JP2004068811A - チェック弁及びそのチェック弁を用いたブレーキアクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイルばね560の付勢力を弁体540に伝達する伝達部材550が弁体540とコイルばね560との間に配置され、伝達部材550により、弁体540に伝達される付勢力の向きが圧力作用向きXに対して斜めになるように変換される。これにより、開弁状態時には弁体540が壁面526aに押し付けられて弁体540の振動がおさえられる。また、閉弁状態での弁体540に伝達される付勢力の向きと圧力作用向きXとのなす角度θを8度から45度に設定することにより、流体通路の開閉機能と弁体540の振動抑制機能とを両立させることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の一方向の流れのみを許容するチェック弁に関し、特に油圧ポンプの吐出側のチェック弁に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、弁座面にボールが接離して流体通路を開閉するチェック弁においては、コイルばねによってボール(弁体)が弁座面に向かって(すなわち、閉弁方向に)付勢されている。
【0003】
そして、弁座面よりも上流側の圧力が弁座面よりも下流側の圧力よりも所定圧以上高くなると、コイルばねの付勢力に抗してボールが弁座面から離されて開弁し、流体が所定の一方向に流れるようになっている。また、この開弁時には、ボールは流体の流れによる力とコイルばねの付勢力とを受け、ボールはそれらの力がバランスする位置に移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のチェック弁を例えばポンプの吐出側に設置した場合、ポンプの吐出圧の脈動によってボールに作用する流体の流れによる力が変動してしまう。そのため、ボールの位置が変動してボールが振動し、このボールの振動により圧力脈動が増幅されてしまうという問題が発生していた。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、弁座面に弁体が接離して流体通路を開閉するチェック弁において、弁体の振動により圧力脈動が増幅されることを防止ないしは抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、流体通路(503、521)を形成するケース部材(500、520)と、ケース部材(500)に形成されると共に、流体通路(503、521)の途中に配置された弁座面(504)と、弁座面(504)よりも下流側の流体通路(521)中に配置されると共に、弁座面(504)と接離して流体通路(503、521)を開閉する弁体(540)と、ケース部材(520)内に配置されると共に、弁体(540)を閉弁方向に付勢するコイルばね(560)とを備えるチェック弁において、弁体(540)に対する弁座面(504)よりも上流側の流体の圧力作用向きをXとしたとき、ケース部材(520)には、圧力作用向きXの垂直方向への弁体(540)の移動範囲を規制する側壁面(526)が形成され、コイルばね(560)の付勢力を弁体(540)に伝達する伝達部材(550、580)が弁体(540)とコイルばね(560)との間に配置され、伝達部材(550、580)により、弁体(540)に伝達される付勢力の向きが圧力作用向きXに対して斜めになるように変換されて、弁体(540)が側壁面(526)に向かって付勢されるように構成され、さらに、閉弁状態での弁体(540)に伝達される付勢力の向きと、圧力作用向きXとのなす角度が、8度から45度に設定されていることを特徴とする。
【0007】
これによると、弁体に伝達された付勢力の分力により弁体が側壁面に向かって付勢されるため、開弁状態時には弁体が側壁面に押し付けられて弁体の振動がおさえられる。従って、弁体の振動が防止ないしは抑制され、圧力脈動の増幅も防止ないしは抑制される。
【0008】
また、閉弁状態での弁体に伝達される付勢力の向きと圧力作用向きXとのなす角度を8度から45度に設定することにより、流体通路の開閉機能と弁体の振動抑制機能とを両立させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明のように、弁体(540)および伝達部材(550)を共にボールで構成し、閉弁状態での弁体(540)の中心点(Y1)と伝達部材(550)の中心点(Y2)とを結ぶ線を、圧力作用向きXに対して、8度から45度傾斜させることにより、請求項1の発明を実施することができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明のように、弁体(540)をボールで構成し、伝達部材(580)を、弁体(540)に接する当接面(582)と、コイルばね(560)の端部に接するばね受け面(583)と、ばね受け面(583)から突出してコイルばね(560)の内部に挿入されるばね案内部(584)とで構成し、閉弁状態で弁体(540)と当接面(582)とが接する点を閉弁時当接点(Z)としたとき、閉弁時当接点(Z)と弁体(540)の中心点(Y1)とを結ぶ線を、圧力作用向きXに対して、8度から45度傾斜させることにより、請求項1の発明を実施することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、流体通路(1502、1521)を形成するケース部材(1500、1520)と、ケース部材に形成されると共に、流体通路の途中に配置された弁座面(1503)と、弁座面よりも下流側の流体通路中に配置されると共に、弁座面と接離して流体通路を開閉する弁体(1540)と、ケース部材内に配置されると共に、弁体を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね(1560)とを備えるチェック弁において、弁体に対する弁座面よりも上流側の流体の圧力作用向きをXとしたとき、ケース部材には、圧力作用向きXに対して垂直方向への弁体の移動範囲を規制する壁面(1526a)が形成され、圧縮コイルばねの付勢力を弁体に伝達するロッド(1580)が弁体と圧縮コイルばねとの間に配置され、ロッドにより、弁体に伝達される付勢力の向きが圧力作用向きXに対して斜めになるように変換されて、弁体が壁面に向かって付勢されるように構成され、さらに、ロッドは圧縮コイルばねの端部と接するばね受け面(1582、1582a、1582b)を有し、ばね受け面は、ロッドに対する圧縮コイルばねの付勢力作用向きに沿って拡がる形状であることを特徴とする。
【0012】
これによると、弁体に伝達された付勢力の分力により弁体が壁面に向かって付勢されるため、開弁状態時には弁体が壁面に押し付けられて弁体の振動がおさえられる。従って、弁体の振動が防止ないしは抑制され、圧力脈動の増幅も防止ないしは抑制される。
【0013】
ところで、図6に示すように、ロッド580におけるばね受け面583がコイルばね560の付勢力作用向きに対して垂直な平面である場合、以下のような問題が発生する恐れがある。すなわち、組み付け時或いは作動中に、コイルばね560の中心軸とロッド580の中心軸とがずれてしまった場合、ロッド580が傾いてしまうため、コイルばね560の付勢力が正しく伝達されなかったり、また、コイルばね560に偏荷重が長期間かかってばね寿命が低下する恐れがある。
【0014】
これに対し、請求項4の発明では、ロッドのばね受け面を、圧縮コイルばねの付勢力作用向きに沿って拡がる形状にしているため、ばね受け面の調芯作用により、圧縮コイルばねの中心軸とロッドの中心軸とを自動的に一致させることができる。従って、圧縮コイルばねの付勢力を正しく伝達できると共に、圧縮コイルばねに対する偏荷重を少なくしてばね寿命の低下を防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明のようにばね受け面(1582)を円錐面にしてもよいし、請求項6に記載の発明のようにばね受け面(1582a)を凹曲面にしてもよいし、さらには請求項7に記載の発明のようにばね受け面(1582b)を凸曲面にしてもよい。
【0016】
また、請求項8に記載の発明のように、マスタシリンダ(3)からのブレーキ液圧をホイールシリンダ(4、5)に伝達し、車輪に対して制動力を発生させるように構成され、ホイールシリンダ側のブレーキ液を吸入すると共に吸入したブレーキ液をマスタシリンダ側に吐出するポンプ(10)を備えてなるブレーキアクチュエータにおいて、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のチェック弁を、ポンプの吐出側に配置することができる。
【0017】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1に、本発明のチェック弁を用いた車両用ブレーキ装置のブレーキ配管概略図を示す。以下、ブレーキ装置の基本構成を図1に基づいて説明する。本例では前輪駆動の4輪車において、右前輪−左後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管の油圧回路を構成するブレーキ装置を示している。
【0020】
図1に示すように、ブレーキペダル1は倍力装置2と接続されており、この倍力装置2によりブレーキ踏力等が倍力される。倍力装置2は、倍力された踏力をマスタシリンダ3に伝達するプッシュロッド等を有しており、このプッシュロッドがマスタシリンダ3に配設されたマスタピストンを押圧することによりマスタシリンダ圧が発生する。なお、これらブレーキペダル1、倍力装置2及びマスタシリンダ3がブレーキ液圧発生手段に相当する。
【0021】
また、このマスタシリンダ3には、マスタシリンダ3内にブレーキ液を供給したり、マスタシリンダ3内の余剰ブレーキ液を貯留するマスタリザーバ3aが接続されている。
【0022】
マスタシリンダ圧は、アンチロックブレーキ装置(以下、ABSという)などを介して右前輪FR用のホイールシリンダ4及び左後輪RL用のホイールシリンダ5へ伝達されている。以下の説明は、右前輪FR及び左後輪RL側について行うが、第2の配管系統である左前輪FL及び右後輪RR側についても全く同様であるため、説明は省略する。
【0023】
このブレーキ装置はマスタシリンダ3に接続する管路(主管路)Aを備えており、この管路Aには比例制御弁(PV:プロポーショニングバルブ)22が備えられている。そして、この比例制御弁22によって管路Aは2部位に分けられている。すなわち管路Aは、マスタシリンダ3から比例制御弁22までの間においてマスタシリンダ圧を受ける管路A1と、比例制御弁22から各ホイールシリンダ4、5までの間の管路A2に分けられる。
【0024】
この比例制御弁22は、通常、正方向にブレーキ液が流動する際には、ブレーキ液の基準圧を所定の減衰比率をもって下流側に伝達する作用を有している。そして、図1に示すように、比例制御弁22を逆接続した場合、管路A2側が基準圧となる。
【0025】
また、管路A2において、管路Aは2つに分岐しており、一方にはホイールシリンダ4へのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧制御弁30が備えられ、他方にはホイールシリンダ5へのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧制御弁31が備えられている。
【0026】
これら増圧制御弁30、31は、ABS用の電子制御装置(以下、ECUという)により連通・遮断状態を制御できる2位置弁として構成されている。そして、この2位置弁が連通状態に制御されているときには、マスタシリンダ圧あるいはポンプのブレーキ液の吐出によるブレーキ液圧を各ホイールシリンダ4、5に加えることができる。
【0027】
なお、ABS制御が実行されていないノーマルブレーキ時には、これら第1、第2の増圧制御弁30、31は常時連通状態に制御されている。増圧制御弁30、31には、それぞれチェック弁30a、31aが並列に設けられており、ブレーキ踏み込みを止めてABS制御が終了したときにおいてホイールシリンダ4、5側からブレーキ液を排除するようになっている。
【0028】
また、第1、第2の増圧制御弁30、31と各ホイールシリンダ4、5との間における管路Aとリザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管路Bには、ABS用のECUにより連通・遮断状態を制御できる減圧制御弁32、33がそれぞれ配設されている。これらの減圧制御弁32、33はノーマルブレーキ状態(ABS非作動時)では、常時遮断状態とされている。
【0029】
管路Aの比例制御弁22と増圧制御弁30、31とリザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管路Cには、回転式ポンプ10が吸入側チェック弁10aと吐出側チェック弁50とに挟まれて配設されている。そして、ABS制御が実行されると、ホイールシリンダ4、5の減圧時にホイールシリンダ4、5から排出されたブレーキ液がリザーバ20に流入し、回転式ポンプ10は管路Cを介してリザーバ20内のブレーキ液を汲み取り、管路A2へ吐出する。なお、回転式ポンプ10の吐出側に設けたチェック弁50が本発明になるチェック弁であり、その詳細については後述する。
【0030】
上記の回転式ポンプ10にはモータ11が接続されており、このモータ11によって回転式ポンプ10は駆動される。この回転式ポンプ10は、トロコイドポンプ等の内接歯車型の回転式ポンプである。
【0031】
また、回転式ポンプ10が吐出したブレーキ液の脈動を緩和するために、管路Cのうち回転式ポンプ10の吐出側にはダンパ12が配設されている。そして、リザーバ20と回転式ポンプ10の間と、マスタシリンダ3とを接続するように管路(補助管路)Dが設けられており、回転式ポンプ10は、TRC時等にこの管路Dを介して管路A1のブレーキ液を汲み取り、管路A2へ吐出することによってホイールシリンダ4、5におけるホイールシリンダ圧をマスタシリンダ圧よりも高くして車輪制動力を高める。なお、比例制御弁22はこの際のマスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧との差圧を保持する。
【0032】
そして、この管路Dには制御弁34が設けられており、この制御弁34はノーマルブレーキ時には常時遮断状態とされている。なお、管路Dから伝えられる液圧により管路Cからリザーバ20へ逆流しないように、管路C及び管路Dの接続部とリザーバ20の間にはチェック弁21が配設されている。
【0033】
さらに、管路Aのうち、比例制御弁22と増圧制御弁30、31との間には、制御弁40が備えられている。この制御弁40は、通常は連通状態にされている2位置弁であり、マスタシリンダ圧が所定圧よりも低いときにホイールシリンダ4、5に急ブレーキをかける時、或いはTRC時に遮断され、マスタシリンダ側とホイールシリンダ側との差圧を保つようになっている。
【0034】
なお、制御弁40には安全弁40aが並列に設けられており、制御弁40が遮断状態の時に、マスタシリンダ3側からホイールシリンダ4、5側にブレーキ液圧を加えられるようになっている。
【0035】
次に、吐出側チェック弁50について詳細に説明する。なお、図2はチェック弁50の閉弁状態を示す断面図、図3は図2のスリーブ520のE−E断面図、図4はチェック弁50の開弁状態を示す断面図である。
【0036】
図2において、上記チェック弁50は、ABSのケーシング60に、上記したABSの各種弁や回転式ポンプ10等と共に組み付けられている。
【0037】
具体的には、ケーシング60の段付穴61、62にチェック弁50が挿入され、その際、チェック弁50のシート500をケーシング60の大径側段付穴61に圧入してチェック弁50をケーシング60に固定するようにしている。
【0038】
一方、ケーシング60の小径側段付穴62とチェック弁50のスリーブ520の外周面との間には、ブレーキ液の通路となる空間63が形成されている。この空間63はケーシング60に形成された通路穴64と連通している。なお、この通路穴64は、ダンパ12が配設された側の管路C(図1参照)の一部をなすものである。
【0039】
そして、回転式ポンプ10から吐出されたブレーキ液は、チェック弁50内を通って空間63に流入し、さらに通路穴64へと流れるようになっている。
【0040】
図2及び図3において、チェック弁50は、シート500、スリーブ520、第1、第2のボール540、550、コイルばね560、及びOリング570から構成されている。これらの構成部分のうち、Oリング570はゴム製であり、その他はいずれも金属製である。なお、コイルばね560は、より詳細には円筒圧縮コイルばねである。
【0041】
ケース部材を構成するシート500の外形は段付の略円筒形状になっており、大径部の外周面にはOリング570が挿入される溝501が形成され、小径部の外周面には径外方に向かって突出する突起部502が形成されている。
【0042】
また、シート500の径方向中心部には、軸方向に貫通した円形の通路穴503が形成されている。この通路穴503はブレーキ液の通路となるもので、この通路穴503の下流側開口部に円錐状の弁座面504が形成されている。
【0043】
この弁座面504よりも下流側には、弁体をなす第1のボール540が弁座面504に対向して配置されている。そして、弁座面504よりも上流側のブレーキ液圧が、この第1のボール540に対してそれを開弁させるように作用している。なお、この第1のボール540に対して弁座面504よりも上流側のブレーキ液圧が作用する向きXを、以下、圧力作用向きXという。因みに、圧力作用向きXは、通路穴503及び弁座面504の軸線と平行である。
【0044】
ケース部材を構成する有底円筒状のスリーブ520には段付の中空部が形成されており、具体的には、3つの円柱状の中空部521〜523が形成されている。これらの中空部521〜523のうち開口端部側の第1中空部521はブレーキ液の通路となるもので、スリーブ520の径方向中心部に形成され、この第1中空部521を囲む薄肉の円筒部524に、この円筒部524の内外を連通させてブレーキ液の通路となる開口部525が1つ形成されている。そして、この開口部525は、後述するばね力F(図4参照)の分力のうち圧力作用向きXに対して垂直方向の分力F1の向きに配置されている。
【0045】
第1中空部521よりも底部側に位置する第2中空部522は、第1中空部521よりも小径で、かつスリーブ520の軸と同軸に形成されている。そして、圧力作用向きXに対して垂直方向に位置する内周側壁面526と、圧力作用向きXの延長線側に位置する底部壁面527とにより、第2中空部522が囲まれており、この内周側壁面526と第2中空部522の底部壁面527とにより第1のボール540の移動範囲を規制するようになっている。
【0046】
第2中空部522よりも底部側に位置する第3中空部523は、第2中空部522よりも小径で、かつスリーブ520の軸に対して偏芯して形成され、この第3中空部523内に第2のボール550とコイルばね560が配置されている。
【0047】
また、この第2のボール550はコイルばね560の付勢力を第1のボール540に伝達する伝達部材をなすもので、コイルばね560と第1のボール540との間に配置されている。そして、第1のボール540には、それを閉弁させる向きにコイルばね560の力が第2のボール550を介して作用するようになっている。
【0048】
そして、第1、第2のボール540、550及びコイルばね560をスリーブ520内に収納した後、円筒部524の開口端部側を3箇所かしめて突起部502と係合させることにより、シート500とスリーブ520が一体化されている。
【0049】
次に、上記構成になるチェック弁50の作動を図2〜図4に基づいて説明する。ABS制御時等には回転式ポンプ10(図1参照)が作動され、吸入したブレーキ液は回転式ポンプ10により高圧化されて吐出される。吐出されたブレーキ液は吐出側チェック弁50の通路穴503に流入し、第1のボール540には圧力作用向きXにブレーキ液圧が作用する。
【0050】
そして、コイルばね560の付勢力に抗して第1のボール540が開弁方向に移動されると(図4参照)、通路穴503に流入したブレーキ液は、第1中空部521、開口部525、および空間63を通って通路穴64に流入する。
【0051】
ここで、コイルばね560および第2のボール550が配置された第3中空部523が、通路穴503の軸線に対して偏芯しているため、第1のボール540の中心点Y1と第2のボール550の中心点Y2とを結ぶ線が、圧力作用向きXに対して斜め(非平行)になる。従って、コイルばね560から第1のボール540に伝達されるばね力Fの向きが第2のボール550によって変換され、第1のボール540に伝達されるばね力Fの向きは圧力作用向きXに対して斜めになる。
【0052】
従って、図4の開弁状態時には、ばね力Fの分力のうち圧力作用向きXに対して垂直方向の分力F1(以下、垂直方向分力F1という)によって、第1のボール540は内周側壁面526に押し付けられ、第1のボール540の振動がおさえられる。
【0053】
これにより、第1のボール540に作用するブレーキ液の流れによる力がポンプの吐出圧の脈動によって変動しても、第1のボール540の振動が防止されるため、第1のボール540の振動による圧力脈動の増幅も防止される。
【0054】
ここで、図2に示す閉弁状態での第1のボール540の中心点Y1と第2のボール550の中心点Y2とを結ぶ線の、圧力作用向きXに対する傾斜角度θ、換言すると、閉弁状態での第1のボール540に伝達される付勢力の向きと、圧力作用向きXとのなす角度の、適切な範囲について検討した。
【0055】
図5はその結果を示すもので、傾斜角度θを4度にした場合は、第1のボール540の振動抑制効果が得られず、また、傾斜角度θを50度にした場合は、作動が不安定になって閉弁しない状況が発生した。一方、傾斜角度θを8度から45度にした場合は、確実な流体通路の開閉機能を維持しつつ、第1のボール540の振動抑制効果が得られた。
【0056】
また、ポンプの吐出圧が高くなると第1のボール540はリフト量が増加して底部壁面527にも当接する。従って、第1のボール540は内周側壁面526及び底部壁面527に押し付けられ、第1のボール540の振動がより確実におさえられる。
【0057】
さらに、垂直方向分力F1の向きに開口部525を配置しているため、通路穴503から第1中空部521を通って開口部525に向かうブレーキ液の流れの向きが垂直方向分力F1の向きと一致し、開口部525に向かうブレーキ液の流れによる力によっても第1のボール540が内周側壁面526に押し付けられ、従って、第1のボール540の振動がより確実におさえられる。
【0058】
なお、開口部525は垂直方向分力F1の向きに配置するのが最も効果的であるが、スリーブ520の軸線に対して垂直な断面(図3)における垂直方向分力F1の向きを中心にして、±90°以内(望ましくは±45°以内)の位置に配置してもよい。
【0059】
また、本実施形態では、スリーブ520の小型化のために第2のボール550は第1のボール540よりも小さいものを用いているが、両ボール540、550は同サイズであってもよい。そして、両ボール540、550を同サイズにした場合は、両ボール540、550をスリーブ520内に収納する際に挿入順序を考慮する必要がなく、両ボール540、550の誤組み付けを防止できる。
【0060】
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態を示すもので、第1実施形態の第2のボール550の代わりにロッド580を用いており、その他の点は第1実施形態と同一である。
【0061】
図6はチェック弁の閉弁状態を示すもので、コイルばね560の付勢力を第1のボール540に伝達する伝達部材としてのロッド580は略段付円柱状になっている。
【0062】
より詳細には、ロッド580は、円柱部581と、円柱部581の一端側に形成されて、第1のボール540に当接する円錐状のボール当接面582と、円柱部581の他端側に形成されて、コイルばね560の端部と接するばね受け面583と、ばね受け面583から突出してコイルばね560の内部に挿入される円柱状のばね案内部584とを有する。
【0063】
これによれば、コイルばね560から第1のボール540に作用するばね力Fの向きは圧力作用向きXに対して斜めになり、垂直方向分力F1によって第1のボール540は内周側壁面526に押し付けられ、第1のボール540の振動がおさえられる。
【0064】
また、閉弁状態で第1のボール540とロッド580のボール当接面582とが接する点を閉弁時当接点Zとしたとき、閉弁時当接点Zと第1のボール540の中心点Y1とを結ぶ線の、圧力作用向きXに対する傾斜角度を、8度から45度に設定することにより、確実な流体通路の開閉機能を維持しつつ、第1のボール540の振動抑制効果を得ることができる。
【0065】
なお、本実施形態において、ロッド580のボール当接面582を半球状にしてもよい。
【0066】
(第3実施形態)
第3実施形態のチェック弁150について図7に基づいて説明する。図7はチェック弁150の閉弁状態を示す断面図である。このチェック弁150は、第1実施形態のチェック弁50と同様に回転式ポンプ10(図1参照)の吐出側のチェック弁として用いられる。なお、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0067】
このチェック弁150は、シート1500、スリーブ1520、ボール1540、コイルばね1560、及びロッド1580から構成されている。これらの構成部分はいずれも金属製である。
【0068】
ケース部材を構成するシート1500の外形は段付の略円筒形状になっており、小径部の外周面には径外方に向かって突出する突起部1501が形成されている。また、シート1500の径方向中心部には、軸方向に貫通した円形の通路穴1502が形成されている。この通路穴1502はブレーキ液の通路となるもので、この通路穴1502の下流側開口部に円錐状の弁座面1503が形成されている。
【0069】
この弁座面1503よりも下流側には、弁体をなすボール1540が弁座面1503に対向して配置されている。そして、弁座面1503よりも上流側のブレーキ液圧が、このボール1540に対してそれを開弁させるように作用している。なお、このボール1540に対して、弁座面1503よりも上流側のブレーキ液圧が作用する向きXを、以下、圧力作用向きXという。因みに、圧力作用向きXは、通路穴1502及び弁座面1503の軸線と平行である。
【0070】
ケース部材を構成する有底円筒状のスリーブ1520は、例えば冷間圧延鋼板(SPCD)をプレス成形して、3つの中空部1521〜1523が形成されている。これらの中空部1521〜1523のうち、スリーブ1520の開口端部側に位置する円柱状の第1中空部1521は、ブレーキ液の通路となるものである。この第1中空部1521を囲む円筒壁面1524に、この円筒壁面1524の内外を連通させてブレーキ液の通路となる開口部1525が1つ形成されている。そして、この開口部1525は、後述するばね力Fの分力のうち圧力作用向きXに対して垂直方向の分力F1の向きに配置されている。
【0071】
3つの中空部1521〜1523のうちスリーブ1520の最も底部側に位置する円柱状の第3中空部1523は、第1中空部1521よりも小径で、かつ第1中空部1521の軸に対して偏芯している。
【0072】
第1中空部1521と第3中空部1523との間に第2中空部1522が形成されており、この第2中空部1522を囲む壁面1526のうち、垂直方向分力F1の向きに位置する壁面、すなわち開口部1525が位置する側の壁面1526aは、圧力作用向きXに対して約45°傾斜している。そして、この開口部1525側の壁面1526aにより、圧力作用向きXへのボール1540の移動範囲、及び、垂直方向分力F1の向きへのボール1540の移動範囲を規制するようになっている。
【0073】
第3中空部1523内にはコイルばね1560が配置されており、このコイルばね1560とボール1540との間にロッド1580が配置されている。なお、コイルばね1560は、より詳細には、円筒圧縮コイルばねである。
【0074】
ロッド1580は、例えば炭素鋼よりなり、コイルばね1560の付勢力をボール1540に伝達する伝達部材をなすものである。より詳細には、ロッド1580は、ボール1540と接する半球状のボール当接面1581と、コイルばね1560の端部と接するばね受け面1582と、ばね受け面1582から突出してコイルばね1560の内部に挿入される円柱状のばね案内部1583を有する。ここで、ばね受け面1582は、ロッド1580に対するコイルばね1560の付勢力作用向きに沿って拡がる形状であり、本例では円錐面になっている。
【0075】
チェック弁150の組み付けに際しては、スリーブ1520の開口端部側を上にした状態で、まずコイルばね1560を第3中空部1523に挿入し、ロッド1580のばね案内部1583をコイルばね1560に挿入し、さらに、ボール1540をスリーブ1520内に収納した後、スリーブ1520の開口端部にシート1500の小径部を挿入する。そして、スリーブ1520の開口端部側を3箇所かしめてシート1500とスリーブ1520とを一体化する。
【0076】
ここで、ロッド1580のばね案内部1583をコイルばね1560に挿入することにより、コイルばね1560の軸線に対して直交する方向への、コイルばね1560とロッド1580の相対移動が防止される。これにより、チェック弁組み付け時において、ボール1540をスリーブ1520内に挿入する際に、ロッド1580がコイルばね1560から脱落するのを防止することができる。
【0077】
完成したチェック弁150は、ABSのケーシング60に、ABSの各種弁や回転式ポンプ10等と共に組み付けられる。具体的には、ケーシング60の段付穴61、62にチェック弁150が挿入され、その際、チェック弁150のシート1500をケーシング60の大径側段付穴61に圧入することにより、チェック弁150をケーシング60に気密的に固定するようにしている。
【0078】
ケーシング60の小径側段付穴62とチェック弁150のスリーブ1520の外周面との間には、ブレーキ液の通路となる空間63が形成されている。この空間63はケーシング60に形成された通路穴64と連通している。なお、この通路穴64は、ダンパ12が配設された側の管路C(図1参照)の一部をなすものである。そして、回転式ポンプ10から吐出されたブレーキ液は、チェック弁150内を通って空間63に流入し、さらに通路穴64へと流れるようになっている。
【0079】
次に、上記構成になるチェック弁150の作動を図7に基づいて説明する。ABS制御時等には回転式ポンプ10が作動され、吸入したブレーキ液は回転式ポンプ10により高圧化されて吐出される。吐出されたブレーキ液は吐出側チェック弁150の通路穴1502に流入し、ボール1540には圧力作用向きXにブレーキ液圧が作用する。
【0080】
そして、コイルばね1560の付勢力に抗してボール1540が開弁方向に移動されると、通路穴1502に流入したブレーキ液は、第1中空部1521、開口部1525、および空間63を通って通路穴64に流入する。
【0081】
ここで、コイルばね1560およびロッド1580が配置された第3中空部1523が、通路穴1502の軸線に対して偏芯しているため、ロッド1580のボール当接面1581とボール1540とが実際に当接する点Zと、ボール1540の中心点Y1とを結ぶ線が、圧力作用向きXに対して斜め(非平行)になる。従って、コイルばね1560からボール1540に伝達されるばね力Fの向きがロッド1580によって変換され、ボール1540に伝達されるばね力Fの向きは圧力作用向きXに対して斜めになる。
【0082】
従って、開弁状態時には、ボール1540は垂直方向分力F1によって開口部1525側に移動されて、開口部1525側の壁面1526aに押し付けられ、ボール1540の振動がおさえられる。これにより、ボール1540に作用するブレーキ液の流れによる力が、ポンプの吐出圧の脈動によって変動しても、ボール1540の振動が防止されるため、ボール1540の振動による圧力脈動の増幅も防止される。
【0083】
また、垂直方向分力F1の向きに開口部1525を配置しているため、通路穴1502から第1中空部1521を通って開口部1525に向かうブレーキ液の流れの向きが垂直方向分力F1の向きと一致し、開口部1525に向かうブレーキ液の流れによる力によってもボール1540が開口部1525側の壁面1526aに押し付けられ、従って、ボール1540の振動がより確実におさえられる。
【0084】
また、ロッド1580のばね受け面1582を、ロッド1580に対するコイルばね1560の付勢力作用向きに沿って拡がる円錐面にしているため、ばね受け面1582の調芯作用により、コイルばね1560の中心軸とロッド1580の中心軸とが自動的に一致する。従って、コイルばね1560の付勢力を正しく伝達できると共に、コイルばね1560に対する偏荷重を少なくしてばね寿命の低下を防止することができる。
【0085】
(第4実施形態)
本実施形態は、ロッド1580のばね受け面の形状を変更したもので、その他の点は第3実施形態と同一である。
【0086】
本実施形態におけるロッド1580のばね受け面1582aは、図8に示すように、ロッド1580に対するコイルばね1560の付勢力作用向きに沿って拡がると共に、その拡がり度合が次第に大きくなるラッパ状の凹曲面になっている。このような形状のばね受け面1582aによっても、調芯作用により、コイルばね1560の中心軸とロッド1580の中心軸とを自動的に一致させることができる。
【0087】
(第5実施形態)
本実施形態は、ロッド1580のばね受け面の形状を変更したもので、その他の点は第3実施形態と同一である。
【0088】
本実施形態におけるロッド1580のばね受け面1582bは、図9に示すように、ロッド1580に対するコイルばね1560の付勢力作用向きに沿って拡がると共に、その拡がり度合が次第に小さくなる凸曲面になっている。このような形状のばね受け面1582bによっても、調芯作用により、コイルばね1560の中心軸とロッド1580の中心軸とを自動的に一致させることができる。
【0089】
(他の実施形態)
上記実施形態では、ブレーキアクチュエータのポンプに本発明のチェック弁を適用する例を示したが、本発明のチェック弁はブレーキアクチュエータ以外のポンプにも適用可能である。
【0090】
また、本発明のチェック弁はポンプの吐出系のみに使用されるものではなく、流体が流れる配管系に使用可能であり、特に流体の圧力脈動が大きい配管系に用いるチェック弁として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態になるチェック弁を備えたブレーキ装置の管路構成図である。
【図2】図1のチェック弁の閉弁状態を示す断面図である。
【図3】図2のスリーブのE−E断面図である。
【図4】図1のチェック弁の開弁状態を示す断面図である。
【図5】傾斜角度θに対する振動抑制効果の評価結果を示す図表である。
【図6】本発明の第2実施形態になるチェック弁を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態になるチェック弁を示す断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態になるチェック弁の要部を示す図である。
【図9】本発明の第5実施形態になるチェック弁の要部を示す図である。
【符号の説明】
500、520…ケース部材を構成するシート及びスリーブ、
503、521…流体通路を構成する通路穴及び第1中空部、
504…弁座面、526…側壁面、540…弁体をなす第1のボール、
550…伝達部材をなす第2のボール、560…コイルばね、
580…伝達部材をなすロッド、F1…分力、X…圧力作用向き。
Claims (8)
- 流体通路(503、521)を形成するケース部材(500、520)と、
前記ケース部材(500)に形成されると共に、前記流体通路(503、521)の途中に配置された弁座面(504)と、
前記弁座面(504)よりも下流側の前記流体通路(521)中に配置されると共に、前記弁座面(504)と接離して前記流体通路(503、521)を開閉する弁体(540)と、
前記ケース部材(520)内に配置されると共に、前記弁体(540)を閉弁方向に付勢するコイルばね(560)とを備えるチェック弁において、
前記弁体(540)に対する前記弁座面(504)よりも上流側の流体の圧力作用向きをXとしたとき、前記ケース部材(520)には、前記圧力作用向きXの垂直方向への前記弁体(540)の移動範囲を規制する側壁面(526)が形成され、
前記コイルばね(560)の付勢力を前記弁体(540)に伝達する伝達部材(550、580)が前記弁体(540)と前記コイルばね(560)との間に配置され、前記伝達部材(550、580)により、前記弁体(540)に伝達される付勢力の向きが前記圧力作用向きXに対して斜めになるように変換されて、前記弁体(540)が前記側壁面(526)に向かって付勢されるように構成され、
さらに、閉弁状態での前記弁体(540)に伝達される付勢力の向きと、前記圧力作用向きXとのなす角度が、8度から45度に設定されていることを特徴とするチェック弁。 - 前記弁体(540)および前記伝達部材(550)が共にボールで構成され、
閉弁状態での前記弁体(540)の中心点(Y1)と前記伝達部材(550)の中心点(Y2)とを結ぶ線が、前記圧力作用向きXに対して、8度から45度傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のチェック弁。 - 前記弁体(540)がボールで構成され、
前記伝達部材(580)は、前記弁体(540)に接する当接面(582)と、前記コイルばね(560)の端部に接するばね受け面(583)と、前記ばね受け面(583)から突出して前記コイルばね(560)の内部に挿入されるばね案内部(584)で構成され、
閉弁状態で前記弁体(540)と前記当接面(582)とが接する点を閉弁時当接点(Z)としたとき、前記閉弁時当接点(Z)と前記弁体(540)の中心点(Y1)とを結ぶ線が、前記圧力作用向きXに対して、8度から45度傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のチェック弁。 - 流体通路(1502、1521)を形成するケース部材(1500、1520)と、
前記ケース部材に形成されると共に、前記流体通路の途中に配置された弁座面(1503)と、
前記弁座面よりも下流側の前記流体通路中に配置されると共に、前記弁座面と接離して前記流体通路を開閉する弁体(1540)と、
前記ケース部材内に配置されると共に、前記弁体を閉弁方向に付勢する圧縮コイルばね(1560)とを備えるチェック弁において、
前記弁体に対する前記弁座面よりも上流側の流体の圧力作用向きをXとしたとき、前記ケース部材には、前記圧力作用向きXに対して垂直方向への前記弁体の移動範囲を規制する壁面(1526a)が形成され、
前記圧縮コイルばねの付勢力を前記弁体に伝達するロッド(1580)が前記弁体と前記圧縮コイルばねとの間に配置され、
前記ロッドにより、前記弁体に伝達される付勢力の向きが前記圧力作用向きXに対して斜めになるように変換されて、前記弁体が前記壁面に向かって付勢されるように構成され、
さらに、前記ロッドは前記圧縮コイルばねの端部と接するばね受け面(1582、1582a、1582b)を有し、前記ばね受け面は、前記ロッドに対する前記圧縮コイルばねの付勢力作用向きに沿って拡がる形状であることを特徴とするチェック弁。 - 前記ばね受け面(1582)が円錐面になっていることを特徴とする請求項4に記載のチェック弁。
- 前記ばね受け面(1582a)が凹曲面になっていることを特徴とする請求項4に記載のチェック弁。
- 前記ばね受け面(1582b)が凸曲面になっていることを特徴とする請求項4に記載のチェック弁。
- マスタシリンダ(3)からのブレーキ液圧をホイールシリンダ(4、5)に伝達し、車輪に対して制動力を発生させるように構成され、前記ホイールシリンダ側のブレーキ液を吸入すると共に前記吸入したブレーキ液を前記マスタシリンダ側に吐出するポンプ(10)を備えてなるブレーキアクチュエータにおいて、
請求項1ないし7のいずれか1つに記載のチェック弁が、前記ポンプの吐出側に配置されていることを特徴とするブレーキアクチュエータ。
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