかに応じて、αは増加し、減少し、又は一定に留まる。
αが増加する場合であっても、αはαよりもゆっくり増加するので、αとαの接近が起る。
このさらに別のオプションにおいて、レドックス・フロー電池は酸素放出中に充電され、酸素放出はα±5%まで、好ましくはα=±2%まで、より好ましくはα=α±1%まで、最も好ましくはα=αまで行われる。このオプションにおいて、αは、酸素放出の開始の前に、50と100の間であることが好ましく、より好ましくは70〜90、特に好ましくは80〜90である。
前述のように、過補償が行われる、即ち、酸素が放出された後、α<αとなる可能性がある。初めは全容量が使用可能ではないが、レドックス・フロー電池は、電解質溶液の酸化の間に最大容量の範囲を通過し、その後に容量が再び減少する。
酸素及び電解液の成分の酸化は、電解液の構成要素のそれぞれの酸化還元電位に応じて、競争反応となり得る。換言すれば、2O2−のOへの酸化に加えて、電解液成分の酸化もまた起り得る。従って、競争反応において酸化され得るイオンが電解質溶液中に存在しない場合、酸素放出のみのために有利となる。しかし、この目的のために、電池は初めに完全に充電されなければならず、その後に酸素放出が行われる必要があり、電池の運転に中断を生じ、これは経済的理由のために好ましくない。
第1の実施形態の別のオプションにおいて、電極(E)はレドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に、酸素放出中に流体接続が存在し、電解質溶液が酸素放出中に循環する。このオプションにおいて、レドックス・フロー電池の電圧、通常は、端子電圧が、酸素放出の開始の前に計測され、酸素放出中に一定に保たれる。これは、例えば、外部電流源、通常はポテンショスタットによって達成することができる。そのような方法はまた、定電位ローディングと呼ばれる。
酸素放出により、酸素イオンO2−が元素酸素に酸化され、従って、電解液自体が還元されるので、充電レベルαは減少する。陽極液の充電レベルαは、初めは変化しない。
α、及びそれ故にφの低下により、レドックス・フロー電池の端子電圧が減少する。端子電圧は一定に保持されるので、レドックス・フロー電池が充電される、即ち、αが増加する。その結果、α及びαが同じ値、即ち酸素放出の開始の前のαとαの平均値に近付く。
このオプションにおいて、レドックス・フロー電池の端子電圧は、酸素放出の前に計測され、酸素放出中、一定に保たれ、さらに、酸素放出は、このオプションにおいては、α=α±5%まで、好ましくはα=α±2%まで、より好ましくはα=α=±1%まで、最も好ましくはα=αまで行われる。このオプションにおいて、酸素放出の開始の前に、αは50と100の間であることが好ましく、より好ましくは70〜90、最も好ましくは80〜90である。酸素放出中のαは、φを計測すること及び式(7)によって求めることができる。その場合、φ及びφの計測は必要ない。
このオプションにおけるレドックス・フロー電池の電流密度の推移を図6に示す。
は拡散電流密度であり、技術的な理由によって避けることができない。
酸素の放出の初期において、電気分解の速度及び効率が初期に最高となるので、電流密度が増加する。α及びαが互いに近づくにつれて、電流密度が低下する。
電流密度は、レドックス・フロー電池の膜表面に関連付けられる。
上述のオプションに対する代替において、レドックス・フロー電池の端子電圧が酸素の放出の前に計測され、酸素の放出中に一定に保たれ、さらに、酸素放出は、このオプションにおいては、次の不等式が満たされるまで、
− di/dt<0.010A/(cm・s)、
好ましくは
− di/dt<0.005A/(cm・s)、
まで、及び最も好ましくは、
− di/dt<0.001A/(cm・s)
まで、行われることが好ましく、
ここで、di/dtは、レドックス・フロー電池の膜表面に関する電流密度の時間に対する変化である。この代替において、酸素放出の開始の前に、αは50と100の間であることが好ましく、より好ましくは70〜90、最も好ましくは80〜90である。
この代替において、酸素放出中の酸化還元電位の測定は不要である。
理想的な条件のもとでは、酸素放出が完了すると電流が流れない。しかし、技術的に、小さい電流の流れ(拡散電流)を、通常、防ぐことができない。従って、酸素の放出は、通常、電流が流れないか、又は僅かしか変化しないときに終了される。
第2の実施形態において、酸素放出中、電極(E)とレドックス・フロー電池の半電池との間には流体連結がなく、酸素放出後に流体接続が確立される、又は、酸素放出後に電解質溶液がレドックス・フロー電池、好ましくは正の半電池に供給される。
第2の実施形態によるプロセスにおいて、電解質溶液がレドックス・フロー電池から除去され、酸素放出が電極(E)によって行われ、酸素放出後に電解溶液が再びレドックス・フロー電池に供給されることが好ましい。
例えば、電解質溶液をレドックス・フロー電池の循環路から迂回させ、電極(E)が内部に配置され、酸素放出が行われる別個の容器の中に向けることができる。酸素の放出の後、電解質溶液はレドックス・フロー電池の循環路に戻される。酸素放出中、電極(E)とレドックス・フロー電池の半電池との間には流体接続が存在しない。
電解質溶液は、レドックス・フロー電池の正の半電池の回路から取られることが好ましい。
代替的に、酸素放出はまた、流体接続がレドックス・フロー電池の半電池(単数又は複数)に対して遮断された後、レドックス・フロー電池の循環路の1つ又はそれ以上のタンクの中で行うことができる。
好ましくは、その又は各々のタンク(単数又は複数)は、レドックス・フロー電池の正の半電池の回路の部分(陰極液)である。
第2の実施形態において、酸素放出の前に、αは好ましくは0〜100、より好ましくは50〜100、さらにより好ましくは70〜90、最も好ましくは80〜90である。
この実施形態において、酸素放出は、通常、陰極液内で行われる。このようにして、酸素イオンO2−が酸化されて元素酸素になり、その結果、電解液自体が還元されるので、充電レベルαが減少する。陽極液の充電レベルαは、酸素放出中、変化しない。
充電レベルαが再びαになる場合、レドックス・フロー電池は再びその全容量に達したので、酸素の放出を終了することができる。
酸素放出は、α=α±5%まで行われることが好ましく、好ましくはα=α±2%まで、より好ましくはα=α=±1%まで、最も好ましくはα=αまで行われる。αはφを計測すること及び式(7)によって求めることができる。その場合、φ及びφの計測は必要ない。
前述のように、過補償が行われる可能性があり、これは、酸素放出の完了後にα<αであることを意味する。初めは全容量が使用可能ではないが、レドックス・フロー電池は、電解質溶液の酸化の間に最大容量の範囲を通り、その後に容量が再び降下する。
以下で、本発明の全ての実施形態の好ましい特徴を、明示的に反対に言及される場合を除いて、説明する。
好ましくは、参照電極が存在し、酸素放出の開始時におけるアノードの電位は、標準水素電極(NHE:normal hydrogen electrode)に対して少なくとも1.230Vであり、これに比べて、参照電極はNHEに対して、即ち、標準水素電極に対して、好ましくは少なくとも1.500V、より好ましくはNHEに対して少なくとも2.000V、さらにより好ましくはNHEに対して少なくとも2.500Vに設定される。典型的には酸素放出の開始時におけるアノードの電位は、NHEに対して10V又はそれ以下である。
好ましくは、参照電極が存在し、酸素放出の開始時におけるカソードの電位は、参照電極に対して設定された、NHEに対して−0.800〜+0.300Vの範囲、好ましくは−0.500〜0.000Vの範囲、より好ましくはNHEに対して−0.500〜−0.200Vの範囲にある。
カソードの電位が設定されると、アノードの電位が自動的に得られ、その逆も同様である。電位が調節されると、カソード電位又はアノードの電位が設定される。
アノード又はカソードの電位を設定するために、上述のように参照電極が使用される。
本発明の方法は、ハイブリッド型フロー電池を含む全てのタイプのレドックス・フロー電池に適する。適切な電池システムは、具体的には以下の通りである。
ポリオキソメタレート
特に好ましいレドックス・フロー電池は、バナジウム・レドックス・フロー電池である。以下では、バナジウム・レドックス・フロー電池の好ましい特徴を、明示的に反対に言及される場合を除いて、説明する。
バナジウム・レドックス・フロー電池において、バナジウムは、すでに酸化状態(+II)〜(+V)にある。対応する酸化部分の式は以下の通りである。
酸素形成に関する部分的酸化式は以下の通りである。
従って、アノード及びカソードの式は以下の通りである。
電位のため、バナジウム含有電解質溶液において、V(+II)、V(+III)及びV(+IV)化合物が、含まれる場合には、初めに、酸素放出が開始する前にV(+V)に酸化される、即ち、式(I)〜式(III)による反応が初めに進むと考えられる。
酸素の放出の間、以下の反応が起る。
(i) アノードにおけるHOのOへの酸化、
(ii) カソードにおけるVO のより低い酸化状態への還元。
理論的には、V2+への還元はカソードで起る。生じるV2+は、溶液中に存在するV(+IV)化合物及びV(+V)化合物と均化する。V(+V)化合物が存在する場合、V2+はV(+V)と均化して、通常、V(+IV)化合物になる。V(+V)化合物がもはや存在しない場合にのみ、V2+はV(+IV)化合物と均化して、V(+III)化合物になる。
従って、酸素放出の進行中に、電解液の平均酸化状態が低下する。その結果、電解質溶液の酸化還元電位が低下する。
換言すれば、溶液中のV(+V)が少ないほど、即ち、初めに酸化されるバナジウム化合物の数が増加し、酸素の放出の効率が減少するという比例性(proportionally)が存在する。
電気分解の効率は、電解質溶液の酸化還元電位に直接依存する。酸素酸化に加えてアノードで同時に起るバナジウムの酸化の反応速度は、酸化還元電位の増加とともに減少する。高酸化状態にあるバナジウム・イオンの割合が高いほど、電解質溶液の酸化還元電位が高く、電気分解の効率が高い。従って、電気分解の開始時に酸化可能なバナジウム・イオンの割合が最小限である場合が有利である。VO2+の百分率が高いほど、それらはさらに酸化され得ないので、酸化可能なバナジウム・イオンの割合が低くなる。従って、V3+及びVO2+の混合物を含む電解質溶液が直ちに電気分解されず、電解質溶液が高い割合のVO2+を有する場合が、都合良い。従って、電気分解の進行中にVO2+の割合が増加する。
酸素放出の開始の前に、電解質溶液はV(+II)化合物を有しないことが好ましく、より好ましくはV(+II)及びV(+III)化合物を有さず、さらにより好ましくは、V(+V)化合物のV(+IV)化合物に対する、それぞれバナジウム・イオンに基づくモル比が50と100の間であり、さらにより好ましくは、70と90の間であり、最も好ましくは80と90の間である。
進行する酸素放出及び、それに付随する電解液の平均酸化状態の低下により、酸素放出の効率が低下する。従って、酸素の放出は、効率がある特定の値未満に低下する前に終了させることが好ましい。この終了点は、一般的に上述されたように決定することができ、ここで、
である。
本発明の別の態様は、少なくとも2つの電極(E)を備え、そのうちの少なくとも1つがカソードとして接続され、少なくとも1つがアノードとして接続される、電気化学セルに関し、ここで、電気化学セルは、レドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池の中に配置され、及び/又は、電気化学セルとレドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池との間に流体接続が存在する。
本発明の電気化学セルの好ましい特徴はまた、全ての好ましい実施形態を含む本発明の方法の好ましい特徴であり、逆も同様である。好ましくは、電気化学セルは、レドックス・フロー電池の正の半電池の中にあり、及び/又は、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に流体接続が存在する。
本発明はさらに、レドックス・フロー電池の電解質溶液からの酸素発生のための電流の使用に関連する。
通常、形成される酸素(O)1.0モル当たり、1.5モルを超えない水素(H)が形成される。
全ての好ましい実施形態を含む、本発明の電気化学セルの好ましい特徴、及び本発明の方法の好ましい特徴はまた、本発明の使用法の好ましい特徴であり、逆も同様である。
実施例の電気化学セルを示す。 2MのHSO中1.6MのVO の電気分解の前の電位及びセル電圧を示す。 2MのHSO中1.6MのVO の溶液の電気分解中の電位、電流及びセル電圧を示す。 2M中1.6MのVO −HSOの溶液の電気分解中の酸化還元電位及び電流を示す。 2MのVO 中1.6MのHSOの電気分解による電位及びセル電圧を示す。 一定の端子電圧(定電位充電)におけるレドックス・フロー電池の電流密度のプロファイルを示し、iは、普通は技術的な理由で避けることができない拡散電流密度である。
以下の項目において、本発明をさらに説明する。
1. レドックス・フロー電池の電解質水溶液からの酸素発生のプロセスであって、
少なくとも2つの電極(E)が電解溶液と導電接触し、
電極(E)のうちの少なくとも1つがアノードとして接続され、少なくとも1つがカソードとして接続され、アノードで酸素(O)が形成され、カソードでは水素が形成されないか、又は形成される酸素(O)の1.0モル当たり1.5モルを超えない水素(H)が形成される、
プロセス。
2. 電極(E)は、レドックス・フロー電池からの電流ドレインに使用されている電極ではない、項目1の方法。
3. 形成される水素は、酸素、好ましくはアノードで形成される酸素と、触媒上で反応して水を形成する、項目1又は2による方法。
4. 水は電解質溶液に戻される、項目3による方法。
5. カソードでは水素が形成されない、項目1による方法。
6. 電極(E)はレドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に、酸素放出中に流体接続が存在する、項目1〜5のいずれか1項目による方法。
7. レドックス・フロー電池の端子電圧が、酸素放出の開始の前に計測され、酸素放出中、一定に保たれる、項目6の方法。
8. レドックス・フロー電池は酸素放出中に充電される、項目6の方法。
9. 酸素放出中、電極(E)とレドックス・フロー電池の半電池との間に流体連結が存在せず、酸素放出後に流体接続が確立され、又は、酸素放出後に電解溶液がレドックス・フロー電池に、好ましくは正の半電池に供給される、項目1〜5のいずれか1項目による方法。
10. 電解質溶液はレドックス・フロー電池から取られ、酸素放出は電極(E)によって行われ、酸素放出後、電解溶液がレドックス・フロー電池に再び与えられる、項目9の方法。
11. レドックス・フロー電池はバナジウム・レドックス・フロー電池である、項目1〜10のいずれか1項目による方法。
12. 少なくとも2つの電極(E)を有し、そのうちの少なくとも1つがカソードとして接続され、少なくとも1つがアノードとして接続される、電気化学セルであって、前記電極(E)はレドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池の中に配置され、及び/又は、電気化学セルとレドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池との間に流体連結が存在する、電気化学セル。
13. 電極(E)はレドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、電極(E)とレドックス・フロー電池の正の半電池との間に流体連結が存在する、項目12による電気化学セル。
14. レドックス・フロー電池の電解溶液からの酸素放出のための電流の使用。
2モル濃度のHSO中1.6モル濃度のVO の溶液400mLをガラス・ビーカに満たす。表面積16cmを有するイリジウム・シート(Heraeus、ドイツ)を第1の電極として用いる。40cmの表面を有する熱活性型(1h、400℃)グラファイト・フェルト(GFA5 the SGL Carbon、ドイツ)を第2の電極として用いる。Hg/HgSO電極を第3の電極として用いる。ガラス状炭素電極を第4の電極として用いる。第2の電極の電位はポテンショスタット(Modulab +20A booster Solatron Analytical、米国)によって制御し、第1の電極と第2の電極との間の電流を計測する。セル電圧(φR)、アノード電位(φA)、及び電解質溶液の酸化還元電位(CPR)は、3つの付加的な電圧計測ポートを介して測定する。電解質溶液の添加直後、全ての電圧及び電位を60sの時間の間に計測する(図2)。次に、カソード電位を、120分の間、Hg/HgSO電極に対して−0.90Vの値に設定し、従って電気分解が開始する(図3)。その後、個々の電位を300sの間再び無電流計測する(図4)。
電気分解の開始前及び電気分解の終了後、電解溶液から試料を取り、バナジウム濃度及び酸化状態の割合を電位差滴定によって測定する。
ダイアグラム中、全ての電位は標準水素電極に対して与えた。
図2に見られるように、VO 溶液の酸化還元電位は、電気分解前に約1.23Vである。それぞれのカソード電位はアノード電位と同じ値を有し、従って、0Vのセル電圧が結果として生じる。
図3に、2MのHSO中1.6MのVO の溶液の電気分解中の、電位、電流及びセル電圧を示す。カソード電位は、Hg/HgSOに対して−0.90Vの値(NHEに対して−0.25V)に制御されており、電気分解時間中には変化しなかった。このカソード電位は、炭素電極における著しい水素形成の電位を約200〜250mV下回る値に相当する。電位の選択は、望ましくない水素形成と酸素形成反応の駆動力との間の折中とした。作用電極(アノード)と対電極との間で、約0.25〜0.20aA/cmの電流密度を有する電流が確立されており、これが反応時間の間に減少した。電気分解の開始により、アノードで強い気体発生が観測され、これは実験の終わりまで続いた。変換された電気は電流密度曲線の積分であり、7.3Ahであった。
電気分解の開始により、アノード電位は分極によって2.46Vの値に増加し、電気分解時間から120分後に約2.2Vまで着実に減少した。この値は、酸素形成反応の標準電極電位よりも著しく高く、それ故にアノードにおける酸素の発生を可能にした。アノード電位とカソード電位との間の差は、2.7〜2.5Vの計測されたセル電圧であり、電気分解の間、アノード電位と同じ傾向を有した。これは、カソード電位が一定電位に保持されたためである。アノード電位の降下及び従ってセル電圧の降下は、増加する酸素放出によって進行する、溶液中の4価のバナジル・カチオン(VO2+)の増加、従って、混合電位の形成(V4+からV5+への併発酸化反応)によって説明することができる。
反応の進行により、電解質溶液の酸化還元電位は、4価VO2+の量の増加によって減少するはずである。図4は、電気分解中の電解溶液の酸化還元電位及び電流を示す。電気分解の開始時において、酸化還元電位は無電流状態の値に相当し、さらなる過程において減少する。1.23の酸化還元電位の値は無電流状態における値Vに等しく、計測のさらなる過程において、濃度の対数的影響によるネルンストの式に従う典型的な挙動で減少した。
図5は、2MのHSO中1.6MのVO の溶液の電気分解後の5分以内の電位及びセル電圧の推移を示す。
前の電流通過電極の分極のために、アノード電位及びカソード電位は酸化還元電位と異なる。さらなる過程においてのみ電位は1.09Vの値の酸化還元電位に接近した。従って、溶液の酸化還元電位は電気分解の前より114mV低かったが、これはVO2+イオンの増加を示唆する。
A:ビーカ
B:電解質溶液
C:参照電極(Hg/HgSO電極)
D:計測電極(ガラス状炭素電極)
E:磁気撹拌子
F:対電極(イリジウム電極)、カソード
G:作用電極(グラファイト電極)、アノード
φ:セル電圧
φ:カソード電位
φ:アノード電位
φ:酸化還元電位

Claims (12)

  1. レドックス・フロー電池の電解質水溶液から酸素を放出する方法であって、
    少なくとも2つの電極(E)が電解溶液と導電接触し、
    前記電極(E)の少なくとも1つがアノードであり、少なくとも1つがカソードとして接続され、前記アノードが酸素(O)を形成し、前記カソードは水素を形成しないか、又は、形成される酸素(O)1.0モル当たり1.5モルを超えない水素(H)を形成し、
    前記電極(E)は前記レドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池との間に、酸素放出中に流体連結が存在するか、
    或いは
    前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記半電池との間に、酸素放出中に流体連結が存在せず、酸素放出の後に流体接続が確立される、
    方法。
  2. 前記電極(E)は、前記レドックス・フロー電池からの電流ドレインに使用される電極ではない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記形成される水素は、酸素、好ましくは前記アノードで形成される酸素と、触媒の上で反応して水を形成する、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記水は電解質溶液に戻される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記カソードで水素が形成されない、請求項1に記載の方法。
  6. 前記電極(E)は、前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池の中に配置され、及び/又は、前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池との間に、前記酸素放出中に流体接続が存在し、前記レドックス・フロー電池の端子電圧は前記酸素放出の前に計測され、前記酸素放出中に一定に保たれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記電極(E)は、前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池の中にあり、及び/又は、前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池との間に、前記酸素放出中に流体接続が存在し、前記レドックス・フロー電池は前記酸素放出中に充電される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記酸素放出中に、前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記半電池との間に流体連結が存在せず、前記酸素放出の後に流体接続が確立され、電解質溶液が前記レドックス・フロー電池から排出され、前記酸素放出が前記電極(E)によって行われ、前記酸素放出の後に、前記電解溶液が再び前記レドックス・フロー電池に戻される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記レドックス・フロー電池はバナジウム・レドックス・フロー電池である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 少なくとも2つの電極(E)を備え、そのうちの少なくとも1つがカソードとして接続され、少なくとも1つがアノードとして接続される、電気化学セルであって、前記電極(E)は、レドックス・フロー電池の少なくとも1つの半電池の中に配置され、及び/又は、前記電気化学セルと前記レドックス・フロー電池の前記少なくとも1つの半電池との間に流体連結が存在する、電気化学セル。
  11. 前記電極(E)は、前記レドックス・フロー電池の正の半電池の中に配置され、及び/又は、前記電極(E)と前記レドックス・フロー電池の前記正の半電池との間に流体接続が存在する、請求項10に記載の電気化学セル。
  12. レドックス・フロー電池の電解溶液からの酸素放出のための電流の使用。
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