JP2004068330A - アンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法 - Google Patents
アンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来るアンカーボルト埋設用部材および埋設固定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】主要部が、長尺状で略中央と両側に孔有した板状部材2とアンカーボルトが接して貫通出来るとともにスリット部と外部側に鍔状部位とこの両側にネジ山部を有したアンカーボルト貫通部材3と該部材3に嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材4並びに板状部材2とこれに接する型枠部材とを挟扼し緊結出来る挟扼部材5とからなり、板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6を緊結しアンカーボルトの埋設位置に配置し板状部材2とこれに接する型枠部材7の着設部位とを挟扼部材5により緊結させてコンクリート8を打設しアンカーボルト6を目的位置に埋設固定することが出来る様にする。
【選択図】 図5
【解決手段】主要部が、長尺状で略中央と両側に孔有した板状部材2とアンカーボルトが接して貫通出来るとともにスリット部と外部側に鍔状部位とこの両側にネジ山部を有したアンカーボルト貫通部材3と該部材3に嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材4並びに板状部材2とこれに接する型枠部材とを挟扼し緊結出来る挟扼部材5とからなり、板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6を緊結しアンカーボルトの埋設位置に配置し板状部材2とこれに接する型枠部材7の着設部位とを挟扼部材5により緊結させてコンクリート8を打設しアンカーボルト6を目的位置に埋設固定することが出来る様にする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート躯体の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合で鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時のアンカーボルトの埋設固定に供するアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンクリート打設のための型枠は合板と角材等を用いて施工するのが一般的であり基礎の寸法精度は良くなく、例えば、戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート部の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合おいては短い角材に孔を開けてアンカーボルトを該孔に挿入して前記角材を型枠に打ち付けて吊るすことにより対応するのが一般的で埋設位置の精度が良くない。しかし、近年においては、大地震等の被害の反省から基礎の強度と精度に対する認識が深まりつつあり、型枠精度の向上が図れる鋼製型枠等も多く用いられる様になって来ている。しかしながら、アンカーボルト埋設固定についての精度の向上への努力は余り図られていない様に見受けられる。これは、アンカーボルトの埋設固定のための位置決め固定等に対する適切な方策が未だ提供されていないことも一因である。このため、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来る方策の提案が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたもので、主に鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来るアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明のアンカーボルト埋設用部材は、布状コンクリート躯体の上面に配設されるアンカーボルトのコンクリート打設時の埋設固定に供する部材で、主要部が、長尺状で略中央に内面にネジ山部が施された孔部を有するとともに中心から略対称の位置に細長状の孔を有した板状部材、および、該部材の中央の孔部に嵌合出来る部材で略筒状をなし一方の端部から中央にかけてスリット部が施されていて該スリット部の略範囲内の外部側にネジ山部を有するとともにスリット部と反対側の縁部近傍には板状部材の中央の孔部に嵌合出来るネジ山を有し更には前記両ネジ山部の間に本部材を板状部材にねじ込むための鍔状部位を有していて内部をアンカーボルトが接して貫通出来るアンカーボルト貫通部材、ならびに、該部材のスリット部側のネジ山部に嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材、更には、板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを板状部材の細長状の孔を利用して挟扼し緊結出来る挟扼部材とからなり、板状部材の中央の孔部にアンカーボルト貫通部材をねじ込むとともにアンカーボルト貫通部材にアンカーボルトを貫通させナット状部材をねじ込むことにより板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトが緊結出来る様にしたことを特徴とし、付加して、板状部材の上面の長手方向の縁部の少なくとも一方の縁部に寸法を計測出来る目盛りが施されたことを特徴とする。そして、本発明のコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法は、本発明のアンカーボルト埋設用部材を用いて、板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトを緊結しアンカーボルトの埋設位置に配置し板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを挟扼部材により挟扼し固着させてその後コンクリートを打設し固化させてアンカーボルトを目的位置に埋設固定することが出来る様にしたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート構造体へのアンカーボルト埋設固定方法の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明の趣旨に基づき本発明の目的を達成出来うる限りにおいて下記に説明する実施例には限定されない。図1は本発明のアンカーボルト埋設用部材の一例を示す図であり、A図は平面図、B図は断面図である。図2は本発明のアンカーボルト埋設用部材の板状部材の形状例を示し、A図は平面図、B図は断面図である。図3は本発明のアンカーボルト埋設用部材のアンカーボルト貫通部材、ナット状部材、挟扼部材の形状例を示し、A〜C図は平面図、D〜F図は断面図である。図4は本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けた状態例を示す断面図である。図5は本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けて型枠部材に留め付けコンクリートを打設した状態例を示す断面図である。
【0006】
本発明のアンカーボルト埋設用部材1は、例えば、図1〜3に示す様に、主要部が、長尺状で略中央に孔部2aを有するとともに該孔部2aを中心とし略対称の位置に細長状の孔2bを有した板状部材2と該部材2の中央の孔部2aに嵌合出来る部材でアンカーボルトが接して貫通出来る孔部3aを有するとともにスリット部3bとネジ山部3c、3dならびに鍔状部位3eを有したアンカーボルト貫通部材3と該部材3のネジ山部3cに嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材4並びに板状部材2とこれに接するコンクリートの型枠部材とを板状部材2の細長状の孔2bを利用して挟扼し緊結出来る挟扼部材5とからなり、図4に示す様に、板状部材2の中央の孔部2aにアンカーボルト貫通部材3をねじ込むとともにアンカーボルト貫通部材3にアンカーボルト6を貫通させナット状部材4をねじ込むことにより板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6が緊結出来る様にしたことを特徴とし、付加して、板状部材2の上面の長手方向の縁部の少なくとも一方の縁部に寸法を計測出来る目盛り2cが施されていることを特徴としている。
【0007】
本発明のコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法は、アンカーボルト埋設用部材1を用いて、図4に示す様に、板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6を緊結して、図5に示す様に、アンカーボルト6の埋設位置に配置し板状部材2とこれに接するコンクリート打設用の型枠部材7の着接部位7aとを挟扼部材5により挟扼し固着させてコンクリート8を打設し固化させてアンカーボルト6を目的位置に埋設固定することが出来る様にしたことを特徴とする。
【0008】
板状部材2は、例えば、図2に示す様な形状をなし、略中央に孔部2aと該孔部2aを中心とし略対称の位置に細長状の孔2bを有し付加して縁部に寸法を計測出来る目盛り2cが施されている。材質としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミ等の金属、または、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材が用いられるが、コンクリート打設時等の衝撃や脱枠時の解体を円滑にすること等を勘案すると、鉄またはステンレス等の高強度の金属のものが好ましい。そして、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、各部位の寸法の設定は、用いられる部材の材質および対応するアンカーボルトならびにコンクリート部の条件等を勘案しアンカーボルト貫通部材3およびナット状部材4ならびに挟扼部材5の形状寸法と連関して適宜設定される。
【0009】
アンカーボルト貫通部材3は、例えば、図3のA図及びD図に示す様な形状をなし、アンカーボルトが接して貫通出来る孔部3aとスリット部3bおよびネジ山部3c、3dならびに鍔状部位3eを有している。材質としては、例えば、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材、または、鉄、ステンレス、アルミ等の金属が用いられるが、アンカーボルトのネジ山の損傷の恐れ等を勘案すると硬質プラスチックの方が好ましく、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。そして、該部材3の各部位の寸法についてはアンカーボルトの形状寸法および必要とされるアンカーボルトの保持強度ならびに板状部材2とナット状部材4の材質および形状等を勘案して適宜設定される。また、スリット部3bのスリット幅は略ネジ山の高さを目処に設定される。そして、スリット部3bの範囲の筒形状は先端に向けて少し細めておくことがアンカーボルトの締め込みにおいて好ましい。また、ネジ山部3cの形状はナット状部材4のネジ山形状と連関させて設定され、ネジ山部3dの板状部材2のネジ山形状と連関させて設定される。
【0010】
ナット状部材4は、例えば、図3のB図及びE図に示す様な形状をなしている。材質としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミ等の金属、または、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材が用いられるが、コンクリート打設時等の衝撃や脱枠時の解体を円滑にすること等を勘案すると、鉄またはステンレス等の高強度の金属のものが好ましい。そして、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、該部材4の各部位の寸法についてはアンカーボルト貫通部材3のネジ山部3cの形状寸法と連関して設定され、市販の六角ナットを用いることも出来る。
【0011】
挟扼部材5は、例えば、図3のC図及びF図に示す様な形状をなし、板状部材2の表面に接する部位5aと型枠部材7の表面に接する部位5bならびに挟扼し締め込むためのボルト状部位5cとナット状部位5dとからなっている。そして、材質としては、例えば、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材、または、鉄、ステンレス、アルミ等の金属が用いられるが前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、形状および詳細の寸法の設定は板状部材2および型枠部材7と連関して適宜設定されるとともに本発明の目的を達成出来うる挟扼機能を有する限りにおいて形状及び部位の構成は限定されない。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート躯体の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合で主に鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来る様になるためにアンカーボルトの配設精度を高めることに貢献しうるとともに施工の合理化にも寄与出来うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカーボルト埋設用部材の一例を示す図であり、A図は平面図、B図は断面図である。
【図2】本発明のアンカーボルト埋設用部材の板状部材の一形状例を示し、A図は平面図、B図は断面図である。
【図3】本発明のアンカーボルト埋設用部材のアンカーボルト貫通部材、ナット状部材、挟扼部材の形状例を示し、A〜C図は平面図、D〜F図は断面図である。
【図4】本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けた状態例を示す断面図である。
【図5】本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けて型枠部材に留め付けコンクリートを打設した状態例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ;本発明のアンカーボルト埋設用部材
2 ;板状部材
2a;板状部材の略中央に内面にネジ山部が施された孔部
2b;板状部材の中心から略対称の位置にある細長状の孔
2c;板状部材の上面の長手方向の縁部の寸法を計測出来る目盛り
3 ;アンカーボルト貫通部材
3a;アンカーボルト貫通部材のアンカーボルトが接して貫通出来る孔部
3b;アンカーボルト貫通部材のスリット部
3c;アンカーボルト貫通部材のスリット部の略範囲内の外部側のネジ山部
3d;アンカーボルト貫通部材のスリット部の反対側の縁部近傍のネジ山部
3e;アンカーボルト貫通部材の鍔状部位
4 ;ナット状部材
5 ;挟扼部材
5a;挟扼部材の板状部材の表面に接する部位
5b;挟扼部材の型枠部材の表面に接する部位
5c;挟扼部材のボルト状部位
5d;挟扼部材のナット状部位
6 ;アンカーボルト
7 ;型枠部材
7a;型枠部材の板状部材への着接部位
8 ;コンクリート
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート躯体の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合で鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時のアンカーボルトの埋設固定に供するアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンクリート打設のための型枠は合板と角材等を用いて施工するのが一般的であり基礎の寸法精度は良くなく、例えば、戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート部の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合おいては短い角材に孔を開けてアンカーボルトを該孔に挿入して前記角材を型枠に打ち付けて吊るすことにより対応するのが一般的で埋設位置の精度が良くない。しかし、近年においては、大地震等の被害の反省から基礎の強度と精度に対する認識が深まりつつあり、型枠精度の向上が図れる鋼製型枠等も多く用いられる様になって来ている。しかしながら、アンカーボルト埋設固定についての精度の向上への努力は余り図られていない様に見受けられる。これは、アンカーボルトの埋設固定のための位置決め固定等に対する適切な方策が未だ提供されていないことも一因である。このため、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来る方策の提案が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたもので、主に鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来るアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明のアンカーボルト埋設用部材は、布状コンクリート躯体の上面に配設されるアンカーボルトのコンクリート打設時の埋設固定に供する部材で、主要部が、長尺状で略中央に内面にネジ山部が施された孔部を有するとともに中心から略対称の位置に細長状の孔を有した板状部材、および、該部材の中央の孔部に嵌合出来る部材で略筒状をなし一方の端部から中央にかけてスリット部が施されていて該スリット部の略範囲内の外部側にネジ山部を有するとともにスリット部と反対側の縁部近傍には板状部材の中央の孔部に嵌合出来るネジ山を有し更には前記両ネジ山部の間に本部材を板状部材にねじ込むための鍔状部位を有していて内部をアンカーボルトが接して貫通出来るアンカーボルト貫通部材、ならびに、該部材のスリット部側のネジ山部に嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材、更には、板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを板状部材の細長状の孔を利用して挟扼し緊結出来る挟扼部材とからなり、板状部材の中央の孔部にアンカーボルト貫通部材をねじ込むとともにアンカーボルト貫通部材にアンカーボルトを貫通させナット状部材をねじ込むことにより板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトが緊結出来る様にしたことを特徴とし、付加して、板状部材の上面の長手方向の縁部の少なくとも一方の縁部に寸法を計測出来る目盛りが施されたことを特徴とする。そして、本発明のコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法は、本発明のアンカーボルト埋設用部材を用いて、板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトを緊結しアンカーボルトの埋設位置に配置し板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを挟扼部材により挟扼し固着させてその後コンクリートを打設し固化させてアンカーボルトを目的位置に埋設固定することが出来る様にしたことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のアンカーボルト埋設用部材およびコンクリート構造体へのアンカーボルト埋設固定方法の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明の趣旨に基づき本発明の目的を達成出来うる限りにおいて下記に説明する実施例には限定されない。図1は本発明のアンカーボルト埋設用部材の一例を示す図であり、A図は平面図、B図は断面図である。図2は本発明のアンカーボルト埋設用部材の板状部材の形状例を示し、A図は平面図、B図は断面図である。図3は本発明のアンカーボルト埋設用部材のアンカーボルト貫通部材、ナット状部材、挟扼部材の形状例を示し、A〜C図は平面図、D〜F図は断面図である。図4は本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けた状態例を示す断面図である。図5は本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けて型枠部材に留め付けコンクリートを打設した状態例を示す断面図である。
【0006】
本発明のアンカーボルト埋設用部材1は、例えば、図1〜3に示す様に、主要部が、長尺状で略中央に孔部2aを有するとともに該孔部2aを中心とし略対称の位置に細長状の孔2bを有した板状部材2と該部材2の中央の孔部2aに嵌合出来る部材でアンカーボルトが接して貫通出来る孔部3aを有するとともにスリット部3bとネジ山部3c、3dならびに鍔状部位3eを有したアンカーボルト貫通部材3と該部材3のネジ山部3cに嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材4並びに板状部材2とこれに接するコンクリートの型枠部材とを板状部材2の細長状の孔2bを利用して挟扼し緊結出来る挟扼部材5とからなり、図4に示す様に、板状部材2の中央の孔部2aにアンカーボルト貫通部材3をねじ込むとともにアンカーボルト貫通部材3にアンカーボルト6を貫通させナット状部材4をねじ込むことにより板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6が緊結出来る様にしたことを特徴とし、付加して、板状部材2の上面の長手方向の縁部の少なくとも一方の縁部に寸法を計測出来る目盛り2cが施されていることを特徴としている。
【0007】
本発明のコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法は、アンカーボルト埋設用部材1を用いて、図4に示す様に、板状部材2およびアンカーボルト貫通部材3ならびにナット状部材4とアンカーボルト6を緊結して、図5に示す様に、アンカーボルト6の埋設位置に配置し板状部材2とこれに接するコンクリート打設用の型枠部材7の着接部位7aとを挟扼部材5により挟扼し固着させてコンクリート8を打設し固化させてアンカーボルト6を目的位置に埋設固定することが出来る様にしたことを特徴とする。
【0008】
板状部材2は、例えば、図2に示す様な形状をなし、略中央に孔部2aと該孔部2aを中心とし略対称の位置に細長状の孔2bを有し付加して縁部に寸法を計測出来る目盛り2cが施されている。材質としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミ等の金属、または、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材が用いられるが、コンクリート打設時等の衝撃や脱枠時の解体を円滑にすること等を勘案すると、鉄またはステンレス等の高強度の金属のものが好ましい。そして、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、各部位の寸法の設定は、用いられる部材の材質および対応するアンカーボルトならびにコンクリート部の条件等を勘案しアンカーボルト貫通部材3およびナット状部材4ならびに挟扼部材5の形状寸法と連関して適宜設定される。
【0009】
アンカーボルト貫通部材3は、例えば、図3のA図及びD図に示す様な形状をなし、アンカーボルトが接して貫通出来る孔部3aとスリット部3bおよびネジ山部3c、3dならびに鍔状部位3eを有している。材質としては、例えば、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材、または、鉄、ステンレス、アルミ等の金属が用いられるが、アンカーボルトのネジ山の損傷の恐れ等を勘案すると硬質プラスチックの方が好ましく、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。そして、該部材3の各部位の寸法についてはアンカーボルトの形状寸法および必要とされるアンカーボルトの保持強度ならびに板状部材2とナット状部材4の材質および形状等を勘案して適宜設定される。また、スリット部3bのスリット幅は略ネジ山の高さを目処に設定される。そして、スリット部3bの範囲の筒形状は先端に向けて少し細めておくことがアンカーボルトの締め込みにおいて好ましい。また、ネジ山部3cの形状はナット状部材4のネジ山形状と連関させて設定され、ネジ山部3dの板状部材2のネジ山形状と連関させて設定される。
【0010】
ナット状部材4は、例えば、図3のB図及びE図に示す様な形状をなしている。材質としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミ等の金属、または、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材が用いられるが、コンクリート打設時等の衝撃や脱枠時の解体を円滑にすること等を勘案すると、鉄またはステンレス等の高強度の金属のものが好ましい。そして、前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、該部材4の各部位の寸法についてはアンカーボルト貫通部材3のネジ山部3cの形状寸法と連関して設定され、市販の六角ナットを用いることも出来る。
【0011】
挟扼部材5は、例えば、図3のC図及びF図に示す様な形状をなし、板状部材2の表面に接する部位5aと型枠部材7の表面に接する部位5bならびに挟扼し締め込むためのボルト状部位5cとナット状部位5dとからなっている。そして、材質としては、例えば、硬質ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート、塩化ビニル等の硬質プラスチックの単体または複合材、または、鉄、ステンレス、アルミ等の金属が用いられるが前記例以外の材質のものでも本発明の目的を達成出来うる強度および耐久性等の性能を有する限り限定されない。また、形状および詳細の寸法の設定は板状部材2および型枠部材7と連関して適宜設定されるとともに本発明の目的を達成出来うる挟扼機能を有する限りにおいて形状及び部位の構成は限定されない。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、戸建て住宅の基礎の立ち上がり等の布状コンクリート躯体の天端にアンカーボルトを埋設固定する場合で主に鋼製型枠または樹脂製型枠を用いてコンクリート打設を行う場合において、コンクリート打設時にアンカーボルトの所定の位置に容易に埋設固定出来るとともに脱枠作業等においても対応が容易に出来る様になるためにアンカーボルトの配設精度を高めることに貢献しうるとともに施工の合理化にも寄与出来うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカーボルト埋設用部材の一例を示す図であり、A図は平面図、B図は断面図である。
【図2】本発明のアンカーボルト埋設用部材の板状部材の一形状例を示し、A図は平面図、B図は断面図である。
【図3】本発明のアンカーボルト埋設用部材のアンカーボルト貫通部材、ナット状部材、挟扼部材の形状例を示し、A〜C図は平面図、D〜F図は断面図である。
【図4】本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けた状態例を示す断面図である。
【図5】本発明のアンカーボルト埋設用部材とアンカーボルトを組み付けて型枠部材に留め付けコンクリートを打設した状態例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ;本発明のアンカーボルト埋設用部材
2 ;板状部材
2a;板状部材の略中央に内面にネジ山部が施された孔部
2b;板状部材の中心から略対称の位置にある細長状の孔
2c;板状部材の上面の長手方向の縁部の寸法を計測出来る目盛り
3 ;アンカーボルト貫通部材
3a;アンカーボルト貫通部材のアンカーボルトが接して貫通出来る孔部
3b;アンカーボルト貫通部材のスリット部
3c;アンカーボルト貫通部材のスリット部の略範囲内の外部側のネジ山部
3d;アンカーボルト貫通部材のスリット部の反対側の縁部近傍のネジ山部
3e;アンカーボルト貫通部材の鍔状部位
4 ;ナット状部材
5 ;挟扼部材
5a;挟扼部材の板状部材の表面に接する部位
5b;挟扼部材の型枠部材の表面に接する部位
5c;挟扼部材のボルト状部位
5d;挟扼部材のナット状部位
6 ;アンカーボルト
7 ;型枠部材
7a;型枠部材の板状部材への着接部位
8 ;コンクリート
Claims (3)
- 布状コンクリート躯体の上面に配設されるアンカーボルトのコンクリート打設時の埋設固定に供する部材で、主要部が、長尺状で略中央に内面にネジ山部が施された孔部を有するとともに中心から略対称の位置に細長状の孔を有した板状部材、および、該部材の中央の孔部に嵌合出来る部材で略筒状をなし一方の端部から中央にかけてスリット部が施されていて該スリット部の略範囲内の外部側にネジ山部を有するとともにスリット部と反対側の縁部近傍には板状部材の中央の孔部に嵌合出来るネジ山を有し更には前記両ネジ山部の間に本部材を板状部材にねじ込むための鍔状部位を有していて内部をアンカーボルトが接して貫通出来るアンカーボルト貫通部材、ならびに、該部材のスリット部側のネジ山部に嵌合しねじ込むことが出来るナット状部材、更には、板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを板状部材の細長状の孔を利用して挟扼し緊結出来る挟扼部材とからなり、板状部材の中央の孔部にアンカーボルト貫通部材をねじ込むとともにアンカーボルト貫通部材にアンカーボルトを貫通させナット状部材をねじ込むことにより板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトが緊結出来る様にしたことを特徴とするアンカーボルト埋設用部材。
- 前述のアンカーボルト埋設用部材の板状部材の上面の長手方向の縁部の少なくとも一方の縁部に寸法を計測出来る目盛りが施されたことを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルト埋設用部材。
- 請求項1または請求項2に記載のアンカーボルト埋設用部材を用いて、板状部材およびアンカーボルト貫通部材ならびにナット状部材とアンカーボルトを緊結しアンカーボルトの埋設位置に配置し板状部材とこれに接するコンクリートの型枠部材の着接部位とを挟扼部材により挟扼し固着させてその後コンクリートを打設し固化させてアンカーボルトを目的位置に埋設固定することが出来る様にしたことを特徴とするコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法。
Priority Applications (1)
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JP2002226766A JP2004068330A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | アンカーボルト埋設用部材およびコンクリート躯体へのアンカーボルト埋設固定方法 |
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- 2002-08-02 JP JP2002226766A patent/JP2004068330A/ja active Pending
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