JP2004068188A - 調湿性シート - Google Patents

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斎藤 芳廣
Toshihide Yuda
湯田 敏秀
Wataru Tanaka
田中 亙
Masahiko Uchiyama
内山 雅彦
Kazuhiro Mimura
三村 和弘
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Abstract

【課題】本発明の目的は、特定の細孔直径を有する多孔質粉体をセルロース繊維に分散形成し、23℃、相対湿度50%での坪量を所定範囲としたシートが、従来の調湿性シートに比べ、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合が格段に高くなるように特定できることにある。
【解決手段】本発明に係る調湿性シートは、セルロース繊維に、平均細孔直径が2.5〜5.0nmである多孔質粉体を分散形成し、該多孔質粉体は固形分で40〜90質量%含有し、セルロース繊維は固形分で10〜60質量%含有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿度調整機能に優れた調湿性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高気密性、高断熱性を有する住宅内装材が頻繁に使用され、通気性、呼吸作用のない構造が増大しつつある。係る住宅内装材に、高湿度雰囲気下では空気中の水分を吸収し、低湿度雰囲気下では吸湿保持した水分を空気中に放出するという、いわゆる吸放湿特性を付与することにより、室内をできるだけ一定の湿度範囲内に保持し、結露の発生や過乾燥を防止することが望まれている。
係る目的のために、従来から天然ゼオライト、珪酸カルシウム、珪藻土などを配合せしめた各種調湿性シートが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように各種調湿性シートが開発されているが、その吸放湿特性を、低湿度域、中湿度域及び高湿度域に分け(ここでは、相対湿度0〜40%を低湿度域、相対湿度40〜70%を中湿度域、相対湿度70〜95%を高湿度域と言うことにする。以下同じ。)、それぞれの湿度域における吸放湿特性について考えた場合、理想的には、快適湿度域とされる中湿度域での吸放湿性能が高いほど快適湿度域に保持する湿度調整機能に優れているはずである。
【0004】
しかし、後述するように、現在市場にある調湿性シートを調査すると、一般に、高湿度域での吸放湿性能の方が中湿度域での吸放湿性能よりも顕著で高湿度域での湿度調整性能に偏ったものが多く、本来最も好ましいはずの中湿度域での湿度調整性能に優れた調湿性シートは見当たらないのが現状である。
よって、吸放湿性能のバランスにおいて、高湿度域での吸放湿性能よりも中湿度域での吸放湿性能に優れ、快適湿度域に保持する湿度調整機能に優れた調湿性シートの開発が急がれていた。
【0005】
そこで、本発明者は、かかる課題を解決すべく鋭意試行錯誤を繰り返したところ、特定の細孔直径を有する多孔質粉体をセルロース繊維に分散形成し、23℃、相対湿度50%での坪量を所定範囲としたシートが、従来の調湿性シートに比べ、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合が格段に高くなるように特定できることをつきとめ、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る調湿性シートは、セルロース繊維に、平均細孔直径が2.5〜5.0nmである多孔質粉体を分散形成し、該多孔質粉体は固形分で40〜90質量%含有し、前記セルロース繊維は固形分で10〜60質量%含有することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明に係る調湿性シートは、23℃、相対湿度50%での坪量が1000g/m以上で、絶乾状態から、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第1吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第2吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度95%で72時間以上保持せしめる第3吸湿過程からなる吸湿過程と、その後、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第1放湿過程、次いで、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第2放湿過程、次いで、110℃、72時間以上保持せしめる第3放湿過程からなる放湿過程において、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合が40%以上であることを特徴とするものである。
【0008】
さらに、本発明に係る調湿性シートは、平均細孔直径が2.5〜5.0nmである多孔質粉体が、シリカゲル系の無機粉体であることを特徴とする。
【0009】
本発明で使用する多孔質粉体の平均細孔直径は、2.5〜5.0nm、好ましくは3.0〜5.0nm、さらに好ましくは3.0〜4.5nmである。平均細孔直径が2.5nm未満の場合、あるいは反対に5.0nmを超えた場合、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合が低下し、不適である。なお、多孔質粉体の平均細孔直径を3.0〜5.0nmとすることで、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合を高めやすくなり、平均細孔直径を3.0〜4.5nmとすることで、さらに、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合を高めやすくなる。
【0010】
本発明に係る調湿性シート中の多孔質粉体の含有率範囲は、固形分で40〜90質量%、好ましくは45〜80質量%である。その含有率が、40質量%未満では十分な吸放湿性が得られない。反対に90質量%を超えた場合は、セルロース繊維の過少により十分な抄紙性及び機械的強度が得られず不適である。なお、調湿性シート中の多孔質粉体の含有率範囲を45〜80質量%とすることで、十分な吸放湿性を確保しやすくなるとともに、抄紙性及び機械的強度も確保しやすくなる。
【0011】
本発明に係る調湿性シート中のセルロース繊維の含有率範囲は、固形分で10〜60質量%、好ましくは20〜55質量%である。その含有率が、10質量%未満では十分な抄紙性が得られないとともに、機械的強度も不十分となる。反対に60質量%を超えた場合は、多孔質粉体の過少により十分な吸放湿性が得られない。なお、調湿性シート中のセルロース繊維の含有率範囲を20〜55質量%とすることで、十分な抄紙性及び機械的強度を確保しやすくなるとともに、吸放湿性も確保しやすくなる。
【0012】
本発明に係る調湿性シートの23℃、相対湿度50%での坪量は1000g/m以上、好ましくは1500g/m以上、さらに好ましくは2000g/m以上である。係る坪量が1000g/m未満では、十分な吸放湿性が得られない。なお、調湿性シートの23℃、相対湿度50%での坪量を1500g/m以上とすることで、十分な吸放湿性を確保しやすくなり、調湿性シートの23℃、相対湿度50%での坪量を2000g/m以上とすることで、さらに、十分な吸放湿性を確保しやすくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を以下の実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
本実施例中の各項目の測定は次の方法によった。
▲1▼ 厚さ及び密度:JIS P−8118による。ただし、23℃、相対湿度50%にて測定する。
▲2▼ 坪量:JIS P−8124による。ただし、23℃、相対湿度50%にて測定する。
▲3▼ 吸湿量及び放湿量:24cm×19cmの試験片の木口及び裏面をアルミニウム箔でシールし、110℃、72時間以上保持し絶乾質量を求め、この絶乾状態から、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第1吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第2吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度95%で72時間以上保持せしめる第3吸湿過程からなる吸湿処理と、その後、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第1放湿過程、次いで、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第2放湿過程、次いで、110℃、72時間以上保持せしめる第3放湿過程からなる放湿処理を施し、各吸湿過程及び各放湿過程の前後の質量変化から、各吸湿過程での吸湿量(g/m)及び各放湿過程での放湿量(g/m)を求めた。
【0014】
実施例1
市販の針葉樹系未晒硫酸塩パルプを離解機にて離解して得たセルロース繊維分散液の所定量を取り、これに多孔質粉体a(シリカゲル系の無機粉体で平均細孔直径は、4.07nmである。以下同じ。)を添加し、攪拌機にて十分に分散混合後、角型テスト抄紙機にて抄造し、圧搾、乾燥してシートAを得た。
シートAについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0015】
実施例2
実施例1において、各成分の配合量を変化せしめた以外は実施例1と同様にして、シートBを得た。
シートBについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0016】
実施例3
実施例1において、各成分の配合量を変化せしめた以外は実施例1と同様にして、シートCを得た。
シートCについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0017】
実施例4
実施例1において、各成分の配合量を変化せしめた以外は実施例1と同様にして、シートDを得た。
シートDについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0018】
実施例5
実施例1において、多孔質粉体aに代えて多孔質粉体b(シリカゲル系の無機粉体で平均細孔直径は、3.38nmである。以下同じ。)を添加した以外は実施例1と同様にして、シートEを得た。
シートEについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0019】
比較例1
実施例2において、多孔質粉体aに代えて多孔質粉体d(珪藻土頁岩で平均細孔直径は、7.57nmである。以下同じ。)を添加した以外は実施例2と同様にして、シートGを得た。
シートGについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0020】
比較例2
実施例1において、多孔質粉体aに代えて多孔質粉体e(酸化第二鉄含有アルミナ系の無機粉体で平均細孔直径は、8.25nmである。以下同じ。)を添加した以外は実施例1と同様にして、シートHを得た。
シートHについて、各成分の含有率を表1に示すとともに、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0021】
比較例3
アロフェン系の多孔質材を含有する市販の調湿性シートIについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0022】
比較例4
平均細孔直径が0.55〜0.8nmの天然ゼオライトを含有する市販の調湿性シートJについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0023】
比較例5
ゾノトライト系珪酸カルシウムを含有する市販の調湿性シートKについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0024】
比較例6
平均細孔直径が7.57nmの珪藻土頁岩を含有する市販の調湿性シートLについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0025】
比較例7
珪酸カルシウムを含有する市販の調湿性シートMについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0026】
比較例8
珪藻土を含有する市販の調湿性シートNについて、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0027】
比較例9
気乾状態にて十分に養生した杉材について、厚さ、密度、坪量、第1吸湿過程、第2吸湿過程、第3吸湿過程での各吸湿量、第1放湿過程、第2放湿過程、第3放湿過程での各放湿量、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計(α)、全吸湿量と全放湿量の合計(β)及び第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合((α/β)×100%)を併せて表1に示した。
【0028】
【表1】
以下、余白
Figure 2004068188
【0029】
【発明の効果】
本発明に係る調湿性シートは、特定の細孔直径を有する多孔質粉体の所定量をセルロース繊維に分散形成することにより、特に23℃、相対湿度50%での坪量を所定範囲とした結果、従来の調湿性シートに比べ、快適湿度域とされる中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合を格段に高くなるように特定することができた。
すなわち、上記した実施例、比較例及び表1からわかるように、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合を比較すると、市販の各種調湿性シート及びシート中に配合する多孔質粉体の平均細孔直径を本発明で特定する範囲外としたシートでは、係る中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合が概ね10〜20%程度と極めて低く、天然の杉材の28.5%にも遥かに及ばない。
これに対して、本発明に係るシートでは、中湿度域での吸放湿量の全吸放湿量に占める割合が、前記した市販の各種調湿性シートの概ね2〜5倍に相当する44〜54%と極めて高く、これは天然の杉材と比較しても格段に高い値である。
従って、本発明に係る調湿性シートは、吸放湿性能のバランスにおいて極めて重要である所の、快適湿度域とされる中湿度域に保持する湿度調整機能という点で、従来の調湿性シートに比べ遥かに優れた効果を発揮し、各種調湿用途に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. セルロース繊維に、平均細孔直径が2.5〜5.0nmである多孔質粉体を分散形成し、該多孔質粉体は固形分で40〜90質量%含有し、前記セルロース繊維は固形分で10〜60質量%含有することを特徴とする調湿性シート。
  2. 請求項1記載の調湿性シートは、23℃、相対湿度50%での坪量が1000g/m以上で、絶乾状態から、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第1吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第2吸湿過程、次いで、23℃、相対湿度95%で72時間以上保持せしめる第3吸湿過程からなる吸湿過程と、その後、23℃、相対湿度70%で72時間以上保持せしめる第1放湿過程、次いで、23℃、相対湿度40%で72時間以上保持せしめる第2放湿過程、次いで、110℃、72時間以上保持せしめる第3放湿過程からなる放湿過程において、第2吸湿過程における吸湿量と第2放湿過程における放湿量の合計が全吸湿量と全放湿量の合計に占める割合が40%以上であることを特徴とする請求項1記載の調湿性シート。
  3. 平均細孔直径が2.5〜5.0nmである上記多孔質粉体は、シリカゲル系の無機粉体であることを特徴とする請求項1又は2記載の調湿性シート。
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